JP4914575B2 - ズームレンズ系を用いた撮像装置 - Google Patents
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Description
4.0 ≦ W_L/IH ≦ 12.0 …(3)
1.7 ≦ |ΔD12|/IH ≦ 4.6 …(4)
52.0 ≦ PAνd …(5)
75.0 ≦ Pνd …(11)
45.0 ≦ Pνd−Nνd …(12)
ただし、
W_L :広角端における前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面までの長さ、
IH :最大撮影像高、
ΔD12:広角端から望遠端に変倍する際の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔の変化量、
PAνd:前記第2レンズ群の全ての正レンズのアッベ数、
Pνd :前記第2レンズ群の前記正レンズのアッベ数(複数枚の場合はいずれか1枚の正レンズ)、
Nνd :前記第2レンズ群の前記負レンズのアッベ数、
である。
0.6 ≦ DL/IH ≦ 1.5 …(1)
ただし、
DL :前記可動レンズ群よりも像側に配置された前記正レンズの物体側の面から結像面までの距離、
IH :最大撮影像高、
である。
0.45 ≦ D23W/IH ≦3.0 …(6)
ただし、
D23W:広角端での前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、
である。
0.38 ≦ (f2/fw)×(IH/fw) ≦ 0.95 …(7)
ただし、
f2 :前記第2レンズ群の焦点距離、
fw :広角端での全系焦点距離、
である。
2.7 ≦ W_L/fw ≦ 10.0 …(8)
ただし、
fw :広角端での全系焦点距離、
である。
3.7 ≦ |ΔD12/ΔD23| …(9)
ただし、
ΔD23 :広角端から望遠端に変倍する際の前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔の変化量、
である。
0.6 ≦ G1Σd/IH ≦ 1.3 …(10)
ただし、
G1Σd:前記第1レンズ群の総肉厚、
である。
7.0% ≦ |DTW_×1.0| …(13−1)
3.5% ≦ |DTW_×0.7| ≦ 15.0% …(13−2)
7.0% ≦ |DTW_×1.0| ≦ 25.0% …(13−3)
|ΔDTW| ≦15.0% …(13−4)
ただし、
DTW_×0.7:無限遠合焦時での広角端最大撮影像高の×0.7の位置における長さの歪曲収差の%表示、
DTW_×1.0:無限遠合焦時での広角端最大撮影像高の×1.0の位置における長さの歪曲収差の%表示、
ΔDTW :DTW_×0.7−DTW_×1.0、
であり、
Y´0 :近軸結像高、
Y´ :実際の結像高、
とした場合、
歪曲収差量 = (Y´−Y´0)/Y´0×100(%)
である。
このように、撮像素子の直前にローパスフィルター等を配置せずに正のパワーを有するレンズが配置するという構成にすることにより、撮像系の小型化を実現することができる。また、この正レンズにより負のレンズ群で発散された光束を集束させ、その光束の結像面への結像面法線に対する入射角度を小さくすることができるため、シェーディングの影響を軽減することができる。さらに、正レンズと撮像素子ユニットとを密閉構造にしているため、撮像素子にゴミ等の塵埃が付着することがなく、それらのゴミが撮像素子に写り込むことによる画質の劣化を防止することができる。加えて、正レンズのすぐ物体側に負のパワーを有するレンズ群を配することにより、負レンズ群から物体側に射出される光束の光線高を低く抑えることができ、その結果、光学系の縮径化を図ることができる。
このようにした正レンズを配置することによって、部材数を増加させること無く、さらなる高画質化を実現することができる。
0.6 ≦ DL/IH ≦ 1.5 …(1)
ただし、
DL :正レンズの物体側面から結像面までの距離
IH :最大撮影像高
である。
上記条件式(1)は撮像素子ユニットの物体側に配置される正レンズの物体側の面から結像面までの距離を規定する式である。条件式(1)の上限を上回ると、光学系の全長が大きくなり、装置が大型化してしまうため好ましくない。条件式(1)の下限を下回ると、例えば、撮像素子ユニットの物体側に配置される正レンズの物体側面にゴミ等の塵埃が付着してしまった場合に、その塵埃が撮像素子に写り込んでしまうため好ましくない。
負のパワーを有するレンズ群を可動とすることで、変倍効果を高めることが可能となると共に、負レンズ群と正レンズとによる補正、特に非点収差の補正を各ズーム状態で良好に行うことができる。
このような、3群構成は一般に小型化を行うために有利とされている。また、正レンズのすぐ物体側に負レンズ群を配置することにより、負、正、負、正の順で徐々に光線が曲げられるため、構成する各レンズ群での周辺光線の角度変動を抑え、光学系の縮径化を実現することが可能となる。このような構成は、小型化に有利な上記の3群構成を有するズームレンズ系に特に有効である。
撮像素子ユニット近傍に配置される正レンズをこのような形状とすることにより、正レンズと撮像素子ユニットとを簡単に密閉構造とすることが可能となるからである。
プラスチックレンズを用いることにより、低コスト化・軽量化が可能となる。また、プラスチックはガラスよりも成形の自由度が大きいため、必要に応じて所望の形状に作製することができ、設計の自由度を増大させることが可能となる。
このような構成にすることにより、結像面近傍へのゴミの進入を抑えるだけでなく、手ブレが生じた際に一体化した部分を同時に振動させ、撮像素子によるブレ補正・ブレ防止も容易に行うことが可能となる。また、一体化した部分を同時に光軸方向に動かすことが可能となるため、フォーカシングも容易に行うことが可能となる。
成形の自由度が大きいプラスチックレンズのレンズ周辺部にこのような接触部を設けることにより、視野絞りを容易に配置することが可能となる。
このように構成することにより、密閉構造を容易に形成することができるとともに、密閉度をさらに高めることが可能となる。
成形の自由度が大きいプラスチックレンズに撮像素子ユニットに接触する接触面を設けることにより、低コスト化・軽量化に加え、密閉構造を容易に形成させることができるとともに、密閉度をさらに高めることが可能となる。
例えば、波長域を制限することのできるフィルム等を用いてこのように構成とすることにより、ゴミ等の塵埃を波長域制限コートに付着させることなく所望の波長域を制限することが可能となる。
正レンズに像側の面が平面形状である凸平正レンズを用いることにより、IRカットコートなどの波長域制限コートを正レンズの像側面に容易に施すことが可能となる。また、正レンズの像側の面、即ちIRカットコートが施されている面に、光線を光軸に略平行な角度で入射させやすく、結像面全域で均一な波長カット特性を得ることが可能となる。
このように、広角端から望遠端に変倍する際に第1レンズ群と第2レンズ群との間隔が減少するように第2レンズ群を物体側へ移動させる構成とすると、光学系の全長を短縮しながらも入射光線高を低く抑え、結像面への入射角度を結像面法線に対して小さくし、電子撮像素子を使用する場合の撮像素子によるシェーディングの影響を減少させることができる。また、負のパワーを有する第3レンズ群を、第2レンズ群に対して間隔をあけて配置し、且つ、変倍時に第2レンズ群に対して可動とすることによって、第3レンズ群に変倍作用を持たせることができる。これにより、2.5倍を超える変倍比を確保しても、全系の短縮を図りつつ第1レンズ群の外径を小さく抑えることができ、さらに広角端での半画角を28°以上(つまり、条件式(14)「0.53≦IH/fw」、ただし、fw:広角端での全系焦点距離)とした構成をとることができる。
4.0 ≦ W_L/IH ≦ 12.0 …(3)
ただし、
W_L :広角端における第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面ま での長さ
IH :最大撮影像高
である。
上記条件式(3)は、光学系の全長を短縮し、結像面への光束の射出角度を適切な角度に維持し良好な画像を得る為の条件である。条件式(3)の下限を下回ると、光学系の全長が短くなりすぎるため光学系からの射出された結像面への入射光束の角度を、結像面法線に対して小さく抑えることが困難となり、小型化が達成できてもシェーディングの影響で良好な画像を得ることができない。条件式(3)の上限を上回ると、光学系の全長が長くなりすぎるため小型化が達成できなくなる。
1.7 ≦ |ΔD12|/IH ≦ 4.6 …(4)
ただし、
ΔD12:広角端から望遠端への変倍の際の第1レンズ群と第2レンズ群との 間隔の変化量
IH :最大撮影像高
である。
上記条件式(4)を満足することにより、第1レンズ群と第2レンズ群のパワーを強くしたり第3レンズ群の変倍作用を高めるといった必要が無く、また光学系の全長の短縮の実現を阻害せずに2.5倍を超える変倍比を確保することができ、さらに光学系の全長の短縮を図りながら良好な性能を得ることができる。条件式(4)の下限を下回った状態で2.5倍以上の変倍比を得るためには、第1レンズ群と第2レンズ群のパワーを強くするか、第3レンズ群の変倍作用を高める必要がある。第1レンズ群と第2レンズ群のパワーを強くする場合、要求される変倍比を得るためにはそれらのパワーが強くなりすぎるため、変倍による良好な性能が得られなくなる。第3レンズ群の変倍作用を高める場合、第3レンズ群のレンズ枚数が2枚以下では変倍による収差変動を抑えることができなくなり、その結果、第3レンズ群を構成するレンズの肉厚と該レンズ間の間隔の総和が増加してしまい、光学系全系の全長の短縮や沈胴時における鏡枠の全長の短縮ができなくなる。条件式(4)の上限を上回った場合、高変倍化は得やすくなるが、光学系の全長の短縮が困難になり、さらに例えば第2レンズ群と一体的に移動する絞りを第2レンズ群の物体側に配置した場合などは、入射瞳が第1レンズ群の最も物体側の面から結像面側に入りすぎてしまうこととなる。その結果、軸外光線がその入射瞳の中心を通るために必要とされる第1レンズ群の外径が大きくなり、レンズ径の小型化が達成できなくなる。
52.0 ≦ PAνd …(5)
PAνd:第2レンズ群における正レンズのアッベ数(複数枚の場合は全ての 正レンズ)
上記条件式(5)を満足することにより、第2レンズ群の構成枚数が少なくても変倍時の軸上色収差と倍率色収差を効果的に補正することができ、変倍比が2.5倍以上であっても全域で良好な性能が得られる。なお、第2レンズ群に正レンズが複数枚存在する場合には、それらの全てがこの条件式(5)を満たすことが好ましい。
5.5 ≦ W_L/IH ≦ 10.5 …(3’)
2.2 ≦ |ΔD12|/IH ≦4.6 …(4’)
とし、この条件を満足すれば、さらに上記効果を高めることができる。
0.45 ≦ D23W/IH ≦ 3.0 …(6)
ただし、
D23W:広角端での第2レンズ群と第3レンズ群との間隔
IH :最大撮影像高
である。
上記条件式(6)を満足することにより、第3レンズ群が2枚以下の少ないレンズ枚数であっても、第3レンズ群による良好な収差補正効果と変倍作用を得ることができる。条件式(6)の下限を下回ると、広角端での収差補正が困難になり、広角端での半画角28°以上を確保することが困難になる。また、第3レンズ群の第2レンズ群に対する移動量を確保しにくくなり、中間や望遠端での性能維持が困難になる。条件式(4)の上限を上回ると、シェーディング対策として、第3レンズ群からの射出光束の角度を小さくしようとした場合、第3レンズ群のパワーが弱くなりすぎてしまうため変倍作用が得にくくなり、その結果、光学系の全長の短縮が困難になる。
なお、上記条件式(6)を
0.7 ≦ D23W/IH ≦ 2.5 …(6’)
とし、この条件を満足すれば、さらに上記効果を高めることができる。
0.38 ≦ (f2/fw)×(IH/fw) ≦ 0.95 …(7)
ただし、
f2 :第2レンズ群の焦点距離
fw :広角端での全系焦点距離
IH :最大撮影像高
である。
上記条件式(7)を満足することにより、変倍比と広角端での半画角28°以上とを確保しながら小型で良好な性能を得ることができる。条件式(7)の下限を下回ると、変倍領域全域での性能を維持しつつ2.5倍以上の変倍比を確保しようとした場合に、大きな変倍作用を持つ第2レンズ群のパワーをより弱くする必要があるため、広角端での28°以上の半画角と良好な性能とを併せて確保することが困難になる。条件式(7)の上限を上回ると、第2レンズ群のパワーが弱くなってしまい、変倍領域全域での性能を維持しつつ2.5倍以上の変倍比と広角端での28°以上の半画角とを確保するためには、第2レンズ群の大きく移動させる必要がある。従って、第2レンズ群が移動するためのスペースを大きくとらなければならず、光学系の全長が長くなりやすい。
なお、上記条件式(7)を
0.38 ≦ (f2/fw)×(IH/fw) ≦ 0.95 …(7’)
とし、この条件を満足すれば、さらに上記効果を高めることができる。
2.7 ≦ W_L/fw ≦ 10.0 …(8)
ただし、
W_L :広角端における第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面ま での長さ
fw :広角端での全系焦点距離
である。
上記条件式(8)を満足することにより、広画角で、光学系の全長を短縮し、結像面法線に対する結像面への光束の入射角度を、良好な画像を得ることのできる適切な角度に維持することができる。条件式(8)の下限を下回ると、広角端で半画角28°以上を確保しようとした場合に、結像面法線に対する結像面への光束の入射角度が大きくなりすぎるため、シェーディングにより良好な画像が得られない。条件式(8)の上限を上回ると、広角端での半画角28°以上を確保しようとした場合に、広角端における光学系の全長が長くなりすぎるために小型化を達成できない。
3.7 ≦ |ΔD12/ΔD23| …(9)
ただし、
ΔD12:広角端から望遠端への変倍の際の第1レンズ群と第2レンズ群との 間隔の変化量
ΔD23:広角端から望遠端への変倍の際の第2レンズ群と第3レンズ群との 間隔の変化量
である。
上記条件式(9)を満足することにより、第3レンズ群を2枚以下の少ない枚数で構成しても、変倍領域全域で良好な性能を確保することができる。条件式(7)の下限を下回ると、第2レンズ群に対する第3レンズ群の位置変動が大きくなりすぎるために、第3レンズ群が2枚以下では変倍領域全域で収差を良好に保つことが困難になる。また、第3レンズ群を3枚以上とすることによって変倍による性能変動を抑えることもできるが、第3レンズ群の総肉厚が厚くなり、光学系の全長又は鏡枠の沈胴時の全長の短縮が難しくなる。
この構成により、2.5倍を超える変倍比であっても軸上色収差と倍率色収差の変倍による変動を、少ないレンズ枚数で良好に確保することができる。
0.6≦ G1Σd/IH ≦ 1.3 …(10)
ただし、
G1Σd:第1レンズ群の総肉厚
IH :最大撮影像高
である。
条件式(10)を満足することにより、光学系の全長の短縮を図りつつ収差変動を良好に確保することができる。条件式(10)の下限を下回ると、収差補正を行うための自由度、すなわち、レンズの肉厚や曲率半径が制限されてしまうため、変倍比が2.5倍を超えた場合に、変倍領域全域で良好な軸外収差を確保することが困難である。条件式(10)の上限を上回ると、光学系の全長または鏡枠の沈胴時の全長の短縮が困難となる。また、第1レンズ群のレンズ外径が大きくなり小型化が達成できない。
75.0 ≦ Pνd …(11)
ただし、
Pνd :第2レンズ群内の正レンズのアッベ数(複数枚の場合はいずれか1 枚の正レンズ)
である。
変倍作用が大きい第2レンズ群をこのように構成することにより、主に変倍による軸上色収差の変動を良好に保つことができる。
45.0 ≦ Pνd−Nνd …(12)
ただし、
Pνd :第2レンズ群内の正レンズのアッベ数(複数枚の場合はいずれか1 枚の正レンズ)
Nνd :第2レンズ群内の負レンズのアッベ数
である。
上記条件式(12)を満足することにより、変倍による軸上色収差の変動を良好に確保することができ、性能をさらに向上させることができる。
このように構成することによって、第1レンズ群から第2レンズ群までの変倍による間隔変化量を大きくとることが可能となり、第1レンズ群と第2レンズ群での収差補正を効率的に行うことが可能となる。すなわち、変倍中間域での像面湾曲補正効果を第1レンズ群に効果的に持たせることができ、その性能上、光学系の全長をさらに短縮することが容易となる。
7.0% ≦ |DTW_×1.0| …(13−1)
ただし、
DTW_×1.0:無限遠合焦時における、広角端最大撮影像高の×1.0の 位置における長さの歪曲収差の%表示
である。
上記条件式(13−1)を満足する構成、すなわち、ある程度、歪曲収差を発生させる構成にすれば、第1レンズ群の歪曲収差補正に対する負担、特に広角端における負担を軽減することができる。従って、広角端において最も歪曲収差の発生する第1レンズ群内における、収差補正の自由度を大幅に高めることができる。これによって、第1レンズ群の総肉厚を薄くすることが可能となり、光学系の全長または鏡枠の沈胴時の全長をさらに短縮することができる。
3.5% ≦ |DTW_×0.7| ≦ 15.0% ・・・(13−2)
7.0% ≦ |DTW_×1.0| ≦ 25.0% ・・・(13−3)
|ΔDTW| ≦15.0% ・・・(13−4)
ただし、
DTW_×0.7:無限遠合焦時における、広角端最大撮影像高の×0.7
の位置における長さの歪曲収差の%表示
DTW_×1.0:無限遠合焦時における、広角端最大撮影像高の×1.0
の位置における長さの歪曲収差の%表示
ΔDTW :DTW_×0.7 − DTW_×1.0
である。
上記条件式(13−2)及び(13−3)において各々の下限を下回る、すなわち、歪曲収差量が少なすぎると、レンズ系の歪曲収差補正に対する負担が大きくなるため、第1レンズ群内での歪曲収差の補正機能を高める必要があり、その結果、第1レンズ群の総肉厚を薄くすることが難しくなる。また、上記条件式(13−2)及び(13−3)において各々の上限を上回って画像の電気的処理による歪曲収差補正を行うと、解像力の低下が著しく、良好な画像が得られなくなる。また、電気的補正による解像力の低下を防ぐには、上記条件式(13−4)を満足することが好ましい。
第3レンズ群は、上記のような3群構成をとることにより小径化が可能であるため、小型化軽量化が可能となっている。従って、第3レンズ群を移動させることによりフォーカシングを行えば、駆動アクチュエータの小型化も図ることが容易となり鏡枠を小型化することが可能となる。
なお、このとき、上記条件式(6)を満足することにより、第2レンズ群から第3レンズ群までの間隔を適切に確保することができ、製造バラツキによるフォーカシングの駆動余裕量を十分に確保することができる。また、上記条件式(9)を満足することにより、フォーカシングによる収差変動を抑えることができ、至近距離においても良好な性能を確保することができる。
このように構成することにより、各レンズ群の総肉厚を薄くすることができ、鏡枠の沈胴時の全長をより短縮しつつ、より良好な性能を確保することができる。また、第2レンズ群は最も物体側の面と最も像側の面を非球面とすることで、物体側より順に正レンズ、負レンズの2枚で構成することも可能であり、このようにすることによって、さらに鏡枠の沈胴時の全長をより短縮することができる。
また、上記各非球面形状は、上記各非球面係数を用いて以下の式で表される。但し、光軸方向の座標をZ、光軸と垂直な方向の座標をYとする。
Z=(Y2/r)/[1+{1−(1+K)・(Y/r)2}1/2]
+A4Y4+A6Y6+A8Y8+A10Y10
なお、非球面係数中、例えば、実施例1の非球面4におけるA4の値、−5.6343e−4は、−5.6343×10-4とも表示され得るが、本数値データ中では、全て前者の形式で表示してある。
1 -47.518 1.000 1.88300 40.76
2 5.169 1.376
3 23.251 1.900 1.79491 25.63
4 * -20.455 D1
5(絞り) ∞ 0.000
6 * 4.172 2.300 1.58913 61.14
7 -13.092 0.700 1.90366 31.31
8 13.883 2.400 1.49700 81.54
9 * -17.320 D2
10 * -24.216 1.000 1.69350 53.21
11 26.122 D3
12 20.000 1.200 1.52542 55.78
13 ∞ 0.400
14 ∞ 0.500 1.51633 64.14
15 ∞ 0.700
16 (結像面) ∞
*印:非球面
面 RDY K A4 A6 A8 A10
4 -20.455 0.0000 -5.6343e-4 -3.2087e-5 2.2662e-6 -1.4938e-7
6 4.172 0.0000 -3.0725e-4 5.3126e-6 5.8987e-7 0
9 -17.320 0.0000 3.6809e-3 4.1838e-4 -6.7426e-5 1.2679e-5
10 -24.216 -9.3274 -1.9976e-4 3.4609e-5 -1.4306e-5 1.5505e-6
広角端 中間 望遠端
f 6.388 11.022 18.400
Fno 3.160 4.326 5.800
2ω(°) 63.1 36.5 21.9
D1 10.078 4.714 0.612
D2 5.349 5.022 7.310
D3 1.938 6.155 8.565
条件式(1) : DL/IH=0.78
条件式(3) : W_L/IH=8.57
条件式(4) : |ΔD12|/IH=2.63
条件式(5) : PAνd=61.14(レンズL21)
PAνd=81.54(レンズL23)
条件式(6) : D23W/IH=1.49
条件式(7) : (f2/fw)×(IH/fw)=0.78
条件式(8) : W_L/fw=4.90
条件式(9) : |ΔD12/ΔD23|=4.83
条件式(10) : G1Σd/IH=1.19
条件式(11) : Pνd=61.14(レンズL21)
Pνd=81.54(レンズL23)
条件式(12) : Pνd−Nνd=29.83(レンズL 21 、レンズL 22 )
Pνd−Nνd=50.23(レンズL 23 、レンズL 22 )
条件式(13−1) : |DTW_×1.0|=8.17
条件式(13−2) : |DTW_×0.7|=4.27
条件式(13−3) : |DTW_×1.0|=8.17
条件式(13−4) : |ΔDTW|=3.9
条件式(14) : IH/fw=0.57
である。
1 -36.131 1.000 1.80610 40.92
2 * 4.971 1.063
3 8.286 1.900 2.00069 25.46
4 20.764 D1
5(絞り) ∞ 0.000
6 * 3.551 2.500 1.49700 81.54
7 -7.800 0.500 1.80810 22.76
8 -16.330 1.350 1.49700 81.54
9 * -21.673 D2
10 * -31.090 0.800 1.52542 55.78
11 * 9.948 D3
12 16.945 1.200 1.52542 55.78
13 ∞ 0.270
14 ∞ 0.500 1.51633 64.14
15 ∞ 0.700
16 (結像面) ∞
*印:非球面
面 RDY K A4 A6 A8 A10
2 4.971 0.0000 -6.4942e-4 -9.0006e-6 -1.3803e-6 -4.5550e-9
6 3.551 0.0000 -4.4733e-4 2.5140e-5 1.6854e-6 0
9 -21.6730 0.0000 5.1327e-3 4.1441e-4 1.0422e-5 1.4336e-5
10 -31.090 171.5492 -2.2956e-3 9.2140e-4 -1.8915e-4 2.0037e-5
11 9.948 0.0000 -2.0877e-3 3.9956e-5 -3.9926e-5 0
広角端 中間 望遠端
f 6.093 10.637 17.596
Fno 3.384 4.484 5.958
2ω(°) 66.7 37.3 22.6
D1 10.450 4.272 0.440
D2 3.094 3.400 4.735
D3 3.211 5.997 8.474
条件式(1) : DL/IH=0.74
条件式(3) : W_L/IH=7.93
条件式(4) : |ΔD12|/IH=2.78
条件式(5) : PAνd=81.54
条件式(6) : D23W/IH=0.86
条件式(7) : (f2/fw)×(IH/fw)=0.70
条件式(8) : W_L/fw=4.68
条件式(9) : |ΔD12/ΔD23|=6.10
条件式(10) : G1Σd/IH=1.10
条件式(11) : Pνd=81.54
条件式(12) : Pνd−Nνd=58.78(レンズL21、レンズL22 )
条件式(13−1) : |DTW_×1.0|=10.164
条件式(13−2) : |DTW_×0.7|=4.92
条件式(13−3) : |DTW_×1.0|=10.164
条件式(13−4) : |ΔDTW|=5.244
条件式(14) : IH/fw=0.59
である。
なお、これらの機能(赤外カット機能及び/又はローパスフィルター機能)を正レンズL4に持たせることは、必ずしも必須条件ではない。
(1)可動レンズ群を含むズームレンズ系を備える撮像装置において、
前記可動レンズ群の像側に、物体側から順に、正レンズ、撮像素子ユニットが配置 され、
前記正レンズと前記撮像素子ユニットとは、前記撮像装置を構成する部材を介して 密閉構造にあることを特徴とする撮像装置。
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
S 明るさ絞り
CG カバーガラス
CCD 固体撮像素子
Lc 光軸
L4、L41、L42 正レンズ
L411、L421 接触部
1、1’ 撮像素子ユニット
11、11’ 支持枠
2、2’ 保持部材
3 視野絞り
4 環状枠
5 金属板
6 ネジ
40 デジタルカメラ
41 撮影光学系
42 撮影用光路
43 ファインダー光学系
44 ファインダー用光路
45 シャッター
46 フラッシュ
47 液晶表示モニター
49 CCD
50 カバー部材
51 処理手段
52 記録手段
53 ファインダー用対物光学系
55 正立プリズム
57 視野枠
59 接眼光学系
60 カバー
61 焦点距離変更ボタン
62 設定変更スイッチ
Claims (20)
- 可動レンズ群を含むズームレンズ系を備える撮像装置において、
前記可動レンズ群が、物体側より順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、負のパワーを有する第3レンズ群とからなり、
前記可動レンズ群の像側に、空気間隔を挟んで、物体側から順に、正レンズと、撮像素子ユニットとが配置され、
前記正レンズと前記撮像素子ユニットとを密閉構造になるように保持する保持部材を備え、
前記ズームレンズ系が広角端から望遠端に変倍する際、前記第2レンズ群は前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少するように物体側に移動し、前記第3レンズ群は前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化するように移動し、
前記第1レンズ群を構成するレンズのうち負レンズは1枚のみであり、
前記第2レンズ群が1枚の負レンズと少なくとも1枚以上の正レンズからなり、
且つ、以下の条件式を満足することを特徴とする撮像装置。
4.0 ≦ W_L/IH ≦ 12.0 …(3)
1.7 ≦ |ΔD12|/IH ≦ 4.6 …(4)
52.0 ≦ PAνd …(5)
75.0 ≦ Pνd …(11)
45.0 ≦ Pνd−Nνd …(12)
ただし、
W_L :広角端における前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から結像面までの長さ、
IH :最大撮影像高、
ΔD12:広角端から望遠端に変倍する際の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔の変化量、
PAνd:前記第2レンズ群の全ての正レンズのアッベ数、
Pνd :前記第2レンズ群の前記正レンズのアッベ数(複数枚の場合は少なくともいずれか1枚の正レンズ)、
Nνd :前記第2レンズ群の前記負レンズのアッベ数、
である。 - 前記可動レンズ群よりも像側に配置された前記正レンズが、ローパス機能又は赤外カット機能を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
0.6 ≦ DL/IH ≦ 1.5 …(1)
ただし、
DL :前記可動レンズ群よりも像側に配置された前記正レンズの物体側の面から結像面までの距離、
IH :最大撮影像高、
である。 - 前記可動レンズ群よりも像側に配置された前記正レンズの外形が矩形であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記可動レンズ群よりも像側に配置された前記正レンズがプラスチックにより製作されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記撮像装置が視野絞りを備えていて、
前記視野絞りと、前記可動レンズ群よりも像側に配置された正レンズと、前記撮像素子ユニットとが前記保持部材に一体的に取付けられていることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。 - 前記プラスチック製の正レンズのレンズ周辺部に、視野絞りが接触可能な平面状の接触部が形成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の撮像装置。
- 前記可動レンズ群よりも像側に配置された前記正レンズと前記撮像素子ユニットとが少なくとも一部で接触していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記プラスチック製の正レンズの有効径外に接触面が形成され、前記接触面を介して前記プラスチック製の正レンズと前記撮像素子ユニットとが接触していることを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記可動レンズ群よりも像側に配置された前記正レンズの像側の面に波長域制限コートが施されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記可動レンズ群よりも像側に配置された前記正レンズが物体側に凸面を向けた凸平正レンズであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の撮像装置。
- 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の撮像装置。
0.45 ≦ D23W/IH ≦3.0 …(6)
ただし、
D23W:広角端での前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、
である。 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の撮影装置。
0.38 ≦ (f2/fw)×(IH/fw) ≦ 0.95 …(7)
ただし、
f2 :前記第2レンズ群の焦点距離、
fw :広角端での全系焦点距離、
である。 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の撮像装置。
2.7 ≦ W_L/fw ≦ 10.0 …(8)
ただし、
fw :広角端での全系焦点距離、
である。 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の撮像装置。
3.7 ≦ |ΔD12/ΔD23| …(9)
ただし、
ΔD23 :広角端から望遠端に変倍する際の前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔の変化量、
である。 - 前記第1レンズ群が物体側から順に負レンズと正レンズとからなり、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の撮像装置。
0.6 ≦ G1Σd/IH ≦ 1.3 …(10)
ただし、
G1Σd:前記第1レンズ群の総肉厚、
である。 - 変倍する際に広角端と望遠端との間で光学系の全長が最短となるように、前記第1レンズ群が移動することを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項に記載の撮像装置。
- 広角端で、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項17の何れか1項に記載の撮像装置。
7.0% ≦ |DTW_×1.0| …(13−1)
3.5% ≦ |DTW_×0.7| ≦ 15.0% …(13−2)
7.0% ≦ |DTW_×1.0| ≦ 25.0% …(13−3)
|ΔDTW| ≦15.0% …(13−4)
ただし、
DTW_×0.7:無限遠合焦時での広角端最大撮影像高の×0.7の位置における長さの歪曲収差の%表示、
DTW_×1.0:無限遠合焦時での広角端最大撮影像高の×1.0の位置における長さの歪曲収差の%表示、
ΔDTW :DTW_×0.7−DTW_×1.0、
であり、
Y´0 :近軸結像高、
Y´ :実際の結像高、
とした場合、
歪曲収差量=(Y´−Y´0)/Y´0×100(%)
である。 - 前記第3レンズ群を光軸方向に移動させることによりフォーカシングを行うことを特徴とする請求項1乃至18の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記第1レンズ群が、物体側より順に負レンズ、正レンズの2枚からなり、
前記第2レンズ群が、物体側より順に正レンズ、負レンズ、正レンズの3枚からなり、
前記第3レンズ群が、負レンズ1枚からなることを特徴とする請求項1乃至19の何れか1項に記載の撮像装置。
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