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JP5171196B2 - 無線通信システム、無線通信方法及び基地局 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法及び基地局 Download PDF

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JP5171196B2 JP2007263669A JP2007263669A JP5171196B2 JP 5171196 B2 JP5171196 B2 JP 5171196B2 JP 2007263669 A JP2007263669 A JP 2007263669A JP 2007263669 A JP2007263669 A JP 2007263669A JP 5171196 B2 JP5171196 B2 JP 5171196B2
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Description

本発明は、絶対伝送速度制御データ及び相対伝送速度制御データを無線端末に送信するサービングセルと、絶対伝送速度制御データを送信せずに相対伝送速度制御データを無線端末に送信する非サービングセルとを含む無線通信システム、無線通信方法及び基地局に関する。
従来、基地局(Base Station)及び無線制御装置(Radio Network Controller)を含む無線通信システムが知られている。基地局は、単数又は複数のセルを有しており、各セルは、無線端末と無線通信を行う。無線制御装置は、複数の基地局を管理しており、無線端末に対する無線リソースの割り当てを行っている。なお、このような技術(以下、第1技術)は、R99(Release 99)などと称されることもある。
近年、スループットの向上や遅延時間の短縮などを目的として、無線端末から基地局(ネットワーク側)への上り方向ユーザデータに対する無線リソースの割り当てなどを基地局が行う技術が提案されている。なお、このような技術(以下、第2技術)は、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)やEUL(Enhanced Uplink)などと称されることもある。
各セルは、サービングセルとして機能するケースと非サービングセルとして機能するケースとがある。上り方向ユーザデータの伝送速度(例えば、SG(Serving Grant)によって定められるTBS(Transport Block Size))は、サービングセル及び非サービングセルから送信される制御データによって制御される。制御データは、伝送速度を直接的に指定するための絶対伝送速度制御データ(AG;Absolute Grant)、伝送速度を相対的に指定するための相対伝送速度制御データ(RG;Relative Grant)を含む(例えば、非特許文献1)。
ここで、上り方向ユーザデータは、拡張個別物理データチャネル(E−DPDCH;Enhanced Dedicated Physical Data Channel)を介して無線端末から基地局に送信される。絶対伝送速度制御データ(AG)は、絶対伝送速度制御チャネル(E−AGCH;E−DCH Absolute Grant Channel)を介して無線端末から基地局に送信される。相対伝送速度制御データ(RG)は、相対伝送速度制御チャネル(E−RGCH;E−DCH Relative Grant Channel)を介して無線端末から基地局に送信される。
サービングセルは、絶対伝送速度制御データ(AG)及び相対伝送速度制御データ(RG)を無線端末に送信する。一方で、非サービングセルは、絶対伝送速度制御データ(AG)を送信せずに、相対伝送速度制御データ(RG)のみを無線端末に送信する。
3GPP TS25.321 Ver.7.5.0
ところで、無線通信システムでは、無線端末が複数のセルに接続した状態、すなわち、ハンドオーバ状態が考えられる。
上述した第1技術では、各セルは、ハンドオーバ状態において、上り方向ユーザデータの受信に成功したか否かを無線制御装置に報告する。無線制御装置は、各セルのいずれかが上り方向ユーザデータの受信に成功した場合に、上り方向ユーザデータの送信電力の減少を無線端末に指示する。一方で、無線制御装置は、各セルの全てが上り方向ユーザデータの受信に失敗した場合に、上り方向ユーザデータの送信電力の増大を無線端末に指示する。これによって、上り方向ユーザデータの送信電力が過大となることが抑制され、各セルにおける干渉電力が抑制されている。
一方で、上述した第2技術においても、各セルにおける干渉電力の抑制は重要である。しかしながら、第2技術では、無線制御装置が上り方向ユーザデータの送信電力を増減させる送信電力制御が有効ではない。具体的には、第2技術では、基地局が無線リソースの割り当てなどを行うことによって、遅延時間の短縮が図られているが、無線制御装置による送信電力制御では遅延時間が大きい。従って、第2技術では、無線制御装置による送信電力制御が適用されていない。
また、非サービングセルは、他セルをサービングセルとして用いる無線端末に割り当てられた伝送速度を把握していない。従って、他セルをサービングセルとして用いる無線端末に対して非サービングセルが送信するRG(減少コマンド)では、非サービングセルで生じる干渉電力(すなわち、他セルをサービングセルとして用いる無線端末から受信する各種データの受信電力)を適切に抑制することができない。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、無線制御装置に依存せずに、非サービングセルで生じる干渉電力を抑制することを可能とする無線通信システム、無線通信方法及び基地局を提供することを目的とする。
一の特徴では、無線通信システムは、上り方向ユーザデータの伝送速度を直接的に指定するための絶対伝送速度制御データ及び前記上り方向ユーザデータの伝送速度を相対的に指定するための相対伝送速度制御データを無線端末に送信するサービングセル(例えば、セルA機能部120)と、前記絶対伝送速度制御データを送信せずに前記相対伝送速度制御データを前記無線端末に送信する非サービングセル(例えば、セルB機能部130)とを含む。前記非サービングセルは、前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を前記サービングセルに指示する指示部(指示部132)を有する。ここで、非サービングセルにとって無線端末は、他セルをサービングセルとして用いる無線端末(非サービング端末)であることに留意すべきである。
かかる特徴によれば、非サービングセルは、他セルをサービングセルとして用いる無線端末から受信する上り方向ユーザデータの受信電力(干渉電力)が所定干渉閾値を超えた場合に、上り方向ユーザデータの伝送速度の減少をサービングセルに指示する。
すなわち、無線端末に割り当てられた伝送速度をサービングセルが減少させるため、無線制御装置に依存せずに、非サービングセルで生じる干渉電力を適切に抑制することができる。なお、無線端末に割り当てられた伝送速度をサービングセルが把握していることは勿論である。
上述した特徴において、前記無線端末は、複数の無線端末である。前記非サービングセルは、前記複数の無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が前記所定干渉閾値を超えた場合に、前記複数の無線端末から、前記上り方向ユーザデータの伝送速度を減少させる無線端末を選択する第1選択部(選択部134)を有する。前記指示部は、前記第1選択部によって選択された無線端末を前記サービングセルに指示する。
上述した特徴において、前記非サービングセルは、前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が前記所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少幅を決定する第1決定部(決定部135)を有する。前記指示部は、前記第1決定部によって決定された減少幅を前記サービングセルに指示する。
上述した特徴において、前記無線端末は、複数の無線端末である。前記サービングセルは、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を前記非サービングセルから指示された場合に、前記複数の無線端末から、前記上り方向ユーザデータの伝送速度を減少させる無線端末を選択する第2選択部(選択部125)を有する。
上述した特徴において、前記サービングセルは、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を前記非サービングセルから指示された場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少幅を決定する第2決定部(決定部126)を有する。
上述した特徴において、前記第2選択部は、前記上り方向ユーザデータの伝送速度が所定伝送速度よりも大きい無線端末を選択する。
上述した特徴において、前記第2選択部は、前記サービングセルから前記非サービングセルへのハンドオーバを行っている無線端末を選択する。
上述した特徴において、前記第2決定部は、前記上り方向ユーザデータの伝送速度が所定伝送速度を下回らない範囲で、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少幅を決定する。
一の特徴では、無線通信方法では、上り方向ユーザデータの伝送速度を直接的に指定するための絶対伝送速度制御データ及び前記上り方向ユーザデータの伝送速度を相対的に指定するための相対伝送速度制御データをサービングセルが無線端末に送信し、前記絶対伝送速度制御データを送信せずに前記相対伝送速度制御データを非サービングセルが前記無線端末に送信する。無線通信方法は、前記非サービングセルが、前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を前記サービングセルに指示するステップを含む。
一の特徴では、上り方向ユーザデータの伝送速度を直接的に指定するための絶対伝送速度制御データ及び前記上り方向ユーザデータの伝送速度を相対的に指定するための相対伝送速度制御データを無線端末に送信するサービングセルと、前記絶対伝送速度制御データを送信せずに前記相対伝送速度制御データを前記無線端末に送信する非サービングセルとを含む無線通信システムにおいて、基地局は、前記非サービングセルを有する。前記非サービングセルは、前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を前記サービングセルに指示する指示部を有する。
本発明によれば、無線制御装置に依存せずに、非サービングセルで生じる干渉電力を抑制することを可能とする無線通信システム、無線通信方法及び基地局を提供することができる。
以下において、本発明の実施形態に係る無線通信システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1実施形態]
(無線通信システムの構成)
以下において、第1実施形態に係る無線通信システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る無線通信システムを示す図である。図1に示すように、無線通信システムは、無線端末10と、基地局100とを有する。
無線端末10は、上り方向ユーザデータを基地局100に送信する。具体的には、無線端末10は、無線制御装置が無線リソースの割り当てなどを行う枠組みにおいて、個別物理データチャネル(DPDCH;Dedicated Physical Data Channel)を介して上り方向ユーザデータを基地局100に送信する。なお、無線制御装置が無線リソースの割り当てなどを行う枠組みは、R99(Release99)などと称されることもある。
無線端末10は、基地局100が無線リソースの割り当てなどを行う枠組みにおいて、エンハンスド個別物理データチャネル(E−DPDCH;Enhanced Dedicated Physical Data Channel)を介して上り方向ユーザデータを基地局100に送信する。なお、基地局100が無線リソースの割り当てなどを行う枠組みは、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、EUL(Enhanced Uplink)などと称されることもある。
ここで、上り方向ユーザデータは、1TTI(Transmission Time Interval)、すなわち、プロセス(HARQ process)単位でブロック化される。各ブロックは、無線端末10に割り当てられたプロセス(以下、アクティブプロセス)を用いて送信される。
また、所定数のプロセス(プロセス#1〜プロセス#n)は、1サイクル(HARQ RTT)を構成しており、サイクル単位で繰り返される。なお、1サイクルに含まれるプロセス数は、TTI長に応じて定められている。例えば、TTI長が2msである場合には、1サイクル内に含まれるプロセス数は“8”である。TTI長が10msである場合には、1サイクル内に含まれるプロセス数は“4”である。
なお、無線端末10は、DPDCHやE−DPDCHなどのデータチャネルを介して上り方向ユーザデータを送信するだけではなくて、DPCCH(Dedicated Physical Control Channel)やE−DPCCH(Enhanced Dedicated Physical Control Channel)などを介して上り方向制御データを送信する。
基地局100は、複数のセル(セルA〜セルD)を有しており、各セルは、自セルに在圏する無線端末10と通信を行う。各セルは、サービングセルとして機能するケースと非サービングセルとして機能するケースとがある。
なお、「セル」は、基本的に、無線端末10と通信を行う機能を示す用語として用いることに留意すべきである。また、「セル」は、無線端末10が在圏するエリアを示す用語として用いる場合もあることに留意すべきである。
例えば、図1において、セルAに設けられたEULスケジューラの指示に従って無線端末10が通信を行っているケース(すなわち、セルAからE−AGCHを介して受信するAGに従って通信を行っているケース)について考える。このようなケースでは、セルAは、無線端末10にとってサービングセルであり、セルB〜セルDは、無線端末10にとって非サービングセルである。一方で、無線端末10は、セルAにとってサービング端末であり、セルB〜セルDにとって非サービング端末である。
基地局100は、DPDCHやE−DPDCHなどのデータチャネルを介して上り方向ユーザデータを無線端末10から受信する。一方、基地局100は、E−DPDCHを介して送信される上り方向ユーザデータの伝送速度を制御するための制御データを無線端末10に送信する。なお、制御データは、伝送速度を直接的に指定するための絶対伝送速度制御データ(AG;Absolute Grant)、伝送速度を相対的に指定するための相対伝送速度制御データ(RG;Relative Grant)を含む。
ここで、無線端末10は、送信電力比と伝送速度とを対応付けるテーブルを有している。送信電力比は、E−DPDCHの送信電力とDPCCHの送信電力との比(E−DPDCH/DPCCH)である。伝送速度は、TBS;Transport Block Sizeによって表される。
以下においては、無線端末10に許容される送信電力比をSG(Serving Grant)と称する。なお、送信電力比と伝送速度とは1対1で対応付けられているため、SG(Serving Grant)は、無線端末10に許容される送信電力比を示す用語だけではなく、無線端末10に許容される伝送速度を示す用語として考えてもよい。
絶対伝送速度制御データ(AG)は、無線端末10に許容される送信電力比(E−DPDCH/DPCCH)を直接的に指定するデータ(Index)である(3GPP TS25.212 Ver.7.5.0 4.10.1A.1 “Information field mapping of the Absolute Grant Value”を参照)。
このように、絶対伝送速度制御データ(AG)は、現在の伝送速度に依拠せずに、伝送速度の値を直接的に指示するコマンドである。
相対伝送速度制御データ(RG)は、無線端末10に許容される送信電力比(E−DPDCH/DPCCH)を相対的に指定するデータ(“Up”、“Down”、“Hold”)である(3GPP TS25.321 Ver.7.5.0 9.2.5.2.1 “Relative Grants”を参照)。
このように、相対伝送速度制御データ(RG)は、現在の伝送速度を相対的に制御するコマンドである。具体的には、現在の伝送速度の増加を指示する増加コマンド“Up”、現在の伝送速度の維持を指示する維持コマンド“Hold”、現在の伝送速度の減少を指示する減少コマンド“Down”を含む。なお、増加コマンドは、所定増加幅の増加を指示するコマンドであり、減少コマンドは、所定減少幅の減少を指示するコマンドである。所定増加幅は、所定減少幅と同じであってもよく、所定減少幅よりも小さくてもよい。
無線端末10は、基地局100から受信したAG又はRGに応じてSGを更新する(3GPP TS25.321 Ver.7.5.0 11.8.1.3 “Serving Grant Update”を参照)。続いて、無線端末10は、送信電力比と伝送速度とを対応付けるテーブルを参照して、SGに対応する伝送速度(すなわち、TBS)を決定する(3GPP TS25.321 Ver.7.5.0 11.8.1.4 “E−TFC Selection”を参照)。
基地局100は、絶対伝送速度制御チャネル(E−AGCH;E−DCH Absolute Grant Channel)を介してAGを無線端末に送信する。基地局100は、相対伝送速度制御チャネル(E−RGCH;E−DCH Relative Grant Channel)を介してRGを無線端末に送信する。
例えば、サービングセル(ここでは、セルA)は、E−AGCHを介してAGを無線端末に送信し、E−RGCHを介してRGを無線端末に送信する。一方で、非サービングセル(ここでは、セルB)は、E−AGCHを介してAGを無線端末に送信せずに、E−RGCHを介してRGを無線端末に送信する。
なお、図1では、説明を簡略化するために、R99で用いられるチャネル(DPDCHやDPCCHなど)が省略されているに過ぎないことに留意すべきである。
また、実際には、各セルに多数の無線端末10が存在していることに留意すべきである。例えば、セルB〜セルDにとってサービング端末である無線端末10が存在している。すなわち、セルAにとって非サービング端末である無線端末10が存在している。一方で、セルAにとってサービング端末である無線端末10が図1に示す無線端末10以外にも存在している。すなわち、セルB〜セルDにとって非サービング端末である無線端末10が図1に示す無線端末10以外にも存在している。
なお、無線端末10がサービングセルとして用いるセルは、1セルに限定されるものではなく、複数セルであってもよいことに留意すべきである。
(基地局の構成)
以下において、第1実施形態に係る基地局の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、第1実施形態に係る基地局100を示すブロック図である。
図2に示すように、基地局100は、通信部110と、セルA機能部120と、セルB機能部130と、セルC機能部140と、セルD機能部150とを有する。
通信部110は、セルA〜セルD内に在圏する無線端末10と通信を行う。具体的には、通信部110は、DPDCHやE−DPDCHなどのデータチャネルを介して上り方向ユーザデータを無線端末10から受信する。通信部110は、DPCCHやE−DPCCHなどの制御チャネルを介して上り方向制御データを無線端末10から受信する。一方で、通信部110は、E−AGCHやE−RGCHなどの制御チャネルを介して制御データ(AGやRG)を無線端末10に送信する。
なお、通信部110は、基地局100を管理する上位局(無線制御装置や交換機など)とも通信を行う。
セルA機能部120は、セルAに在圏する無線端末10にとってサービングセルとして機能する。一方で、セルA機能部120は、セルB〜セルDに在圏する無線端末10にとって非サービングセルとして機能する。
セルB機能部130は、セルBに在圏する無線端末10にとってサービングセルとして機能する。一方で、セルB機能部130は、セルA、セルC及びセルDに在圏する無線端末10にとって非サービングセルとして機能する。
セルC機能部140は、セルCに在圏する無線端末10にとってサービングセルとして機能する。一方で、セルC機能部140は、セルA、セルB及びセルDに在圏する無線端末10にとって非サービングセルとして機能する。
セルD機能部150は、セルDに在圏する無線端末10にとってサービングセルとして機能する。一方で、セルD機能部150は、セルA〜セルCに在圏する無線端末10にとって非サービングセルとして機能する。
なお、非サービングセルとして機能するセルの詳細については後述する(図3を参照)。同様に、サービングセルとして機能するセルの詳細については後述する(図5を参照)。また、第1実施形態では、セルB(セルB機能部130)が非サービングセルとして機能するケース、セルA(セルA機能部120)がサービングセルとして機能するケースについて例示する。
(非サービングセルとして機能するセルの構成)
以下において、第1実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの構成について、図面を参照しながら説明する。図3は、第1実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルB(セルB機能部130)を示すブロック図である。上述したように、セルB機能部130(セルB)は、セルA、セルC又はセルDに在圏する無線端末10(すなわち、セルA、セルC又はセルDをサービングセルとして用いる無線端末10)に対して非サービングセルとして機能する。
図3に示すように、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、干渉測定部131と、指示部132と、RG制御部133とを有する。
干渉測定部131は、セルBに在圏する無線端末10(サービング端末)から受信する各種データの受信電力、及び、セルB以外の他セルに在圏する無線端末10(非サービング端末)から受信する各種データの干渉電力を測定する。セルB以外の他セルは、セルA、セルC及びセルDだけではなくて、基地局100に隣接する他の基地局が有するセルを含む。
具体的には、図4に示すように、干渉測定部131は、雑音電力、受信電力(R99)、干渉電力(R99)、受信電力(サービング)及び干渉電力(非サービング)を測定する。
受信電力(R99)は、セルBに在圏する無線端末10からDPDCHを介して受信する上り方向ユーザデータの受信電力である。干渉電力(R99)は、セルB以外の他セルに在圏する無線端末10からDPDCHを介して受信する上り方向ユーザデータの受信電力である。
受信電力(サービング)は、セルBに在圏する無線端末10(サービング端末)からE−DPDCHを介して受信する上り方向ユーザデータの受信電力である。干渉電力(非サービング)は、セルB以外の他セルに在圏する無線端末10(非サービング端末)からE−DPDCHを介して受信する上り方向ユーザデータの受信電力である。
指示部132は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えているか否かを判定する。所定干渉閾値は、予め定められた固定値であってもよく、受信電力(サービング)と干渉電力(非サービング)との比率によって定められる値であってもよい。
例えば、所定干渉閾値を“Th”、干渉電力(非サービング)を“I”、受信電力(サービング)を“S”で表したケースについて考える。
このようなケースにおいて、所定干渉閾値“Th”が予め定められた値である場合には、指示部132は、“I”が“Th”を超えているか否かを判定する。
所定干渉閾値“Th”が“I/S”で定められた値である場合には、指示部132は、“I”が“Th×S”を超えているか否かを判定する。逆に、所定干渉閾値“Th”が“S/I”で定められた値である場合には、指示部132は、“I”が“S/Th”を超えているか否かを判定する。
所定干渉閾値“Th”が“I/S+I”で定められた値である場合には、指示部132は、“I”が“Th×(S+I)”を超えているか否かを判定する。逆に、所定干渉閾値“Th”が“S+I/I”で定められた値である場合には、指示部132は、“I”が“(S+I)/Th”を超えているか否かを判定する。
続いて、指示部132は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えている場合には、セルBを非サービングセルとして用いる無線端末10(非サービング端末)に割り当てられた伝送速度の減少を、当該無線端末10(非サービング端末)がサービングセルとして用いるセルA(セルA機能部120)に対して指示する。
RG制御部133は、セルBを非サービングセルとして用いる無線端末10(非サービング端末)に対して、E−RGCHを介してRGを送信する。なお、RGは、維持コマンド“Hold”又は減少コマンド“Down”である。上述したように、減少コマンド“Down”は、所定減少幅の減少を指示するコマンドである。なお、RG制御部133は、増加コマンド“Up”を非サービング端末に送信しないことに留意すべきである。
(サービングセルとして機能するセルの構成)
以下において、第1実施形態に係るサービングセルとして機能するセルの構成について、図面を参照しながら説明する。図5は、第1実施形態に係るサービングセルとして機能するセルA(セルA機能部120)を示すブロック図である。上述したように、セルA機能部120(セルA)は、セルAに在圏する無線端末10(すなわち、セルAをサービングセルとして用いる無線端末10)に対してサービングセルとして機能する。
図5に示すように、サービングセルとして機能するセルA機能部120は、セルAをサービングセルとして用いる無線端末10に対する無線リソースの割り当てなどを行うスケジューリング部120aを有する。
スケジューリング部120aは、AG制御部121と、RG制御部122と、再送制御部123と、送信スロット割当部124とを有する。スケジューリング部120aは、MAC−e(Media Access Control Enhanced)層で動作する。
AG制御部121は、セルAをサービングセルとして用いる無線端末10(サービング端末)に対して、E−AGCHを介してAGを送信する。なお、AGは、現在の伝送速度に依拠せずに、伝送速度の値を直接的に指示するコマンドである。
RG制御部122は、セルAをサービングセルとして用いる無線端末10(サービング端末)に対して、E−RGCHを介してRGを送信する。なお、RGは、増加コマンド“Up”、維持コマンド“Hold”、減少コマンド“Down”である。上述したように、増加コマンド“Up”は、所定増加幅の増加を指示するコマンドであり、減少コマンド“Down”は、所定減少幅の減少を指示するコマンドである。
再送制御部123は、上り方向ユーザデータに誤りが生じているか否かをブロック毎に判定する。続いて、再送制御部123は、誤りを有するブロック(以下、誤りブロック)の再送を無線端末10に要求する。再送制御技術は、無線端末10から初めて送信されたブロック(以下、送信ブロック)と無線端末10から再送されたブロック(以下、再送ブロック)とを合成するHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)技術である。
送信スロット割当部124は、E−DPDCHを介して送信する上り方向ユーザデータ(ブロック)の送信に用いる送信スロット(すなわち、TTI)を無線端末10に割り当てる。なお、無線端末10は、送信スロット割当部124によって割り当てられた送信スロットで送信ブロックや再送ブロックを基地局100に送信する。
ここで、無線端末10が非サービングセルとして用いるセルB(セルB機能部130)から、セルAをサービングセルとして用いる無線端末10に割り当てられた伝送速度の減少を指示された場合に、セルA機能部120は、無線端末10がE−DPDCHを介して送信する上り方向ユーザデータの伝送速度を減少させる。具体的には、上述したAG制御部121又はRG制御部122は、セルAをサービングセルとして利用する無線端末10(サービング端末)にAG又はRGを送信する。これによって、無線端末10(サービング端末)に割り当てられた伝送速度が減少して、無線端末10(サービング端末)が非サービングセルとして用いるセルBに対する干渉電力(非サービング)が減少する。
なお、RGは、伝送速度を相対的に指定するための制御データであり、AGは、伝送速度を直接的に指定するための制御データである。従って、即時性が要求される場合には、AGの送信によって伝送速度を減少させることが好ましい。
(非サービングセルとして機能するセルの動作)
以下において、第1実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの動作について、図面を参照しながら説明する。図6は、第1実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルB(セルB機能部130)の動作を示すフロー図である。
図6に示すように、ステップ10において、セルB機能部130は、セルBをサービングセルとして用いる無線端末10からE−DPDCHを介して受信する上り方向ユーザデータの受信電力(受信電力(サービング))を測定する。
ステップ20において、セルB機能部130は、セルB以外の他セルをサービングセルとして用いる無線端末10からE−DPDCHを介して受信する上り方向ユーザデータの受信電力(干渉電力(非サービング))を測定する。
ステップ30において、セルB機能部130は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えているか否かを判定する。なお、所定干渉閾値は、上述したように、予め定められた固定値であってもよく、受信電力(サービング)と干渉電力(非サービング)との比率によって定められる値であってもよい。
セルB機能部130は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えている場合には、ステップ40の処理に移る。一方で、セルB機能部130は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値以下である場合には、一連の処理を終了する。
ステップ40において、セルB機能部130は、セルBを非サービングセルとして用いる無線端末10に割り当てられた伝送速度の減少を、当該無線端末10がサービングセルとして用いるセル(例えば、セルA機能部120)に対して指示する。
なお、セルA機能部120は、AG又はRGの送信によって、セルAをサービングセルとして用いる無線端末10に割り当てられた伝送速度を減少させる。
(作用及び効果)
第1実施形態では、セルB機能部130は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えた場合に、無線端末10(非サービング端末)がサービングセルとして用いるセルA(セルA機能部120)に対して、上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を指示する。
すなわち、無線端末10に割り当てられた伝送速度をサービングセルとして機能するセルA機能部120が減少させるため、無線制御装置に依存せずに、非サービングセルとして機能するセルB機能部130で生じる干渉電力を適切に抑制することができる。なお、無線端末10に割り当てられた伝送速度をサービングセルとして機能するセルA機能部120が把握していることは勿論である。
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第2実施形態との相違点について主として説明する。
上述した第1実施形態では特に触れていないが、第2実施形態では、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、複数の無線端末10(非サービング端末)の中から、E−DPDCHを介して送信される上り方向ユーザデータの伝送速度を減少させる無線端末10を選択する。続いて、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、選択された無線端末10(非サービング端末)がサービングセルとして用いるセルに、選択された無線端末10(非サービング端末)を指示する。
(非サービングセルとして機能するセルの構成)
以下において、第2実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの構成について、図面を参照しながら説明する。図7は、第2実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルB(セルB機能部130)を示すブロック図である。なお、図7では、上述した図3と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図7に示すように、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、図3に示した構成に加えて、選択部134を有する。
選択部134は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えている場合に、複数の無線端末10(非サービング端末)の中から、E−DPDCHを介して送信される上り方向ユーザデータの伝送速度を減少させる無線端末10を選択する。
例えば、選択部134は、複数の無線端末10(非サービング端末)の中から、干渉電力(非サービング)が所定干渉電力よりも大きい無線端末10を選択してもよい。また、選択部134は、複数の無線端末10(非サービング端末)の中から、他セルからセルBへのハンドオーバを行っている無線端末10を選択してもよい。
なお、指示部132は、選択部134によって選択された無線端末10(非サービング端末)がサービングセルとして用いるセルに対して、選択部134によって選択された無線端末10(非サービング端末)を指示する。
(非サービングセルとして機能するセルの動作)
以下において、第2実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの動作について、図面を参照しながら説明する。図8は、第2実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルB(セルB機能部130)の動作を示すフロー図である。なお、図8では、上述した図6と同様の処理について同様のステップ番号を付していることに留意すべきである。
図8に示すように、ステップ32において、セルB機能部130は、複数の無線端末10(非サービング端末)の中から、E−DPDCHを介して送信される上り方向ユーザデータの伝送速度を減少させる無線端末10を選択する。
なお、ステップ40では、セルB機能部130は、ステップ32で選択された無線端末10(非サービング端末)がサービングセルとして用いるセル(例えば、セルA機能部120)に対して、ステップ32で選択された無線端末10を指示する。
(作用及び効果)
第2実施形態では、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えている場合に、複数の無線端末10(非サービング端末)の中から、伝送速度を減少させる無線端末10を選択する。従って、非サービングセルとして機能するセルB機能部130で生じる干渉電力を効率的に抑制することができる。
[第3実施形態]
以下において、第3実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第3実施形態との相違点について主として説明する。
上述した第1実施形態では特に触れていないが、第3実施形態では、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、無線端末10(非サービング端末)に割り当てられた伝送速度の減少幅を決定する。続いて、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、無線端末10(非サービング端末)がサービングセルとして用いるセルに対して、決定された伝送速度の減少幅を指示する。
(非サービングセルとして機能するセルの構成)
以下において、第3実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの構成について、図面を参照しながら説明する。図9は、第3実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルB(セルB機能部130)を示すブロック図である。なお、図9では、上述した図3と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図9に示すように、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、図3に示した構成に加えて、決定部135を有する。
決定部135は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えている場合に、無線端末10(非サービング端末)に割り当てられた伝送速度の減少幅を決定する。具体的には、決定部135は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を下回るように、伝送速度の減少幅を決定する。
なお、指示部132は、無線端末10(非サービング端末)がサービングセルとして用いるセルに対して、決定部135によって決定された伝送速度の減少幅を指示する。
(非サービングセルとして機能するセルの動作)
以下において、第3実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの動作について、図面を参照しながら説明する。図10は、第3実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルB(セルB機能部130)の動作を示すフロー図である。なお、図10では、上述した図6と同様の処理について同様のステップ番号を付していることに留意すべきである。
図10に示すように、ステップ34において、セルB機能部130は、無線端末10(非サービング端末)に割り当てられた伝送速度の減少幅を決定する。
なお、ステップ40では、セルB機能部130は、無線端末10(非サービング端末)がサービングセルとして用いるセルに対して、ステップ34で決定された伝送速度の減少幅を指示する。
(作用及び効果)
第3実施形態では、非サービングセルとして機能するセルB機能部130は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えている場合に、伝送速度の減少幅を決定する。従って、非サービングセルとして機能するセルB機能部130で生じる干渉電力を効率的に抑制することができる。
[第4実施形態]
以下において、第4実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第4実施形態との相違点について主として説明する。
上述した第1実施形態では特に触れていないが、第4実施形態では、サービングセルとして機能するセルA機能部120は、無線端末10(サービング端末)が非サービングセルとして用いるセルから伝送速度の減少が指示された場合に、複数の無線端末10(サービング端末)から、伝送速度を減少させる無線端末10を選択する。
(サービングセルとして機能するセルの構成)
以下において、第4実施形態に係るサービングセルとして機能するセルの構成について、図面を参照しながら説明する。図11は、第4実施形態に係るサービングセルとして機能するセル(セルA機能部120)を示すブロック図である。なお、図11では、上述した図5と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図11に示すように、セルA機能部120は、図5に示した構成に加えて、選択部125を有する。
選択部125は、無線端末10(サービング端末)が非サービングセルとして用いるセルから、E−DPDCHを介して送信される上り方向ユーザデータの伝送速度の減少が指示された場合に、複数の無線端末10(サービング端末)の中から、上り方向ユーザデータの伝送速度を減少させる無線端末10を選択する。
例えば、選択部125は、複数の無線端末10(サービング端末)の中から、伝送速度が所定伝送速度よりも大きい無線端末10を選択してもよい。また、選択部125は、複数の無線端末10(サービング端末)の中から、セルAから他セルへのハンドオーバを行っている無線端末10を選択してもよい。
(作用及び効果)
第4実施形態では、サービングセルとして機能するセルA機能部120は、無線端末10(サービング端末)が非サービングセルとして用いるセルから伝送速度の減少が指示された場合に、複数の無線端末10(サービング端末)から、伝送速度を減少させる無線端末10を選択する。
従って、サービング端末に割り当てられた伝送速度の低下を抑制しながら、非サービングセルとして機能するセルB機能部130で生じる干渉電力を適切に抑制することができる。
非サービングセルからサービングセルに送信される制御データは、伝送速度の減少が指示するデータのみであるため、第2実施形態及び第3実施形態に比べて、非サービングセルからサービングセルに送信される制御データ量が少なくてよい。
各セルは、自セルをサービングセルとして用いる無線端末10(サービング端末)のみを監視すればよいため、各セルが監視すべき無線端末10の数が少なくなる。
[第5実施形態]
以下において、第5実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第5実施形態との相違点について主として説明する。
上述した第1実施形態では特に触れていないが、第5実施形態では、サービングセルとして機能するセルA機能部120は、無線端末10(サービング端末)が非サービングセルとして用いるセルから伝送速度の減少が指示された場合に、伝送速度の減少幅を決定する。
(サービングセルとして機能するセルの構成)
以下において、第5実施形態に係るサービングセルとして機能するセルの構成について、図面を参照しながら説明する。図12は、第5実施形態に係るサービングセルとして機能するセル(セルA機能部120)を示すブロック図である。なお、図12では、上述した図5と同様の構成について同様の符号を付していることに留意すべきである。
図12に示すように、セルA機能部120は、図5に示した構成に加えて、決定部126を有する。
決定部126は、無線端末10(サービング端末)が非サービングセルとして用いるセルから、E−DPDCHを介して送信される上り方向ユーザデータの伝送速度の減少が指示された場合に、無線端末10(サービング端末)に割り当てられた伝送速度の減少幅を決定する。具体的には、決定部126は、予め定められた伝送速度を下回らない範囲で、伝送速度の減少幅を決定する。
(作用及び効果)
第5実施形態では、サービングセルとして機能するセルA機能部120は、無線端末10(サービング端末)が非サービングセルとして用いるセルから伝送速度の減少が指示された場合に、伝送速度の減少幅を決定する。
従って、サービング端末に割り当てられた伝送速度の低下を抑制しながら、非サービングセルとして機能するセルB機能部130で生じる干渉電力を適切に抑制することができる。
[第6実施形態]
以下において、第6実施形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、上述した第1実施形態と第6実施形態との相違点について主として説明する。
上述した第1実施形態では、サービングセル及び非サービングセルが同一の基地局に設けられているケースについて説明した。これに対して、第6実施形態では、サービングセル及び非サービングセルが異なる基地局に設けられている。
(無線通信システムの構成)
以下において、第6実施形態に係る無線通信システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図13は、第6実施形態に係る無線通信システムを示す図である。
図13に示すように、無線通信システムは、無線端末10と、複数の基地局100(基地局100a及び基地局100b)と、無線制御装置200を有する。
基地局100aは、セルAを有しており、基地局100bは、セルBを有している。例えば、基地局100aに設けられたセルAは、無線端末10がサービングセルとして用いるセルである。一方で、基地局100bに設けられたセルBは、無線端末10が非サービングセルとして用いるセルである。
無線制御装置200は、無線リンク情報などのNBAP(NodeB Application Protocol)メッセージを各基地局100に送信する。
このようなケースにおいて、第1実施形態と同様に、非サービングセルとして機能するセルBは、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えた場合に、E−DPDCHを介して送信される上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を、無線端末10がサービングセルとして用いるセルAに指示する。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上述した第2実施形態〜第5実施形態を第6実施形態に適用してもよい。
上述した第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせてもよい。具体的には、非サービングセルとして機能するセルB(セルB機能部130)は、干渉電力(非サービング)が所定干渉閾値を超えた場合に、複数の無線端末10(非サービング端末)の中から、伝送速度を減少させる無線端末10を選択した上で、無線端末10に割り当てられた伝送速度の減少幅を決定してもよい。
上述した第4実施形態と第5実施形態とを組み合わせてもよい。具体的には、サービングセルとして機能するセルA(セルA機能部120)は、上り方向ユーザデータの伝送速度の減少が指示された場合に、複数の無線端末10(サービング端末)の中から、伝送速度を減少させる無線端末10を選択した上で、無線端末10に割り当てられた伝送速度の減少幅を決定してもよい。
上述した実施形態では、セルBが非サービングセルとして機能し、セルAがサービングセルとして機能するケースについて主として説明したが、これに限定されるものではない。具体的には、セルBが非サービングセルとして機能し、セルA、セルC及びセルDがサービングセルとして機能することを前提として、セルBは、セルA、セルC及びセルDに対して、伝送速度の減少を個別に指示してもよい。
上述した実施形態では特に触れていないが、サービング端末及び非サービング端末は、以下のように識別可能である。具体的には、無線制御装置200から基地局100に送信される無線リンク情報によって、各セルは、無線端末10と設定された無線リンクと、無線端末10と無線リンクを設定したセルとを対応付ける。なお、無線リンク情報は、無線リンクの識別子とセルの識別子とを含む。無線リンク情報は、例えば、“RADIO LINK SETUP REQUEST”、“RADIO LINK ADDITION REQUEST”、“RADIO LINK RECONFIGRATION PREPARE”、“RADIO LINK DELETION REQUEST”などに含まれる。
各セルは、自セルをサービングセルとして用いる無線端末10と設定された無線リンクの識別子を把握する。なお、無線リンクの識別子は、“Serving E−DCH RL”などに含まれる。
各セルは、無線リンク情報に含まれる無線リンクの識別子と、自セルがサービングセルとして用いられる無線リンクの識別子とによって、無線端末10が自セルにとってサービング端末であるか否かを把握することが可能である。
第1実施形態に係る無線通信システムを示す図である。 第1実施形態に係る基地局100を示すブロック図である。 第1実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルを示すブロック図である。 第1実施形態に係る受信電力について説明するための図である。 第1実施形態に係るサービングセルとして機能するセルを示すブロック図である。 第1実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの動作を示すフロー図である。 第2実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルを示すブロック図である。 第2実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの動作を示すフロー図である。 第3実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルを示すブロック図である。 第3実施形態に係る非サービングセルとして機能するセルの動作を示すフロー図である。 第4実施形態に係るサービングセルとして機能するセルを示すブロック図である。 第5実施形態に係るサービングセルとして機能するセルを示すブロック図である。 第6実施形態に係る無線通信システムを示す図である。
符号の説明
10・・・無線端末、100・・・基地局、110・・・通信部、120・・・セルA機能部、120a・・・スケジューリング部、121・・・AG制御部、122・・・RG制御部、123・・・再送制御部、124・・・送信スロット割当部、125・・・選択部、126・・・決定部、130・・・セルB機能部、131・・・干渉測定部、132・・・指示部、133・・・RG制御部、134・・・選択部、135・・・決定部、140・・・セルC機能部、150・・・セルD機能部、200・・・無線制御装置

Claims (4)

  1. 上り方向ユーザデータの伝送速度を直接的に指定するための絶対伝送速度制御データ及び前記上り方向ユーザデータの伝送速度を相対的に指定するための相対伝送速度制御データを無線端末に送信するサービングセルと、前記絶対伝送速度制御データを送信せずに前記相対伝送速度制御データを前記無線端末に送信する非サービングセルとを含む無線通信システムであって、
    前記非サービングセルは、
    前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を前記サービングセルに指示する指示部と、
    前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が前記所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少幅を決定する第1決定部と
    を有し、
    前記第1決定部は、前記相対伝送速度制御データの所定幅の変更が実行されている場合でも、前記受信電力が前記所定干渉閾値を下回るように、前記伝送速度の減少幅を決定し、
    前記指示部は、前記第1決定部によって決定された減少幅を前記サービングセルに指示することを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記非サービングセルは、複数の無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が前記所定干渉閾値を超えた場合に、前記複数の無線端末から、前記上り方向ユーザデータの伝送速度を減少させる無線端末を選択する第1選択部を有し、
    前記指示部は、前記第1選択部によって選択された無線端末を前記サービングセルに指示することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 上り方向ユーザデータの伝送速度を直接的に指定するための絶対伝送速度制御データ及び前記上り方向ユーザデータの伝送速度を相対的に指定するための相対伝送速度制御データをサービングセルが無線端末に送信し、前記絶対伝送速度制御データを送信せずに前記相対伝送速度制御データを非サービングセルが前記無線端末に送信する無線通信方法であって、
    前記非サービングセルが、前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を前記サービングセルに指示するステップと、
    前記非サービングセルが、前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が前記所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少幅を決定するステップと
    を含み、
    前記決定するステップでは、前記相対伝送速度制御データの所定幅の変更が実行されている場合でも、前記受信電力が前記所定干渉閾値を下回るように、前記伝送速度の減少幅を決定し、
    前記指示するステップでは、前記第1決定部によって決定された減少幅を前記サービングセルに指示することを特徴とする無線通信方法。
  4. 上り方向ユーザデータの伝送速度を直接的に指定するための絶対伝送速度制御データ及び前記上り方向ユーザデータの伝送速度を相対的に指定するための相対伝送速度制御データを無線端末に送信するサービングセルと、前記絶対伝送速度制御データを送信せずに前記相対伝送速度制御データを前記無線端末に送信する非サービングセルとを含む無線通信システムにおいて、前記非サービングセルを有する基地局であって、
    前記非サービングセルは、
    前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少を前記サービングセルに指示する指示部と、
    前記無線端末から受信する前記上り方向ユーザデータの受信電力が前記所定干渉閾値を超えた場合に、前記上り方向ユーザデータの伝送速度の減少幅を決定する第1決定部とを有し、
    前記第1決定部は、前記相対伝送速度制御データの所定幅の変更が実行されている場合でも、前記受信電力が前記所定干渉閾値を下回るように、前記伝送速度の減少幅を決定し、
    前記指示部は、前記第1決定部によって決定された減少幅を前記サービングセルに指示することを特徴とする基地局。
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