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JP5088681B2 - 圧電振動子の製造方法 - Google Patents

圧電振動子の製造方法 Download PDF

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JP5088681B2 JP2007267475A JP2007267475A JP5088681B2 JP 5088681 B2 JP5088681 B2 JP 5088681B2 JP 2007267475 A JP2007267475 A JP 2007267475A JP 2007267475 A JP2007267475 A JP 2007267475A JP 5088681 B2 JP5088681 B2 JP 5088681B2
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Description

本発明は、圧電振動子の製造方法に関する。
情報機器、移動体通信機器などの様々な電子機器に用いられる圧電振動子には、電子機器の小型化に伴い、更なる小型薄型化が要請されている。この要請に応えるために、圧電振動子においては、例えば、圧電振動子を構成する圧電基板、蓋部材、ベース部材などの部材の接合方法を工夫することにより小型薄型化を達成する製造方法が検討されている。
上記に関して、2つの材料を直接接合する接合方法として、以下の方法が知られている。
まず、被接合材料を清浄化処理した後、真空雰囲気中で水分子を吹き付けて、被接合材料の表面に水分子と水酸基(OH基)とを吸着させて活性化させる。その後、プラズマ照射により表面の水分子を除去して、被接合材料の表面どうしを密着させ、一方の被接合材料の表面の水酸基と他方の被接合材料の表面の酸素原子との間で、直接水素結合させるという接合方法である(例えば、特許文献1参照)。
特許第2701709号公報
しかしながら、この接合方法を圧電振動子の接合に適用した場合、圧電振動子を構成する部材の内、励振電極が形成されている振動片部を有する圧電基板においては、水分子除去のためのプラズマ照射時に発生するイオンの励振電極への衝突により、物理的に励振電極がエッチングされる。
これにより、圧電振動子は、励振電極がエッチングされることに伴い励振電極の質量が変化することから、予め合わせ込んでおいた周波数が変化するという問題がある。
また、圧電振動子は、上記プラズマ照射によりエッチングされた励振電極の微細な破片が圧電基板の接合する面に飛散し、圧電基板と蓋部材、ベース部材などの他部材との直接接合の際に、飛散した励振電極の微細な破片に起因する接合不良が発生するという問題がある。
また、上記励振電極のエッチングを避けるための一方策として、励振電極部分に個別に保護カバーを取り付けてプラズマ照射をするという方策が考えられるが、この方法では、工数が掛かることや、保護カバーセット時の異物付着または保護カバーから励振電極への異物付着などの問題がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる圧電振動子の製造方法は、主面に励振電極が形成された振動片部と、該振動片部の周囲を囲むとともに前記振動片部を支持する枠部と、を備える圧電基板を、前記圧電基板の一方の主面側を覆う蓋部材と前記圧電基板の他方の主面側を覆うベース部材とで狭持し、前記圧電基板の一方の主面側に前記蓋部材の一方の面を接合し、前記圧電基板の他方の主面側に前記ベース部材の一方の面を接合することで、前記蓋部材と前記ベース部材との間の空間に前記圧電基板の振動片部が配置される圧電振動子の製造方法であって、前記蓋部材及び前記ベース部材の、少なくとも前記一方の面を、それぞれプラズマ照射により活性化処理するプラズマ活性化処理工程と、前記圧電基板の両主面側を、それぞれラジカル照射により活性化処理するラジカル活性化処理工程と、前記圧電基板の前記枠部の前記一方の主面側に、前記蓋部材の前記プラズマ照射された面を直接接合し、前記圧電基板の前記枠部の前記他方の主面側に、前記ベース部材の前記プラズマ照射された面を直接接合する接合工程と、を有することを特徴とする。
これによれば、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の両主面側を、励振電極が露出された状態で、ラジカル照射により活性化処理するラジカル活性化処理工程を有する。
これにより、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の、蓋部材及びベース部材との各接合面を、電気的に中性であり照射時に加速されないラジカルのみの照射により活性化処理することから、圧電基板の振動片部に形成された励振電極が、プラズマ照射時のような、加速されたイオンの衝突によりエッチングされることがない。
したがって、励振電極が露出された状態で活性化処理しても、圧電振動子の製造方法は、圧電基板を、予め合わせ込んでおいた周波数特性を変化させることなく、プラズマ照射により活性化処理された蓋部材及びベース部材と直接接合することができる。
また、圧電振動子の製造方法は、励振電極がエッチングされないことから、プラズマ照射による励振電極の飛散に起因する接合不良の発生がなく、良好な接合ができる。
[適用例2]本適用例にかかる圧電振動子の製造方法は、主面に励振電極が形成された振動片部と、該振動片部の周囲を囲むとともに前記振動片部を支持する枠部と、を備える圧電基板を、前記圧電基板の一方の主面側を覆う蓋部材と前記圧電基板の他方の主面側を覆うベース部材とで狭持し、前記圧電基板の一方の主面側に前記蓋部材の一方の面を接合し、前記圧電基板の他方の主面側に前記ベース部材の一方の面を接合することで、前記蓋部材と前記ベース部材との間の空間に前記圧電基板の振動片部が配置される圧電振動子の製造方法であって、
前記蓋部材及び前記ベース部材の、少なくとも前記一方の面を、それぞれプラズマ照射により活性化処理した後、さらにラジカル照射により活性化する活性化処理工程と、
前記圧電基板の両主面側を、それぞれラジカル照射により活性化処理するラジカル活性化処理工程と、
前記圧電基板の前記枠部の前記一方の主面側に、前記蓋部材の前記プラズマ照射された面を直接接合し、前記圧電基板の前記枠部の前記他方の主面側に、前記ベース部材の前記プラズマ照射された面を直接接合する接合工程と、を有することを特徴とする。
これによれば、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の両主面側を、励振電極が露出された状態で、ラジカル照射により活性化処理するラジカル活性化処理工程を有する。
これにより、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の、蓋部材及びベース部材との各接合面を、電気的に中性であり照射時に加速されないラジカルのみの照射により活性化処理することから、圧電基板の振動片部に形成された励振電極が、プラズマ照射時のような、加速されたイオンの衝突によりエッチングされることがない。
したがって、励振電極が露出された状態で活性化処理しても、圧電振動子の製造方法は、圧電基板を、予め合わせ込んでおいた周波数特性を変化させることなく、プラズマ照射により活性化処理された蓋部材及びベース部材と直接接合することができる。
また、圧電振動子の製造方法は、励振電極がエッチングされないことから、プラズマ照射による励振電極の飛散に起因する接合不良の発生がなく、良好な接合ができる。
さらに蓋部材及びベース部材の、少なくとも一方の面を、それぞれプラズマ照射により活性化処理した後、さらにラジカル照射により活性化する活性化処理工程を有していることから、より活性種の密度が高まり、より強い接合を可能となる。
[適用例3]本適用例にかかる圧電振動子の製造方法は、主面に励振電極が形成された振動片部と、該振動片部の周囲を囲むとともに前記振動片部を支持する枠部と、を備える圧電基板を、前記圧電基板の一方の主面側を覆う蓋部材と前記圧電基板の他方の主面側を覆うベース部材とで狭持し、前記圧電基板の一方の主面側に前記蓋部材の一方の面を接合し、前記圧電基板の他方の主面側に前記ベース部材の一方の面を接合することで、前記蓋部材と前記ベース部材との間の空間に前記圧電基板の振動片部が配置される圧電振動子の製造方法であって、前記蓋部材及び前記ベース部材の、少なくとも前記一方の面を、それぞれプラズマ照射により活性化処理するプラズマ活性化処理工程と、前記圧電基板の両主面側を、硫酸過水洗浄により親水化処理する硫酸過水親水化処理工程と、前記圧電基板の前記枠部の前記一方の主面側に、前記蓋部材の前記プラズマ照射された面を直接接合し、前記圧電基板の前記枠部の前記他方の主面側に、前記ベース部材の前記プラズマ照射された面を直接接合する接合工程と、を有することを特徴とする。
これによれば、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の両主面側を、励振電極が露出された状態で、硫酸過水洗浄により親水化処理する硫酸過水親水化処理工程を有する。
これにより、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の、蓋部材及びベース部材との各接合面を、励振電極が浸食されない硫酸過水洗浄により親水化処理することから、圧電基板の励振電極がエッチングされることはない。
したがって、励振電極が露出された状態で親水化処理しても、圧電振動子の製造方法は、圧電基板を、予め合わせ込んでおいた周波数特性を変化させることなく、プラズマ照射により活性化処理された蓋部材及びベース部材と直接接合することができる。
また、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の両主面側を、励振電極が露出された状態で、硫酸過水洗浄により親水化処理することから、親水化とともに圧電基板に付着した異物の除去が可能である。
また、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の両主面側を、硫酸過水洗浄により親水化処理することから、圧電基板の蓋部材及びベース部材との各接合面を一括して処理することができる。
[適用例4]本適用例にかかる圧電振動子の製造方法は、主面に励振電極が形成された振動片部と、該振動片部の周囲を囲むとともに前記振動片部を支持する枠部と、を備える圧電基板を、前記圧電基板の一方の主面側を覆う蓋部材と前記圧電基板の他方の主面側を覆うベース部材とで狭持し、前記圧電基板の一方の主面側に前記蓋部材の一方の面を接合し、前記圧電基板の他方の主面側に前記ベース部材の一方の面を接合することで、前記蓋部材と前記ベース部材との間の空間に前記圧電基板の振動片部が配置される圧電振動子の製造方法であって、
前記蓋部材及び前記ベース部材の、少なくとも前記一方の面を、それぞれプラズマ照射により活性化処理した後、さらにラジカル照射により活性化する活性化処理工程と、
前記圧電基板の両主面側を、それぞれラジカル照射により活性化処理するラジカル活性化処理工程と、
前記圧電基板の両主面側を、硫酸過水洗浄により親水化処理する硫酸過水親水化処理工程と、前記圧電基板の前記枠部の前記一方の主面側に、前記蓋部材の前記プラズマ照射された面を直接接合し、前記圧電基板の前記枠部の前記他方の主面側に、前記ベース部材の前記プラズマ照射された面を直接接合する接合工程と、を有することを特徴とする。
これによれば、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の両主面側を、励振電極が露出された状態で、硫酸過水洗浄により親水化処理する硫酸過水親水化処理工程を有する。
これにより、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の、蓋部材及びベース部材との各接合面を、励振電極が浸食されない硫酸過水洗浄により親水化処理することから、圧電基板の励振電極がエッチングされることはない。
したがって、励振電極が露出された状態で親水化処理しても、圧電振動子の製造方法は、圧電基板を、予め合わせ込んでおいた周波数特性を変化させることなく、プラズマ照射により活性化処理された蓋部材及びベース部材と直接接合することができる。
また、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の両主面側を、励振電極が露出された状態で、硫酸過水洗浄により親水化処理することから、親水化とともに圧電基板に付着した異物の除去が可能である。
また、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の両主面側を、硫酸過水洗浄により親水化処理することから、圧電基板の蓋部材及びベース部材との各接合面を一括して処理することができる。
さらに蓋部材及びベース部材の、少なくとも一方の面を、それぞれプラズマ照射により活性化処理した後、さらにラジカル照射により活性化する活性化処理工程を有していることから、より活性種の密度が高まり、より強い接合を可能となる。
[適用例5]上記適用例にかかる圧電振動子の製造方法は、前記プラズマ活性化処理工程を、酸素プラズマ照射または窒素プラズマ照射のいずれか一方または双方により行うことが好ましい。
これによれば、圧電振動子の製造方法は、プラズマ活性化処理工程を、酸素プラズマ照射または窒素プラズマ照射のいずれか一方または双方により行うことから、蓋部材及びベース部材の、圧電基板との接合面を確実に活性化処理することができる。
また、圧電振動子の製造方法は、プラズマ活性化処理工程を、酸素プラズマ照射または窒素プラズマ照射のいずれか一方または双方により行うことから、少なくとも酸素イオンまたは窒素イオンのいずれか一方が蓋部材及びベース部材の、圧電基板との接合面に衝突する。
これにより、蓋部材及びベース部材の、圧電基板との接合面上の有機汚染物が物理的効果により除去され、さらにプラズマ中に含有するラジカルにより化学的に活性な接合面を得ることが可能となる。
[適用例6]上記適用例にかかる圧電振動子の製造方法は、前記ラジカル活性化処理工程を、少なくとも酸素ラジカル照射または窒素ラジカル照射のいずれか一方により行うことが好ましい。
これによれば、圧電振動子の製造方法は、ラジカル活性化処理工程を、少なくとも酸素ラジカル照射または窒素ラジカル照射のいずれか一方により行うことから、圧電基板の、蓋部材及びベース部材との各接合面に、少なくとも酸素ラジカルまたは窒素ラジカルのいずれか一方が付着することで、各接合面が活性化される。
また、圧電振動子の製造方法は、酸素ラジカル及び窒素ラジカルが電気的に中性であり照射時に加速されないことから、圧電基板の励振電極がエッチングされることはない。
さらに蓋部材及びベース部材の、少なくとも一方の面を、それぞれプラズマ照射により活性化処理した後、さらに酸素ラジカル照射または窒素ラジカル照射のいずれか一方または双方により活性化することから、プラズマ活性化単独よりもより活性種の密度が高まり、強い接合を可能となる。
[適用例7]上記適用例にかかる圧電振動子の製造方法は、前記圧電基板と前記蓋部材と前記ベース部材とが、同一カット角で切り出された水晶板であり同一方位で直接接合することが好ましい。
これによれば、圧電振動子の製造方法は、圧電基板と蓋部材とベース部材とが、同一カット角で切り出された水晶板であり同一方位を接合することから、それぞれの部材の線膨張係数の違いに起因する、温度変化時における圧電基板の応力の発生がない。したがって、圧電振動子の製造方法は、温度変化に伴う発振周波数の変化が少ない、温度特性の優れた圧電振動子を提供することができる。
[適用例8]上記適用例にかかる圧電振動子の製造方法は、前記圧電基板の励振電極が、金で成膜されていることが好ましい。
これによれば、圧電振動子の製造方法は、圧電基板の励振電極が、金にて成膜されていることから、ラジカル活性化処理工程における励振電極の酸化が抑制される。励振電極が酸化された場合、励振電極の質量変化に伴う発振周波数の変化増大、発振抵抗値の増加が懸念される。したがって、圧電振動子の製造方法は、製造工程における発振周波数の変化量が少なく、発振周波数の合わせ込みが容易でかつ、発振抵抗値の増大がない圧電振動子を提供することができる。
以下、圧電振動子の製造方法の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、圧電振動子の一例としての水晶振動子の概略構成を示す構成図であり、図1(a)は、展開斜視図、図1(b)は、図1(a)のA−A線での断面図である。
図1に示すように、水晶振動子1は、蓋部材としてのリッド10、圧電基板としての水晶基板20、ベース部材としてのパッケージ30などから構成されている。
リッド10、水晶基板20、パッケージ30は、ともに水晶の原石から同一カット角で切り出された水晶板でかつ同一方位に配置されている。なお、本実施形態では、ATカット角で切り出されたATカット水晶板から形成されている。そして、3部品とも表裏面は、所定の表面粗さの鏡面状態に仕上げられている。
なお、3部品とも数百個取りの大きさの矩形形状のウエハ状に形成され、所定の加工後、水晶基板20がリッド10及びパッケージ30で狭持され、水晶基板20にリッド10及びパッケージ30が後述する直接接合により接合される。その後、所定の加工が施され、個片に切り出される。なお、製造方法の詳細については後述する。
水晶基板20は、振動片部22と、振動片部22を囲むとともに腕部24a,24bを介して振動片部22を支持する矩形形状の枠部21と、から構成され、振動片部22の一方の主面22aには、励振電極23aが形成され、他方の主面22bには、励振電極23bが形成されている。なお、枠部21の内側形状は、表(一方の主面22a側)裏(他方の主面22b側)両側とも内側に行くにしたがい厚みが薄くなる斜面状に形成されることにより、断面がくさび状になっている。
励振電極23aは、腕部24a、枠部21の内側表斜面21c、内側裏斜面21dを経由して、枠部21の凹部21eに形成された接続電極25aと繋がっている。
励振電極23bは、腕部24b、枠部21の内側裏斜面21fを経由して、枠部21の凹部21gに形成された接続電極25bと繋がっている。
励振電極23a,23bはクロム(その他、チタンまたはニクロムなど)下地の金スパッタ、接続電極25a,25bは、クロム(その他、チタンまたはニクロムなど)下地の金スパッタ上にさらにニッケル、金メッキもしくは、クロム、ニッケル、金スパッタが施されている。
なお、水晶基板20は、枠部21の厚みが約60〜100μm程度、振動片部22の厚みが所定の発振周波数に応じて数μm〜数十μmの範囲で適宜設定される。
パッケージ30は、厚みが約100〜200μm程度の矩形形状に形成されている。パッケージ30の一方の面としての水晶基板20側の面は、水晶基板20との接合面31である。なお、接合面31側の接合に要しない部分にエッチング加工を施してもよい。この接合面31の反対側の実装面32には、実装端子32a,32bが一対ずつ形成されている。
パッケージ30の外周には、パッケージ30と水晶基板20とを重ね合わせたときに、水晶基板20の枠部21の接続電極25a,25bが露出されるように、切り欠き33a,33bが形成されている。
リッド10は、厚みが約100〜200μm程度の矩形形状に形成されている。リッド10の一方の面としての水晶基板20側の面は、水晶基板20との接合面11である。なお、接合面11側の接合に要しない部分にエッチング加工を施してもよい。
水晶振動子1は、水晶基板20の枠部21の表側接合面21aにリッド10の接合面11が直接接合により接合され、水晶基板20の枠部21の裏側接合面21bにパッケージ30の接合面31が直接接合により接合される。
パッケージ30の実装端子32aは、パッケージ30の切り欠き33aを封止する封止部材34aを介して、接続電極25aと導通接続され、実装端子32bは、パッケージ30の切り欠き33bを封止する封止部材34bを介して、接続電極25bと導通接続される。なお、封止部材34a,34bには、金とゲルマニウムとの合金などが用いられる。
水晶振動子1の内部は、水晶基板20とリッド10及びパッケージ30との直接接合、封止部材34a,34bにより気密に封止される。なお、水晶振動子1の内部は、真空または窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが封入されている。
このように構成された水晶振動子1は、実装端子32a,32bを介して、励振電極23a,23bに外部から駆動電圧が印加されると、厚みすべり振動を発振する。
ここで、水晶振動子1の製造方法について、最初に、水晶基板20とリッド10及びパッケージ30との直接接合前までの製造方法について、図1を参照して概略を説明する。
前述したように、まず、水晶の原石からATカット角でウエハ状に切り出したATカット水晶板を、リッド10、水晶基板20、パッケージ30として、それぞれ所定の厚さで所定の表面粗さの鏡面状態に研磨機を用いて仕上げる。
ついで、水晶基板20においては、表裏面の平行度調整後、フォトリソグラフィ、エッチングなどにより枠部21、振動片部22、腕部24a,24bを形成する。そして、スパッタリング、メッキなどにより励振電極23a,23b、接続電極25a,25bの形成後、励振電極23a,23bの微量エッチングなどにより発振周波数の合わせ込みを行う。
また、パッケージ30においては、個片にしたときに切り欠き33a,33bとなる孔をサンドブラスト加工により形成する。なお、リッド10においては、所定の厚さで所定の表面粗さの鏡面状態に仕上げた段階で、直接接合の工程に移行する。
次に、水晶振動子1の水晶基板20とリッド10及びパッケージ30との直接接合方法を中心に、以降の製造方法について、図2、図3を参照して説明する。
図2は、直接接合方法の工程に用いられる照射装置の概略構成を模式的に示す構成図である。図3は、水晶振動子1の直接接合方法の工程を工程順に模式的に説明する説明図である。なお、図3では、煩雑にならないように照射装置を省略してある。
最初に、照射装置の概略構成について説明する。図2に示すように、照射装置100は、真空チャンバ80内に、第1電極81、第2電極82、支持台83が配置されている。なお、被照射物84は、支持台83上に載置される。
第1電極81、第2電極82は、金属などの導電体で形成されており、第1電極81には、開口部81aが複数設けられている。
また、支持台83は、被照射物84に電圧を加えるための電極としても機能する。
真空チャンバ80には、直接接合方法に用いられる、酸素プラズマ及び窒素ラジカルの原料ガスを真空チャンバ80内に供給するためのガス配管85が設けられている。なお、酸素プラズマの原料ガスとしては、例えば、酸素(O2)ガスが用いられ、窒素ラジカルの原料ガスとしては、例えば、窒素(N2)ガスが用いられる。なお、真空チャンバ80には、真空チャンバ80内の原料ガスを排出する排出配管86が設けられ、排出バルブ87の操作により原料ガスが排出される。
照射装置100は、真空チャンバ80の外側に電源88を備えている。電源88は、真空チャンバ80内の第1電極81、第2電極82、支持台83(被照射物84)に高周波電圧を加え、プラズマを発生させるための電源である。なお、プラズマとは、低圧の電離した原子と電子と中性フラグメントとの集合体であり、全体としては、電気的中性が保たれている。
照射装置100は、真空チャンバ80の外側に電源88と接続された制御部89を備えている。制御部89は、第1電極81、第2電極82、支持台83への電圧の印加及び接地(グランド)の状態を切り替える制御機能を有する。そして、この切り替えによって、照射装置100は、酸素プラズマを照射する処理と、窒素ラジカルを照射する処理とが適宜切り替えられる。
次に、直接接合方法について工程順に説明する。
[プラズマ活性化処理工程]
最初に、リッド10及びパッケージ30のプラズマ活性化処理工程について説明する。
図2、図3(a)に示すように、まず、真空チャンバ80内の支持台83に、被照射物84としてのリッド10及びパッケージ30を、接合面11,31が第1電極81側になるように載置する。
ついで、真空チャンバ80内に酸素ガスを供給し、第1電極81と支持台83との間に高周波電圧を加えて酸素プラズマを発生させ、支持台83に載置されたリッド10の接合面11及びパッケージ30の接合面31に酸素プラズマを照射する。
これにより、リッド10の接合面11及びパッケージ30の接合面31は、衝突した酸素イオンと不純物との物理・化学反応により清浄化されるとともに、酸素イオン・酸素ラジカル40が付着することにより、活性化される。
ついで、図2、図3(b)に示すように、酸素ガスを排出した後、真空チャンバ80内に窒素ガスを供給し、第1電極81と第2電極82との間に高周波電圧を加えて窒素プラズマを発生させる。
このとき、窒素イオンは、第1電極81がイオントラップ板の機能を果たすことにより、第1電極81に吸着される。そして、第1電極81の開口部81aを通過した窒素ラジカル50のみを、リッド10の接合面11及びパッケージ30の接合面31に照射する。 これにより、リッド10の接合面11及びパッケージ30の接合面31は、酸素イオン・酸素ラジカル40に加えて、窒素ラジカル50が付着することにより、さらに活性化される。
[ラジカル活性化処理工程]
次に、水晶基板20のラジカル活性化処理工程について説明する。
図2、図3(c)に示すように、まず、真空チャンバ80内の支持台83に、被照射物84としての水晶基板20を、表側接合面21aまたは裏側接合面21bが第1電極81側になるように載置する。
ついで、真空チャンバ80内に窒素ガスを供給し、第1電極81と第2電極82との間に高周波電圧を加えて窒素プラズマを発生させる。
このとき、窒素イオンは、第1電極81がイオントラップ板の機能を果たすことにより、第1電極81に吸着される。そして、第1電極81の開口部81aを通過した窒素ラジカル50のみを、水晶基板20の表側接合面21aまたは裏側接合面21bに照射する。
なお、図3(c)では便宜的に、水晶基板20の表裏両側から窒素ラジカル50が照射されているように表しているが、実際には、一方の接合面に照射終了後、水晶基板20を反転させて、他方の接合面に照射する。
これにより、水晶基板20の表側接合面21a及び裏側接合面21bは、窒素ラジカル50の付着により活性化される。
このとき、水晶基板20の振動片部22の励振電極23a,23bには、窒素イオンが到達しないことから、窒素イオンの衝突による励振電極23a,23bのエッチングが発生しない。
なお、窒素ラジカル50は、電気的に中性であり照射時に加速されないことから、励振電極23a,23bに付着しても、励振電極23a,23bがエッチングされることはない。また、励振電極23a,23bがエッチングされないことから、励振電極23a,23bの微細な破片が、水晶基板20の表側接合面21a及び裏側接合面21bに付着することがない。
[接合工程]
次に、水晶基板20にリッド10及びパッケージ30を直接接合する接合工程について図2、図3(d)を参照して説明する。
まず、リッド10及びパッケージ30、水晶基板20を真空チャンバ80内から大気中に取り出す。これにより、酸素イオン・酸素ラジカル40と窒素ラジカル50とが付着して活性化された、リッド10の接合面11及びパッケージ30の接合面31と、窒素ラジカル50が付着して活性化された、水晶基板20の表側接合面21a及び裏側接合面21bとには、大気中の水分子・水素分子60が吸着される。
ついで、常温無加圧の状態で、水晶基板20の表側接合面21aにリッド10の接合面11を重ね合わせ、水晶基板20の裏側接合面21bにパッケージ30の接合面31を重ね合わせる。なお、この重ね合わせ作業は大気中で行うのが好ましいが、真空中、不活性ガス中で行うことも可能である。
これにより、水晶基板20にリッド10及びパッケージ30が、直接接合される。その後、200℃で2時間以上のアニール処理を行い、水分子を拡散させる。
なお、この直接接合の原理については、明らかにされていないが、前述したように、一方の側の水酸基と他方の側の酸素原子との間の水素結合によるものとの考え方がある。
なお、プラズマ活性化処理工程における酸素プラズマの照射条件は、被照射物84により適宜設定されるが、本実施形態では、酸素ガスの圧力を60pa、高周波電圧の周波数を13.56MHz、出力を135W、酸素プラズマの照射時間を30秒に設定した。
また、窒素プラズマの照射条件は、被照射物84により適宜設定されるが、本実施形態では、窒素ガスの圧力を60pa、高周波電圧の周波数を27.12MHz、出力を280W、窒素プラズマの照射時間を30秒に設定した。
なお、ラジカル活性化処理工程における窒素ラジカルの照射条件は、上記のプラズマ活性化処理工程における窒素プラズマの照射条件と同一である。
以上により、水晶基板20とリッド10及びパッケージ30との接合工程が完了する。
次に、接合工程後の水晶振動子1の製造方法について説明する。
図4は、接合工程後の工程を模式的に説明する説明図である。
図4(a)に示すように、接合後、まず、パッケージ30の実装面32を上にした状態で、パッケージ30の個片における切り欠き33a,33bとなる孔部35に、個片における封止部材34a,34bとなる金属ボール36を挿入する。
ついで、図示しないYAG(Yittrium Aluminium Garnet)レーザや半導体レーザ照射により金属ボール36を溶解し、孔部35を封止する。
ついで、図4(b)に示すように、パッケージ30の実装面32にスパッタリングなどにより、実装端子32a,32bを形成する。なお、スパッタリングには、クロム、ニッケル、金、アルミニウム、チタン、ニクロムなどの金属が用いられる。実装端子32a,32bには、さらにニッケル下地メッキの上に金メッキを施す。
ついで、図4(c)に示すように、水晶振動子1をダイシングにより個片に分割する。その後、各種信頼性などの特性評価、検査を行う。
上述したように、第1の実施形態の水晶振動子1の製造方法は、ラジカル活性化処理工程で、水晶基板20の表側接合面21a及び裏側接合面21bを、窒素ラジカル50の照射により活性化処理する。
これにより、水晶振動子1の製造方法は、活性化処理時に水晶基板20の振動片部22の励振電極23a,23bには、窒素イオンが到達しないことから、窒素イオンの衝突による励振電極23a,23bのエッチングが発生しない。なお、前述したように窒素ラジカル50は、電気的に中性であり照射時に加速されないことから、励振電極23a,23bに付着しても、励振電極23a,23bがエッチングされることはない。
したがって、水晶振動子1の製造方法は、励振電極23a,23bが露出された状態で活性化処理されても、水晶基板20を、予め合わせ込んでおいた周波数特性を変化させることなく、プラズマ活性化処理工程により活性化処理されたリッド10及びパッケージ30に直接接合することができる。
また、水晶振動子1の製造方法は、励振電極23a,23bがエッチングされないことから、励振電極23a,23bの微細な破片が、水晶基板20の表側接合面21a及び裏側接合面21bに付着することがない。これにより、水晶振動子1の製造方法は、励振電極23a,23bの微細な破片の付着に起因する接合不良がなく、良好な接合ができる。
また、水晶振動子1の製造方法は、プラズマ活性化処理工程において、酸素プラズマ照射の後に、窒素プラズマ照射を行うことから、リッド10及びパッケージ30の、水晶基板20との接合面11,31を確実に活性化処理することができる。
これにより、水晶振動子1の製造方法は、水晶基板20とリッド10及びパッケージ30との直接接合を確実に行うことができる。
また、水晶振動子1の製造方法は、プラズマ活性化処理工程において、酸素プラズマ照射を行うことから、酸素イオンがリッド10の接合面11及びパッケージ30の接合面31に衝突する。
これにより、水晶振動子1の製造方法は、リッド10の接合面11及びパッケージ30の接合面31上の異物が化学反応により除去され、接合面11,31を清浄化することができる。
また、水晶振動子1の製造方法は、水晶基板20とリッド10とパッケージ30とが、同一のATカット角で切り出されたATカット水晶板からなることから、それぞれの部材の線膨張係数の違いに起因する、温度変化時における水晶基板20の応力の発生がない。したがって、水晶振動子1の製造方法は、温度変化に伴う発振周波数の変化が少ない、温度特性の優れた水晶振動子1を提供することができる。
また、水晶振動子1の製造方法は、水晶基板20の振動片部22の励振電極23a,23bが、金メッキされていることから、酸素ラジカル活性化処理工程などにおける励振電極23a,23bの酸化が抑制され、酸化されることによる励振電極23a,23bの質量変化に伴う発振周波数の変化量が低減する。したがって、水晶振動子1の製造方法は、製造工程における発振周波数の変化量が少なく、発振周波数の合わせ込みが容易な水晶振動子1を提供することができる。
なお、本実施形態における水晶振動子1の製造方法では、プラズマ活性化処理工程で、酸素プラズマ照射及び窒素プラズマ照射を行ったが、これに限定するものではなく、酸素プラズマ照射のみでもよく、窒素プラズマ照射のみでもよい。また、その後酸素ラジカルや窒素ラジカル照射してもよい。
また、ラジカル活性化処理工程で、窒素ラジカル照射を行ったが、これに限定するものではなく、酸素ラジカル照射でもよく、窒素ラジカル照射及び酸素ラジカル照射の両方を行ってもよい。
いずれの場合も、酸素、窒素のイオンまたはラジカルの付着により各接合面が活性化される。
また、接合工程を大気中で行うのが好ましいとしたが、これに限定するものではなく、接合工程における重ね合わせの作業を真空中、不活性雰囲気で行ってもよい。
また、照射装置100は、一例であって上記の構成に限定するものではなく、各活性化処理工程が行えるものであれば、異なる構成であってもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、水晶基板20の活性化処理を窒素ラジカル50の照射により行ったが、これに限定するものではない。
第2の実施形態では、水晶基板20の活性化処理を、第1の実施形態のラジカル活性化処理工程に代えて、硫酸過水洗浄により親水化処理する硫酸過水親水化処理工程により行う。
以下、第1の実施形態と異なる水晶基板20の硫酸過水親水化処理工程について図5を参照して説明し、他の工程については、第1の実施形態と同様なので説明を省略する。
[硫酸過水親水化処理工程]
図5は、水晶基板20の硫酸過水親水化処理工程を模式的に説明する説明図である。図5に示すように、水晶基板20を硫酸過水90が貯留された洗浄層91に浸漬し、揺動して洗浄する。これにより、水晶基板20が親水化され、水分子が付着することにより、水酸基が吸着される。このことから、水晶基板20の表側接合面21a及び裏側接合面21bが親水性となる。なお、硫酸過水90とは、硫酸と過酸化水素水との混合液のことであり、硫酸と過酸化水素水との混合比は、水晶基板20のサイズ、数量などにより適宜設定される。
この後、水晶基板20を純水洗浄し乾燥後、第1の実施形態と同様に、接合工程において、プラズマ活性化処理工程により活性化処理されたリッド10及びパッケージ30に直接接合する。
上述したように、第2の実施形態の水晶振動子1の製造方法(以下、第2の実施形態の製造方法という)は、硫酸過水親水化処理工程で、水晶基板20の表側接合面21a及び裏側接合面21bを、励振電極23a,23bを浸食しない硫酸過水洗浄により親水化処理する。
これにより、第2の実施形態の製造方法は、活性化処理時に水晶基板20の振動片部22の励振電極23a,23bがエッチングされないことから、水晶基板20を、予め合わせ込んでおいた周波数特性を変化させることなく、リッド10及びパッケージ30に直接接合することができる。
また、第2の実施形態の製造方法は、励振電極23a,23bがエッチングされないことから、励振電極23a,23bの微細な破片が、水晶基板20の表側接合面21a及び裏側接合面21bに付着することがない。これにより、第2の実施形態の製造方法は、励振電極23a,23bの微細な破片の付着に起因する接合不良がなく、良好な接合ができる。
また、第2の実施形態の製造方法は、水晶基板20を硫酸過水洗浄により親水化処理することから、表側接合面21a及び裏側接合面21bの活性化とともに、水晶基板20に付着した異物の除去が可能である。
また、第2の実施形態の製造方法は、水晶基板20を硫酸過水洗浄により親水化処理することから、表側接合面21a及び裏側接合面21bを、一括して親水化処理できる。これにより、水晶基板20の親水化処理の生産性が向上する。
なお、第1、第2の実施形態では、水晶基板20をATカット水晶板としたが、これに限定するものではなく、音叉型水晶板でもよい。また、圧電基板としては、水晶基板だけではなく、タンタル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム基板などでもよい。
また、振動子以外では、シリコンウエハを用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスなどにも適用可能である。
第1の実施形態の水晶振動子の概略構成を示す構成図。 第1の実施形態の照射装置の概略構成を模式的に示す構成図。 第1の実施形態の水晶振動子の直接接合方法の工程を工程順に模式的に説明する説明図。 第1の実施形態の水晶振動子の接合工程後の工程を模式的に説明する説明図。 第2の実施形態の水晶基板の硫酸過水親水化処理工程を模式的に説明する説明図。
符号の説明
1…圧電振動子としての水晶振動子、10…蓋部材としてのリッド、11…リッドの接合面、20…圧電基板としての水晶基板、21…水晶基板の枠部、21a…枠部の表側接合面、21b…枠部の裏側接合面、21c…枠部の内側表斜面、21d,21f…枠部の内側裏斜面、21e,21g…枠部の凹部、22…水晶基板の振動片部、22a…振動片部の一方の主面、22b…振動片部の他方の主面、23a,23b…励振電極、24a,24b…水晶基板の腕部、25a,25b…接続電極、30…ベース部材としてのパッケージ、31…パッケージの接合面、32…実装面、32a,32b…実装端子、33a,33b…切り欠き、34a,34b…封止部材、35…切り欠きとなる孔部、36…封止部材となる金属ボール、40…酸素イオン・酸素ラジカル、50…窒素ラジカル、60…水分子・水素分子、80…真空チャンバ、81…第1電極、81a…第1電極の開口部、82…第2電極、83…支持台、84…被照射物、85…ガス配管、86…排出配管、87…排出バルブ、88…電源、89…制御部、100…照射装置。

Claims (6)

  1. 主面に励振電極が形成された振動片部と、該振動片部の周囲を囲むとともに前記振動片部を支持する枠部と、を備える圧電基板を、前記圧電基板の一方の主面側を覆う蓋部材と前記圧電基板の他方の主面側を覆うベース部材とで挟み、前記蓋部材と前記ベース部材との間の空間に前記振動片部が配置されている圧電振動子の製造方法であって、
    前記蓋部材及び前記ベース部材の、少なくとも一方の面を、それぞれプラズマ照射により活性化処理するプラズマ活性化処理工程と、
    前記圧電基板の両主面側を、それぞれラジカル照射により活性化処理するラジカル活性化処理工程と、
    前記圧電基板の前記枠部の一方の主面側に、前記蓋部材の前記プラズマ照射された前記一方の面を直接接合し、前記圧電基板の前記枠部の他方の主面側に、前記ベース部材の前記プラズマ照射された前記一方の面を直接接合する接合工程と、
    含むことを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記プラズマ活性化工程の後に、前記一方の面をラジカル照射により活性化する工程を含むことを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記プラズマ活性化処理工程を、少なくとも酸素プラズマ照射または窒素プラズマ照射のいずれか一方により行うことを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  4. 請求項1又は2において、
    前記ラジカル活性化処理工程を、少なくとも酸素ラジカル照射または窒素ラジカル照射のいずれか一方により行うことを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
    前記圧電基板、前記蓋部材、及び前記ベース部材とが、同一カット角で切り出された水晶板であり、
    且つ前記接合工程は、前記圧電基板、前記蓋部材、及び前記ベース部材を同一方位で接合することを特徴とする圧電振動子の製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
    前記励振電極が、金の膜を含んでいることを特徴とする圧電振動子の製造方法。
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