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JP5168618B2 - 電気−空気圧制動システム及び電気−空気圧制動システムの制御方法 - Google Patents

電気−空気圧制動システム及び電気−空気圧制動システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気−空気圧制動システム及び電気−空気圧制動システムの制御方法に関する。
商用車両の電気−空気圧制動システムでは、圧力媒体溜め又は圧縮空気溜めの貯蔵圧力が、弁を介して、それぞれの車輪モジュールへ通じる制動導管に与えられる。2チャネル又は多チャネル制動システムでは、例えば車軸の両方の車輪モジュールが弁により起動される。弁の起動は、一般に制動導管に設定される制動圧力を圧力センサにより求める分散制御装置を介して行われる。この場合分散制御装置、弁及び圧力センサは制動圧力変調器を形成し、この変調器が圧力制御を行い、制御された圧力を車輪モジュールへ出力し、これらの車輪モジュールにおいて一般に補足して又は重畳して、滑り制御又はロック防止制御が行われる。
一般に制動圧力制御は、例えば中央モジュール又は中央制御装置から車両内部のデータバスを介して分散制御装置へ伝送される制動要求に応じて行われ、その際中央モジュールは、制動値発信器により出力される目標制動信号又は別のシステム例えば非常制動システムから、制動要求を求める。
制動圧力制御は一般に例えば10barの限界圧力まで行われ、その際一般に例えば12barの一層高い貯蔵圧力が利用可能である。この一層高い貯蔵圧力は車両の制動には利用可能ではない。なぜならば、制動システムの設定目標値は圧力センサの値範囲を超過しないからである。
運転者又は非常制動システムによる非常制動の場合、要求される制動圧力又は目標制動圧力は最大値に設定される。しかし圧力センサにより出力される圧力信号の値範囲は上方に対して限定されているので、原理的に利用可能な高い貯蔵圧力は、完全には利用不可能である。従って電気−空気圧制動システムの最大に設定可能な制動圧力は、圧力センサの圧力信号の値範囲により限定されている。
本発明の基礎になっている課題は、一方では通常作動において確実な制動圧力制御を保証し、他方では一層大きい制動力の要求がある場合急速な制動を可能にする電気−空気圧制動システム及び制動システムの制御方法を提供することである。
この課題は、請求項1に記載の電気−空気圧制動システム及び請求項9に記載の方法によって解決される。従属請求項は好ましい展開を記載している。
従って本発明によれば、(運転者又は別のシステム例えば非常制動システム)により一層大きい例えば最大に可能な制動力を要求されるか否か、更に出力すべき制動圧力が圧力センサの圧力信号の最大値により限定されているか否かが検査される。
このような状態が認識される場合、通常の圧力制御モードにおいて設定される値を越えて弁が開かれ、従って一層大きい特に最大に可能な制動圧力が出力される。
従って圧力センサが確実な信号をもはや供給しなくても、圧力センサにより検出される限界制動圧力を超えて圧力制御を可能にする最大制動モードが設定される。このため更に別の安全問合わせを行うことができる。
限界制動圧力以上の圧力制御は、使用される弁例えば比例弁又はクロック弁に応じて行うことができる。好ましい実施形態によれば、そのつどの制動圧力を車輪滑りから求めるか又は評価することができる。最大に可能な滑り値をできるだけ精確に得るため、特に圧力勾配を設定するか又は評価することができる。
従って本発明による制動システム及び本発明による方法は、今まで使用された圧力センサ及びそれに合わされる圧力制御回路を維持しながら、ソフトウェアの適当な変更により実現することができる。
添付図面により実施例について本発明を以下に説明する。
商用車両の電気空気圧制動システム1は例えば2つのチャネルを持ち、そのうち1つの車軸例えば前車軸用のチャネルが図に示されている。圧縮空気溜め2には制動圧力制御装置としての制動圧力変調器3が接続され、この変調器3に弁4、圧力センサ5及び制御装置6が設けられ、この制御装置6が圧力センサ5の圧力信号S1を受入れ、かつバス7を介して中央制御装置8の信号S6を受入れ、信号S2を介して弁4を起動する。
中央制御装置8は、制動ペダルに接続される制動値発信器9の目標制動信号S3を受入れ、図示したチャネルに加えて、例えば1つ又は複数の後車軸及び場合によってはトレーラのここには図示してない別のチャネルを制御する。更に中央制御装置8は、制御信号S4,S5を介して、制動圧力変調器3の出口において前車軸の車輪モジュール12,14の前に設けられる制動弁10,11を制御する。車輪モジュール12,14のほかに、とりわけABS弁16,17及び回転数信号S8,S9を中央制御装置8へ供給する回転数センサ18,19が設けられ、この供給は直接に又はバス7を介して行うことができる。
従って制動圧力変調器3は、バス7を介して信号S6により、中央制御装置8から設定目標値を受ける。
圧縮空気溜め2には例えば12barの圧力が存在することができる。通常の場合制動圧力変調器3における圧力制御は、例えば12barの限界制動圧力以下で行われる。圧力センサ5は、弁4により使用可能にされる出力導管の1〜10barの圧力pを測定して、高い精細度を得るため10barに規定されている測定範囲を持つ圧力信号S1を出力し、例えば0.5V〜5Vの値範囲にあって測定された圧力に比例するアナログ測定信号S1を供給する。
通常の圧力制御モードにおいて、12barの一層高い貯蔵圧力は車両の制動には利用不可能である。なぜならば、制動システムの制動要求信号としての設定目標値信号S6は、圧力センサ5の値範囲を超過しないからである。従ってすべての通常の圧力制御では、制動圧力変調器3における圧力制御は、圧力センサ5に基いて行われる。本発明によれば、最大制動力がタイヤと車道との間の最大摩擦によって限定されているだけでなく、圧力センサ5の値範囲によっても限定されていることがわかる。
圧力信号又はセンサ信号S1の評価により、制動圧力変調器3の分散制御装置6又は中央制御装置8によって、運転者又は別のシステム例えば非常制動システムが最大に可能な制動力を必要としていることを認識することができる。この場合本発明によれば、圧力センサ5の値範囲が出力すべき制動圧力pを限定しているか否かが検査される。
圧力センサ5の値範囲が出力すべき制動圧力pを限定しているか否かの本発明による検査は、例えば測定された制動圧力が例えば9.5barより上にあることを評価することによって、簡単に行うことができる。更に場合によっては、値範囲より上の圧力信号S1を評価することができ、その際比例的でない信号推移と、一層高い圧力の少なくとも基礎又は大体の評価として用いることができる。
一方では最大制動圧力又は最大に可能な制動力が望まれており、他方では圧力センサ5の圧力信号S1の最大値が出力すべき制動圧力を限定していることを、制御装置6が認識すると、安全性の間合わせを考慮して、圧力制御モジュールから最大制動モジュールへの切換えが行われ、即ちそうでない場合制動圧力変調器3により行われる制御を考慮することなしに、最大に可能な制動圧力が出力され、従って弁4が完全に開かれる。最大制動力の上述した状態がもはや存在しないことを制御装置6が確認する時、例えばバス7を介してこのように高い制動力要求がもはや出て来ないか、又は圧力センサ5がもはや過制御されていないか又はもはや最大値を表示しない時、制御装置6が弁4を再び一部又は全部閉じる。
本発明によれば次の状態が生じる。
圧力制御モード。即ちバス7を介して制動要求信号S6による通常の制動要求がある場合、及び/又は圧力信号S1が出力すべき制動圧力を限定していることが認識されない場合、例えば10barの限界制動圧力以下で制動圧力変調器3により従来の圧力制御が行われる。
最大制動モード即ち最大制動力要求がある場合の圧力制御。即ち信号S6により最大制動力要求が認識され、更に圧力信号S1の最大値が出力すべき制動圧力を限定していることが認識される場合、弁4が更に開かれる。
10barの鎖錠範囲より上の圧力制御は、1つの弁4又は複数の弁4の種類に応じて行うことができる。この場合弁開度が可変に制御可能である比例弁及び周期的に開くクロック弁を使用することができる。現在の圧力は、本発明によれば種々のやり方で評価することができる。例えば10barの最大圧力値より上で圧力センサが変化する圧力信号例えば非直線的に上昇する圧力信号を供給する場合、この非直線的上昇を1つの圧力値(まず大体に)に対応させることができる。1つのクロック弁又は複数のクロック弁を使用する場合も、通気電磁石の整合クロック制御により圧力を制御することができる。
圧力高さの精確な認識は、車輪モジュール12,14のABSからいずれにせよ求められるそれぞれの車輪の滑りから有利に行われる。ABS制御中に地面の状態及び制動機の車輪状態が殆ど変化しないか又は徐々にのみ変化することを仮定すると、車輪の滑り又はロック挙動を制動圧力に対応させることができる。
最大に可能な滑り値ができるだけ精確に得られるようにするため、圧力勾配が生じるように、弁の開放が行われる。それにより傾斜限定が行われる。従って最大制動モードは、例えば12barまでの圧力による制動を可能にする。最大制動力要求の状態がもはや存在しないことがわかると、10barの限界圧力まで又は以下の通常圧力制御モードに再び切換えられる。
本発明による制動システムは、一方では適当なハードウェア制御装置によりハードウェア的に構成することができる。しかし圧力センサ及びそれに合わされる圧力制御回路を維持する場合、制動圧力変調器3の制御装置6により使用されるソフトウェアのみが有利に変更される。
従って本発明によれば、車両の最大減速度従って車両の安全性も制動距離の短縮により高めることができる。
本発明による制動システムのブロック線図を示す。
符号の説明
1 制動システム
2 圧縮空気溜め
3 制動圧力制御装置
4 弁
5 圧力センサ
6 制御装置
8 中央制御装置
12,14 車輪モジュール

Claims (10)

  1. 電気−空気圧制動システムであって、少なくとも圧縮空気溜め(2)、制動圧力制御装置(3)、及び制動圧力制御装置(3)に接続される少なくとも1つの車輪モジュール(12,14)を持ち、
    制動圧力制御装置(3)が、圧縮空気溜め(2)に接続される弁(4)、弁(4)に接続される圧縮空気導管の制動圧力(p)を測定し圧力信号(S1)を出力する圧力センサ(5)、圧力信号(S1)及び制動要求信号(S6)を受けて弁(4)を制御する制御装置(6)を持ち、
    圧力センサ(5)の圧力信号(S1)の最大値が圧縮空気溜め(2)の貯蔵圧力より小さく、通常の制動モードでは、目標圧力がこの圧力信号(S1)の最大 値以下に制限されるものにおいて、
    最大制動モードでは、弁(4)が通常の制動モードにおける制御範囲を超えて開かれる
    ことを特徴とする、制動システム。
  2. 制御装置(6)が、圧力センサ(5)により圧力信号(S1)に表示される最大圧力が制動圧力(p)を限定することを認識する時にのみ、最大制動モードが設定されることを特徴とする、請求項1に記載の制動システム。
  3. 力信号(S1)が最大値をとることを制御装置(6)が認識する時、制御装置(6)が、圧力センサ(5)により圧力信号(S1)に表示される最大圧力による制動圧力(p)の限定を推論することを特徴とする、請求項2に記載の制動システム。
  4. 制御装置(6)が、最大制動モードにおいてかつ/又は最大制動モードを認識するために、車輪の滑りから制動圧力(p)を求めることを特徴とする、請求項2又は3に記載の制動システム。
  5. 制御装置(6)が、車輪の求められた滑りから、設定された弁開度と設定された滑りとの比を表わす圧力勾配を求め、求められた圧力勾配に沿って弁(4)を調節することを特徴とする、請求項4に記載の制動システム。
  6. 制御装置(6)が、車輪の求められた滑りから、弁(4)の調節に応じて制動圧力(p)の上昇の勾配を求め、弁(4)の起動の際勾配を限定することを特徴とする、請求項4又は5に記載の制動システム。
  7. 制御装置(6)が、最大制動力要求のモードにおいて、圧力限界値より上の圧力信号(S1)を評価し、圧力信号(S1)の測定値と設定された制動圧力(p)との非直線的対応を行うことを特徴とする、請求項1〜6の1つに記載の制動システム。
  8. 制動圧力制御装置(3)によって行われる制御に、車輪モジュール(12,14)において行われるロック防止制御及び/又は駆動滑り制御が重畳されることを特徴とする、請求項1〜7の1つに記載の制動システム。
  9. 圧力センサ(5)が、車輪モジュール(12,14)に通じる少なくとも1つの圧縮空気導管の制動圧力(p)を測定し圧力信号(S1)を出力し、
    目標制動信号(S3)に応じて制動要求信号(6)が形成され
    圧力信号(S1)及び制動要求信号(S6)により弁(4)が制御されて、圧縮空気溜め(2)を車輪モジュール(12,14)へ至る圧縮空気導管に接続し、
    圧力センサ(5)の圧力信号(S1)の最大値が圧縮空気溜め(2)の貯蔵圧力より小さく、
    通常の制動モードでは目標圧力がこの圧力信号(S1)の最大値以下に制限されるように、弁(4)が開かれ
    大制動モードでは、通常の制動モードにおける制御範囲を超えて弁(4)が開かれる
    制動システムの制御方法。
  10. 圧力センサ(5)により圧力信号(S1)に表示される最大圧力が制動圧力(p)を限定することが更に認識される時、最大制動モードが設定されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
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