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JP5047689B2 - 電動湾曲内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、電動式の湾曲部を操作する操作入力デバイスとしてトラックボールを使用する操作部を備えた電動湾曲内視鏡に関する。
従来から内視鏡の挿入部に設けられている湾曲部を電動モータの駆動力で湾曲駆動させる電動湾曲内視鏡装置が開発されている。特許文献1には、この湾曲部を操作する操作入力デバイスとしてトラックボールを使用する操作部を備えた電動湾曲内視鏡装置が示されている。
また、特許文献2には、挿入部の基端部に湾曲部を電動駆動する駆動モータを組み込んだ駆動ユニットが着脱可能に連結されている構成の電動湾曲内視鏡装置が示されている。ここでは、リモコン式の操作部を設け、この操作部を挿入部とは別体に配置させている。
特開2003−275168号公報 特開2006−288751号公報
特許文献1の装置は、トラックボールを操作部の本体に対して回転可能に係止する具体的な構成は示されていないので、不明である。トラックボールを操作部の本体に対して回転可能に係止する場合には、操作部の本体に対してトラックボールの係止手段を設ける必要がある。そして、操作部の本体に対してトラックボールを着脱する作業時にはトラックボールの係止手段を操作する作業が必要になる。
特許文献2の装置のようにリモコン式の操作部を設けた場合には、挿入部と操作部とが分離しているため、挿入部の捻り操作を行う際に、従来内視鏡のように操作部を把持している左手で挿入部の捻り操作のサポートができない。そのため、挿入部の捻り操作を行う場合には、挿入部を右手のみで捻ることになるので、内視鏡を操作する操作者の右手の疲労が増える傾向がある。さらに、リモコン式の操作部では挿入部と操作部とが分離しているため、挿入部を右手のみで把持することになる。そのため、挿入部を挿入する操作を進めると、挿入部の上下方向が感覚的に解らなくなり易いので、挿入部を挿入する操作の作業性が低下する可能性がある。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、挿入部の捻り操作を行う際の右手の疲労低減を図ることができ、挿入部の挿入時の上下方向の認識性を高め、操作の作業性を高めることができる電動湾曲内視鏡を提供することにある。
請求項1の発明は、電動式の湾曲部を備えた挿入部の基端部に設けられた操作部取付け部と、前記操作部取付け部に着脱可能に取付けられ、内視鏡を操作する操作入力部を有する操作部ユニットと、を具備し、前記操作部ユニットは、前記湾曲部の操作を指示するための指示部であるトラックボールの装着部と、前記トラックボール装着部に回転可能に、かつ着脱可能に装着されたトラックボールと、前記トラックボール装着部に装着された前記トラックボールが前記トラックボール装着部から抜けることを規制する抜け規制手段と、前記操作部ユニットを前記操作部取付け部に取り付けた際に、前記操作部取付け部に着脱可能に連結される着脱部と、前記操作部取付け部と前記着脱部との連結時に、前記着脱部を前記操作部取付け部に係脱可能に係止する操作部係止手段と、前記操作部係止手段と前記抜け規制手段とに連結され、前記操作部係止手段と前記抜け規制手段とを連動駆動する連動駆動手段とを具備することを特徴とする電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項1の発明では、挿入部の基端部の操作部取付け部に操作部ユニットが着脱可能に取付けられる。これにより、挿入部の捻り操作を行う際の右手の疲労低減を図ることができ、挿入部の挿入時の上下方向の認識性を高め、操作の作業性を高める。さらに、操作部取付け部に操作部ユニットを着脱する作業時には連動駆動手段を操作することにより、操作部係止手段と抜け規制手段とが連動駆動される。このとき、操作部ユニットを操作部取付け部に取り付けた際に、操作部係止手段によって操作部取付け部に対して操作部ユニットの着脱部を係脱可能に係止し、トラックボール装着部に装着されたトラックボールが抜け規制手段によってトラックボール装着部から抜けることを規制する。これにより、操作部取付け部から取り外しできる操作部ユニットと、操作部ユニットから取り外しできるトラックボールとを一度に抜け止め操作できることで操作が簡便になるようにしたものである。
請求項2の発明は、前記挿入部の基端部は、前記挿入部に対して動力を供給するための動力源を備えたパワーユニットに着脱可能に連結される連結部材を備え、前記操作部ユニットは、前記動力源の動作指示を行うことを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項2の発明では、挿入部の基端部の連結部材をパワーユニットに着脱可能に連結させるとともに、操作部ユニットによってパワーユニットの動力源の動作指示を行うことにより、挿入部に対して動力を供給するための動力源を制御するようにしたものである。
請求項3の発明は、前記操作部ユニットの前記着脱部を係脱可能に係合する係合部と、前記操作部ユニットの前記着脱部を前記係合部の位置までガイドするガイド手段とを有し、前記ガイド手段は、前記操作部ユニットを異なる2方向にガイドするガイド部を有し、前記ガイド部は、第1のガイド方向が前記挿入部の基端部が前記パワーユニットと着脱される着脱方向とは異なる方向に設定され、第2のガイド方向が前記第1のガイド方向とは異なる方向に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項3の発明では、操作部取付け部に操作部ユニットを着脱する作業時には操作部ユニットの着脱部をガイド手段に沿って係合部の位置までガイドする。このとき、ガイド手段のガイド部によって操作部ユニットを異なる2方向、すなわち、挿入部の基端部がパワーユニットと着脱される着脱方向とは異なる方向に設定された第1のガイド方向と、第1のガイド方向とは異なる方向に設定されている第2のガイド方向とに案内するようにしたものである。
請求項4の発明は、前記第2のガイド方向は、前記挿入部の中心軸の軸回りのねじり方向に抗する方向に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項4の発明では、操作部取付け部に操作部ユニットを取り付けた際、操作部ユニットの第2のガイド方向を挿入部の中心軸の軸回りのねじり方向に抗する方向に設定することにより、回動軸に対して操作部がオフセットした形になるため、ねじり操作が容易になるようにしたものである。
請求項5の発明は、前記操作部ユニットは、操作部ユニット本体の表面側に前記トラックボール装着部、裏面側に前記着脱部がそれぞれ配設され、前記トラックボール装着部は、前記操作部ユニットに形成され、前記トラックボールを取り付ける凹部を有し、前記抜け規制手段は、前記連動駆動手段の操作に伴って前記凹部内で進退可能な抜け止めピンを有することを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項5の発明では、操作部ユニット本体の表面側のトラックボール装着部の凹部にトラックボールを取り付けた際に、連動駆動手段の操作に伴って抜け規制手段の抜け止めピンを凹部内で進退駆動させ、抜け止めピンによってトラックボールを係止してトラックボール装着部の凹部からトラックボールが抜け落ちることを規制するようにしたものである。
請求項6の発明は、前記操作部ユニットは、把持する際の把持中心となる第1の中心軸と、前記挿入部の中心軸である第2の中心軸とが偏心して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項6の発明では、操作部ユニットを把持する際の把持中心となる第1の中心軸と、挿入部の中心軸である第2の中心軸とを偏心して配置することにより、操作部取付け部に操作部ユニットを取り付けた際、回動軸に対して操作部がオフセットした形になるため、ねじり操作が容易になるようにしたものである。
請求項7の発明は、前記操作入力部は、湾曲操作入力デバイスと、送気送水スイッチと、吸引スイッチと、スコープスイッチとを有することを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項7の発明では、操作部ユニットの操作入力部は、湾曲操作入力デバイスと、送気送水スイッチと、吸引スイッチと、スコープスイッチとを操作するようにしたものである。
請求項8の発明は、前記操作部取付け部は、前記操作部ユニットを前記第1のガイド方向にガイドする第1のガイド部と前記操作部ユニットを前記第2のガイド方向にガイドする第2のガイド部とを有し、前記操作部係止手段は、前記操作部ユニットが前記第2のガイド部の終端位置に移動された位置で作動されることを特徴とする請求項3に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項8の発明では、操作部取付け部に操作部ユニットを取り付ける際に、操作部取付け部の第1のガイド部によって操作部ユニットを第1のガイド方向にガイドし、その後、第2のガイド部によって操作部ユニットを第2のガイド方向にガイドする。このとき、操作部ユニットが第2のガイド部の終端位置に移動された位置で操作部係止手段が作動されるようにしたものである。
請求項9の発明は、前記連動駆動手段は、前記操作部係止手段を操作する第1の操作部と、前記抜け規制手段を操作する第2の操作部と、回動軸を中心に回動する回動レバーとを有し、前記回動レバーは、一端側にレバー操作部、他端側に前記第1の操作部を有し、前記回動レバーを回動範囲の終端位置で前記第1の操作部を作動させ、前記回動範囲の中途位置で前記第2の操作部を作動させることを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項9の発明では、操作部取付け部に操作部ユニットを取り付ける際に、回動レバーの一端側のレバー操作部を操作して回動軸を中心に回動レバーを回動することにより、連動駆動手段の第1の操作部によって操作部係止手段を操作するとともに、第2の操作部によって抜け規制手段を操作する。このとき、回動レバーの回動範囲の終端位置で第1の操作部を作動させ、回動範囲の中途位置で前記第2の操作部を作動させることにより、操作部取付け部から操作部ユニットを取り外す際に、レバーの操作角度に応じて、操作部取付け部から操作部ユニットが外れる時期と、操作部ユニットからボールが外れる時期が異なり、45度回転すると操作部ユニットが取れ、90度回転するとボールが取れるようにしたものである。
請求項10の発明は、前記操作部係止手段は、前記操作部取付け部に突設された係止部を有し、前記操作部ユニットの前記着脱部が前記第2のガイド部の終端位置に移動された位置で前記回動レバーを前記回動範囲の終端位置に移動させることにより、前記第1の操作部を前記係止部に係止させて前記操作部ユニットが前記第2のガイド部に沿って移動することを規制することを特徴とする請求項9に記載の電動湾曲内視鏡である。
そして、本請求項10の発明では、操作部取付け部に操作部ユニットを取り付ける際に、操作部ユニットの着脱部が第2のガイド部の終端位置に移動された位置で回動レバーを回動範囲の終端位置に移動させることにより、第1の操作部を操作部取付け部の係止部に係止させて操作部ユニットが第2のガイド部に沿って移動することを規制するようにしたものである。
本発明によれば、挿入部の捻り操作を行う際の右手の疲労低減を図ることができ、挿入部の挿入時の上下方向の認識性を高め、挿入部を挿入する操作の作業性を高めることができる。
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図38を参照して説明する。図1は、医療装置のシステム全体の概略構成を示す。医療装置には、患者用ベッド1の近傍位置に電動湾曲内視鏡2のシステムを搭載するカート7が配置される。医療装置である電動湾曲内視鏡装置は、主に電動湾曲内視鏡2と、光源装置3と、ビデオプロセッサ4と、ポンプユニット5と、システム電源6(図2参照)とを有する。
図2に示すようにカート7には、床上を移動自在となるように例えばキャスター等を備えた台車7aの上に光源装置3と、ビデオプロセッサ4と、ポンプユニット5と、システム電源6とが積層状態で搭載されている。電動湾曲内視鏡2のシステムは、ビデオプロセッサ4からの映像信号を受けて所定の内視鏡画像を表示するモニタ8を備えている。モニタ8は、患者用ベッド1の側部に立設された状態で装着されている。
さらに、カート7は、電動湾曲内視鏡2を移動自在に保持する複数の可動アーム部等からなる内視鏡用アーム9を有する。内視鏡用アーム9は、カート7上に立設されたほぼL字状の支持アーム101と、複数、本実施の形態では3つ(第1〜第3)の水平動アーム102a,102b,102cと、1つの鉛直動アーム103とを有する。第1水平動アーム102aの一端部は、支持アーム101の上端部に鉛直方向に延設された回動軸を中心に回動可能に連結されている。第1水平動アーム102aの他端部には、第2水平動アーム102bの一端部が鉛直方向に延設された回動軸を中心に回動可能に連結されている。第2水平動アーム102bの他端部には、第3水平動アーム102cの一端部が鉛直方向に延設された回動軸を中心に回動可能に連結されている。第3水平動アーム102cの他端部には、鉛直動アーム103の基端部が水平方向に延設された回動軸を中心に回動可能に連結されている。さらに、鉛直動アーム103の先端部には内視鏡保持部104が配設されている。
内視鏡用アーム9の内視鏡保持部104は、図5に示すようにほぼC字状に形成されたC型リング107を有する。C型リング107は、ほぼC字状の内輪部107aと、ほぼC字状の外輪部107bとを有する。内輪部107aは、外輪部107bに沿って回動可能に連結され、かつ任意の回動位置で固定可能に支持されている。
また、第1水平動アーム102aと第2水平動アーム102bとの連結部には鉛直方向に立設された第1支持ロッド105a、第2水平動アーム102bと第3水平動アーム102cとの連結部には鉛直方向に立設された第2支持ロッド105bがそれぞれ連結されている。第1支持ロッド105aおよび第2支持ロッド105bの上端部にはリング状のバンドルリテーナ106がそれぞれ固定されている。
電動湾曲内視鏡2は、主に体腔内に挿入する細長い挿入部10と、この挿入部10の基端部に着脱自在に連結されたパワーユニット11と、このパワーユニット11に対して着脱可能に連結される管路コネクタ32と、操作部ユニット12とによって構成されている。
図6に示すように挿入部10は、細長い可撓管部13と、この可撓管部13の先端に基端部が連結された湾曲部14と、この湾曲部14の先端に基端部が連結された先端硬性部15とを有する。先端硬性部15の先端面には、照明光学系の照明レンズ16と、観察光学系の観察レンズ17と、図2に示す処置具挿通チャンネルの先端開口部18と、送気送水用ノズル19と、前方送水用開口部20などが配設されている。
照明レンズ16の後方には照明光を導光する光ファイバーによって形成されるライトガイド21の先端部が配設されている。観察レンズ17の後方にはこの観察レンズ17により結像された画像を光電変換するためのCCD22などの撮像素子と、このCCD22を駆動するCCDドライバ23とが配設されている。
また、電動湾曲内視鏡2の湾曲部14は、ほぼリング状の複数の湾曲駒が挿入部10の軸方向に沿って並設され、それぞれリベットなどの回動ピンを介して回動可能に連結されている。さらに、湾曲部14には、この湾曲部14を例えば、上下左右の4方向に湾曲操作する湾曲操作用の4本のワイヤの先端側が接続されている。各ワイヤの基端部側は、挿入部10の基端部側に延出されている。そして、パワーユニット11からの駆動力を受けてワイヤが牽引駆動される。これにより、湾曲部14は、真っ直ぐに伸びた湾曲角度が0°の通常の直線状態(非湾曲状態)から上下左右方向に任意の湾曲角度に湾曲操作された湾曲形状まで湾曲可能になっている。
挿入部10の内部には、外部機器と着脱可能に接続される複数の内蔵物、例えば流体管路である第1の内蔵物111と、動力、光、信号などを伝送する伝送路によって形成される第2の内蔵物112とを有する。本実施の形態では、第1の内蔵物111は、前方送水管路24と、送気管路25aと、送水管路25bと、吸引管路を兼ねる処置具挿通管路26とによって形成される。第2の内蔵物112は、例えば湾曲部14を例えば、上下左右の4方向に湾曲操作する湾曲操作用(動力伝送用)の図示しない4本のワイヤと、光伝送用のライトガイド21と、CCDドライバ23に接続された信号伝送用の電気配線113とによって形成される。
前方送水管路24の先端部は前方送水用開口部20に連結されている。また、送水管路25bの先端部には、送気管路25aの先端部が連結されている。そして、送水管路25bと、送気管路25aとの連結部よりも先端側には送気送水管路25が形成されている。この送気送水管路25の先端部は送気送水用ノズル19に連結されている。処置具挿通管路26の先端部は、先端開口部18に連結されている。
図6に示すように挿入部10の基端部には、可撓管部13よりも太径の挿入部コネクタ114が設けられている。この挿入部コネクタ114は、軸方向に沿って配置された3つのブロック、すなわち第1ブロック114aと、第2ブロック114bと、第3ブロック114cとを有する。第1ブロック114aは、最も可撓管部13側に配置されている円錐形状部114a1と円筒形状部114a2とを有する。第2ブロック114bは、中央位置に配置された最も大型のブロックである。第3ブロック114cは、挿入部10の基端部の端末部分に配置されたブロックである。そして、挿入部コネクタ114は、第3ブロック114cの部分がパワーユニット11に対して挿入部10の挿入方向に挿脱されて着脱可能に連結されるようになっている。
さらに、挿入部コネクタ114は、第1のコネクタ部115と、第2のコネクタ部116とを有する。第1のコネクタ部115には、前方送水口金117aと、送水口金117bと、送気口金117cと、漏水検知口金117dとが設けられている。これらの口金117a〜117dは、図7に示すように挿入部コネクタ114の第2ブロック114bと第3ブロック114cとの間の第2ブロック114bの端面114b1に後端側に向けて突設されている。前方送水口金117aには、前方送水管路24の基端部が連結されている。同様に、送水口金117bには送水管路25bの基端部、送気口金117cには送気管路25aの基端部がそれぞれ連結されている。さらに、上記口金117a〜117cは、例えば金属などの硬質な材料製の雄口金によって形成されている。
第2のコネクタ部116には、光接続部118aと、電気接続部118bと、駆動力伝達用の駆動力伝達部118cとが設けられている。ここで、電気接続部118bは、挿入部コネクタ114の第3ブロック114cの後端部に突設された円筒部材119の外周面に並設された電気接点120によって形成されている。光接続部118aは、第3ブロック114cの後端部の円筒部材119の軸心部に配置されたライトガイド21の接続端部21aによって形成されている。駆動力伝達部118cは、挿入部コネクタ114の第3ブロック114cの図7、図8中で上下に配置された一対のカップリング部121a,121bによって形成されている。
また、挿入部コネクタ114の円筒形状部114a2の外周面には、処置具挿通部28が突設されている。処置具挿通部28には、図示しない吸引チューブ付き鉗子栓が装着される。そして、吸引チューブ付き鉗子栓を通して処置具挿通部28から挿入される鉗子等の処置具は、処置具挿通管路26を挿通して挿入部10の先端側前面の先端開口部18から突出し得るようになっている。
なお、吸引チューブ付き鉗子栓には、別体の吸引チューブの一端部が連結されている。そして、処置具挿通管路26は、処置具挿通部28の吸引チューブ付き鉗子栓を介して別体の吸引チューブと連結されている。これにより、処置具挿通管路26は、吸引をした際の吸引物の通路としても使われる。そして、吸引物を処置具挿通管路26から処置具挿通部28の吸引チューブ付き鉗子栓を経て吸引チューブに吸引させることができる。
パワーユニット11は、例えば略円筒状や略円柱状のユニット本体11aを有する。このユニット本体11aの一端部(挿入部10との接続端部)には、内視鏡用アーム9の内視鏡保持部104の内輪部107aへの取り付け用の取付け部11bが形成されている。この取付け部11bはC型リング107の内輪部107aと対応する形状に形成されている。そして、パワーユニット11の取付け部11bは、内視鏡用アーム9のC型リング107の内輪部107aに取り付けられた状態で固定されている。これにより、内視鏡用アーム9によって、内視鏡2が所定の範囲内で移動可能に支持されている。
パワーユニット11は、湾曲部14を電動駆動する駆動源である電動モータ(湾曲駆動手段)35を有する駆動力発生部11Aと、ライトガイド125によって照明光を伝送する光伝送部11Bと、CCD22の電気信号を伝送する電気信号伝送部11Cとを有する。
駆動力発生部11Aは、電動モータ35を含むパワーユニット11の統括的な制御を行なうモータ制御部36と、電動モータ35の回転速度や回転量等の動作状態をデータ化するエンコーダ37と、電動モータ35の回転動力を減速させる減速ギアー38と、この減速ギアー38に連結され電動モータ35の回転動力を挿入部10の側の動力連結部39へと伝達する電磁クラッチ40と、回転位置検出手段であるポテンショメータ41と、電磁クラッチ40の動作を検出するクラッチ動作検出スイッチ42と、挿入部10とパワーユニット11との係合状態を検出する着脱状態検出スイッチ43等によって構成されている。
さらに、ユニット本体11aには、取付け部11b側の端面に挿入部コネクタ114の第3ブロック114cの部分が挿脱可能に挿入される収納室11cの開口部11dが形成されている。
ユニット本体11aの収納室11cの内部には、図4に示すように光伝送部11Bを形成する光接続用のライトガイド接続部122と、電気信号伝送部11Cを形成する電気接続用の電気接点123と、動力伝達用のカップリング部124とが設けられている。これらのライトガイド接続部122と、電気接点123と、カップリング部124とはそれぞれユニット本体11aの収納室11cの内部に挿入部コネクタ114の第3ブロック114cの部分が挿脱可能に挿入された際に、挿入部コネクタ114が収納室11cの終端位置まで挿入された時点で挿入部コネクタ114のライトガイド21の接続端部21aと、電気接点120と、カップリング部121a,121bとそれぞれ接続される位置に配置されている。そして、これらのライトガイド接続部122と、電気接点123と、カップリング部124とによって挿入部コネクタ114の第2のコネクタ部116と着脱可能に接続される第2の外部機器コネクタが形成されている。
また、ユニット本体11aの後端部には、ユニバーサルコード33の一端部が連結されている。ユニバーサルコード33内にはライトガイド125と、CCD22の電気信号伝送用の電気配線126が配設されている。ユニバーサルコード33の先端部には光源装置3に接続される光コネクタ部127が連結されている。この光コネクタ部127の側部には電気ケーブル128を介して電気コネクタ部129が連結されている。この電気コネクタ部129は、ビデオプロセッサ4に接続されている。
図5および図9(A),(B)に示すようにユニット本体11aには、円形状の外周面の一部を切欠させた平板状の切欠部130が形成されている。この切欠部130には、挿入部10との接続端部側に管路コネクタ装着部131が設けられている。この管路コネクタ装着部131には、管路コネクタ32が着脱可能に装着される。
管路コネクタ32は、図9(A)に示すようにゴムなどの弾性体によって形成されたブロック状のコネクタ本体132を有する。このコネクタ本体132には、流体管路接続用の3つ(第1,第2,第3)の接続穴部133a,133b,133cが形成されている。第1の接続穴部133aには前方送水チューブ134a、第2の接続穴部133bには送水チューブ134b、第3の接続穴部133cには送気チューブ134cの各一端部が連結されている。
管路コネクタ32の第1,第2,第3の接続穴部133a,133b,133cは、挿入部コネクタ114の第1のコネクタ部115に突設された3つの雄口金である前方送水口金117aと、送水口金117bと、送気口金117cがそれぞれ挿入される雌口金によって形成されている。ここで、第1,第2,第3の接続穴部133a,133b,133cは、雄口金である口金117a〜117cの外径よりも大径な図示しない遊嵌用の嵌合穴と、この嵌合穴の内周面に内向きに突設されたシール用の凸部とを有する。凸部は、嵌合穴の内周面の周方向全体に延設されている。この凸部の内径は、雄口金である口金117a〜117cの外径よりも小径に設定されている。そのため、嵌合穴内に雄口金である口金117a〜117cが挿入された場合には口金117a〜117cによって凸部の部分が押し潰される状態で弾性変形し、口金117a〜117cと嵌合穴の内周面との間の隙間が水密状態にシールされるようになっている。
また、管路コネクタ32のコネクタ本体132の下部には、コネクタ本体132の両側に突出する凸部155が突設されている。これらの凸部155は、図9(A),(B)に示すようにパワーユニット11の管路コネクタ装着部131の底面に上向きに突設された逆L字状の係合凸部156に係合されるようになっている。これにより、パワーユニット11の管路コネクタ装着部131に装着されている管路コネクタ32が図9(A)中で上側(挿入部10の抜去方向に対して直交する方向)に引き抜かれることが防止されている。
さらに、管路コネクタ32のコネクタ本体132の上部には、チューブ類保持具157が突設されている。このチューブ類保持具157には、2つのチューブ類保持溝158が形成されている。各チューブ類保持溝158には上側にすり割り状のスリット部158aが形成されている。このスリット部158aからチューブ類保持溝158にチューブやワイヤなどのチューブ類が挿脱できるようになっている。
そして、管路コネクタ32は、パワーユニット11に挿入部10の挿入部コネクタ114が連結される前に予めパワーユニット11の管路コネクタ装着部131に装着される。このパワーユニット11と管路コネクタ32との接続時には、管路コネクタ32の前方送水チューブ134aと、送水チューブ134bと、送気チューブ134cの各他端部は、ポンプユニット5にそれぞれ連結される。このとき、ユニバーサルコード33と、管路コネクタ32の前方送水チューブ134aと、送水チューブ134bと、送気チューブ134cおよび吸引チューブ161は、図示しない吸引チューブとともに第1支持ロッド105aおよび第2支持ロッド105bの各バンドルリテーナ106内にそれぞれ軸方向に移動可能に、かつ軸回りの回動/回転も可能に挿通される。
ポンプユニット5には、流体制御カセット5aが着脱可能に装着されている。この流体制御カセット5aは、送気、送水、吸引に関する弁体を有する流量調整機構を備えている。ポンプユニット5は、流体制御カセット5aの流量調整機構を駆動する。
また、管路コネクタ32がパワーユニット11の管路コネクタ装着部131に装着されたのち、図3に示すようにパワーユニット11に挿入部10の挿入部コネクタ114が連結される。このとき、挿入部コネクタ114の第2のコネクタ部116の光接続部118aと、電気接続部118bと、駆動力伝達用の駆動力伝達部118cとがパワーユニット11の第2の外部機器コネクタであるライトガイド接続部122と、電気接点123と、カップリング部124とそれぞれ接続される。これにより、挿入部10の光伝送用のライトガイド21と、電気信号伝送用の電気配線113と、動力伝送用のカップリング部121a,121bとがパワーユニット11のライトガイド125と、電気配線126と、カップリング部124とそれぞれ接続される。
同時に、挿入部10の挿入部コネクタ114の第1のコネクタ部115が管路コネクタ32に連結される。このとき、第1のコネクタ部115の前方送水口金117aと、送水口金117bと、送気口金117cとが管路コネクタ32の第1,第2,第3の接続穴部133a,133b,133cにそれぞれ連結される。これにより、挿入部10側の前方送水管路24と、送気管路25aと、送水管路25bとが管路コネクタ32側の前方送水チューブ134aと、送水チューブ134bと、送気チューブ134cとそれぞれ接続される。
図10に示すように、挿入部コネクタ114の第2ブロック114bの一側面114b2には、操作部取付け部30が形成されている。この操作部取付け部30には、操作部ユニット12を係脱可能に係合する係合部31と、操作部ユニット12を係合部31の位置までガイドするガイド手段34と、操作部ユニット12を係合部31の位置で固定するための固定リブ(係止部)50とを有する。
ガイド手段34は、第2ブロック114bの一側面114b2に突設された2つ(第1,第2)のガイドレール構成部材51,52を有する。第1のガイドレール構成部材51は、ほぼL字状に屈曲された2つ(第1,第2)のガイドレール(ガイド部)51a,51bを有する。第1のガイドレール51aは、挿入部10の基端部がパワーユニット11と着脱される着脱方向と異なる方向、例えば着脱方向と直交する方向に延設されている。第2のガイドレール51bは、第1のガイドレール51aの終端位置に連結され、第1のガイドレール51aの方向とは異なる方向、例えば第1のガイドレール51aの延設方向と直交する方向に延設されている。
第2のガイドレール構成部材52は、ほぼL字状に屈曲された2つ(第1,第2)のガイドレール(ガイド部)52a,52bと、1つの終端固定部52cとを有する。第1のガイドレール52aは、第1のガイドレール構成部材51の第1のガイドレール51aと平行に延設されている。第2のガイドレール52bは、第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと平行に延設されている。そして、第1のガイドレール52aの終端位置に第2のガイドレール52bの一端部が連結され、第2のガイドレール52bの他端部に終端固定部52cが連結されている。この終端固定部52cによって操作部ユニット12の係合部31が構成されている。
操作部取付け部30に操作部ユニット12を取付ける場合には、第1のガイドレール構成部材51の第1のガイドレール51aと、第2のガイドレール構成部材52の第1のガイドレール52aとによって操作部ユニット12が第1のガイド方向にガイドされたのち、第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとによって第2のガイド方向にガイドされて操作部ユニット12が終端固定部52cの位置まで案内されるようになっている。これにより、操作部ユニット12を異なる2方向にガイドするようになっている。なお、第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとによってガイドされる第2のガイド方向は、挿入部10の中心軸の軸回りのねじり方向に抗する方向に設定されている。
操作部ユニット12は、挿入部10の操作部取付け部30に取付けた状態(図3参照)、または、挿入部10の操作部取付け部30から取り外した状態(図1、2参照)のうち、少なくともいずれか一方の状態で使用される。図10〜図13は、操作部ユニット12を挿入部10の操作部取付け部30から取り外した状態を示す。
操作部ユニット12は、操作部ユニット本体61を有する。図10に示すように操作部ユニット本体61の表面61aには、湾曲操作入力デバイスであるトラックボール45が配設されている。操作部ユニット本体61の裏面61bには、図11に示すように操作者によって把持可能なグリップ部(把持部)62と、挿入部10の操作部取付け部30に着脱するための着脱部63とが設けられている。
さらに、操作部ユニット12には、内視鏡2を操作する操作入力部64と、着脱操作レバー(回動レバー)65とが設けられている。操作入力部64は、図2に示すように上記トラックボール45と、送気送水操作指示を行なう送気送水スイッチ46と、吸引操作指示を行なう吸引スイッチ47等の各種操作部材と、ビデオ撮影等のビデオプロセッサ4の各種機能をリモート操作する各種のビデオスイッチであるスコープスイッチ48とを有する。操作部ユニット本体61には、これらの操作入力部64に電気的に接続されるAD変換器49等が設けられている。さらに、操作部ユニット12には、電気ケーブル44の一端が接続されている。電気ケーブル44の他端はポンプユニット5に接続されている。なお、AD変換器49は、ビデオ撮影等を操作する各種のスコープスイッチ48から生じる電気信号を受けて所定の操作指示信号とするAD変換処理を行なうものである。操作部ユニット12の複数のスコープスイッチ48には、スイッチ毎に例えば、フリーズ(静止画)指示や、レリーズ等のスイッチ機能を割り付けることができる。そして、スコープスイッチ48のスイッチ操作をすることにより、割り付けられた機能に対応する信号処理、例えば静止画をモニタ8の表示画面に出力する動作を行う。
また、操作部ユニット12の各操作部材が操作されることによって生じる各種の指示信号は、AD変換器49から適宜指示信号に対応する制御を行なうための制御信号を各機器に向けて出力するようになっている。これにより、パワーユニット11の駆動制御を行なうと共に光源装置3やビデオプロセッサ4やポンプユニット5等を統括的に制御するようになっている。
操作部ユニット12の着脱部63は、図14、15に示すように操作部ユニット本体61の裏面61bに突設された平板状のブロック66を有する。ブロック66の周縁部位には、操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第1,第2のガイドレール51a,51bとそれぞれ対応する位置に、溝状の第1,第2のスライドリブ67a,67bが形成されている。同様に、ブロック66の周縁部位における第2のガイドレール構成部材52の第1,第2のガイドレール52a,52bとそれぞれ対応する位置に、溝状の第1,第2のスライドリブ68a,68bが形成されている。
操作部ユニット12の着脱部63が挿入部10の操作部取付け部30に装着される作業時には着脱部63の第1のスライドリブ67a,68aが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第1のガイドレール51aと、第2のガイドレール構成部材52の第1のガイドレール52aとに沿ってそれぞれ移動されたのち、着脱部63の第2のスライドリブ67b,68bが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとに沿ってそれぞれ移動されるようになっている。そして、操作部取付け部30の係合部31に着脱部63の第1のスライドリブ68aが係脱可能に係合されるようになっている。このとき、図38に示すように固定リブ50と操作部ユニット12の着脱部63との間にはクリアランスCが形成されている。これにより、操作部ユニット12の着脱部63の第2のスライドリブ67b,68bが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとに沿ってそれぞれ移動可能になっている。
また、操作部ユニット本体61の表面61aには、トラックボール45を取り付ける凹部69を有するトラックボール装着部70が形成されている。トラックボール45は、トラックボール装着部70に回転可能に、かつ着脱可能に装着されている。
また、操作部ユニット本体61には、図17に示すように操作部係止手段71と、抜け規制手段72と、連動駆動手段73とが設けられている。操作部係止手段71は、操作部ユニット12を操作部取付け部30に取り付けた際に、操作部取付け部30に対して操作部ユニット12を係脱可能に係止する。抜け規制手段72は、トラックボール装着部70に装着されたトラックボール45がトラックボール装着部70から抜けることを規制する。連動駆動手段73は、操作部係止手段71と抜け規制手段72とに連結され、操作部係止手段71と抜け規制手段72とを連動駆動する。
操作部係止手段71は、操作部ユニット12の着脱操作レバー65の一端部に配置された板状部材74を有する。着脱操作レバー65は、ほぼL字状に形成されている。L字状の着脱操作レバー65の一端部に板状部材74、他端部に操作つまみ75がそれぞれ設けられている。
着脱操作レバー65のL字の屈曲部位には回動軸76の上端部が固定されている。図27に示すように回動軸76は操作部ユニット本体61の端面に形成された軸穴77内に回転自在に挿入されている。そして、着脱操作レバー65は回動軸76を中心に回動可能に支持されている。
そして、操作部ユニット12を操作部取付け部30に取り付けた際に、操作部取付け部30の係合部31に着脱部63の第1のスライドリブ68aが係脱可能に係合された状態で、回動軸76を中心に着脱操作レバー65を回動させることにより、図38に示すように固定リブ50と操作部ユニット12の着脱部63との間に形成されたクリアランスCの部分に着脱操作レバー65の板状部材74を挿入させる状態で板状部材74を固定リブ50に係止させる。これにより、操作部ユニット12がクリアランスCの範囲内で着脱部63の第2のスライドリブ67b,68bが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとに沿って移動することを規制するようになっている。
また、抜け規制手段72は、連動駆動手段73の操作に伴ってトラックボール装着部70の凹部69内で進退可能な抜け止めピン78を有する。そして、抜け止めピン78によってトラックボール45を係止することにより、トラックボール45がトラックボール装着部70から抜けて脱落することを防止するようになっている。
図17は、連動駆動手段73の構成を示す。連動駆動手段73は、着脱操作レバー65は回動軸76が嵌挿されるブラケット79を有する。ブラケット79の上面には上軸受部材80と、下軸受部材81とを有する。ブラケット79の外周面には垂直方向溝79aと、水平方向溝79bとが設けられている。垂直方向溝79aは、回動軸76の軸方向と同方向に延設された長穴によって形成されている。水平方向溝79bは、垂直方向溝79aと直交する方向に延設された長穴によって形成されている。
図27に示すようにブラケット79の内部にはホイール82と、コイルばね83とが設けられている。ホイール82は、着脱操作レバー65の回動軸76とねじで締結されて一体化されている。ホイール82の外周面にはホイール溝84が周方向に沿って延設されているとともに、ホイール溝84の一端部に凸部85が突設されている。この凸部85は、ブラケット79の水平方向溝79b内に挿入されている。
また、ブラケット79の垂直方向溝79aには、連結シャフト86が垂直方向溝79aに沿って図17中で上下方向に移動可能に挿入されている。連結シャフト86の外端部には外側ピン86aが突設されている。連結シャフト86の内端部には内側ピン86bが突設されている。外側ピン86aは抜け止めピン78に固定されている。内側ピン86bは、ホイール82のホイール溝84の内部に挿入されている。
さらに、ホイール82の上面にはバネ受け用の凹部87が形成されている。この凹部87内にコイルばね83の下端部が収容されている。コイルばね83の上端部はブラケット79の上面板79cに当接されている。これにより、抜け止めピン78は、着脱操作レバー65と連動するホイール82を介してコイルばね83から常時、トラックボール45を係止する方向に荷重を受けており、トラックボール45の脱落を抑制する。
本実施の形態では抜け止めピン78の先端形状はトラックボール45の球面Rをトレースした形状になっている。しかしながら、抜け止めピン78の先端形状は幾何学的にトラックボール45を止められる形状であればどんな形状でも良い。
また、抜け止めピン78は、連結シャフト86を介してブラケット79の垂直方向溝79aに沿って移動可能に支持されている。また、連結シャフト86の内側ピン86bは、ホイール82のホイール溝84に沿って移動可能に支持されている。これにより、上下方向ヘの抜け止めピン78の移動を規制する。
また、図24に示すように回動軸76の下端部には複数、本実施の形態では3つの係合溝88a,88b,88cが形成されている。これら3つの係合溝88a,88b,88cは、回動軸76の周方向に沿って45°間隔で配置されている。
さらに、ブラケット79の下端部には、回動軸76の下端部と対応する位置に板ばね89が取り付けられている。板ばね89の先端部には、係合ピン90が固定されている。この係合ピン90は、回動軸76の3つの係合溝88a,88b,88cに対して選択的に係脱可能に係合されるようになっている。これにより、回動軸76の回転の際に、板ばね89の先端の係合ピン90と係合溝88a,88b,88cとの係脱動作によってクリック感を生じさせていると共に、回動軸76の回転を0°の回転位置(図25〜28に示すロック解除状態)と、45°の回転位置(図29〜31に示す中間ロック位置)と、90°の回転位置(図32〜36に示すロック位置)で一定量回転を拘束している。これによって、着脱操作レバー65を90°の回転位置(ロック位置)で保持できる。なお、着脱操作レバー65の保持の方法はこれに限らない。
また、本実施の形態では、図37に示すように操作部ユニット本体61のトラックボール装着部70の一部にトラックボール45のスキャン用レーザー装置のレーザー光透過用のガラス窓91が設けられている。このガラス窓91はトラックボール45の中心を通る線に対して直交する方向に配置されている。そして、このガラス窓91は、トラックボール装着部70の周壁部に接着部92を介して水密に接着されている。
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の電動湾曲内視鏡2のシステムの使用時には、パワーユニット11に対して管路コネクタ32と、挿入部10とを着脱する(取付け/取外し)作業が行われる。このとき、まず、パワーユニット11の管路コネクタ装着部131に管路コネクタ32が接続される。その後、パワーユニット11に挿入部10を連結する作業が行われる。
この作業時にはパワーユニット11の取付け部11b側の端面の開口部11dから収納室11c内に挿入部10の挿入部コネクタ114が挿入される。このとき、挿入部コネクタ114の第2のコネクタ部116の光接続部118aと、電気接続部118bと、駆動力伝達用の駆動力伝達部118cとがパワーユニット11の第2の外部機器コネクタであるライトガイド接続部122と、電気接点123と、カップリング部124とそれぞれ接続される。これにより、挿入部10の光伝送用のライトガイド21と、電気信号伝送用の電気配線113と、動力伝送用のカップリング部121a,121bとがパワーユニット11のライトガイド125と、電気配線126と、カップリング部124とそれぞれ接続される。
パワーユニット11と挿入部10とが連結されると、ほぼ同時に管路コネクタ32と挿入部10の第1のコネクタ部115の前方送水口金117aと、送水口金117bと、送気口金117cとが連結される。このとき、第1のコネクタ部115の前方送水口金117aと、送水口金117bと、送気口金117cとが管路コネクタ32の第1,第2,第3の接続穴部133a,133b,133cにそれぞれ連結される。これにより、挿入部10側の前方送水管路24と、送気管路25aと、送水管路25bとが管路コネクタ32側の前方送水チューブ134aと、送水チューブ134bと、送気チューブ134cとそれぞれ接続される。
また、本実施の形態では操作部ユニット12は、図1、2に示すように挿入部10の操作部取付け部30から取り外した単独状態で使用できる他、図3に示すように挿入部10の操作部取付け部30に取付けた状態でも使用できる。そして、使用者が必要に応じて操作部ユニット12を挿入部10の操作部取付け部30から取り外した単独状態、または操作部ユニット12を挿入部10の操作部取付け部30に取付けた状態のうちいずれか一方の状態を選択して使用できる。
挿入部10の操作部取付け部30に操作部ユニット12を取付ける場合には、次の操作が行われる。まず、操作部ユニット12の着脱操作レバー65の回動軸76が0°の回転位置(図25〜28に示すロック解除状態)にセットされる。ここで、操作部ユニット12の着脱操作レバー65の回動軸76が0°の回転位置(図25〜28に示すロック解除状態)では、抜け止めピン78は、着脱操作レバー65と連動して上下(連結シャフト86が垂直方向溝79aに沿って移動する方向)に移動可能な状態で保持されている。このとき、抜け止めピン78は、ホイール82を介してコイルばね83から常時、トラックボール45をトラックボール装着部70の凹部69内に係止する方向に荷重を受けている。そのため、抜け止めピン78を移動させない限り、トラックボール装着部70の凹部69内からトラックボール45が脱落することを抑制することができる。
また、着脱操作レバー65の回動軸76が0°の回転位置で、コイルばね83のばね力に抗してトラックボール45を引き抜くか、着脱操作レバー65を引き上げることにより、トラックボール装着部70の凹部69内に係止する係止位置から外れる方向に抜け止めピン78を移動させ、トラックボール45をトラックボール装着部70の凹部69内から取り外すことができる。
その後、着脱操作レバー65をロック方向に回転させ、着脱操作レバー65の回動軸76が45°の回転位置(図29〜31に示す中間ロック位置)に移動させる。このとき、着脱操作レバー65と連動するホイール82の凸部85がブラケット79の水平方向溝79bに挿入される事で上下方向(連結シャフト86が垂直方向溝79aに沿って移動する方向)ヘの抜け止めピン78の移動を規制する。これにより、トラックボール装着部70の凹部69内からトラックボール45が脱落することを防止することができる。
その後、操作部ユニット12を挿入部10の操作部取付け部30に取り付ける作業が行われる。この作業時には、まず、操作部ユニット12の着脱部63の第1のスライドリブ67a,68aが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第1のガイドレール51aと、第2のガイドレール構成部材52の第1のガイドレール52aとに沿ってそれぞれ移動させる(操作部ユニット12が第1のガイド方向にガイドされる)。この操作部ユニット12の着脱部63の移動時には、操作部取付け部30の第1のガイドレール51aの終端位置で、着脱部63の第2のスライドリブ67bが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bに突き当たる。
この位置で、操作部ユニット12の着脱部63の移動方向をほぼ90°屈曲させる。そして、着脱部63の第2のスライドリブ67b,68bを操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとに沿ってそれぞれ移動させる(操作部ユニット12が第2のガイド方向にガイドされる)。これにより、操作部ユニット12が異なる2方向にガイドされる。
この操作部ユニット12の着脱部63の移動方向の屈曲時には、操作部取付け部30の第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bの終端位置で、操作部取付け部30の係合部31に着脱部63の第1のスライドリブ68aが係脱可能に係合される。このとき、図38に示すように固定リブ50と操作部ユニット12の着脱部63との間にはクリアランスCが形成される。
この状態で、着脱操作レバー65をロック方向にさらに回転させる。そして、着脱操作レバー65の回動軸76を90°の回転位置(図32〜36に示すロック位置)に移動させる。このように90°の回転位置まで着脱操作レバー65を移動させると、着脱操作レバー65の板状部材74が操作部取付け部30の固定リブ50の下に挿入されて係止される。これにより、操作部ユニット12の着脱部63の第2のスライドリブ67b,68bが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとに沿って第2のガイド方向に移動される動作が規制される。その結果、操作部ユニット12が係合部31の位置で固定されることで挿入部10の操作部取付け部30に操作部ユニット12を取付ける装着作業が完了する。
また、挿入部10の操作部取付け部30に取付けられている操作部ユニット12を操作部取付け部30から取り外す場合には、次の操作が行われる。まず、操作部ユニット12の着脱操作レバー65をロック解除方向に回転させる。このとき、着脱操作レバー65は、回動軸76が90°の回転位置から45°の回転位置まで回転させると、着脱操作レバー65の板状部材74が操作部取付け部30の固定リブ50の下から引き抜かれる。これにより、着脱操作レバー65の板状部材74と操作部取付け部30の固定リブ50との係合が解除される。この状態では、図38に示すように固定リブ50と操作部ユニット12の着脱部63との間のクリアランスCの範囲で、操作部ユニット12の着脱部63の第2のスライドリブ67b,68bが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとに沿って第2のガイド方向に移動可能になる。
この状態で、操作部ユニット12の着脱部63を固定リブ50の方向に移動させることにより、操作部ユニット12が係合部31との係合位置から引き離される。その後、操作部ユニット12の着脱部63の第2のスライドリブ67b,68bが操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとに沿って第2のガイド方向に移動される。そして、操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第1のガイドレール51aに着脱部63の第1のスライドリブ67aが当接された時点で、操作部ユニット12の着脱部63の移動方向をほぼ90°屈曲させる。
続いて、操作部ユニット12の着脱部63の第1のスライドリブ67a,68aを操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第1のガイドレール51aと、第2のガイドレール構成部材52の第1のガイドレール52aとに沿ってそれぞれ第1のガイド方向に移動させる。そして、操作部取付け部30の第1のガイドレール構成部材51の第1のガイドレール51aと、第2のガイドレール構成部材52の第1のガイドレール52aとの始端部から操作部ユニット12の着脱部63を操作部取付け部30の外に移動させることにより、操作部取付け部30から操作部ユニット12が取り外される。このとき、操作部ユニット12の着脱操作レバー65は、45°の回転位置で保持されているので、抜け止めピン78の移動が規制されたままの状態で保持されている。これにより、トラックボール装着部70の凹部69内からトラックボール45が脱落することを防止することができる。
また、操作部取付け部30から操作部ユニット12を取り外したのち、着脱操作レバー65を90°の回転位置まで回転させることにより、操作部ユニット12を挿入部10の操作部取付け部30から取り外した単独状態で使用することができる。さらに、操作部取付け部30から操作部ユニット12を取り外したのち、着脱操作レバー65を0°の回転位置まで回転させた状態で、抜け止めピン78をトラックボール45の係止位置から外れる方向に移動させることにより、トラックボール装着部70の凹部69内からトラックボール45を取り外すことができる。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では、電動湾曲内視鏡2の挿入部10の基端部の操作部取付け部30に操作部ユニット12が着脱可能に取付けられる。そのため、操作部ユニット12は、図1、2に示すように挿入部10の操作部取付け部30から取り外した単独状態で使用できる他、図3に示すように挿入部10の操作部取付け部30に取付けた状態でも使用できる。
そして、操作部取付け部30に操作部ユニット12を着脱する作業時には連動駆動手段73の着脱操作レバー65を操作することにより、操作部係止手段71と抜け規制手段72とを連動駆動させることができる。このとき、操作部ユニット12を操作部取付け部30に取り付けた際に、着脱操作レバー65の回動操作によって操作部係止手段71によって操作部取付け部30に対して操作部ユニット12の着脱部63を係脱可能に係止するとともに、トラックボール装着部70に装着されたトラックボール45が抜け規制手段72によってトラックボール装着部70から抜けることを規制することができる。そのため、操作部取付け部30に対して操作部ユニット12の着脱部63を係脱可能に係止する操作と、トラックボール装着部70に装着されたトラックボール45がトラックボール装着部70から抜けることを規制する抜け規制手段72の操作との2つの操作を1つの着脱操作レバー65の回動操作によって一度に操作できることで操作が簡便になる。
また、操作部取付け部30に対して操作部ユニット12の着脱部63を取り外せる状態に切替える操作と、操作部ユニット12のトラックボール装着部70からトラックボール45を取り外せる状態に切替える操作とを着脱操作レバー65の回動操作によって一度に行うことができる。そのため、操作が簡便になる効果がある。
さらに、着脱操作レバー65の操作角度に応じて、操作部取付け部30に対して操作部ユニット12の着脱部63を取り外せる状態に切替える操作と、操作部ユニット12のトラックボール装着部70からトラックボール45を取り外せる状態に切替える操作の時期が異なる。すなわち、着脱操作レバー65が90°の回転位置(ロック位置)から45°の回転位置まで45度回転させると、操作部取付け部30に対して操作部ユニット12の着脱部63を取り外せる状態に切替えることができ、45°の回転位置からさらに0°の回転位置まで回転する(着脱操作レバー65が90°の回転位置から90度回転した状態)と操作部ユニット12のトラックボール装着部70からトラックボール45を取り外せる状態に切替えることができる。そのため、操作部取付け部30に対して操作部ユニット12の着脱部63を取り外す場合には操作部ユニット12のトラックボール装着部70からトラックボール45を取り外すことができない。これにより、操作部取付け部30に対して操作部ユニット12の着脱部63を取り外したときに、操作部ユニット12のトラックボール45が取れることを確実に防止することができる。
また、着脱操作レバー65の回動軸76の下端部に3つの係合溝88a,88b,88cを45°間隔で配置するとともに、ブラケット79の下端部に板ばね89を取り付け、板ばね89の先端部の係合ピン90を回動軸76の3つの係合溝88a,88b,88cに対して選択的に係脱可能に係合させるようにした。これにより、回動軸76の回転の際に、板ばね89の先端の係合ピン90と係合溝88a,88b,88cとの係脱動作によってクリック感を生じさせることができる。
さらに、回動軸76の回転を0°の回転位置(図25〜28に示すロック解除状態)と、45°の回転位置(図29〜31に示す中間ロック位置)と、90°の回転位置(図32〜36に示すロック位置)で一定量回転を拘束することができる。これによって、着脱操作レバー65を90°の回転位置(ロック位置)で保持できる効果がある。
また、本実施の形態では操作部取付け部30に操作部ユニット12を取付ける場合に、第1のガイドレール構成部材51の第1のガイドレール51aと、第2のガイドレール構成部材52の第1のガイドレール52aとによって操作部ユニット12が第1のガイド方向にガイドされたのち、第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとによって第2のガイド方向にガイドされて操作部ユニット12が終端固定部52cの位置まで案内されるようにしている。このとき、第1のガイド方向を挿入部10の基端部がパワーユニット11と着脱される着脱方向と直交する方向に設定したので、挿入部10の基端部がパワーユニット11と着脱される着脱操作と関連する操作部ユニット12の脱落のリスクを低減することができる。さらに、操作部ユニット12を異なる2方向にガイドするようにしているので、操作部ユニット12の脱落のリスクをさらに低減できる。
さらに、第1のガイドレール構成部材51の第2のガイドレール51bと、第2のガイドレール構成部材52の第2のガイドレール52bとによってガイドされる第2のガイド方向は、挿入部10の中心軸の軸回りのねじり方向に抗する方向に設定されている。これにより、挿入部10のねじり動作に強い構造にすることができるため、電動湾曲内視鏡2の使用中に、挿入部10を軸回り方向に適切にねじることができる効果がある。
また、本実施の形態では、図33に示すように操作部ユニット12を把持する際のグリップ部62の把持中心となる第1の中心軸O1と、挿入部10の中心軸である第2の中心軸O2とを偏心して配置している。これにより、操作部取付け部30に操作部ユニット12を取り付けた際、挿入部10の回動軸O2に対して操作部ユニット12がオフセットした形になるため、ねじり操作が容易になる。そのため、操作部ユニット12を挿入部10の操作部取付け部30に取付けた状態を選択して使用した場合には、挿入部10の捻り操作を行う際の右手の疲労低減を図ることができる。
さらに、操作部ユニット12を挿入部10の操作部取付け部30に取付けた状態で使用することにより、挿入部10の上下方向が感覚的に解らなくなることを防止することができ、挿入部10の挿入時の上下方向の認識性を高め、操作の作業性を高めることができる。
また、本実施の形態では、トラックボール45の抜け規制手段72は、連動駆動手段73の操作に伴ってトラックボール装着部70の凹部69内で進退可能な抜け止めピン78を設け、この抜け止めピン78によってトラックボール45を係止することにより、トラックボール45がトラックボール装着部70から抜けて脱落することを防止する構成にした。そのため、操作部ユニット12を捩る、捻り等の操作を行う際や、操作部ユニット12を院内で持ち運ぶ際に、操作部ユニット12からトラックボール45が脱落することを防止することができる。さらに、リプロセス時には、操作部ユニット12からトラックボール45を容易に外すことができる。その結果、トラックボール45の脱落防止と、操作部ユニット12のリプロセス性の向上とを同時に達成できる効果がある。
さらに、電動湾曲内視鏡2の挿入部10の基端部の操作部取付け部30に操作部ユニット12が着脱可能に取付けられる構成にする事で、別体時のメリットを得たい場合には別体とし、一体時のメリットを得たい場合には一体とする事ができる。そのため、双方のメリットを享受することが可能となる。
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。

(付記項1) 所定の操作を指示するための指示部としてトラックボールが取り付け可能な操作部と、前記操作部に対して前記トラックボールを回動可能に係止する第1の係止部と、前記操作部の指示に基づいて動作される挿入部が接続された基部と、前記基部に対して前記操作部を係止する第2の係止部と、前記第1の係止部および前記第2の係止部の係止動作を同時に制御する制御部材と、を具備することを特徴とする内視鏡。
(付記項2) 前記第1の係止部は、ピン部材を有し、前記基部は、内視鏡の挿入部の基端部を有し、前記第2の係止部は、固定用フックを有し、前記制御部材は、回動レバーを有することを特徴とする付記項1の内視鏡。
(付記項3) 前記基部が着脱可能であるとともに、前記挿入部に対して動力を供給するための動力源を備えた連結部材を備え、前記操作部は前記動力源の動作指示を行うことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
(付記項4) 前記基部には、前記操作部と係合するとともに前記操作部を異なる方向に2段階にガイドする係合部が設けられ、第1段階目のガイド方向は前記基部の着脱方向とは異なり、第2段階目のガイド方向は、前記第1段階目のガイド方向とは異なることを特徴とする付記項3に記載の内視鏡。
(付記項5) 前記係合部は、スライドレールを有し、前記第1段階目のガイド方向は、前記第1スライドレールの溝方向、前記第2段階目のガイド方向は、前記第2スライドレールの溝方向であることを特徴とする付記項4に記載の内視鏡。
(付記項6) 前記第2のガイド方向は、前記挿入部のねじり方向に抗する方向であることを特徴とする付記項4に記載の内視鏡。
(付記項7) 前記第1スライドレールの溝方向と第2スライドレールの溝方向は直角であることを特徴とする付記項5に記載の内視鏡。
(付記項8) 前記トラックボールを取り付ける凹部が前記操作部に設けられ、前記第2の係止部は、前記制御部材の操作に伴って前記凹部内で進退可能であることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
(付記項9) 前記操作部において把持する際の把持中心となる第1の中心軸と、前記挿入部の中心軸である第2の中心軸が偏心していることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
(付記項10) 湾曲操作入力デバイス、送気送水スイッチ、吸引スイッチ、スコープスイッチ等の操作入力部を有する操作部を備えた電動湾曲内視鏡において、挿入部基端部に対して操作部を着脱可能とした構成において、挿入部基端部および操作部の着脱構造は、一対の第1のスライドレールと、第1のスライドレールと異なる方向にスライドし、且つ他端が第1のスライドレールと連通し、もう一方の他端に突き当て部を有する一対の第2のスライドレールと、挿入部基端部および操作部が前記突き当て部で突き当たった状態で、挿入部基端部に対して操作部の移動を禁止するフックを操作部に回動自在に設けた電動湾曲内視鏡。
(付記項11) 前記挿入部基端部に対する操作部の固定用フックと、回動可能な操作レバーと、操作レバーの回動に応じて操作部のトラックボール設置用凹部に対して進退するピン部材より構成された操作部における進退するピン部材が、1つの回動レバーに連結することを特徴とする付記項10に記載の電動湾曲内視鏡。
本発明は、電動湾曲内視鏡の挿入部と、パワーユニットと、管路コネクタとが着脱可能に接続される接続部を有する挿入部分離型の内視鏡などの医療装置の分野、この医療装置を製造、使用する技術分野に有効である。
本発明の第1の実施の形態の医療装置のシステム全体の概略構成を示す斜視図。 第1の実施の形態の医療装置を示す概略的なブロック図。 第1の実施の形態の医療装置の電動湾曲内視鏡の挿入部の基端部とパワーユニットとの接続状態をパワーユニットの一部を断面にして示す側面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡のパワーユニットと他の器具との接続部分を取り外した状態を示す分解図。 第1の実施の形態の医療装置の電動湾曲内視鏡の挿入部の基端部とパワーユニットとの接続前の状態を示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の挿入部の概略構成図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の挿入部コネクタの側面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の挿入部コネクタの正面図。 (A)は第1の実施の形態の医療装置の内視鏡用アームに設けられた内視鏡保持部のC型リングにパワーユニットが取付けられた状態を示す平面図、(B)はC型リングの可動部が移動した状態を示す平面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部から取り外された状態で挿入部コネクタの操作部取付け部の部分を示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部から取り外された状態で操作部ユニットの着脱部の部分を示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部から取り外された状態で挿入部コネクタの操作部取付け部の部分と操作部ユニットの着脱部の部分とを示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部から取り外された状態を示す側面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットの着脱部を示す平面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットのスライドリブを示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部取付け部の第1,第2のガイドレール構成部材と固定リブを示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部係止手段と抜け規制手段との連動駆動手段の構成を示す分解斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の着脱操作レバーと連動駆動手段との連結構造を示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の着脱操作レバーの回動状態を示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の連動駆動手段のブラケットを組み付けた状態を示す斜視図。 (A)は第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡のトラックボールの抜け止めピンがトラックボールの係止解除方向に移動した状態を示す斜視図、(B)は同側面図。 (A)は第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡のトラックボールの抜け止めピンがトラックボールの係止方向に移動した状態を示す斜視図、(B)は同側面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の連動駆動手段全体の斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の着脱操作レバーの回動軸の係合溝に板ばねの先端部の係合ピンが係合した状態を示す平面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーがロック解除位置で保持されている状態を示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーがロック解除位置で保持されている状態を示す平面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーがロック解除位置で保持されている状態を示す縦断面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーがロック解除位置で保持されている状態を示す横断面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーが中間ロック位置に回動された状態を示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーが中間ロック位置に回動された状態を示す平面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーが中間ロック位置に回動された状態を示す縦断面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーがロック位置に回動された状態を示す斜視図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーがロック位置に回動された状態を示す平面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーが中間ロック位置に回動された状態を示す横断面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーがロック位置に回動された状態を示す要部の縦断面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で着脱操作レバーがロック位置に回動された状態を示す縦断面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットにおけるトラックボール装着部の凹部にトラックボールが装着された状態を示す横断面図。 第1の実施の形態の電動湾曲内視鏡の操作部ユニットが操作部取付け部に取付けられた状態で固定リブと操作部ユニットの着脱部との間のクリアランスを示す側面図。
符号の説明
10…挿入部、12…操作部ユニット、30…操作部取付け部、45…トラックボール、50…固定リブ(係止部)、51a,51b…第1,第2のガイドレール(ガイド部)、52a,52b…第1,第2のガイドレール(ガイド部)、63…着脱部、65…着脱操作レバー(回動レバー)、70…トラックボール装着部、71…操作部係止手段、72…抜け規制手段、73…連動駆動手段。

Claims (10)

  1. 電動式の湾曲部を備えた挿入部の基端部に設けられた操作部取付け部と、
    前記操作部取付け部に着脱可能に取付けられ、内視鏡を操作する操作入力部を有する操作部ユニットと、
    を具備し、
    前記操作部ユニットは、前記湾曲部の操作を指示するための指示部であるトラックボールの装着部と、
    前記トラックボール装着部に回転可能に、かつ着脱可能に装着されたトラックボールと、
    前記トラックボール装着部に装着された前記トラックボールが前記トラックボール装着部から抜けることを規制する抜け規制手段と、
    前記操作部ユニットを前記操作部取付け部に取り付けた際に、前記操作部取付け部に着脱可能に連結される着脱部と、
    前記操作部取付け部と前記着脱部との連結時に、前記着脱部を前記操作部取付け部に係脱可能に係止する操作部係止手段と、
    前記操作部係止手段と前記抜け規制手段とに連結され、前記操作部係止手段と前記抜け規制手段とを連動駆動する連動駆動手段と
    を具備することを特徴とする電動湾曲内視鏡。
  2. 前記挿入部の基端部は、前記挿入部に対して動力を供給するための動力源を備えたパワーユニットに着脱可能に連結される連結部材を備え、
    前記操作部ユニットは、前記動力源の動作指示を行うことを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡。
  3. 前記操作部取付け部は、前記操作部ユニットの前記着脱部を係脱可能に係合する係合部と、前記操作部ユニットの前記着脱部を前記係合部の位置までガイドするガイド手段とを有し、
    前記ガイド手段は、前記操作部ユニットを異なる2方向にガイドするガイド部を有し、
    前記ガイド部は、第1のガイド方向が前記挿入部の基端部が前記パワーユニットと着脱される着脱方向とは異なる方向に設定され、
    第2のガイド方向が前記第1のガイド方向とは異なる方向に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の電動湾曲内視鏡。
  4. 前記第2のガイド方向は、前記挿入部の中心軸の軸回りのねじり方向に抗する方向に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の電動湾曲内視鏡。
  5. 前記操作部ユニットは、操作部ユニット本体の表面側に前記トラックボール装着部、裏面側に前記着脱部がそれぞれ配設され、
    前記トラックボール装着部は、前記操作部ユニットに形成され、前記トラックボールを取り付ける凹部を有し、
    前記抜け規制手段は、前記連動駆動手段の操作に伴って前記凹部内で進退可能な抜け止めピンを有することを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡。
  6. 前記操作部ユニットは、把持する際の把持中心となる第1の中心軸と、
    前記挿入部の中心軸である第2の中心軸とが偏心して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡。
  7. 前記操作入力部は、湾曲操作入力デバイスと、送気送水スイッチと、吸引スイッチと、スコープスイッチとを有することを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡。
  8. 前記操作部取付け部は、前記操作部ユニットを前記第1のガイド方向にガイドする第1のガイド部と前記操作部ユニットを前記第2のガイド方向にガイドする第2のガイド部とを有し、
    前記操作部係止手段は、前記操作部ユニットの前記着脱部が前記第2のガイド部の終端位置に移動された位置で作動されることを特徴とする請求項3に記載の電動湾曲内視鏡。
  9. 前記連動駆動手段は、前記操作部係止手段を操作する第1の操作部と、前記抜け規制手段を操作する第2の操作部と、回動軸を中心に回動する回動レバーとを有し、
    前記回動レバーは、一端側にレバー操作部、他端側に前記第1の操作部を有し、
    前記回動レバーを回動範囲の終端位置で前記第1の操作部を作動させ、前記回動範囲の中途位置で前記第2の操作部を作動させることを特徴とする請求項1に記載の電動湾曲内視鏡。
  10. 前記操作部係止手段は、前記操作部取付け部に突設された係止部を有し、前記操作部ユニットの前記着脱部が前記第2のガイド部の終端位置に移動された位置で前記回動レバーを前記回動範囲の終端位置に移動させることにより、前記第1の操作部を前記係止部に係止させて前記操作部ユニットが前記第2のガイド部に沿って移動することを規制することを特徴とする請求項9に記載の電動湾曲内視鏡。
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