JP4939968B2 - 監視画像処理方法、監視システム及び監視画像処理プログラム - Google Patents
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Description
さらに、監視システムは、三次元形状データ再構成装置を備えた構成とし、該三次元形状データ再構成装置は、前記画像処理装置から出力される複数枚の顔画像に基づいて頭部の三次元形状モデルを再構成し、該三次元形状モデルに基づいて任意角度から見た顔画像を合成する構成とすることができる。この場合、三次元顔認証装置を備えた構成とし、該三次元顔認証装置は、前記三次元形状データ再構成装置により再構成された前記三次元形状モデルに基づいて、監視対象人物の顔写真と同一の角度から見た顔画像を合成して監視対象人物か否かを識別する構成とすることもできる。
なお、監視システムにおいて、顔画像情報には、該情報に含まれる顔画像が撮影された日時を含ませることも可能である。
以下、本発明の監視システムの第1の実施形態について、図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る監視システムの全体構成図である。図2は、本実施形態の主要部である画像処理装置の内部の処理ブロックの概略図である。図3は、画像処理装置の内部の処理の流れを示す図である。
Paul Viola and Michael Jones、"Rapid Object Detection using a Boosted Cascade of Simple Features"、IEEE Computer Society Conference on Computer Vision and Pattern Recognition 2001(CVPR01)。 顔追跡手段43は、顔検出手段42で検出された顔画像を連続する複数のフレーム間で追跡する。すなわち、顔検出手段42によって連続する複数のフレーム毎に顔部の検出を行っても、ノイズ、顔の向き、又は照明条件の変化などにより、一瞬顔を見失うおそれがある。そこで、本実施形態では、顔追跡手段43を用いて顔画像の追跡を行い、一定時間以内に一定範囲内に顔画像が存在する場合には、同じ顔と判断させている。
図4に、顔検出及び顔追跡の処理フローを示す。図示のように、例えば、非特許文献1に記載されているViolaらの方法を用いて顔検出を行う(S61)。次いで、検出された顔画像に基づいて、顔の位置、顔の大きさ、顔向き角度を算出する(S62)。このステップS61、S62の処理は、同一の監視画像内に写っている複数の人物に対して行う。次に、同一人物の顔画像の位置の変化を追跡して同定する(S63)。例えば、ステップS63の処理において、同一人物が撮像範囲内を移動している場合、その人物の顔画像は連続する複数のフレーム間で比較的近接した位置で検出される。また、その人物の顔画像の顔の大きさも急激に変化しない。そこで、動画像中の連続するフレーム間で、顔の位置の変化量がある閾値以下で、かつ顔のサイズの変化量がある閾値以下の場合は、検出された顔画像が同一人物のものであると同定する。そして、同一人物の顔画像については、識別符号を付して対応付ける。
顔向き算出手段44は、検出又は追跡されている顔画像に対して、例えば、円形フィルターなどにより鼻腔を検出し、鼻腔と目との位置関係に基づいて、顔の向き(α、β、γ)を大まかに計測することができる。又は、各顔向き毎に予め平均的な参照顔画像を作成しておき、検出又は追跡されている顔画像と参照画像との類似度を計算し、最も近い参照顔画像の顔向き(角度)を採用するようにすることができる。
画質評価値算出手段55は、検出又は追跡されている顔画像に対して、人間にとってどの程度見分けやすい画像か、という観点で予め設定された評価ルールに従って評価し、顔画像の画質評価指標である画質評価値を計算する。画質評価値の基準としては、少なくとも以下の項目のうちの1つを含む。
表情状態(E) (閉目、口開き、隠れ状態)
画像の明るさ(B) (ブライトネス)
画像の鮮明さ(S) (コントラスト、S/N比)
照明の方向(D) (セルフシャドウ)
顔の移動量(M) (画像ぶれ)
画質評価値Tは、次式によって算出することができる。
ここで、w1、w2、w3、w4、w5、w6は重み付け係数であり、実験的に決められる数値である。
顔画像メモリ29には、切り出された顔画像を各人物毎に分けて蓄積される。蓄積は画像だけでなく、同一人物を識別する符号、画質評価値及び顔向きとを関連付けて蓄積することで、後述する画像間相関の算出を効率化することができる。全ての画像を蓄積する代わりに、画質評価値がある閾値よりも低い場合には、不適切な画像とみなし、蓄積から除外することも可能である。この場合、画質評価値を算出するための各評価要素に対して、それぞれ一定の閾値を設け、いずれかの評価要素の評価値が閾値以下であるものを蓄積から除外することで実現できる。
・f(L>Lthr)・f(E>Ethr)・f(B>Bthr)・f(S>Sthr)
・f(D>Dthr)・f(M<Mthr)
ただし、ここでf(x)は、次の関数であり、閾値を超える評価要素、あるいは閾値未満の評価要素があれば、0とすることにより、その顔画像を蓄積対象から除外する。
f(x)=0 if x is FALSE
ここで、顔の大きさ(L)、表情状態(E)、画像の明るさ(B)、画像の鮮明さ(S)、照明の方向(D)、顔の移動量(M)の具体的な決め方の例を詳細に説明する。
一般に、人間の頭部の特徴は、頭部前方の顔部に集まっている。このため、三次元頭部データを再構成する際も、正面向きに近い顔部が撮像できているほうが、より精度の高い三次元形状データが再構成できると期待される。一方、正面向きの顔画像であっても、撮像装置から遠く離れた画像は、解像度が非常に低く、有用ではないことがある。
ここで、v1、v2、v3、v4は重み付け係数であり、実験的に決められる数値である。これにより、正面に近い向きで、かつ画質のよい最良顔画像を選択することができる。
ただし、ここでf(x)は以下の関数である。
f(x)=0 if x is FALSE
これにより、真正面を向いている低画質の顔画像よりも、正面より多少角度がずれていても高画質の顔画像を選択することができるという効果がある。
最良顔画像メモリ31には、最適な最良顔画像が1人につき1枚ずつ別個に記憶されるようになっている。新しい人物が撮像範囲内に進入してくると、その人物に対する最良顔画像記憶スペースを作成し、最初に検出あるいは追跡された顔画像を格納する。そして、その人物に対して2回目以降の検出の場合は、既に格納されている最良顔画像評価値と、今回の追跡で得られた画像に対して最良顔画像評価手段47で計算された最良顔画像評価値とを比較する。今回の画像の方が高い最良顔画像評価値を持つ場合、記憶している画像を更新する。
追跡終了判定手段49は、顔追跡手段43の結果が一定時間(例えば2秒間)失敗している場合には、追跡中の人物が撮像範囲外に出たと判定し、その人物の顔画像の追跡を終了する。追跡が終了していない場合は、再度、画像読込手段41に戻り、動画像からの画像読込を継続する。
図5に、画像間相関算出手段50と画像選択手段51により選択される複数(n)枚の顔画像を出力するまでの処理のフローを示す。
+u2・cos(αC−α0)sin(u0|βC−β0|)cos(γC−γ0)
+u3・cos(αC−α0)cos(βC−β0)sin(u0|γC−γ0|)
+u4・TC
ここで、u0、u1、u2、u3、u4は重み付け係数であり、実験的に決められる数値である。
I1 α=+15、 β=+15、 γ=0
I2 α= 0、 β=+30、 γ=0
I3 α=−15、 β=+15、 γ=0
I4 α=−15、 β=+30、 γ=0
I5 α= 0、 β=+60、 γ=0
このとき、最良顔画像メモリ31に、最良顔画像としてI1が記憶されている場合、(α0、β0、γ0)=(15、15、0)であり、これを基準に他の顔画像を選択することになる。計算を容易にするために、仮に、u0=u1=u2=u3=u4=1とおくと、それぞれの画像に対する相関値は次のように計算できる。
I2 C2=sin(15)cos(15)
I3 C3=sin(30)
I4 C4=sin(30)cos(15)
I5 C5=sin(15)cos(45)
明らかに、
sin(a)<sin(b) if 0<a<b<180
cos(x)≦1
であるため、顔画像I1と上下方向の角度のみ異なる顔画像I3に対応するC3が最大と計算できる。このように、上下方向あるいは左右方向のどちらか一方にのみ角度変化のある画像セットを選択することで、自己遮蔽による奥行き情報獲得の困難さを回避することができる。
ただし、ここでf(x)は以下の関数である。
f(x)=0 if x is FALSE
ここで、u0は重み付け係数であり、実験的に決められる数値である。
図9〜図13に、画像セット出力手段52から表示装置3の画面上に出力表示する画像セットの表示構成例を示す。図9は、画面内にカメラ全体画像101と、画像セット出力手段52から出力される最良顔画像及び選択された顔画像の画像セット102とを並べて表示する場合の例である。図から明らかなように、異なる角度から見た人物の特徴をよく表す複数の顔画像(正面顔画像、横顔画像、斜め顔画像等)からなる画像セット102が同時に表示されるから、監視者は人物識別をより容易に行うことができる。
図14に、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の概要構成図を示す。図示のように、本実施形態が第1の実施形態と相違する点は、画像処理装置2に接続して、三次元形状データ再構成装置4及び三次元顔認証装置5を設けたことにある。その他の点は、第1の実施形態と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。
R.Mohr、L.Quan、F.Veillon、"Relative 3D Reconstruction Using Multiple Uncalibrated Images"、IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition(CVPR)1993 (第3の実施形態) 図15に本発明の第3の実施形態の主要部である画像処理装置の内部の処理ブロックの概略図を示し、図16に本実施形態の画像処理装置の内部の処理の流れ図を示す。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、最良顔画像判定部24と最良顔画像メモリ31を省略したことにある。その他の点は、第1の実施形態と同一であることから、同一の符号を付して説明を省略する。
図17に、本発明の第4の実施形態の主要部である画像処理装置の内部の処理ブロックの概略図を示す。第3の実施形態と異なる点は、画質評価部23は、相関計算部25とは直接は接続せず、顔画像メモリ29を介して情報をやり取りする。この構成により、画像撮像及び画質評価と、画像間の相関計算とを非同期に動作させることができる。具体的には、顔画像メモリ29と相関計算部25とを、異なるタスク、異なるスレッド、あるいは異なるプログラム等で分離することにより実現できる。
2 画像処理装置
3 表示装置
21 画像入力部
22 画像処理部
23 画質評価部
24 最良顔画像判定部
25 相関計算部
26 出力部
27 入力画像メモリ
29 顔画像メモリ
31 最良顔画像メモリ
41 画像読込手段
42 顔検出手段
43 顔追跡手段
44 顔向き算出手段
45 画質評価値算出手段
47 最良顔画像評価手段
49 追跡終了判定手段
50 画像間相関算出手段
51 画像選択手段
52 画像セット出力手段
Claims (8)
- 動画像の監視画像を出力する画像入力装置と、該画像入力装置から入力される監視画像に基づいて人物識別に用いる顔画像情報を生成する画像処理装置を備えてなる監視システムにおいて、
前記画像処理装置は、
前記画像入力装置から前記監視画像をフレーム単位で順次取り込む画像入力部と、
該画像入力部から取り込まれる前記監視画像が格納される入力画像メモリと、
該入力画像メモリから前記監視画像をフレーム単位で順次読み出してフレーム中の一又は複数の人物の顔部を検出する顔画像検出部と、
該顔画像検出部により検出された各人物の顔画像を異なるフレーム間で追跡する顔画像追跡部と、
該顔画像追跡部により追跡された各人物の顔画像についてフレーム毎に、予め定めた顔画像の画質評価指標を算出する画質評価指標算出部と、
該画質評価指標算出部により算出された画質評価指標とともに複数枚の顔画像が格納される顔画像メモリと、
該顔画像メモリに格納された複数枚の顔画像の画質評価指標に基づいて、顔向きが異なる複数枚の顔画像を選択して顔画像情報を生成する画像選択部と、
前記画質評価指標算出部によりフレーム毎に算出された顔画像の画質評価指標と顔向きに基づいて最良の顔画像を抽出する最良顔画像評価部と、
該最良顔画像評価部により抽出された最良顔画像が格納される最良顔画像メモリを有し、
前記画像選択部は、前記最良顔画像メモリに格納された最良顔画像と前記顔画像メモリに格納された複数枚の顔画像の画質評価指標に基づいて、顔向きが異なる複数枚の顔画像を選択して前記顔画像情報を生成することを特徴とする監視システム。 - 請求項1に記載の監視システムにおいて、
前記画像処理装置は、前記画像選択部により生成された前記顔画像情報を出力する画像出力手段を備え、
前記画像出力手段から出力される前記顔画像情報を表示する画像表示装置を備えてなる監視システム。 - 請求項1に記載の監視システムにおいて、
さらに、三次元形状データ再構成装置を備え、
該三次元形状データ再構成装置は、前記画像処理装置から出力される複数枚の顔画像に基づいて頭部の三次元形状モデルを再構成し、該三次元形状モデルに基づいて任意角度から見た顔画像を合成することを特徴とする監視システム。 - 請求項3に記載の監視システムにおいて、
さらに、三次元顔認証装置を備え、
該三次元顔認証装置は、前記三次元形状データ再構成装置により再構成された前記三次元形状モデルに基づいて、監視対象人物の顔写真と同一の角度から見た顔画像を合成して監視対象人物か否かを識別することを特徴とする監視システム。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の監視システムにおいて、
前記画像処理装置は、前記表示装置の表示画面に画像入力装置から入力される監視画像を表示し、該表示された監視画像上で指定される人物の前記顔画像情報を同一画面に並べて表示することを特徴とする監視システム。 - 請求項5に記載の監視システムにおいて、
前記画像処理装置は、前記指定された人物が写っている監視画像に含まれる他の人物の前記顔画像情報を同一画面に並べて表示することを特徴とする監視システム。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の監視システムにおいて、
前記顔画像情報には、該情報に含まれる顔画像が撮影された日時が含まれることを特徴とする監視システム。 - 動画像の監視画像をフレーム単位で順次取り込んで各フレーム中の一又は複数の人物の顔部を検出するとともに、各人物の顔画像を異なるフレーム間で追跡する第1処理と、
該第1処理で追跡された各人物の顔画像についてフレーム毎に、予め定めた顔画像の画質評価指標を算出する第2処理と、
第2処理で算出された画質評価指標が異なる複数枚の顔画像を選択して顔画像メモリに格納する第3処理と、
前記顔画像メモリに格納された複数枚の顔画像の評価指標に基づいて、前記顔向きが異なる複数枚の顔画像を選択して顔画像情報として画像表示部に出力する第4処理と、
前記第2処理で算出された各フレームの顔画像の画質評価指標と顔向きを評価して最良の顔画像を抽出して最良顔画像メモリに格納する第5処理とを備えてなり、
前記第5処理は、前記最良顔画像と前記顔画像メモリに格納された複数枚の顔画像の評価指標に基づいて、前記顔向きが異なる複数枚の顔画像を選択して顔画像情報として画像表示部に出力することを特徴とする監視画像処理プログラム。
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