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JP4995789B2 - 画面内予測符号化方法,画面内予測復号方法,これらの装置,およびそれらのプログラム並びにプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画面内予測符号化方法,画面内予測復号方法,これらの装置,およびそれらのプログラム並びにプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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JP4995789B2 JP2008217488A JP2008217488A JP4995789B2 JP 4995789 B2 JP4995789 B2 JP 4995789B2 JP 2008217488 A JP2008217488 A JP 2008217488A JP 2008217488 A JP2008217488 A JP 2008217488A JP 4995789 B2 JP4995789 B2 JP 4995789B2
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Description

本発明は,画像・映像符号化における画面内予測の圧縮効率向上に関する発明である。同一の画面内で予測を実行する画面内予測符号化は,異なるフレーム間で予測を実行するフレーム間予測符号化と比較して大きな圧縮効率を達成できない。そのため,より圧縮効率の高い画面内予測符号化方式が望まれている。
画像・映像符号化における画面内予測は,映像符号化国際標準H.264/MPEG−4 AVC(非特許文献1参照)から取り入れられている手法であり,この手法を用いることにより,隣接画素間の相関を利用してエッジ部分に発生しやすい高周波成分を除去し,差分の振幅を効率的に抑えることができる。画面内予測は,いくつかの画素をまとめたブロック単位で行われ,H.264/MPEG−4 AVC FRExt(非特許文献2参照,以降H.264)では,輝度信号に対して16×16のマクロブロック内を4×4,8×8,16×16の3種類のブロックサイズで分割・予測を行う。
これらの輝度信号に対して,4×4,8×8のブロックには9種類の予測モードが,16×16のブロックには4種類の予測モードが適用可能であり,ラグランジュコストの計算により最も符号化効率が高い予測モードとブロックサイズが決定される。4×4,8×8ブロックでは,1種類のDC成分と45°〜206.57°の予測角度間を8種類に不等角度で分割したときに生じる直線と交差する復号済みの各画素値・画素間中心値を参照することで予測値の生成を実現している。
図20に,輝度信号の符号化に使用される4×4ブロックに適用可能な9種類の予測モード0〜8とその予測角度を示す。
ここで,予測モード0〜2では,図21(a)に定義する符号化対象ブロックの上に位置するブロックの持つ画素A,B,C,Dの値と,図21(a)に定義する符号化対象ブロックの左に位置するブロックの持つ画素I,J,K,Lの値を使って,符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測する。
また,予測モード3〜8では,これらの画素A,B,C,D,I,J,K,Lの値と,図21(a)に定義する符号化対象ブロックの左上に位置するブロックの持つ画素Xの値と,図21(a)に定義する符号化対象ブロックの右上に位置するブロックの持つ画素E,F,G,Hの値とに基づいて,図21(b)に示すように,それらの画素X,A〜Lの値に対応付けられる値X′,A′〜L′を算出するとともに,図21(a)に定義する符号化対象ブロックの左下に位置するブロックの持つ画素Mの値に対応付けられる値M′を算出し,さらに,画素間中心に対応付けられる値A″〜F″,I″〜L″を算出して,それらの値X′,A′〜M′,A″〜F″,I″〜L″を使って符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測する。
すなわち,図20に示すように,予測モード0では,画素A,B,C,Dの値を予測角度90°の方向(垂直方向)にコピーすることで符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測し,予測モード1では,画素I,J,K,Lの値を予測角度180°の方向(水平方向)にコピーすることで符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測し,予測モード2では,(A+B+C+D+I+J+K+L+4)/8の値に従って符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測する。
また,予測モード3では,画素値に対応付ける形で算出した参照値(B′〜H′)を予測角度45°の方向にコピーすることで符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測し,予測モード4では,画素値に対応付ける形で算出した参照値を予測角度135°の方向にコピーすることで符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測する。
そして,予測モード5では,画素値に対応付ける形で算出した参照値と画素間中心に対応付ける形で算出した参照値とを予測角度116.57°の方向にコピーすることで符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測し,予測モード6では,画素値に対応付ける形で算出した参照値と画素間中心に対応付ける形で算出した参照値とを予測角度153.43°の方向にコピーすることで符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測し,予測モード7では,画素値に対応付ける形で算出した参照値と画素間中心に対応付ける形で算出した参照値とを予測角度63.43°の方向にコピーすることで符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測し,予測モード8では,画素値に対応付ける形で算出した参照値と画素間中心に対応付ける形で算出した参照値とを予測角度206.57°の方向にコピーすることで符号化対象ブロックの持つ画素a〜pの値を予測する。
このようにして,従来技術では,画面内予測符号化を実行する場合に,4×4,8×8のブロックでは,1種類のDC成分を参照することで予測信号を生成することに加えて,45°〜206.57°の予測角度範囲を8種類に不等角度で分割したときに生じる直線と交叉する復号済みの各画素値・画素間中心値を参照することで予測信号の生成を実現している。
図22に,従来手法の映像符号化方式における符号化処理のフローチャートを示す。以下,図22に従って,従来技術の映像符号化処理について説明する。
まず,ステップS801では,ラグランジュコスト最小値Lmin を+∞で,ラグランジュコストが最小値をとる時のビット列Rbestを0で初期化し,ステップS802において,符号化対象ブロックに隣接するブロックから予測モードの予測値(以下,Pred_PredMode)を求める。次に,ステップS803にて,ラグランジュコストを最小化する予測モード番号nを検出するためのループを行う(従来手法の画面内予測は9パターンのため,n∈[0,1,... ,8]のループ)。
このループでは,まずステップS804において,予測モードnのときに生成されるビット列Rを0で初期化し,ステップS805で,Pred_PredModeとnとの比較により条件分岐を行う。これらが一致した場合には,ステップS806にてRに1ビットの予測フラグを付加し,一致しない場合には,ステップS807にてRに1ビットの予測フラグと,nの予測方向を示す3ビットの補正値を加える。
続いて,ステップS808にて符号化対象ブロックにおける各画素の予測値を生成して予測残差を求め,ステップS809で予測残差のDCT,量子化,符号化を行い,生成されたビットをRに付加する。続いてステップS810でRのビット数と原画像との誤差からラグランジュコストLcost(非特許文献3,4参照)を算出する。
次に,ステップS811においてラグランジュコスト最小値Lmin とLcostとの比較を行い,LcostがLmin より小さければ,ステップS812にてLmin をLcostに,RbestをRに更新する。以上のステップS804〜S812の処理を,n=0から8までの各予測モードnについて繰り返す。
従来手法では,ステップS802において,図23に示すように符号化対象ブロックの上に隣接するブロック(以下,BlockA)の予測モードをPredModeA,左に隣接するブロック(以下,BlockB)の予測モードをPredModeBとおき,Pred_PredModeを,次の式1によって決定している(非特許文献1,p.102,式8−42に記載)。
Pred_PredMode
=min(PredModeA,PredModeB) …(式1)
すなわち,BlockAとBlockBの予測モードのうち,小さいほうを予測モードの予測値(Pred_PredMode)としている。
また,符号化対象ブロックに隣接する符号化済みブロックにおける予測モードから符号化対象ブロックの予測モードを予測するために1ビットのフラグを使用している。符号化対象ブロックにおける予測モードがPred_PredModeと一致する場合には,ステップS806に示すように1ビットのフラグのみで記述可能であり,異なる場合には,ステップS807に示すように1ビットのフラグに加えて残りの8種類のいずれかを示す符号を3ビットの補正値として固定長符号化を行うため,計4ビットで記述される。
ITU-T Rec. H.264|ISO/IEC 14496-10 version 1(2003) ITU-T Rec. H.264|ISO/IEC 14496-10 version 4(2005) H.264 Reference Software JM ver. 13.2 Encoder ,http://iphome.hhi.de/suehring/tml/,2008 H.264 Reference Software KTA ver.1.9 Encorder, http://iphome.hhi.de/suehring/tml/, 2008
従来手法では,式1を用いて画面内予測における予測モードの予測値を生成しているため,例えばPredModeA,Bのいずれかに図20に記載の縦方向の予測(予測モード0:Intra4x4PredMode0)が存在する場合,最も優先的に縦方向の予測がPred_PredModeとして適用される。
図24〜図26は,適用される予測モード0,7による予測残差の比較を説明するための図である。図24は原画像の画素値を示し,図25は符号化対象ブロックを予測モード0で画面内符号化したときの予測画素値と予測残差を示し,図26は符号化対象ブロックを予測モード7で画面内符号化したときの予測画素値と予測残差を示している。
ここで,図24における現画像の中央下の4×4ブロックを符号化する状況を考える。PredModeAは予測モード7,PredModeBは予測モード0で予測されていると仮定する。このとき従来手法では,Pred_PredModeには予測モード0が選択されるが,画像のエッジに着目したとき,符号化対象ブロックは予測モード7をPred_PredModeとしたほうが,3ビットの補正値が不要になることが容易に予想できる。
このように,従来手法の画面内予測における予測モードの予測値生成手法では,予測が外れるケースが数多く存在し,PredModeの補正のために1ビットのフラグと3ビットの補正値の計4ビットの記述が必要になるため符号量が増加する可能性が高い。その結果として符号量が増加する。
本発明は,以上のような予測が外れる状況をオーバーヘッドなしに抑え,画面内予測における効果的な予測モードの予測方式を提供することを目的とする。
前述の予測モードの予測が外れるケースを抑えるための方法として,本発明は,符号化対象ブロックに隣接する符号化済みブロックにおける予測モードによって決定される予測ベクトルに着目し,符号化対象ブロック中心方向への流入ベクトルの有無を選択の鍵として用いる。
ここで,予測ベクトルは,画面内予測における予測モードから決定される予測方向を表すベクトルであり,図20に4×4ブロックの場合の例を示したように,画面内予測における予測モードから決定される予測角度(図20参照)と一対一に対応する方向を意味する。
また,符号化済みブロックの予測モードから決定される予測ベクトルが符号化対象ブロック中心方向に向いている場合に,その予測ベクトルを流入ベクトルという。予測ベクトルが符号化対象ブロック中心方向に向いているか否かの判断は,予測モードから決定される予測角度を参照し,後述する実施例で説明する閾値との比較で行う。
画面内予測は主に予測残差を抑えることでエッジを除去することにより,エッジ周辺に発生する高周波成分の除去に効果を発揮し,差分の振幅を効果的に抑える手法である。そのため画面内予測によって既に符号化済みブロックにおける予測残差を抑えることに成功していると仮定すると,符号化済みブロックはその予測ベクトルに沿ってエッジが存在する可能性が高いことが推測される。本発明では,予測モードの予測値を生成するにあたって,流入ベクトル有りの符号化済みブロックが複数存在する場合に,符号化済みブロックにおける参照画素におけるエッジを検出し,最もエッジが強く現れる方向の予測モードを持つ符号化済みブロックの予測モードを,符号化対象ブロックの予測モードの予測値とする。
例えばPredModeAにおける予測角度θA が90°辺りに存在する場合(符号化対象ブロック中心方向への流入ベクトルが存在する場合),符号化対象ブロックの参照画素A〜D(図20,図21参照)上にエッジが出現する可能性が高い。そのため自然画像における画素の連続性を考えると,符号化対象ブロックにおいてもエッジがθA の方向に連続している可能性が高く,PredModeAをPred_PredModeとして適用するほうが適切であると考えられる。仮にPredModeBが予測モード0(Intra4x4PredMode0)で予測されており,符号化対象ブロック方向への流入ベクトルが存在しない場合,符号化対象ブロックの参照画素I〜L(図20,図21参照)上にエッジが出現する可能性は低いため,PredModeBをPred_PredModeとして適用すると予測モードの予測が外れる可能性が高くなる。
このように符号化対象ブロック中心方向への流入ベクトルの有無を判断することでエッジが存在する可能性を判断し,適切な予測モードを予測することで効率的な予測モードの予測値生成を実現する。
以上説明したように,本発明の使用により,従来の画面内予測における予測モードの予測値生成手法では考慮されていなかった符号化対象ブロック中心方向への流入ベクトルの有無を判断することによって,エッジが連続するような動画像において,従来手法より効率的な予測モードの予測値生成が実現可能となる。
その結果,従来手法では画面内予測の予測モードの決定に4ビット必要とされていたブロックを1ビットで表記可能になる確率が増加するため,符号量の削減につながり画面内予測の符号化効率が改善する。特に,低ビットレートの符号化では,3ビット減という効果は,高ビットレートと比較して顕著に現れるため効果が大きい。
また,本発明は従来手法のように画面内予測の予測モードの予測が予測モード番号に依存せず,予測モード番号から決定される予測ベクトルが持つ予測角度に依存するため,H.264準拠の画面内予測の予測モードの予測値生成方式以外の予測モードの予測方式に対しても親和性が高い。さらに,4×4ブロックだけでなく,8×8ブロックにおける予測モードの予測値生成手法としても使用することができる。
本発明の実施形態を詳細に説明するに先立ち,その概要を従来技術と対比して説明する。
前述のように,従来の画面内予測における予測モードの予測値生成方式では,図23のように,上と左に隣接するブロックにおける予測モードの予測モード番号の小さいほうを予測モードの予測値として適用している。
H.264では,4×4の符号化対象ブロックに対しては,図20に示す9パターンの予測を行っており,予測モードの予測値と一致する予測モードを符号化する場合には,フラグ(1ビット)+予測残差のDCT符号データとして結果を表記し,予測値と異なる予測モードを符号化する場合には,フラグ(1ビット)+予測モードの補正値(3ビット)+予測残差のDCT符号データとして結果を表記している。したがって,予測モードの予測値が外れると符号量が増えることになる。
そこで,本発明は予測モードの予測値生成の精度を向上させるため,符号化対象ブロックに隣接する符号化済みブロックにおける予測モードによって決定される予測ベクトルに着目し,符号化対象ブロック中心方向へのベクトル(流入ベクトル)の有無を判定し,流入ベクトル有りと判断された1つ以上の符号化対象ブロックの予測モードの中から1つを選択することで符号化対象ブロックの予測モードの予測値を生成する。
これを実現するための処理として,特に次の2段階の新しい処理機構を持つ。
[処理1]流入ベクトル有りの符号化済みブロックを抽出し,リストアップする。
[処理2]リストアップした符号化済みブロックに優先順序を設定し,最も優先順序の高いブロックの予測モードを符号化対象ブロックの予測モードの予測値として適用する。
上記[処理1]の流入ベクトル有りの符号化済みブロックの抽出では,符号化対象ブロックに隣接するブロックのうち,どのブロックを対象として流入ベクトルの有無を判断するかを,外部から与えられる,または予め設定される設定値(SwKeyと呼ぶ)によって,変えることができる。
例えば,SwKeyに応じて次のようなパターンがある。
・SwKey=1の場合,図3に示すBlockA,Bの符号化済みブロックを用いて予測モードの予測を行う(実施例1として記載)。
・SwKey=2の場合,図3に示すBlockA,B,Fの符号化済みブロックを用いて予測モードの予測を行う(実施例2として記載)。
・SwKey=3の場合,図3に示すBlockA,B,FおよびE,Gの一方もしくは両方の符号化済みブロックを用いて予測モードの予測を行う(実施例3として記載)。
・SwKey=4の場合,図3に示すBlockA〜Hの符号化済みブロックを用いて予測モードの予測を行う(実施例4として記載)。
また,上記[処理2]のリストアップした符号化済みブロックを優先順序に従って選択する方法としては,例えば次の方法を用いることができる。
〔ブロック距離別優先順序決定による選択方式(実施例5として記載)〕
符号化対象ブロックとの距離が近いブロックほど優先的に選択されるように,隣接するブロックにあらかじめ優先順序を設定しておき,リストアップした符号化済みブロックの中で最も優先順序が上位のブロックを選択する。
〔参照画素のエッジ検出による優先順序決定による選択方式(実施例6として記載)〕
参照画素におけるエッジ強度を算出し,最もエッジが強い方向を選出する。
以上の処理によって,予測モードの予測値生成の精度が向上するので,従来技術で説明した1ビットのフラグで予測モードを表記できるブロックを増やすことができる。そのため,予測モードの予測値と異なる場合に付加されていた補正値(3ビット)を削減できるようになる。なお,予測値生成の精度が向上するとは,従来のH.264で使用されているラグランジュコストの計算式によって選び出される予測モード番号が予測モードの予測値と一致する確率が高くなることを意味する。このように,予測モードの予測値生成の精度が向上することにより,画質一定の条件下では符号量の削減が可能になり,符号量一定の条件下では画質が向上し,符号化効率の向上が可能になる。
上記[処理1]の意義について補足説明する。従来手法では,画像内予測の予測モード番号に応じて予測モードの予測値を生成していたが,予測モード番号から推測可能なエッジの連続性については考慮されていない。上記[処理1]では,隣接する符号化済みブロックから符号化対象ブロック中心方向へ向かう流入ベクトルの有無を判定し,流入ベクトル有りと判断された1つ以上の符号化対象ブロックの予測モードの中から1つを選択するので,予測モード番号から推測可能なエッジの連続性に着目して予測モードの予測値を生成することが実現でき,より精度の高い予測モードの予測値の生成が可能になる。
さらに,SwKeyの設定値に応じて流入ベクトルの有無を判定する符号化済みブロックを決めることにより,隣接する複数の符号化済みブロックの中から,エッジが符号化対象ブロック中心方向に入り込む可能性の高い符号化済みブロックの探索を効率よく行うことができるようになる。
また,上記[処理2]では,上記[処理1]にてリストアップしたブロックに優先順序を設定し,最も優先順序の高いブロックの予測モードを符号化対象ブロックの予測モードの予測値として適用する。これは,上記[処理1]だけでは,隣接する符号化済みブロックから“流入ベクトル有り”と判断されたブロックが二つ以上存在する場合に,二つ以上の予測モードの中から一つを選択して符号化対象ブロックの予測モードの予測値とする必要があるからである。この[処理2]によって,エッジが符号化対象ブロック中心方向に入り込む可能性の高い複数の符号化済みブロックの中から,一つの予測モードを符号化対象ブロックの予測モードの予測値として適用することが可能になる。
以下,図面を用いながら,本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は,本発明を適用した画面内予測符号化装置の一実施形態を示すブロック図である。本実施形態の画面内予測における予測モードの予測値生成方式を使用する符号化装置10は,ラグランジュコスト最小値及びブロック符号化データ初期化部11と,符号化対象ブロックに隣接する符号化済みブロックから予測モードを予測するための予測モードの予測部12と,予測モード決定のための予測モード判定ループ部13とから構成される。
予測モードの予測部12の内部は,流入ベクトル有りのブロック抽出部121,ブロック選択及び予測値生成部122から構成される。
予測モード判定ループ部13の内部は,予測モードの符号化部131,画面内予測によって予測残差を生成する画面内予測部132,予測残差の整数精度DCT・量子化・符号化部133,ラグランジュコストの最小値判定を行うラグランジュコスト判定部134,ループの終了判定部135から構成される。
図2に,本発明の一実施形態の画面内符号化方式における符号化処理のフローチャートを示す。本実施形態では,従来手法の符号化アルゴリズムにおけるPred_PredModeを決定するステップ(図22のステップS802)を,図2のステップS102,S103に置き換えることで実現する。
まず,ステップS101にて,ステップS801と同様に,ラグランジュコスト最小値Lmin の初期値を+∞とし,ラグランジュコストが最小値をとる時のビット列Rbestの初期値を0とする。ステップS102では,処理分岐係数SwKeyを取得する。このSwKeyは1〜4の範囲でユーザが任意に設定しておく係数である。
この例では,あらかじめ設定されたSwKeyの値によって,Pred_PredModeを決定する4種類の処理方法を切り分けているが,本発明は,以下に説明する4種類の中の一つの処理方法に限定して実施することも可能であり,その場合には,SwKeyの判定による処理方法の選択処理は省略することができる。
ステップS103では,SwKeyの値を判定し,SwKeyに応じた処理アルゴリズムによる処理を実行して,Pred_PredModeを決定する。このSwKeyに応じてPred_PredModeを決定する処理の詳細については,実施例1〜4として後述する。
次にステップS104のループ処理により,予測モード0から(MaxPred−1)までの各予測モードについて,ステップS105〜S113の処理を繰り返す。なお,ステップS104のMaxPredは予測方向最大値を表す。ステップS104以降の処理は,従来技術として説明した図22のステップS803以降の処理と同様であるため,説明は省略する。
また,本実施形態では,ステップS103にて符号化対象ブロックに隣接する最大8つの符号化済みブロックの予測モードを参照するものとする。ここで,符号化対象ブロックに隣接するブロックを図3のように設定する。
〔実施例1〕
実施例1は,SwKey=1の場合のPred_PredModeを決定する処理(予測値生成処理)の例であり,図3に示すBlockA,Bの符号化済みブロックを用いて予測モードの予測を行う場合の例である。
図4に,隣接ブロックから流入ベクトルの有無を判断するために用いる角度閾値を示す。ここでθA ,θB は,それぞれBlockA,Bにおける予測モードから決定される予測角度を表す。すなわち,角度閾値(45°,135°,225°)に対して,
45°≦θA <135°
135°≦θB <225°
を満たすかどうかにより,流入ベクトルの有無が判断される。
図5に,実施例1の予測値生成処理のフローチャートを示す。まず,ステップS201において,予測モードの予測値Pred_PredModeをDC成分で,流入ベクトルが存在するブロック番号を格納するバッファBlockBufを0で,流入ベクトルが存在する数MaxElemを0で初期化する。
次に,ステップS202において,符号化対象ブロックに隣接するTargetBlock∈[BlockA,B]のループを行い,ステップS203にてTargetBlockが符号化済みブロックか否かの分岐を行う。この分岐において真のTargetBlockのみ,ステップS204においてTargetBlockのPredModeから予測角度θを算出する。
続いて,ステップS205において,θが図4における閾値以内か否かの分岐処理を行い,真のTargetBlockに対して,ステップS206にてBlockBufにTargetBlockを追加格納し,MaxElemを1増やす。ステップS202〜S206のループにて流入ベクトルが存在するブロックの抽出を終了すると,ステップS207にてBlockBufの中から最適な予測モードを一つ選出し(選出手法の実施例は“実施例5,6”に記載),Pred_PredModeに適用する。
〔実施例2〕
実施例2は,SwKey=2の場合のPred_PredModeを決定する処理(予測値生成処理)の例であり,図3に示すBlockA,B,Fの符号化済みブロックを用いて予測モードの予測を行う場合の例である。
図6に,隣接ブロックから流入ベクトルの有無を判断するために用いる角度閾値を示す。ここで,θA ,θB ,θF はそれぞれBlockA,B,Fにおける予測モードから決定される予測角度を表す。すなわち,角度閾値(45°,112.5°,157.5°,225°)に対して,
45°≦θA <112.5°
112.5°≦θF <157.5°
157.5°≦θB <225°
を満たすかどうかにより,流入ベクトルの有無が判断される。
図7に,実施例2の予測値生成処理のフローチャートを示す。まず,ステップS301において,予測モードの予測値Pred_PredModeをDC成分で,流入ベクトルが存在するブロック番号を格納するバッファBlockBufを0で,流入ベクトルが存在する数MaxElemを0で初期化する。
次に,ステップS302において,符号化対象ブロックに隣接するTargetBlock∈[BlockA,B,F]のループを行い,ステップS303にてTargetBlockが符号化済みブロックか否かの分岐を行う。この分岐において真のTargetBlockのみ,ステップS304においてTargetBlockのPredModeから予測角度θを算出する。
続いて,ステップS305において,θが図6における閾値以内か否かの分岐処理を行い,真のTargetBlockに対して,ステップS306にてBlockBufにTargetBlockを追加格納し,MaxElemを1増やす。ステップS302〜S306のループにて流入ベクトルが存在するブロックの抽出を終了すると,ステップS307にてBlockBufの中から最適な予測モードを一つ選出し(選出手法の実施例は“実施例5,6”に記載),Pred_predModeに適用する。
〔実施例3〕
実施例3は,SwKey=3の場合のPred_PredModeを決定する処理(予測値生成処理)の例であり,図3に示すBlockA,B,FおよびE,Gの一方もしくはその両方の符号化済みブロックを用いて予測モードの予測を行う場合の例である。
図8に,BlockA,B,E,F,Gを用いて隣接ブロックから流入ベクトルの有無を判断するために用いる角度閾値を,図9に,BlockA,B,E,Fを用いて隣接ブロックから流入ベクトルの有無を判断するために用いる角度閾値を,図10にBlockA,B,F,Gを用いて隣接ブロックから流入ベクトルの有無を判断するために用いる角度閾値を示す。ここで,図8,図9,図10のθA ,θB ,θE ,θF ,θG は,それぞれBlockA,B,E,F,Gにおける予測モードから決定される予測角度を表す。
図8の例では,角度閾値(22.5°,67.5°,112.5°,157.5°,202.5°,247.5°)に対して,
22.5°≦θE <67.5°
67.5°≦θA <112.5°
112.5°≦θF <157.5°
157.5°≦θB <202.5°
202.5°≦θG <247.5°
を満たすかどうかにより,流入ベクトルの有無が判断される。
また,図9の例では,角度閾値(22.5°,67.5°,112.5°,157.5°,225°)に対して,
22.5°≦θE <67.5°
67.5°≦θA <112.5°
112.5°≦θF <157.5°
157.5°≦θB <225°
を満たすかどうかにより,流入ベクトルの有無が判断される。
図10の例では,角度閾値(45°,112.5°,157.5°,202.5°,247.5°)に対して,
45°≦θA <112.5°
112.5°≦θF <157.5°
157.5°≦θB <202.5°
202.5°≦θG <247.5°
を満たすかどうかにより,流入ベクトルの有無が判断される。
図11に,例としてBlockA,B,E,F,Gを用いて予測モードの予測を行う場合における予測値生成処理のフローチャートを示す。
まず,ステップS401において,予測モードの予測値Pred_PredModeをDC成分で,流入ベクトルが存在するブロック番号を格納するバッファBlockBufを0で,流入ベクトルが存在する数MaxElemを0で初期化する。
次に,ステップS402において,符号化対象ブロックに隣接するTargetBlock∈[BlockA,B,E,F,G]のループを行い,ステップS403にてTargetBlockが符号化済みブロックか否かの分岐を行う。この分岐において真のTargetBlockのみ,ステップS404においてTargetBlockのPredModeから予測角度θを算出する。
続いて,ステップS405において,θが図8における閾値以内か否かの分岐処理を行い,真のTargetBlockに対して,ステップS406にてBlockBufにTargetBlockを追加格納し,MaxElemを1増やす。ステップS402〜S406のループにて流入ベクトルが存在するブロックの抽出を終了すると,ステップS407にてBlockBufの中から最適な予測モードを一つ選出し(選出手法の実施例は“実施例5,6”に記載),Pred_PredModeに適用する。
〔実施例4〕
実施例4は,SwKey=4の場合のPred_PredModeを決定する処理(予測値生成処理)の例であり,図3に示すBlockA〜Hのブロック全てを用いて適応的に予測モードの予測を行う場合の例である。
図12に,BlockA〜Hを用いて隣接ブロックから流入ベクトルの有無を判断するために用いる角度閾値を示す。ここで,θA 〜θH はそれぞれBlockA〜Hにおける予測モードから決定される予測角度を表す。
図12の例では,角度閾値(22.5°,67.5°,112.5°,157.5°,202.5°,247.5°,292.5°,337.5°)に対して,
22.5°≦θE <67.5°
67.5°≦θA <112.5°
112.5°≦θF <157.5°
157.5°≦θB <202.5°
202.5°≦θG <247.5°
247.5°≦θC <292.5°
292.5°≦θH <337.5°
337.5°≦θD <22.5°
を満たすかどうかにより,流入ベクトルの有無が判断される。
図13に,本実施例の予測値生成処理のフローチャートを示す。まず,ステップS501において,予測モードの予測値Pred_PredModeをDC成分で,流入ベクトルが存在するブロック番号を格納するバッファBlockBufを0で,流入ベクトルが存在する数MaxElemを0で初期化する。次に,ステップS502において,符号化対象ブロックに隣接するTargetBlock∈[BlockA,B,... ,H]のループを行い,ステップS503にてTargetBlockが符号化済みブロックか否かの分岐処理を行う。
続いて,ステップS504にてTargetBlockのPredModeから予測角度θを算出し,ステップS505において,θが図12における閾値以内か否かの分岐処理を行う。上記ステップS503,S505の両方が真のTargetBlockに対して,ステップS506にてBlockBufにTargetBlockを追加格納し,MaxElemを1増やす。ステップS502〜S506のループにて流入ベクトルが存在するブロックの抽出を終了すると,ステップS507にてBlockBufの中から最適な予測モードを一つ選出し(選出手法の実施例は“実施例5,6”に記載),Pred_PredModeに適用する。
〔実施例5(ブロック距離別優先順序決定による選択方式)〕
例として,4×4の符号化対象ブロックに隣接するBlockA,B,E,F(図3参照)がBlockBufに格納されていた場合における,ブロック距離による予測モードの予測値を生成する手法を記す。
符号化対象ブロックに対して最も距離が近いブロックはBlockA,Bであり,BlockE,FはBlockA,Bと比較して距離が離れている。したがって,BlockA,Bのほうが画素間相関は高いと判断することができる。BlockEにおける参照画素(RefPixel)E〜Hは符号化対象ブロックからの距離が離れているため,画素間相関はBlockFと比較して低いと判断することができる。BlockA,Bのブロック距離は等しいが,便宜的にBlockAのほうが優先度が高いと仮定し,BlockA,B,E,Fの優先順序を次の式2の不等式で定める。
BlockA>BlockB>BlockF>BlockE …(式2)
上記で定めた優先順序に従う場合,BlockAのPredModeをBestPredModeとして適用する。また,BlockB,EがBlockBufに格納されていたと仮定すると,BlockBのPredModeをBestPredModeとして適用する。このように隣接するブロックにあらかじめ優先順序を設定しておくことで,複数の流入ベクトルが存在する符号化対象ブロックにおいてもPred_PredModeを一つに選出することが可能となる。
〔実施例6(参照画素のエッジ検出による優先順序決定による選択方式)〕
エッジの強度をより重視した予測モードを予測する例として,4×4の符号化対象ブロックに隣接するBlockA,B,E,F(図3参照)がBlockBufに格納されていた場合における,エッジ検出による予測モードの予測値を生成する手法の処理の例を示すフローチャートを,図14に示す。
まず,ステップS601において,BlockBuf,MaxElem,Pred_PredModeを受け取り,ステップS602で最大エッジ強度Emax を0で初期化する。次に,ステップS603にて図20における参照画素∈[A〜L,X]と同じ画素におけるエッジ強度EdgePower∈[A″〜L″,X″]を算出する。このときEdgePowerの算出には輪郭抽出フィルタを用いる。
輪郭抽出フィルタの一例を式3に記す。
EdgePower=|i−x|+|j−x| …(式3)
ここで,xはEdgePowerを求める画素における画素値,i,jはxの左右・上下に隣接する画素(参照画素∈[A〜L,X])における画素値を表す。EdgePowerを計算するとき,i,j,xにはノイズ除去を行った値を用いるのが望ましいが,画面内予測で用いる参照画素はデブロッキングフィルタ適用前の画素値が適用されるため,特に参照画素A,D,E,I,Xでは必要以上にエッジが検出されやすい。そのため,特に低ビットレート時には,これらの画素に対しては強めのノイズ除去を適用する。
続いて,ステップS604にてBlockBufに蓄積されたブロックのループを行う。ステップS605においてBlockBufにID番目に格納されたTargetBlockのPredModeを取得し,ステップS606にて符号化対象ブロック内エッジ強度Eblock を0で初期化する。
次に,ステップS607にて符号化対象ブロック内の予測画素(以下,PredPixel)全てに対してループを行う。ステップS608では,PredModeの参照画素位置に存在するEdgePowerを参照し,PredPixelの座標値におけるEdgePowerの影響力EdgeInfluenceを計算する。EdgeInfluenceは参照画素に対して距離の二乗に反比例すると仮定し,画素間距離を1として,次の式4を用いて算出を行う。
EdgeInfluence
=|EdgePower|/RefLength2 …(式4)
ここで,RefLengthは図15に示すようにPredPixelと参照画素間の距離を表す。
続いて,ステップS609でEblock にEdgeInfluenceを加算する。ステップS610でEmax とEblock の比較を行い,Eblock のほうが大きければ,ステップS611にてEmax をEblock で更新し,Pred_PredModeをPredModeで更新する。
これにより,符号化対象ブロックに対して複数の流入ベクトルが存在する符号化対象ブロックにおいても,最もエッジが強い方向をPred_PredModeに選出することが可能となる。
図16は,本発明を適用した画面内予測復号装置の一実施形態を示すブロック図である。本実施形態の画面内予測における予測モードの予測値生成方式を使用する復号装置20は,復号対象ブロックに隣接する復号済みブロックから予測モードを予測するための予測モードの予測部21と,符号化データから予測モードを決定する予測モード決定部22と,符号化データから予測残差を復号する残差信号復号部23と,復号画像生成部24とから構成される。
予測モードの予測部21の内部は,流入ベクトル有りのブロック抽出部211,ブロック選択及び予測値生成部212から構成される。
図17に,本発明の一実施形態の映像復号方式における復号処理のフローチャートを示す。
まず,ステップS701において予測モードの予測値が一致しているか否かを示す1ビットの予測フラグFを取得する。次に,ステップS702では,図2の符号化時におけるステップS102と同様に,処理分岐係数SwKeyを取得し,続いてステップS703では,図2の符号化時におけるステップS103と同様に,SwKeyの値を判定し,SwKeyに応じた処理アルゴリズム(前述した実施例1〜4)による処理を実行して,Pred_PredModeを決定する。
続いて,ステップS704で予測フラグFの予測が当たっているか否かの条件分岐を行う。予測が当たっていた場合,ステップS705にてPredModeをPred_PredModeとし,外れていた場合にはステップS706にて予測モードの補正値を取得してPredModeに適用する。
続いて,ステップS707にてPredModeから予測値を生成し,ステップS708で予測残差符号データDを取得する。ステップS709において予測残差符号データDから予測残差を復号し,最後にステップS710において予測値と予測残差の加算によって復号信号を生成する。
〔実験例〕
図18は,テストシーケンスにおけるRD曲線(60フレームの平均値)を示す。本発明の提案手法による実施形態を,国際的な映像圧縮性能の比較基準であるJM ver.11.0 KTA1.9(非特許文献4参照)に実装し,従来手法と本発明との性能比較を行った結果は,図18に示すとおりであった(比較したデータはすべて輝度信号のみ)。データは,60フレームをすべて画面内予測にて符号化を行った際の平均値である。シーケンスは“FOREMAN”,解像度はCIF(352×288)を用いた。
また,図19に,図18の実験において予測モードの予測値がラグランジュコストの最も低い予測モードとして適用される予測的中率を示す。この予測的中率が高いほど,1ビットのフラグで表記される数が増加するため,符号量の削減に繋がる。
本実験では,実施例2および実施例6として説明した手法を用い,4×4ブロックだけでなく,8×8ブロックの予測モードの予測値生成にも提案手法を実装した。この結果,上記の実験において,PSNR=35[dB]では約2.93%の符号量削減,PSNR=32[dB]では約5.01%の符号量削減が確認できた。
以上の実施形態における画面内予測の処理は,コンピュータとソフトウェアプログラムとによっても実現することができ,そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することも,ネットワークを通して提供することも可能である。
画面内予測符号化装置の一実施形態を示すブロック図である。 符号化処理のフローチャートである。 隣接ブロックのブロック番号の設定を説明する図である。 BlockA,Bを対象とした流入ベクトルの有無の判断に使用する角度閾値の例を示す図である。 予測モードの予測値生成処理のフローチャートである。 BlockA,B,Fを対象とした流入ベクトルの有無の判断に使用する角度閾値の例を示す図である。 予測モードの予測値生成処理のフローチャートである。 BlockA,B,E,F,Gを対象とした流入ベクトルの有無の判断に使用する角度閾値の例を示す図である。 BlockA,B,E,Fを対象とした流入ベクトルの有無の判断に使用する角度閾値の例を示す図である。 BlockA,B,F,Gを対象とした流入ベクトルの有無の判断に使用する角度閾値の例を示す図である。 予測モードの予測値生成処理のフローチャートである。 BlockA〜Hを対象とした流入ベクトルの有無の判断に使用する角度閾値の例を示す図である。 予測モードの予測値生成処理のフローチャートである。 エッジ検出による予測モードの予測値生成処理のフローチャート。 画素間距離の説明図である。 画面内予測復号装置の一実施形態を示すブロック図である。 復号処理のフローチャートである。 テストシーケンスにおけるRD曲線(60フレームの平均値)を示す図である。 予測モードの予測値がラグランジュコストの最も低い予測モードとして適用される予測的中率を示す図である。 従来の画面内予測手法で用いる予測角度の説明図である。 従来の画面内予測手法で用いる参照画素の画素値の説明図である。 従来手法における符号化処理のフローチャートである。 従来手法における予測モードの予測に使用する隣接ブロックを説明する図である。 適用される予測モード0,7の比較を説明するための,原画像の画素値を示す図である。 符号化対象ブロックを予測モード0で画面内符号化したときの予測画素値と予測残差の例を示す図である。 符号化対象ブロックを予測モード7で画面内符号化したときの予測画素値と予測残差の例を示す図である。
符号の説明
10 符号化装置
11 ラグランジュコスト最小値及びブロック符号化データ初期化部
12 予測モードの予測部
121 流入ベクトル有りのブロック抽出部
122 ブロック選択及び予測値生成部
13 予測モード判定ループ部
131 予測モードの符号化部
132 画面内予測部
133 整数精度DCT・量子化・符号化部
134 ラグランジュコスト判定部
135 ループの終了判定部
20 復号装置
21 予測モードの予測部
211 流入ベクトル有りのブロック抽出部
212 ブロック選択及び予測値生成部
22 予測モード決定部
23 残差信号復号部
24 復号画像生成部

Claims (10)

  1. 画面内予測を用いて画像を符号化する画面内予測符号化方法であって,
    符号化対象ブロックに隣接する符号化済みブロックにおける予測モードから決定される予測角度と所定の閾値との比較により,予測方向を表す予測ベクトルが符号化対象ブロック中心方向へ向かう流入ベクトルの有無を判定し,流入ベクトル有りの符号化済みブロックを抽出する過程と,
    前記抽出された流入ベクトル有りの符号化済みブロックの予測モードの中から1つを選択することで符号化対象ブロックの予測モードの予測値を生成する過程とを有し,
    前記予測モードの予測値を生成する過程では,
    前記流入ベクトル有りの符号化済みブロックが複数存在する場合に,前記符号化済みブロックにおける参照画素におけるエッジを検出し,最もエッジが強く現れる方向の予測モードを持つ符号化済みブロックの予測モードを,符号化対象ブロックの予測モードの予測値とする
    ことを特徴とする画面内予測符号化方法。
  2. 請求項1に記載の画面内予測符号化方法において,
    前記流入ベクトル有りの符号化済みブロックを抽出する過程では,
    所定の設定値または外部から与えられた設定値に応じて,前記流入ベクトルの有無の判定対象とする符号化済みブロックを選択し,選択された符号化済みブロックに対してのみ流入ベクトルの有無を判定する
    ことを特徴とする画面内予測符号化方法。
  3. 画面内予測を用いて画像を復号する画面内予測復号方法であって,
    復号対象ブロックに隣接する復号済みブロックにおける予測モードから決定される予測角度と所定の閾値との比較により,予測方向を表す予測ベクトルが復号対象ブロック中心方向へ向かう流入ベクトルの有無を判定し,流入ベクトル有りの復号済みブロックを抽出する過程と,
    前記抽出された流入ベクトル有りの復号済みブロックの予測モードの中から1つを選択することで復号対象ブロックの予測モードの予測値を生成する過程とを有し,
    前記予測モードの予測値を生成する過程では,
    前記流入ベクトル有りの復号済みブロックが複数存在する場合に,前記復号済みブロックにおける参照画素におけるエッジを検出し,最もエッジが強く現れる方向の予測モードを持つ復号済みブロックの予測モードを,復号対象ブロックの予測モードの予測値とする
    ことを特徴とする画面内予測復号方法。
  4. 請求項に記載の画面内予測復号方法において,
    前記流入ベクトル有りの復号済みブロックを抽出する過程では,
    所定の設定値または外部から与えられた設定値に応じて,前記流入ベクトルの有無の判定対象とする復号済みブロックを選択し,選択された復号済みブロックに対してのみ流入ベクトルの有無を判定する
    ことを特徴とする画面内予測復号方法。
  5. 画面内予測を用いて画像を符号化する画面内予測符号化装置であって,
    符号化対象ブロックに隣接する符号化済みブロックにおける予測モードから決定される予測角度と所定の閾値との比較により,予測方向を表す予測ベクトルが符号化対象ブロック中心方向へ向かう流入ベクトルの有無を判定し,流入ベクトル有りの符号化済みブロックを抽出する手段と,
    前記抽出された流入ベクトル有りの符号化済みブロックの予測モードの中から1つを選択することで符号化対象ブロックの予測モードの予測値を生成する手段とを備え,
    前記予測モードの予測値を生成する手段は,
    前記流入ベクトル有りの符号化済みブロックが複数存在する場合に,前記符号化済みブロックにおける参照画素におけるエッジを検出し,最もエッジが強く現れる方向の予測モードを持つ符号化済みブロックの予測モードを,符号化対象ブロックの予測モードの予測値とする
    ことを特徴とする画面内予測符号化装置。
  6. 画面内予測を用いて画像を復号する画面内予測復号装置であって,
    復号対象ブロックに隣接する復号済みブロックにおける予測モードから決定される予測角度と所定の閾値との比較により,予測方向を表す予測ベクトルが復号対象ブロック中心方向へ向かう流入ベクトルの有無を判定し,流入ベクトル有りの復号済みブロックを抽出する手段と,
    前記抽出された流入ベクトル有りの復号済みブロックの予測モードの中から1つを選択することで復号対象ブロックの予測モードの予測値を生成する手段とを備え,
    前記予測モードの予測値を生成する手段は,
    前記流入ベクトル有りの復号済みブロックが複数存在する場合に,前記復号済みブロックにおける参照画素におけるエッジを検出し,最もエッジが強く現れる方向の予測モードを持つ復号済みブロックの予測モードを,復号対象ブロックの予測モードの予測値とする
    ことを特徴とする画面内予測復号装置。
  7. 請求項1または請求項2に記載の画面内予測符号化方法を,コンピュータに実行させるための画面内予測符号化プログラム。
  8. 請求項に記載の画面内予測符号化プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. 請求項3または請求項4に記載の画面内予測復号方法を,コンピュータに実行させるための画面内予測復号プログラム。
  10. 請求項に記載の画面内予測復号プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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