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JP4924894B2 - ドアウエザストリップ - Google Patents

ドアウエザストリップ Download PDF

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JP4924894B2
JP4924894B2 JP2007170223A JP2007170223A JP4924894B2 JP 4924894 B2 JP4924894 B2 JP 4924894B2 JP 2007170223 A JP2007170223 A JP 2007170223A JP 2007170223 A JP2007170223 A JP 2007170223A JP 4924894 B2 JP4924894 B2 JP 4924894B2
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Description

本発明は、自動車のドアと車体開口部周縁との間をシールする自動車用のドアウエザストリップに関するものである。
自動車のドア1と車体開口部周縁6との間のシールは、図8に示すように、ドア1の外周部に設けられたドアフレーム2の外周に取付けられるドアウエザストリップ110及び/または、車体開口部周縁6のフランジに取付けられるオープニングウエザストリップによりなされる。なお、ドアガラス5とドア1との間のシールは、ドアフレーム2の内周のチャンネル3に取付けられるガラスランによってなされる。
従来、図9に示すように、ドアフレーム2の外周に取付けられたドアウエザストリップ110は、取付基部111とその上面に一体に形成された中空シール部114とシールリップ部116とから構成される。取付基部111は、ドアフレーム2の外周部に取付けられた断面コ字形のリテーナー部155に嵌め込まれてドアフレーム2に固定される。そして、ドア閉時にシールリップ部116が車体開口部周縁6の最も車外側の側端に当接し、ドアフレーム2の外周端縁と車体開口部周縁6との間の隙間をシールする。そのとき、中空シール部114は、車体開口部周縁6のシールリップ部116が当接する部分よりも車内側の膨出部分に当接して、ドア1と車体開口部周縁6との間をシールしている。
また、近年デザイン的要求からヒドンタイプのドアが多く用いられるようになってきたが、ヒドンタイプのドアにおいては、ドアフレーム2の車外側の側端の幅を狭くして、ドア1と車体開口部周縁6との間を狭くするため、図10に示すようなドアフレーム2のアウターパネル2aの車外側立壁2dの幅を減少させて、ドアウエザストリップ210の車外側の部分を小さくする必要が生じている。
このため、ドアウエザストリップ210の取り付け構造として、ドアフレーム2のアウターパネル2aの車外側立壁2d部分を小さくして、ドアモールとリテーナー部を一体にしたドアモール250をドアフレーム2に装着するものがある。この場合は、ドアウエザストリップ210を車外側ウエザストリップ212と車内側ウエザストリップ213の2つの部分に離して形成して、車外側ウエザストリップ212の部分を小さくして、そのドアモール250に取付けるものがある。そして、車外側ウエザストリップ212のシール部分もリップ状にシールリップ部216として小さく形成して、車内側ウエザストリップ213の部分は、ドアフレーム2の車内側で下方に下げて、車内側取付基部211で取付け、中空シール部214でシールしているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この場合に、車外側ウエザストリップ212をドアフレーム2に取付けるために、上辺部と縦辺部では車外側取付基部221をソリッド材で形成し、ドアモール250を折り曲げて形成したリテーナー部255に嵌めていた。しかしながら、コーナー部においては、型成形で形成するため、シール性を考慮すれば、シールリップ部216をスポンジ材で形成せざるを得なく、ドアウエザストリップ210の車外側取付基部221をソリッド材で形成することは困難である。
このため、コーナー部においては、図11と図12に示すようにインサート部材350をドアウエザストリップ310のコーナー部に埋設するものがある(例えば、特許文献2及び特許文献3参照。)。しかしながら、このインサート部材350を埋設したドアウエザストリップ310を取付けるためには、インサート部材350に固定のための突起部351を設け、ドアフレーム2には突起部351を嵌め込む取付孔が必要となる。また、図10に示すような車外側ウエザストリップ212と車内側ウエザストリップ213とを有するドアウエザストリップ210では、インサート部材350の寸法が短く、充分な補強効果が得られなかった。
特開2002−307952号公報 特開2004−284446号公報 特開2000−351324号公報
本発明は、ドアウエザストリップをドアフレームのコーナー部に容易に、確実に取付けて、ドアウエザストリップが外れにくい自動車用ドアウエザストリップを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、自動車のドアと車体開口部周縁との間をシールするドアウエザストリップを上記ドアのドアフレームの外周に取付けるドアウエザストリップにおいて、
ドアウエザストリップは、押出成形で形成されドアフレームの上辺に取付けられる上辺部と、ドアフレームの縦辺に取付けられる縦辺部と、上辺部と縦辺部を型成形で接続するコーナー部からなり、
上辺部、縦辺部及びコーナー部は、それぞれフレームの車外側部位に取付けられ、上記車体開口部周縁の車外側との間をシールする車外側ウエザストリップと、ドアフレームの車内側部位に取付けられ、車体開口部周縁の車内側との間をシールする車内側ウエザストリップ及び、車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップとを一体に連結するウエザストリップ連結部から構成され、
車外側ウエザストリップは、ドアフレーム又はドアモールに取付けられる車外側取付基部とドア閉時に車体開口部周縁に当接する車外側シール部から形成され、
上辺部と縦辺部の車外側取付基部には、ソリッド材で形成された車外側取付基部芯部を形成し、車外側取付基部芯部をコーナー部の曲がり中心部分近くまで延長し、
コーナー部は、全体がスポンジ材で形成し、
上辺部又は縦辺部のいずれか一方のドアウエザストリップは、車外側ウエザストリップを車内側ウエザストリップよりも長く残して切断した端部とコーナー部を接続し、
上辺部又は縦辺部の他方のドアウエザストリップは、車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップをそろえて切断した端部とコーナー部を接続し、
車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップをそろえて切断した端部と接続する側のコーナー部は、インサート部材が埋設され、インサート部材は、車外側取付基部に埋設される車外側埋設部と、車内側取付基部に埋設される車内側埋設部と、車内側埋設部と車外側埋設部を連結する連結部埋設部から構成され、車外側埋設部は、車外側取付基部中を接続端面付近まで延設されるとともに、接続端面付近からコーナー部の曲がり中心付近まで埋設されるように長く形成され、
車内側埋設部と連結部埋設部は、ウエザストリップ連結部と車内側取付基部のそれぞれの少なくとも一部に埋設されるとともに、車内側埋設部は、車外側埋設部よりも短く形成され、車内側取付基部のコーナー部の曲がり中心側の一部に埋設され、連結部埋設部は、車外側埋設部と車内側埋設部のコーナー部の曲がり中心側の一部を連結するようにさらに短く形成され、車外側埋設部と車内側埋設部の間が凹んでいるドアウエザストリップである。
請求項1の本発明では、ドアウエザストリップは、押出成形で形成されドアフレームの上辺に取付けられる上辺部と、ドアフレームの縦辺に取付けられる縦辺部と、上辺部と縦辺部を型成形で接続する接続するコーナー部からなる。このため、上辺部と縦辺部は、押出成形で効率よく製造することができ、コーナー部は、型成形により、ドアのコーナー部の形状に沿ってドアウエザストリップを形成し、シールすることができるとともに、上辺部と縦辺部を接続して、ドアの外周を全周に亘りシールすることができる。
上辺部、縦辺部及びコーナー部は、それぞれフレームの車外側部位に取付けられ、車体開口部周縁の車外側との間をシールする車外側ウエザストリップと、ドアフレームの車内側部位に取付けられ、車体開口部周縁の車内側との間をシールする車内側ウエザストリップ及び、車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップとを一体に連結するウエザストリップ連結部から構成される。このため、車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップとの2重のシールをすることができる。また、ウエザストリップ連結部で両者を連結するため、車内側ウエザストリップと車外側ウエザストリップをそれぞれの取付基部で取付けると、一緒に確実に取付けることができる。
また、車外側ウエザストリップの高さを低くすることができ、車体開口部周縁とドアモールの車外側側端との間の隙間を狭く形成することができる。従って、美観を向上させることができるとともに、ドアフレームと車体開口部周縁との間を確実にシールすることができる。
車外側ウエザストリップは、ドアフレーム又はドアモールに取付けられる車外側取付基部とドア閉時に車体開口部周縁に当接する車外側シール部から形成される。このため、車外側ウエザストリップをドアフレーム又はドアモールに確実に固定し、車外側シール部を車体開口部周縁に当接させ、車体開口部周縁の車外側端部を確実にシールすることができる。
上辺部と縦辺部の車外側取付基部には、ソリッド材で形成された車外側取付基部芯部を形成し、車外側取付基部芯部をコーナー部の曲がり中心部分近くまで延長したため、車外側取付基部の剛性をあげることができ、車外側取付基部をドアフレームに取付けると、強固に取付けられて、ドアフレームから外れることがなく、コーナー部において、車外側取付基部がドアフレームから外れにくくすることができる。
上辺部又は縦辺部のいずれか一方のドアウエザストリップは、車外側ウエザストリップを車内側ウエザストリップよりも長く残して切断した端部とコーナー部を接続する。このため、車外側ウエザストリップの車外側取付基部に形成された車外側取付基部芯部をコーナー部の曲がり中心部分近くまで延長することができ、コーナー部において、車外側取付基部がドアフレームから外れにくくすることができる。
上辺部又は縦辺部の他方のドアウエザストリップは、車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップをそろえて切断した端部とコーナー部を接続している。このため、ドアウエザストリップの端部の切断作業が容易であり、金型で端部を保持しやすく、型成形する金型の構造が簡単になり、製造も容易であり、生産性が良い。
車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップをそろえて切断した端部と接続する側のコーナー部は、インサート部材が埋設されている。このため、コーナー部の剛性が高くなり、ドアフレームに取付けたのちにドアフレームから外れにくくなる。
インサート部材は、車外側取付基部に埋設部分は接続端面付近まで延設されるため、車外側取付基部の剛性を接続端面付近まで高くすることができる。
また、コーナー部において、一方の側の接続は車外側ウエザストリップを車内側ウエザストリップよりも長く残して切断した端部とコーナー部を接続し、他方の側の接続はインサート部材を埋設するため、両方の側にインサート部材を埋設する場合と比べ、金型構造が簡単となり、型成形の材料が金型内を流れやすくなり、生産性が高い。
インサート部材は、車外側取付基部に埋設される車外側埋設部と、車内側取付基部に埋設される車内側埋設部と、車内側埋設部と車外側埋設部を連結する連結部埋設部から構成される。このため、インサート部材が、車内側取付基部と車外側取付基部によって保持されて、インサート部材が安定し、コーナー部においてチャンネルの切れ目があっても確実にドアウエザストリップを保持することができる。また、インサート部材は、全体が一体的に形成されており、剛性が高く、保持性が高い。
車外側埋設部は、車外側取付基部中を接続端面付近まで延設されるとともに、車内側埋設部と連結部埋設部は、ウエザストリップ連結部と車内側取付基部のそれぞれの少なくとも一部に埋設された。このため、車外側取付基部の剛性が高くなり、車外側取付基部の接続端面付近まで確実に保持されることができ、車内側取付基部の確実にドアフレームに取付けることができる。
請求項1の本発明では、インサート部材の車外側埋設部は、接続端面付近からコーナー部の曲がり中心付近まで埋設されるように長く形成されている。このため、接続端面付近からコーナー部の曲がり中心付近まで車外側取付基部が確実にドアフレームに取付けられることができる。
車内側埋設部は、車外側埋設部よりも短く形成され、車内側取付基部のコーナー部の曲がり中心側の一部に埋設され、連結部埋設部は、車外側埋設部と車内側埋設部のコーナー部の曲がり中心側の一部を連結するようにさらに短く形成され、車外側埋設部と車内側埋設部の間が凹んでいる。このため、車外側埋設部と車内側埋設部を一体的に保持することができるとともに、インサート部材の面積を最小限にして、コーナー部を成形するときの材料の流れを良くし、製造が容易で、生産性を上げることができる。
請求項2の本発明は、インサート部材は、表面に複数の突起部と、貫通孔が形成されたドアウエザストリップである。
請求項2の本発明では、インサート部材は、表面に複数の突起部が形成されたため、型成形するときに、金型のキャビティーの中心部分に位置することができ車外側取付基部の中心部分に埋設されることができる。
インサート部材に貫通孔が形成されたため、インサート部材の両面に位置するスポンジ材を強固にインサート部材と固定することができる。
請求項3の本発明は、車外側シール部は、リップ状に形成されたドアウエザストリップである。
請求項3の本発明では、車外側シール部は、リップ状に形成されたため、ドアフレームと車体開口部周縁の間をリップ状の車外側シール部が確実に塞ぐことができ、さらにドア閉力を小さくすることができる。
請求項4の本発明は、インサート部材は、硬質合成樹脂で形成されたドアウエザストリップである。
請求項4の本発明では、インサート部材は、硬質合成樹脂で形成されたため、車輌の軽量化に貢献することができるとともに、コーナー部の形状に合わせた、複雑な形状とすることができる。
請求項5の本発明は、上辺部と縦辺部の車外側ウエザストリップは、車外側取付基部芯部と連結部はソリッド材で形成され、車外側取付基部芯部以外の車外側取付基部、車内側取付基部芯部以外の車内側取付基部、車外側シール部及び車内側シール部はスポンジ材で形成されたドアウエザストリップである。
請求項5の本発明では、上辺部と縦辺部の車外側ウエザストリップは、車外側取付基部芯部と連結部はソリッド材で形成された。このため、上辺部と縦辺部の車外側取付基部はそれぞれ確実にリテーナー部に保持されるとともに、ドアウエザストリップを取付けるときに、全長の伸びを防止することができる。
車外側取付基部芯部以外の車外側取付基部、車内側取付基部芯部以外の車内側取付基部、車外側シール部及び車内側シール部はスポンジ材で形成された。このため、リテーナー部や相手部材に凹凸が生じても柔軟に変形することができ、リテーナー部や相手部材に密着することができ、シール性を向上することができる。また、上辺部と縦辺部では硬質の材料を硬質ゴムで形成すれば、硬質ゴムとスポンジ材を同時に押出成形することができ、製造が容易である。
上辺部又は縦辺部のいずれか一方のドアウエザストリップは、車外側ウエザストリップを車内側ウエザストリップよりも長く残して切断した端部とコーナー部を接続するため、車外側ウエザストリップの車外側取付基部芯部をコーナー部の曲がり中心部分近くまで延長することができ、車外側取付基部がドアフレームから外れにくくすることができる。
車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップをそろえて切断した端部と接続する側のコーナー部は、インサート部材が、車外側取付基部の接続端面付近まで延設されるため、車外側取付基部の剛性を接続端面付近まで上げることができる。
インサート部材のウエザストリップ連結部と車内側取付基部に埋設される部分は、ウエザストリップ連結部と車内側取付基部のそれぞれの少なくとも一部に埋設されたため、インサート部材が安定する。
インサート部材の車外側埋設部は、接続端面付近からコーナー部の曲がり中心付近まで埋設されるように長く形成されているため、接続端面付近からコーナー部の曲がり中心付近まで車外側取付基部が確実にドアフレームに取付けられることができる。
車内側埋設部は、車外側埋設部よりも短く形成され、車内側取付基部のコーナー部の曲がり中心側の一部に埋設され、連結部埋設部は、車外側埋設部と車内側埋設部のコーナー部の曲がり中心側の一部を連結するようにさらに短く形成され、車外側埋設部と車内側埋設部の間が凹んでいるため、車外側埋設部と車内側埋設部を一体的に保持することができるとともに、インサート部材の面積を最小限にして、コーナー部を成形するときの材料の流れを良くし、製造が容易で、生産性を上げることができる。
本発明の実施の形態を図1〜図8に基づき説明する。
図8は自動車の側面図である。図8に示すように、フロント側及びリヤ側のいずれも自動車のドア1の上部の外周部にはドアフレーム2が設けられ、ドアガラス5が昇降自在に取付けられる。すなわち、ドアフレーム2の外周部にはドアウエザストリップ10が取付けられ、ドア1と車体開口部周縁6の間をシールしている。
図1〜図7は、本発明の実施の形態のドアウエザストリップ10に関する図であり、図7は本発明のドアウエザストリップ10の全体の正面図である。
図1は、図4におけるA−A線に沿った断面図であり、図2は、図3のB−B線に沿ったドアウエザストリップ10のコーナー部12の部分の断面図である。図3と図4はドアウエザストリップ10のコーナー部12のそれぞれC矢視図とD矢視図である。
図5と図6は、本発明の実施の形態のドアウエザストリップ10のコーナー部12に埋設するインサート部材50のそれぞれ正面図と平面図である。
ドアウエザストリップ10は、図7に示すように、ドアフレーム2の上辺及び縦辺に対応する上辺部13と縦辺部14から構成される直線部11は、押出成形により長尺に成形され、ドアフレーム2のコーナー部に対応するコーナー部12の部分は、上辺部13と縦辺部14を接続し、型成型により形成されている。まず、ドアウエザストリップ10の直線部11の取付構造について上辺部13を例にして、図1に基づき説明し、その後、コーナー部12の取付構造について、図2〜図6に基づき説明する。
本発明の実施の形態のドアウエザストリップ10の直線部11は、図1に示すように、ドアフレーム2とドアモール60に取り付けられている。
ドアウエザストリップ10が取付けられるドアフレーム2は、本発明においては、いわゆるヒドンタイプのものである。図1に示すように、ヒドンタイプのドアフレーム2は、車外側の先端の幅が狭く、ドアフレーム2の外周に取付けられたドアモール60により覆われて、車外側からは見えないように構成されている。本実施の形態では、ドアモール60は、モール部61とリテーナー部62とから連続的に形成されている。なお、モール部61とリテーナー部62は、それぞれ別体で形成してもよい。
ドアモール60は、リベット、クリップやネジ等でドアフレーム2に固定される。
モール部61は、ドアフレーム2の先端を覆うように所定の幅を有しており、下方の先端は、ヘヤピン状に折れ曲がっている。このヘヤピン状に折れ曲がった部分とドアフレーム2の内面とでガラスラン(図示せず)を挟持して保持する。このため、モール部61でドアフレーム2の先端を覆い車外側から見えなくすることができるとともに、モール部61がガラスランを保持するためドアフレーム2の車外側側壁を削除でき、ドアフレーム2の重量を低減することができる。
モール部61の上端も同様に裏面側にヘヤピン状に折れ曲がってリテーナー部62に連続している。モール部61とリテーナー部62は、1枚のステンレススチール等の板金を折り曲げることにより形成することができる。
リテーナー部62は、その断面形状が底部の広がった幅広のコ字形に形成される。リテーナー部62の車内側の先端部分はヘヤピン状に屈曲して形成され、リテーナー部62の車外側側端部分には凹部が形成されている。このため、このリテーナー部62の凹部に後述する車外側ウエザストリップ20の車外側取付基部21を保持させることができる。
リテーナー部62の車外側側部はモール部61の裏面側において、モール部61の上端と連続して形成される。
ドアフレーム2の車内側外周は、リテーナー部62が取付けられる車外側よりも車内側が階段状に低い位置に形成され、後述する車内側ウエザストリップ30の車内側取付基部31が取付け可能なように、溝状のドアフレームリテーナー部2cが形成されている。ドアフレームリテーナー部2cは、ドアフレーム2のインナーパネル2bを屈曲させて形成する。このため、車内側ウエザストリップ30は、車外側ウエザストリップ20と比べて、低い位置に取付けることができる。
ドアウエザストリップ10は、図1に示すように、車外側ウエザストリップ20、車内側ウエザストリップ30及び、車外側ウエザストリップ20と車内側ウエザストリップ30とを一体に連結するウエザストリップ連結部40から構成される。
車外側ウエザストリップ20は、ドアフレーム2の外周の車外側、即ち上述のリテーナー部62に取付けられ、ドアフレーム2と車体開口部周縁6との間において、車外側の先端部分をシールする。
車内側ウエザストリップ30は、ドアフレーム2の外周の車内側、即ち上述のドアフレームリテーナー部2cに取付けられ、ドアフレーム2と車体開口部周縁6との間において、車内側をシールする。車内側ウエザストリップ30は、ドアフレームリテーナー部2cに取付けられる車内側取付基部31と、車体開口部周縁6の車内側部分に当接してシールする車内側シール部32から構成される。このため、上述の車外側ウエザストリップ20と車内側ウエザストリップ30とで2重のシールをすることができる。
車内側取付基部31は、略板状に形成され両側の側端はそれぞれドアフレーム2のドアフレームリテーナー部2cに嵌め込まれて、車内側ウエザストリップ30を保持することができる。車内側取付基部31の中央部にある車内側取付基部芯部35は、硬質の材料で形成されている。このため、押出成形時と加硫時にドアウエザストリップ10が車外側ウエザストリップ20と車内側ウエザストリップ30の成形材料の収縮のバランスによって、蛇行して搬送されることを防止できるとともに、ドアフレームリテーナー部2cに確実に保持される。また、ドアウエザストリップ10をドアフレーム2に取付けるときに、長手方向にドアウエザストリップ10が伸びることを防止できる。
車内側取付基部31の裏面に両面接着テープを取付けて、ドアフレーム2に接着することもできる。この場合は、ドアフレーム2のドアフレームリテーナー部2cを形成する必要がなく、ドアフレーム2の製造が容易である。
車内側シール部32は、中空状に形成され、ドア閉時に車体開口部周縁6の車内側の膨出部に当接して、車体開口部周縁6とドアフレーム2の間をシールすることができる。
車内側シール部32は、リップ状に形成することもできる。
また、ドアフレーム2のドアフレームリテーナー部2cは、ドアモール60のリテーナー部62が取付けられている部分よりも下方に形成されているので、車内側シール部32を大きく形成しても、車体開口部周縁6とドアフレーム2の間の隙間を小さくすることができる。
車外側ウエザストリップ20は、図1に示すように、車外側取付基部21と車外側シール部22から形成される。車外側取付基部21は、車内側と車外側の側端の底面がリテーナー部62に当接し、車外側の側端は上述のように、リテーナー部62の凹部に嵌挿される。
車外側シール部22は、リップ状のシール部を形成する。車外側ウエザストリップ20の車外側取付基部21からリップ状の車外側シール部22が車体開口部周縁6の車外側の先端部分に向けて延設される。
ドア閉時に、車外側シール部22は、車体開口部周縁6とドアモール60の先端との間の隙間を塞ぐことができる。車外側シール部22は、リップ状であるため、撓みやすく、ドア閉力を減少させることができる。
なお、車外側取付基部21及び車内側取付基部31の基盤部分又は中心部は、上述のように、車外側取付基部芯部25及び車内側取付基部芯部35が形成され、硬質の材料で形成することができる。硬質の材料で形成すると、ドアウエザストリップ10をドアフレーム2に取付けるときの伸びを防止し、リテーナー部62に強固に保持されることができ、車外側シール部22を所定位置に当接させることができ、シール性を確保することができる。
硬質の材料は、車外側取付基部21の車外側取付基部芯部25は、車内側取付基部31の車内側取付基部芯部35と同様の材料を使用することができ、例えば、JIS硬度85°〜95°の硬質ゴムから形成することができる。硬質ゴムを使用すれば、軟質ゴムを使用する他の部分と同時に成型することができる。
硬質の材料の部分は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材で形成されると、耐候性のよい製品を得ることができる。
車外側取付基部21と車内側取付基部31の表面は、スポンジ部材で覆うことができる。この場合は、リテーナー部62とドアフレームリテーナー部2cの表面が取付孔等で凹凸が生じても、その凹凸に応じて車外側取付基部21と車内側取付基部31の表層部がリテーナー部62に密着することができ、シール性を向上することができる。このスポンジ材は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーを発泡させたものを使用することができる。
ドアウエザストリップ10において、硬質の材料で形成される以外の部分、即ち、車外側シール部22、後述する車内側ウエザストリップ30の車内側シール部32と車内側取付基部31の両側及びウエザストリップ連結部40は、EPDMゴム又はオレフィン系熱可塑性エラストマーのスポンジ材で形成される。硬質の材料をEPDM又はオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成すると、ドアウエザストリップ10は全体としてオレフィン系でありそのまま一緒に粉砕等を行い、リサイクルして使用することができる。
次に、ドアウエザストリップ10のコーナー部12について、フロントドアのフロント側のコーナー部12を例にして説明する。
ドアウエザストリップ10のコーナー部12は図7に示すように、型成形で形成され、上辺部13と縦辺部14を接続している。コーナー部12は、上辺部13と縦辺部14と同様に、車外側ウエザストリップ20と車内側ウエザストリップ30を有している。
車外側ウエザストリップ20は、車外側取付基部21と車外側シール部22から形成されている。車外側取付基部21は、縦辺部14側では、インサート部材50が埋設されている。
上辺部13とコーナー部12との接続は、図4に示すように、上辺部13の車外側ウエザストリップ20の部分を車内側ウエザストリップ30の部分よりも長く残して延長部26を形成し、この延長部26を含んだ上辺部13を、コーナー部12を成形する金型に挟持してコーナー部12とを接続する。
しかし、インサート部材50を上辺部13に埋設し、車外側ウエザストリップ20の車外側取付基部21の延長部26を縦辺部14側に形成しても良い。
このように接続したコーナー部12をドアフレーム2に取付けると、車外側ウエザストリップ20のコーナー部12の上辺部13側と接続する部分において、車外側ウエザストリップ20の車外側取付基部21に形成された車外側取付基部芯部21bをコーナー部の12部分まで延長することができる。このため、コーナー部12の上辺部13側において、インサート部材50がなくとも、車外側取付基部21の剛性を高くすることができ、ドアモール60又はドアフレーム2のリテーナー部62に強く保持されて、ドアフレーム2から外れにくくすることができる。
ドアウエザストリップ10のコーナー部12の縦辺部14と接続する側において、縦辺部14と同様に、車外側ウエザストリップ20と車内側ウエザストリップ30を有している。コーナー部12の縦辺部14と接続する側は、車外側ウエザストリップ20、ウエザストリップ連結部40と車内側ウエザストリップ30に一体で形成されたインサート部材50が埋設されている。縦辺部14の先端は、車外側ウエザストリップ20と車内側ウエザストリップ30をそろえて切断し、コーナー部12と切断している。
インサート部材50は、予め合成樹脂で射出成形される。図2に示すように、インサート部材50は、車外側ウエザストリップ20の車外側取付基部21に埋設される車外側埋設部51と、車内側ウエザストリップ30の車内側取付基部31に埋設される車内側埋設部52と、ウエザストリップ連結部40に埋設される連結部埋設部53から形成される。
図3に示すように、車外側埋設部51は、コーナー部12の縦辺部14と接続する側の車外側取付基部21の接続端面付近からコーナー部12の曲げ中心付近まで埋設されるように長く形成され、車内側埋設部52は、車外側埋設部51よりも短く形成され、車内側取付基部31のコーナー部12の曲げ中心側の一部に埋設され、連結部埋設部53は、車外側取付基部21と車内側取付基部31の一部を連結するようにさらに短く形成される。
このため、コーナー部12の縦辺部14側においては、車外側取付基部21の縦辺部14側の略全長に亘りインサート部材50の車外側埋設部51を埋設することができ、コーナー部12の車外側取付基部21をドアモール60のリテーナー部62に取付けたときに、車外側取付基部21がスポンジ材で形成されていても、インサート部材50により剛性が高く、確実に保持され、外れることがない。
コーナー部12では、図2に示すように、車内側ウエザストリップ30は、車内側取付基部31と車内側シール部32とで形成されている。車内側取付基部31はドアフレームリテーナー部2cに取付けられ、中央部に型成形時に中子を取り出す中子取出孔33が形成されている。車内側シール部32は、ドア閉時に車体開口部周縁6に当接してシールするとともに、車外側ウエザストリップ20の車内側取付基部31に近い部分はドアフレーム2のアウターパネル2aの裏面に当接して、車内側シール部32と車外側ウエザストリップ20を保持する。
車内側埋設部52が、図2と図3に示すように、車内側ウエザストリップ30の車内側取付基部31の一部に埋設され、連結部埋設部53が車外側埋設部51と車内側埋設部52を一体に連結しているため、コーナー部12の車内側取付基部31がドアフレームリテーナー部2cに保持されたときに、車内側取付基部31と車外側取付基部21を一体的に保持することができ、ドアウエザストリップ10を全体的に強く保持することができる。
車外側埋設部51を長く、車内側埋設部52を短く、連結部埋設部53が凹んだ形状に形成したため、コーナー部12を成形するときに、成形材料のスポンジ材が金型の中を流れやすく、成形が容易である。
インサート部材50の表面の両側の面には複数の突起部54が形成され、さらにインサート部材50を貫通する複数の貫通孔55が形成される。このため、型成形するときに、突起部54によりインサート部材50を金型のキャビティーの中心部分に位置することができ、インサート部材50を車外側取付基部21の中心部分に埋設させることができる。
インサート部材50に貫通孔55が形成されたため、貫通孔55の内部にスポンジ材が回りこみ、インサート部材50の両面に位置するスポンジ材を強固にインサート部材50と固定することができる。
このようにインサート部材50を埋設された車外側取付基部21は、図2に示すように、ドアフレーム2のドアモール60により保持され、車外側シール部22は、車体開口部周縁6に取付けられたガーニッシュ8に当接し、ドアフレーム2と車体開口部周縁6の間をシールすることができる。
本発明の実施の形態であるドアウエザストリップのコーナー部の上辺部に近い部分の図4におけるA−A線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップのコーナー部の縦辺部に近い部分の図3におけるB−B線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップのコーナー部の裏面図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップのコーナー部の平面図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップに埋設するインサート部材の正面図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップに埋設するインサート部材の平面図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップの全体の平面図である。 自動車ドアの側面図である。 従来のドアウエザストリップの上辺部の断面図である。 従来のドアウエザストリップの上辺部の断面図である。 従来の他のドアウエザストリップのコーナー部の斜視図である。 従来の他のドアウエザストリップのコーナー部の断面図である。
符号の説明
1 ドア
2 ドアフレーム
6 車体開口部周縁
10 ドアウエザストリップ
20 車外側ウエザストリップ
21 車外側取付基部
22 車外側シール部
26 延長部
30 車内側ウエザストリップ
40 連結部
50 インサート部材
51 車外側埋設部
52 車内側埋設部

Claims (5)

  1. 自動車のドアと車体開口部周縁との間をシールするドアウエザストリップを上記ドアのドアフレームの外周に取付けるドアウエザストリップにおいて、
    上記ドアウエザストリップは、押出成形で形成されドアフレームの上辺に取付けられる上辺部と、ドアフレームの縦辺に取付けられる縦辺部と、上記上辺部と縦辺部を型成形で接続するコーナー部からなり、
    上記上辺部、縦辺部及びコーナー部は、それぞれ上記ドアフレームの車外側部位に取付けられ、上記車体開口部周縁の車外側との間をシールする車外側ウエザストリップと、上記ドアフレームの車内側部位に取付けられ、上記車体開口部周縁の車内側との間をシールする車内側ウエザストリップ及び、上記車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップとを一体に連結するウエザストリップ連結部から構成され、
    上記車外側ウエザストリップは、上記ドアフレーム又はドアモールに取付けられる車外側取付基部とドア閉時に上記車体開口部周縁に当接する車外側シール部から形成され、
    上記上辺部と縦辺部の車外側取付基部には、ソリッド材で形成された車外側取付基部芯部を形成し、該車外側取付基部芯部を上記コーナー部の曲がり中心部分近くまで延長し、
    上記コーナー部は、全体をスポンジ材で形成し、
    上記上辺部又は縦辺部のいずれか一方のドアウエザストリップは、車外側ウエザストリップを車内側ウエザストリップよりも長く残して切断した端部とコーナー部を接続し、
    上記上辺部又は縦辺部の他方のドアウエザストリップは、車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップをそろえて切断した端部とコーナー部を接続し、
    車外側ウエザストリップと車内側ウエザストリップをそろえて切断した端部と接続する側のコーナー部は、インサート部材が埋設され、該インサート部材は、上記車外側取付基部に埋設される車外側埋設部と、上記車内側取付基部に埋設される車内側埋設部と、該車内側埋設部と上記車外側埋設部を連結する連結部埋設部から構成され、上記車外側埋設部は、上記車外側取付基部中を接続端面付近まで延設されるとともに、該接続端面付近から上記コーナー部の曲がり中心付近まで埋設されるように長く形成され、
    上記車内側埋設部と連結部埋設部は、ウエザストリップ連結部と車内側取付基部のそれぞれの少なくとも一部に埋設されるとともに、上記車内側埋設部は、上記車外側埋設部よりも短く形成され、上記車内側取付基部のコーナー部の曲がり中心側の一部に埋設され、上記連結部埋設部は、上記車外側埋設部と車内側埋設部のコーナー部の曲がり中心側の一部を連結するようにさらに短く形成され、上記車外側埋設部と車内側埋設部の間が凹んでいることを特徴とするドアウエザストリップ。
  2. 上記インサート部材は、表面に複数の突起部と、貫通孔が形成された請求項1に記載のドアウエザストリップ。
  3. 上記車外側シール部は、リップ状に形成された請求項1又は請求項2に記載のドアウエザストリップ。
  4. 上記インサート部材は、硬質合成樹脂で形成された請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のドアウエザストリップ。
  5. 上記上辺部と縦辺部の上記車外側ウエザストリップは、上記車外側取付基部芯部と連結部はソリッド材で形成され、上記車外側取付基部芯部以外の車外側取付基部、車内側取付基部芯部以外の車内側取付基部、車外側シール部及び車内側シール部はスポンジ材で形成された請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のドアウエザストリップ。
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