JP4938936B2 - 固体撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子内視鏡装置に用いる固定撮像素子に関し、特に、体腔内に挿入される挿入部先端に配置される固体撮像素子の小型化に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固体撮像素子の小型化と高画素化により内視鏡装置の体腔内挿入部の先端に固体撮像素子を配置した電子内視鏡装置が実用化されている。この電子内視鏡装置は、固体撮像素子で撮像生成した被写体画像信号をモニターに画像として表示し、多くの人が被写体観察できたり、または各種信号記録装置に被写体画像信号を記録保存できることから医療分野を始めとする構造部の内部観察等にも用いられている。
【0003】
医療用の電子内視鏡装置で観察する体腔は、複雑な形状と数々の寸法を有しており、体腔内に挿入される固体撮像素子とその固体撮像素子を駆動制御する駆動制御回路を搭載した回路基板の小型化が求められている。
【0004】
しかしながら、固体撮像素子を駆動制御する駆動制御回路構成は、固体撮像素子の駆動条件によって異なるために、回路基板の形状も異なる。このため、従来は、固体撮像素子の駆動制御回路を搭載する回路基板に応じた固体撮像素子を製作することが行われていた。しかし、回路基板に応じた固体撮像素子を製作することは、煩雑でコスト上昇の要因となる。
【0005】
このため、固体撮像素子の撮像素子チップを汎用として、回路基板と前記撮像素子チップとを接続する外部入出力端子を有するプラグ側を回路基板に応じて製作できる固体撮像素子が特許第2902734号公報に開示されている。
【0006】
この特許第2902734号公報には、前記撮像素子チップとプラグとの関係以外に、固体撮像素子の前面に透明接着剤層を介してカバーガラスを装着している。このカバーガラスは、前記固体撮像素子の撮像面を保護するために設けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許第2902734号公報の開示されている固体撮像素子の前面に設けたカバーカラスは、前記固体撮像素子の撮像面の対向辺にバンプを介して、箔状リード線が側面及び裏面方向に延在された前記箔状リード線上透明接着剤層を介して装着されている。
【0008】
しかしながら、前記固体撮像素子の小型化を推進すると、固体撮像素子の対向する辺から箔状リード線を延出させずに、固体撮像素子の一辺からのみ前記箔状リード線を延出させることになる。
【0009】
このように小型化のために、固体撮像素子の一辺から箔状リード線を延出させて、前記カバーガラスを前記固体撮像素子の前面に配置すると、カバーカラスの一端は、前記固体撮像素子の一辺に設けたバンプを介して設けられた箔状リード線上に設置され、前記カバーガラスの他端は、前記バンプと箔状リード線の配置されていない固体撮像素子の一辺に配置されることになる。つまり、カバーカラスは、前記固体撮像素子の撮像面と平行な状態に配置されず、撮像面に対してカバーガラス面が傾いて配置されることになる。
【0010】
このように、前記固体撮像素子の撮像面前方に配置される対物光学系により得られる観察部の光線が撮像面に入射する際に、前記カバーガラスが傾いて設置されていると、前記観察部の光線は、カバーガラスで意図しない方向へ屈折してしまい、前記撮像面に良好な観察部の光線が入射できなる。このため、固体撮像素子で撮像生成する画像に歪み等の画像不良が生じる課題があった。
【0011】
本発明は、固体撮像素子の小型化を実現するために、固体撮像素子の一辺から箔状リード線であるインナーリードを配置した固体撮像素子において、観察部からの観察光が入射される固体撮像素子の撮像面前面に配置されるカバーガラスによる意図せぬ屈折を排除して撮像画像不良の生じない固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像装置は、略四辺形に形成された固体撮像素子の撮像面側の一辺に配置された複数のボンディングパッドからなるボンディングパッド列と、このボンディングパッド列上に配置されたバンプと、このバンプ上に配置され前記固体撮像素子の撮像面から略一様な高さに揃えられた上面を有する複数のインナーリードと、前記ボンディングパッド列の対辺上に配置される高さ調整手段と、前記インナーリード上面と高さ調整手段上に配置されるカバーガラスより構成される固体撮像素子において、前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の撮像面上に、前記複数のインナーリードの上面までの高さと等しい高さを有し、かつ前記固体撮像素子の内部回路に電気的に接続されない構成よりなり、カバーガラス端面と撮像面とを平行としたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の固体撮像装置の前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の内部回路に電気的に接続されないボンディングパッドに固定されることを特徴とする。
また、本発明の固体撮像装置の前記高さ調整手段は、ダミーバンプであることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の固体撮像装置の前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の撮像面側の一辺に設けた複数の前記ボンディングパッド列と対向する辺側に前記カバーガラスから延出させた段部であることを特徴とする。
さらに、本発明の固体撮像装置の前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の撮像面側の一辺に設けた複数の前記ボンディングパッド列と対向する前記固体撮像素子の基体対向辺から延出させた段部であることを特徴とする。
【0015】
本発明の固体撮像装置は、固体撮像素子の撮像面側の一辺には、バンプを介してインナーリードと接続されるボンディングパッドが列上に配置されている。このボンディングパッド列の対辺側には、前記バンプ上のインナーリード上面の高さと等しい高さを有する高さ調整部材、例えば、電気的には作用しないダミーバンプが固体撮像素子の投影面積内に収まる位置に配置され、この高さ調整部材とインナーリードの上面にカバーガラスが配置されるようになっている。
【0016】
これにより、インナーリードを固体撮像素子の撮像面の片側一辺に配置することができるので、固体撮像装置の小型化が可能となり、固体撮像素子の撮像面とカバーガラス面とを平行に配置することができ、歪みのない観察部位の画像表示が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る固体撮像装置の一実施の形態の構成を示す側面図で、図2は本発明に係る固体撮像装置を用いた電子内視鏡システムを説明する説明図で、図3は本発明に係る固体撮像装置を用いた撮像装置を説明する断面図で、図4は本発明に係る固体撮像素子と接続する信号ケーブルの構成を説明する断面図である。
【0018】
図2を用いて、電子内視鏡システムの全体構成を説明する。
電子内視鏡システム1は、撮像手段を備えた電子内視鏡2と、電子内視鏡2に設けられたライトガイドに照明光を供給する光源装置3と、電子内視鏡2と接続ケーブル4を介して接続されて電子内視鏡2の撮像手段を駆動制御すると共に、撮像手段で撮像生成した画像信号を処理するビデオプロセッサ5と、ピデオプロセッサ5から出力される被写体画像信号の基で被写体画像を表示するモニタ6から構成されている。
【0019】
前記電子内視鏡2は、可撓性の細長の挿入部7と、この挿入部7の基端側に接続された操作部8と、この操作部8の側部から延出した可撓性の連結コード9と、この連結コード9の端部に設けられ、前記光源装置3と着脱自在に接続されるコネクタ部10と、このコネクタ部10の側部に設けられ、前記ビデオプロセッサ5と接続された前記接続ケーブル4が着脱自在に接続可能な電気コネクタ部11とを有している。
【0020】
なお、前記電気コネクタ部11には、電子内視鏡2の内部と外部と連通する図示しない通気部が設けられている。
【0021】
前記挿入部7と前記操作部8との接続部分には、接続部分の急激な曲がりを防止する弾性部材を有する挿入部側折れ止め部材12が設けられており、前記操作部8と前記連結コード9の接続部分には、同様の操作部側折れ止め部材13が、さらに、前記連結コード9と前記コネクタ部10の接続部分には、同様のコネクタ部側折れ止め部材14が設けられている。
【0022】
前記挿入部7は、可撓性の柔軟な可撓管部15と、可撓管部15の先端側に設けられ操作部8の操作により湾曲可能な湾曲部16と、観察部位の光学系を構成する後述する撮像装置18、及び照明光学系等が配設された先端部17から構成されている。また、前記先端部17には、図示していないが、送気操作及び送水操作によって観察部位光学系の外表面の光学部材に向けて洗浄液体や洗浄気体を噴出するために、前記液体や気体を導く送水送気チャンネルを有する送水送気ノズルと、前記挿入部7に配置された処置具を挿通したり、及び体腔内の液体を吸引するための処置具チャンネルの先端側開口である吸引口が設けられている。また、観察部位に向けて開口し、液体を噴出するための送液口が設けられている。
【0023】
前記コネクタ部10には、前記光源装置3に内蔵された図示しない気体供給源と着脱自在に接続される気体供給口金21と、液体供給源である送水タンク22と着脱自在に接続される送水タンク加圧口金23及び液体供給口金24とが設けられている。また、前記先端部17の前記吸引口より体腔内の液体を吸引するための図示しない吸引源と接続される吸引口金25が設けられ、かつ、送液口より送水を行うための図示しない送水手段と接続する注入口金26が設けられている。
【0024】
さらに、前記コネクタ部10には、高周波処置等を行った際に、電子内視鏡2に高周波漏れ電流が発生した場合に、漏れ電流を高周波処置装置に帰還させるためのアース端子口金27が設けられている。
【0025】
前記操作部8には、送気操作と送水操作を操作する送気送水操作ボタン28と、吸引操作を操作するための吸引操作ボタン29と、前記湾曲部16の湾曲操作を行うための湾曲操作ノブ30と、前記ピデオプロセッサ5を遠隔操作する複数のリモートスイッチ31と、及び前記処置具チャンネルと挿通した開口である処置具挿入口32が設けられている。
【0026】
また、前記電子内視鏡2の電気コネクタ部11には、電気コネクタ部11を液密にシールするための図示しない防水キャップが着脱自在に接続可能である。
【0027】
次に、図3を用いて、前記電子内視鏡2の先端部17に配置されている観察部位の光学系を構成する撮像装置18について説明する。
【0028】
撮像装置18は、大別すると対物レンズユニット67と固体撮像装置ユニット68からなっている。対物レンズユニット67は、複数の対物レンズ33と、対物レンズ33のフレア防止用の光学絞り65及び明るさ絞り19と、前記複数の対物レンズ33を所定のレンズ間距離に保つための間隔管66を対物レンズ枠34の中に介在させることで構成されている。
【0029】
前記固体撮像装置ユニット68は、前記対物レンズユニット67の対物レンズ枠34と嵌合される固体撮像装置枠64内に、最後端レンズ26と、固体撮像装置37が紫外線硬化型の接着剤等により接合されて配置されている。なお、固体撮像装置37の詳細構成は後述する
前記固体撮像装置37から延出され、かつ、前記固体撮像装置37の固体撮像素子と電気的に接続された接続線が設けられたフレキシブル基板58は、複数の電子部品44と信号ケーブル50の複数の信号線46が接続される複数の接続電極120を有する回路基板45に接続されている。
【0030】
前記信号ケープ50は、図4に示すように、複数の信号線46をケブラー等の繊維からなる介在60を中心として撚り束ねられ、その外周にはPTFE等からなるテープ47が螺旋状に被覆されている。このテープ47の外周には、錫メッキ銅合金製のシールド導体48が形成され、このシールド導体48の外周には、PFAからなる絶縁体49が被覆された構成となっている。
【0031】
前記信号ケーブル50の外周には、電子内視鏡2の内蔵物からの干渉による破損を防止するためのケーブル保護51が絹糸52により抜けないように結束されている。
【0032】
前記固体撮像装置37、回路基板45、及び信号線46とが接続された後、前記固体撮像装置37,回路基板45,及び信号線46からなる電装構成部周囲には湿気等が侵入しないようにエポキシ樹脂よりなる封止樹脂53が充填される。この封止樹脂53は、前記固体撮像装置枠64の外周と嵌合されたシールド枠54内に充填されて、前記電装構成部の防湿や衝撃防護が図られる。
【0033】
前記シールド枠54の外周と前記ケーブル保護51にかけては熱収縮チューブ55が被覆されている。
【0034】
このような構成の固体撮像装置ユニット68と対物レンズユニット67は、対物レンズユニット67の結像位置に固体撮像装置37の撮像面が位置するように調整された後、対物レンズ枠34と固体撮像装置枠64とが嵌合固定されることにより撮像装置18が生成される。この撮像装置18は、前記電子内視鏡2の挿入部7の先端部17を構成する絶縁カバーと先端構成部材に形成した観察孔に嵌装され接着剤にて固定される。
【0035】
次に、前記固体撮像装置37の詳細構成について図1を用いて説明する。
前記固体撮像装置37に用いる固体撮像素子39は、小型化を図るために、略四辺形状の固体撮像素子39の撮像面20側の一辺に、前記撮像面20にマトリクス状に設けられた複数の光電荷素子を水平・垂直方向に走査駆動させる接続線が列状に形成された複数のボンディングパッド56が設けられている。このボンディングパッド56の上には、Au製のバンブ57が配置され、かつ、このバンプ57にはインナーリード42を有するフレキシブル基板58が接続されている。
【0036】
このフレキシブル基板58は、前記バンプ57を介して、前記ボンディングパッド56に接続される箔状に形成されたインナーリード42と、前記回路基板45に接続されるアウターリード43がポリイミドテープ41上に銅箔により配線形成され、湾曲可能な基板である。
【0037】
このフレキシブル基板58のインナーリード42は、湾曲されて、前記バンプ57に接続され、かつ、接着剤35で補強固定され、かつ、前記インナーリード42の湾曲部は、封止樹脂40にて覆うことにより、固体撮像素子39と確実に接続固定される。
【0038】
前記固体撮像素子39の撮像面20の前記ボンディングパッド56とバンプ57が配置された一辺と対向する辺側に設けられたダミーバンプ用ボンディングパッド36上には、、ダミーバンプ59が配置さけている。このダミーバンプ用ボンディングパッド36は、固体撮像素子39の内部回路配線とは電気的に接続されていない。このダミーバンプ59は、前記撮像面20から前記バンプ57とインナーリード42の上面までの高さhと等しい高さhを有する高さ調整部材である。なお、このダミーバンプ59を電気的絶縁性を有する部材で構成し、ダミーバンプ用ボンディングパッド36の上に接着剤35で接着固定しても良い。
【0039】
このダミーバンプ59と前記インナーリード42の上にカバーガラス38を載置接着固定すると、前記固体撮像素子39の撮像面20と平行にカバーガラス38を配置することができる。これにより、カバーガラス38を透過した観察部位からの透過光は、固体撮像素子39の撮像面20に意図したとおりの入射角にて入射される。
【0040】
なお、前記ダミーバンブ59は固体撮像素子39の撮像面20の投影面積内に収められており、かつ、前記カバーガラス38は、ダミーバンプ59とインナーリード42の近傍に紫外線硬化型の接着剤、もしくは、エポキシ系の接着剤にて撮像面20を覆わないように固定されている。
【0041】
以上説明したように、本発明の固体撮像装置37は、前記固体撮像素子39の撮像面20側の一辺にバンプ57と、バンプ57上にインナーリード42を配置したことで、固体撮像素子39の小型化が実現できる。さらに、前記固体撮像素子39の撮像面20側の一辺のバンプ57と、バンプ57上のインナーリード42の上面までの高さhと等しい高さhを有する高さ調整部材である電気的に作用しないダミーバンプ59を対辺側に設け、かつ、前記固体撮像素子39の投影面積内に収まるように配置したことで、前記インナーリード42と前記ダミーバンプ59の上にカバーガラス38の端面を配置することで、固体撮像素子39の撮像面20と平行にカバーガラス38が設置でき、固体操像装置37の小型化ができると共に良好な画像を得ることができる。
【0042】
次に、本発明に係る固体撮像装置の第1の他の実施形態を図5と図6を用いて説明する。なお、図1と同一部分は同一符号を付して詳細説明を省略する。
最初に図5に示すように、前記固体撮像素子39の撮像面20の前面に設けるカバーガラス70は、前記固体撮像素子39の撮像面20の一辺に設けられたボンディングパッド56とバンプ57に接続されるインナーリード42の上面までの高きhと等しい高さhを有し、かつ、前記固体撮像素子39の撮像面20の前記バンプ57の設置辺と対向する辺に当接される段部69が形成されている。このカバーガラス70の一端は、前記撮像面20の前記バンプ57と接続されたインナーリード42の上面に載置し、前記カバーガラス70の段部69は、前記撮像面20の対向辺の投影面積内に収められるように載置し、接着剤で固着する。これにより、撮像面20とカバーガラス70とは平行に設置される。
【0043】
また、図6に示すように、前記ボンディングパッド56,バンプ57,及びインナーリード42が設けられた前記撮像面20の一辺に対向する辺に固体撮像素子72の基体から延在させた段部71を設けた固体撮像素子72とする。この段部71の高さは、前記ボンディングパッド57とインナーリード42で形成される高さhと同じ高さhとなるように形成されている。前記カバーガラス73の端部は、前記インナーリード42の上面と前記固体撮像素子72の段部71の上面に載置固着することで、前記撮像面20とカバーガラス73が平行設置される。
【0044】
以上説明したように、カバーガラス70または73の高さ調整手段である段部69または71は、固体撮像素子39、72の撮像面20にはみ出すことなく、カバーガラス70、73と固体撮像素子39、72に一体形成することで固体撮像装置の小型化が実現できる。また、撮像面20とカバーガラス70、73端面とを容易に平行配置することができると共に、固体撮像装置を構成する部材の削減と、組立て工数の削減が可能となり、安価な固体撮像装置を提供することができる。
【0045】
次に本発明に係る固体撮像装置の第2の他の実施形態を図7を用いて説明する。図7(a)は、固体撮像素子を表面から見た平面図で、図7(b)は、固体撮像素子を横から見た側面図である。なお、図1と同一部分は、同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0046】
固体撮像素子39の撮像面20の一辺には、ボンディングパッド56、バンプ57、及びフレキシブル基板58のインナーリード42が配置され、かつ、前記撮像面20の対向辺に高さ調整部材であるダミーバンプ59が配置された固体撮像装置122と、この固体撮像装置122の固体撮像素子39とインナーリード42を有するフレキシブル基板58を覆うように形成されたカバーガラス123を設け、このカバーガラス123を前記固体撮像装置122の撮像面20と平行に固着した後、前記カバーガラス123の外形をシールド枠124で直接嵌合固定させる。これにより、前述した固体撮像装置枠64(図3参照)が不要となり、撮像装置125の外形を小型化することができる。
【0047】
図3に示した前記撮像装置18の対物レンズユニット67の画角や焦点調整は、前記対物レンズユニット67の対物レンズ枠34と、前記固体撮像装置ユニット68の固体撮像装置枠64の嵌合位置を調整することで行われている。しかし、前記対物レンズユニット67の複数の対物レンズ33の間に湿気が侵入した際には、前記固体撮像装置枠64から前記対物レンズ枠34を取り外し、その取り外した対物レンズ枠34から前記複数の対物レンズ33をさらに取り外して清掃して、再度組立直されている。この対物レンズ33の取り外し清掃と再組み立て作業を安易に効率よく行われることが望まれている。
【0048】
このために、対物レンズ30の清掃と焦点調整の容易性の要望を具現化するための対物レンズユニットを図8乃至図13を用いて説明する。
【0049】
対物レンズユニット67aを図8を用いて説明する。先端構成部材74の観察孔75には、先端側に絶縁カバー76の端面と同一面を有するフランジ部77が形成された第1対物レンズ枠78と、第2対物レンズ枠79が装着されている。前記第1対物レンズ枠78には、第1対物レンズ80と第2対物レンズ81が配置され前群対物レンズ枠ユニット82が構成されている。
【0050】
また、第2対物レンズ枠79の中には、前記第1と第2対物レンズ80,81以降の複数の対物レンズ83が配置された後群対物レンズ枠ユニット84が構成されるようになっている。この前群対物レンズ枠ユニット82と後群対物レンズユニット84とが前記先端構成部材74の観察孔75内で所定の間隔を保つ位置に固定され、対物レンズユニット67aが生成されるようになっている。
【0051】
なお、前記先端構成部材74の先端部側の一部には工具溝85が形成されている。そして、前記絶縁カバー76には工具溝に対して、冶具を挿入する冶具孔85aが形成されている。
【0052】
このような構成の対物レンズユニット67aにおいて、前記第1対物レンズ80と第2対物レンズ81の間に湿気が侵入し、視野くもりが発生した場合は、前記絶縁カバー76の冶具孔85aから前記先端構成部材74の先端側に設けた工具溝85に治具を挿入し(図中矢印で示す)、前記前群対物レンズ枠ユニット82を前記先端構成部材74の観察孔75から取り外し、前記第1対物レンズ80と第2対物レンズ81の清掃または交換を行う。これにより、前記前群対物レンズユニット82の補修が容易となり、かつ、前記前群対物レンズユニット82の前記先端構成部材74の観察孔75への嵌合固定位置の調整により、再組立時の画角と焦点調整が容易にできる。
【0053】
次に、対物レンズユニット67の他の実施形態である対物レンズユニット67bを図9を用いて説明する。第1対物レンズ86は絶縁カバー87に形成された観察孔88に固定されている。この第1対物レンズ86以降の対物レンズ系89は、先端構成部材90内に取り付けられた対物レンズ枠91内に保持固定されている。
【0054】
つまり、前記第1対物レンズ86が固定された絶縁カバー87を、前記対物レンズ枠91が固定されている先端構成部材90に対して光軸方向に移動調整することで前記第1対物レンズ86及び対物レンズ89による焦点調整及び画角調整が容易に実行できる構成である。
【0055】
また、このような構成の対物レンズユニット67bにおいて、第1対物レンズ86に視野くもりが発生したり、傷がついて画像不良が発生した場合は、絶縁カバー87と共に第1対物レンズ86を前記先端構成部材90から取り外し、第1対物レンズ86の清掃、または交換された第1対物レンズ86を固定した絶縁カバー87を前記先端構成部材90に再度取り付け、新たに焦点と画角調整を行うことで補修作業が容易となる。
【0056】
次に、対物レンズユニット67の他の実施形態である対物レンズユニット67cを図10を用いて説明する。先端構成部材92に形成された観察孔93の後端側には、固体撮像装置94が取り付け固定されている。前記観察孔93の前端側には、複数の対物レンズ95が保持固定された対物レンズ枠96からなる対物レンズユニット97が取り付け固定されている。この対物レンズユニット97は、前記対物レンズ枠96に形成されたフランジ98を有しており、このフランジ98は、前記先端構成部材92の観察孔93に設けられた観察孔段部99に嵌合されるようになっている。この観察孔段部99は、前記対物レンズ枠96のフランジ98の幅よりも大きく、前記観察段部99に前記フランジ98を嵌合した際に、複数のスペーサー100が介在させることができるようになっている。
【0057】
前記対物レンズ枠96のフランジ98の先端側は、先端構成部材92と挟み込む形で絶縁カバー101が装着され、前記対物レンズユニット97が前記先端構成部材92に取り付け固定されるようになっている。
【0058】
このような構成の対物レンズユニット67cにより、対物レンズ95に視野くもりが発生したり、傷ついた場合は、前記絶縁カバー101を取り外すことで、対物レンズユニツト97が前記観察孔93から取り外しが可能となり、対物レンズユニット97の清掃または交換後、前記観察孔93に再装着する際に、前記スペーサー100の装着個数や厚みを調整することで固体撮像装置94と前記対物レンズユニット97の焦点や画角調整が実行でき、補修作業の効率が改善できる。
【0059】
次に、対物レンズユニット67の他の実施形態である対物レンズユニット67dを図11を用いて説明する。第1対物レンズ102が配置された第1対物レンズ枠103の外周には、所定のピッチの凸状の突起部104が形成された突起部材105が配置されている。この第1対物レンズ枠103は、前記突起部104と係合しあう凹状の溝部106が形成された先端構成部材107の内部に収納配置される。この先端構成部材107の内部には、第2対物レンズ108が配置された第2対物レンズ枠160が前記第1対物レンズ102と所定の距離を保つ位置に固定されている。
【0060】
なお、前記凸状の突起部104と前記凹状の溝部106は、共にネジ状に形成されている。
【0061】
このような構成の対物レンズユニット67dの第1対物レンズ102に視野くもりが発生したり、あるいは傷ついた場合に、前記突起部104を有する第1対物レンズ枠103を回動させて、図中矢印で示すレンズ光軸方向と逆方向に移動させて、前記先端構成部材107から取り出し、かつ、その取り出した第1対物レンズ枠103に設置されている第1対物レンズ102を清掃、あるいは交換する。清掃あるいは交換後、第1対物レンズ102を設置された前記第1対物レンズ枠103は、再度前記先端構成部材107内に装着し、かつ、前記突起部105を前記溝部106に係合させながら前記第1対物レンズ枠103を回動させて、図中矢印で示す光軸方向に移動させて、位置調整することにより第1対物レンズ102の球欠R変化による焦点調整と画角の調整が可能となり、補修作業の効率向上が図れる。また、突起部材105を弾性部材にて形成し、溝部106に対して押し込むように装着しても良い。
【0062】
次に、対物レンズユニット67の他の実施形態である対物レンズユニット67eを図12を用いて説明する。第1対物レンズ109は、第1対物レンズ109後端面から焦点・画角調整するために必要な所定距離が確保された位置に、接着剤止め110が形成された対物レンズ枠111内に接着剤121にて固定されている。この第1対物レンズ109を対物レンズ枠111に固定する接着剤121は、前記接着剤止め110により、前記対物レンズ枠111内に配置される第1対物レンズ109以降の対物レンズ群への接着剤の流出が防止できるように構成されている。
【0063】
このような構成の対物レンズユニット67eの第1対物レンズ109に視野くもりが発生したり、あるいは第1対物レンズ109に傷がついた場合には、前記第1対物レンズの清掃及び交換をする際に、前記第1対物レンズ109の位置を接着剤止め110までの範囲内で位置調整し固定することができるので、前記第1対物レンズ109の清掃または交換時の補修作業の向上が可能となる。よって、補修作業の時間の短縮が可能となり、補修作業の効率化が可能となる。
【0064】
次に、対物レンズユニットの他の実施形態である対物レンズユニット67fを図13を用いて説明する。対物レンズ枠112の前方側には、平板状の第2対物レンズ113と、この第2対物レンズ113と略同等の厚みで、レンズ外形が前記第2対物レンズ113よりも大きな第1対物レンズ114が配置されている。前記対物レンズ枠112の後方側には、複数の対物レンズ115が配置されている。
【0065】
また、前記対物レンズ枠112の第2対物レンズ113が配置された外周位置には、先端構成部材116の外面から内面へ貫通させたネジ孔117aに螺合される固定ネジ117と係合される固定溝118が設けられている。
【0066】
前記対物レンズ枠112は前記先端構成部材116内装着される際に、前記固定ネジ117の先端を前記固定溝118に当接させて、前記対物レンズ枠112を所定位置に固定している。
【0067】
このような構成の対物レンズユニット67fは、第1対物レンズ114と第2対物レンズ113とは同じ厚みであるが、レンズ外形が第1対物レンズ114が第2対物レンズ113よりも大きいために、前記第1対物レンズ114は、第2対物レンズ113よりも割れ等の破損がしやくなる。よって、第1対物レンズ114と第2対物レンズ113に視野くもりが発生したり、第1対物レンズ114に傷がついた場合、第1対物レンズ114のみを破壊して交換することが可能となるので、補修作業の効率化改善が可能となった。
【0068】
また、先端構成部材116に設けた固定ビス117と係合される固定溝118をレンズ外形の小さな第2対物レンズ113が配置される対物レンズ枠112の外周面に形成することで、対物レンズ枠112の外形を小さく形成することができる。
【0069】
次に、付記13に記載の電子内視鏡装置の観察光学系の光軸中心と、電子内視鏡装置で撮像生成した観察部位の画像をモニタ表示する電気マスク中心との整合を行う電子内視鏡システムを説明する。
【0070】
従来、電子内視鏡システムにおいて、図2と図3に示すように、電子内視鏡2の挿入部7の先端部17に設けられた撮像装置18で撮像生成された観察部位の画像信号は、ビデオプロセッサ5に供給されて、所定の画像信号処理が行われた後、その画像信号を基にモニタ6に観察像が表示されるようになっている。
【0071】
また、撮像装置18を構成する観察光学系を形成する対物レンズユニット67に内蔵される対物レンズ33と、固体撮像装置ユニット68に内蔵される固体撮像装置37の位置調整は、それぞれが固定装着される枠部材34,64の嵌合状態の調整によって行われる。
【0072】
前記撮像装置18の対物レンズユニット67に配置される対物レンズ33からなる観察光学系の光軸中心の設定は、作業の容易性から固体撮像装置37の固体撮像素子39の有効画素領域の中心と一致させるように設定している。
【0073】
しかし、前記固体撮像装置37は、固体撮像装置枠64に取り付け固定されたり、または、シールド枠54の中に封止樹脂53で固定されるために、前記固体撮像装置37の取り付け固定位置の精度が低く、前記対物レンズ33の観察光学系中心と固体撮像素子39の有効画素中心とを一致させることが難しく、モニタ6に表示される画像に偏角等の画像不良が発生していた。
【0074】
さらに、モニタ6に表示される観察部位の画像は、前記ビデオブロセッサ5の画像信号処理において、輸郭強調等の画像処理のために前記固体撮像素子39の有効画素領域の四辺形外側の一部を使用するために、前記固体撮像素子39の有効画素領域すべてを表示することはできない。
【0075】
よって、この輪郭強調等の信号処理に用いられる画素領域がモニタ6に表示されないように、ピデオブロセッサ5の画像信号処理において、電気的にマスクが施される。この電気的マスクは、画像処理に使用される有効画素領域の四辺形外側の一部の大きさが上下左右それぞれで異なるため、モニタ6に表示される観察部位の画像の中心、つまり電気マスクの中心と有効画素領域の中心とは一致せず、仮に観察光学系の中心を有効画素領域の中心と一致させたとして電気マスクの中心が観察光学系の中心とずれてしまうために、前記偏角等の画像不良が発生する課題があった。
【0076】
そこで、付記13の電子内視鏡システムは、観察光学系の中心を有効画素領域中心ではなく電気マスク形状を有効画素領域に投影した時の電気マスク中心と一致させることで、偏角等のない良好な画像を得ることができる。
【0077】
そのため、観察光学系の最後端対物レンズの中心を、電気マスク形状を有効画素領域に投影した時の電気マスク中心と一致する位置にて固体撮像装置のカバーガラスと接合する必要がある。
【0078】
具体的には、図14に示すように、複数の対物レンズ129は、対物レンズ枠130の中に光学絞り131と、対物レンズ129のそれぞれが所定の間隔距離を保つための間隔管132を介在させた状態で固定されている。
【0079】
固体撮像装置128は、固体撮像素子133、固体撮像素子133の撮像面134を覆うカバーガラス135、固体撮像素子133の裏面に配置された接続電極127,136により構成されている。
【0080】
前記カバーガラス135の前面で、かつ、前記対物レンズ129が固定された前記対物レンズ枠130の最終後端には、最後端対物レンズ137が前記対物レンズ129と光軸が一致するように嵌合固定されている。前記対物レンズ枠130に嵌合固定されている前記対物レンズ129と最後端対物レンズ137とカバーガラス135は、紫外線硬化形接着剤によって接着固定されている。
【0081】
前記固体撮像装置128の接続電極136には、複数の電子部品141が実装された回路基板142が接続されている。この回路基板142の後方、及び、前記接続電極127には、複数の信号線46が接続されている。
【0082】
前記固体操像装置128、回路基板142、及び信号線46とが接続れた周囲には、湿気等が進入しないようにエポキシ樹脂よりなる封止樹脂143がシールド枠144内に充填され、このシールド枠144の外周は、熱収縮チューブ145により被覆されている。
【0083】
このように構成された撮像装置146は、図1で説明した電子内視鏡2の先端部17を構成する観察孔を有する絶縁カバー内に、装着されて接着剤で固定されている。なお、この撮像装置146以外は、図2に示す内視鏡システムと同じである。
【0084】
次に、前記撮像装置146の固体撮像装置128に設けられている前記カバーガラス135と前記最後端対物レンズ137との取付位置関係について、図15と図16を用いて説明する。
【0085】
前記最後端対物レンズ137の中心を、電気マスク138の形状を有効画素領域134に投影した時の表示画素領域147の中心(つまり、電気マスク138中心)と一致する位置にて、固体撮像装置128のカバーガラス135と接合することで、複数の対物レンズ129より構成される観察光学系の中心と、前記モニタ6に内視鏡観察画像が表示される電気マスク138中心とを一致させることができるので、偏角等のない良好な画像を得ることができる。
【0086】
次に、高解像度の画像を得る為の電気マスク、固体撮像素子、カバーガラス、及び最後端対物レンズの関係について、図17を用いて説明する。
【0087】
高解像度の画像を得るためには、固体撮像装置152が有する有効画素領域149において、モニタ6に表示される電気マスク150の形状を最大限に投影した表示画素領域151を形成する必要がある。なお、この時、最後端対物レンズ153の外径は、イメージハイトI1に対応する大きさが必要となるので、固体撮像装置152よりも大きい構成となる。
【0088】
一方、前記固体撮像装置152を使用して前記電子内視鏡1の先端部17を細径化するためには、固体撮像装置152と組み合わされる観察光学系の外径を小さくし、最後端対物レンズ155と、固体撮像装置155とを図18(a)(b)に示すように同じ外形寸法以下にする必要がある。
【0089】
そのためには、図17のイメージハイトI1よりも小さいイメージハイトI2を有する表示画素領域154を形成し、この表示画素領域154の中心を有効画素領域149の中心とは異なる最後端対物レンズ155が固体撮像装置152の投影面積内に収まるべく設定された最後端対物レンズ155中心と一致させる必要がある。
【0090】
以上のように、有効画素領域中心とは異なる位置に、観察光学系中心と電気マスク中心とを一致させることで、1つの固体撮像装置にて複数の観察画像を得ることができると共に、撮像装置の小型化することができる。
【0091】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0092】
(付記1) 略四辺形に形成された固体撮像素子の撮像面側の一片に配置された複数のボンディングパッドからなるボンディングパッド列と、このボンディングパッド列上に配置されたバンプと、このバンプ上に配置され前記固体撮像素子の撮像面から略一様な高さに揃えられた上面を有する複数のインナーリードと、前記ボンディングパッド列の対辺上に配置される高さ調整手段と、前記インナーリード上面と高さ調整手段上に配置されるカバーガラスより構成される固体撮像素子において、
前記固体撮像素子の撮像面上に、前記複数のインナーリードの上面までの高さと等しい高さを有する高さ調整手段を設けたことで、カバーカラス端面と撮像面とを平行としたことを特徴とする固体撮像装置。
【0093】
(付記2) 前記高さ調整手段は、ダミーバンプであることを特徴とする付記1記載の固体撮像装置。
【0094】
(付記3) 前記固体撮像素子は、電子内視鏡装置に用いたことを特徴とする付記1記載の固体撮像装置。
【0095】
(付記4) 前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の撮像面側の一辺に設けた複数のボンディング列と対向する辺側に前記カバーガラスから延出させた段部であることを特徴とする付記1記載の固体撮像装置。
【0096】
(付記5) 前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の撮像面側の一辺に設けた複数のボンディング列と対向する前記固体撮像素子の対向辺から延出させた段部であることを特徴とする付記1記載の固体撮像装置。
【0097】
(付記6) 略四辺形に形成された固体撮像素子の撮像面側の一片に配置された複数のボンディングパッドからなるボンディングパッド列と、このボンディングパッド列上に配置されたバンプと、このバンプ上に配置され前記固体撮像素子の撮像面から略一様な高さに揃えられた上面を有する複数のインナーリードと、前記ボンディングパッド列の対辺上に配置される高さ調整手段と、前記インナーリード上面と高さ調整手段上に配置されるカバーガラスより構成される固体撮像素子において、
前記カバーカラスの外周面をシールド材で直接嵌合固定したことを特徴とする撮像装置。
【0098】
(付記7) 略四辺形に形成された固体撮像素子とカバーガラスを嵌合固定する固体撮像素子枠と、
前記固体撮像素子に観察部位の観察光導く複数の対物レンズを嵌合固定する対物レンズ枠と、
前記固体撮像素子枠と前記対物レンズ枠を内蔵固定する絶縁カバーで被覆された先端構成部材と、
前記先端構成部材を嵌合収納すると共に、前記観察部位からの観察光を前記対物レンズに取り込むための観察孔を有する絶縁カバー部材と、
前記絶縁カバー部材の観察孔の周囲に設けられた工具溝と、
を具備し、前記工具溝に冶具を差し込み前記対物レンズ枠を取り外し可能としたことを特徴とする電子内視鏡。
【0099】
(付記8) 略四辺形に形成された固体撮像素子とカバーガラスを嵌合固定する固体撮像素子枠と、
前記固体撮像素子に観察部位の観察光導く複数の対物レンズからなる第2の対物レンズを嵌合固定する対物レンズ枠と、
前記固体撮像素子枠と前記対物レンズ枠を内蔵固定する絶縁カバーで被覆された先端構成部材と、
前記先端構成部材を嵌合収納すると共に、前記観察部位からの観察光を前記対物レンズに取り込むための観察孔を有する絶縁カバー部材と、
前記絶縁カバーの観察孔に固定された前記第2の対物レンズと同軸の第1の対物レンズと、
を具備し、前記第1の対物レンズを固定した前記絶縁カバー部材と前記先端構成部材とを光軸方向に位置調整することで、前記第1と第2の対物レンズの焦点調整を行うことを特徴とする電子内視鏡。
【0100】
(付記9) 前記対物レンズ枠の外周に設けられたフランジと、
前記先端構成部材の内周に設けられ、前記対物レンズ枠のフランジを内装される観察孔段部と、
前記観察孔段部と前記フランジとの間に介挿される複数のスペーサと、
を具備し、前記スペーサの介挿枚数により、前記対物レンズ枠に設置されている対物レンズと焦点調整を行うことを特徴とする付記8記載の電子内視鏡。
【0101】
(付記10) 前記対物レンズ枠は、第1の対物レンズを収納固定する第1の対物レンズ枠と、第2の対物レンズを収納固定する第2の対物レンズ枠とからなり、前記第1の対物レンズ枠の外周に設置され、かつ、弾性部材を用いて所定間隔の凸状ネジ部を形成された突起部と、前記第1の対物レンズ枠の突起部と嵌合する凹部ネジ部を形成された溝部と、かつ、前記第2の対物レンズ枠を収納固定する絶縁カバーと、
を具備し、前記第1の対物レンズ枠の突起部と前記絶縁カバーの凹部との嵌合位置を調整することで前記第1対物レンズと第2の対物レンズの焦点調整を可能とした付記8記載の電子内視鏡。
【0102】
(付記11) 前記対物レンズ枠には、第1の対物レンズと第2の対物レンズを収納固定され、前記対物レンズ枠の第1の対物レンズが収納固定される観察孔の入射側に設けられた所定の寸法距離を有する接着剤止め部と、
を有し、前記第1の対物レンズは、前記接着剤止め部までの寸法距離の間で対物レンズの焦点調整することを特徴とする付記8記載の対物レンズユニット。
【0103】
(付記12) 前記対物レンズ枠の前記観察孔の先端には、少なくとも外形寸法の大きい第1の対物レンズが収納配置され、この第1の対物レンズの後方側に前記第1の対物レンズと同じ厚さ寸法で、外径が小さい第2の対物レンズが収納配置されると共に、前記対物レンズ枠の外周には固定ネジの先端が嵌合する固定溝が設けられ、かつ、前記対物レンズ枠が嵌合固定される前記先端構成部材の側面から前記固定溝に対して前記固定ネジが螺合進出させるネジ孔を有したことを特徴とする付記8記載の電子内視鏡。
【0104】
(付記13) 観察光学系の結像位置に固体撮像装置が配置された撮像装置が先端部に配置された電子内視鏡と、ビデオプロセッサと、モニタにより構成される電子内視鏡システムにおいて、
観察光学系の光軸中心とモニタ表示される電気マスク中心とが一致し、前記一致した光軸中心と電気マスク中心とが固体撮像装置の有効画衆領域中心とは異なることを特徴とする電子内視鏡システム。
【0105】
(付記14) 前記観察光学系の最後端対物レンズ中心が電気マスク中心と一致していることを特徴とする付記13に記載の電子内視鏡システム。
【0106】
【発明の効果】
本発明の固体撮像装置は、固体撮像素子の撮像面の一辺に設けられたボンディングパッド、バンプ、及びインナーリードまでの高さ寸法と同等の高さを有する高さ調整用のダミーバンプを対向辺に配置し、カバーガラスを前記インナーリードとダミーバンプの上に配置することで、前記カバーカラスと固体撮像素子の撮像面とが簡単確実に平行設定でき、固体撮像素子の撮像面に入射される観察光の意図しない屈折が解消でき、観察部位の歪みのない画像が表示できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置の一実施の形態の構成を示す側面図。
【図2】本発明に係る固体撮像装置を用いた電子内視鏡システムを説明する説明図。
【図3】本発明に係る固体撮像素子を用いた撮像装置を説明する断面図。
【図4】本発明の固体撮像装置と接続する信号ケーブルの構成を説明する断面図。
【図5】本発明の固体撮像装置の第1の他の実施例を説明する側面図。
【図6】本発明の固体撮像装置の第1の他の実施例を説明する側面図。
【図7】本発明の固体撮像装置の第2の実施の形態を示し、図7(a)は平面図、図7(b)は側面図。
【図8】本発明の固体撮像装置の対物レンズの補修やレンズ焦点調整を説明する側面図。
【図9】本発明の固体撮像装置の対物レンズの補修やレンズ焦点調整を説明する側面図。
【図10】本発明の固体撮像装置の対物レンズの補修やレンズ焦点調整を説明する側面図。
【図11】本発明の固体撮像装置の対物レンズの補修やレンズ焦点調整を説明する側面図。
【図12】本発明の固体撮像装置の対物レンズの補修やレンズ焦点調整を説明する側面図。
【図13】本発明の固体撮像装置の対物レンズの補修やレンズ焦点調整を説明する側面図。
【図14】第2の発明の固体撮像装置の実施形態を説明する断面図。
【図15】第2の発明の固体撮像装置に用いる電子マスクを説明する説明図。
【図16】第2の発明の固体撮像装置のカバーガラス、電子マスク、対物レンズ等の配置位置関係を説明する説明図。
【図17】第2の発明の固体撮像装置のカバーガラス、電子マスク、対物レンズ等の他の配置位置関係を説明する説明図。
【図18】第2の発明の固体撮像装置のカバーガラス、電子マスク、対物レンズ等の他の配置位置関係を説明する説明図。
【符号の説明】
1…電子内視鏡システム
2…電子内視鏡
3…光源装置
4…接続ケーブル
5…ビデオプロセッサ
6…モニタ
20…撮像面
35…接着剤
36…ダミーバンプ用ボンディングパッド
37…固体撮像装置
38…カバーガラス
39…固体撮像素子
40…封止樹脂
41…ポリイミドテープ
42…インナーリード
43…アウターリード
56…ボンディングパッド
57…バンプ
58…フレキシブル基板
Claims (5)
- 略四辺形に形成された固体撮像素子の撮像面側の一辺に配置された複数のボンディングパッドからなるボンディングパッド列と、このボンディングパッド列上に配置されたバンプと、このバンプ上に配置され前記固体撮像素子の撮像面から略一様な高さに揃えられた上面を有する複数のインナーリードと、前記ボンディングパッド列の対辺上に配置される高さ調整手段と、前記インナーリード上面と高さ調整手段上に配置されるカバーガラスより構成される固体撮像素子において、
前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の撮像面上に、前記複数のインナーリードの上面までの高さと等しい高さを有し、かつ前記固体撮像素子の内部回路に電気的に接続されない構成よりなり、カバーガラス端面と撮像面とを平行としたことを特徴とする固体撮像装置。 - 前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の内部回路に電気的に接続されないボンディングパッドに固定されることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記高さ調整手段は、ダミーバンプであることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
- 前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の撮像面側の一辺に設けた複数の前記ボンディングパッド列と対向する辺側に前記カバーガラスから延出させた段部であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記高さ調整手段は、前記固体撮像素子の撮像面側の一辺に設けた複数の前記ボンディングパッド列と対向する前記固体撮像素子の基体対向辺から延出させた段部であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
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