JP5078536B2 - オレフィン系エラストマー架橋発泡体およびその架橋発泡体用エラストマー組成物 - Google Patents
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Description
用エラストマー組成物に関する。
しかしながら、従来の加硫ゴムは、柔軟性、弾性には優れているものの、これらの特性を得るために不可欠な加硫ないし架橋工程が複雑であり、コスト的にも高くなる。一方、軟質オレフィン系プラスチック、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、低
密度ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を発泡体成形に用いることが既に知られている。このような軟質オレフィン系プラスチックは、基本的に加硫ゴムに比べ耐熱性に劣るため、得られる発泡体の用途が大きく制限されたり、溶融時の張力が劣るため、脱泡し易く、発泡
倍率が小さくなり、しかも脱泡による肌荒れが顕著に現れるという問題がある。また、EVAでは、酢酸ビニル含有量が多くなると引裂強度と接着性は向上するものの、耐摩耗性、表面硬さ、気泡の緻密さが低下するため、これらの物性等のバランスをとるのが難しく、しかもEVA自身の比重が大きいため、必ずしも低比重の発泡体が得られないなどの問題がある。
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトした変性ポリオレフィン(B)5〜30重量部[成分(A)および(B)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなるオレフィン系エラストマー組成物を熱処理して得られる架橋された発泡体であって、
該エチレン・α-オレフィン共重合体(A)が、
密度が0.88g/cm3以上0.90g/cm3未満であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A1)5〜95重量部と、
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜95重量部[成分(A1)および(A2)の合計量を100重量部とする]とからなり、かつ、
エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であることを特徴としている(第1のオレフィン系エラストマー架橋発泡体に相当する。)。
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜90重量部、密度が0.91g/cm3以上0.93g/cm3未満であり、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜50重量部[成分(A1)、(A2)および(C)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなり、かつ、エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であるオレフィン系エラストマー組成物を、熱処理して得られる架橋された発泡体であることを特徴としている(第2のオレフィン系エラストマー架橋発泡体に相当する。)。
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜85重量部、
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトした変性ポリオレフィン(B)5〜30重量部、 密度が0.91g/cm3以上0.93g/cm3未満であり、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜50重量部[成分(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなり、かつ、エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であり、
前記架橋助剤(E)と有機ペルオキシド(D)との重量比[(E)/(D)]は1/8〜3/1であるオレフィン系エラストマー組成物を、熱処理して得られる架橋された発泡体であることを特徴としている(第3のオレフィン系エラストマー架橋発泡体に相当する。
)。
本発明の第3の架橋発泡体、それに対応する架橋発泡体用エラストマー組成物においては、上記のように前記架橋助剤(E)と有機ペルオキシド(D)との重量比[(E)/(D)]は1/8〜3/1である。
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトした変性ポリオレフィン(B)5〜30重量部[成分(A)および(B)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなるオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物であって、該エチレン・α- オレフィン共重合体(A)が、
密度が0.88g/cm3以上0.90g/cm3未満であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A1)5〜95重量部と、
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜95重量部[成分(A1)および(A2)の合計量を100重量部とする]とからなり、かつ、
該エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であることを特徴としている(第1のオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物に相当する。)。
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜90重量部、
密度が0.91g/cm3以上0.93g/cm3未満であり、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜50重量部[成分(A1)、(A2)および(C)の合計量は100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなり、かつ、エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であることを特徴としている(第2のオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物に相当する。)。
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜85重量部、
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトした変性ポリオレフィン(B)5〜30重量部、
密度が0.91/cm 3 以上0.93g/cm3未満であり、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜50重量部[成分(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなり、かつ、エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であり、
前記架橋助剤(E)と有機ペルオキシド(D)との重量比[(E)/(D)]は1/8〜3/1であることを特徴としている(第3の架橋発泡体の成形に用いられるオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物に相当する。)。
本発明に係る第1のオレフィン系エラストマー架橋発泡体は、エチレン・α-オレフィン共重合体(A)、変性ポリオレフィン(B)、有機ペルオキシド(D)、架橋助剤(E)および発泡剤(F)からなるオレフィン系エラストマー組成物を、熱処理して得られる架橋された発泡体である。このエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エチレン・α- オレフィン共重合体(A1)とエチレン・α- オレフィン共重合体(A2)との混合物である。
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとからなる非結晶性ないし低結晶性のランダム共重合体であり、密度(ASTM D 1505)が0.88〜0.92g/cm3であって、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜10g/10分、好ましくは0.5〜10g/10分である軟質エチレン・α- オレフィン共重合体である。
エチレン・α- オレフィン共重合体(A)としては、具体的には、エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・プロピレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネンランダム共重合体、エチレン・1-ヘキセンランダム共重合体、エチレン・1-オクテンランダム共重合体などが挙げられる。これらのうちでも、エチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・1-ブテンランダム共重合体、エチレン・1-ヘキセンランダム共重合体、エチレン・1-オクテンランダム共重合体などが特に好ましく用いられる。これらの共重合体は、2種以上併用してもよい。
本発明に係る第1のオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物において、エチレン・α-オレフィン共重合体(A)は、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)および変性ポリオレフィン(B)の合計量100重量部に対して、70〜95重量部、好ましくは80〜95重量部、さらに好ましくは85〜95重量部の割合で用いられる。エチレン・α-オレフィン共重合体(A)を上記のような割合で用いると、低比重で圧縮永久歪み性、機械的強度(特に引裂強度)および接着強度に優れる架橋発泡体を提供することができるエラストマー組成物を得ることができる。
エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)を上記のような割合で用いると、低比重(高発泡)で圧縮永久歪み性に優れる架橋発泡体を提供することができるエラストマー組成物を得ることができる。
本発明で用いられる変性ポリオレフィン(B)は、エチレン・α-オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトしたグラフト変性物である。
ジルコニウム系触媒は、ジルコニウムのメタロセン化合物および有機アルミニウムオキシ化合物とともに、有機アルミニウム化合物を含有していてもよい。このような有機アルミニウム化合物としては、具体的には、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムセスキクロリドなどが挙げられる。
導体のグラフト量は、未変性エチレン・α-オレフィンランダム共重合体100重量%に対して、0.1〜4.0重量%、好ましくは0.5〜2.5重量%である。
(1)溶融させた上記未変性エチレン・α- オレフィンランダム共重合体に、不飽和カルボン酸またはその誘導体を添加してグラフト共重合させる方法。
(2)上記未変性エチレン・α- オレフィンランダム共重合体を溶媒に溶解させ、その溶解液に不飽和カルボン酸またはその誘導体を添加してグラフト共重合させる方法。
上記ラジカル開始剤としては、有機ペルオキシド、アゾ化合物などが使用される。このようなラジカル開始剤としては、具体的には、ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシン-3、1,4-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、tert- ブチルペルアセテート、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert- ブチルペルオキシド)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5- ジ(tert- ブチルペルオキシド)ヘキサン、tert- ブチルペルベンゾエート、tert- ブチルペルフェニルアセテート、tert- ブチルペルイソブチレート、tert- ブチルペル-sec- オクトエート、tert- ブチルペルピバレート、クミルペルピバレート、tert- ブチルペルジエチルアセテート等の有機ペルオキシド;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチレート等のアゾ化合物などが挙げられる。これらの中では、ジクミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(tert- ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5- ジ(tert- ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルペルオキシドが好ましく用いられる。
本発明で用いられる高圧法低密度ポリエチレン(C)は、エチレン単独重合体またはエチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとの共重合体であって、密度が0.91g/cm3以上0.93g/cm3未満、好ましくは0.91〜0.92g/cm3の範囲にある。
ラストマー組成物を得ることができる。
本発明で架橋剤として用いられる有機ペルオキシド(D)としては、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)-3,3,5- トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、t-ブチルペルオキシベンゾエート、t-ブチルペルベンゾエート、t-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t-ブチルクミルペルオキシドなどが挙げられる。
有機ペルオキシド(D)を架橋助剤(E)とともに、上記のような割合で用いると、適度な架橋構造を有する架橋発泡体を得ることができる。
本発明で用いられる架橋助剤(E)としては、具体的には、硫黄、p-キノンジオキシム、p,p'- ジベンゾイルキノンジオキシム、N-メチル-N-4- ジニトロソアニリン、ニトロソベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン-N,N'-m-フェニレンジマレイミドのようなペルオキシ架橋用助剤;あるいはジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等の多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマーなどが挙げられる。中でも、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
本発明で用いられる発泡剤(F)としては、具体的には、アゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N'- ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4'- オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジド、p-トルエンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジノトリアジンなどの有機系熱分解型発泡剤、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウムなどの無機系熱分解型発泡剤が挙げられる。中でも、アゾジカルボンアミド(ADCA)、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。
上記の、本発明に係る第1、第2および第3のオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物は、未架橋かつ未発泡状態の組成物であり、溶融状態であってもよいし、また冷却固化したペレットまたはシートであってもよい。
本発明に係る第1、第2および第3のオレフィン系エラストマー架橋発泡体は、それぞれ上記の本発明に係る第1、第2および第3のオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物を用い、たとえば以下のような方法により調製することができる。
本発明では、冷却賦形用金型の構成は特に限定されないが、通常、上金型と下金型とからなる冷却賦形用金型が用いられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。
(1)発泡倍率未発泡品の密度980kg/m 3 として発泡体の見かけ密度で除した値を発泡倍率とした。
(2)圧縮永久歪みJIS K 6301に従って、50℃×6Hr、圧縮量50%の条件で圧縮永久歪み試験を行ない、圧縮永久歪みを求めた。
(3)引裂強度BS5131-2.6に従って、引張速度10mm/分の条件で引裂強度試験を行ない、引裂強度を求めた。
(4)柔軟な感触発泡体表面に手で触れてその感触により、発泡体の柔軟な感触を次の5段階による評価を行なった。
5:表面が平らで柔軟な感触
4:表面がややざらつくが、柔軟な感触
3:評点2と4の中間
2:表面がざらつき、やや硬い感触
1:表面が荒れ、樹脂ライクな硬い感触
(5)発泡の均一性発泡の均一性は、発泡体の切断面の状態を肉眼で観察し、その状態に
より、次の4段階で評価した。
◎:泡の大きさと形が共に極めて均一
○:泡の大きさと形が共に均一
△:泡の大きさと形が共にやや不均一
×:泡の大きさと形が共にばらつきが大きい
エチレン含量が91モル%、密度(ASTM D 1505)が0.89g/cm3、MFR(ASTM D1238,190℃、2.16kg荷重)が3.6g/10分、Mw/Mnが2.1、Gη*値が1.00である直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−1)95重量部、エチレン含量が89モル%、密度(ASTM D 1505)が0.89g/cm3、MFR(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が3.6g/10分であるエチレン・1-ブテン共重合体に、無水マレイン酸をグラフトした変性エチレン・1-ブテン共重合体〔グラフト量(無水マレイン酸換算)=0.5重量%〕5重量部、ジクミルペルオキシド(DCP)0.5重量部、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)[商品名 M−60( TAIC含有量60%)]、日本化成(株)製]0.35重量部(TAIC含量として)、アゾジカルボンアミド7重量部、およびタルク10重量部からなる混合物を、ロールにより、ロール表面温度120℃で10分間混練した後、シート状に成形した。
上記加熱終了後、発泡体がキャビティ内に入っている状態で直ちに賦形用金型を冷却し、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
参考例1において、参考例1で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−1)の代わりに、エチレン含量が89モル%、密度(ASTM D 1505)が0.89g/cm3、MFR(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が1.8g/10分、Mw/Mnが2.5、Gη*値が1.00である直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−3)を用いた以外は、参考例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
上記のようにして得られた架橋発泡体を用い、参考例1と同様にして、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
参考例1において、参考例1で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−1)95重量部の代わりに、直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−1)50重量部とエチレン含量が94モル%、密度(ASTM D 1505)が0.91g/cm3、MFR(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が1.5g/10分、Mw/Mnが2.1、Gη*値が1.00である直鎖状エチレン・1-ヘキセン共重合体(A−4)45重量部を用いた以外は、参考例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
上記のようにして得られた架橋発泡体を用い、参考例1と同様にして、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
参考例1において、参考例1で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−1)95重量部および変性エチレン・1-ブテン共重合体5重量部の代わりに、実施例2で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−3)80重量部と密度(ASTM D 1505)が0.92g/cm3、MFR(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が3.0g/10分である高圧法低密度ポリエチレン20重量部を用いた以外は、参考例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
上記のようにして得られた架橋発泡体を用い、参考例1と同様にして、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
参考例3において、参考例3で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−3)80重量部の代わりに、実施例1で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−1)40重量部と実施例1で用いた直鎖状エチレン・1-ヘキセン共重合体(A−4)40重量部を用いた以外は、参考例3と同様に行なった。結果を第1表に示す。
上記のようにして得られた架橋発泡体を用い、参考例1と同様にして、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
参考例3において、参考例3で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−3)80重量部の代わりに、直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−3)75重量部と変性エチレン・1-ブテン共重合体5重量部を用いた以外は、参考例3と同様に行なった。結果を第1表に示す。
上記のようにして得られた架橋発泡体を用い、参考例1と同様にして、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
実施例2において、実施例2で用いた直鎖状エチレン・1-ヘキセン共重合体(A−4)40重量部の代わりに、直鎖状エチレン・1-ヘキセン共重合体(A−4)35重量部と変性エチレン・1-ブテン共重合体5重量部を用いた以外は、実施例2と同様に行なった。結果を第1表に示す。
上記のようにして得られた架橋発泡体を用い、参考例1と同様にして、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
参考例1において、参考例1で用いたジクミルペルオキシド(DCP)およびトリアリルイソシアヌレート(TAIC)の配合量をそれぞれ0.8重量部、0.1重量部(TAIC含量として)に変更した以外は、参考例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。上記のようにして得られた架橋発泡体を用い、参考例1と同様にして、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
参考例1において、参考例1で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−1)の代わりに、エチレン含量が89モル%、密度(ASTM D 1505)が0.89g/cm3、MFR(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が3.6g/10分、Mw/Mnが1.9、Gη*値が0.89である長鎖分岐型エチレン・1-ブテン共重合体(A−2)を用いた以外は、参考例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
上記のようにして得られた架橋発泡体を用い、参考例1と同様にして、二次圧縮架橋発泡体を得た。得られた発泡体の物性を第2表に示す。
参考例1において、参考例1で用いた直鎖状エチレン・1-ブテン共重合体(A−1)95重量部および変性エチレン・1-ブテン共重合体5重量部の代わりに、酢酸ビニル含量が19重量%、密度(ASTM D 1505)が0.94g/cm3、MFR(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が2.5g/10分であるエチレン・酢酸ビニル共重合体100重量部を用いた以外は、参考例1と同様に行なった。結果を第1表に示す。
Claims (6)
- 密度が0.88〜0.92g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.5〜10g/10分であり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が2.3〜4.0の範囲にあるエチレン・α-オレフィン共重合体(A)70〜95重量部、 エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトした変性ポリオレフィン(B)5〜30重量部
[成分(A)および(B)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなるオレフィン系エラストマー組成物を熱処理して得られる架橋された発泡体であって、 該エチレン・α-オレフィン共重合体(A)が、
密度が0.88g/cm3以上0.90g/cm3未満であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A1)5〜95重量部と、
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜95重量部[成分(A1)および(A2)の合計量を100重量部とする]とからなり、かつ、
エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体。 - 密度が0.88g/cm3以上0.90g/cm3未満であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A1)5〜90重量部、
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜90重量部、
密度が0.91g/cm3以上0.93g/cm3未満であり、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜50重量部[成分(A1)、(A2)および(C)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなり、かつ、エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であるオレフィン系エラストマー組成物を、熱処理して得られる架橋された発泡体であることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体。 - 密度が0.88g/cm3以上0.90g/cm3未満であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A1)5〜85重量部、
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜85重量部、
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトした変性ポリオレフィン(B)5〜30重量部、
密度が0.91g/cm3以上0.93g/cm3未満であり、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜50重量部
[成分(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなり、かつ、エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であり、
前記架橋助剤(E)と有機ペルオキシド(D)との重量比[(E)/(D)]が1/8〜3/1であるオレフィン系エラストマー組成物を、熱処理して得られる架橋された発泡体であることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体。 - 密度が0.88〜0.92g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.5〜10g/10分であり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が2.3〜4.0の範囲にあるエチレン・α―オレフィン共重合体(A)70〜95重量部、
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトした変性ポリオレフィン(B)5〜30重量部
[成分(A)および(B)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなるオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物であって、
該エチレン・α- オレフィン共重合体(A)が、
密度が0.88g/cm3以上0.90g/cm3未満であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A1)5〜95重量部と、
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜95重量部
[成分(A1)および(A2)の合計量を100重量部とする]とからなり、かつ、 該エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g
/10分であることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物。 - 密度が0.88g/cm3以上0.90g/cm3未満であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A1)5〜90重量部、
密度が0.90〜0.93g/cm3であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜90重量部、
密度が0.91g/cm3以上0.93g/cm3未満であり、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜50重量部
[成分(A1)、(A2)および(C)の合計量は100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなり、かつ、エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物。 - 密度が0.88g/cm3以上0.90g/cm3未満であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A1)5〜85重量部、
密度が0.90〜0.93g/cm 3 であり、メルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜50g/10分であるエチレン・α-オレフィン共重合体(A2)5〜85重量部、
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフトした変性ポリオレフィン(B)5〜30重量部、
密度が0.91g/cm3以上0.93g/cm3未満であり、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分である高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜50重量部
[成分(A1)、(A2)、(B)および(C)の合計量を100重量部とする]、
有機ペルオキシド(D)、
架橋助剤(E)および
発泡剤(F)
からなり、かつ、エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)と(A2)とからなる混合物のメルトフローレート(ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)が、0.5〜10g/10分であり、
記架橋助剤(E)と有機ペルオキシド(D)との重量比[(E)/(D)]が1/8〜3/1であることを特徴とするオレフィン系エラストマー架橋発泡体用エラストマー組成物。
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