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JP5030965B2 - ポリカーボネート成形組成物 - Google Patents

ポリカーボネート成形組成物 Download PDF

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Description

本発明は、耐衝撃性が向上したポリカーボネート組成物に関し、低温での優れた延性を有し、射出成形の間に比較的高い溶融流動性を特徴とする向上した加工処理特性によって区別することができる。さらに、本発明は、特に、高温での良好な加工処理安定性、ダンプヒート条件下でのエイジングに対する良好な安定性、およびストレス−クラッキングに対する良好な耐性を有する上述の特性を有するこれらのポリカーボネート組成物に関する。また、さらに、本発明は、難燃ポリカーボネート組成物にも関し、高延性を有し、射出成形の間に比較的高い溶融流動性を特徴とする向上した加工処理特性によって区別することができる。
耐衝撃性が向上したポリカーボネート組成物、例えば、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)を含む混合物が公知であり、その目的は室温および低温での高い延性および良好な加工処理特性である。しかし、所望の用途、特に、複雑な部品の形状を実現するためには、さらなる加工処理特性の向上がしばしば望まれる。しかし、先行技術の従来の尺度では、所望の改良をもたらすが、たいてい、靱性が低下し、そして/または、溶媒、オイル、脂質などの媒体などの影響下ではストレス−クラッキングに対する耐性が低下する。これは重要なことである。なぜなら、延性についての優れた特性の要件が、低温に下げた場合、PC/ABSの部品、例えば、自動車製造における保安部品にたいてい課せられるからである。PC/ABS混合物の使用に関する当該分野ならびに他の分野、例えば、電子機器のハウジングの場合などにおいて、その材料が様々な媒体(例えば、脂質、オイル、溶媒、スキンクリームなど)と接触することがよくあり、これらの影響を与える媒体に耐性を有するべきであり、機械的なストレスなどを受けていても、可能な限りダメージを受けるべきではない。
PC/ABS組成物に対するさらなる要求は、向上した加工処理安定性ならびに加水分解に対する安定性、すなわち、ダンプヒート環境での長期安定性である。これは、広範な加工処理時間にわたって機械的特性を高いレベルで確実に実現できること、高温条件下または高温ダンプ条件下での保存後などにおいても、可能な限りほとんど変化が生じないことを確実にするために必要である。
WO 01/25334号は、バルク重合法で調製したABSに基づくPC/ABS組成物が良好な加工処理安定性ならびに低温での靱性と溶融流動性との向上したバランスを有し得ることを開示する。EP 0 900 827号は、本質的にエマルジョン重合法で調製したABSに基づくPC/ABS組成物もまた良好な加工処理安定性を有し得ることを教示するが、これは、エマルジョン法で調製したインパクトモディファイアーが実質的に塩基性成分を含まず、しかもアルキルスルホネートなどの特定の乳化剤に基づいて調製されている場合である。WO 91/18052A1号は、高熱安定性を有するPC/ABS組成物を開示し、この組成物の特徴は、グラフトポリマーが、1500ppm未満、好ましくは800ppm未満のナトリウムイオンおよびカリウムイオン含有量を有し、所定量の抗酸化剤を含むことである。WO 99/11713A1号は、防炎PC/ABS組成物を開示し、この組成物は、水分に対して向上した耐性を有し、それと同時に、高レベルの機械的特性を有し、この組成物の特徴は、グラフトポリマーのアルカリ金属含有量が1ppm未満であることである。特に、グラフトポリマーのナトリウムイオンおよびカリウムイオン含有量は1ppm未満であるべきである。
このようなPC/ABS組成物は、様々な重合法によって調製された様々なABSグラフトポリマーの混合物を含み、これらもまた本質的によく知られている。
US−A 4,624,986号およびUS−A 4,526,926号は、低光沢のポリカーボネートグラフトコポリマー組成物、バルク重合法によって調製されたグラフトコポリマーまたはエマルジョン重合法によって調製されたグラフトコポリマー、およびグラフトコポリマーとして記載されているそれらの混合物を開示する。当該文献において用いるABSにおけるSANの分子量は限定されていない。
US−A 4,677,162号は熱可塑性組成物を開示し、この組成物は芳香族ポリカーボネート、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)のグラフトコポリマーおよびインパクトモディファイアーを含む。ABSグラフトポリマーは、バルク重合法によって調製され、1〜18重量%のポリブタジエン含有量、0.75μmを超える平均ゴム粒径を有する。エラストマーベースのグラフトコポリマーは、好ましくはエマルジョン法によって調製され、そのエラストマー含有量は15〜98重量%であり、その平均ゴム粒径は0.75μm未満であり、インパクトモディファイアーとして開示されている。ABSに含まれるSANの分子量の影響については検討されていない。
EA−A 0 312 929号は、少なくとも2つのグラフトコポリマーの混合物を含むPC/ABS組成物を開示し、一方のグラフトコポリマーは、エマルジョン法によって調製されており、全エラストマー成分の全量に基づいて、過剰に存在し、他方のグラフトコポリマーは、別の方法(例えば、バルクまたはバルク懸濁重合)で調製されている。
WO 94/24210号は熱可塑性組成物を開示し、この組成物は、芳香族ポリカーボネート;少なくとも2つのグラフトコポリマーの混合物であって、一方のグラフトコポリマーはバルク重合法で調製されたものであり、他方のグラフトコポリマーはエマルジョン重合法で調製されたものである;エポキシド基を含むコポリマー;および必要に応じて芳香族コポリマーを含む。
EP−A 0 456 030号は、ポリカーボネートとグラフトポリマー成分とを含むPC/ABS組成物を開示し、グラフトポリマー成分は、バルクグラフトポリマーとエマルジョングラフトポリマーとの混合物を含み、グラフトポリマー成分におけるエマルジョングラフトポリマーの含有量は10〜50重量%である。
EP 0 372 336A2号は、低温で高い靱性を有するPC/ABS組成物を開示し、この組成物の特徴は、グラフトポリマーおよび/またはコポリマーが少なくとも部分的にグラフトポリマーおよび/またはコポリマーで置換されていることである。ここで、グラフトベースおよび/またはコポリマーは少なくとも86重量%のビニル芳香族を含む。各種グラフトポリマーおよびコポリマーにおけるSAN分子量については全く記載がない。
WO 99/65991号は、向上したメッキ特性を有する耐衝撃性が向上したポリカーボネート組成物を開示し、この組成物は、2つのグラフトコポリマーの混合物を含み、一方のグラフトポリマーは、平均分子量50000〜150000g/molの遊離SANコポリマーを含む。実施例はグラフトポリマー混合物を含む組成物を開示し、グラフトポリマー混合物において、特定のグラフトポリマーに含まれる遊離SANコポリマーの平均分子量が最大で30000g/mol異なる。
本発明の課題は、靱性(低温を含む)と溶融流動性との向上したバランスを有し、さらに、ダンプヒート環境の影響下でのエイジングに対する良好な耐性、良好な加工処理安定性および良好な耐化学薬品性を有するPC/ABS成形組成物を提供して、複雑な成形品を製造することにある。本発明の課題は、さらに、高い靱性および向上した溶融流動性を有する耐火成形組成物の提供である。
驚くべきことに、上記課題は以下の耐衝撃性が向上したポリカーボネート組成物によって達成されることが見出された。耐衝撃性が向上したポリカーボネート組成物は、少なくとも2種類のグラフトポリマーの混合物を含み、その各々が遊離(すなわち、ゴムに化学的に結合していない)(コ)ポリマーを含み、さらに組成物は、必要に応じて添加される(コ)ポリマーを含む。第1グラフトポリマーにおける遊離(コ)ポリマーの重量平均分子量は、第2グラフトポリマーにおける遊離(コ)ポリマーの重量平均分子量と比較して、あるいは、さらに(コ)ポリマーを添加する場合には第2グラフトポリマーにおける遊離(コ)ポリマーと添加する(コ)ポリマーとの混合物の重量平均分子量と比較して、少なくとも32000g/mol、好ましくは少なくとも40000g/mol、特に好ましくは少なくとも60000g/mol低い。
本発明は、従って、以下の組成物を提供する。
(A)芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート、
(B)第1グラフトポリマー、
(C)第2グラフトポリマー、
(D)必要に応じて(コ)ポリマー、および
(E)必要に応じて防炎剤、
を含み、グラフトポリマーBにおける遊離(コ)ポリマーの重量平均分子量が、グラフトポリマーCにおける遊離(コ)ポリマーと(コ)ポリマーDとの混合物の重量平均分子量と比較して、少なくとも32000g/mol、好ましくは少なくとも40000g/mol、特に好ましくは少なくとも60000g/mol低い、組成物。
好ましい実施態様において、グラフトポリマーおよび(コ)ポリマーの合計(B+C+D)におけるグラフトポリマーBの含有量は、15〜85重量%、特に20〜80重量%、特に好ましくは25〜75重量%である。
本発明の好ましい組成物は、成分B、特に好ましい実施形態においてはグラフトポリマーBおよびCの両方が、バルク重合法、溶液重合法またはバルク懸濁重合法によって調製されているものである。
好ましくは、本発明の組成物は、
(A)25〜85重量部、好ましくは35〜80重量部、特に好ましくは40〜75重量部の芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート、
(B)1〜60重量部、好ましくは2〜50重量部、特に好ましくは3〜40重量部の第1ゴム変性グラフトポリマーであって、好ましくは、重量平均分子量60000〜99000g/mol、好ましくは70000〜98000g/mol、特に好ましくは70000〜90000g/molの遊離(すなわち、ゴムに化学的に結合していない)コポリマーを含む、第1ゴム変性グラフトポリマー、
(C)1〜60重量部、好ましくは2〜50重量部、特に好ましくは3〜40重量部の第2ゴム変性グラフトポリマー、
(D)0〜40重量部、好ましくは0〜30重量部、特に好ましくは3〜20重量部の(コ)ポリマー、および
(E)0〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、特に好ましくは2〜20重量部の防炎剤
を含み、
グラフトポリマーBにおける遊離(コ)ポリマーの重量平均分子量が、グラフトポリマーCにおける遊離(コ)ポリマーと(コ)ポリマーDとの混合物の重量平均分子量と比較して、少なくとも32000g/mol、好ましくは少なくとも40000g/mol、特に好ましくは少なくとも60000g/mol低く、
成分A+B+C+D+Eの重量部の合計は100に調節されている。
バルク重合法、溶液重合法またはバルク懸濁重合法で調製した2つのグラフトポリマーの混合物;バルク重合法、溶液重合法またはバルク懸濁重合法で調製した1つのグラフトポリマーとエマルジョン法で調製した1つのグラフトポリマーの混合物;あるいはエマルジョン法で調製した2つのグラフトポリマーの混合物のいずれかをグラフトポリマー(B)および(C)として用い、グラフトポリマー(B)および(C)は、好ましくは、特にダンプヒート条件下でポリカーボネートを触媒的に分解する製造に関連した不純物もしくは成分を含まない。
特に好ましい実施態様において、少なくとも1つの成分BまたはC、好ましくは成分Bは、バルク重合法、溶液重合法、バルク懸濁重合法によって調製されたグラフトポリマーである。これら本発明の組成物のなかでもグラフトポリマーBおよびCがともにバルク重合法、溶液重合法またはバルク懸濁重合法で調製されるものが特に好ましい。
(成分A)
本発明に適切な成分Aの芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートは、文献公知であるか、または文献既知の方法によって調製することができる(芳香族ポリカーボネートの調製に関しては、例えば、Schnell, ”Chemistry and Physics of Polycarbonates”, Interscience Publishers, 1964 および DE−AS 1 495 626号、DE−A 2 232 877号、DE−A 2 703 376号、DE−A 2 714 544号、DE−A 3 000 610号およびDE−A 3 832 396号を参照のこと;芳香族ポリエステルカーボネートの調製に関しては、例えば、DE−A 3 077 934号を参照のこと)。
芳香族ポリカーボネートの調製は、例えば、ジフェノールと、カルボン酸ハライド(好ましくはホスゲン)との反応および/または芳香族ジカルボン酸ジハライド(好ましくはベンゼンジカルボン酸ジハライド)との反応によって、相界面法によって、必要に応じて連鎖停止剤(例えば、モノフェノール)を用いて、および必要に応じて分岐剤(3官能性または3官能性を超える分岐剤、例えば、トリフェノールまたはテトラフェノール)を用いて、実施する。ジフェノールと、例えばジフェニルカーボネートとの反応による溶融重合法による調製もまた可能である。
芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートを調製するためのジフェノールは、好ましくは式(I)のものである。
Figure 0005030965
[式中、
Aは、単結合、C〜Cアルキレン、C〜Cアルキリデン、C〜Cシクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、−SO−、C〜C12アリーレンであり、さらにその上にヘテロ原子を必要に応じて含む芳香環が縮合していてもよく、あるいは、Aは、式(II)または(III):
Figure 0005030965
の基であり、
Bは、それぞれの場合において、C〜C12アルキル(好ましくは、メチル)またはハロゲン(好ましくは、塩素および/またはヨウ素)であり、
xは、それぞれの場合に互いに独立して、0、1または2であり、
pは、1または0であり、
およびRは、各Xについて独立して選択することができ、互いに独立して、水素またはC〜Cアルキル、好ましくは、水素、メチルまたはエチルを表し、
は、炭素を表し、
mは、4〜7の整数(好ましくは、4または5)を表す。
ただし、少なくとも1つの原子X上において、RおよびRはともにアルキルである。]
好ましいジフェノールは、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C〜Cアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C〜Cシクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス−(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルホンおよびα,α−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピル−ベンゼンおよびその核臭素化および/または核塩素化された誘導体である。
特に好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンならびにそのジブロモ化およびテトラブロモ化またはジクロロ化およびテトラクロロ化された誘導体、例えば、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンまたは2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンなどである。2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
ジフェノールをそれぞれ単独または任意の所望の混合物として用いることができる。ジフェノールは、文献公知であるか、または、文献公知の方法から得ることができる。
熱可塑性の芳香族ポリカーボネートの調製に適した連鎖停止剤は、例えば、フェノール、p−クロロフェノール、p−tert−ブチルフェノールまたは2,4,6−トリブロモフェノールおよび長鎖アルキルフェノール、例えば、4−[2−(2,4,4−トリメチルフェニル)]−フェノール、DE−A 2 842 005号に記載の4−(1,3−テトラメチルブチル)−フェノール、またはモノアルキルフェノールもしくはジアルキルフェノールであってアルキル置換基が全部で8〜20個の炭素原子を有するもの、例えば、3,5−ジ−tert−ブチルフェノール、p−iso−オクチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノールおよび2−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールである。連鎖停止剤の使用量は、一般に、使用する特定のジフェノールのモル数の合計に基づいて、0.5mol%〜10mol%である。
熱可塑性の芳香族ポリカーボネートは、10000〜200000g/mol、好ましくは15000〜80000g/mol、特に好ましくは24000〜32000g/molの重量平均分子量(Mw、例えば、超遠心機または散乱光測定によって測定)を有する。
熱可塑性の芳香族ポリカーボネートは、公知の方法で分岐することができ、特に好ましくは、使用するジフェノールの合計に基づいて、0.05〜2.0mol%の3官能性または3官能性を超える化合物、例えば、3個またはそれよりも多くのフェノール性基を有する化合物を配合することによって分岐することができる。
ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートがともに適切である。また、成分Aについて本発明のコポリカーボネートの調製の際に、使用するジフェノールの総量に基づいて、ヒドロキシアリールオキシ末端基を有するポリジオルガノシロキサンを1〜25重量%、好ましくは2.5〜25重量%使用することも可能である。これらは、公知(US 3 419 634号)であり、文献公知の方法によって調製することができる。ポリジオルガノシロキサンを含むコポリカーボネートの調製はDE−A 3 334 782号に記載されている。
ビスフェノールAホモポリカーボネート以外に好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAのコポリカーボネートであり、これは、ジフェノールのモル数の合計に基づいて、好ましいまたは特に好ましいものとして言及した他のジフェノール、特に2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンを15mol%以下含むものである。
芳香族ポリエステルカーボネートを調製するための芳香族ジカルボン酸ジハライドは、好ましくは、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸またはナフタレン−2,6−ジカルボン酸のジアッシドジクロリドである。
イソフタル酸のジアシッドジクロリドおよびテレフタル酸のジアシッドジクロリドの混合物であって、イソフタル酸のジアッシドジクロリド:テレフタル酸ジアッシドジクロリドの比が1:20〜20:1である混合物が特に好ましい。
ポリエステルカーボネートの調製の際、カルボン酸ハライド、好ましくはホスゲンを二官能性酸の誘導体としてさらに併用する。
芳香族ポリエステルカーボネートの調製に使用できる連鎖停止剤としては、上記で既に述べたモノフェノール以外にも、そのクロロカルボン酸エステル、ならびに芳香族モノカルボン酸の酸クロリド(これらはC〜C22アルキル基またはハロゲン原子で必要に応じて置換されていてもよい)ならびに脂肪族C〜C22モノカルボン酸クロリドがある。
連鎖停止剤の量は、フェノール性連鎖停止剤の場合ではジフェノールのモル数に基づいて、モノカルボン酸クロリド連鎖停止剤の場合はジカルボン酸ジクロリドのモル数に基づいて、それぞれ0.1〜10mol%である。
また、芳香族ポリエステルカルボネートは、配合した芳香族ヒドロキシカルボン酸を含んでいてもよい。
芳香族ポリエステルカーボネートは、直鎖であっても公知の方法で分岐していてもよい(これに関してはDE−A 2 940 024号およびDE−A 3 007 934号を参照のこと)。
使用することのできる分岐剤は、例えば、3官能性または3官能性を超えるカルボン酸クロリド、例えば、トリメシン酸トリクロリド、シアヌル酸トリクロリド、3,3’,4,4’−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸テトラクロリド、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸テトラクロリドまたはピロメリト酸テトラクロリドであって、その量は(使用するジカルボン酸ジクロリドに基づいて)0.01〜1.0mol%であるか、あるいは、3官能性または3官能性を超えるフェノール類、例えば、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタ−2−エン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンジル)−4−メチル−フェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、テトラ−(4−[4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル]−フェノキシ)−メタンおよび1,4−ビス−[4,4’−ジヒドロキシトリフェニル)−メチル]−ベンゼンであって、その量は(使用するジフェノールに基づいて)0.001〜1.0mol%である。フェノール性分岐剤は、ジフェノールとともに、反応容器に最初に導入することができ、酸クロリド分岐剤は、酸ジクロリドと一緒に導入することができる。
熱可塑性の芳香族ポリエステルカーボネートにおけるカーボネート構造単位の含有量は所望に応じて変更することができる。好ましくは、カーボネート基の含有量は、エステル基およびカーボネート基の合計に基づいて、100mol%以下、特に80mol%以下、特に好ましくは50mol%以下である。芳香族ポリエステルカーボネートのエステルおよびカーボネート成分は、いずれも、ブロック形態またはランダム分布で縮重合物中に存在することができる。
芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートの相対溶液粘度(ηrel)は、1.18〜1.4、好ましくは1.20〜1.32の範囲内である(25℃、100mlのメチレンクロリド溶液中、0.5gのポリカーボネートまたはポリエステルカーボネートの溶液中で測定する)。
熱可塑性の芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは、それ自体単独で使用してもよいし、任意の所望の混合物として使用してもよい。
(成分B)
成分Bは、以下の成分(B.2)における(B.1)のグラフトポリマーを含む。
(B.1) 成分Bに基づいて、5〜95重量%、好ましくは30〜90重量%の以下の成分(B.1.1)と(B.1.2)との混合物:
(B.1.1) ビニル芳香族(例えば、スチレン、α−メチルスチレンなど)、核置換ビニル芳香族(例えば、p−メチルスチレン、p−クロロスチレンなど)およびメタクリル酸(C−C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなど)からなる群から選択される、(B.1)に基づいて、65〜85重量%、好ましくは70〜80重量%の少なくとも1つのモノマー、
(B.1.2) ビニルシアニド(例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルなどの不飽和ニトリルなど)、(メタ)アクリル酸(C−C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレートなど)および不飽和カルボン酸の誘導体(例えば、無水物およびイミドなど)(例えば、無水マレインおよびN−フェニルマレイミド)からなる群から選択される、(B.1)に基づいて、15〜35重量%、好ましくは20〜30重量%の少なくとも1つのモノマー、
(B.2) 0℃未満、好ましくは−20℃未満のガラス転移温度を有する95〜5重量%、好ましくは70〜10重量%の少なくとも1つのグラフトベースであって、グラフトベース(B.2)は、一般に、0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、特に好ましくは0.15〜1.5μmの平均粒径(d50値)を有する。
平均粒径d50は、それぞれの場合において50重量%の粒子が存在する場合、直径より大きくても小さくてもよい。平均粒径d50は、超遠心機測定によって決定することができる(W. Scholtan, H. Lange, Kolloid, Z. und Z. Polymere 250 (1972), 782-1796)。
好ましいモノマー(B.1.1)は、スチレン、α−メチルスチレンおよびメチルメタクリレートのモノマーから少なくとも1つ選択され、好ましいモノマー(B.1.2)は、アクリロニトリル、無水マレイン酸およびメチルメタクリレートのモノマーから少なくとも1つ選択される。
特に好ましいモノマーは、(B.1.1)としてスチレン、(B.1.2)としてアクリロニトリルである。
グラフトポリマーBに適切なグラフトベース(B.2)は、例えば、ジエンゴム、ジエン/ビニルブロックコポリマーゴム、EP(D)Mゴム(いわゆる、エチレン/プロピレンおよび必要に応じてジエンに基づくゴム)およびアクリレート、ポリウレタン、シリコーン、クロロプレンおよびエチレン/ビニルアクリレートゴム、ならびに、これらのゴムの混合物、あるいは、シリコーンとアクリレート成分が(例えば、グラフト工程によって)互いに化学的に結合しているシリコーン/アクリレートコンポジットゴムである。
好ましいグラフトベース(B.2)は、ジエンゴム(例えば、ブタジエンまたはイソプレンに基づくもの)、ジエン/ビニルブロックコポリマーゴム(例えば、ブタジエンおよびスチレンのブロックに基づくもの)、ジエンゴムのさらなる共重合性モノマーとのコポリマー(例えば、(B.1.1)および(B.1.2)に基づくもの)および上記の各種ゴムの混合物である。純粋なポリブタジエンゴムおよびスチレン/ブタジエンブロックコポリマーゴムが特に好ましい。
グラフトポリマーのゲル含有量は、少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも20重量%である(アセトン中にて測定)。グラフトポリマーのゲル含有量は、適切な溶媒中、25℃で決定する(M. Hoffmann, H. Kromer, R. Kuhn, Polymeranalytik I und II, Georg Thieme-Verlag, Stuttgart 1977)。
特に好ましいポリマーBは、例えば、フリーラジカル重合によって調製したABSポリマー(エマルジョン、バルクおよび懸濁ABS)である。これらは、例えば、DE−A 2 035 390号(=US 3 644 574号)またはDE−A 2 248 242号(=GB 1 409 275号)および Ullmanns, Enzyklopadie der Technischen Chemie, vol. 19 (1980), p. 280) などに記載されている。
グラフトポリマーBとしては、遊離(すなわち、ゴムベースに化学的に結合していない)コポリマーである(B.1.1)および(B.1.2)が挙げられる。グラフトポリマーBは、適切な溶媒(例えば、アセトン)中に溶解し得る点で区別することができる。
グラフトポリマーBは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって決定される60000〜99000g/mol、好ましくは70000〜98000g/mol、特に好ましくは70000〜90000g/molの重量平均分子量(M)を有する遊離コポリマー(B.1.1)および(B.1.2)を好ましくは含む。
好ましくは、成分Bは、特に、ダンプヒート条件下においてポリカーボネートの分解を触媒する、製造に関連した不純物もしくは成分を含まない。特に成分Bは、従って、塩基性化合物(例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカルボン酸またはカルボン酸誘導体との塩(特に、脂肪酸の塩)など)を含まず、そして、アミン、アミドおよび金属カーボネートを含まない。このような化合物は、例えば、エマルジョン重合の重合助剤またはグラフトポリマーに添加するための重合助剤として用いられる。
グラフトポリマーBは、特に好ましくは、バルク重合法、溶液重合法またはバルク懸濁重合法によって調製される。
好ましい実施態様において、グラフトポリマーBは、ABSであり、バルク重合法、溶液重合法またはバルク懸濁重合法によって調製され、10〜25重量%のゴム成分を有するブタジエン/スチレンブロックコポリマーゴムをベースとする。グラフトシェルは、それぞれの場合において、グラフトシェルのモノマーに基づいて、22〜27重量%のアクリロニトリルおよび73〜78重量%のスチレンを含む。グラフトポリマーのゲル含有量は20〜30重量%である(アセトン中にて測定)。
(成分C)
成分Cは以下の成分(C.2)における(C.1)のグラフトポリマーを含む。
(C.1) 成分Cに基づいて、5〜95重量%、好ましくは30〜90重量%の以下の成分(C.1.1)と(C.1.2)との混合物:
(C.1.1) ビニル芳香族(例えば、スチレン、α−メチルスチレンなど)、核置換ビニル芳香族(例えば、p−メチルスチレン、p−クロロスチレンなど)およびメタクリル酸(C−C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなど)からなる群から選択される、(C.1)に基づいて、65〜85重量%、好ましくは70〜80重量%の少なくとも1つのモノマー、
(C.1.2) ビニルシアニド(例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルなどの不飽和ニトリルなど)、(メタ)アクリル酸(C−C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレートなど)および不飽和カルボン酸の誘導体(例えば、無水物およびイミドなど)(例えば、無水マレイン酸およびN−フェニル−マレイミド)からなる群から選択される、(C.1)に基づいて、15〜35重量%、好ましくは20〜30重量%の少なくとも1つのモノマー、
(C.2) 0℃未満、好ましくは−20℃未満のガラス転移温度を有する95〜5重量%、好ましくは70〜10重量%の少なくとも1つのグラフトベースであって、グラフトベース(C.2)は、一般に、0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、特に好ましくは0.15〜1.5μmの平均粒径(d50値)を有する。
平均粒径d50は、それぞれの場合において50重量%の粒子が存在する場合、直径より大きくても小さくてもよい。平均粒径d50は、超遠心機測定によって決定することができる(W. Scholtan, H. Lange, Kolloid, Z. und Z. Polymere 250 (1972), 782-1796)。
好ましいモノマー(C.1.1)は、スチレン、α−メチルスチレンおよびメチルメタクリレートのモノマーから少なくとも1つ選択され、好ましいモノマー(C.1.2)は、アクリロニトリル、無水マレイン酸およびメチルメタクリレートのモノマーから少なくとも1つ選択される。
特に好ましいモノマーは、(C.1.1)としてスチレン、(C.1.2)としてアクリロニトリルである。
グラフトポリマーCに適切なグラフトベース(C.2)は、例えば、ジエンゴム、ジエン/ビニルブロックコポリマーゴム、EP(D)Mゴム(いわゆる、エチレン/プロピレンおよび必要に応じてジエンに基づくゴム)およびアクリレート、ポリウレタン、シリコーン、クロロプレンおよびエチレン/ビニルアクリレートゴム、ならびに、これらのゴムの混合物、あるいは、シリコーンとアクリレート成分が(例えば、グラフト工程によって)互いに化学的に結合しているシリコーン/アクリレートコンポジットゴムである。
好ましいグラフトベース(C.2)は、ジエンゴム(例えば、ブタジエンまたはイソプレンに基づくもの)、ジエン/ビニルブロックコポリマーゴム(例えば、ブタジエンおよびスチレンのブロックに基づくもの)、ジエンゴムのさらなる共重合性モノマーとのコポリマー(例えば、(C.1.1)および(C.1.2)に基づくもの)および上記の各種ゴムの混合物である。純粋なポリブタジエンゴムおよびスチレン/ブタジエンブロックコポリマーゴムが特に好ましい。
グラフトポリマーCのゲル含有量は、少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも20重量%である(アセトン中にて測定)。グラフトポリマーのゲル含有量は、適切な溶媒中、25℃で決定する(M. Hoffmann, H. Kromer, R. Kuhn, Polymeranalytik I und II, Georg Thieme-Verlag, Stuttgart 1977)。
特に好ましいポリマーCは、例えば、フリーラジカル重合によって調製したABSポリマー(エマルジョン、バルクおよび懸濁ABS)である。これらは、例えば、DE−A 2 035 390号(=US 3 644 574号)またはDE−A 2 248 242号(=GB 1 409 275号)および Ullmanns, Enzyklopadie der Technischen Chemie, vol. 19 (1980), p. 280) などに記載されている。
グラフトポリマーCとしては、遊離(すなわち、ゴムベースに化学的に結合していない)コポリマーである(C.1.1)および(C.1.2)が挙げられる。グラフトポリマーCは、適切な溶媒(例えば、アセトン)中に溶解し得る点で区別することができる。
成分Cの遊離コポリマー(C.1.1)および(C.1.2)の重量平均分子量は、成分Bの遊離コポリマー(B.1.1)および(B.1.2)の重量平均分子量よりも高く、2つの成分BおよびCにおける遊離コポリマーの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって決定され、それぞれ、少なくとも32000g/mol、好ましくは少なくとも40000g/mol、特に好ましくは少なくとも60000g/mol異なる。
好ましくは、成分Cは、特に、ダンプヒート条件下においてポリカーボネートの分解を触媒する、製造に関連した不純物もしくは成分を含まない。特に成分Cは、従って、塩基性化合物(例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のカルボン酸またはカルボン酸誘導体との塩(特に、脂肪酸の塩)など)を含まず、そして、アミン、アミドおよび金属カーボネートを含まない。このような化合物は、例えば、エマルジョン重合の重合助剤またはグラフトポリマーに添加するための重合助剤として用いる。
成分Cがエマルジョン法で調製したグラフトポリマーである場合、好ましくは、グラフトポリマーの調製の際、グラフト工程において乳化剤を添加しないか、あるいは、酸または強酸の塩を乳化剤として用いるかのいずれかである。適切な乳化剤としては、特に、アルキル、アリールまたはアルキルアリールのスルホン酸またはこれらの化合物の塩;アルキル、アリールまたはアルキルアリールのスルフェート;アルキル、アリールまたはアルキルアリールのリン酸またはこれらの化合物の塩;あるいは上記化合物の混合物が挙げられる。
グラフトポリマーCは、特に好ましくは、バルク重合法、溶液重合法またはバルク懸濁重合法によって調製される。
(成分D)
組成物は、さらに成分Dとして、(コ)ポリマーを含んでいてもよく、(コ)ポリマーは、ビニル芳香族、ビニルシアニド(不飽和ニトリル)、(メタ)アクリル酸(C−C)アルキルエステル、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸の誘導体(無水物およびイミドなど)からなる群からの少なくとも1つのモノマーを含む。
特に適切な(コ)ポリマー(D)は、以下の成分(D.1)および(D.2)のものである。
(D.1) ビニル芳香族(例えば、スチレン、α−メチルスチレンなど)、核置換ビニル芳香族(例えば、p−メチルスチレン、p−クロロスチレンなど)および(メタ)アクリル酸(C−C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレートなど)からなる群から選択される、(コ)ポリマー(D)に基づいて、50〜99重量%、好ましくは65〜85重量%、特に好ましくは70〜80重量%の少なくとも1つのモノマー、
(D.2) ビニルシアニド(例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルなどの不飽和ニトリルなど)、(メタ)アクリル酸(C−C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレートなど)、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸の誘導体(例えば、無水マレイン酸およびN−フェニル−マレイミド)からなる群から選択される、(コ)ポリマー(D)に基づいて、1〜50重量%、好ましくは15〜35重量%、特に好ましくは20〜30重量%の少なくとも1つのモノマー。
これらの(コ)ポリマー(D)は、樹脂性であり、熱可塑性であり、ゴムを含まない。(D.1)としてスチレンと(D.2)としてアクリロニトリルのコポリマーが特に好ましい。
このような(コ)ポリマー(D)は公知であり、フリーラジカル重合、特に、エマルジョン重合、懸濁重合、溶液重合またはバルク重合によって調製することができる。好ましくは、(コ)ポリマー(D)は、50000〜200000g/mol、好ましくは80000〜200000g/mol、特に好ましくは100000〜200000g/molの平均分子量(M)(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって決定される重量平均分子量)を有する。
(成分E)
防炎剤、例えば、ハロゲン化有機化合物またはリン含有防炎剤を本発明の組成物に成分Eとして配合することができる。好ましくは後者の防炎剤を用いる。
本発明において、リン含有防炎剤(E)は、好ましくは、モノマーまたはオリゴマーの(5価の)リンまたはリン酸のエステル、ホスホナトアミンおよびホスファゼンからなる群から選択される。また、防炎剤として、1以上の様々なこれらの群から選択される複数の成分からなる混合物を用いてもよい。また、ハロゲンを含まない他のリン化合物(本願明細書中では詳細に言及しない)をそれ自体単独で、またはハロゲンを含まない他のリン化合物との任意の所望の組み合わせで使用してもよい。
好ましいモノマーまたはオリゴマーの(5価の)リンまたはリン酸のエステルは、一般式(IV)のリン化合物である。
Figure 0005030965
[式中、
、R、RおよびRは、互いに独立して、それぞれの場合において必要に応じてハロゲン化されたC〜Cアルキル;それぞれの場合において必要に応じて、アルキル(好ましくはC〜Cアルキル)および/またはハロゲン(好ましくは塩素または臭素)で置換された、C〜Cシクロアルキル、C〜C12アリールまたはC〜C12アラルキルを表し、
nは、互いに独立して、0または1を表し、
qは、0〜30を表し、
Xは、6〜30個の炭素(C)原子を有する単核または多核芳香族基または2〜30個の炭素(C)原子を有する直鎖または分枝脂肪族基を表し、OHで置換されていてもよく、8以下のエーテル結合を含んでいてもよい。]
好ましくは、R、R、RおよびRは、互いに独立して、C〜Cアルキル、フェニル、ナフチルまたはフェニル−C〜Cアルキルを表す。また、芳香族基のR、R、RおよびRは、ハロゲンおよび/またはアルキル基、好ましくは塩素、ヨウ素および/またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい。特に好ましいアリール基は、クレジル、フェニル、キシレニル、プロピルフェニルまたはブチルフェニル、ならびにその対応する臭素化および塩素化された誘導体である。
式(IV)におけるXは、好ましくは、6〜30個の炭素(C)原子を有する単核または多核芳香族基を表す。これは、好ましくは、式(I)のジフェノールから誘導される。
式(IV)のnは、互いに独立して、0または1であってもよく、nは、好ましくは、1である。
qは、0〜30の値を表す。式(IV)の複数の化合物を混合物として用いる場合、0.3〜20、特に好ましくは0.5〜10、特に1.05〜1.4の数平均q値を好ましくは有する混合物を用いることができる。
Xは、特に好ましくは、
Figure 0005030965
またはその塩素化もしくは臭素化された誘導体を表し、特に、Xは、レゾルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールAまたはジフェニルフェノールから誘導される。Xは、特に好ましくは、ビスフェノールAから誘導される。
ビスフェノールAから誘導される式(IV)のオリゴマーリン酸エステルを使用することが特に有利である。その理由としては、これらのリン化合物を含む組成物は、ストレス−クラッキングおよび加水分解に対して特に高い耐性を有し、そして、射出成形による加工処理の間に堆積物を形成する傾向が特に低いことが挙げられる。さらに、これらの防炎剤の配合によって、特に高い熱変形温度を達成することができる。
本発明では、モノホスフェート(q=0)、オリゴホスフェート(q=1〜30)またはモノホスフェートとオリゴホスフェートとの混合物を成分Eとして使用してもよい。
式(IV)のモノリン化合物は、特に、トリブチルホスフェート、トリス−(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート、ジフェニル 2−エチルクレジルホスフェート、トリ−(イソプロピルフェニル)ホスフェート、ハロゲン置換アリールホスフェート、メチルリン酸ジメチルエステル、メチルリン酸ジフェニルエステル、フェニルリン酸ジエチルエステル、トリフェニルホスフィンオキシドまたはトリクレジルホスフィンオキシドである。
成分Eの式(IV)のリン化合物は公知(例えば、EP−A 363 608号、EP−A 640 655号を参照のこと)であるか、あるいは、公知の方法で同じように調製することができる(例えば、Ullmanns Enzyklopadie der technischen Chemie, vol. 18, p. 301など, 1979;Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, vol. 12/1, p. 43;Beilstein vol. 6, p. 177)。
平均のqの値は、ホスフェート混合物の組成(分子量分布)を適切な方法(ガスクロマトグラフィー(GC)、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)またはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC))によって決定し、そこからqの平均値を計算することによって、決定することができる。
ホスホナトアミンは、好ましくは、式(V)の化合物である。
3−y−NB (V)
[式中、
Aは、式(Va)または(Vb)
Figure 0005030965
Figure 0005030965
(R11およびR12は、互いに独立して、非置換または置換C〜C10アルキルあるいは非置換または置換C〜C10アリールを表し、
13およびR14は、互いに独立して、非置換または置換C〜C10アルキルあるいは非置換または置換C〜C10アリールを表すか、あるいは、
13およびR14は、一緒になって、非置換または置換C〜C10アルキレンを表す)の基を表し、
yは、0、1または2の数値を表し、
は、独立して、水素、必要に応じてハロゲン化されたC〜Cアルキルあるいは非置換または置換C〜C10アリールを表す。]
は、好ましくは、独立して、水素;あるいはハロゲンで置換されていてもよいエチルまたはn−プロピルもしくはイソプロピル;あるいは非置換またはC〜Cアルキルおよび/もしくはハロゲンで置換されたC〜C10アリール(特に、フェニルまたはナフチル)を表す。
11、R12、R13およびR14におけるアルキルは、独立して、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルもしくはtert−ブチル、フェニルまたはヘキシルを表す。
11、R12、R13およびR14における置換アルキルは、独立して、好ましくは、ハロゲンで置換されたC〜C10アルキルを表し、特に、一置換または二置換されたメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルもしくはtert−ブチル、ペンチルまたはヘキシルを表す。
11、R12、R13およびR14におけるC〜C10アリールは、独立して、好ましくは、フェニル、ナフチルまたはビナフチルを表し、特に、o−フェニル、o−ナフチル、o−ビナフチルを表し、これらはハロゲンで置換(一般には、一置換、二置換または三置換)されていてもよい。
13およびR14は、それらが直接結合する酸素原子およびリン原子と一緒になって、環構造を形成してもよい。
例として挙げる好ましい化合物は、式(Va−1)
Figure 0005030965
の5,5,5’,5’,5’’,5’’−ヘキサメチルトリス(1,3,2−ジオキサホスホリナン−メタン)アミノ−2,2’,2’’−トリオキシド、1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン, N−ブチル−N−[(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル)メチル]−5,5−ジメチル−,P,2−ジオキシド;1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン, N−[[5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル)メチル]−5,5−ジメチル−N−フェニル−,P,2−ジオキシド;1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン,N,N−ジブチル−5,5−ジメチル−,2−オキシド, 1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンイミン,N−[(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル)メチル]−N−エチル−5,5−ジメチル−,P,2−ジオキシド, 1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン, N−ブチル−N−[(5,5−ジクロロメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル)−メチル]−5,5−ジクロロメチル−,P,2−ジオキシド, 1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン, N−[(5,5−ジクロロメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル)メチル]−5,5−ジクロロメチル−N−フェニル−,P,2−ジオキシド;1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン, N,N−ジ−(4−クロロブチル)−5,5−ジメチル−,2−オキシド;1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンイミン, N−[(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−イル)メタン]−N−(2−クロロエチル)−5,5−ジ(クロロメチル)−,P,2−ジオキシドである。
さらに好ましい化合物は、式(Va−2)または(Va−3)の化合物である。
Figure 0005030965
[式中、R11、R12、R13およびR14は、上述の意味を有する。]
式(Va−2)および(Va−1)の化合物が特に好ましい。ホスホナトアミンの調製は、例えば、US−PS 5 844 028号に記載されている。
ホスファゼンは、式(VIa)および(VIb)の化合物である。
Figure 0005030965
[式中、
Rは、それぞれの場合において、同一または異なり、アミノ;それぞれの場合において必要に応じてハロゲン化(好ましくはフッ素によるハロゲン化)された、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシ;それぞれの場合において必要に応じてアルキル(好ましくはC〜Cアルキル)および/またはハロゲン(好ましくは塩素および/または臭素)で置換された、C〜Cシクロアルキル、C〜C20アリール(好ましくはフェニルまたはナフチル)、C〜C20アリールオキシ(好ましくはフェノキシまたはナフチルオキシ)またはC〜C12アラルキル(好ましくはフェニルC〜Cアルキル)を表し、
kは、0または1〜15の数を表し、好ましくは1〜10の数を表す。]
例としては、プロポキシホスファゼン、フェノキシホスファゼン、メチルフェノキシホスファゼン、アミノホスファゼンおよびフルオロアルキルホスファゼンが挙げられる。フェノキシホスファゼンが好ましい。
ホスファゼンはそれ自体単独または混合物として用いることができる。R基は常に同一であってもよく、あるいは、式(Ia)および(Ib)において2以上の基が異なっていてもよい。ホスファゼンおよびその調製法は、例えば、EP−A 728 811号、DE−A 1 961 668号およびWO 97/40092号に記載されている。
防炎剤は、それ自身単独、あるいは、もう1つ別の防炎剤との任意の所望の混合物または他の防炎剤との混合物として用いることができる。
(成分F)
さらに組成物は、従来のポリマー用添加剤(成分F)をさらに含んでいてもよく、例えば、防炎相乗剤、防滴剤(例えば、フッ素化ポリオレフィン、シリコーンおよびアラミド繊維などの物質クラスの化合物)、潤滑剤および離型剤(例えば、ペンタエリスリトールテトラステアレート)、核形成剤、帯電防止剤、安定剤、充填剤および補強物質(例えば、ガラス繊維または炭素繊維、マイカ、カオリン、タルク、CaCOおよびガラスフレーク)ならびに染料および顔料が挙げられる。
(成形組成物および成形品の調製)
公知の方法で特定の成分を混合し、混合物を従来の装置(例えば、内部ニーダー、押出成形機および二軸スクリュ)内での200℃〜300℃の温度での溶融混合および溶融押出成形に付すことによって、本発明の熱可塑性成形組成物を調製する。
各成分の混合を連続的にまたは同時に公知の方法で、特に、約20℃(室温)またはそれよりも高い温度のいずれかで行うことができる。
好ましい実施態様において、成分Dまたは成分Dの一部分は、成分Bおよび/またはCあるいは成分Bおよび/またはCの一部分と反応して、予備配合物(precompound)を与える。また、本発明は、さらに、(B)および(C)またはその一部分からなる群から選択される少なくとも1つのグラフトポリマーおよび成分Dまたは成分Dの一部分が、混合によって調製される予備配合物の形態で用いられる組成物を提供する。エマルジョン重合法で調製される成分Cのグラフトポリマーおよび成分Dのコポリマーまたは成分Dの一部分の予備配合物が特に好ましく用いられ、好ましい実施態様において、この予備配合物は、減圧下、200〜260℃の温度で溶融物中で2つの成分CおよびDを混合することによって調製される。
特に好ましい実施形態において、予備配合物を対応する成分から、減圧および脱揮発を行いながら混合し、低放出性予備配合物を形成することによって調製する。EP 0 768 157 A1号およびEP 0 867 463 A1号に記載の方法に従って、脱揮発混合工程では、成分Bまたは(それぞれ)Cを湿った状態(すなわち水の存在下)で用いることが特に有利である。予備配合物において、揮発性有機化合物の全含有量が400mg/kg未満、好ましくは300mg/kg未満、特に好ましくは200mg/kg未満のものが特に適している。第2の製造工程では、残りの成分および予備配合物を公知の方法で混合し、混合物を従来の装置(例えば、内部ニーダー、押出成形機および二軸スクリュ)内での200℃〜300℃の温度での溶融混合または溶融押出成形に付す。好ましい実施態様において、揮発性成分(例えば、残存するモノマーおよび残存する溶媒など)のさらなる脱揮発を目的として、この第2の混合工程の間に500mbar未満、好ましくは150mbar未満、特に好ましくは100mbar未満の圧力に減圧する。
従って、本発明は、本発明の低放出性組成物の調製方法をも提供する。
本発明の成形組成物は、あらゆる種類の成形品の製造に使用することができる。これらは、射出成形、押出成形およびブロー成形法によって製造することができる。加工処理のさらなる態様は、予め製造したシートまたはフィルムからの熱成形による成形品の製造である。
このような成形品の例としては、フィルム、形材(profiles)、あらゆる種類のハウジング部品(例えば、家庭用器具(例えば、ジュースプレス、コーヒーマシーン、ミキサー)のハウジング、オフィス機器(例えば、モニター、フラットスクリーン、ノートブック、プリンター、コピー機)のハウジング)、シート、パイプ、電気絶縁コンジット、窓、ドア、および建築分野でのさらなる形材(内装仕上および外装用途)ならびに電気および電子部品(例えば、スイッチ、プラグおよびソケット)ならびに多用途車の車体および内装部品、特に、自動車分野のものが挙げられる。
また、本発明の成形組成物は、特に、例えば、以下の成形品(shaped articles)または成形品(mouldings)の製造に使用することができ、軌道車、船舶、航空機、バスおよび他の自動車の内装仕上部品、小型変圧器を含む電子機器のハウジング、情報の処理および伝達に関する機器のハウジング、医療機器のハウジングおよびフェーシング、マッサージ機およびそのハウジング、子供用の玩具の車、平面壁要素、安全装置のハウジング、断熱輸送容器、衛生用品および浴室用品の成形品、換気口のカバー格子および園芸用品のハウジングが挙げられる。
(実施例)
(成分A)
27500g/molの重量平均分子量M(GPCにて決定)を有するビスフェノールAに基づく直鎖ポリカーボネート
(成分B−1)
ABSポリマーに基づいて18重量%のポリブタジエン/スチレンブロックコポリマーゴム(スチレン含有量26重量%)の存在下、24重量%のアクリロニトリルおよび76重量%のスチレンの混合物(ABSポリマーに基づいて82重量%)のバルク重合によって調製したABSポリマー。ABSポリマーにおける遊離SANコポリマー成分の重量平均分子量Mは80000g/molである(THF中GPCにて測定)。ABSポリマーのゲル含有量は24重量%である(アセトン中にて測定)。
(成分C−1)
ABSポリマーに基づいて15重量%の直鎖ポリブタジエンゴムの存在下、23重量%のアクリロニトリルおよび77重量%のスチレンの混合物(ABSポリマーに基づいて85重量%)のバルク重合によって調製したABSポリマー。ABSポリマーにおける遊離SANコポリマー成分の重量平均分子量Mは180000g/molである(THF中GPCにて測定)。ABSポリマーのゲル含有量は25重量%である(アセトン中にて測定)。
(成分C−2)
エマルジョン重合によって調製されたABSポリマー50重量%およびSANコポリマー50重量%の予備配合物。予備配合物のA:B:S重量比は17:26:57であり、予備配合物はダンプヒート条件下でポリカーボネートの分解を触媒する、製造に関連した不純物もしくは成分を含まない。このABS予備配合物における遊離SANコポリマー成分の重量平均分子量は150000g/molである。成分C−2の遊離コポリマーの(重量に基づく)含有量は約60重量%である。
(成分C−3)
エマルジョン重合によって調製されたABSポリマー50重量%およびSANコポリマー50重量%の予備配合物。予備配合物のA:B:S重量比は20:28:52である。乳化剤としてDresinate(登録商標)731(不均化バルサム樹脂のナトリウム塩(Abieta Chemie GmbH, Gersthofen, Germany))を用いてグラフト重合を実施した。調製後、乳化剤の一部はABS中に残存する。このABS予備配合物における遊離SANコポリマー成分の重量平均分子量は100000g/molである。成分C−3の遊離コポリマーの(重量に基づく)含有量は約60重量%である。
(成分D)
アクリロニトリル含有量が23重量%であり、重量平均分子量が130000g/molであるSANコポリマー。
(成分E)
ビスフェノールAに基づくオリゴホスフェート
Figure 0005030965
(成分F)
成分F−1:ペンタエリスリトールテトラステアレート
成分F−2:Irganox B900(製造元:Ciba Specialty Chemicals Inc., Basle, Switzerland)
(本発明の成形組成物の調製および試験)
組成物の成分を3Lの内部ニーダーで混合する。
射出成形機(タイプ Arburg 270 E)で成形品を一般には260℃で製造する。しかし、加工処理安定性を評価することを目的として、場合によっては、300℃の温度に昇温、あるいは280℃で3回の通常休止時間(280℃×3)を設けて、試験片を製造し、試験する。
DIN 54811に従って、溶融粘度を260℃および1000/秒の剪断速度で決定する。
ISO 180/1 Aに従って、室温またはそれよりも低い温度でノッチ付衝撃強さ(a)を決定する。a靱性−脆性転移温度は、ノッチ付衝撃実験の間に、実施した全ての実験の約半数において、靱性または脆性破損が観察されたときの温度である。
ISO 6603−2の方法で室温またはそれよりも低い温度で破壊試験を実施する。Epは、この実験における全エネルギー吸収量であり、力/伸び曲線の積分として計算される。それぞれの試験の10回の平均を示す。さらに、それぞれの試験片の破損パターンを実験の大部分(>80%)において破砕−自由崩壊が生じるか否かで評価する。
薬品作用下でのストレス−クラッキング特性(ESC特性)を小さな棒(大きさ:80mm×10mm×4mm)で調べる。ハンドローション(Sebamed Hand+Nail Balsam, Sebapharma GmbH & Co. KG, Boppard, Germany)を試験媒体として使用する。試験片を円弧テンプレートで予備延伸(辺縁部での繊維の伸び2.4%)し、23℃で試験媒体に浸漬した。これらの条件下で破損までの時間を測定した。
UL−Subj.94Vに従って、射出成形機で260℃で製造した小さな棒(大きさ:127×12.7×1.6mm)で試験片の燃焼特性を測定する。
ダンプヒート環境下でのエイジングの間に組成物内でのポリカーボネートの分解を測定する際、ISO 1133に従って、95℃、相対大気湿度100%で7日間の保存の前後で5kgのスタンプ負荷を行い、260℃でMVRを測定し、MVRの相対的な増加を以下の式に従って計算する。
Figure 0005030965
上記基準に基づいて調製したポリカーボネート組成物が、上記のダンプヒート条件下での保存試験において、MVRの相対的な増加が100%以下を示す場合、グラフトポリマーBおよびCは、ダンプヒート条件下でポリカーボネートの分解を触媒する、製造に関連した不純物もしくは成分を含まないものとみなす。
以下の表において、グラフトポリマーBにおける遊離(コ)ポリマーの重量平均分子量と、グラフトポリマーCまたはその予備配合物における遊離(コ)ポリマーと必要に応じて添加した(コ)ポリマーDとの混合物の重量平均分子量との差ΔMを示す。本発明において、これは以下の式に従って計算する。
Figure 0005030965
[式中、
xは、全組成における、グラフトポリマーCまたはその予備配合物の遊離コポリマーの(重量に基づく)含有量であり、
yは、全組成における(コ)ポリマーDの(重量に基づく)含有量である。]
Figure 0005030965
Figure 0005030965
表2において、全ての処方がさらに0.5%PTFEを含む。
Figure 0005030965
表1および2に示す結果から分かり得るように、実施例2〜4および7〜9の本発明の組成物は、比較例1および10に対してかなりの延性を有し、成分Cを排他的に含み、場合によってはかなり向上した溶融流動性(低下した溶融粘度)を有する。比較例5および6は、成分Bを排他的に含み、良好な溶融流動性を有しているが、その一方で、延性が不十分である。
さらに、表1に示す結果が示すように、本発明の組成物は、優れた加工処理安定性(広範な加工処理時間にわたって一定して延性がある)およびダンプヒート環境下での保存安定性によって区別することができる。
表3に示す結果が示すように、このような特性は、バルク重合法で調製した2つのグラフトポリマーをグラフトポリマーBおよびCとして組み合わせて用いる場合に達成できるだけでなく、エマルジョンABSが、例えば、エマルジョン重合法由来の塩基として作用する不純物であって、ダンプヒート条件下でポリカーボネートの分解を触媒する不純物などの成分を含まない場合、成分BまたはCとして、バルクおよびエマルジョンABSを組み合わせて用いることによっても実現することができる。

Claims (7)

  1. 成分(A)〜(E)の合計100重量部に対して、
    (A)芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート40〜75重量部
    (B)重量平均分子量70000〜90000g/molの遊離(コ)ポリマーを含む、第1ゴム変性グラフトポリマー3〜40重量部
    (C)第2ゴム変性グラフトポリマー3〜40重量部
    (D)重量平均分子量100000〜200000g/molを有する(コ)ポリマー0〜30重量部、および
    (E)防炎剤0〜30重量部
    を含み、
    グラフトポリマーBにおける遊離(コ)ポリマーの重量平均分子量が、グラフトポリマーCにおける遊離(コ)ポリマーと(コ)ポリマーDとの混合物の重量平均分子量と比較して、少なくとも60000g/mol低い、組成物。
  2. 以下の成分(B.2)における(B.1)のグラフトポリマー(B)を含み、
    (B.1) 成分Bに基づいて、5〜95重量%の以下の成分(B.1.1)と(B.1.2)との混合物:
    (B.1.1) ビニル芳香族、核置換ビニル芳香族およびメタクリル酸(C−C)アルキルエステルからなる群から選択される、(B.1)に基づいて、65〜85重量%の少なくとも1つのモノマー、
    (B.1.2) ビニルシアニド、(メタ)アクリル酸(C−C)アルキルエステルおよび不飽和カルボン酸誘導体からなる群から選択される、(B.1)に基づいて、15〜35重量%の少なくとも1つのモノマー、
    (B.2) 0℃未満のガラス転移温度を有する95〜5重量%の少なくとも1つのグラフトベースであって、該グラフトベース(B.2)が0.05〜10μmの平均粒径(d50値)を有する、
    請求項に記載の組成物。
  3. 以下の成分(C.2)における(C.1)のグラフトポリマー(C)を含み、
    (C.1) 成分Cに基づいて、5〜95重量%の以下の成分(C.1.1)と(C.1.2)との混合物:
    (C.1.1) ビニル芳香族、核置換ビニル芳香族およびメタクリル酸(C−C)アルキルエステルからなる群から選択される、(C.1)に基づいて、65〜85重量%の少なくとも1つのモノマー、
    (C.1.2) ビニルシアニド、(メタ)アクリル酸(C−C)アルキルエステルおよび不飽和カルボン酸誘導体からなる群から選択される、(C.1)に基づいて、15〜35重量%の少なくとも1つのモノマー、
    (C.2) 0℃未満のガラス転移温度を有する95〜5重量%の少なくとも1つのグラフトベースであって、該グラフトベース(C.2)が0.05〜10μmの平均粒径(d50値)を有する、
    請求項に記載の組成物。
  4. (B)および(C)からなる群から選択される少なくとも1つのグラフトポリマーおよび成分Dまたは成分Dの一部分が予備配合物の形態で用いられる、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  5. エマルジョン重合法で調製される成分Cのグラフトポリマーおよび成分Dのコポリマーの予備配合物を用いる、請求項記載の組成物。
  6. 成形品を製造するための請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物の使用。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物を含む成形品。
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