JP4914236B2 - プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法及び接合構造 - Google Patents
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また、図7に係る接合方法は、数トンもの重量のあるPCa梁部材aを水平方向に動かす必要がある上に、PCa梁部材aは、その上方のPCa柱部材eが取り付けられるまで、下方のPCa柱部材eの上面に載置されているだけの不安定な状態を余儀なくされるので、安全性の点で問題がある。さらに、図7に係る接合方法は、図中の左側のPCa梁部材aをまず位置決めした後に、右側のPCa梁部材aを位置決めする等、いずれか一方のPCa梁部材aを位置決めしなければ他方のPCa梁部材aを位置決めすることはできず、施工手順に大きな制約を受けるので、工期の長期化の一因ともなっている。
前記梁部材の切り欠き部に露出した梁主筋が形成する方形状の空間内に、両端部にこぶを備えた鉄筋をX字形状に組み合わせて成る連結部材を、前記梁部材同士の切り欠き部内にほぼ均等に跨る配置に位置決めすると共に、露出した梁主筋にあばら筋を配筋し、しかる後、前記梁部材同士の切り欠き部内に硬化材を充填してプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を一体的に接合することを特徴とする。
前記梁部材同士がほぼ当接状態に近づけて対向配置に設けられ、前記梁部材の切り欠き部に露出した梁主筋が形成する方形状の空間内に、両端部にこぶを備えた鉄筋をX字形状に組み合わせて成る連結部材が、前記梁部材同士の切り欠き部内にほぼ均等に跨る配置に位置決めされ、露出した梁主筋にあばら筋が配筋されていること、
前記梁部材同士の切り欠き部内に硬化材が充填されてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が一体的に接合されていることを特徴とする。
また、前記梁部材10、11同士の接合作業を一側(例えば、ベランダの内側)のみから行い得るので、ベランダ、或いはバルコニーの構築に使用されるPCa梁部材同士の接合構造に好適に実施することができる。このように、前記梁部材10、11同士は通常、ベランダ、バルコニー等の床版に確実に拘束されているので、面外変形や軸方向変形に十分に耐え得る、より強固な接合状態を実現することができる。
さらに、梁主筋1の先端部、及びX字形状の連結部材12を形成する鉄筋2の両端部にそれぞれこぶ1a、2aを設けて実施するので、せん断力を周辺のコンクリートへ効果的に伝達することができる。よって、梁主筋(鉄筋)の長さを短尺にできる。
このプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材10、11同士の接合構造は、前記梁部材10、11同士の接合端部にそれぞれ、ほぼ当接状態に近づけると一致するように梁部材10、11の幅厚を段状に切り欠いた切り欠き部10a、11bが設けられ、前記梁部材10、11内に配筋した梁主筋1…が、前記切り欠き部10a、11a内へ露出され、当該露出した梁主筋1…の先端部がこぶ状1aに形成されている。また、前記梁部材同士10、11は、ほぼ当接状態に近づけて対向配置に設けられ、前記梁部材10、11の露出した梁主筋1…が形成する方形状の空間内に(図3C参照)、両端部にこぶ2a、2aを備えた鉄筋2、2をX字形状に組み合わせて成る連結部材12が、前記梁部材10、11同士の切り欠き部10a、11a内にほぼ均等に跨る配置に位置決めされ、露出した梁主筋1…にあばら筋3が配筋されている。さらに、前記梁部材10、11同士の切り欠き部10a、11a内に硬化材(図示の便宜上省略)が充填されてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が一体的に接合されている(請求項4記載の発明)。
また、図示例に係る梁部材10、11の幅寸は220mm程度、梁せいは750mm程度、切り欠き部10a、11aの幅寸はともに160mm程度、切り欠き長さはともに500mm程度で実施しているが、これに限定されないことは勿論である。但し、前記切り欠き長さは少なくとも500mm程度の長さを確保することが作業上好ましい。
ちなみに、前記梁部材10、11同士の接合端部の突設部は、接合作業の安全上の観点から、その端面同士が面とりされている(図中の符号4参照)。また、前記梁部材10、11に埋設して配筋した梁主筋、あばら筋等は図示の便宜上一部省略している。
さらに、本実施例に係る硬化材はコンクリートで実施しているが、要求される設計強度に応じてグラウト、モルタル、樹脂モルタル、若しくはエポキシ樹脂、又はこれらの組み合わせでも実施することができる(請求項8記載の発明)。
即ち、プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材10、11同士の接合方法は、図1Aに示したように、上記した構成の前記梁部材10、11同士を対向配置に設けて位置決めする。この際、前記あばら筋3は、露出した梁主筋1の片側(図示例では奥側)へまとめて寄せて巻き掛けておく。
前記梁部材10、11の位置決め方法は、PCa柱部材の上方に複数の柱主筋を突き出した構造形式(所謂串刺し工法、図6A、B参照)に適用する場合には、水平方向に移動させて位置決めすることはできないので、双方の前記梁部材10、11を吊り込むことにより対向配置に位置決めする。双方の前記梁部材10、11同士の間の隙間はほとんど隙間を空けないで実施できないことはないが、吊り込み作業上の観点から2cm程度の隙間を空けて実施することが好ましい。
続いて、露出した梁主筋1の片側(図示例では奥側)にまとめて寄せておいた4本のあばら筋3をスライドさせて、図4Cに示したように、所要の位置に位置決め(配筋)する(請求項3記載の発明)。この際、必要に応じて結束線を使用してあばら筋3を固定してもよい。
しかる後、梁部材10、11同士の下面部及び両側面部に型枠(図示省略)を当てがい、前記切り欠き部10a、11aが形成する空間部内に上方から硬化材を隙間なく充填することにより、前記プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材10、11同士を所要の強度で一体的に接合するのである(請求項1記載の発明)。
1a こぶ
2 鉄筋
2a こぶ
3 あばら筋
4 面とり
5 スリーブ
10 梁部材
10a、切り欠き部
11 梁部材
11a、切り欠き部
12 連結部材
Claims (8)
- プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法において、
前記梁部材同士の接合端部にそれぞれ、ほぼ当接状態に近づけると一致するように梁部材の幅厚を段状に切り欠いた切り欠き部を設け、前記梁部材内に配筋した梁主筋を前記切り欠き部内へ露出させ、当該露出した梁主筋の先端部をこぶ状に形成し、当該梁部材同士をほぼ当接状態に近づけて対向配置に位置決めすること、
前記梁部材の切り欠き部に露出した梁主筋が形成する方形状の空間内に、両端部にこぶを備えた鉄筋をX字形状に組み合わせて成る連結部材を、前記梁部材同士の切り欠き部内にほぼ均等に跨る配置に位置決めすると共に、露出した梁主筋にあばら筋を配筋し、しかる後、前記梁部材同士の切り欠き部内に硬化材を充填してプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を一体的に接合することを特徴とする、プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法。 - 前記梁主筋は、必要なコンクリート被り厚を設けて梁部材の上段及び下段に配筋し、方形状の少なくとも四隅に相当する配置でほぼ水平に露出させていることを特徴とする、請求項1に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法。
- 前記あばら筋は、露出した梁主筋の片側に予め寄せて巻き掛けておき、連結部材を位置決めした後にスライドさせて所要の位置に位置決めすることを特徴とする、請求項1又は2に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法。
- プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造において、
前記梁部材同士の接合端部にそれぞれ、ほぼ当接状態に近づけると一致するように梁部材の幅厚を段状に切り欠いた切り欠き部が設けられ、前記梁部材内に配筋した梁主筋が前記切り欠き部内へ露出され、当該露出した梁主筋の先端部がこぶ状に形成されていること、 前記梁部材同士がほぼ当接状態に近づけて対向配置に設けられ、前記梁部材の切り欠き部に露出した梁主筋が形成する方形状の空間内に、両端部にこぶを備えた鉄筋をX字形状に組み合わせて成る連結部材が、前記梁部材同士の切り欠き部内にほぼ均等に跨る配置に位置決めされ、露出した梁主筋にあばら筋が配筋されていること、
前記梁部材同士の切り欠き部内に硬化材が充填されてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が一体的に接合されていることを特徴とする、プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。 - 前記梁主筋は、必要なコンクリート被り厚を設けて梁部材の上段及び下段に配筋され、方形状の少なくとも四隅に相当する配置でほぼ水平に露出されていることを特徴とする、請求項4に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。
- 前記梁主筋は、その露出した部分が、梁部材に埋設された部分に脱着式で設けられて成ることを特徴とする、請求項4又は5に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。
- 前記梁主筋の先端部に形成するこぶは、当該こぶが脱着式で設けられていること、及び/又は前記X字形状の連結部材を形成する鉄筋の両端部に備えたこぶは、当該こぶが脱着式で設けられていることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。
- 前記硬化材は、コンクリート、グラウト、モルタル、樹脂モルタル、若しくはエポキシ樹脂、或いはこれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか一に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。
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