JP5023919B2 - 工作機械 - Google Patents
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Description
工作機械は複雑かつ精密な機械であるが、熟練作業者でなくても扱うことができるように、より容易な操作性、保守性が求められている。
例えば、特許文献1に記載された従来技術では、工作機械に設けた表示手段に、当該工作機械の仮想3次元モデルを表示し、工作機械の動作に同期させて仮想3次元モデルをシミュレート動作させている。仮想3次元モデルは、視点位置の変更や拡大及び縮小、そして工作機械の内部を透過して表示することも可能であり、特に異常発生時には、仮想3次元モデルにて工作機械の内部を透過して表示し、異常が発生したパーツを示すことが可能であり、熟練作業者でなくても容易に異常個所、異常パーツがわかるので、便利である。
ところが、特許文献1に記載された従来技術では、実際の工作機械と仮想3次元モデルとが完全に一致することが理想的であるが、実際の工作機械では、各パーツが誤差を含んだサイズであるとともに組み付け時の誤差等により、実際の工作機械と仮想3次元モデルとは完全に一致するとは限らない。このため、工作機械の動作に合わせて仮想3次元モデルを動作させると、実際の工作機械ではパーツが干渉していないにもかかわらず仮想3次元モデルの表示では干渉しているように表示される場合がある。実際の工作機械と仮想3次元モデルとをほぼ一致させることができれば、パーツの干渉をより正確に把握することができるので、干渉を避けるためのマージンを適切に設定することができる。
そこで、従来では、実際の工作機械と仮想3次元モデルとを一致させるために、工作機械の組み付け時に作業者が実際の工作機械と仮想3次元モデルとを見比べながら、仮想3次元モデル側の加工工具の位置調整を行っている。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、実際の工作機械の加工工具の位置と一致するように、仮想3次元モデルの加工工具の位置を自動的に且つ高精度に調整することができる工作機械を提供することを課題とする。
請求項1に記載の工作機械は、ワークを加工する加工工具を備えた工作機械を制御する制御手段と、前記加工工具の寸法を測定可能であるとともに、前記工作機械上における加工工具の位置を特定可能な工具測定手段と、前記工作機械の動作に同期させて前記工作機械の仮想3次元モデルをシミュレート動作させることが可能なシミュレート手段と、前記シミュレート手段にてシミュレート動作している前記工作機械の仮想3次元モデルを表示する表示手段と、を備えた工作機械である。
前記シミュレート手段は、前記工作機械を構成する各パーツに対応させて、パーツ識別データと3次元形状データと3次元座標データとを含むパーツ情報を記憶しており、複数の前記パーツを仮想3次元座標上で組み付け、仮想3次元座標上で可動するパーツに対しては、実際のパーツに対して出力される制御信号、及び実際の工作機械に設けられた各センサからの検出信号に基づいて、仮想3次元座標上で可動させて表示することで、実際の工作機械の動作に合わせて仮想3次元モデルをシミュレート動作させて前記表示手段に表示する。そして、前記制御手段が前記工具測定手段を用いて実際の加工工具の突出し方向の寸法及び突出し方向以外の方向の寸法を含む実際の加工工具の寸法を測定して実際の加工工具の位置を特定した場合、測定した寸法に基づいて仮想3次元モデル中の加工工具の寸法を補正するとともに、特定した位置に基づいて仮想3次元モデル中の工作機械上における加工工具の位置を補正する。
請求項2に記載の工作機械は、請求項1に記載の工作機械であって、前記工具測定手段は、加工工具の輪郭を検出可能であるとともに、前記工作機械上における位置が既知であり、加工工具には、予め工具基準点が設定されている。
また、前記制御手段は、前記工具測定手段にて加工工具の輪郭を検出した時点において、前記工具測定手段から前記工具基準点までの距離に基づいて加工工具の寸法、及び前記工具測定手段の位置に対する前記工具基準点の位置を認識する。
そして、前記シミュレート手段は、前記認識した加工工具の寸法に基づいて仮想3次元モデル中の加工工具の寸法を補正し、前記認識した前記工具測定手段の位置に対する前記工具基準点の位置に基づいて仮想3次元モデル中の工具測定手段の位置に対する加工工具の位置を補正する。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの工作機械である。
請求項3に記載の工作機械は、請求項2に記載の工作機械であって、前記加工工具はドリルであり、前記工具測定手段は、レーザ発光部と、当該レーザ発光部に対向する位置に設けられたレーザ受光部と、を有してレーザ光の遮光の有無を検出することで、非接触にて前記加工工具の突出し長さと径を含む輪郭を検出する。
図1は、本発明の工作機械1の一実施の形態における構成の例の平面図を示している。また、図2は、図1におけるA方向から見た工作機械1の側面図(工作機械制御装置40、心押し台21T等は省略している)の例を示している。また、図3は工作機械制御装置40の構成の例を示している。
なお、図1、図2、図4では、砥石を加工工具とした研削盤の工作機械1を例として説明するが、後述する第1の実施の形態〜第3の実施の形態に説明するように、加工工具は砥石に限定されるものではない。
工作機械1は、ベース2と主軸テーブルTB1と、砥石テーブルTB2と、工作機械制御装置40とを備えている。
砥石テーブルTB2には、略円筒状の砥石30(加工工具に相当)を備えている。砥石30は、砥石テーブルTB2に載置された砥石回転駆動モータ24(砥石回転手段)により、Z軸に平行な砥石回転軸ZTを中心に回転する。なお、Z軸は、ワークW(工作物)の回転軸(工作物回転軸)であるC軸に平行な軸であり、後述する送りネジ23BがZ軸である。
また、図示省略するが、ワークWの被加工部と砥石30の冷却と潤滑を行うためのクーラント(冷却油等の流体)を吐出するクーラントノズルが、砥石30の近傍に設けられており、クーラントは、工作機械制御装置40から制御されるクーラント供給ポンプによりクーラントノズルに供給されて吐出され、クーラントの吐出量は、工作機械制御装置40から制御される流量調節バルブにて調節される。
また、主軸モータ21(工作物回転手段)は、ワークWを支持してワークWをC軸回りに回転させる。
また、砥石テーブルTB2は、ベース2に設けられた砥石テーブル駆動モータ22(第1切込み手段)と送りネジ22B、及び砥石テーブルTB2に設けられたナット(図示省略)により、ベース2に対してX軸方向に移動可能である。なお、X軸は、前記C軸に直交する方向の軸であり、送りネジ22BがX軸である。
主軸テーブルTB1の上には、心押し台21Tが固定され、主軸台21Dが、種々の長さのワークに対応可能とするように、心押し台21Tに近接または離間可能となるように、心押し台21Tに対向する位置に載置されている。主軸台21D及び心押し台21Tには、それぞれ支持部21C、21S(チャック等)が設けられており、これら支持部21C、21Sの間にワークWが保持(支持)される。ワークWは、主軸台21Dに設けられた主軸モータ21により、支持部21C、21Sを結ぶC軸を中心として回転する。
また、工作機械1では、工作機械制御装置40による位置制御を行うために、予めワークWのワーク基準点Pw、及び砥石30の工具基準点Ptが設定されている。例えば、ワーク基準点Pwは心押し台21Tの支持部21Sの先端部に設定されており、工具基準点Ptは砥石30の中心に設定されている。
なお、図1の例では、砥石回転駆動モータ24には検出器を設けていないが、砥石回転駆動モータ24にも速度検出器等を設け、砥石回転駆動モータ24の回転速度をフィードバック制御することも可能である。
また、砥石テーブルTB2の端部には、砥石30の位置検出用プローブP3を備えた位置検出手段32が設けられている。例えばプローブP3はタッチセンサであり、外周面検知ピンP1あるいは端面検知ピンP2に接触すると検出信号を出力する。
定寸装置60(ワーク測定手段)は、ワークWを挟んで砥石30と対向する位置のベース2上に設けられ、ワークWの外径を測定可能である。定寸装置60は、C軸回りに回転するワークWの被加工部の外径の寸法をリアルタイムに検出して検出信号を出力する。そして工作機械制御装置40は、定寸装置60からの検出信号を取り込み、被加工部の外径がどれだけであるか、リアルタイムに連続的に認識することができる。
定寸装置60は、駆動装置69と定寸装置本体66等にて構成され、駆動装置69は、パイロットバー68を介して定寸装置本体66をX軸方向に進退移動させることが可能である。
定寸装置本体66には、先端にワークWの被加工部の外周部の上下2個所に接触する接触子である一対のフィーラ(検出部に相当し、図示省略)を設けた一対の揺動アーム61a、61bが揺動可能に設けられている。また、揺動アーム61a、61bは、互いに閉止する方向(間隔が狭くなる方向)に付勢されている。
ワークWの被加工部の外径の測定を行う場合、例えば、ワークWの粗研削中に定寸装置60の前進が工作機械制御装置40からドライブユニット(図示省略)を介して指令され、駆動装置69が定寸装置本体66をX軸方向に沿ってワークWに近接する方向に移動させる。そして、一対の揺動アーム61a、61bに設けられた一対のフィーラがワークWの外径を測定可能な位置に到達すると、定寸装置本体66の移動が停止される。そして、工作機械制御装置40からドライブユニット(図示省略)を介してリトラクト装置に解除指令を出力すると、一対のフィーラはワークWの外周部の上下2個所に接触する。
工作機械1は、一対のフィーラをワークWの外周部に接触した状態を保持しながら、砥石30をワークWに対して切込む方向に移動させて研削することが可能である。従って、ワークWの被加工部を砥石30で研削しながら、研削している被加工部の外径を定寸装置60にて測定可能である。
なお、定寸装置60の構成は、図2に示すものに限定されず、他の構成の定寸装置を用いてもよい。
次に図3を用いて、工作機械制御装置40の構成について説明する。
工作機械制御装置40は、機能的には、図1及び図2に示す工作機械1を制御する工作機械(本体)制御機能40eと、工作機械1及び周辺に設けられたPLC(プログラマブルロジックコントローラ)や各種のセンサ及びスイッチ等を含む周辺機器1Bを制御する周辺機器制御機能40fと、仮想3次元モデルの表示及び動作を制御する仮想3次元モデル機能40cと、工作機械1及び周辺機器1Bの異常を検出する故障診断機能40dと、工作機械制御機能40e、周辺機器制御機能40f、仮想3次元モデル機能40c、故障診断機能40dを管理する総合管理機能40aと、を有している。なお図3の例では、工作機械(本体)制御機能40eと周辺機器制御機能40fを合わせて工作機械制御機能40bとしている。
また、工作機械制御装置40は、物理的には工作機械(本体)制御機能40eを実現するCNC装置と、周辺機能制御機能40fを実現する第1パーソナルコンピュータと、仮想3次元モデル機能40cと故障診断機能40dを実現する第2パーソナルコンピュータと、作業者からの指示等を入力する入力手段44と、工作機械1の動作状態や仮想3次元モデルを表示する表示手段42等で構成されている。
そして工作機械(本体)制御機能40eは、加工プログラムに基づいて主軸モータ21等を制御する駆動信号を出力するとともに位置検出器21E等からの検出信号を取り込む。また、周辺機器制御機能40fも同様に、加工プログラムに基づいてPLC等に駆動信号を出力するとともに各種センサ等からの検出信号を取り込む。
仮想3次元モデル機能40cは、仮想3次元座標上において、パーツ識別データに対応するパーツを、3次元形状データに基づいた形状及びサイズで表現し、3次元座標データに基づいた位置や方向に組み付け、仮想3次元座標上で工作機械1の仮想3次元モデルを形成し、総合管理機能40aを介して表示手段42に表示する。また、可動するパーツに対しては、実際の工作機械1(及び周辺機器1B)に出力される駆動信号や、実際の工作機械1に設けられたセンサ等からの検出信号を取り込み、仮想3次元座標上で可動させて表示することで、実際の工作機械1(及び周辺機器1B)の動作に合わせて仮想3次元モデルをシミュレート動作させて表示手段42に表示する。
なお、図3の例に示すように、仮想3次元モデル機能40cと故障診断機能40dを実現する第2パーソナルコンピュータは、工作機械(本体)制御機能40eを実現するCNC装置と周辺機能制御機能40fを実現する第1パーソナルコンピュータから、各パーツ(可動パーツ)の位置を示す現在位置情報や、各種の固有の設定情報を示すパラメータ情報や、工作機械1や周辺機器1Bのシステムに固有の変数を示すシステム変数情報や、PLC装置の入力と出力の状態を示すPLCのI/O情報等、種々の情報を取り込み、仮想3次元モデルの表示に使用することができる。
また、故障診断機能40dは、工作機械1及び周辺機器1Bへの駆動信号、及び工作機械1及び周辺機器1Bからの検出信号を取り込み、各種の異常判定を行う。異常が判定されると、総合管理機能40aから工作機械(本体)制御機能40e及び周辺機器制御機能40fを停止させるための制御信号が出力される。
次に図4を用いて、実際の工作機械1及び工作機械制御装置40の外観と、表示手段42への表示の例を示す。
図4に示すように実際の工作機械1は全体をカバーで覆われており、この内部に図1に示す主軸モータ21等、工作機械1を構成する各パーツや、PLC等の各周辺機器が収められており、通常ではカバーの内部を見ることはできない。
また、本実施の形態にて説明する表示手段42はタッチパネル方式のモニタであり、入力手段44と兼用されている。表示手段42の表示画面42aには、仮想3次元座標上に表示した工作機械1の仮想3次元モデルV1が表示され、領域A44には、工作機械1の動作状態の表示や、各種の指示を入力するための操作ボタンを示すブロックB(x、y)が複数表示されている。例えばブロックB(0、0)〜ブロックB(0、8)には、粗研削〜仕上げ研削までの各工程が表示され、現在どの工程を実行中であるか識別可能に表示される。また、例えばブロックB(6、0)〜ブロックB(6、8)には、仮想3次元モデルV1を表示する視点位置の変更や、拡大表示または縮小表示の指示を入力するための操作ボタンとして設定されている。
また、可動するパーツについては、実際の工作機械上における位置と、仮想3次元モデルの工作機械上における位置とが一致していない場合がある。
特に加工工具の位置については、実際の工作機械を動作させずに仮想3次元モデルの工作機械を動作させるシミュレート動作にて干渉チェックを行う場合、実際の加工工具(可動パーツ)の位置と、仮想3次元モデルの加工工具の位置とが、ほぼ一致していなければ効果的に干渉チェックを行うことができない。
従来では、作業者が実際の加工工具の位置と仮想3次元モデルの加工工具との位置を見比べながら、仮想3次元モデルの加工工具の位置を数μm単位で調整しており、非常に手間がかかっていたとともに、作業者毎の精度のばらつきがあった。精度のばらつきは、干渉チェックの精度に影響を及ぼすため、好ましいものではない。
そこで、仮想3次元モデルにおける加工工具の位置調整を自動化するとともに高精度に行う方法を、以下に説明する。
第1の実施の形態では、加工工具が砥石30である場合について説明する。この場合、工作機械1の構成、及び工具測定手段26(この場合、外周面検知ピンP1、端面検知ピンP2)の構成は、図1、図2、及び上記の説明のとおりである。
工作機械1の製造工程において、組み付けが終わると、種々のチェックの後、整形手段25を用いて砥石30の整形を行い、整形した砥石30の寸法(X軸方向の径、及びZ軸方向の厚さ)を上記の工具測定手段26を用いて測定しており、測定状態を図5(A)及び(B)に示す。
工作機械制御装置40は、外周面検知ピンP1の先端(砥石30の外周面と接する部分)における工作機械1上の位置、及び端面検知ピンP2の先端(砥石30の端面と接する部分)における工作機械1上の位置、を予め認識している。また、工作機械制御装置40は、工具基準点Pt(この場合、砥石30の中心)の位置も認識している。
工作機械制御装置40は、測定プログラムに従って、図5(A)に示すように、X軸方向に対して外周面検知ピンP1と工具基準点Ptとが並ぶように主軸テーブルTB1の位置を制御し、その後、砥石テーブルTB2を主軸テーブルTB1の方向に徐々に近づけていく。
工作機械制御装置40は、外周面検知ピンP1からの検出信号によって、砥石30の外周面と外周面検知ピンP1とが接触したことを検出すると(輪郭を検出すると)、その時点の外周面検知ピンP1の座標と工具基準点Ptの座標から、外周面検知ピンP1から工具基準点PtまでのX軸方向の距離Lxを求める。外周面検知ピンP1と工具基準点PtのY軸方向の座標が同一であれば、距離Lxが砥石30の半径である。また、このとき、工作機械制御装置40は、外周面検知ピンP1からX軸方向に距離Lxだけ離れた直線S1上に工具基準点Ptがあることを認識する。
工作機械制御装置40は、端面検知ピンP2からの検出信号によって、砥石30の端面と端面検知ピンP2とが接触したことを検出すると(輪郭を検出すると)、その時点の端面検知ピンP2の座標と工具基準点Ptの座標から、端面検知ピンP2から工具基準点PtまでのZ軸方向の距離Lzを求めることができる。
この時点で、工具基準点Ptは、外周面検知ピンP1からX軸方向に距離Lx−距離AJxだけ離れた直線S2上(Z軸に平行な直線)に位置しており、且つ端面検知ピンP2から距離Lzだけ離れた直線S3上(X軸に平行な直線)に位置している、と認識する。すなわち、直線S2と直線S3との交点に工具基準点Ptが位置している、と認識することができる。
また、砥石30の直径は距離Lxの2倍であり、砥石30の厚さは距離Lzの2倍であることも認識することができる。
そして、工作機械制御装置40は、実際の砥石30が図5(A)の状態を経て図5(B)の状態となって径、厚さ、位置が測定された時点で、仮想3次元モデルの砥石の径、厚さを補正し、砥石の位置(仮想3次元モデル中の工具基準点Ptの位置)を補正する。
なお、上記の説明では、図5(A)に示す測定の後、図5(B)に示す測定を行ったが、測定の順番を逆にしてもよい。
第2の実施の形態では、加工工具がバイト30Bである場合について説明する。この場合、工作機械1における砥石テーブルTB2には、第1の実施の形態における砥石回転駆動モータ24及び砥石30の代わりに、支持体24Cとバイト30Bが載置される。
以下、第1の実施の形態との相違点を主に説明し、共通点については省略する。
そして、バイト30Bと支持体24Cとの接合面の中心を工具基準点Ptに設定する。工作機械制御装置40は、第1の実施の形態と同様に、外周面検知ピンP1の先端における工作機械1上の位置、及び端面検知ピンP2の先端における工作機械1上の位置、を予め認識しており、バイト30Bの工具基準点Ptの位置も認識している。
そして、工作機械制御装置40は、測定プログラムに従って、図5(A)、及び図5(B)に示した測定方法と同様にバイト30Bの長さ、幅、工具基準点Ptの位置を認識し、仮想3次元モデルのバイトの長さ、幅を補正し、バイトの位置(仮想3次元モデル中の工具基準点Ptの位置)を補正する。
第3の実施の形態では、加工工具がドリル30Dである場合について説明する。なお、加工工具がドリル30Dの場合、工作機械1Aの概観の例は、図7に示すものとなる。
まず、図7に示す工作機械1Aの概要について説明する。
工作機械1Aは、ベース2と、ワークテーブルTB3と、コラム50と、工作機械制御装置40とを備えている。なお、X軸、Y軸、Z軸は互いに直交しており、Y軸は鉛直方向を、X軸とZ軸は水平方向を示している。
ワークテーブルTB3は、工作機械制御装置40から制御されるX軸方向移動モータ27によってX軸方向に移動可能であり、位置検出器27Eからの検出信号に基づいて、工作機械制御装置40は、ワークテーブルTB3のX軸方向の位置を検出することが可能である。なお、ワークテーブルTB3には、ドリル30Dの寸法を検出可能であるとともに、工作機械1A上におけるドリル30の位置を特定可能な工具測定手段26Aが設けられている。
コラム50は、工作機械制御装置40から制御されるZ軸方向移動モータ29によってZ軸方向に移動可能であり、位置検出器29Eからの検出信号に基づいて、工作機械制御装置40は、コラム50のZ軸方向の位置を検出することが可能である。
コラム50には、工作機械制御装置40から制御されるY軸方向移動モータ28によってY軸方向に移動可能なサドルSDが設けられており、位置検出器28Eからの検出信号に基づいて、工作機械制御装置40は、サドルSDのY軸方向の位置を検出することが可能である。
また、サドルSDには、Z軸方向に回転軸を有する主軸モータ24Sが設けられており、主軸モータ24Sの先端には、ホルダ30Hに保持されたドリル30Dが取り付けられている。
例えば、工具測定手段26Aは、図8(A)に示すように、「コ」の字型に構成されており、レーザ発光部26Bとレーザ受光部26Cが設けられ、X軸方向に平行なレーザ光LAの遮光の有無を検出することで、レーザ発光部26Bとレーザ受光部26Cとの間の物体の有無を検出することができる。すなわち、非接触で加工工具の輪郭を検出することができるとともに、工作機械1A上における加工工具の位置を特定可能である。
なお、工具基準点Ptは、ドリル30Dが保持されたホルダ30Hと、主軸モータ24Sの接触面と、主軸モータ24Sの回転軸との交点に設定する(図8(B)参照)。
ドリル30Dの径、及び工具基準点PtのY軸方向の位置を測定する場合は、図8(C)に示すように、レーザ光LAと工具基準点PtのX軸方向の座標を同じに設定し、ドリル30がレーザ光LAを遮光する位置から、遮光しない位置へとY軸方向(上方)に移動させた後、ドリル30Dを徐々にレーザ光LAに近づくようにY軸方向に移動させて、レーザ光LAが遮光されていない状態から遮光された状態に変化したY座標を読み取る。工作機械制御装置40は、レーザ光LAのY軸方向の位置、工具基準点PtのY軸方向の位置を認識しており、Y軸方向の距離Lyを求めることができる。
そして、工作機械制御装置40は、測定プログラムに従って、ドリル30Dの長さ、径、工具基準点Ptの位置を認識し、仮想3次元モデルのドリルの長さ、径を補正し、ドリルの位置(仮想3次元モデル中の工具基準点Ptの位置)を補正する。
なお、本実施の形態の説明では、図1の例に示した工作機械1により、砥石30(加工工具)に対してワークWをZ軸方向に移動させ、ワークWに対して砥石30をX軸方向に移動させたが、ワークWに対して砥石30をZ軸方向に移動させ、砥石30に対してワークWをX軸方向に移動させる構成にすることもできる。従って、ワークWに対して砥石30(加工工具)を相対的にZ軸方向、あるいはX軸方向に移動させることができる。また、同様に、図7の例に示した工作機械1Aでは、ワークWに対してドリル30D(加工工具)を相対的にX軸方向、あるいはY軸方向、あるいはZ軸方向に移動させることができる。
なお、本実施の形態にて説明した工具測定手段の測定結果に基づいて、仮想3次元モデル中の工作機械における加工工具の寸法、及び位置の補正を行うことは、工作機械1、1Aを組み付けた際に1回行うだけでもよいし、加工工具の整形タイミング等、所定タイミング毎に行ってもよい。
また、本発明の工作機械は、種々の加工工具及び種々の工具測定手段を備えた工作機械に適用することが可能である。
1B 周辺機器
2 ベース
21 主軸モータ
21E 位置検出器
21D 主軸台
21T 心押し台
21C、21S 支持部
TB2 砥石テーブル
22 砥石テーブル駆動モータ
22E 位置検出器
TB1 主軸テーブル
23 主軸テーブル駆動モータ
23E 位置検出器
24 砥石回転駆動モータ
25 整形手段
25S 修正研削面
25T 修正研削面
26、26A 工具測定手段
P1 外周面検知ピン
P2 端面検知ピン
30 砥石(加工工具)
30B バイト(加工工具)
30D ドリル(加工工具)
32 位置検出手段
40 工作機械制御装置
42 表示手段
42a 表示画面
44 入力手段
60 定寸装置(ワーク測定手段)
P3 位置検出用プローブ
Pt 工具基準点
Pw ワーク基準点
W ワーク
Claims (3)
- ワークを加工する加工工具を備えた工作機械を制御する制御手段と、
前記加工工具の寸法を測定可能であるとともに、前記工作機械上における加工工具の位置を特定可能な工具測定手段と、
前記工作機械の動作に同期させて前記工作機械の仮想3次元モデルをシミュレート動作させることが可能なシミュレート手段と、
前記シミュレート手段にてシミュレート動作している前記工作機械の仮想3次元モデルを表示する表示手段と、を備えた工作機械であって、
前記シミュレート手段は、
前記工作機械を構成する各パーツに対応させて、パーツ識別データと3次元形状データと3次元座標データとを含むパーツ情報を記憶しており、
複数の前記パーツを仮想3次元座標上で組み付け、
仮想3次元座標上で可動するパーツに対しては、実際のパーツに対して出力される制御信号、及び実際の工作機械に設けられた各センサからの検出信号に基づいて、仮想3次元座標上で可動させて表示することで、実際の工作機械の動作に合わせて仮想3次元モデルをシミュレート動作させて前記表示手段に表示し、
前記制御手段が前記工具測定手段を用いて実際の加工工具の突出し方向の寸法及び突出し方向以外の方向の寸法を含む実際の加工工具の寸法を測定して実際の加工工具の位置を特定した場合、測定した寸法に基づいて仮想3次元モデル中の加工工具の寸法を補正するとともに、特定した位置に基づいて仮想3次元モデル中の工作機械上における加工工具の位置を補正する、
工作機械。 - 請求項1に記載の工作機械であって、
前記工具測定手段は、加工工具の輪郭を検出可能であるとともに、前記工作機械上における位置が既知であり、
加工工具には、予め工具基準点が設定されており、
前記制御手段は、
前記工具測定手段にて加工工具の輪郭を検出した時点において、前記工具測定手段から前記工具基準点までの距離に基づいて加工工具の寸法、及び前記工具測定手段の位置に対する前記工具基準点の位置を認識し、
前記シミュレート手段は、
前記認識した加工工具の寸法に基づいて仮想3次元モデル中の加工工具の寸法を補正し、
前記認識した前記工具測定手段の位置に対する前記工具基準点の位置に基づいて仮想3次元モデル中の工具測定手段の位置に対する加工工具の位置を補正する、
工作機械。 - 請求項2に記載の工作機械であって、
前記加工工具はドリルであり、
前記工具測定手段は、レーザ発光部と、当該レーザ発光部に対向する位置に設けられたレーザ受光部と、を有してレーザ光の遮光の有無を検出することで、非接触にて前記加工工具の突出し長さと径を含む輪郭を検出する、
工作機械。
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