JP5153302B2 - 監視システムの性能を測定するためのコンピュータ実施される方法 - Google Patents
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Description
監視システムは、当該システムが動作する環境から監視信号を取得する。この監視信号は、画像、ビデオ、音響、及び他のセンサデータを含むことができる。監視信号は、環境における事象及び例えば人々といった物体を検出して識別するのに使用される。
PTZカメラ等の能動センサのスケジューリングは、監視システムの性能に影響を与える。多数のスケジューリングポリシーが知られている。しかしながら、スケジューリングポリシーが異なれば、その動作も、監視システムの性能目標及び構造について異なる可能性がある。したがって、スケジューリングポリシーが異なっても、監視システムの性能を定量的に測定できることが重要である。
通常、自動化された監視システムは、画像ベースの物体追跡等、そのコンポーネントプロセスについてしか評価されていない。たとえば、屋内/屋外の変化する気象条件及び変化するカメラ/視点を含む変化する条件下で移動物体追跡の性能を評価することができる。追跡プロセスの性能を評価して比較するのに、標準データセットが利用可能である。物体の分類や振る舞いの解析等の画像解析手順も、試験されて評価されている。しかしながら、すべての監視システムがこれらの機能を使用するとは限らず、また、性能尺度の標準は存在しないことから、その手法の有用性は限られている。
仮想現実シーンのビデオを生成するためのシステムが、2005年7月のProc. ACM SIGGRAPH, Eurographics Symposium on Computer Animationの第19〜28ページにおけるW. Shao及びD. Terzopoulos著「Autonomous pedestrians」に記載されている。そのシステムは、単一の大規模な環境(ニューヨーク市のペンシルバニア駅)をシミュレーションする階層モデル及び自律歩行者モデルを使用する。監視の問題点は検討されていない。そのシミュレータは、後に、監視シミュレーション用の、人間が操作するセンサネットワークを含むように拡張された。これについては、2005年10月のProc. The Second Joint IEEE International Workshop on Visual Surveillance and Performance Evaluation of Tracking and SurveillanceにおけるF. Qureshi及びD. Terzopoulos著「Towards intelligent camera networks: A virtual vision approach」を参照されたい。
図2は、監視システムの性能101を測定するためのシステム20の一実施の形態を示している。監視システムは、ネットワーク13を介してシミュレータ30に接続された制御ユニット12を含む。シミュレータ30は、図1のセンサネットワーク11によって生成される信号と同様の監視信号を生成する。
本発明人らの発明の一実施の形態では、本発明人らは、選択された監視モデル22を使用してセンサネットワークのオペレーションをシミュレーションし(30)、監視信号31を生成する。これらの信号は、ビデオ、画像、及び他のセンサ信号を含むことができる。
各サイトモデルは、たとえば、建物、構内、空港、都市近郊等の特定の監視環境を表す。一般に、サイトモデルは、2Dグラフィックモデル又は3Dグラフィックモデルの形にすることができる。サイトモデルは、間取図、配置図、建築図面、地図、及び衛星画像から生成することができる。サイトモデルは、レンダリング手順を支援する関連したシーングラフを有することができる。基本的に、サイトモデルは、監視システムが動作する場所の空間記述である。
各センサモデルは、サイトに配置できるセンサの集合を表す。換言すれば、特定のセンサモデルは、対応するサイトモデルに関連付けることができる。センサは、固定カメラ、PTZカメラ、又は他のセンサとすることができる。他のセンサは、モーションセンサ、ドアセンサ、音響センサ、超音波センサ、赤外線センサ、水センサ、熱センサ、煙センサ等である。したがって、センサモデルは、センサのタイプ、それらのセンサの光学特性、電気特性、機械特性、及びデータ取得特性、並びに、それらのセンサのロケーションを示す。センサは、受動型又は能動型とすることができる。各センサは、スケジューリングポリシーの集合に関連付けることもできる。スケジューリングポリシーは、センサが時間の経過に伴っていつどのように使用されるか示す。PTZカメラの場合、スケジューリングポリシーを使用して物体を検出して追跡している間、モデルは、カメラをどうように自律的に動作させることができるかを示す。センサは、スケジューリングポリシーの集合の選択された1つ又は2つ以上のスケジューリングポリシーについて評価することができる。
スケジューリングポリシーは、予測的なもの又は非予測的なものとすることができる。
「最早到着(Earliest Arrival)」は、「先着順(First Come, First Served)」としても知られている。このポリシーは、サイトにおける最早到着時刻に基づいて次のターゲットを単に選択するものである。このポリシーは、より早く到着した物体がより早く出発する可能性があるという前提の下で、ターゲットの見落としを最小にするという目標を暗黙的に追求する。この時間的ポリシーは空間情報を考慮しない。したがって、このポリシーは、巡回(traveling)を最小にすることを追求することできず、巡回が過度になるという欠点を有する可能性がある。
非予測的ポリシーは、一般に、さまざまな前提の下で監視目標を暗黙的に最適化するのに対して、予測的ポリシーは、これらの監視目的を明示的に最適化する傾向を有する。予測的ポリシーは、ターゲット出発時間及びPTZ巡回時間を明示的に予測して、最適なターゲットを選択する。以下のポリシーのすべてについて、各ターゲットの経路が、今後の複数の時間間隔について予測される。これらの予測経路を、カメラが現在指し示している箇所及びカメラの既知の速度と共に使用すると、PTZカメラがいつどこでターゲット経路を横切る可能性があるか、及び、各ターゲットがいつどこでサイトを出発すると予想されるかを予測することが可能である。これらは、以下の予測的スケジューリングポリシーを実施するのに使用することができる。
各トラフィックモデルは、サイトにおける物体の集合を表す。物体は、たとえば、人々、車、又は機器といったタイプに関連付けられている。物体は、静的なものとすることもできるし、移動するものとすることもできる。後者の場合に、物体は、軌道に関連付けることができる。軌道は、物体の経路、物体の速度、並びに物体の特定のロケーションへの到着時間及び特定ロケーションからの出発時間を示す。トラフィックモデルは、手動で生成することもできるし、自動的に生成することもできるし、たとえば、サイトの監視ビデオといった履歴データから生成することもできる。
シミュレータ30は、選択された監視モデルのインスタンスを使用して監視信号を生成する。上述したように、各インスタンスは、サイトモデル、センサモデル、及びトラフィックモデルを含む。シミュレータは、コンピュータグラフィックス及びアニメーションツールを選択されたモデルに適用して、信号を生成することができる。監視信号は、サイトモデル、センサモデル、及びトラフィックモデルと一致した画像シーケンス(ビデオ)の形にすることもできるし、他のデータ信号の形にすることもできる。モデルが選択された後、シミュレータは完全に自動的に動作する。
評価器24は、監視信号システムの性能を解析して、後述するような性能メトリックの値を求める。
本システムは、モデル22の特定のインスタンスを選択することによって、監視システム20のオペレーションをシミュレーションする。これを行うために、シミュレータは、カメラとしてモデル化されるセンサ用の出力ビデオと、おそらくは、たとえばローカルエリアにおけるモーションアクティビティといった他のセンサ用の検出事象とを生成する。
本発明人らのシステムの目標の1つは、或る環境において関連のある事象及び物体をユーザがより良く理解することを可能にすることである。たとえば、監視システムは、或る環境で人々のロケーション、活動、及び同一性を知ることをユーザに可能にすべきである。
a.それぞれの人がいる場所を知ること(物体の検出及び追跡)121、
b.それぞれの人が行っていることを知ること(動作認識)122、及び
c.それぞれの人が誰であるかを知ること(物体識別)123。
Π 〜 性能;Π∈[0,1]
G 〜 すべての目標の集合
Πg 〜 目標「g」の性能;Πg∈[0,1]
αg 〜 目標「g」の重み;αg≧0,Σg∈Gαg=1
である。
G≡{track(追跡),action(動作),id}
であり、本発明人らは、定量的性能メトリックを
Πtrack、Πaction、及びΠid
として定義する。
T 〜 シナリオにおけるすべての離散時間インスタンスの集合
t 〜 1つの離散時間インスタンス(t∈T)
X 〜 シナリオにおけるすべてのターゲットの集合
x 〜 1つのターゲット(x∈X)
C 〜 ビデオ監視システムにおけるすべてのカメラの集合
c 〜 1つのカメラ(c∈C)
O 〜 ターゲットを見るすべての機会(x,t)の集合
O⊆X×T
本発明の一実施形態では、定量的メトリックは「関連ピクセル」である。本発明人らは、関連ピクセルを、取得された監視信号における物体及び事象の理解に貢献するピクセルの部分集合として定義する。たとえば、顔認識を使用して人を識別するには、関連ピクセルはその人の顔のピクセルである。これには、顔がカメラの視野内にあることが必要とされ、顔の面がカメラの画像平面とほぼ同一平面上にあることが必要とされる。したがって、カメラから顔を逸らした頭の画像は、関連ピクセルを有しない。人を突き止めるには、おそらく身体のすべてのピクセルが関連し、背景部分のピクセルは関連しない。関連ピクセルの定義は、後述するように、目標ごとに変化し得る。一般に、関連ピクセルは、カメラのうちの1つによって撮影された画像におけるターゲットに関連付けられる。
g 〜 目標
n 〜 関連ピクセルの個数;n≧0
P(g|n) 〜 「n」の尤度;すなわち、「n」が与えられた場合に「g」を達成する確率
である。
次に、本発明人らは、本発明人らの定量的性能メトリックをより詳細に説明する。通常、多数のシミュレーションが実行される。これらのシミュレーションは、統計的に評価することができる。従来技術の監視システムは、多数の異なる監視システムを自動的に評価するこの能力を有していない。
上述したように、監視システムの性能の評価は、合成監視信号又は実際の監視信号を使用する。
ターゲットの3Dロケーションは、その2Dロケーションが或る画像で求められた時に最初に検出される。1つのカメラにおいて同時に1つのターゲットを追跡する性能は、ターゲットを追跡するのに必要とされるピクセルの個数の点から定量化される。これらのピクセルが関連ピクセルである。上記に定義した表記を使用すると、
nmin=追跡に必要とされるピクセルの最小個数
nmax=追跡に必要とされるピクセルの最大個数
を有する。ここで、
x 〜 ターゲット
t 〜 時間
c 〜 カメラ
n(x,t,c) 〜 時間「t」におけるカメラ「c」のターゲット「x」のピクセル数
である。
動作認識の場合、追跡の場合よりも高い解像度が必要とされ、ターゲットの表面全体が取得されるように、各ターゲットは複数の角度から見られる。本発明人らは、表面被覆関数
本発明の一実施の形態では、人々は、顔認識サブシステムによって識別される。通常、顔認識の最小要件は、顔がカメラに対して限られた姿勢の範囲内に向いた状態の顔の比較的高い解像度のピクセルの集合を含む。
φ 〜 理想的な姿勢からの姿勢角
φmax 〜 顔認識を可能にする最大のφ
である。
監視システムの性能は、構成要素の性能目標について個々に評価することもできるし、全体的な性能について全体で評価することもできる。全体的な関連ピクセル性能メトリックは、等しい重み付けを有する場合、3つの性能メトリックの平均
Claims (17)
- 監視システムの性能を測定するためのコンピュータ実施される方法であって、
監視モデルを形成するように、サイトモデルの集合、センサモデルの集合、及びトラフィックモデルの集合からそれぞれ1つのサイトモデル、1つのセンサモデル、及び1つのトラフィックモデルを選択するステップと、
前記監視モデルを使用して監視信号を生成するステップと、
前記監視システムの定量的性能メトリックの値を求めるように、質的監視目標に従い前記監視信号を使用して前記監視システムの性能を評価するステップと
を含み、
前記質的監視目標は、物体の検出及び追跡の部分目標、動作認識の部分目標、並びに物体識別の部分目標を含む
監視システムの性能を測定するためのコンピュータ実施される方法。 - 監視システムの性能を測定するためのコンピュータ実施される方法であって、
監視モデルを形成するように、サイトモデルの集合、センサモデルの集合、及びトラフィックモデルの集合からそれぞれ1つのサイトモデル、1つのセンサモデル、及び1つのトラフィックモデルを選択するステップと、
前記監視モデルを使用して監視信号を生成するステップと、
前記監視システムの定量的性能メトリックの値を求めるように、質的監視目標に従い前記監視信号を使用して前記監視システムの性能を評価するステップと
を含み、
前記定量的性能メトリックは、前記画像シーケンスにおける複数の関連ピクセルであり、
前記関連ピクセルは、前記画像シーケンスにおけるターゲット物体に関連付けられており、
前記質的監視目標は、物体の検出及び追跡の部分目標、動作認識の部分目標、並びに物体識別の部分目標を含み、尤度関数が、特定の瞬時に前記ターゲット物体について前記部分目標を満たすことができる確率を前記複数の関連ピクセルの関数として表す
監視システムの性能を測定するためのコンピュータ実施される方法。 - 複数の前記監視モデルを形成するステップと、
複数の前記監視モデルのそれぞれについて前記生成するステップ及び前記評価するステップを自動的に実行して、複数の前記値を求めるステップと、
前記複数の値を統計的に解析するステップとをさらに含む
請求項1または請求項2記載の方法。 - 前記サイトモデルの特定のインスタンスが、前記センサモデルの複数のインスタンス及び前記トラフィックモデルの複数のインスタンスの評価用に選択される
請求項3記載の方法。 - 前記サイトモデルはそれぞれ、前記監視システムが動作する場所の空間記述である
請求項1または請求項2記載の方法。 - 前記センサモデルはそれぞれ、センサの集合を指定し、前記センサの集合は、固定カメラ及び能動カメラを含む
請求項1または請求項2記載の方法。 - 前記センサはそれぞれ、スケジューリングポリシーの集合に関連付けられている
請求項6記載の方法。 - 前記スケジューリングポリシーの集合は、予測的スケジューリングポリシー及び非予測的スケジューリングポリシーを含む
請求項7記載の方法。 - 前記トラフィックモデルはそれぞれ、一組の物体を含み、前記物体はそれぞれタイプ及び軌跡を有する
請求項1または請求項2記載の方法。 - 前記生成するステップは、コンピュータグラフィックス技法及びアニメーション技法を前記監視モデルに適用する
請求項1または請求項2記載の方法。 - 前記監視信号は、実世界の監視システムから取得される信号を含む
請求項1または請求項2記載の方法。 - 前記選択するステップは、自動化されている
請求項3記載の方法。 - 前記部分目標はそれぞれ、前記部分目標の対応する定量的性能メトリックに関連付けられている
請求項1記載の方法。 - 前記部分目標の前記対応する定量的性能メトリックは、重み付けされている
請求項13記載の方法。 - 前記値は、前記部分目標の前記対応する定量的性能メトリックの値の重み付き平均である
請求項13記載の方法。 - 前記センサモデルのセンサがカメラである場合に、前記監視信号は画像シーケンスを含む
請求項1または請求項2記載の方法。
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