JP5075679B2 - フィルタ不織布 - Google Patents
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Description
プリーツ加工はより大きな濾過面積を得るためには出来るだけプリーツの数を多くすればよいが、平板の特性によって同じプリーツ数でもヒダ接触が生じ、濾過能力が低下することが起こる。これはフィルタ自身の構造、厚さ、硬さが関係する。平板によっては成型加工が劣るものがあったり、成型加工の過程でフィルタの構造が変わったり、加工後の形態(プリーツ加工等)によってフィルタ性能が充分に発揮出来なくなったりすることが生じるためである。実際に製品についてフィルタ性能を評価した場合、プリーツ同士がヒダ接触して実濾過面積が減少するためにフィルタ性能が劣ることが観察されている。
(1)一般に目付が低くなると濾過性能と腰強度が低下する傾向がある。
(2)不織布の成型加工においては低目付になると加工時に破れを生じ易い。目付質量が低下すると濾過性能と腰強度に必要な繊維本数が少なくなるためで、これは繊維間の交点が有効に働きにくくなるためで、例えば交点を多くするために熱接着性短繊維を多くすると、腰強度には有効であるが、不織布の嵩高性は低下し、濾過性能は逆に悪くなる。
30g/m2を超えると繊維間の熱融着繊維の未接着繊維間の接着は十分であるが、濾過性能の低下を招くので好ましくない。
繊度16.7デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維(融点:260℃)30重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維20重量%と繊度4.4デシテックス、繊維長51mm、ポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃)50重量%の目付質量101g/m2の粗層用繊維層と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃)100重量%の目付質量80g/m2の中層用繊維層と、繊度0.8デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維(融点:260℃)40重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃)60重量%とからなる目付質量79g/m2の密層用繊維層とを積層した後、ニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理し、密層面に表面温度が200℃の熱ロールを接触させ、粗層面側は常温程度の温度であるロールで、両者のロール間クリアランスは2.5mmにしてカレンダー処理し、冷却し不織布を巻き取った。得られた不織布は目付質量260g/m2、厚さ5.2mmの不織布であった
〔比較例2〕
繊度16.7デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維(融点:260℃)30重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維20重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm、ポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃)50重量%の目付質量90g/m2の粗層用繊維層と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維(融点:260℃)50重量%、繊度4.4デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃)50重量%の目付質量70g/m2の中層用繊維層と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維(融点:260℃)50重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃)50重量%とからなる目付質量70g/m2の密層用繊維層とを積層した後、ニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理し、密層面に表面温度が200℃の熱ロールを接触させ、粗層面側は常温程度の温度であるロールで、両者のロール間クリアランスは2.5mmにしてカレンダー処理し、冷却し不織布を巻き取った。引き続き不織布をアクリル酸エステバインダーに浸漬して150℃で乾燥し、付与量を220g/m2を付与した。得られた不織布は目付質量252g/m2、厚さ1mmの不織布であった。
繊度16.7デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維(融点:260℃)30重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維20重量%と、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm、ポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃)50重量%の目付質量95g/m2の粗層用繊維層と、繊度1.3デシテックス、繊維長51mmのポリエステル繊維(融点:260℃)50重量%と、繊度2.2デシテックス、繊維長51mmのポリエステル/低融点ポリエステル複合繊維(低融点ポリエステルの融点:110℃)50重量%とからなる目付質量126g/m2の密層用繊維層とを積層した後、ニードルパンチ処理を施し、200℃のピンテンター式熱処理機で47秒間熱処理し、密層面に表面温度が200℃の熱ロールを接触させ、粗層面側は常温程度の温度であるロールで、両者のロール間クリアランスは2.5mmにしてカレンダー処理し、冷却し不織布を巻き取った。引き続き不織布をスチレンアクリルバインダーに浸漬して150℃で乾燥し、付与量で25g/m2を付与した。得られた不織布は目付質量268g/m2、厚さ3.6mmの不織布てあった。
(a)目付質量:g/m2
50cm×50cmの大きさを切り出し、そのときの重さを測定し、1m2当たりの重量に換算する。
(b)厚さ:mm
15cm×15cmの大きさを切り出し、初荷重15g/cm2を掛けて4隅の高さを測定し、その平均値で示す。
東洋ボールドイン社製500kgテンシロンを用い、下記条件で測定した。
測定試長:150mm、 試料巾:15mm
引張り速度:200mm/min
n=5
初期引張弾性率 N/5cm/100%
試料の強伸度を測定し強伸度曲線の初期勾配から算出した。
試料の強伸度を測定し強伸度曲線の破断の伸度点から算出した。
試料調整は長さ80mm、巾65mmの長方形を切り出し、粗層面を表にして長さ の中央から均一に半分(40mm)に折り畳む。試料設定台に試料を載せ折り畳み山 部を上にして、底辺V字巾40mmとして山部の頂点中心に圧縮治具(10mmφ) を当てる。腰強力試験は東洋ボールドイン社製100Kgテンシロンを用い、10m φの腰強力とする。測定は5回(n=5)とし、その平均値で示す。単位はNに換算して示す。
塵埃捕集性能の試験はJIS D1612の自動車用エアクリーナー試験法に基づ いて行なった。但し、試験用のエアクリーナーのエレメントは有効面積1000c m2の円板濾材を使用した。実験条件は、濾材通過見掛け風量を40cm/sec とし、JIS Z8901で指定の8種粉体の塵埃で、濃度は1g/m3とし、濾 過面積1000cm3に対し清浄効率は増加抵抗300mmAq時における捕集効 率とした。
通気抵抗 ΔP(Pa) 試料セット前後の初期圧力差
清浄効率 η (%) 増加抵抗300mmAq時における塵埃捕集効率
塵埃保持量 DHC(g/0.1mm2)増加抵抗300mmAq時における塵埃
保持量
成形性の評価
シート状試料を襞折してプリーツ加工し、波状形態にした後、その試料巾より稍狭
い幅を熱外周枠に被着し、外周枠に設けた突部に熱型下部の凹部を嵌合着させて位置
を決め、加熱溶融することにより両側面部と外周枠へ固着を同時に行い熱硬化して一
挙に成形品を得た。成形品について下記の評価を行なった。
成型部に破れはないが、襞がやや多い。 △
成型部に破れあり、襞も多い。 ×
Claims (4)
- 高融点短繊維と熱接着性複合短繊維の混繊からなり、混繊比率が30/70〜50/50で、該高融点短繊維が高融点樹脂で、該熱接着性複合短繊維がポリエステルの低融点樹脂と高融点樹脂の芯鞘複合であって、該短繊維の繊度が6.0〜20.0デシテックス(dtex)である粗層部と、
熱接着性複合短繊維100重量%からなり、目付質量が50〜90g/m 2 で、該短繊
維の繊度が1.0〜10.0デシテックス(dtex)の範囲である中層部と、
高融点短繊維と熱接着性複合短繊維の混繊からなり、混繊比率が30/70〜50/50で、該短繊維の繊度が0.8〜6.0デシテックス(dtex)の範囲である密層部と、からなるそれぞれのウェブを積層してニードル加工し、引き続き加熱して熱接着処理した後、バインダー加工してなる不織布であって、該不織布は目付質量が180〜280g/m2で、引張伸度が20〜50%、初期引張弾性率が1500〜3000N/5cm/100%、腰強度が8.0〜20.0N/cmの特性を有することを特徴とするフィルタ不織布。 - 前記バインダーの付着量が15〜30g/m2である請求項1記載のフィルタ不織布。
- 前記熱接着性複合短繊維の高融点樹脂の融点は、低融点樹脂の融点より50℃以上高いものである請求項1または2記載のフィルタ不織布。
- プリーツ加工した請求項1,2又は3記載のフィルタ不織布。
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