JP5087303B2 - 光拡散フィルム - Google Patents
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Description
液晶テレビは、光源からの光の通過を液晶層により制御することで表示を行なっている。液晶テレビの高輝度化を実現するためには、光源からの光を液晶層全面に均一に入射するように拡散させることが望まれている。光の拡散には、光拡散フィルムが通常使用される。光拡散フィルムは、例えば、特開2004−226832号公報(特許文献1)及び特表2004−533656号公報(特許文献2)等で提案されている。
一方、後者の公報には、単分散光拡散剤、光拡散剤及びバインダー樹脂を含有する光拡散層を備えた光拡散フィルムが記載されている。光拡散剤は、50μm以下の平均粒子径の粒子が含まれている。この公報に記載された光拡散フィルムは、光透過性の部分的な劣化を示さず暗影を生じず、輝度の均一性に優れているとされている。
前記アクリル樹脂粒子が、単官能アクリルモノマーと多官能アクリルモノマーとを含むモノマー混合物から形成され、かつ架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bとで構成され、
前記架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bの合計100重量部に対して、前記架橋アクリル樹脂粒子Aを50〜90重量部及び前記架橋アクリル樹脂粒子Bを50〜10重量部含み、
前記架橋アクリル樹脂粒子Aが、30≦WA1≦50、10≦γA≦50
前記架橋アクリル樹脂粒子Bが、5≦WB1<30、3≦γB≦8
(但し、架橋アクリル樹脂粒子A用の多官能アクリルモノマーの重量分率をWA1、単官能アクリルモノマーの重量分率をWA2とし、WA1+WA2=100重量%であり、架橋アクリル樹脂粒子B用の多官能アクリルモノマーの重量分率をWB1、単官能アクリルモノマーの重量分率をWB2とし、WB1+WB2=100重量%であり、γA及びγBは、それぞれ架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bの平均粒子径[μm]を表す)
の条件をそれぞれ満たし、
前記樹脂バインダーの使用量が、前記アクリル樹脂粒子100重量部に対して、固形分換算で25〜400重量部であることを特徴とする光拡散フィルムが提供される。
また、アクリル樹脂粒子が不均一に並んだ光拡散層を備えた光拡散フィルムは、バックライトユニットに組み込むと、液晶表示に上記欠陥を生じる可能性が高い。
これに対して、本発明では、透明基材上にアクリル樹脂粒子が均一に並んだ光拡散層を備えた光拡散フィルムが得られる。この光拡散フィルムを例えば液晶表示装置を構成するバックライトユニットに組み込めば、液晶表示の縦横方向における白点や明暗差等の欠陥を抑止できる。
本発明の光拡散フィルムの一例を図1に示す。図1の光拡散フィルムは、透明基材2上に光拡散層を備えている。また、光拡散層は、樹脂バインダー3と、二種類の架橋アクリル樹脂粒子(以下、二種類の粒子ともいう)A及びBとを含んでいる。この二種類の粒子は光拡散層中で、粒子未配合の光拡散層よりも光拡散性を向上させる。
上記二種類の粒子は、15%以下の変動係数を有する。15%より大きい変動係数を有する場合、粒度分布が多分散となり、輝度が低下し、光学特性が悪化することがある。より好ましい変動係数は10%以下である。
架橋アクリル樹脂粒子Aは、多官能アクリルモノマーの重量分率をWA1、単官能アクリルモノマーの重量分率をWA2とした場合、両モノマーの合計重量を100重量%(WA1+WA2=100)とした時の多官能アクリルモノマーの重量分率の範囲が30≦WA1≦50であり、好ましくは30≦WA1≦40であるモノマー混合物から得られる。多官能アクリルモノマーの重量分率が30未満である時、耐溶剤性が不足して、沈降凝集が起こりやすくなり調液した塗布液に濃度ムラ等が生じることがある。更に、重量分率が50より大きい時、屈折率や粒子の流動性が架橋アクリル樹脂粒子Bと異なりすぎるので、塗工後の透明基材上での二種類の粒子の分散状態が変わることがある。その結果、輝度が向上しないことがある。
架橋アクリル樹脂粒子Aの平均粒子径が10μm未満であると、光拡散剤によって形成される光拡散層表面の凹凸が小さくなり、光拡散フィルムとして必要な光拡散性を満たさないことがある。架橋アクリル樹脂粒子Aの平均粒子径が50μmより大きいと、光拡散フィルムの厚みが増大し、かつ均一な光拡散が困難となることがある。
より好ましい架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bの平均粒子径は、それぞれ15〜30μm及び4〜6μmである。
単官能及び多官能アクリルモノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、当該分野で公知のモノマーをいずれも使用できる。好適なモノマーとしては、スチレン系モノマーが挙げられる。例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、n−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン等のスチレン及びその誘導体。これらのスチレン系モノマーは、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。これらの内、スチレンが好ましい。
15%より大きい変動係数を有する場合、粒度分布が多分散となり、輝度が低下し、光学特性が悪化することがある。より好ましい変動係数は10%以下である。
なお、アクリル樹脂粒子Cを形成するための単官能及び多官能アクリルモノマーは、架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bと同種のものを使用できる。
懸濁重合には、重合開始剤が使用できる。重合開始剤としては、通常、水系懸濁重合に用いられる油溶性の過酸化物系重合開始剤又はアゾ系重合開始剤が挙げられる。具体的には、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化オクタノイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、キュメンハイドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤、
この中でも、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等が、重合開始剤の分解速度等の点で好ましい。
粒子を着色するために、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化ジルコニウム等の酸化金属系顔料を使用してもよい。
次に、モノマー混合物を水系懸濁重合させるための水性媒体としては、水、又は水とアルコール(例えば、メタノール、エタノール)のような水溶性溶媒との混合媒体が挙げられる。水性媒体の使用量は、懸濁重合粒子の安定化を図るために、通常、単官能アクリルモノマー及び多官能アクリルモノマーの合計100重量部に対して、100〜1000重量部である。
更に必要に応じて他の懸濁安定剤を添加してもよい。例えば、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛等のリン酸塩、ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸アルミニウム、ピロリン酸亜鉛等のピロリン酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等難水溶性無機化合物の分散安定剤等が挙げられる。この中でも第三リン酸カルシウムや複分解生成法によるピロリン酸マグネシウムやピロリン酸カルシウムは粒子を安定して得ることが可能であるため好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性イオン界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキサイドや、リン酸エステル系又は亜リン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。
モノマー混合物の分散方法として、例えば、水性媒体中にモノマー混合物を直接添加し、プロペラ翼等の攪拌力によりモノマー滴として水性媒体に分散させる方法、ローターとステーターから構成される高せん断力を利用する分散機であるホモミキサー、もしくは超音波分散機等を用いて分散させる方法等が挙げられる。
懸濁重合において、重合温度は30〜100℃程度にするのが好ましく、更に好ましくは、40〜80℃程度である。そしてこの重合温度を保持する時間としては、0.1〜20時間程度が好ましい。
重合後、粒子を吸引ろ過、遠心脱水、遠心分離、加圧脱水等の方法により含水ケーキとして分離し、更に、得られた含水ケーキを水洗し、乾燥して目的の粒子を得ることができる。ここで、粒子の平均粒子径の調整は、モノマー混合物と水との混合条件、懸濁安定剤や界面活性剤等の添加量及び上記攪拌機の攪拌条件、分散条件を調整することで可能である。
なお、本明細書において、透明には、半透明も含まれる。また、透明とは、所望する波長の光に対して透明であることを意味し、必ずしも全波長の光に対して透明であることを要さない。
なお、光拡散フィルム中で、拡散される光の波長は、可視光領域、赤外領域、紫外領域のいずれであってもよい。少なくとも可視光領域を含むことが好ましい。
光拡散板の液晶パネル側の発光面には、プリズムシート等が配置されていてもよい。また、光源の裏面には、反射シートが配置されていてもよい。
(シード粒子の平均粒子径)
シード粒子の平均粒子径の測定は、レーザー回折散乱粒子径分布測定法にて行う。具体的には、樹脂粒子0.1gを0.1%ノニオン界面活性剤溶液10ml中にタッチミキサー及び超音波を用いて予備分散させ、これをレーザー回折散乱粒子径分布測定装置(ベックマンコールター社製:LS230)に投入して 粒子に光を当てて、その回折/散乱光の強度パターンから平均粒子径を測定する。
測定方法はCoulter Electronics Limited発行のReference MANUAL FOR THE COULTER MULTISIZER(1987)に従って、50μmアパチャーを用いてキャリブレーションを行う方法とする。測定には、精密粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製:コールターマルチサイザーII)を用いる。
変動係数(Cv値)とは標準偏差(σ)及び上記平均粒子径(x)から以下の式により算出された値である。
Cv値(%)=(σ/x)×100
フィルムの表面が光拡散層で覆われている割合(被覆率)を以下のように測定する。
マイクロスコープの倍率500倍もしくは1000倍で光拡散層形成面を写真撮影し、150μm×150μmの範囲面積に存在する全ての樹脂粒子の占有面積μm2を計測し、次式にて被覆率を算出する。
被覆率(%)=100×樹脂粒子の占有面積/(150×150)
水290g中にモノマーとしてメタクリル酸メチル52gとオクチルメルカプタン10.4gを投入した。得られた混合物を55℃まで昇温した。その後、ペルオキソ二硫酸アンモニウム2.6gを水100gに溶解したものを添加してN2でパージした。その後、55℃で12時間重合を行い、平均粒子径0.75μmのシード粒子(シード粒子14重量%含有)をスラリーの状態で得ることができた。
水678g中にモノマーとしてメタクリル酸メチル108gとオクチルメルカプタン2.0gを投入した。得られた混合物をN2でパージし、70℃まで昇温した。その後、ペルオキソ二硫酸アンモニウムを1.0gを水100gに溶解したものを上記混合物に添加して再びN2でパージした。その後、70℃で12時間重合を行なうことで、平均粒子径0.45μmのシード粒子(シード粒子12重量%含有)をスラリーの状態で得ることができた。
2Lの反応器にメタノール685g、水225g、分散剤としてポリビニルピロリドン(K-30:第一工業製薬社製)14g、メタクリル酸メチル100gを加えて攪拌し、N2でパージした。次いで60℃に昇温してアゾビスイソブチロニトリル2g加えて反応を開始した。反応開始後数分で濁り始め粒子が生成したことを確認した。さらに反応を継続し8時間目に冷却して平均粒子径3.52μmのシード粒子(シード粒子10重量%含有)を得た。
500mlビーカーに水160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.8g添加した。これにメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gを添加し、更に開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)を0.2g加えた。得られた混合物を高速攪拌機(TKホモミキサー)で8000回転で10分間攪拌を行いエマルジョンを得た。これにシード粒子製造例3のスラリーを16g添加して24時間室温で攪拌を行った。
得られたアクリル樹脂粒子の平均粒子径は15μmであり、変動係数(Cv値)は9.0%であることから、粒径が非常によく揃っていた。
500mlビーカーに水160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.8g添加した。これにメタクリル酸メチル144gとエチレングリコールジメタクリレート16gを添加し、更に開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)を0.2g加えた。得られた混合物を高速攪拌機(TKホモミキサー)で8000回転で10分間攪拌を行いエマルジョンを得た。これに、シード粒子製造例3のスラリーを16g添加して24時間室温で攪拌を行った。
得られたアクリル樹脂粒子の平均粒子径は15μmであり、変動係数(Cv値)が9.0%であることから、粒径が非常によく揃っていた。
500mlビーカーに水160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.8g添加した。これにメタクリル酸メチル152gとエチレングリコールジメタクリレート8gを添加し、更に開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)を0.2g加えた。得られた混合物を高速攪拌機(TKホモミキサー)で8000回転で10分間攪拌を行いエマルジョンを得た。これにシード粒子製造例3のスラリーを16g添加して24時間室温で攪拌を行った。
得られた重合体粒子の平均粒子径は15μmであり、変動係数(Cv値)は9.0%であることから、粒径が非常によく揃っていた。
500mlビーカーに水160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.8g添加した。これにメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gを添加し、更に開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)を0.2g加えた。得られた混合物を高速攪拌機(TKホモミキサー)で8000回転で10分間攪拌を行いエマルジョンを得た。これにシード粒子製造例2のスラリーを0.8g添加して24時間室温で攪拌を行った。
得られたアクリル樹脂粒子の平均粒子径は5μmであり、変動係数(Cv値)が9.0%であることから、粒径が非常によく揃っていた。
500mlビーカーに水160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.8g添加した。これにメタクリル酸メチル144gとエチレングリコールジメタクリレート16gを添加し、更に開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)を0.2g加えた。得られた混合物を高速攪拌機(TKホモミキサー)で8000回転で10分間攪拌を行いエマルジョンを得た。これにシード粒子製造例2のスラリーを0.8g添加して24時間室温で攪拌を行った。
得られたアクリル樹脂粒子の平均粒子径は5μmであり、変動係数(Cv値)が9.0%であることから、粒径が非常によく揃っていた。
500mlビーカーに水160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.8g添加した。これにメタクリル酸メチル152gとエチレングリコールジメタクリレート8gを添加し、更に開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)を0.2g加えた。得られた混合物を高速攪拌機(TKホモミキサー)で8000回転で10分間攪拌を行いエマルジョンを得た。これにシード粒子製造例2のスラリーを0.8g添加して24時間室温で攪拌を行った。
得られたアクリル樹脂粒子の平均粒子径は5μmであり、変動係数(Cv値)は9.0%であることから、粒径が非常によく揃っていた。
500mlビーカーに水160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.8g添加した。これにメタクリル酸メチル112gとエチレングリコールジメタクリレート48gを添加し、更に開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)を0.2g加えた。得られた混合物を高速攪拌機(TKホモミキサー)で8000回転で10分間攪拌を行いエマルジョンを得た。これにシード粒子製造例2のスラリーを8.0g添加して24時間室温で攪拌を行った。
得られたアクリル樹脂粒子の平均粒子径は2.3μmであり、変動係数(Cv値)は10.0%であることから、粒径が非常によく揃っていた。
500mlビーカーに水160g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを1.0g添加した。これにメタクリル酸メチル120gとエチレングリコールジメタクリレート40gを添加し、更に開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)を0.2g加えた。得られた混合物を高速攪拌機(TKホモミキサー)で8000回転で10分間攪拌を行いエマルジョンを得た。これにシード粒子製造例1のスラリーを1.0g添加して24時間室温で攪拌を行った。
得られたアクリル樹脂粒子の平均粒子径は8.0μmであり、変動係数(Cv値)は8.0%であることから、粒径が非常によく揃っていた。
500mlビーカーに、水270g、懸濁安定剤として第3リン酸カルシウム8.7gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.054gを仕込んだ後、メタアクリル酸メチル63gとエチレングリコールジメタクリレート27gに開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロ二トリル)0.2gを加えた。これを高速攪拌機(TKホモミキサー)により高速で攪拌を行い、微小液滴を形成した。これを50℃で5時間加熱攪拌を行った後、水により洗浄を行った。洗浄した後、遠心脱水により固体を得た。得られた固体を60℃で10時間真空乾燥を行い, 平均粒子径50μmの粒子を得た。
得られたアクリル樹脂粒子の平均粒子径は50μmであり、変動係数(Cv値)は10%であった。
500mlビーカーに、水270g、懸濁安定剤として第3リン酸カルシウム8.7gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.054gを仕込んだ後、メタアクリル酸メチル81gとエチレングリコールジメタクリレート9gに開始剤として2,2-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロ二トリル)0.2gを加えた。これを高速攪拌機(TKホモミキサー)により高速で攪拌を行い、微小液滴を形成した。これを50℃で5時間加熱攪拌を行った後、水により洗浄を行った。洗浄した後、遠心脱水により固体を得た。得られた固体を60℃で10時間真空乾燥を行い、平均粒子径50μmの粒子を得た。
アクリル樹脂粒子製造例1の架橋アクリル樹脂粒子Aを80重量部と、アクリル樹脂粒子製造例2の架橋アクリル樹脂粒子Cを20重量部とを配合した。
得られた配合物75重量部と、アクリル樹脂粒子製造例5の架橋アクリル樹脂粒子B25重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行うことで、図3に示す光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでいた。光拡散フィルムの被覆率は95.8%であった。
アクリル樹脂粒子製造例1の架橋アクリル樹脂粒子Aを80重量部と、アクリル樹脂粒子製造例3の架橋アクリル樹脂粒子Cを20重量部とを配合した。
得られた配合物75重量部と、アクリル樹脂粒子製造例6の架橋アクリル樹脂粒子B25重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行うことで、光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでいた。光拡散フィルムの被覆率は94.7%であった。
アクリル樹脂粒子製造例1の架橋アクリル樹脂粒子Aを75重量部と、アクリル樹脂粒子製造例5の架橋アクリル樹脂粒子Bを25重量部とを配合した。
得られた配合物100重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行い、光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでいた。光拡散フィルムの被覆率は95.2%であった。
アクリル樹脂粒子製造例9の架橋アクリル樹脂粒子Aを80重量部と、アクリル樹脂粒子製造例10の架橋アクリル樹脂粒子Cを20重量部とを配合した。
得られた配合物60重量部と、アクリル樹脂粒子製造例8の架橋アクリル樹脂粒子B40重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行い、光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでいた。光拡散フィルムの被覆率は97.0%であった。
アクリル樹脂粒子製造例1の架橋アクリル樹脂粒子Aを50重量部と、アクリル樹脂粒子製造例6の架橋アクリル樹脂粒子Bを50重量部とを配合した。
得られた配合物100重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行い、光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでいた。光拡散フィルムの被覆率は98.0%であった。
アクリル樹脂粒子製造例2の架橋アクリル樹脂粒子Aを75重量部と、製造例5の架橋アクリル樹脂粒子Bを25重量部とを配合した。
得られた配合物100重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行うことで、図4に示す光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでおらず、部分的にフィルムが露出していた。光拡散フィルムの被覆率は61.7%であった。
アクリル樹脂粒子製造例10の架橋アクリル樹脂粒子Aを60重量部と、アクリル樹脂粒子製造例8の架橋アクリル樹脂粒子Bを40重量部とを配合した。
得られた配合物100重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行うことで、光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでおらず、部分的にフィルムが露出していた。光拡散フィルムの被覆率は80.1%であった。
アクリル樹脂粒子製造例1の架橋アクリル樹脂粒子Aを80重量部と、アクリル樹脂粒子製造例2の架橋アクリル樹脂粒子Cを20重量部とを配合した。
得られた配合物75重量部と、アクリル樹脂粒子製造例7の架橋アクリル樹脂粒子B25重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行うことで、光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでおらず、部分的にフィルムが露出していた。光拡散フィルムの被覆率は83.2%であった。
アクリル樹脂粒子製造例1の架橋アクリル樹脂粒子Aを80重量部と、アクリル樹脂粒子製造例2の架橋アクリル樹脂粒子Cを20重量部とを配合した。
得られた配合物75重量部と、アクリル樹脂粒子製造例5の架橋アクリル樹脂粒子B25重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として500重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行うことで、光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでおらず、部分的にフィルムが露出していた。光拡散フィルムの被覆率は66.3%であった。
アクリル樹脂粒子製造例1の架橋アクリル樹脂粒子Aを100重量部と、アクリル系バインダー(商品名:LR-143:三菱レイヨン社製(固形分45%))を固形分として50重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液を225重量部添加し、これを遠心攪拌機により3分間攪拌を行い、3時間放置した。その後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌を行った。攪拌後、この溶液をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工を行った。得られたフィルムを70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥を行うことで、光拡散層を備えた光拡散フィルムを得た。得られた光拡散層は粒子が均一に並んでおらず、部分的にフィルムが露出していた。光拡散フィルムの被覆率は78.6%であった。
実施例1〜5及び比較例2によれば、架橋アクリル樹脂粒子Bの多官能アクリルモノマーの重量分率が0.3未満であれば、良好な被覆率の光拡散フィルムが得られることがわかる。
実施例1〜5及び比較例4によれば、樹脂バインダーの使用量が400重量部以下であれば、良好な被覆率の光拡散フィルムが得られることがわかる。
実施例1〜5及び比較例5によれば、架橋アクリル樹脂粒子Bを含有することで、良好な被覆率の光拡散フィルムが得られることがわかる。
2 基材樹脂(透明基材)
3 樹脂バインダー
A、B 架橋アクリル樹脂粒子
5 導光板
6 反射シート
7 光源
10 液晶表示パネル
11、12 基板
13 液晶層
14、15 電極
16、17 配向膜
Claims (2)
- 透明基材上に、15%以下の変動係数を有するアクリル樹脂粒子と、樹脂バインダーとを含む塗工法により形成された光拡散層を備え、
前記アクリル樹脂粒子が、単官能アクリルモノマーと多官能アクリルモノマーとを含むモノマー混合物から形成され、かつ架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bとで構成され、
前記架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bの合計100重量部に対して、前記架橋アクリル樹脂粒子Aを50〜90重量部及び前記架橋アクリル樹脂粒子Bを50〜10重量部含み、
前記架橋アクリル樹脂粒子Aが、30≦WA1≦50、10≦γA≦50
前記架橋アクリル樹脂粒子Bが、5≦WB1<30、3≦γB≦8
(但し、架橋アクリル樹脂粒子A用の多官能アクリルモノマーの重量分率をWA1、単官能アクリルモノマーの重量分率をWA2とし、WA1+WA2=100重量%であり、架橋アクリル樹脂粒子B用の多官能アクリルモノマーの重量分率をWB1、単官能アクリルモノマーの重量分率をWB2とし、WB1+WB2=100重量%であり、γA及びγBは、それぞれ架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bの平均粒子径[μm]を表す)
の条件をそれぞれ満たし、
前記樹脂バインダーの使用量が、前記アクリル樹脂粒子100重量部に対して、固形分換算で25〜400重量部であることを特徴とする光拡散フィルム。 - 更に、15%以下の変動係数、WC1<30、10≦γC≦50の条件(但し、架橋アクリル樹脂粒子C用の多官能アクリルモノマーの重量分率をWC1、単官能アクリルモノマーの重量分率をWC2とし、WC1+WC2=100重量%であり、γCは、アクリル樹脂粒子Cの平均粒子径[μm]を表す)を満たす架橋アクリル樹脂粒子Cを、前記架橋アクリル樹脂粒子A及び架橋アクリル樹脂粒子Bの合計100重量部に対して、50重量部以下の使用量で含む請求項1に記載の光拡散フィルム。
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