JP5067199B2 - 車載用の電気接続箱 - Google Patents
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Description
例えば、図7(A)に示すように、ロアカバー1やケース本体に設けたワイヤハーネス挿通口2に蓋3をヒンジ部3aを介して設け、該挿通口2にワイヤハーネスw1を挿通させた後、蓋3を閉鎖してワイヤハーネスw1を電気接続箱に保持している。
また、電源線の場合には、図7(B)の示すように、ボルト穴を有するL字型端子7を端末を接続した電源線w2に、別体の保護カバー4に装着しておき、該保護カバー4を電気接続箱外面に凹設した電線引き込み部に固定している。
前記特許文献1の防水構造では、図8に示すように、ロアカバー5のワイヤハーネス挿通用開口5aの下部に第1ワイヤハーネスw3を挿通した状態で、ロアカバー5とは別体部品の防水カバー6に第2ワイヤハーネスw4を挿通し、第2ワイヤハーネスw4を防水カバー6と共にロアカバー5に組み付け、ワイヤハーネス挿通用開口5aを閉鎖している。
前記本体ケースの外周壁に電線配索空間を形成するための屈曲箇所を有し、該屈曲箇所に前記ワイヤハーネスの外径に当接する円弧状内面を有するワイヤハーネス保持部を突設し、該ワイヤハーネス保持部にワイヤハーネスを保持して前記電線配索空間にワイヤハーネスを配置し、さらに、
前記本体ケースの屈曲箇所をアッパーカバーで覆い、かつ、
前記アッパーカバーと前記ロアカバーとは互いにロック結合される嵌合部からの防水用として、アッパーカバーの下端周縁に屈曲部を設ける一方、前記ロアカバーにアッパーカバーの屈曲部の外面に当接する屈曲部を設けると共に、前記アッパーカバーの屈曲部の下端が挿入する溝を設けていることを特徴とする車載用の電気接続箱を提供している。
即ち、ワイヤハーネス保持部とワイヤハーネスとの当接嵌合部でワイヤハーネス配索空間を塞ぐため、屈曲箇所の下方からの浸水を遮断することができる。
また、前記本体ケースの屈曲箇所をアッパーカバーで覆っていることが好ましい。
このように、本体ケースの屈曲箇所をアッパーカバーで覆うと、下方からの水の浸入だけでなく、側方からの水の浸入を防止することができる。
よって、本体ケースとは別体の防水用の保護カバーを設けなくても、電気接続箱内への水の浸入を防止することができ、部品点数を増加させることなくコスト高を抑制することができる。
また、アッパーカバーに2段の屈曲部を形成し防水性を向上させている構造に比べ、1段の屈曲部しか必要とせずスペースをとらないため、省スペースで防水性を向上させることができる。
図1乃至図5に本発明の参考実施形態を示す。
参考実施形態の電気接続箱10は、被水領域である自動車のエンジンルームに搭載される。該電気接続箱10は、内部回路材を収容した本体ケース11と、該本体ケース11に被せて互いにロック結合されるロアカバー12とアッパーカバー13とを備えている。
該ワイヤハーネスW1の先端には、図2(A)に示すように、コネクタC1を接続しており、本体ケース11の装着部11iに着脱自在に装着しているレバー式コネクタC2と嵌合接続している。また、電源線W2は端末に後述するL型端子50を接続しており、本体ケース11の電源線接続部11cと接続している。
なお、参考実施形態では、ワイヤハーネスW1と電源線W2の双方にコルゲートチューブを外装していないが、いずれか一方または双方共にコルゲートチューブを外装してもよい。
ワイヤハーネス保持部11zの外方保持部11d−1、11d−2と、内方保持部11j−1、11j−2との間には、ワイヤハーネスの外径と略当接可能な円弧状内面11h−1、11h−2を有することで、ワイヤハーネス挿通部11f−1を形成している。
本参考実施形態では、ワイヤハーネス保持部11zの上下方向の高さ(板厚)hは約7mmとしているが、ワイヤハーネスW1が確実に保持できる強度を保てるのであれば、高さhの数値は限定されない。
前記窪み部11bのワイヤハーネスW1の挿通部11f−1の中心軸と、前記第1開口11eー1の幅方向の中心とは位置ずれさせ、窪み部11bでのワイヤハーネスW1の配線方向D1は、第1開口11eー1への挿入方向D2とを相違させている。
該第1開口11eー1の幅である傾斜部先端(一方の外方保持部11a−1の先端)P1から他方の外方保持部11d−2の先端P2までの寸法Lは、ワイヤハーネスW1の直径dの寸法よりも短くしている。
また、該突設部11k−1、11k−2の上面からは複数のリブ片11gを上方に突設させている。これらリブ片11gは電源線W2を電源線接続部11cに接続する際、後述するL型端子50が突設部11k−1、11k−2に当接することで起こり得るL型端子50の変形や、突設部11k−1、11k−2の破損を防止するために設けられている。
内方保持部11j−1、11j−2は互いに離間して配置され、電線押込用の第2開口11e−2を形成し、前記第1開口11e−1よりも、その離間寸法を小としている。かつ、ワイヤハーネスW1の直径dよりも短く、電源線W2の直径よりも長く設定されている。
ロアカバー12を本体ケース11に組み付けると、本体ケース11の屈曲箇所Xとロアカバー12の屈曲箇所Zが連続し、上下に貫通した電線配索空間を形成している。
まず、電源線W2を電線押込用の第1開口11e−1に挿入し、ワイヤハーネス挿通部11f−1、第2開口11e−2を通過させ、電源線挿通部11f−2へと配置させた後、電源線W2の端末の電源端子50の水平部51に穿設したボルト孔51aにスタットボルト14aを挿入し、電源接続部11cに電源線W2を接続する。
ついで、コネクタC1が装着されたワイヤハーネスW1を第1開口11e−1へ挿入し、円弧内面11h−1、11h−2に、その外径を当接させ、ワイヤハーネス挿通部11f−1に配置させた後、コネクタC1を本体ケース11に設けられた装着開口11i内に設置されるレバー式コネクタC2に嵌合させる。これにより、本体ケース11の屈曲箇所Xとロアカバー12の屈曲箇所Zにより形成される電線配索空間に2種類の線材が隣接して配置される。
なお、ワイヤハーネスW1に装着されるコネクタC1は必ずしも多極コネクタである必要はなく、電源線W2の外径よりもワイヤハーネスW1の外径が必ずしも大である必要もない。電源線W2が内方に位置し、ワイヤハーネスW1が外方に位置するのであれば、これら2種類の線材の外径は同一であってもかまわない。
かつ、屈曲箇所X,Zをアッパーカバー13で覆っているため、側方からの水の浸入を防止することができる。よって、別体の保護カバーを設けることなく防水性を向上させることができる。
また、外方保持部11d−1、11d−2と内方保持部11j−1、11j−2からなるワイヤハーネス保持部11zおよび突設部11k−1、11k−2が設けられていることで、下方からの浸水を跳ね返し、ワイヤハーネスW1および電源線W2への直接の被水を抑制することができる。
さらに、ワイヤハーネスW1の配索方向D1と電線押込用の第1開口11e−1の開口方向D2を位置ずれさせているため、ワイヤハーネスW1を外方保持部11d−1、11d−2によって、その外径を押さえ、円弧状内面11h−1、11h−2に当接させているため、電線押込用の第1開口11eー1から抜けにくくすることができ、ワイヤハーネス挿通部11f−1からワイヤハーネスW1が離脱することを防止できる。
該実施形態の電気接続箱では、図6に示すように、アッパーカバー13をロアカバー12に被せる構成としている。アッパーカバー13の下端周縁に屈曲部13bを設けている一方、ロアカバー12にアッパーカバー13の屈曲部13bの外面に当接する屈曲部12cを設けると共に、ロアカバー12の平面部12eの端縁にアッパーカバー13の屈曲部13bの下端13dが挿入する溝12dを設けている。
また、アッパーカバーに2段の屈曲部を形成し防水性を向上させている構造に比べ、1段の屈曲部しか必要とせずスペースをとらないため、省スペースで防水性を向上させることができる。
なお、本実施形態の場合、アッパーカバー13がロアカバー12まで延在しているため、前記参考実施形態のアッパーカバー13のカバー片13bは突出させなくてもよい。
他の構成および作用効果は参考実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
11 本体ケース
11b 窪み部
11d−1、11d−2 外方保持部
12 ロアカバー
13 アッパーカバー
13b 屈曲部
50 L型端子
51a ボルト孔
W1 ワイヤハーネス
W2 電源線
X、Y,Z 屈曲箇所
Claims (4)
- 内部回路材を収容した本体ケースと、該本体ケースに被せて互いにロック結合されるロアカバーとアッパーカバーとを備え、前記本体ケースの内部回路材にワイヤハーネスが接続されている車載用の電気接続箱であって、
前記本体ケースの外周壁に電線配索空間を形成するための屈曲箇所を有し、該屈曲箇所に前記ワイヤハーネスの外径に当接する円弧状内面を有するワイヤハーネス保持部を突設し、該ワイヤハーネス保持部にワイヤハーネスを保持して前記電線配索空間にワイヤハーネスを配置し、さらに、
前記本体ケースの屈曲箇所をアッパーカバーで覆い、かつ、
前記アッパーカバーと前記ロアカバーとは互いにロック結合される嵌合部からの防水用として、アッパーカバーの下端周縁に屈曲部を設ける一方、前記ロアカバーにアッパーカバーの屈曲部の外面に当接する屈曲部を設けると共に、前記アッパーカバーの屈曲部の下端が挿入する溝を設けていることを特徴とする車載用の電気接続箱。 - 前記屈曲箇所に設けられたワイヤハーネス保持部は開口を備え、前記ワイヤハーネスを開口より挿通し、該屈曲箇所の奥側に前記本体ケースの回路材に接続される電線を挿通し、該電線の端末に接続した端子を前記本体ケースの内部回路材と接続している請求項1に記載の車載用の電気接続箱。
- 前記電線配索空間は前記本体ケース外周壁とロアカバーの外周壁の屈曲箇所を連通させて形成し、前記ワイヤハーネス保持部は前記本体ケースの屈曲箇所の両側壁から突設させて外方保持部を有すると共に、該外方保持部は互いに離間することで前記開口を形成し、その開口は前記ワイヤハーネスの配索方向の中心軸とは位置ずれしている請求項1または請求項2に記載の車載用の電気接続箱。
- 前記外方保持部の開口寸法は前記ワイヤハーネスの外径よりも小としている請求項3に記載の車載用の電気接続箱。
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