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JP4999031B1 - 変換効率を向上させた誘電性エラストマートランスデューサ - Google Patents

変換効率を向上させた誘電性エラストマートランスデューサ Download PDF

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Abstract

【課題】誘電性エラストマーを用いた誘電性エラストマートランスデューサの変換効率を飛躍的に向上させること。
【解決手段】2つの柔軟な電極によって挟まれた誘電性エラストマー膜から構成された誘電性エラストマートランスデューサにおいて、電極がカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンを含有し該カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの最大長さが素材の80%以下に切断処理されていることを特徴とする誘電性エラストマートランスデューサによって上記の課題を解決する。
【選択図】図4

Description

本発明は、誘電性エラストマーを主成分とする電場応答性高分子(Electro−active Polymer,EAP)膜に関するものであって、さらに詳しくは、誘電性エラストマーを主成分とする電場応答性高分子膜を用いて電気エネルギーと機械エネルギーを相互に変換する誘電性エラストマートランスデューサに関するものである。
電圧もしくは電流によって変形する高分子材料は、総称して電場応答性高分子(EAP)と呼ばれている。この電場応答性高分子には、大別してイオン導電性高分子(特に、イオン導電性高分子金属複合体,IPMC)を用いるもの、電子導電性高分子を用いるもの、電歪高分子(誘電性エラストマー)を用いるものの3種類に分けられる。中でも誘電性エラストマーを用いた電場応答性高分子は、表1に示すように最大発生ひずみが大きく、動作環境として溶媒が不要であることなどから、次世代のソフトアクチュエータとして注目されている。
すなわち、過去十数年間、誘電性エラストマーを用いた電場応答性高分子の研究は、電場応答性高分子が人工筋肉とも称されているように電気エネルギーを機械エネルギーに変換するアクチュエータとしての機能に焦点を当てて様々な用途を対象に活発な研究がなされてきた。
誘電性エラストマーを2枚の柔軟な電極間に挟むことによって、ゴムのような弾性を持つコンデンサが構成される。これに電圧をかけると、一方の電極にはプラスの電荷が、反対側の電極にはマイナスの電荷が蓄えられる。その結果、プラスの電荷とマイナスの電荷間は、引き合い、同一電荷間は、反発する力が生じる。この力によって誘電性エラストマーが押しつぶされ、面方向に膨張する。この変化をロボットなどのアクチュエータとして用いること(アクチュエータモード)が注目を集めている(例えば、特許文献1、2参照)。
一方、前述のアクチュエータモードとは逆の動作で誘電性エラストマーを変化させることにより、機械的エネルギーを電気エネルギーに変換する発電モードがある。誘電性エラストマーの発電原理は単純なもので、誘電性エラストマー自体、機械的エネルギーにより静電容量が変化する一種の可変容量コンデンサと考えることができる。すなわち、誘電性エラストマーに何らかの機械的エネルギーを加えて伸張させると、厚さ方向が薄くなり電極の面積が拡大する(高容量)。一方、機械的エネルギーが減少すると、誘電性エラストマー自体の弾力により厚さ方向が厚くなり電極の面積が縮小する。(低容量)。このような静電容量の変化が電位差を増加させ、その結果、静電エネルギーが増すこととなる。本発明者らは、この原理を用いた発電効率および耐久性にすぐれたジェネレータの開発に成功した(例えば、特許文献3参照)。
米国特許第6781284号明細書 米国特許第6882086号明細書 特許第4383505号公報
前述したように誘電性エラストマーは、機械的エネルギーと電気的エネルギーを相互に変換可能なトランスデューサを構築する新素材として注目されている。ところが、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率を向上させるために誘電性エラストマーの誘電率を上げると、誘電性エラストマー自体が硬くなるため、アクチュエータモードにおいては、誘電性エラストマーのなめらかな動作が実現できなくなり、発電モードにおいては、誘電性エラストマーを伸張させるのに大きな力が必要となるため、結局、誘電率を上げるという従前の方法では、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率を十分に向上させることができなかった。
一方、誘電性エラストマーを用いた誘電性エラストマートランスデューサは、緩やかな変化でも発電することができるとともに(発電モード)、静かな伸張動作が可能であるため(アクチュエータモード)、介護用ロボットのアクチュエータや波力・風力などの自然エネルギーによる発電のジェネレータとしての利用に期待が集まっており、そのため、より一層の変換効率の向上および耐久性の向上が焦眉の急となっている。
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、誘電性エラストマーを用いた誘電性エラストマートランスデューサの変換効率を飛躍的に向上させるとともに耐久性を格段に向上させることにある。
誘電性エラストマーを用いた誘電性エラストマートランスデューサを動作させるために生じる圧力pとバイアス電圧Vbとの間には、E:電極間の電場(V/m)、ε:誘電性エラストマーの相対誘電率(誘電定数)、ε:自由空間の誘電率、t:ポリマーの厚さとすると、p=εε=εε(Vb/t)2という関係が成立する。
したがって、これまで誘電性エラストマーを用いた誘電性エラストマートランスデューサの変換効率を向上させる手段としては、誘電性エラストマーの誘電率を上げることに研究の主眼が置かれていた。ところが、本発明者らの研究により、誘電性エラストマーの誘電率を上げると誘電性エラストマー自体が硬くなるため、誘電性エラストマーが有している緩やかな変化による発電や静かな伸張動作といった利点が阻害され、その結果、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率の向上が阻まれていたという新たな課題を発見した。
そこで、本発明者らは、誘電性エラストマーを用いた誘電性エラストマートランスデューサの変換効率に影響を与える様々なファクターについて鋭意研究を重ねた結果、次のような新規な着想を得た。
(1)誘電性エラストマー膜を挟む2つの柔軟な電極の導電率を向上させることにより、誘電性エラストマートランスデューサの効率を向上させることができる。
(2)電極の導電率を向上させるには、従来の導電性フィラーに変えてカーボンナノチューブまたはグラフェンあるいはその両方を電極中に混練することが有効である。
ここで、カーボンナノチューブを導電材として電極中に添加することは、従来から行われていたが、これまでは添加するカーボンナノチューブの長さをできるだけ長くすることによって導電率を上げることに主眼がおかれていた。
すなわち、カーボンナノチューブは、直径が数nmという非常に細い筒状構造をしているが、その長さは合成の仕方によって数μm〜数mmまで変化する。カーボンナノチューブの機械的な強さや熱伝導度、電気伝導度の良さを電極等の大きな材料に生かすには、より長いカーボンナノチューブを大量に合成する必要がある。例えば、早稲田大学川原田研究室では数種類あるカーボンナノチューブの合成装置の中でも大量合成に適しているとされるCVD(chemical vapor deposition)装置を応用した先端放電型ラジカルCVD装置を用いて長いカーボンナノチューブの合成を行っている。この装置では、カーボンナノチューブが成長する触媒基板から離れたところでプラズマを発生させて原料ガスを分解している。そのため、触媒がプラズマによってダメージを受けにくく、触媒の活性時間が延びることにより長いカーボンナノチューブを合成することができる。
この先端放電型ラジカルCVD装置に適切な条件の下、触媒基板を入れて合成を行うと数mmの長さを持つカーボンナノチューブを合成することができ、約5mmという世界トップレベルの長さのカーボンナノチューブも合成できている。このような長いカーボンナノチューブを用いることで、高導電性を持つ複合樹脂材料や平面方向のLSI配線、大きい表面積が必要なエネルギー貯蓄デバイス等が実現できるのではないかと期待されており、誘電性エラストマーを用いた誘電性エラストマートランスデューサの電極においても導電フィラーとして長いカーボンナノチューブを用いることにより誘電性エラストマートランスデューサの変換率の向上が実現できるのではないかという観点で研究が進められてきた。
ところが、本発明者らは、電極の導電フィラーとして長いカーボンナノチューブを用いると、電極の柔軟性が失われ、誘電性エラストマーを伸張させるのに大きな力が必要となり、発電モードおよびアクチュエータモードにおける変換効率が低下するということを突き止めた(長いカーボンナノチューブの欠点1)。また、合成されたままの長いカーボンナノチューブの末端の形状を詳細に観察した結果、カーボンナノチューブの末端は針状に尖った形状をしており、この形状により誘電性エラストマー膜を傷つけて膜の寿命を縮めたり、電荷集中が発生して膜の絶縁破壊が起こったりするなど、カーボンナノチューブの末端の針状の形状が故障頻度を高めている原因になっていることを突き止めた(長いカーボンナノチューブの欠点2)。このようなことから、本発明者らは、次の着想を得た。
(3)電極に含有させるカーボンナノチューブの最大長さ(もっとも長いカーボンナノチューブの長さ)を素材の80%以下にする。すなわち、市販されているカーボンナノチューブの長さは、通常、最大長さが3000nm程度である。これをそのまま使用せず、素材の80%以下、すなわち、素材の最大長さが3000nm程度であるものの場合、2400nm以下に切断処理して使用する。このように、素材を切断処理することにより、カーボンナノチューブの長さが短くなることにより、電極の柔軟性が向上する。また、カーボンナノチューブの末端の針状形状が除去される。これにより、前述した長いカーボンナノチューブの欠点1および欠点2が解消され誘電性エラストマートランスデューサの変換効率が向上する。
また、カーボンナノチューブと同様の原理により電極にグラフェンを含有させることによっても誘電性エラストマートランスデューサの変換効率が向上する。
(4)さらに、本発明者らは、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェン金属をドープすることあるいはカーボンナノチューブに金属を内包させることによりカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの導電率が向上し、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率が向上することを解明した。
ここで、カーボンナノチューブまたはグラフェンあるいはその両方に金属をドープすることおよびカーボンナノチューブに金属を内包させることの物理的意義について説明する。
図1は、カーボンナノチューブが作るバンドルの断面図の模式図である。カーボンナノチューブは通常ばらばらに存在するのではなく、三角格子状にバンドルを組むことが知られている。このようなイメージはX線構造解析によって得ることができるが、より直接的には透過型電子顕微鏡によって見ることもできる。図1を見るとカーボンナノチューブのバンドルには、大きく分けて2種類、細かく分けて3種類のインターカレーション可能な空間があることがわかる。すなわち、チューブ内部の空間Aと、チューブの間の隙間B、Cである。Bは3本のチューブで囲まれた空間であり、Cは2本のチューブに挟まれた空間である。内部と外部を比べると、内部空間が非常に広いのに対して、チューブ間の隙間は狭いことが分かる。この結果、カーボンナノチューブのバンドルに挿入できるゲスト物質には強い選択性が現れることになる。ゲスト物質としては、水素、酸素、窒素分子、アルカリ金属、ハロゲン、水、有機分子、DNAなど、様々なものが試されているが、カーボンナノチューブの導電性を向上するものとしては、金属が有望である。
図1には本発明において用いられる代表的なインターカラント(挿入物質)である、リチウムとカリウムをホストのカーボンナノチューブと大きさの比率を合わせて示してある。このように、カーボンナノチューブの内側と外側のナノ空間を用いて、大きさも化学的性質も異なるさまざまな物質が挿入できることが、カーボンナノチューブの特徴でもある。本発明では、さまざまな物質のインターカレーションについて、鋭意研究を重ねた結果、特に金属、さらに好ましくはアルカリ金属をドープさせた場合に、カーボンナノチューブの導電率が飛躍的に向上し、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率を飛躍的に向上させることに成功した。その理由について、以下に簡単に考察する。なお、本発明においては、挿入物質を、空間Aに充填させることを特に「内包」と呼んでいる。なお、グラフェンは、その構造上空間Aが存在しないため、「内包」することはない。
アルカリ金属は、炭素系材料への重要なゲストである。これは、ホストへの電子ドープによって電子状態が大きく変調されるからである。1次元的構造をもつカーボンナノチューブは、2次元系であるグラフェンと、3次元系であるフラーレンとの中間に位置し、そのインターカレーション過程や電子ドープに非常に興味がもたれている。例えば、カーボンナノチューブへのLiのインターカレーションは、リチウムイオン電池材料への応用で非常に重要である。本発明者らは、電気化学的測定を行うことによって、前述のようにカーボンナノチューブを短く切断したり、機械的に加工し欠陥を多数導入したりすることによって、LiC程度まではリチウムを導入することができることを確認した。ただし、この場合、Liの出入りに対する不可逆性が大きく、実用的にはまだまだである。また、多くの欠陥を導入しているので、Liがどのサイトに挿入されるかに関してはまったく明らかになっていない。
一方、誘電性エラストマーを用いた誘電性エラストマートランスデューサの電極材料への応用の場合、カーボンナノチューブに導入される挿入物質(インターカラント)は、前述のリチウムイオン電池のように出し入れする必要はない。カーボンナノチューブに一度ドープまたは内包することによって、カーボンナノチューブの導電率を向上させることができるため、本発明者らは、誘電エラストマートランスデューサの変換効率を飛躍的に向上させるキーテクノロジーと位置づけている。なお、本発明においてカーボンナノチューブにドープする金属としては、前述の理由によりリチウム、カリウム、ルビジウムなどのアルカリ金属が特に好ましいが、ベリリウムなどのアルカリ土類金属、あるいは、典型元素である水銀、もしくは、銅、ニッケル、金、白金などの遷移金属の中から選ばれる少なくとも一種の金属またはこれらの金属を用いた合金や金属間化合物であっても、カーボンナノチューブの導電率の向上に寄与する物質であれば構わない。
(5)また、前述したように、市販されているカーボンナノチューブ、すなわち、合成されたままのカーボンナノチューブは、先端が一般には閉じている。そのため、前記(4)で説明したようなカーボンナノチューブへの金属のドープ処理または内包処理を行おうとしても金属は、図1の空間B、Cにしか入らない。本発明者らは、前記(3)で述べたカーボンナノチューブの切断加工と前記(4)で述べたカーボンナノチューブへの金属のドープ処理または内包処理とを併用することにより、空間Aにも金属を効果的に挿入し、カーボンナノチューブの導電率を飛躍的に向上させることに成功した。
前記では、カーボンナノチューブについて説明しているが、グラフェンを用いても同様の原理で導電率を向上させることができる。その理由を説明すると、2次元系であるグラフェンは、1原子の厚さのsp2結合炭素原子のシートであって、図2に模式的に示すように炭素原子とその結合からできた蜂の巣のような六角形格子構造をとっている。したがって、2次元的に見た場合、カーボンナノチューブのバンドルの断面を示している図1と同様の構造を有するため、カーボンナノチューブと同様に金属のドープに似た現象が起こる。その結果、導電率が向上する。
さらに、大きなシート状のグラフェンを素材のまま用いるより、素材の80%以下、すなわち、素材の最大長さが3000nmである場合、最大長さが2400nm以下にすることにより、前記(3)〜(5)でカーボンナノチューブについて述べた効果は、グラフェンを用いた場合にも同様に奏される。また、カーボンナノチューブとグラフェンを混合して用いても構わない。
(6)また、本発明者らは、誘電性エラストマートランスデューサを構成する電極の厚みについて鋭意研究を重ねた結果、特定の厚み以下に電極を形成すると変換効率が飛躍的に向上することを突き止めた。その特定の厚みとは、50μm以下であり、好ましくは45μm以下である。電極の厚みを50μm以下、好ましくは45μm以下にすると変換効率が飛躍的に向上する理由は、電極の厚さが50μmを超えると電極の伸縮性が悪くなり、誘電性エラストマートランスデューサを伸張・収縮させるのに大きな力が必要となり、すなわち、誘電性エラストマートランスデューサを伸張・収縮させるエネルギーが電極で消耗される。そのため、電極の厚みが50μmを超えると変換効率が低下する。したがって、電極の厚みは、50μm以下が好ましい。さらに、45μm以下とするとより一層の変換率の向上が図られる。なお、カーボンナノチューブは、一層(すなわち数nm)だけであっても、ほとんどバルクと変わらない導電率を維持でき、しかも誘電性エラストマー膜に付着されて使用されるため機械的強度も確保できるため、電極の厚みの下限については、特に限定しない。
また、電極の厚みを50μm以下にすると透明性がある電極を作ることができ、誘電性エラストマートランスデューサの審美性が向上するとともに、自動車の窓ガラス・バックミラーの水滴除去装置や樹木の養生材として使用して、美観を損ねることなく樹木の揺れに応じて発電する全く新しい発想のクリーン発電である「樹木風力発電」などへの適用範囲の拡大が図られる。
なお、本発明における電極の厚みとは、電極を保護する目的で施されるコーティングなどの厚みは含んでいない。
本発明は、前記(1)〜(6)の知見に基づき、本発明者らが鋭意研究した結果、完成したものであって、
「(I)2つの柔軟な電極によって挟まれた誘電性エラストマー膜から構成された誘電性エラストマートランスデューサにおいて、前記電極がカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンを含有し該カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの最大長さが素材の80%以下に切断処理されていることを特徴とする誘電性エラストマートランスデューサ。
(II)前記カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンに金属がドープされているかまたは前記カーボンナノチューブに金属が内包されていることを特徴とする(I)に記載の誘電性エラストマートランスデューサ。
(III)前記電極の厚みが50μm以下であることを特徴とする(I)または(II)に記載の誘電性エラストマートランスデューサ。」
という構成を有するものである。
なお、本発明におけるカーボンナノチューブとは、単層型のシングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、二層型のダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)、多層型のマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)およびこれらの混合であっても構わない。
また、本発明における誘電性エラストマーは、アクリル系樹脂やシリコン系樹脂などからなるゴム状の高分子である。例えば、米国のカリフォルニア州に本拠を構えるSRIインターナショナルで開発され、EPAM(イーパム:Electroactive Polymer Artificial Muscle)という商品名で提供されている電場応答性高分子は、誘電性エラストマー膜を伸び縮み可能な柔軟な電極で挟んだ構造をしている。本発明の誘電性エラストマートランスデューサは、この電場応答性高分子と動作原理は同じであるが、本発明は、前記(I)〜(III)の構成により、従来の電場応答性高分子からは予測しがたい、次のような著しい効果を有している。
(1)2つの柔軟な電極によって挟まれた誘電性エラストマー膜から構成された誘電性エラストマートランスデューサにおいて、電極がカーボンナノチューブおよび/グラフェンを含みカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの最大長さが素材の80%以下に切断処理されていることによって、電極の伸展性が向上するので、誘電性エラストマー膜をしなやかに伸張・収縮させることができ、すなわち、エネルギーロスを少なくすることができ、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率が向上する。
(2)また、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンが切断処理されていることによって、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの針状の末端がカットされるので、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの針状の末端によって、誘電性エラストマーが損傷したり、前記針状の末端に電荷集中による異常電界が発生して、誘電性エラストマーが絶縁破壊を起こしたりすることが抑制されるため誘電性エラストマートランスデューサの耐久性が向上する。
(3)さらに、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンに金属がドープされているかまたはカーボンナノチューブに金属が内包されていることによって、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの導電性が向上するため、電極自体の導電性が向上し、その結果、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率が向上する。
(4)しかも、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンが切断処理されていることにより、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの末端が開放状態となるため、中空状のカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの内部に金属が効率よくドープまたはカーボンナノチューブに金属が内包されるため、単にカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンに金属をドープまたはカーボンナノチューブに金属を内包させる場合に比べ、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの導電率を飛躍的に向上させることができる。したがって、前記(1)と(3)で述べた効果の相乗効果が発揮され、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率が飛躍的に向上する。
(5)また、電極の厚みを50μm以下にしたことによって、電極の柔軟性が向上し、誘電性エラストマートランスデューサを伸張・収縮させる際のエネルギーロスが減少するので、変換効率を向上させることができる。ここで、電極の厚みを調整するということは、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの使用量を調整することに他ならない。したがって、変換効率が向上するという効果に加えて、製造コストが低減するという効果もある。
さらに、電極の厚さを薄くすることにより、電極変形の違いにより生じる電場の不均等が減少し、結果的に絶縁破壊が減少し、誘電性エラストマー膜の耐久性が向上する。
カーボンナノチューブのバンドルの断面図。 グラフェンの模式図。 実施例1および実施例2の誘電性エラストマートランスデューサの断面図。 本発明品の評価方法を示す斜視図。
本発明の誘電性エラストマートランスデューサは、2つの柔軟な電極によって挟まれた誘電性エラストマー膜から構成された誘電性エラストマートランスデューサにおいて、電極がカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンを含有しカーボンナノチューブの最大長さが素材の80%以下に切断処理されていることによって、変換効率、耐久性の向上が実現できるものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
まず、本発明の実施例1を図3に基づいて説明する。ここで、図3は、本発明の実施例1の誘電性エラストマートランスデューサの断面図である。
実施例1の誘電性エラストマートランスデューサ100は、図3に示すように、シリコン系樹脂やアクリル系樹脂などの誘電性エラストマー膜120の両面に、伸び縮み可能な電極140を接着している。
ここで、誘電性エラストマー膜120は、例えば、次のようにして作成することができる。まず、架橋剤(トリアリルイソシアヌレート、日本化成製「タイク」)を1.5重量部、反応性液状アクリルゴム(ACM)(株式会社トウペ製トアアクロンSA−110S)100重量部からなるものをベースゴムとし、このベースゴムに、高誘電性フィラーとして、チタン酸ジルコン酸鉛(PTZ)(富士チタン工業製PE−600(比誘電率33℃で2688))を25重量部の割合で添加分散させて誘電性ゴム組成物を作製する。その後、この誘電性ゴム組成物をKコントロールコーター(松尾製作所製)を用いて半硬化状態の薄膜を作製して誘電性エラストマー膜を形成した。なお、この誘電性エラストマー膜の比誘電率、引張最大伸び、サイズ(長さ×幅×厚さ)、硬さは以下の通りである。
(誘電性エラストマー膜の物性と寸法)
・比誘電率:11.0(50Hz)
・引張最大伸び:200%
・長さ×幅×厚さ:150mm×50mm×0.1mm
なお、発電モードで使用する場合、より厚みを増やすことで動作時の電場の変化が増し、発電モードとしては有効であるが、本実施例では、電極の性能を比較することを目的としたため、0.1mmと一定の厚みとした。
次に、この誘電性エラストマー膜の両面に最大長さを素材の80%に切断処理したカーボンナノチューブを塗布し誘電性エラストマー膜の伸縮に合わせて伸び縮み可能な柔軟な電極を形成する。誘電性エラストマー膜の両面にカーボンナノチューブを塗布して柔軟な電極を形成するキーテクノロジーとしては、アスペクト比が大きくて凝集しやすいカーボンナノチューブを如何に分散させて誘電性エラストマー膜に塗布するかにある。具体的な方法としては、素材の80%の長さ(具体的には、最大長さが2400nm以下)にカーボンナノチューブを切断処理し、それに界面活性剤である例えばドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム(SDS)との混合物に蒸留水を加え、30分以上超音波振動を加えたものを、誘電性エラストマー膜の両面に塗布した後、Kコントロールコーター(松尾製作所製)を用いて電極の厚みが45μmとなるようにローラー掛けして定着させる方法などを採用することが出来る。膜の成膜には、クラス100(1立方フィートあたりの空気に、粒径0.5μm以上の塵埃の粒子個数が100以下)と呼ばれるようなロークラスのクリーンルーム中で行い、膜中あるいは膜表面に塵や埃が混入したり付着したりするのを防止するとともに、雰囲気温度の制御を行うことにより均質な膜を成膜する。
このようにして、切断処理をしたカーボンナノチューブを誘電性エラストマー膜の表面に塗布させることにより、誘電性エラストマー膜の伸縮動作に応じて柔軟に伸縮する電極を形成することができる。こうしてできた誘電性エラストマートランスデューサを本発明品1とする。比較のために切断処理しない素材のままのカーボンナノチューブ(最大長さ3000nm)を前述と同じ方法で誘電性エラストマー膜の両面に電極を形成してできた誘電性エラストマートランスデューサを比較品1とする。さらに、カーボンナノチューブの切断処理はしたものの電極の厚みを70μmとしたものを比較品2とする。
なお、カーボンナノチューブの特性は、寸法、均一性および化学的純度に大きく依存している。カーボンナノチューブ試料は、典型的には、製造で使用された触媒から残される金属粒子と同様に、大きな割合のより通常の形式のカーボンを含んでいる。したがって、高性能の電極を形成するためには、より純度の高い(例えば、純度90%以上)カーボンナノチューブを用いることが望ましい。
なお、高誘電性フィラーとしては、前述のチタン酸ジルコン酸鉛(PTZ)に限らず、チタン酸バリウム(BaTiO)やチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ランタンドープチタン酸ジルコン酸鉛(PLZT)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ビスマス、チタン酸ビスマスバリウムなどが好適である。しかしながら、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)は、200℃以上のキュリー点と、高い比誘電率を併せ持つため、最も好適である。なお、一定の比誘電率とキュリー点を有するものであれば、これら以外の化合物であっても良い。
ここで、前記本発明品1と比較品1と比較品2を発電モードで使用した場合の性能を比較するため、以下の発電量の測定を行った。発電量の測定は、図4に示すように、誘電性エラストマートランスデューサ300の両端を固定板390によって固定し、150mmの全長を200%、すなわち、300mmに伸長させた後、力を除去したときに発生した電気エネルギーをジュール計(C)により測定した。また、伸張させるのに要した仕事量(kgf・m)の図示はされていないが、ロードセルにより荷重(kgf)を測定し、最大変位を乗じて算出した。測定は温度23℃、湿度50%の環境で行い、比較品1の発電量を「1」とし、比発電量を算出して評価し、その評価結果を表1に示す。図4において、符号360を付した部材は、誘電エラストマー膜320の両面に貼付した柔軟な電極340に接続した集電体である。
この測定結果を表2に示す。表2の結果から明らかなように、電極に含有させるカーボンナノチューブの最大長さを2400nm以下に切断処理し、電極の厚みを50μm以下とした本発明品1は、切断処理をしていない比較品1に比べて、電極の柔軟性が向上するため少ない仕事量で伸張させることができ、結果として6割以上の発電量の向上が確認できた。また、カーボンナノチューブの最大長さを2400nm以下に切断処理したものの電極の厚みを70μmとした比較品2は、電極の柔軟性が低下するため伸張させるのに大きな仕事量を要し、結果として、比較品1に比べて発電量が2割以上低下している。
なお、カーボンナノチューブに代えてグラフェンを用いた場合であっても、また、カーボンナノチューブとグラフェンとを混合して用いた場合であっても、前述した結果と同様の結果が確認できた。
次に、本発明の別の実施態様である実施例2について説明する。実施例2は、誘電性エラストマートランスデューサの電極に添加するカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンにLiがドープまたは内包されている以外は、実施例1と同じであるので、その点についてのみ詳述し、その余の`については、説明を割愛する。
最大長さを素材の80%以下、すなわち2400nm以下に切断処理したカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンにLiをドープする方法を説明する。そして、有機溶媒であるポリエチレンカーボネートにドーパントとなるLiを含んだ電解質であるLiPFを溶解させ、その中にカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンを浸漬させることにより、Liイオンをカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンにインターカレートする方法を用いることができる。
一方、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンにLiを内包する方法を説明する。最大長さを2400nm以下に切断処理したカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの開口部より多段階の処理によりLiを導入する、いわゆる「充填法」や、プラズマなどの高温(1000〜3000℃)の反応場中でLiと炭素材料を同時に蒸発させることにより、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの成長と同時にLiが内部に取り込まれる反応を利用する、いわゆる「同時蒸発法」などを用いることができる。
なお、ドープおよび内包の方法については、前記の方法に限定されることなく公知の方法を適用することができる。
このようにしてできた、Liがドープされたカーボンナノチューブを用いて実施例1と同様の方法で誘電性エラストマートランスデューサを作成したものを本発明品2とし、Liが内包されたカーボンナノチューブものを本発明品3とし、Liがほぼ50:50の割合でドープおよび内包されたカーボンナノチューブを用いて実施例1と同様の方法で誘電性エラストマートランスデューサを作成したものを本発明品4とした。
さらに、素材の最大長さの80%である2400nm以下に切断処理したカーボンナノチューブとグラフェンとを重量%で50:50の比率で混合したものに、Liをドープまたは内包したものを、それぞれ本発明品5または本発明品6とした。
なお、電極の厚みはすべて45μmとした。
そして、本発明品2〜6について、実施例1と同様の評価試験を行った。その結果を、同じく表2に示す。
表2の結果から明らかなように、カーボンナノチューブにLiをドープまたは内包した本発明品2または本発明品3は、Liをドープも内包もしていない本発明品1よりも発電量が大きいことが明らかである。
なお、前述した本発明品1〜6では、ドーパント(挿入金属)としてLiを用いているが、ドーパント(挿入金属)の種類はこれに限られることなく、前述したカリウム、ルビジウムなどのアルカリ金属、ベリリウムなどのアルカリ土類金属、水銀などの典型金属、もしくは、銅、ニッケル、金、白金などの遷移金属の中から選ばれる少なくとも一種の金属またはこれらの金属を用いた合金や金属間化合物であっても、効果の度合いに違いはあるものの、カーボンナノチューブに金属をドープも内包もしない本発明品1より発電量が大きいことが実験により確認できている。
また、電極の厚みに関しては、前述のように本発明品1〜6、比較品1については45μm、比較品2については70μmとしたが、他の条件を同じにして1〜70μmの範囲において5μm刻みで厚みを変えて、前述の評価試験を行ったところ、50μm以下において、好ましくは45μm以下において、良好な結果が得られた。一方、電極の厚みが50μmを超える場合には、電極の柔軟性が悪くなり、誘電性エラストマートランスデューサを伸縮させるのに要する仕事量が大きくなり、結果として発電効率が低下することが明らかである。この電極の厚みを50μm以下、好ましくは、45μm以下とすることによって発電量が向上するという作用は、カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンを誘電性エラストマートランスデューサの電極として用いるに際して、本発明者らが不断の研究を重ねた結果、特定することができた技術的事項であって、電極の厚みを50μm以下、好ましくは、45μm以下とすることは、単なる設計的事項の選択とは、全く異質の技術的意義を有する特異値の発見とも言うべきものであって、誘電エラストマートランスデューサの高性能化に大きく寄与する画期的な技術革新を導くものである。
以上のような構成を取ることにより、誘電エラストマートランスデューサの電極の導電特性が向上し、その結果、電極の厚さを従来より薄くすることができ、電極変形の違いにより生じる電場の不均等が減少し、結果的に電極の絶縁破壊が減少し、誘電エラストマートランスデューサの耐久性が向上する。
また、誘電エラストマー膜の厚みや架橋構造の不均等などの欠陥により生じる絶縁破壊が引き起こす膜の欠損や、電極組成の不均等により生じる電場の集中が引き起こす電極の局所的絶縁破壊が大きな欠損につながる前に絶縁層を形成させる、いわゆる自己修復機能が発揮されることにより、大きな欠損につながる前に絶縁破壊が解消される。その結果、誘電性エラストマートランスデューサの耐久性が格段に向上し、誘電性エラストマー膜の厚さを薄くできる。
さらに、絶縁耐電圧が上昇することにより、誘電性エラストマートランスデューサへのバイアス電圧を上げることができる。
誘電性エラストマートランスデューサを動作させるために生じる圧力pとバイアス電圧Vbとの間には、E:電極間の電場(V/m)、ε:誘電性エラストマー膜の相対誘電率(誘電定数)、ε:自由空間の誘電率、t:誘電性エラストマー膜の厚さとすると、p=εε=εε(Vb/t)2という関係が成立するので、バイアス電圧Vbを上昇させることができるとともに、誘電性エラストマー膜の厚さを薄くすることができることにより、誘電性エラストマートランスデューサを動作させるために生じる圧力pは、バイアス電圧Vbの二乗と誘電性エラストマー膜の厚さtの逆数の二乗に比例して増大するので従来よりきわめて効率の良い駆動が可能になる。
以上のように、本発明によれば、誘電性エラストマートランスデューサの電極の構造、誘電性エラストマー膜の膜厚に新規な技術的事項を適用することにより、誘電性エラストマートランスデューサの変換効率を格段に向上させることができ、誘電性エラストマートランスデューサの利用分野を格段に広げるものであって、その効果は絶大である。
100、300・・・誘電性エラストマートランスデューサ
120、320・・・誘電性エラストマー膜
140、340・・・電極
360・・・集電体
390・・・固定板
C・・・ジュール計

Claims (3)

  1. 2つの柔軟な電極によって挟まれた誘電性エラストマー膜から構成された誘電性エラストマートランスデューサにおいて、
    前記電極がカーボンナノチューブおよび/またはグラフェンを含有し該カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンの最大長さが素材の80%以下に切断処理されていることを特徴とする誘電性エラストマートランスデューサ。
  2. 前記カーボンナノチューブおよび/またはグラフェンに金属がドープされているかまたは前記カーボンナノチューブに金属が内包されていることを特徴とする請求項1に記載の誘電性エラストマートランスデューサ。
  3. 前記電極の厚みが50μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘電性エラストマートランスデューサ。
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