JP5069509B2 - 押釦スイッチ - Google Patents
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Description
このような押釦スイッチは、図7に示すように、椀を反転したようなMT板といわれる導電性板ばね14を使用し、シート15の上から導電性板ばね14を直接指先で押圧してオン、オフするものである(特許文献1)。
さらに詳しくは、薄くて角型のハウジング10に凹部11を形成し、この凹部11の内底に、センターの第1電極12を露出して成型するとともに、この第1電極12の外周にサイドの第2電極13を露出して成型し、これら第1電極12と第2電極13の上に導電性板ばね14を被せ、さらにその上からシート15で保護してなるものである。そして、シート15の上から指で押し込むと、導電性板ばね14の中央部分がクリック感を持って凹み、第1電極12と第2電極13が短絡する。導電性板ばね14の押し込みを解除すると、導電性板ばね14は、復元して元の状態に戻る。
この押釦スイッチ9は、絶縁性のプラスチックなどからなる基板16、スペーサ17、上蓋18を重ね合わせ、金属カバー19で外周を取り巻いて補強したもので、前記基板16の内面には、第1電極12と第2電極13を取り付け、これらの第1電極12と第2電極13に臨ませた前記第2電極13の内部に下向き椀型の導電性板ばね14を配置し、押釦20を前記上蓋18の内側に進退自在に嵌合して前記導電性板ばね14を押釦20の突起部21で押圧するようにしたものである。
しかし、超小型で、薄型の押釦スイッチに使用されるMT板といわれる導電性板ばね14は、直径が3mm程度で指先よりもさらに小さいために、指で直接押圧してオン、オフする部分は、導電性板ばね14の頂部の精々1mmである。したがって、確実にセンター押しがなされているかどうかが認識できない、という問題もあった。また、静電防止の対策が採られていないために破壊や誤動作の恐れがあるという問題があった。
しかし、押釦20を組み込むために、図7の例に比較して厚さが3倍以上となり、小型の電子機器に搭載するのに難点があり、また、ハウジングを構成する基板16,スペーサ17,上蓋18の他に、導電性板ばね14を押圧する押釦20を必要とし、組立工程が面倒である、などの問題があった。
・十分な静電防止の対策が採られ、破壊や誤動作の恐れがない。
・導電性板ばねを収納した凹部を被覆するシートを精度よく貼着する必要がないので、組立の手間がかからない。
・ハウジングの上方から、このハウジングの前面を被覆する前板部と、後面を被覆する後板部と、上面を被覆する天板部とからなる断面コ字形の導電性の金属カバーを嵌合し組み込む作業が簡単である。
・後板部に下向き斜めにアース端子部を一体に突設し、第1端子部と第2端子部を、ハウジングから下向き斜めに突設したので、本発明の押釦スイッチをプリント基板等に上から押し付けて接続するだけであり、組み込み作業が容易になる。
肉薄のハウジング30の一方の面に形成した凹部36内に、センターの第1電極31とサイドの第2電極32を一部露出して設けるとともに、導電性板ばね33を収納し、前記ハウジング30の外側面から前記第1電極31に一体の第1端子部42と、前記第2電極32に一体の第2端子部43を突設し、前記凹部36を被覆したシート34の上から導電性板ばね33を押圧して前記第1電極31と第2電極32の間を電気的に接離するようにした押釦スイッチにおいて、
前記ハウジング30の上方から、このハウジングの前面を被覆する前板部と、後面を被覆する後板部と、上面を被覆する天板部とからなる断面コ字形の導電性の金属カバー35を嵌合し、前記シート34側に対向する前板部45に押圧部48を一体に形成し、前記後板部46に下向き斜めにアース端子部53を一体に突設し、前記第1端子部42と第2端子部43を、ハウジング30から下向き斜めに突設してなるものである。
本発明の第2の目的である静電耐圧に優れたものを提供するためには、カバー35は、導電性であることが必要で、そのためには、導電性金属からなるもの、導電性を持たせるためにプラスチックなどの絶縁物に導電性金属を蒸着などにより被覆させたものなどが用いられる。
なお、このシート34は、必須の部品ではない。
本発明の押釦スイッチは、センターの第1電極31とサイドの第2電極32を一体に埋設したハウジング30と、このハウジング30に嵌め込まれる導電性板ばね33と、この導電性板ばね33を保護するシート34と、前記ハウジング30に被せる導電性の金属カバー35とからなる。図4は、本発明の押釦スイッチを各部品に分解して一方の側面から見た斜視図であり、同様に、図5は、他方の側面から見た分解斜視図である。
また、前記第2電極32は、図4に示すように、前記第1電極31の外周に間隙を持って配置されるC字形部61をなし、このC字形部61の一側面に略120度間隔で3個の接点部58が膨出し、C字形部60の外周の一部を側方に延ばして、その先を横向きL字形部62とし、さらにこのL字形部62の下端部を延ばして第2端子部43となるようにフ字形に屈曲してなるものである。
そして、前記凹部36に前記第1電極31の円形板部63と第2電極32のC字形部61が露出し、前記第1電極31のコ字形部60の上方への突起部64と前記第2電極32のL字形部62の上方への突起部65とをハウジング30の上面から一部突出させ、さらに、前記第1端子部42と第2端子部43が側方突部41、41の下面から突出してなるものである。
なお、螺旋状の支持アーム部50に限られるものではなく、S字形の支持アーム部を押圧部48の外周から2個を180度間隔で、3個を120度間隔で、又は、4個を90度間隔で延長して形成してもよい。要するに、押圧部48を指先で押したときに押圧箇所が中心からずれても傾かずに全体が略平らな状態で押し込まれるように構成する。
前記前板部45の両側縁部には、前記ハウジング30の両側縁の係止突起39に係止する係止段部51が形成されている。また、前記後板部46には、図5に示すように、途中から外方に略直角に屈曲し、さらに下方に屈曲したアース端子部53が形成され、また、後板部46の上端部近くの両側位置に前記ハウジング30の係止突起40に係止する係止孔52が形成されている。
導電性の金属カバー35のいずれかの箇所に指先が触れて静電気が発生したときは、アース端子部53を介してアースランド57に電流が流れて押釦スイッチの内部や他の素子への悪影響を防止する。
そこで、図6の実線で示すように、シート34が上方に少し膨らんだ状態で、シート34の内面(図6のa点)に導電性板ばね33の頂点が接するように構成することで、ストロークa-c間が大きくなり、かつ、シート34が周囲を接着剤層44でシート貼着面37に接着されていても、導電性板ばね33を押し込んだときにシート34が抵抗なく弛み、クリック感が良くなる。
なお、押圧部48の中央下面に膨出部68を形成し、この膨出部68を、シート34の頂部にシート34を介して正確に接するように構成することで、押圧部48を押下げる指先の位置がずれても確実に導電性板ばね33のオン、オフをすることができる。
また、本発明の第2の目的である静電耐圧に優れたものを提供するためには、カバー35は、導電性であることが必要で、そのためには、前記実施例のように、導電性金属からなるものの他に、プラスチックなどの絶縁物に導電性を持たせるために導電性金属を蒸着などにより被覆させたものなどであってもよい。
Claims (6)
- 肉薄のハウジングの一方の面に形成した凹部内に、第1電極と第2電極を一部露出して設けるとともに、導電性板ばねを収納し、前記ハウジングの外側面から前記第1電極と一体の第1端子部と、前記第2電極と一体の第2端子部を突設し、前記凹部を被覆したシートの上から導電性板ばねを押圧して前記第1電極と第2電極の間を電気的に接離するようにした押釦スイッチにおいて、前記ハウジングの上方から、このハウジングの前面を被覆する前板部と、後面を被覆する後板部と、上面を被覆する天板部とからなる断面コ字形の導電性の金属カバーを嵌合し、前記シート側に対向する前板部に、この前板部に設けた可撓性を有する支持アームを介して押圧部を一体に形成し、弾性を有するアース端子部を前記後板部から下向き斜めに一体に突設し、前記第1端子部と第2端子部は弾性を有しハウジングから下向き斜めに突設してなり、前記アース端子部、第1端子部及び第2端子部は、設置されるプリント回路基板等に対して弾性力を持って圧接することを特徴とする押釦スイッチ。
- 前板部の一端部から複数周の螺旋状の溝部を切り欠いて、浅い椀状の導電性板ばねの頂部に位置した略円形の押圧部と、この押圧部の一部に連続する支持アーム部を形成したことを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ。
- 前板部を切り欠いて、浅い椀状の導電性板ばねの頂部に位置した略円形の押圧部と、この押圧部に連続する少なくとも2個のS字形の支持アーム部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の押釦スイッチ。
- 導電性板ばねは、浅い椀状に形成し、シートには、導電性板ばねと対向する面に、導電性板ばねと接触する面を除いて接着剤層を塗布し、このシートを、ハウジングにおける凹部の外周囲のシート貼着面に接着したことを特徴とする請求項1乃至3記載の押釦スイッチ。
- 導電性板ばねは、浅い椀状に形成し、この導電性板ばねの頂部にシートの中央の膨出部が当接するようにシートを被覆したことを特徴とする請求項1乃至4記載の押釦スイッチ。
- 押圧部は、前板部の略中央部であって、導電性板ばねの頂部に位置して略円形に形成され、この押圧部の中央下面に膨出部を形成し、この膨出部を、導電性板ばねの頂部にシートを介して接するように構成したことを特徴とする請求項5記載の押釦スイッチ。
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