JP5015889B2 - 太陽電池パネル及び太陽光発電装置 - Google Patents
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Description
<1.1 太陽電池パネル102の概略>
第1実施形態は、太陽電池パネル102に関する。図1は、第1実施形態の太陽電池パネル102の模式図である。図1は、太陽電池パネル102の斜視図となっている。
(ア)透明体118の概略;
図2〜図4は、太陽電池パネル102の模式図である。図2は、太陽電池パネル102の平面図、図3は、図2のA−Aで示される切断線の位置における太陽電池パネル102の断面図、図4は、図2のB−Bで示される切断線の位置における太陽電池パネル102の断面図である。図2〜図4には、説明の便宜上、XY平面が太陽電池セル104の受光面1041と平行となり、+Z方向が太陽電池セル104の受光面1041から出る法線方向となるXYZ直交座標系が定義されている。
透明体118は、アクリル樹脂・ポリカーボネート樹脂・シクロオレフィン樹脂等の樹脂の硬化物、石英ガラス等のガラスの硬化物、酸化イットリウムセラミックス等のセラミックスの焼結体等の固体材料であって、太陽電池セル104の発電の効率がよくなる光の波長において透光性が良好な材料で構成することが望ましい。透明体118の屈折率は空気の屈折率より大きい。
図3及び図4に示すように、マイクロレンズ/マイクロプリズム複合体120は、斜め入射光が入射する入射面1201と入射面1201に入射した斜め入射光を全反射する反射面1202とを有する。
マイクロレンズ/マイクロプリズム複合体120の入射面1201の群は、太陽電池セル104の受光面1041と相対的に大きな角度をなし相対的に小さな範囲を占める離散的な斜め入射領域の群となる。斜め入射領域には、斜め入射光が主に入射する。
図2に示すように、マイクロレンズ/マイクロプリズム複合体120の群は、±X方向に疎に等間隔で配列され、±Y方向に密に等間隔で配列されている。これにより、±X方向に近い方向から入射する斜め入射光の一のマイクロレンズ/マイクロプリズム複合体120への入射が隣接する他のマイクロレンズ/マイクロプリズム複合体120によって遮られることが抑制され、斜め入射光が入射したときの発電の効率を向上することができる。
図2〜図4に示すように、マイクロレンズ/マイクロプリズム複合体120の群には、入射面1201が−X方向から+Z方向に傾けた方向を向く日の出後の時間帯用のマイクロレンズ/マイクロプリズム複合体122の群と、入射面1201が+X方向から+Z方向へ傾けた方向を向く日の入り前の時間帯用のマイクロレンズ/マイクロプリズム複合体124の群とを含む。これにより、+X方向に近い方向及び−X方向に近い方向のいずれから斜め入射光が入射しても太陽電池セル104の受光面に十分な光束密度の光が到達するので、日の出後及び日の入り前の時間帯の両方に効率的に発電をすることができる。
図5〜図7は、太陽電池パネル102に斜め入射光191〜193が入射した場合の状態を示す模式図である。図5〜図7は、それぞれ、図3の断面図の一部に入射角度θ1,θ2,θ3で入射した斜め入射光191〜193の平行光束を模式的に示した断面図となっている。
図9及び図10は、それぞれ、太陽電池パネル102に垂直入射光181及び略垂直入射光182が入射した場合の状態を示す模式図である。図9及び図10には、図3の断面図の一部に垂直入射光181及び入射角度θ4で入射した略垂直入射光182の平行光束を模式的に示した断面図となっている。
(ア)太陽電池セル104の概略;
図2〜図4に示すように、太陽電池セル104は、光電変換を行う光電変換体106と、それぞれ太陽電池セル104の受光面1041及び非受光面1042に設けられ太陽電池セル104が発生した電力の集電経路となる表面電極108及び裏面電極116とを備える。
光電変換体106は、例えば、受光面1061の近傍をホウ素(B)等のドナー不純物の拡散によりn型層とし、非受光面1062の近傍をアルミニウム等のアクセプタ不純物の拡散によりp+型層としたp型のシリコン半導体の基板である。シリコン半導体は単結晶・多結晶・微結晶及びアモルファスのいずれであってもよい。もちろん、導電型を反転してもよいし、半導体材料をゲルマニウム(Ge)・ガリウムヒ素(GaAs)・インジウムリン(InP)等の他の種類に変更してもよい。
表面電極108は、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO;Indium Tin Oxide)等の透明導電材料の膜である。これにより、表面電極108が入射光を遮蔽しなくなるので、光電変換体106が受光する入射光が増加し、発電の効率を向上することができる。
裏面電極116は、例えば、アルミニウム等の導電材料の膜である。図2〜図4に示すように、裏面電極116は、光電変換体106の非受光面1062の全面に形成されている。
第2実施形態は、太陽電池パネル202に関する。第2実施形態の太陽電池パネル202と第1実施形態の太陽電池パネル102との相違点は、第2実施形態の太陽電池パネル202では、第1実施形態のマイクロレンズ/マイクロプリズム複合体120に代えてマイクロプリズム220を透明体218に形成したことにある。
第3実施形態は、太陽電池パネル302に関する。第3実施形態の太陽電池パネル302と第1実施形態の太陽電池パネル102との相違点は、第3実施形態の太陽電池パネル302では、第1実施形態のマイクロレンズ/マイクロプリズム複合体120に代えてマイクロレンズ320を透明体318に形成したこと、及び、フィンガー電極310,312,314の位置を変更したことにある。
第4実施形態は、太陽電池パネル402に関する。図13及び図14は、第4実施形態の太陽電池パネル402の模式図である。図13は、太陽電池パネル402の斜視図、図14は、第1実施形態の図3に相当する太陽電池パネル402の断面図となっている。
第5実施形態は、太陽光発電装置502に関する。
第6実施形態は、第5実施形態の集電回路532に代えて採用することができる集電回路632に関する。
第7実施形態は、第5実施形態の集電回路532に代えて採用することができる集電回路732に関する。
上記の説明は、すべての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
104,204,304 太陽電池セル
106 光電変換体
108 表面電極
110,112,114,310,312,314 フィンガー電極
116 裏面電極
118,218,318,418 透明体
120 マイクロレンズ/マイクロプリズム複合体
122 日の出後用のマイクロレンズ/マイクロプリズム複合体
124 日の入り前用マイクロレンズ/マイクロプリズム複合体
220 マイクロプリズム
320 マイクロレンズ
426 透明体
502 太陽光発電装置
532 集電回路
534,536 選択回路
Claims (14)
- 太陽電池セルと、
前記太陽電池セルの受光面を覆う第1の透明体と、
を備え、
前記第1の透明体の前記受光面と面しない第1の面に、前記太陽電池セルの受光面と相対的に大きな角度をなし相対的に小さな範囲を占める離散的な第1の入射領域の群と、前記太陽電池セルの受光面と相対的に小さな角度をなし相対的に大きな範囲を占める平坦な第2の入射領域とがあり、
前記第1の透明体に、前記第1の入射領域に入射した斜め入射光を光束密度を大きくしてから前記太陽電池セルの受光面へ導く微小光学素子の群が前記第2の入射領域から外れて離散的に形成されている太陽電池パネル。 - 前記微小光学素子が、入射した斜め入射光を集光するレンズ面となる入射面と前記入射面に入射した斜め入射光の進行方向を前記太陽電池セルの受光面に入る法線方向へ向けて屈曲する反射面とを有するマイクロレンズ/マイクロプリズムである請求項1に記載の太陽電池パネル。
- 前記微小光学素子が、入射面と前記入射面に入射した斜め入射光の進行方向を前記太陽電池セルの受光面に入る法線方向へ向けて屈曲する反射面を有するマイクロプリズムである請求項1に記載の太陽電池パネル。
- 前記微小光学素子が、入射した斜め入射光を集光するレンズ面となる入射面を有するマイクロレンズである請求項1に記載の太陽電池パネル。
- 前記微小光学素子の群が、
前記太陽電池セルの受光面から出る法線方向に垂直な第1の方向から前記太陽電池セルの受光面から出る法線方向に傾けた方向を前記入射面が向く第1の群と、
前記太陽電池セルの受光面から出る法線方向に垂直で前記第1の方向とは反対の第2の方向から前記太陽電池セルの受光面から出る法線方向に傾けた方向を前記入射面が向く第2の群と、
を備える請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の太陽電池パネル。 - 前記微小光学素子の群が少なくとも一方向に離散的に配列され、
前記微小光学素子の高さが前記微小光学素子の群の離散的に配列する方向の配列間隔の0.1−1.0倍である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の太陽電池パネル。 - 前記微小光学素子の高さが5−5000μm、前記微小光学素子の群の離散的に配列する方向の配列間隔が25−25000μmである請求項6に記載の太陽電池パネル。
- 前記太陽電池セルは、
光電変換を行う光電変換体と、
前記光電変換体の受光面に設けられた表面電極と、
前記光電変換体の非受光面に設けられた裏面電極と、
を備え、
前記表面電極は、
前記第1の入射領域に入射した斜め入射光が到達する前記太陽電池セルの受光面の上の第1の受光領域に隣接する第1のフィンガー電極の群、
を備える請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の太陽電池パネル。 - 前記表面電極は、
前記第1のフィンガー電極の群と電気的に分離され前記第2の入射領域に入射した垂直入射光が到達する前記太陽電池セルの受光面の上の第2の受光領域に設けられた第2のフィンガー電極の群、
をさらに備える請求項8に記載の太陽電池パネル。 - 前記表面電極が前記光電変換体に形成された溝に埋設され、前記表面電極の前記太陽電池セルの受光面に露出する部分と前記光電変換体の受光面の前記溝が形成された部分以外の部分とが同一平面を形成する請求項8又は請求項9に記載の太陽電池パネル。
- 前記表面電極が透明導電材料の膜である請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の太陽電池パネル。
- 前記第1の透明体の第1の面を覆い前記前記第1の透明体の第1の面とは面しない第3の面が平坦であって前記第1の透明体よりも屈折率が小さい第2の透明体、
をさらに備える請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の太陽電池パネル。 - 前記太陽電池セルの受光面と面する前記第1の透明体の第2の面が前記前記太陽電池セルの受光面と密着している請求項12に記載の太陽電池パネル。
- 入射光の入射角度に対する電力の出力の依存性が異なる複数の集電経路を有する太陽電池パネルと、
前記複数の集電経路のうちの優位の集電経路から選択的に集電する集電回路と、
を備える太陽光発電装置。
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