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JP5142821B2 - 画像診断装置および画像表示装置 - Google Patents

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JP5142821B2 JP2008137113A JP2008137113A JP5142821B2 JP 5142821 B2 JP5142821 B2 JP 5142821B2 JP 2008137113 A JP2008137113 A JP 2008137113A JP 2008137113 A JP2008137113 A JP 2008137113A JP 5142821 B2 JP5142821 B2 JP 5142821B2
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  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

この発明は、被検体内に関するデータを収集して医用画像を再構成するとともに、被検体内に挿入されるカテーテルを有する画像診断装置および画像表示装置に関し、特に、カテーテルにかかる負荷を術中に確認するための技術に関する。
従来、X線透視画像を見ながら冠動脈などの血管にカテーテルを挿入して、血管狭窄部の治療を行う術式がある。この術式では、術者はX線透視画像上に映し出された画像を見ながら、カテーテルの方向や姿勢、挙動などを調整するが、この調整は、画像を確認するのと同時に、術者自身が手元の感覚を確認して行われるのが一般的である。そのため、この術式を行う場合、術者には多くの経験と技術が要求されていた。
そこで、従来、かかる術式が行われる場合に術者を支援するためのさまざまな技術が考案されている。例えば、特許文献1では、カテーテル先端部の移動に応じて、X線源およびX線検出器を保持している保持装置や被検体を載せている天板を移動することによって、カテーテル先端を見やすい位置が自動的に表示されるようにするための技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、前述した血管狭窄部の治療に用いられるカテーテルとして、「貫通用カテーテル」と呼ばれるものがある。この貫通用カテーテルは、複数の鋼鉄製の素線をコイル状に寄り合わせて形成されたカテーテルであり、ドリルのように回転させることによって、慢性完全閉塞のように、バルーンやステントを運ぶことが困難なほど石灰化が進んだ部位に穴を貫通させることができる。
かかる貫通用カテーテルを用いた治療において、操作時にカテーテルに過剰な負荷がかかると、コイルがほつれるようにカテーテルが壊れてしまうという事例がある。血管内で壊れてしまったカテーテルを除去するためには、多大な労力と時間が必要であり、被検体への負担が大きい。また、これにより、合併症などのリスクも増加する。
特開2003−284716号公報
しかしながら、前述した特許文献1に代表される従来の技術では、カテーテルにかかる負荷を術中に確認するための手段が提供されていない。そのため、従来の技術では、過剰な負荷がかかることによるカテーテルの破壊を未然に防ぐことは極めて困難であった。
この発明は、上述した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、カテーテルにかかる負荷を術中に確認するための手段を提供して、過剰な負荷がかかることによるカテーテルの破壊を未然に防ぐことが可能な画像診断装置および画像表示装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、被検体内に関するデータを収集して医用画像を再構成するとともに、被検体内に挿入されるカテーテルを有する画像診断装置であって、前記カテーテルの先端位置を計測する先端位置計測手段と、前記カテーテルにかかる負荷を計測する負荷計測手段と、前記先端位置計測手段によって計測される位置から得られる前記カテーテルの先端の移動経路に基づいて、当該カテーテルを表すカテーテル像を生成するカテーテル像生成手段と、前記負荷計測手段によって計測される負荷に基づいて、前記カテーテルにかかる負荷の分布を示す負荷分布情報を生成する負荷分布情報生成手段と、前記カテーテル像生成手段により生成されたカテーテル像および前記負荷分布情報生成手段により生成された負荷分布情報に基づいて、前記カテーテルにかかる負荷の分布が示されたカテーテル像を前記医用画像に重ねて表示する画像表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項6記載の本発明は、画像診断装置によって撮像された医用画像を表示するとともに、被検体内に挿入されるカテーテルを有する画像表示装置であって、前記カテーテルの先端位置を計測する先端位置計測手段と、前記カテーテルにかかる負荷を計測する負荷計測手段と、前記先端位置計測手段によって計測される位置情報により得られる前記カテーテルの先端の移動経路に基づいて、当該カテーテルを表すカテーテル像を生成するカテーテル像生成手段と、前記負荷計測手段によって計測される負荷に基づいて、前記カテーテルにかかる負荷の分布を示す負荷分布情報を生成する負荷分布情報生成手段と、前記カテーテル像生成手段により生成されたカテーテル像および前記負荷分布情報生成手段により生成された負荷分布情報に基づいて、前記カテーテルにかかる負荷の分布が示されたカテーテル像を前記医用画像に重ねて表示する画像表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1または6記載の本発明によれば、カテーテルにかかる負荷を術中に確認するための手段を提供して、過剰な負荷がかかることによるカテーテルの破壊を未然に防ぐことが可能になるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る画像診断装置および画像表示装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明をX線診断装置に適用した場合について説明する。
まず、本実施例に係るX線診断装置の全体構成について説明する。図1は、本実施例に係るX線診断装置の全体構成を示す構成図である。同図に示すように、このX線診断装置は、X線発生部1と、X線検出部2と、機構部3と、高電圧発生部4と、Cアーム5と、天板6と、表示部7と、操作部8と、システム制御部9と、カテーテル情報取得部10と、タイミング情報取得部20と、画像処理部100とを有する。
X線発生部1は、天板6上の被検体Pに照射するX線を発生する装置であり、高電圧発生部4から供給される高電圧を用いてX線を発生するX線管、X線管が発生したX線の一部を遮蔽することによって照射野を制御するX線絞り器を有する。
X線検出部2は、被検体Pを透過したX線を検出してX線画像データを生成する装置であり、X線を検出する平面検出器、平面検出器から電荷を取り出すゲートドライバ、ゲートドライバにより取り出された電荷を電圧に変換する電荷・電圧変換器、電荷・電圧変換器により変換された電圧をデジタル値に変換するA/D変換器を有する。
機構部3は、Cアーム5ならびに天板6を移動する装置であり、Cアーム5を回転したり移動したりするCアーム回動・移動機構、天板6を移動する天板移動機構、システム制御部9の指示に基づいてCアーム回動・移動機構および天板移動機構を制御する機構制御部を有する。
高電圧発生部4は、X線発生部1がX線の発生に必要とする高電圧を供給する装置であり、システム制御部9の指示に基づいて高電圧の発生を制御してX線の発生を制御するX線制御部、高電圧を発生する高電圧発生器を有する。Cアーム5は、X線発生部1やX線検出部2を保持するアームであり、天板6は、被検体Pを載せる板である。
表示部7は、画像処理部100によって処理された画像を表示する装置であり、画像を表示するモニタ、モニタへの表示を制御する表示制御部を有する。操作部8は、マウスやキーボード、ジョイスティックなどから構成され、術者による操作を受け付けるコンソールである。システム制御部9は、術者の操作に基づいてX線診断装置全体を制御する装置である。
ここで、上述した機能部のうち、X線発生部1、X線検出部2、機構部3、高電圧発生部4、Cアーム5、天板6、操作部8およびシステム制御部9は、全体として、被検体Pに関するX線画像データをリアルタイムに収集するX線画像収集部200を構成する。
カテーテル情報取得部10は、同図では図示していないカテーテルに接続されており、カテーテルに生じる応力を示す情報(以下、「応力情報」と呼ぶ)、カテーテル先端の位置を示す情報(以下、「先端位置情報」と呼ぶ)、カテーテルの操作量を示す情報(以下、「操作量情報」と呼ぶ)をそれぞれ取得する処理部である。
タイミング情報取得部20は、同図では図示していない心電計に接続されており、心電計から被検体Pの心電図に関する情報を取得し、取得した情報をタイミング情報として、後述するCT画像位置合わせ部170へ出力する。
画像処理部100は、X線検出部2によって生成されたX線画像データに基づいて、X線画像(X線透視画像)を生成する処理部である。
以上、本実施例に係るX線診断装置の全体構成について説明したが、本実施例では、かかるX線診断装置において、カテーテル情報取得部10に接続されるカテーテルが、治療中にカテーテルにかかる負荷を検出する手段を備える点と、画像処理部100が、治療中にカテーテルにかかる負荷に関する情報を表示する手段を備える点に特徴がある。そこで、以下では、図2〜11を用いて、本実施例に係るカテーテルおよび画像処理部100について詳細に説明する。
最初に、本実施例に係るカテーテル、カテーテル情報取得部10および画像処理部100の構成について説明する。図2は、本実施例に係るカテーテル、カテーテル情報取得部10および画像処理部100の構成を示す機能ブロック図である。
カテーテル30は、複数の鋼鉄製の素線をコイル状に寄り合わせて形成された貫通用カテーテルであり、同図に示すように、光ファイバひずみセンサ31と、位置センサ32と、操作量センサ33とを有する。また、このカテーテル30の先端には、石灰化部などに穴を貫通させるためのドリルも設けられている。
光ファイバひずみセンサ31は、カテーテル30にかかる負荷を、カテーテル30に生じる応力として検出するセンサである。図3は、本実施例に係るカテーテル30の構成を示す図である。同図に示すように、具体的には、光ファイバひずみセンサ31は、カテーテル30を形成する複数の素線のうちの少なくとも一本の素線と置き換えられることによって、カテーテル30に設けられる。
カテーテル30には、術者によって、主に長軸方向を軸とした回転操作がなされる。そして、その回転操作によって生じる応力は、カテーテル30の素線に対して、曲げ応力として働く。光ファイバひずみセンサ31は、その曲げ応力によって生じるファイバのひずみ(変形)を、光の信号の変化として検知する。
例えば、かかる光ファイバひずみセンサ31の種類の一つとして、光ファイバグレーティング(FBG:Fiber Bragg Grating)方式のセンサがある。このセンサは、光ファイバの芯(コア)部に回折格子(グレーティング)を設けた構造を有する。
このFBG方式の光ファイバひずみセンサには、下記のような特徴がある。
(1)光ファイバ中に異なる周波数を反射する回折格子を複数設けることで、回折格子
を設置した各箇所の光ファイバのひずみを測定することが可能。
(2)構造がシンプルであり、寸法を小さくすることが可能。外径が数十μmオーダー
のものが市販されている。
図4は、FBG方式の光ファイバひずみセンサの原理を示す図である。同図を用いて、(1)の特徴について詳細に説明する。同図に示すように、光ファイバのコア部分の屈折率を周期的に変化させた回折格子は、その周期と屈折率変化量に応じた特定の波長(Bragg波長)の光のみを反射する。すなわち、回折格子の周期(Grating周期)が光ファイバひずみによって変化し、反射光の波長が変化する。この反射光の波長の変化量を測定することで、逆にひずみを計測することができる。
また、各位置に設けられた回折格子の反射する波長を変えることによって、検出した反射光の波長から、どの箇所の回折格子で反射された光であるかを特定することができる。この際、光ファイバのひずみによって生じることが予測される波長の変化量をふまえて、各箇所の回折格子の周期が決められる。
本実施例では、かかるFBG方式の光ファイバひずみセンサを用いて、光ファイバ内の各個所のひずみを測定する。図5は、本実施例に係る光ファイバひずみセンサ31の設置イメージを示すイメージ図である。同図に示すように、回折格子(FGB)は、石灰化部位を直接掘削する先端部付近に密に設置しておく。そして、測定されたひずみは、光信号として、光ファイバを介して、被検体の体外にある応力計測部11(光信号−応力変換装置)へと伝達される。
なお、カテーテル30において、光ファイバひずみセンサ31のFGBが設置されている範囲、すなわち、負荷を計測することが可能な範囲を、以下では「負荷計測範囲」と呼ぶ。この負荷計測範囲の長さは、カテーテルの仕様に応じて変わる。
図2にもどって、位置センサ32は、カテーテル30の先端に取り付けられ、カテーテル30の先端の位置を検出するセンサである。
操作量センサ33は、カテーテル30の操作量情報を検出するセンサである。具体的には、この操作量センサ33は、カテーテル30の回転量、および、挿入された長さ(送り量)などの操作量を検出する。
カテーテル情報取得部10は、カテーテル30に関する情報を取得する処理部であり、応力計測部11と、先端位置計測部12と、操作量計測部13とを有する。
応力計測部11は、光ファイバひずみセンサ31によって伝達された光信号からひずみ情報を計測し、光ファイバの物性値に基づいて、応力を計測する処理部である。この応力計測部11は、光ファイバからの光信号を入力し、計測した情報(応力値、ひずみ量)を応力情報として画像処理部100に出力する。
先端位置計測部12は、位置センサ32によって検出された位置に基づいて、カテーテル30の先端位置を計測し、計測した結果を先端位置情報として画像処理部100に出力する処理部である。
操作量計測部13は、操作量センサ33によって検出された操作量に基づいて、カテーテル30の操作量を計測し、計測した結果を操作量情報として画像処理部100に出力する処理部である。
画像処理部100は、X線検出部2によって生成されたX線画像データに基づいて、X線画像(X線透視画像)を生成する処理部であり、カテーテル情報生成部110と、ボリュームデータ記憶部120と、キャリブレーション処理部130と、CT画像データ取得部140と、形態情報抽出部150と、カテーテル位置合わせ部160と、CT画像位置合わせ部170と、表示情報切替部180と、画像表示制御部190とを有する。
カテーテル情報生成部110は、カテーテル30の表示に関する情報を生成する処理部であり、CG画像生成部111と、負荷分布情報生成部112とを有する。
CG画像生成部111は、カテーテル30の形状を表すCG(Computer Graphics)画像を生成する処理部である。具体的には、このCG画像生成部111は、先端位置計測部12から出力される先端位置情報に基づいて、カテーテル30の負荷計測範囲を表すCG画像データ(以下、「カテーテルCG」と呼ぶ)を生成する。
図6および7は、CG画像生成部111によるカテーテルCGの生成を説明するための図(1)および(2)である。同図に示すように、CG画像生成部111は、先端位置計測部12から出力される先端位置情報を常時記録して、カテーテル先端の移動経路を表す線分情報を生成する(図6(1)参照)。続いて、CG画像生成部111は、生成した線分情報を所定の間隔でサンプリングすることによって、点列情報を生成する(図6(2)参照)。
そして、CG画像生成部111は、生成した点列情報において、先頭(その時点のカテーテル先端の位置)の点から、カテーテル30の負荷計測範囲の長さ分だけ後ろ方向(過去にカテーテル先端が通過してきた方向)にもどった位置までの範囲に含まれる点列に基づいて(図7の(a)参照)、移動経路の線分情報を中心にして、太さを実際のカテーテル30の太さに合わせた円筒状のCG画像データをカテーテルCGとして生成する(図7の(b)参照)。
なお、このとき、CG画像生成部111は、ドリルの範囲の長さに基づいて、負荷計測範囲と同様に、カテーテル30のドリルの範囲を表すCG画像データをさらに生成するようにしてもよい。
負荷分布情報生成部112は、CG画像生成部111によって生成されたカテーテルCGに対して負荷の分布を表す色を表示するための負荷分布情報を生成する処理部である。具体的には、この負荷分布情報生成部112は、応力計測部11から出力される応力情報に基づいて、以下に示すように、負荷の分布を表す色を表示するための負荷分布情報を生成する。
図8は、カテーテルCGへの負荷分布の表示を説明するための図である。同図(1)に示すように、まず、負荷分布情報生成部112は、生成したカテーテルCGに対して、カテーテル30に設けられているFBG(回折素子)に対応する箇所をそれぞれ設定する。
続いて、負荷分布情報生成部112は、同図(2)に示すように、設定したそれぞれの箇所に対して、対応するFBGによって検出される応力の方向(回転方向)および大きさに応じて異なった色を設定する。例えば、負荷分布情報生成部112は、回転方向が同図に示すD1の方向であった場合には、応力値が最も小さい箇所に対して黒色を、中間の大きさの箇所に対して青色を、最も大きい箇所に対して赤色をそれぞれ設定し、一方、回転方向が同図に示すD2の方向であった場合は、応力値が最も小さい箇所に対して黒色を、中間の大きさの箇所に対して青色を、最も大きい箇所に対して黄色をそれぞれ設定する。
続いて、負荷分布情報生成部112は、同図(3)に示すように、FBGが設置された位置に断面を生成し、生成した各断面に、それぞれの箇所に設定した色を設定する。さらに、負荷分布情報生成部112は、同図(4)に示すように、色付けした断面の間の領域ついて、例えば線形補間などの補間方法を用いて、位置に応じて色が滑らかに変化するように補間を行う(同図(4)参照)。
このように、負荷分布情報生成部112が、負荷の大きさに応じてカテーテルCGの各箇所の色が変化するように負荷分布情報を生成することによって、カテーテル30にかかる負荷の状態を容易に把握することができるようになる。
ボリュームデータ記憶部120は、X線CT(Computed Tomography)装置によって撮像された三次元のCT画像データを保存する記憶部である。このボリュームデータ記憶部120には、X線CT装置によって撮像された被検体PのCT画像データがあらかじめ保存されていることとする。
キャリブレーション処理部130は、ボリュームデータ記憶部120によって記憶されているCT画像データと、X線画像収集部200によって収集されたX線画像データから生成されるX線画像との位置合わせに関する処理を行う処理部である。具体的には、このキャリブレーション処理部130は、X線診断装置における座標系とX線CT装置における座標系との間の相対的な位置関係に基づいて、X線画像とCT画像との位置合わせ用の行列変換データ(以下、「キャリブレーションデータ」と呼ぶ)を生成する。
CT画像データ取得部140は、ボリュームデータ記憶部120から所定の心位相のCT画像データを取得する処理部である。ここでいう所定の心位相は、拡張末期など、治療時に画像が確認しやすい位相が術者などによってあらかじめ設定されていることとする。
形態情報抽出部150は、CT画像データ取得部140によって取得されたCT画像データから治療対象部の形態を表す形態情報を抽出する処理部である。例えば、この形態情報抽出部150は、CT画像データのCT値に基づいて石灰化部の範囲を特定し、特定した範囲のCT画像データを形態情報として抽出する。この形態情報には、画素の濃度を示すピクセル値が含まれている。
カテーテル位置合わせ部160は、CG画像生成部111によって生成されたカテーテルCG、および、負荷分布情報生成部112によって生成された負荷分布情報の位置合わせを行う処理部である。具体的には、このカテーテル位置合わせ部160は、治療前に術者などによって行われる位置センサ32の調整作業において設定された調整量に基づいて、X線画像収集部200によって収集されたX線画像データから生成されるX線画像と正しい位置関係で重なるように、カテーテルCGおよび負荷分布情報の位置合わせを行う。
CT画像位置合わせ部170は、形態情報抽出部150によって生成された形態情報の位置合わせを行う処理部である。具体的には、このCT画像位置合わせ部170は、キャリブレーション処理部130によって生成されたキャリブレーションデータ、および、タイミング情報取得部20から出力されるタイミング情報に基づいて、所定の心位相(例えば、拡張末期など)で同期させて、X線画像収集部200によって収集されたX線画像データから生成されるX線画像と正しい位置関係で重なるように形態情報の位置合わせを行う。
表示情報切替部180は、画像表示制御部190への画像表示の切り替えを行う処理部である。具体的には、表示情報切替部180は、操作部8などを介して術者から画像表示の切り替えに関する指示を受け付け、受け付けた指示に応じて、画像表示制御部190へのカテーテルCG、負荷分布情報、形態情報、および、後述する負荷関連情報の表示を切り替える。なお、表示情報切替部180は、これらの情報を同時に全て表示することも、いずれか一つのみを表示することも、二つ以上を組み合わせて表示することもできる。
画像表示制御部190は、カテーテルCG、負荷分布情報、形態情報などの画像データを合成し、合成した画像データをX線画像に重ねて表示する処理部である。具体的には、この画像表示制御部190は、まず、X線画像収集部200から送られるX線画像データに基づいて、リアルタイムにX線画像を生成する。
これとともに、画像表示制御部190は、カテーテル位置合わせ部160によって位置合わせが行われたカテーテルCGおよび負荷分布情報と、CT画像位置合わせ部170によって位置合わせが行われた形態情報とを合成し、合成した画像データを、生成したX線画像に重ねて表示部7に表示する。
これに加えて、画像表示制御部190は、応力計測部11から出力される応力情報に基づいて、カテーテル30にかかる負荷に関する各種の負荷関連情報をX線画像にさらに重ねて表示する。図9および10は、画像表示制御部190によって表示される負荷関連情報を示す図(1)および(2)である。
例えば、画像表示制御部190は、図9(1)に示すように、カテーテル30にかかる負荷(トルク)の値や、カテーテルにかかる負荷(トルク)の許容最大値、負荷計測範囲の長さなどをX線画像上に表示する。ここで、「X」は、カテーテル30にかかる負荷の最大値(単位:N/m/m:ニュートン毎平方メートル)であり、「Y」は、カテーテル30にかかる負荷の平均値を示している。なお、カテーテル30にかかる負荷の最大値とは、負荷計測範囲内における負荷計測時点での負荷の最高値であり、カテーテル30にかかる負荷の平均値とは、負荷計測範囲内における負荷計測時点での負荷の平均値である。また、「Z」は、カテーテル30にかかる負荷の許容最大値(単位:N/m/m:ニュートン毎平方メートル)であり、「P」は、カテーテル30における負荷計測範囲の長さである。これらの値は、カテーテル30の仕様によって変わるものであり、治療前に、術者によってあらかじめ設定される。
このように、画像表示制御部190が、カテーテル30にかかる負荷に関する情報を、許容範囲と現状値との関係が分かるように表示することによって、カテーテル30を操作するうえで、手元の感覚だけに頼ることなく、さらに加えることができる操作量を容易に把握することができるようになる。
また、例えば、画像表示制御部190は、同図(2)に示すように、応力計測部11から出力される応力情報に基づいて、所定の閾値を超える負荷が計測された場合には、X線画像上に警告メッセージ(「ALERT」の文字)を表示したり、カテーテルCGの対応する位置に矢印などの印を表示したりする。または、画像表示制御部190は、警告メッセージを表示する他に、警告のためのブザーを鳴らすようにしてもよい。
このように、画像表示制御部190が、所定の閾値を超える負荷が計測された場合に、なんらかの警告を報知することによって、カテーテル30が壊れる前に術者に対して明確に注意を促すことが可能になる。
または、画像表示制御部190は、図10に示すように、所定の閾値を超える負荷が計測された場合に、その時点で表示している画像を拡大するようにしてもよい。このときの拡大率は、あらかじめ決められていてもよいし、術者によって任意に設定されてもよい。また、所定の閾値を超える負荷が計測されていない状態であっても、操作者からの要求があった場合に、表示している画像を拡大するようにしてもよい。
このように、画像表示制御部190が、所定の閾値を超える負荷が計測された場合に、表示している画像を拡大することによって、カテーテル30が予想外に硬い部分に到達した場合などに、その部分が自動的に拡大されるので、治療中に障壁となる部分を容易に視認することが可能になる。
また、図9に戻って、例えば、画像表示制御部190は、同図(3)に示すように、負荷分布情報が合成されたカテーテルCGをX線画像上に表示する。このように、画像表示制御部190が、負荷の大きさに応じて色が変わるようにカテーテルCGを生成することによって、カテーテル30にかかっている負荷の状態を容易に把握することができるようになる。
また、例えば、画像表示制御部190は、同図(4)に示すように、形態情報である石灰化部をX線画像上に表示する。このように、石灰化部を表示する場合には、画像表示制御部190が、形態情報として抽出された石灰化部のCT画像データに含まれるピクセル値の濃度分布や濃度勾配に基づいて画素ごとに色を変えて表示する。これにより表される濃度分布は、同時に、石灰化部における硬度分布を示すものとなる。
このように、画像表示制御部190が、X線画像に重ねて治療対象部を表示することによって、治療対象部とカテーテル30との位置関係を容易に把握することができるようになる。また、治療対象部が石灰化部である場合に、石灰化部における硬度の分布を容易に確認することができるようになる。いずれにしても、カテーテル30にかかる負荷に関連する情報を提供することができるようになり、石灰化部に穴を貫通させるような治療を行う場合に、術者を支援することが可能になる。
なお、画像表示制御部190は、上述した負荷関連情報について、必ずしも全てを表示するのではなく、術者によって指定されたもののみを表示するようにしてもよい。その場合、前述した表示情報切替部180が、各負荷関連情報についての表示のON/OFFを受け付けて、画像表示制御部190への負荷関連情報の表示を制御する。
また、画像表示制御部190は、上記した負荷関連情報の他に、例えば、操作量計測部13から出力される操作量情報に基づいて、カテーテル30の回転量や、挿入された長さ(送り量)など、操作量に関する情報を表示するようにしてもよい。これにより、カテーテル30を挿入する際に術者が容易に送り量を確認したり、カテーテル30に過剰に負荷がかかってしまった場合に回転量や送り量を確認したりすることができるようになり、利便性が向上する。
次に、本実施例に係る画像処理部100の処理手順について説明する。図11は、本実施例に係る画像処理部100の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、この画像処理部100では、術者によって治療が開始されると、先端位置計測部12が、カテーテル30の先端位置を計測し(ステップS101)、応力計測部11が、カテーテル30に生じている応力を計測する(ステップS102)。
続いて、CG画像生成部111が、先端位置計測部12によって計測される位置情報から得られるカテーテル30の先端の移動経路に基づいて、カテーテルCGを生成し(ステップS103)、負荷分布情報生成部112が、応力計測部11によって計測される応力に基づいて、カテーテル30にかかる負荷の分布を示す負荷分布情報を生成し(ステップS104)、カテーテル位置合わせ部160が、カテーテルCGおよび負荷分布情報の位置合わせを行う(ステップS105)。
この一方で、形態情報抽出部150が、あらかじめ撮像された被検体PのCT画像から治療対象部の形態を示す形態情報を抽出し(ステップS106)、CT画像位置合わせ部170が、形態情報の位置合わせを行う(ステップS107)。
そして、画像表示制御部190が、X線画像収集部200から送られる画像データに基づいてX線画像を生成して表示し(ステップS108)、生成した各画像データを合成してX線画像に重ねて表示し(ステップS109)、さらに、負荷関連情報をX線画像に重ねて表示する(ステップS110)。
そして、応力計測部11によって所定の閾値を超える負荷が計測された場合には(ステップS111,Yes)、画像表示制御部190は、画像上に警告メッセージを表示し(ステップS112)、さらに、その時点で表示している画像を拡大表示する(ステップS113)。
上述してきたように、本実施例では、X線診断装置において、カテーテル30を形成する複数の素線のうち、少なくとも一本を、カテーテル30にかかる負荷を検出可能な素線としたので、カテーテル30にかかる負荷を定量的に測定して、過剰な負荷がかかることによるカテーテル30の破壊を未然に防ぐことが可能になる。
また、本実施例では、X線診断装置において、先端位置計測部12が、カテーテル30の先端位置を計測し、応力計測部11が、カテーテルに生じる応力を計測する。また、CG画像生成部111が、先端位置計測部12によって計測される位置から得られるカテーテル30の先端の移動経路に基づいて、カテーテル30を表すカテーテルCGを生成し、負荷分布情報生成部112が、応力計測部11によって計測される応力に基づいて、カテーテル30にかかる負荷の分布を示す負荷分布情報を生成する。そして、画像表示制御部190が、CG画像生成部111により生成されたカテーテルCGおよび負荷分布情報生成部112により生成された負荷分布情報に基づいて、カテーテル30にかかる負荷の分布が示されたカテーテルCGをX線画像に重ねて表示する。これにより、本実施例では、カテーテル30にかかる負荷を術中に確認するための手段を提供して、過剰な負荷がかかることによるカテーテル30の破壊を未然に防ぐことが可能になる。
なお、本実施例では、X線診断装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られるわけではなく、X線CT装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置など、リアルタイムに画像を撮像することが可能な他の画像診断装置についても同様に適用することができる。
なお、本実施例において図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
以上のように、本発明に係る画像診断装置および画像表示装置は、画像診断装置によって撮像される医用画像を見ながら被検体にカテーテルを挿入する治療に用いられる場合に有用であり、特に、貫通用カテーテルを用いて石灰化部などに穴を貫通させる治療に適している。
本実施例に係るX線診断装置の全体構成を示す構成図である。 本実施例に係るカテーテル、カテーテル情報取得部および画像処理部の構成を示す機能ブロック図である。 本実施例に係るカテーテルの構成を示す図である。 FBG方式の光ファイバひずみセンサの原理を示す図である。 本実施例に係る光ファイバひずみセンサの設置イメージを示すイメージ図である。 CG画像生成部によるカテーテルCGの生成を説明するための図(1)である。 CG画像生成部によるカテーテルCGの生成を説明するための図(2)である。 カテーテルCGへの負荷分布の表示を説明するための図である。 画像表示制御部によって表示される負荷関連情報を示す図(1)である。 画像表示制御部によって表示される負荷関連情報を示す図(2)である。 本実施例に係る画像処理部の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 X線発生部
2 X線検出部
3 機構部
4 高電圧発生部
5 Cアーム
6 天板
7 表示部
8 操作部
9 システム制御部
10 カテーテル情報取得部
11 応力計測部
12 先端位置計測部
13 操作量計測部
20 タイミング情報取得部
30 カテーテル
31 光ファイバひずみセンサ
32 位置センサ
33 操作量センサ
100 画像処理部
110 カテーテル情報生成部
111 CG画像生成部
112 負荷分布情報生成部
120 ボリュームデータ記憶部
130 キャリブレーション処理部
140 CT画像データ取得部
150 形態情報抽出部
160 カテーテル位置合わせ部
170 CT画像位置合わせ部
180 表示情報切替部
190 画像表示制御部
200 X線画像収集部

Claims (6)

  1. 被検体内に関するデータを収集して医用画像を再構成するとともに、被検体内に挿入されるカテーテルを有する画像診断装置であって、
    前記カテーテルの先端位置を計測する先端位置計測手段と、
    前記カテーテルにかかる負荷を計測する負荷計測手段と、
    前記先端位置計測手段によって計測される位置から得られる前記カテーテルの先端の移動経路に基づいて、当該カテーテルを表すカテーテル像を生成するカテーテル像生成手段と、
    前記負荷計測手段によって計測される負荷に基づいて、前記カテーテルにかかる負荷の分布を示す負荷分布情報を生成する負荷分布情報生成手段と、
    前記カテーテル像生成手段により生成されたカテーテル像および前記負荷分布情報生成手段により生成された負荷分布情報に基づいて、前記カテーテルにかかる負荷の分布が示されたカテーテル像を前記医用画像に重ねて表示する画像表示制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像診断装置。
  2. 前記負荷計測手段によって所定の閾値を越える負荷が計測された場合に、警告を報知する警告報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像診断装置。
  3. 前記画像表示制御手段は、前記負荷計測手段によって計測される負荷の大きさを示す情報と、前記カテーテルにかかる負荷の許容範囲を示す情報とをそれぞれ医用画像に重ねてさらに表示することを特徴とする請求項1または2に記載の画像診断装置。
  4. あらかじめ撮像された被検体内の画像から治療対象部の形態を示す形態情報を抽出する形態情報抽出手段と、
    前記画像表示制御手段は、前記形態情報抽出手段により抽出された形態情報に基づいて、前記治療対象部の像を前記医用画像に重ねてさらに表示することを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像診断装置。
  5. 前記形態情報抽出手段は、前記医用画像における前記治療対象部の画素ごとの濃度を示す情報を前記形態情報に含めて抽出し、
    前記画像表示制御手段は、前記治療対象部が石灰化部である場合に、前記形態情報に含まれる前記濃度を示す情報に基づいて、濃度の分布が示された当該石灰化部の像を表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像診断装置。
  6. 画像診断装置によって撮像された医用画像を表示するとともに、被検体内に挿入されるカテーテルを有する画像表示装置であって、
    前記カテーテルの先端位置を計測する先端位置計測手段と、
    前記カテーテルにかかる負荷を計測する負荷計測手段と、
    前記先端位置計測手段によって計測される位置情報により得られる前記カテーテルの先端の移動経路に基づいて、当該カテーテルを表すカテーテル像を生成するカテーテル像生成手段と、
    前記負荷計測手段によって計測される負荷に基づいて、前記カテーテルにかかる負荷の分布を示す負荷分布情報を生成する負荷分布情報生成手段と、
    前記カテーテル像生成手段により生成されたカテーテル像および前記負荷分布情報生成手段により生成された負荷分布情報に基づいて、前記カテーテルにかかる負荷の分布が示されたカテーテル像を前記医用画像に重ねて表示する画像表示制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
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