JP5066026B2 - 伸縮体のロック機構 - Google Patents
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Description
この脚立の左右一対の支柱(伸縮体)は伸縮自在となっており、各支柱は筒状の支柱本体と、この支柱本体に挿入された脚柱とを有している。脚柱はロック機構によって支柱本体に対して移動不能に固定されるようになっている。
また、ハンドルを支持フレームに対して揺動方向と直交する方向に移動自在に支持し、支持フレームとハンドルとの間に、ロック部材が挿入体をロックしているときにハンドルの移動でロック部材の離脱揺動を阻止する掛止手段を設けている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ロック部材によるロック状態をロック部材自体で維持できるようにした伸縮体のロック機構を提供することを目的とする。
即ち、本発明に係る伸縮体10のロック機構12は、筒体15に伸縮自在に挿入された挿入体16を伸縮位置で固定するロック機構であって、前記挿入体16に係合孔20を形成し、前記筒体15に固定の支持フレーム25にロック部材27を揺動自在に枢支し、このロック部材27に前記挿入体16の係合孔20に入って内側から係合する係合部45を形成し、前記係合部45は、前記係合孔20の孔上縁20aと当接して挿入体16内からの抜け止めをする作用面48を有している。
これによれば、ロック部材27による挿入体16をロックする状態をロック部材27自体で維持できる。また、ロック部材27の係合部45が挿入体16の係合孔20に係合しロック状態にあるときに、筒体15と挿入体16とを伸ばすようにすると、ロック部材27はその作用面48によって挿入体16内からの抜け止めがなされる。
本発明における課題解決のための他の技術的手段は、筒体15に伸縮自在に挿入された
挿入体16を伸縮位置で固定するロック機構であって、前記挿入体16に係合孔20を形成し、前記筒体15に固定の支持フレーム25にロック部材27を揺動自在に枢支し、このロック部材27に前記挿入体16の係合孔20に入って内側から係合する係合部45を形成し、前記係合部45は、前記係合孔20の孔上縁20aと当接して挿入体16内からの抜け止めをする作用面48を有している。
このようにロック部材27の作用面48を扁平面にしても、ロック部材27の抜け止めをより確実に行える上に、ロック部材27を揺動させる時に、作用面48と係合孔20の孔上縁20aとの当接が強まるようなことは殆どない。
図1乃至4は本発明に係る伸縮体10のロック機構を示しており、また図5乃至図7はこのロック機構を具備した足場台1の一例を示している。
図5乃至図7に示すように、足場台1は、互いに所定間隔をおいて配置された一対の梯子2の上部を台板3で連結したもので、各梯子2に固定されたブラケット4と台板3に固定されたブラケット5とをピン6で枢支することにより主構成されている。ブラケット4、5は、ロックレバー7を位置決め孔8a、8bに選択的に係合させることで互いの回動角度を変更したり変更後に固定したりすることが可能になっており、これにより足場台1として、両梯子2を接地面に立てた使用状態と両梯子2を台板3に折り重ねるように畳んだ折り畳み状態とに変更できるようになっている。
なお、以下の説明において、説明の便宜上、図5に示すように台板3の長手方向(図5の紙面左右方向、図6の紙面貫通方向)を前後方向と言い、図6に示すように踏桟部材11の長手方向(図6の紙面左右方向、図5の紙面貫通方向)を左右方向と言うものとする。
挿入体16はアルミニウム等の金属材で角筒状に形成された条材である。本実施形態では筒体15に採用した溝型条材に対し、その溝内にガタツキなく嵌り込む角筒条材を採用してあり、この嵌め込み状態としたときに筒体15における溝の開口を塞ぐようになる側面には、複数の係合孔20が互いに所定間隔をおいて開口形成されている。本実施形態では係合孔20を横長の角穴としている。挿入体16の下端部には接地部材21が装着され、この接地部材21により梯子2が安定した状態で接地面に接地するようになっている。
ロック機構12は、筒体15に固定された支持フレーム25と、この支持フレーム25の上部寄りに対し前後方向(図1の紙面貫通方向)へ貫通して設けられた枢軸26を支点としつつ左右方向(図1中のa方向)に揺動自在に枢支されたロック部材27と、このロック部材27を揺動操作させるためのハンドル28とを有している。
ロック部材27には揺動ガイド35に対して上から嵌合するガイド受け部37が設けられている。図例のガイド受け部37は、開口部を下向きにした半円状の溝形に形成している。すなわち、ロック部材27は上部寄りを枢軸26が貫通した状態とされ、且つ下部側に設けられたガイド受け部37で揺動ガイド35に嵌合することになるので、ハンドル28が枢軸26を支点として揺動するときには、このハンドル28(揺動ガイド35)と一体的に(このロック部材27も)揺動することになる。
また枢軸26には、揺動ガイド35を挿入体16へ近接させる向きに付勢する係合付勢具40が装着されている。本実施形態において係合付勢具40にはコイルバネを採用してあり、コイルバネの両端部には支持フレーム25の内部奥面に当接する突出脚41を設けると共に、コイルバネの中央部には揺動ガイド35と係合するコ字状の折曲脚42を設けてある。
かつ係合孔20に挿入して係合したり離脱したりする係合部45が設けられている。係合孔20は図7に示したように、挿入体16に長手方向に沿って複数形成された角穴であり、係合部45は角穴に挿脱できるように平面視して角形を呈する突起として形成されたものを示してある。
なお、図4に示すように、筒体15と挿入体16とを伸ばすときに当接点Qに作用する外力をFとおくとき、当接点Qでは、作用面48(円弧面の接線方向と仮定)に対して垂直な分力F1が発生することになる。この分力F1がロック部材27を離脱揺動させる回転モーメントになるのを防止するため、作用面48について凹面を呈する円弧面に形成することや、この円弧面の曲率中心線Rをロック部材27の揺動支点P又はその下方を通るように配置するものである。
ようになる。
従って、ハンドル28と一体となってロック部材27も揺動前の状態へと戻されるようになり、ロック部材27の係合部45と挿入体16の係合孔20とが係合して、係合部45の作用面48と係合孔20の孔上縁20aとが当接するロック状態へ戻る。上記したように、このロック状態では伸縮体10において筒体15と挿入体16とを伸ばすようなことをしても、ロック状態は確実に維持されるから、ハンドル28に対してはそれ以上、ロック状態を確実化させるための操作をする必要はない。
このような構成であると、係合部45が係合孔20に係合した状態(要するにロック部材27によるロック状態)にあるときに、伸縮体10において筒体15と挿入体16とを伸ばすようにしたとき、作用面48には係合孔20の孔上縁20aとの当接を強めるようなカム作用が生じることになる。
なお、作用面48の扁平面に対する垂線Sがロック部材27の揺動支点Pを通るように配置することもできる。
本発明は、上記した各実施形態に限定されるものではない。例えば本発明に係る伸縮体10のロック機構12は、伸縮可能な支柱を有する足場台1だけでなく、伸縮可能な支柱を有する梯子や脚立等に適用しても良い。
ロック部材27の係合部45は、先端をL字状の鉤形状に形成しておいて、鉤形状先端を挿入体16の係合孔20から入れて挿入体16の内面と当接させ、それにより係合部45を挿入体16の内側から係合孔20と係合させて、それ自体で抜け止めをするように構成してもよい。この場合、係合部45の先端には係合部45を挿入体16内へ引き入れるカム作用は奏功しない。
係合孔20は角穴以外の開口形状としてもよく、同様に、係合部45についても係合孔20の開口形状に応じて、平面視形状を適宜変更可能である。
15 筒体
16 挿入体
20 係合孔
25 支持フレーム
27 ロック部材
28 ハンドル
45 係合部
48 作用面
Claims (2)
- 筒体(15)に伸縮自在に挿入された挿入体(16)を伸縮位置で固定するロック機構であって、
前記挿入体(16)に係合孔(20)を形成し、前記筒体(15)に固定の支持フレーム(25)にロック部材(27)を揺動自在に枢支し、
このロック部材(27)に前記挿入体(16)の係合孔(20)に入って内側から係合する係合部(45)を形成し、
前記係合部(45)は、前記係合孔(20)の孔上縁(20a)と当接して挿入体(16)内からの抜け止めをする作用面(48)を有し、
前記作用面(48)は、ロック部材(27)の揺動方向と沿うように凹面を呈する円弧面に形成されており、この円弧面の曲率中心線(R)がロック部材(27)の揺動支点(P)又はその下方(P1)を通るように配置されている
ことを特徴とする伸縮体のロック機構。 - 筒体(15)に伸縮自在に挿入された挿入体(16)を伸縮位置で固定するロック機構であって、
前記挿入体(16)に係合孔(20)を形成し、前記筒体(15)に固定の支持フレーム(25)にロック部材(27)を揺動自在に枢支し、
このロック部材(27)に前記挿入体(16)の係合孔(20)に入って内側から係合する係合部(45)を形成し、
前記係合部(45)は、前記係合孔(20)の孔上縁(20a)と当接して挿入体(16)内からの抜け止めをする作用面(48)を有し、
前記作用面(48)は、前記係合孔(20)の孔上縁(20a)と当接する点から挿入体(16)内方へ向けて斜め上方へ傾斜する扁平面に形成されており、この扁平面に対する垂線(S)がロック部材(27)の揺動支点(P)又はその下方(P1)を通るように配置されている
ことを特徴とする伸縮体のロック機構。
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