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JP5147676B2 - ショートメッセージ制御装置、ショートメッセージ制御システム、及びショートメッセージ制御方法 - Google Patents

ショートメッセージ制御装置、ショートメッセージ制御システム、及びショートメッセージ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、移動機にショートメッセージを受信させる制御を行うショートメッセージ制御装置及びショートメッセージ制御方法と、ショートメッセージの送信制御を行うショートメッセージ制御システムとに関する。
従来、非互換性ネットワーク間でのショートメッセージの通信技術が検討されている。例えば、下記の特許文献1には、ホームネットワーク及び外部ネットワークにある端末及びその一方から他方へのローミング中の端末とやり取りするための様々なシナリオの通信を行うショートメッセージゲートウェイが開示されている。非互換性ネットワークの組み合わせとして、例えば、回線交換ネットワーク(以下、CS−NW)と、パケット交換ネットワーク(以下、PS−NW)との組み合わせが挙げられる。
特表2003−510915号公報
CS−NWを用いずPS−NWを用いたパケット通信及びショートメッセージサービス(以下、SMS)の移動機による利用を可能にするパケット専用通信が、契約の締結に基づいて設定されて利用されることがある。なお、PS−NWを用いた通信が可能な範囲内であっても、対応する通信設備が、SMSによるショートメッセージの受信(以下、SMS受信)を可能にする能力を有していない場合は、移動機はSMS受信を行うことができない。
ここで、このパケット専用通信に対応した移動機が、SMS受信を可能にするPS−NWの通信範囲外に出ると、SMS受信を行うことができなくなる場合の具体例について、図1を用いて説明する。図1に示すように、まず、パケット専用通信に対応した移動機Mが、在圏していた国内のNW(即ち、移動体通信網)から例えば海外のNWにローミングアウト(即ち、在圏していた移動体通信網の通信範囲外に出て、他の移動体通信網の通信範囲内に入って在圏すること)したとする。海外NWには、CS−NW及びPS−NWが存在しているが、海外NWにおけるSMSは、CS−NWで普及しているものの、PS−NWでは普及しておらずSMS受信を可能にする能力がサポートされていない。
移動機Mがローミングアウトする際(図1における段階P1)、海外NWにおけるPS−NW通信用の在圏交換機であるSGSN(Serving GPRS Support Node)が、移動機Mの位置登録に関する情報を管理するHLR(Home Location Register)から、PS−NW通信用の加入者プロファイル情報をダウンロード受信して取得し、これによってPS−NW通信用の位置登録が行われて在圏処理が完了する。
ここで、移動機Mに対するSMS着信要求を、国内NW内の関門交換機であるGMSC(Gateway Mobile Switching Center)が受信すると(図1における段階P2)、GMSCはHLRに対して着信翻訳情報を要求して翻訳結果をHLRから受信する(図1における段階P3)。翻訳結果を受信したGMSCは、海外NWにおけるCS−NW通信用の回線交換局であるMSC(Mobile Switching Center)経由で、移動機Mに対してSMS受信を許可しようとする(図1における段階P4)。
しかしながら、移動機Mにおいては、海外においてSMSが普及していないPS−NWを用いた通信を行うための位置登録のみが行われて在圏処理が完了しているため、SMS受信を行うことができない。このため、パケット専用通信に対応した移動機Mが海外NWにローミングアウトすると、SMS受信ができなくなってしまう。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、パケット専用通信に対応した移動機が海外の移動体通信網にローミングアウトした場合でも継続して、ショートメッセージの受信を可能にすることができるショートメッセージ制御装置、ショートメッセージ制御システム、及びショートメッセージ制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るショートメッセージ制御装置は、第一の通信方式を用いてショートメッセージを受信することが可能な移動機に当該ショートメッセージを受信させる制御を行うショートメッセージ制御装置であって、移動機が在圏する移動体通信網が、第一の通信方式を採用する第一の移動体通信網から、第二の移動体通信網に変更されたか否かを判定する判定手段と、移動機が在圏する移動体通信網が第二の移動体通信網に変更されたと判定手段によって判定された場合に、当該第二の移動体通信網が採用する第二の通信方式を用いてショートメッセージを当該移動機に受信させるのに必要な受信情報を、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる中継装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るショートメッセージ制御装置では、移動機が在圏する移動体通信網が第一の移動体通信網から第二の移動体通信網に変更されたと判定された場合に、上記の受信情報が上記の中継装置に送信される。受信情報を受信した中継装置は、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる。この結果、第一の通信方式としてのパケット専用通信に対応した移動機が海外の移動体通信網にローミングアウトすることによって、移動機が在圏する移動体通信網が第一の移動体通信網から第二の移動体通信網としての海外の移動体通信網に変更されたと判定された場合でも、移動機は継続してショートメッセージを受信することが可能となる。
上記目的を達成するために、本発明に係るショートメッセージ制御システムは、ショートメッセージの送信制御を行うショートメッセージ制御システムであって、第一の通信方式を用いてショートメッセージを受信することが可能な移動機と、移動機にショートメッセージを受信させる制御を行うショートメッセージ制御装置と、を備え、ショートメッセージ制御装置は、移動機が在圏する移動体通信網が、第一の通信方式を採用する第一の移動体通信網から、第二の移動体通信網に変更されたか否かを判定する判定手段と、移動機が在圏する移動体通信網が第二の移動体通信網に変更されたと判定手段によって判定された場合に、当該第二の移動体通信網が採用する第二の通信方式を用いてショートメッセージを当該移動機に受信させるのに必要な受信情報を、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる中継装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係るショートメッセージ制御システムでは、移動機が在圏する移動体通信網が第一の移動体通信網から第二の移動体通信網に変更されたと判定された場合に、上記の受信情報が上記の中継装置に送信される。受信情報を受信した中継装置は、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる。この結果、第一の通信方式としてのパケット専用通信に対応した移動機が海外の移動体通信網にローミングアウトすることによって、移動機が在圏する移動体通信網が第一の移動体通信網から第二の移動体通信網としての海外の移動体通信網に変更されたと判定された場合でも、移動機は継続してショートメッセージを受信することが可能となる。
上記目的を達成するために、本発明に係るショートメッセージ制御方法は、第一の通信方式を用いてショートメッセージを受信することが可能な移動機に当該ショートメッセージを受信させる制御を行うショートメッセージ制御装置を用いて行われるショートメッセージ制御方法であって、移動機が在圏する移動体通信網が、第一の通信方式を採用する第一の移動体通信網から、第二の移動体通信網に変更されたか否かをショートメッセージ制御装置が判定する判定ステップと、移動機が在圏する移動体通信網が第二の移動体通信網に変更されたと判定手段によって判定された場合に、当該第二の移動体通信網が採用する第二の通信方式を用いてショートメッセージを当該移動機に受信させるのに必要な受信情報を、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる中継装置にショートメッセージ制御装置が送信する送信ステップと、を有することを特徴とする。
本発明に係るショートメッセージ制御方法では、移動機が在圏する移動体通信網が第一の移動体通信網から第二の移動体通信網に変更されたと判定された場合に、上記の受信情報が上記の中継装置に送信される。受信情報を受信した中継装置は、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる。この結果、第一の通信方式としてのパケット専用通信に対応した移動機が海外の移動体通信網にローミングアウトすることによって、移動機が在圏する移動体通信網が第一の移動体通信網から第二の移動体通信網としての海外の移動体通信網に変更されたと判定された場合でも、移動機は継続してショートメッセージを受信することが可能となる。
本発明によれば、パケット専用通信に対応した移動機が海外の移動体通信網にローミングアウトした場合でも継続して、ショートメッセージの受信を可能にすることができるショートメッセージ制御装置、ショートメッセージ制御システム、及びショートメッセージ制御方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(1)ショートメッセージ制御システムの構成
まず、本実施形態であるショートメッセージ制御システムについて、図2を用いて説明する。図2は、ショートメッセージ制御システム100によって行われるショートメッセージの送信制御の流れを説明するための説明図である。ショートメッセージ制御システム100は、携帯端末MS(移動機)と、HLR10(ショートメッセージ制御装置)と、GMSC20と、SGSN30と、MSC40と、を含んで構成されている。
ここで、携帯端末MS、HLR10、GMSC20、SGSN30、及びMSC40のそれぞれは一基存在するとして説明するが、これらの数は特に限定されない。
携帯端末MSは、例えば携帯電話機やPDAなどといった移動可能な通信端末である。携帯端末MSは、国内のNW(NetWork、即ち、移動体通信網)において、パケット専用通信に対応している。パケット専用通信とは、回線交換ネットワーク(以下、CS−NW)を用いずパケット交換ネットワーク(以下、PS−NW)を用いたパケット通信及びショートメッセージサービス(以下、SMS)の利用を可能にする通信であり、パケット専用プランとしての契約の締結に基づいて利用できるように携帯端末MSに設定される。このため、携帯端末MSは、国内NWにおいてパケット専用通信の通信方式(第一の通信方式)を用いるよう設定されることによって、ショートメッセージを受信することが可能である。国内NWは、海外のNWと互いにローミング提携された通信網であり、携帯端末MSは、ローミングのために海外NWに在圏することができる。
HLR10は、国内NW内に存在し、国内NWにおける携帯端末MSの位置登録に関する加入者プロファイル情報(受信情報)を記憶して管理する通信装置である。HLR10は、記憶された加入者プロファイル情報の書き換えを行ってSGSN30やMSC40にダウンロード受信させることにより、携帯端末MSにショートメッセージを受信させる制御を行う。HLR10の物理的構成および機能的構成については、後述する。加入者プロファイル情報には、ベアラサービスの契約に関しては未契約であり、また、テレサービスの契約において、音声契約に関しては未契約であり、SMMT(即ち、着信用)及びSMMO(即ち、発信用)に関しては契約締結済みであることが示されている。
GMSC20は、国内NW内に存在し、国内NWにおいて携帯端末MSに対するSMS着信要求信号を受信する関門交換機である。GMSC20は、このSMS着信要求信号を受信すると、HLR10に対して着信翻訳を要求する翻訳要求信号を送信して、翻訳結果をHLR10から受信する。翻訳結果を受信したGMSC20は、MSC40経由で、移動機Mに対してSMS受信を許可しようとする。
SGSN30は、海外NWにおけるPS−NW通信用の在圏交換機であり、PS−NWを含んで構成されている。SGSN30は、HLR10から加入者プロファイル情報をダウンロード受信し、この加入者プロファイル情報に基づいて、この海外NWにおけるPS−NWに対する在圏管理を行う。このため、この海外NWにおけるPS−NWは、SGSN30の管轄下にある。海外NWにおける携帯端末MSは、PS−NW通信用のローミング接続をする際、SGSN30に対して位置登録を完了する必要がある。
MSC40は、海外NWにおけるCS−NW通信用の回線交換局であり、CS−NWを含んで構成されている。MSC40は、HLR10から加入者プロファイル情報をダウンロード受信し、この加入者プロファイル情報に基づいて、この海外NWにおけるCS−NWに対する在圏管理を行う。このため、この海外NWにおけるCS−NWは、MSC40の管轄下にあり、SMSのみの利用が許容されている。より詳しくは、Bearerservicelistに関しては未設定であり、Teleservicelistの設定において、SMMT(即ち、着信用)及びSMMO(即ち、発信用)に関しては設定済みであることが示されている。海外NWにおける携帯端末MSは、CS−NW通信用のローミング接続をする際、MSC40に対して位置登録を完了する必要がある。
携帯端末MSがローミングアウトして海外在圏する際(図2における段階P10)、MSC40が、HLR10からCS−NW通信も可能なように書き換えられた加入者プロファイル情報をダウンロード受信して取得し(図2における段階P11)、これによって携帯端末MSにおけるCS−NW通信用の位置登録が行われて在圏処理が完了する(即ち、CS位置登録処理の完了)。
更に、携帯端末MSが上記したようにローミングアウトする際(図2における段階P10)、SGSN30が、HLR10から上記の加入者プロファイル情報をダウンロード受信して取得し(図2における段階P12)、これによって携帯端末MSにおけるPS−NW通信用の位置登録が行われて在圏処理が完了する(即ち、PS位置登録処理の完了)。
ここで、携帯端末MSに対するSMS着信要求信号をGMSC20が受信すると(図2における段階P20)、GMSC20はHLRに対して着信翻訳を要求して翻訳結果をHLRから受信する(図1における段階P30)。翻訳結果を受信したGMSC20は、MSC40経由で、移動機Mに対してSMS受信を許可しようとする(図1における段階P40)。
このとき、携帯端末MSにおけるCS−NW通信用の位置登録が行われて在圏処理は完了しているため、携帯端末MSが海外NWにローミングアウトした場合でも継続して、ショートメッセージを受信することが可能となる。
(2)HLRの構成
次に、本実施形態であるHLR10の構成について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、HLR10の機能構成を示す構成図であり、図4は、HLR10のハードウェア構成を示す構成図である。図4に示すように、HLR10は、CPU(Central Processing Unit)101、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)102及びROM(Read Only Memory)103、通信を行うための通信モジュール104、並びにハードディスク等の補助記憶装置105等のハードウェアを備えるコンピュータとして構成される。これらの構成要素が動作することにより、HLR10の機能が発揮される。
また、図3に示すように、HLR10は、機能的な構成要素として、判定部11(判定手段)と、送信部12(送信手段)と、を有している。判定部11は、携帯端末MSが在圏する移動体通信網が、パケット専用通信の通信方式を採用する国内NWから、海外NWに変更されたか否かの判定を行う演算部である。また、判定部11は、携帯端末MSがパケット専用通信に対応しているか否かの判定や、海外NWからの位置登録要求があったか否かの判定や、加入者プロファイル情報の設定はPS−NW通信用のみであるか否かの判定等を行う。判定する内容に関しては後述する。
送信部12は、携帯端末MSが在圏する移動体通信網が国内NWから海外NWに変更されたと判定部11よって判定された場合に、加入者プロファイル情報をCS−NW通信も可能なように書き換え、この書き換えられた加入者プロファイル情報をMSC40に送信する通信部である。CS−NW通信も可能なように書き換えられた加入者プロファイル情報は、海外NWが採用するCS−NWを利用した通信の方式(第二の通信方式)を用いてショートメッセージを携帯端末MSに受信させるのに必要な受信情報である。MSC40は、CS−NW通信も可能なように書き換えられた加入者プロファイル情報を受信すると、海外NWが採用するCS−NWを用いてショートメッセージを携帯端末MSに中継して受信させる。
(3)ショートメッセージ制御システムで実行される処理
次に、本実施形態に係るショートメッセージ制御システム100で実行される処理(ショートメッセージ制御方法)について、図5〜図7を用いて説明する。図5は、位置登録処理を説明するシーケンス図であり、図6は、図5の位置登録処理における加入者プロファイル情報の書き換えの有無を決定する処理を説明するフローチャートであり、図7は、位置登録処理の後に行われるSMS着信処理を説明するシーケンス図である。
(3−1)位置登録処理
まず、図5及び図6を用いて、携帯端末MSがローミングアウトする場合に行われる位置登録処理について説明する。携帯端末MSがローミングアウトする際は、図5に示すように、最初にCS位置登録処理G1が行われ、次にPS位置登録処理G2が行われる。
最初に行われるCS位置登録処理G1では、図5に示すように、まず携帯端末MSが、MSC40に対して、位置登録を要求するための位置登録要求信号を送信する(Attach Request。ステップS01)。この位置登録要求信号を受信したMSC40は、HLR10に対して、携帯端末MSを認証するのに用いられる認証情報を取得するための認証情報取得信号を送信する(Send Authentication Info。ステップS02)。この認証情報取得信号を受信したHLR10は、加入者プロファイル情報の書き換えの有無を決定する処理を行う(ステップS03)。この書き換えの有無の決定の詳細については後述する。
加入者プロファイル情報の書き換えの有無を決定したHLR10は、決定した内容に従って書き換え処理を行う(ステップS04)。そして、書き換え処理を行ったHLR10は、MSC40に対して、認証情報取得信号の受信応答を示すための認証情報応答信号を送信する(Send Authentication Info.ack。ステップS05)。この認証情報応答信号を受信したMSC40は、携帯端末MSとともに、認証処理を完了させるための認証・秘匿処理を行う(ステップS06)。
この認証・秘匿処理を行ったMSC40は、HLR10に対して、加入者(即ち、携帯端末MSのユーザ)のCS−NW通信用の位置登録情報の更新を行うためのCS在圏情報を送信する(Update Location。ステップS07)。このCS在圏情報を受信したHLR10は、GMSC20に対して、旧在圏の(即ち、過去に用いられていた)加入者プロファイル情報を削除するための削除信号を送信する(CancelLocation。ステップS08)。この削除信号を受信したGMSC20は、HLR10に対して、削除信号の受信応答を示すための削除応答信号を送信する(CancelLocation.ack。ステップS09)。
この削除応答信号を受信したHLR10は、MSC40に対して、CS−NW通信も可能なように書き換えられた加入者プロファイル情報をダウンロード受信させるためのダウンロード信号を送信する(InsertSubscriberData。ステップS10、送信ステップ)。このダウンロード信号を受信したMSC40は、ダウンロード受信後、HLR10に対して、ダウンロード信号の受信応答を示すためのダウンロード応答信号を送信する(InsertSubscriberData.ack。ステップS11)。このダウンロード応答信号を受信したHLR10は、MSC40に対して、CS在圏情報の受信応答を示すための位置更新応答信号を送信する(Update Location.ack。ステップS12)。
この位置更新応答信号を受信したMSC40は、携帯端末MSに対して、CS−NW通信用の位置登録を許可するための位置登録許可信号を送信する(Attach Accept。ステップS13)。この位置登録許可信号を携帯端末MSが受信することによって、CS位置登録処理G1が完了する。
次に行われるPS位置登録処理G2では、図5に示すように、最初に携帯端末MSが、SGSN30に対して、位置登録を要求するための位置登録要求信号を送信する(Attach Request。ステップS21)。この位置登録要求信号を受信したSGSN30は、HLR10に対して、携帯端末MSを認証するのに用いられる認証情報を取得するための認証情報取得信号を送信する(Send Authentication Info。ステップS22)。
この認証情報取得信号を受信したHLR10は、PS−NW通信用の加入者プロファイル情報が記憶されていることを確認する処理を行う(ステップS23)と、SGSN30に対して、認証情報取得信号の受信応答を示すための認証情報応答信号を送信する(Send Authentication Info.ack。ステップS24)。この認証情報応答信号を受信したSGSN30は、携帯端末MS及びMSC40とともに、認証処理を完了させるための認証・秘匿処理を行う(ステップS25)。
この認証・秘匿処理を行ったSGSN30は、HLR10に対して、加入者のPS−NW通信用の位置登録情報の更新を行うためのPS在圏情報を送信する(UpdateGprsLocation。ステップS26)。このPS在圏情報を受信したHLR10は、国内NW内のSGSNである自網SGSN50に対して、旧在圏の(即ち、過去に用いられていた)加入者プロファイル情報を削除するための削除信号を送信する(CancelLocation。ステップS27)。この削除信号を受信した自網SGSN50は、HLR10に対して、削除信号の受信応答を示すための削除応答信号を送信する(CancelLocation.ack。ステップS28)。
この削除応答信号を受信したHLR10は、SGSN30に対して、PS−NW通信用の加入者プロファイル情報をダウンロード受信させるためのダウンロード信号を送信する(InsertSubscriberData。ステップS29)。このダウンロード信号を受信したSGSN30は、ダウンロード受信後、HLR10に対して、ダウンロード信号の受信応答を示すためのダウンロード応答信号を送信する(InsertSubscriberData.ack。ステップS30)。このダウンロード応答信号を受信したHLR10は、SGSN30に対して、PS在圏情報の受信応答を示すための位置更新応答信号を送信する(UpdateGprsLocation.ack。ステップS31)。
このPS在圏情報を受信したSGSN30は、携帯端末MSに対して、PS−NW通信用の位置登録を許可するための位置登録許可信号を送信する(Attach Accept。ステップS32)。この位置登録許可信号を携帯端末MSが受信することによって、PS位置登録処理G2が完了する。
ここで、上記のS03において行われる加入者プロファイル情報の書き換えの有無を決定する処理について、図6を用いて説明する。まず、CS−NW通信用の位置登録処理に必要な準備が開始され(ステップS41)、携帯端末MSがパケット専用通信に対応しているか否かが判定部11によって判定される(ステップS42)。携帯端末MSがパケット専用通信に対応していない場合、即ち、パケット専用プランが契約済みでない場合、加入者プロファイル情報の書き換えが無いことが決定される(ステップS50)。
一方、携帯端末MSがパケット専用通信に対応している場合、即ち、パケット専用プランが契約済みである場合、海外NWからの位置登録要求があったか否か(即ち、携帯端末MSが、国内NWから海外NWにローミングアウトする際にMSC40に対して位置登録要求信号を送信したことによって、MSC40が、HLR10に対して認証情報取得信号を送信したか否か)が判定部11によって判定される(ステップS43、判定ステップ)。海外NWからの位置登録要求が無かった場合、即ち、国内NWからの位置登録要求があった場合、後述のステップS47に移行する。
一方、海外NWからの位置登録要求があった場合、加入者プロファイル情報の設定はPS−NW通信用のみであるか否かが、判定部11によって判定される(ステップS44)。加入者プロファイル情報の設定がPS−NW通信用のみであった場合、加入者プロファイル情報の書き換えがあること(PS−NW通信用のみから、CS−NW通信用及びPS−NW通信用への書き換え)が決定される(ステップS45)。
一方、加入者プロファイル情報の設定がPS−NW通信用のみで無かった場合、即ち、加入者プロファイル情報の設定がCS−NW通信用及びPS−NW通信用であった場合、加入者プロファイル情報の書き換えが無いこと(CS−NW通信用及びPS−NW通信用のまま)が決定される(ステップS46)。
ステップS47では、加入者プロファイル情報の設定はPS−NW通信用のみであるか否かが、判定部11によって判定される。加入者プロファイル情報の設定がPS−NW通信用のみであった場合、加入者プロファイル情報の書き換えが無いこと(PS−NW通信用のまま)が決定される(ステップS48)。一方、加入者プロファイル情報の設定がPS−NW通信用のみで無かった場合、即ち、加入者プロファイル情報の設定がCS−NW通信用及びPS−NW通信用であった場合、加入者プロファイル情報の書き換えがあること(CS−NW通信用及びPS−NW通信用から、PS−NW通信用のみへの書き換え)が決定される(ステップS49)。
(3−2)SMS着信処理
次に、図7を用いて、位置登録処理の後に行われるSMS着信処理について説明する。図7に示すように、まず自網SGSN50が、GMSC20に対して、携帯端末MSに対するSMSの着信(即ち、転送)を要求するSMS着信要求信号を送信する(ステップS51)。このSMS着信要求信号を受信したGMSC20は、HLR10に対して、ショートメッセージをルーチングするのに必要な着信翻訳情報(MSC番号やSGSN番号等)を要求するためのルーチング情報を送信する(Send Routing Info For SM。ステップS52)。
このルーチング情報を受信したHLR10は、GMSC20に対して、ルーチング情報の受信応答を示すためのルーチング応答情報を送信する(Send Routing Info For SM.ack。ステップS53)。このルーチング応答情報を受信したGMSC20は、CS−NW通信も可能なように書き換えられた加入者プロファイル情報が記憶されていることを確認する処理を行う(ステップS54)と、MSC40に対して、SMS受信を許可するための受信許可信号を送信する(MT forward SM。ステップS55)。
この受信許可信号を受信したMSC40は、携帯端末MSとともに、SMS着信処理を行う(ステップS56)ことにより、携帯端末MSはショートメッセージを受信する。SMS着信処理を行ったMSC40は、GMSC20に対して、受信許可信号の受信応答を示すための受信許可応答信号を送信する(MT forward SM.ack。ステップS57)。この受信許可応答信号を受信したGMSC20は、自網SGSN50に対して、SMS着信要求信号の受信応答を示すためのSMS着信要求応答信号を送信する(ステップS58)。
(4)本実施形態による作用効果
本実施形態によれば、パケット専用通信の契約及び設定が完了した携帯端末MSが在圏する移動体通信網が、国内NWから海外NWに変更された(即ち、携帯端末MSがローミングアウトして海外在圏した)と判定された場合に、CS−NW通信も可能なように書き換えられた加入者プロファイル情報がMSC40にダウンロード受信される。この加入者プロファイル情報を受信したMSC40は、海外NWにおいてショートメッセージを携帯端末MSに中継して受信させる。この結果、パケット専用通信に対応した携帯端末MSが海外NWにローミングアウトすることによって、携帯端末MSが在圏する移動体通信網が国内NWから海外NWに変更されたと判定された場合でも、携帯端末MSは継続してショートメッセージを受信することが可能となる。即ち、本実施形態によれば、SMS機能が改善される。
また、携帯端末MSが海外NWにローミングアウトする際に、図6のステップS48に示すように、加入者プロファイル情報の設定がPS−NW通信用のみであった場合、加入者プロファイル情報の書き換えを行わない。これにより、CS−NW通信用及びPS−NW通信用への書き換えを行うことを原因としてCS−NW通信用の位置登録も行われて無駄なネットワークリソースが消費されてしまうことを、防ぐことが可能となる。
(5)変形例
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、HLR10がショートメッセージ制御装置としての機能を有しているが、例えばHLR10及びGMSC20の集合体がショートメッセージ制御装置としての機能を有していてもよい。
移動機がSMS受信を行うことができなくなる場合の具体例を説明する図である。 ショートメッセージ制御システムによって行われるショートメッセージの送信制御の流れを説明するための説明図である。 HLRの機能構成を示す構成図である。 HLRのハードウェア構成を示す構成図である。 位置登録処理を説明するシーケンス図である。 位置登録処理における加入者プロファイル情報の書き換えの有無を決定する処理を説明するフローチャートである。 SMS着信処理を説明するシーケンス図である。
符号の説明
10…HLR、11…判定部、12…送信部、20…GMSC、30…SGSN、40…MSC、50…自網SGSN、100…ショートメッセージ制御システム、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…通信モジュール、105…補助記憶装置、G1…位置登録処理、G2…位置登録処理、M…移動機、MS…携帯端末、P1〜P4,P10〜P12,P20,P30,P40…段階。

Claims (3)

  1. 第一の通信方式を用いてショートメッセージを受信することが可能な移動機に当該ショートメッセージを受信させる制御を行うショートメッセージ制御装置であって、
    前記移動機が在圏する移動体通信網が、前記第一の通信方式を採用する第一の移動体通信網から、第二の移動体通信網に変更されたか否かを判定する判定手段と、
    前記移動機が在圏する移動体通信網が前記第二の移動体通信網に変更されたと前記判定手段によって判定された場合に、当該第二の移動体通信網が採用する第二の通信方式を用いて前記ショートメッセージを当該移動機に受信させるのに必要な受信情報を、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる中継装置に送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とするショートメッセージ制御装置。
  2. ショートメッセージの送信制御を行うショートメッセージ制御システムであって、
    第一の通信方式を用いて前記ショートメッセージを受信することが可能な移動機と、
    前記移動機に前記ショートメッセージを受信させる制御を行うショートメッセージ制御装置と、を備え、
    前記ショートメッセージ制御装置は、
    前記移動機が在圏する移動体通信網が、前記第一の通信方式を採用する第一の移動体通信網から、第二の移動体通信網に変更されたか否かを判定する判定手段と、
    前記移動機が在圏する移動体通信網が前記第二の移動体通信網に変更されたと前記判定手段によって判定された場合に、当該第二の移動体通信網が採用する第二の通信方式を用いて前記ショートメッセージを当該移動機に受信させるのに必要な受信情報を、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる中継装置に送信する送信手段と、
    を有することを特徴とするショートメッセージ制御システム。
  3. 第一の通信方式を用いてショートメッセージを受信することが可能な移動機に当該ショートメッセージを受信させる制御を行うショートメッセージ制御装置を用いて行われるショートメッセージ制御方法であって、
    前記移動機が在圏する移動体通信網が、前記第一の通信方式を採用する第一の移動体通信網から、第二の移動体通信網に変更されたか否かを前記ショートメッセージ制御装置が判定する判定ステップと、
    前記移動機が在圏する移動体通信網が前記第二の移動体通信網に変更されたと前記判定手段によって判定された場合に、当該第二の移動体通信網が採用する第二の通信方式を用いて前記ショートメッセージを当該移動機に受信させるのに必要な受信情報を、当該第二の移動体通信網において当該ショートメッセージを当該移動機に中継して受信させる中継装置に前記ショートメッセージ制御装置が送信する送信ステップと、
    を有することを特徴とするショートメッセージ制御方法。
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