JP4920384B2 - Room furnace type coke oven structure and method for constructing room furnace type coke oven - Google Patents
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Description
本発明は、室炉式コークス炉の炭化室長手方向両端に配置される保護板付近のコークス炉構造及び該保護板を含むコークス炉の構築方法に関するものである。 The present invention relates to a coke oven structure in the vicinity of a protective plate disposed at both ends in a longitudinal direction of a carbonization chamber of a chamber furnace type coke oven, and a method for constructing a coke oven including the protective plate.
室炉式コークス炉は、図5に示すように、炉の下段が蓄熱室11であり、蓄熱室11の上(上段)に炭化室13と燃焼室14とが配置される。下段の蓄熱室11と、上段の炭化室13及び燃焼室14との間の部分は蛇腹部12と呼ばれる。蓄熱室11、炭化室13、燃焼室14、蛇腹部12は煉瓦積で構築される煉瓦構築物1である。
As shown in FIG. 5, in the chamber-type coke oven, the lower stage of the furnace is the heat storage chamber 11, and the
煉瓦構築物1の炭化室炉長方向の両端部には、煉瓦構築物1に炉締力を付与するためのバックステー2が配置される。また、炭化室13と燃焼室14の位置にはバックステー2と煉瓦構築物1との間に保護板3が配置される。バックステー2の炉締力は保護板3を経由して煉瓦構築物1に伝達される。保護板3は鋳物製で、厚み150mm程度、高さ7000mm程度、幅850mm程度で、内部に耐火断熱キャスタブルが内張りされ、重量物となっている。
Back stays 2 for applying a furnace clamping force to the
図6に示すように、炭化室13の端部には重量の重い炉蓋15が配置され、炉蓋15は炉蓋枠16によって保持され、炉蓋枠16は保護板3に取り付けられている。保護板3は、蛇腹部12を構成する煉瓦の上に配置される。そのため、保護板3、炉蓋枠16、炉蓋15の合計重量を、炉の端部における蛇腹部12の煉瓦によって支持されることになる。炉蓋15は毎日着脱され、炉蓋15の着脱時の衝撃荷重を炉体の蛇腹部煉瓦は毎日受けることになる。
As shown in FIG. 6, a
炉の端部における蛇腹部煉瓦は、上記のように保護板、炉蓋枠、炉蓋の合計重量を支持するとともに、炉蓋着脱の衝撃を受けるため、煉瓦損傷発生頻度が高くなっている。コークス炉炉長方向の端部の蛇腹部煉瓦積みが損傷すると、隣り合う蓄熱室が短絡したり、立ち側の蛇腹ダクトと引き側の蛇腹ダクトが短絡したりする。その結果、燃料ガスが蓄熱室で空気と混合して燃焼し、あるいは燃焼排ガスと混合して燃焼せずにそのまま廃棄されるなど、燃料ガスの浪費が発生し、さらには煉瓦が高温になり過ぎて煉瓦の損傷を招くこととなり、好ましくない。 The bellows brick at the end of the furnace supports the total weight of the protective plate, the furnace lid frame, and the furnace lid as described above, and receives the impact of attaching and detaching the furnace lid, so that the frequency of brick damage occurrence is high. When the bellows brickwork at the end in the coke oven length direction is damaged, the adjacent heat storage chambers are short-circuited, or the standing-side bellows duct and the pull-side bellows duct are short-circuited. As a result, fuel gas is wasted and mixed with air in the heat storage chamber and burned, or it is discarded as it is mixed with combustion exhaust gas and not combusted, resulting in waste of fuel gas, and the brick becomes too hot. This will cause damage to the brick, which is not preferable.
特許文献1においては、端部の蓄熱室天井レベルを中央部の蓄熱室天井レベルより低くして、端部の蛇腹部の厚みを中央部の蛇腹部の厚みより厚くして、中央部の蛇腹部の厚みは従来どおりの厚みとしている。このように端部煉瓦積みの厚み寸法を厚くすることにより、強度は厚み増加比の二乗に比例して強くなる。そのため、炉長方向の端部にかかる荷重が増えても炉体煉瓦積みの損傷が少なくなり、煉瓦の長寿命化が可能となる。しかも蓄熱室容量は従来値を維持できる。
In
特許文献1に記載の方法により、炉の端部における蛇腹部煉瓦の損傷を低減することができるが、蓄熱室天井レベルがコークス炉炉長方向の中央部と端部で同一でなくなるため、コークス炉の建築費が増大する。また、築炉期間延長によってコークス炉を構築する工期が長くなるという問題を有する。
According to the method described in
本発明は、蓄熱室天井レベルを中央部と端部で同一に保持しつつ、蓄熱室の容量は従来レベルを維持し、端部の蛇腹部煉瓦の損傷を防止することのできる室炉式コークス炉構造及び室炉式コークス炉の構築方法を提供することを目的とする。 The present invention is a furnace-type coke that can keep the heat storage chamber ceiling level the same at the center and the end, while maintaining the capacity of the heat storage chamber at the conventional level and preventing damage to the bellows brick at the end. It aims at providing the construction method of a furnace structure and a chamber type coke oven.
コークス炉の端部に設けられる保護板3及び保護板3に接続する炉蓋枠16と炉蓋15は、その重量を炉の端部の蛇腹部煉瓦によって受けている。もし、保護板等の重量を蛇腹部煉瓦によって受けるのではなく、バックステー2によって受けることができれば、蛇腹部煉瓦にかかる負荷が低減する。その結果、たとえ端部の蛇腹部煉瓦の厚みを中央部と同等の厚みとしても、端部の蛇腹部煉瓦の損傷を防止することができる。
The
コークス炉の蓄熱室煉瓦構造物は、築造したときは常温であるが、稼動を開始して温度が上昇すると当然のことながら熱膨張し、蓄熱室の高さが上昇する。その結果、蛇腹部12の位置も上昇する。熱膨張による上昇代は正確に予測することができない。従って、予め保護板3をバックステー2に保持させ、保護板3の設置高さを煉瓦熱膨張後の予定高さに配置しようとしても、保護板3の高さを煉瓦熱膨張後の実績高さに合致させることができない。従来、保護板3をバックステー2に固定せずに蛇腹部煉瓦の上に載置する構造としていたのは、そうすることによってのみ保護板3の設置高さを正確にあるべき位置に合わせることが可能だったからである。
The brick structure of the heat storage chamber of the coke oven is at room temperature when it is built, but it naturally expands when the temperature rises after starting operation, and the height of the heat storage chamber rises. As a result, the position of the
煉瓦構築物1の熱膨張による高さの変化は、築造前には正確に予測することができないが、一度昇温して熱膨張が起こった後については、高さは一定に保たれ、それ以降の高さ変動は極めて少ないことが判明した。従って、最初に昇温して熱膨張が起こった時点で保護板をバックステーに固定することとすれば、保護板の重量を煉瓦構築物が受けることがないので煉瓦亀裂の発生を防止することができ、保護板の高さを正確にあるべき位置に合わせて保持可能であることが見出された。
The change in the height of the
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)室炉式コークス炉の炭化室炉長方向両端に炉締力付与のためのバックステー2を配置し、蓄熱室11の上部に配置された炭化室13と燃焼室14の位置にはバックステー2と煉瓦構築物1との間に保護板3を配置し、バックステー2は保護板3に面する側にバックステー突起物4を有し、保護板3はバックステー2に面する側に保護板突起物5を有し、コークス炉煉瓦構築当初の冷間においてはバックステー突起物4の上に保護板突起物5が接して、あるいはバックステー突起物4と保護板突起物5との間に第1の詰め物6を介して保護板3を上下方向に支持することができ、コークス炉煉瓦を加熱した後においてはバックステー突起物4と保護板突起物5との間に第2の詰め物7を介して保護板3を上下方向に支持することができることを特徴とする室炉式コークス炉構造。
(2)バックステー突起物4と保護板突起物5との相互に相対する面はお互いにテーパーを有し、第2の詰め物7、又は第1の詰め物6及び第2の詰め物7は、テーパーコッターであることを特徴とする上記(1)に記載の室炉式コークス炉構造。
(3)バックステー突起物4直上においてバックステー2の保護板3に面する面には開口部8を有し、第2の詰め物7、又は第1の詰め物6及び第2の詰め物7は、開口部8からバックステー突起物4と保護板突起物5との間隙に挿入されることを特徴とする上記(1)に記載の室炉式コークス炉構造。
(4)コークス炉煉瓦を加熱した後において保護板下端21と煉瓦構築物1との間隙は10mm以内であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の室炉式コークス炉構造。
(5)第2の詰め物7が第1の詰め物6を兼ねることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の室炉式コークス炉構造。
(6)室炉式コークス炉の炭化室炉長方向両端に炉締力付与のためのバックステー2を配置し、蓄熱室11の上部に配置された炭化室13と燃焼室14の位置にはバックステー2と煉瓦構築物1との間に保護板3を配置し、バックステー2は保護板3に面する側にバックステー突起物4を有し、保護板3はバックステー2に面する側に保護板突起物5を有し、コークス炉煉瓦構築当初の冷間においてはバックステー突起物4の上に保護板突起物5が接して、あるいはバックステー突起物4と保護板突起物5との間に第1の詰め物6を介して保護板3を上下方向に支持し、コークス炉煉瓦を加熱した後においてはまず熱膨張した煉瓦構築物1によって保護板3を支持して保護板3を上昇させ、次いでバックステー突起物4と保護板突起物5との間に第2の詰め物7を介することによって保護板重量をバックステー2で受けることを特徴とする室炉式コークス炉の構築方法。
(7)室炉式コークス炉の炭化室炉長方向両端に炉締力付与のためのバックステー2を配置し、蓄熱室11の上部に配置された炭化室13と燃焼室14の位置にはバックステー2と煉瓦構築物1との間に保護板3を配置し、バックステー2は保護板3に面する側にバックステー突起物4を有し、保護板3はバックステー2に面する側に保護板突起物5を有し、コークス炉煉瓦構築当初の冷間においてはバックステー突起物4と保護板突起物5との間に第1の詰め物6を介して保護板3を上下方向に支持し、コークス炉煉瓦を加熱した後においてはバックステー突起物4と保護板突起物5との間に第2の詰め物7を介することによって保護板3を位置決めし、保護板重量をバックステー2で受けることを特徴とする室炉式コークス炉の構築方法。
(8)バックステー突起物4と保護板突起物5との相互に相対する面はお互いにテーパーを有し、第2の詰め物7、又は第1の詰め物6及び第2の詰め物7は、テーパーコッターであり、第2の詰め物7であるテーパーコッターをバックステー突起物4と保護板突起物5との間に打ち込むことにより、保護板3を上昇させることを特徴とする上記(6)又は(7)に記載の室炉式コークス炉の構築方法。
(9)バックステー突起物4直上においてバックステー2の保護板3に面する面には開口部8を有し、第2の詰め物7、又は第1の詰め物6及び第2の詰め物7は、開口部8からバックステー突起物4と保護板突起物5との間隙に挿入可能であり、コークス炉煉瓦を加熱した後、保護板3を上昇させて保護板3と煉瓦構築物1との間を所定の間隔に保ち、次いでバックステー突起物4と保護板突起物5との間隙に第2の詰め物7を開口部8から挿入して保護板3を保持することを特徴とする上記(6)又は(7)に記載の室炉式コークス炉の構築方法。
(10)バックステー突起物4と保護板突起物5との間に第2の詰め物7を介することによって保護板3を上昇した後、保護板下端21と煉瓦構築物1との間隙を10mm以内とすることを特徴とする上記(6)乃至(9)のいずれかに記載の室炉式コークス炉の構築方法。
(11)第2の詰め物7が第1の詰め物を兼ねることを特徴とする上記(6)乃至(10)のいずれかに記載の室炉式コークス炉の構築方法。
This invention is made | formed based on the said knowledge, The place made into the summary is as follows.
(1) A
(2) The mutually opposing surfaces of the
(3) The surface of the
(4) The chamber-type coke according to any one of (1) to (3) above, wherein the gap between the
(5) The chamber furnace type coke oven structure according to any one of the above (1) to (4), wherein the
(6) A
(7) A
(8) The mutually opposing surfaces of the
(9) The
(10) After raising the
(11) The method for constructing a coke oven according to any one of (6) to (10), wherein the
本発明は、煉瓦築造後の冷間においては保護板をバックステーで支持し、加熱して煉瓦構築物が熱膨張する際に昇温時の保護板の正確な位置を確定し、その後保護板をその正確な位置に配置してバックステーに固定するので、コークス炉稼働中は保護板が煉瓦構築物に乗っていないので煉瓦構築物を損傷することがなく、また保護板及び保護板に接続された炉蓋枠と炉蓋を炭化室に対して正確な位置に配置することが可能となる。 The present invention supports a protection plate with a backstay in the cold after building a brick, determines the exact position of the protection plate at the time of temperature rise when the brick structure is thermally expanded by heating, and then the protection plate is Because it is placed in its exact position and fixed to the backstay, the protective plate is not on the brick structure during operation of the coke oven, so the brick structure is not damaged, and the furnace connected to the protective plate and the protective plate It becomes possible to arrange | position a cover frame and a furnace cover in an exact position with respect to a carbonization chamber.
本発明により保護板をバックステーで受けることによって、コークス炉炉体が堅牢化し、生産性の向上と長寿命化を達成することができる。 By receiving the protective plate by the backstay according to the present invention, the coke oven furnace body is solidified, and productivity can be improved and the life can be extended.
蓄熱室天井レベルがコークス炉炉長方向の中央部と端部で同一なので、コークス炉の建築費増大を回避し、築炉期間延長による工期延長を回避することができる。 Since the heat storage chamber ceiling level is the same at the center and the end in the coke oven length direction, an increase in the construction cost of the coke oven can be avoided, and an extension of the construction period due to the extension of the furnace construction period can be avoided.
室炉式コークス炉の煉瓦構築物1は、図5に示すように、下段に蓄熱室11、上段に炭化室13と燃焼室14が配置され、上段と下段との間に蛇腹部12煉瓦が配置される。
As shown in FIG. 5, the
この煉瓦構築物1は、炭化室炉長方向の両端にバックステー2を配置し、両端のバックステー2に引きつけあう力を付与することにより、結果として両バックステーの間に配置された煉瓦構築物1に炉締力を付与する。
This
蓄熱室11の上部に配置された炭化室13と燃焼室14の位置(煉瓦構築物1の上段)であって、バックステー2と煉瓦構築物1との間には、保護板3が配置される。バックステー2の炉締力は保護板3を経由して煉瓦構築物1に伝達される。図6に示すように、保護板3は鋳物製で、厚み150mm程度、高さ7000mm程度、幅850mm程度で、内部に耐火断熱キャスタブルが内張りされ、重量物となっている。
The
炭化室の炉長方向両端部には、コークス乾留中に炭化室13を密閉するための炉蓋15が配置される。炉蓋15は炉蓋枠16によって保持され、炉蓋枠16は保護板3に取り付けられている。
At both ends of the carbonization chamber in the furnace length direction,
炭化室炉長方向端部における煉瓦構築物1の構造は、下段の蓄熱室11及び蛇腹部12煉瓦に対して上段の炭化室13・燃焼室14がやや引っ込んでおり、蛇腹部煉瓦の上にテラス状の部位が形成される。図1に示すように、保護板3はこのテラス22の上方に配置される。
The structure of the
バックステー2と保護板3は相対する。バックステー2は保護板3に面する側にバックステー突起物4を有し、保護板3はバックステー2に面する側に保護板突起物5を有する。コークス炉煉瓦構築当初の冷間においては、図1(a)に示すように、バックステー突起物4の上に保護板突起物5が接して、あるいは図2(a)に示すように、バックステー突起物4と保護板突起物5との間に第1の詰め物6を介して保護板3を上下方向に支持することができる。第1の詰め物6は必要に応じて配置すればよい。また、コークス炉煉瓦を加熱した後においては、図1(c)(d)、図2(c)(d)に示すように、バックステー突起物4と保護板突起物5との間に第2の詰め物7を介して保護板3を上下方向に支持することができる。
The
これにより本発明のコークス炉の炉体築造工事においては、まず、バックステー2を先行して設置し、次に蓄熱室11と蛇腹部12までの煉瓦構築物を構築する。この段階で保護板3をバックステー2に取り付ける。バックステー突起物4の上に直接保護板突起物5を接触させ(図1(a))、あるいはバックステー突起物4の上に第1の詰め物6を介して保護板突起物5を載置する(図2(a))。保護板3が転倒しないように、保護板3の何カ所かで保護板3とバックステー2との間を連結しておく。その上でさらに煉瓦構築物上段である炭化室13及び燃焼室14の煉瓦を構築する。保護板3をバックステー2に連結するボルトは築炉の障害になるので、障害になった時点で下から順に取り外していく。築炉が完了すれば、連結ボルトはすべてなくなることとなる。
Thereby, in the furnace body construction work of the coke oven according to the present invention, the
コークス炉煉瓦構築物1を構築した当初の冷間において、保護板突起物5をバックステー突起物4の上に載置することにより、保護板3の重量をバックステー2で支えることができる(図1(a))。あるいは、バックステー突起物4と保護板突起物5との間に第1の詰め物6を介して、保護板突起物5をバックステー突起物4の上に載置することにより、保護板3の重量をバックステーで2支えることができる(図2(a))。このとき、保護板下端21と蛇腹部のテラス22との間には間隙があり、保護板3及び保護板に付帯する部材の重量はバックステー2によって支えられている。
In the initial cold state when the coke
コークス炉の加熱を開始してから、温度上昇が終了する時点における保護板の位置決めまでの方法として、本発明は2つの方法から選択して用いることができる。 As a method from the start of heating the coke oven to the positioning of the protective plate at the time when the temperature rise is completed, the present invention can be selected from two methods.
まず第1の方法について説明する。 First, the first method will be described.
バックステー2に支えられた保護板3の下端(保護板下端21)は、冷間時においてテラス22の位置よりも上方にある(図1(a)、図2(a))。コークス炉の加熱を開始すると、熱膨張によってテラス22の位置が上昇し、テラス22は保護板下端21に接触する。さらに熱膨張によってテラス22位置が上昇し、バックステー突起物4と保護板突起物5とによる保護板3の保持が外れ、保護板3の重量はテラス22部において煉瓦構築物によって支えられることとなる(図1(b)、図2(b))。
The lower end (protective plate lower end 21) of the
加熱が完了すると、煉瓦構築物1の熱膨張が完了してテラス22の位置が一定に保持される。このあと、コークス炉稼働期間中において、テラス22の上下方向位置の変動はわずかである。そこで、保護板3をわずかに上昇させ、保護板下端21とテラス22との間にわずかな間隙を生じさせる。そしてこの位置でバックステー突起物4と保護板突起物5との間に第2の詰め物7を介することによって、保護板重量をバックステー2で受ける(図1(c)、図2(c))。
When the heating is completed, the thermal expansion of the
ここにおいて、保護板下端21とテラス22との間に間隙を生じさせる手段として、図1(d)、図2(d)に示すように、バックステー突起物4と保護板突起物5との相互に相対する面はお互いにテーパーを有し、第2の詰め物7はテーパーコッターであり、第2の詰め物7であるテーパーコッターをバックステー突起物4と保護板突起物5との間に打ち込むことにより、保護板3を上昇させる手段を採用することができる。第1の詰め物4を用いる場合は、第1の詰め物4もテーパーコッターとする。
Here, as means for creating a gap between the
保護板下端21とテラス22との間に間隙を生じさせる他の手段として、図3(c)に示すように、保護板3を巻き上げ機などを用いて吊り上げ力Fを作用させて吊り上げ、その結果生じたバックステー突起物4と保護板突起物5との隙間間隔に合致した寸法を有する第2の詰め物7を選択し、この第2の詰め物7をバックステー突起物4と保護板突起物5との間に挿入し、その後図3(c)に示すように、保護板3の吊り上げを解除する方法を採用しても良い。
As another means for generating a gap between the lower end of the
この場合図3に示すように、バックステー突起物4直上においてバックステー2の保護板3に面する面に開口部8を設置すると良い。第2の詰め物7は、この開口部8からバックステー突起物4と保護板突起物5との間隙に挿入することができる。コークス炉煉瓦を加熱した後、巻き上げ機などで吊り上げ力Fを作用させて吊り上げて保護板3を上昇させ、保護板下端21とテラス22との間を所定の間隔に保ち、次いでバックステー突起物4と保護板突起物5との間隙に第2の詰め物7を開口部8から挿入し、その後保護板3の吊り上げを解除し、第2の詰め物7を介してバックステー突起物4と保護板突起物5とによって保護板3の重量を支える(図3(d)(e))。このとき、保護板下端21とテラス22との間は一定間隔で保持される。
In this case, as shown in FIG. 3, an
通常用いられている室炉式コークス炉において、保護板下端21は蛇腹部12煉瓦のテラス22に載置された状態で位置が決められる。本発明においては保護板下端21とテラス22との間に間隙を設け、これによって蛇腹部12煉瓦への負荷を軽減している。保護板下端21とテラス22との間隔が大きすぎると、保護板3と炭化室13との上下方向位置関係が本来の位置関係からずれてしまい、保護板3に支持された炉蓋枠16と炉蓋15との位置が炭化室13との関係でずれてしまう。本発明においては、保護板下端21と煉瓦構築物に設けられたテラス22との間隙を10mm以内、好ましくは5mm以内、好適には3mm程度とすることにより、従来から用いられている蛇腹部12煉瓦をそのまま用いて、保護板3と炭化室13との上下方向位置関係を良好に保持することが可能となる。
In a commonly used chamber furnace type coke oven, the position of the
もちろん、蛇腹部12煉瓦の形状を変更することにより、テラス22の位置を従来よりも低い位置とした場合には、保護板下端21とテラス22との間隙をより広い間隙とすることが可能となる。
Of course, by changing the shape of the
コークス炉の加熱を開始してから、温度上昇が終了する時点における保護板の位置決めまでの方法として、次に第2の方法について説明する。 Next, a second method will be described as a method from the start of the heating of the coke oven to the positioning of the protective plate at the time when the temperature rise ends.
第1の方法では、煉瓦構築物を加熱して熱膨張によりテラス22が上昇する際に、保護板3を保護板下端21においてテラス22で受け、熱膨張に応じて保護板3を上昇させる方法を採用した。これに対し第2の方法においては、煉瓦構築物を加熱して熱膨張するに際しても、保護板3を煉瓦構築物のテラス22で受けないことが特徴である。
In the first method, when the brick structure is heated and the
図4(a)に示すように、コークス炉煉瓦構築当初の冷間においてはバックステー突起物4と保護板突起物5との間に第1の詰め物6を介して保護板を上下方向に支持している。そして、コークス炉煉瓦を加熱してテラス22が上昇した後においても、図4(b)に示すように、テラス22は保護板下端21の高さまで到達しない。第1の詰め物6の大きさとして、煉瓦加熱後にテラス22が保護板21の高さまで到達しないような大きさのものを選択する。
As shown in FIG. 4A, in the cold at the beginning of the construction of the coke oven brick, the protective plate is supported in the vertical direction via the
コークス炉煉瓦を加熱した後、図4(c)に示すように、巻き上げ機などで吊り上げ力Fを作用させて吊り上げて保護板3を上昇させ、第1の詰め物6を取り除く。その後、保護板3を吊り上げたままで保護板3の位置を下げ、保護板下端21とテラス22との間を所定の間隔に保つ。次いでバックステー突起物4と保護板突起物5との間隙に第2の詰め物7を開口部8から挿入し、その後保護板3の吊り上げを解除し、第2の詰め物7を介してバックステー突起物4と保護板突起物5とによって保護板3の重量を支える(図4(d)(e))。このとき、保護板下端21とテラス22との間は一定間隔で保持される。
After the coke oven brick is heated, as shown in FIG. 4 (c), the lifting force F is applied by a hoisting machine or the like to lift the
第2の方法を用いた場合、煉瓦構築物と保護板下端21との間は、冷間、加熱途中、加熱終了後のいずれの時期においても接触しない。従って、煉瓦構築物への負荷を最も少なくすることが可能となる。
In the case of using the second method, the brick structure and the
上記第1の方法、第2の方法に共通する事項について説明する。 Items common to the first method and the second method will be described.
本発明では、第2の詰め物7が第1の詰め物を兼ねることができる。例えば、上記第2の方法において、第2の詰め物をテーパーコッターとする場合には、あらかじめ熱間での煉瓦構築物の上昇しろを大まかに予測し、保護板の下端が熱間でのテラスの予測位置よりも若干高い位置となるように第2の詰め物を配置しておく。コークス炉の加熱が完了してテラスの位置が定まったところで、第2の詰め物であるテーパーコッターの打ち込み位置を調整し、保護板の上下方向位置を微調整し、これによって保護板下端とテラスとの間隙を目標の値に調整することができる。
In the present invention, the
バックステー突起物と保護板突起物との間に第2の詰め物を配置し、保護板の高さが確定したあと、第2の詰め物とバックステー突起物との間、あるいは第2の詰め物と保護板突起物との間を溶接し、第2の詰め物の位置を固定することができる。これによって第2の詰め物は完全固定され、例えばテーパーコッターの位置がずれて保護板の位置が変動するような事態を防止することができる。 After the second padding is arranged between the back stay projection and the protection plate projection, and the height of the protection plate is determined, the second padding and the back stay projection or the second padding It is possible to fix the position of the second padding by welding between the protective plate protrusions. As a result, the second padding is completely fixed. For example, it is possible to prevent a situation in which the position of the protective plate fluctuates due to the position of the taper cotter being displaced.
1 煉瓦構築物
2 バックステー
3 保護板
4 バックステー突起物
5 保護板突起物
6 第1の詰め物
7 第2の詰め物
8 開口部
11 蓄熱室
12 蛇腹部
13 炭化室
14 燃焼室
15 炉蓋
16 炉蓋枠
21 保護板下端
22 テラス
DESCRIPTION OF
Claims (11)
コークス炉煉瓦構築当初の冷間においてはバックステー突起物の上に保護板突起物が接して、あるいはバックステー突起物と保護板突起物との間に第1の詰め物を介して保護板を上下方向に支持し、コークス炉煉瓦を加熱した後においてはまず熱膨張した煉瓦構築物によって保護板を支持して保護板を上昇させ、次いでバックステー突起物と保護板突起物との間に第2の詰め物を介することによって保護板重量をバックステーで受けることを特徴とする室炉式コークス炉の構築方法。 Back stays for applying furnace tightening force are arranged at both ends of the coke oven length direction of the chamber furnace coke oven, and the back stay and the brick structure are located at the positions of the carbonization chamber and the combustion chamber arranged at the upper part of the heat storage chamber. A protection plate is arranged between the back stay, the back stay has a back stay projection on the side facing the protection plate, the protection plate has a protection plate projection on the side facing the back stay,
When the coke oven brick is cold at the beginning of construction, the protective plate protrusion is in contact with the backstay protrusion, or the protective plate is moved up and down via the first padding between the backstay protrusion and the protective plate protrusion. After the coke oven brick is supported in the direction, the protective plate is first supported by the thermally expanded brick structure to raise the protective plate, and then the second stay between the backstay protrusion and the protective plate protrusion. A construction method of a chamber-type coke oven, wherein the weight of the protective plate is received by the backstay through the padding.
コークス炉煉瓦構築当初の冷間においてはバックステー突起物と保護板突起物との間に第1の詰め物を介して保護板を上下方向に支持し、コークス炉煉瓦を加熱した後においてはバックステー突起物と保護板突起物との間に第2の詰め物を介することによって保護板を位置決めし、保護板重量をバックステーで受けることを特徴とする室炉式コークス炉の構築方法。 Back stays for applying furnace tightening force are arranged at both ends of the coke oven length direction of the chamber furnace coke oven, and the back stay and the brick structure are located at the positions of the carbonization chamber and the combustion chamber arranged at the upper part of the heat storage chamber. A protection plate is arranged between the back stay, the back stay has a back stay projection on the side facing the protection plate, the protection plate has a protection plate projection on the side facing the back stay,
In the initial cold of the coke oven brick construction, the protection plate is supported in the vertical direction via the first padding between the backstay projection and the protection plate projection, and after the coke oven brick is heated, the backstay A method for constructing a chamber-type coke oven, wherein a protection plate is positioned by passing a second padding between the projection and the protection plate projection, and the weight of the protection plate is received by a backstay.
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