JP4994529B2 - Water-based coating composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、ゴム、プラスチックなどの基材表面を処理することにより、表面に非粘着性、撥水性、耐摩耗性および滑り性を有し、特にEPDMのゴムシートおよびモールド成形スポンジに対して優れた密着性を有する皮膜が形成できる水系コーティング剤組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】
従来、自動車用ウエザーストリップのEPDMのゴムや各種ゴム製品には、その表面に非粘着性、撥水性、耐摩耗性および滑り性を付与するため、各種のポリオルガノシロキサン組成物からなるコーティング剤を塗布することが行われている。
【0003】
かかるコーティング剤としては、例えば、末端に水酸基をもつポリジオルガノシロキサンにSi−H 結合含有ポリオルガノシロキサンおよび/またはオルガノアルコキシシランと硬化触媒を加えた組成物等が広く知られている(特公昭54−43023号公報、特開昭61−159427号公報)。しかし、これらの組成物は一般に有機溶剤溶液であるため、使用した場合に安全衛生上や引火性による取扱い上の問題の他に、自然環境に対する影響の問題があり、このため有機溶剤を使用しないエマルジョンタイプのコーティング剤の開発が求められるようになった。
【0004】
しかしながら、上記公報あるいは特開平7−109441号公報、特開平11−43647号公報に示されている有機溶剤希釈型のコーティング剤をそのまま水系に適用した場合、耐久性、密着性等の効果が十分得られず、またシラン成分が水と反応し水系化が困難であったり、接着性のある被膜が得られない等の問題がある。
【0005】
一方、エマルジョンタイプのコーティング剤として、各種シロキサン化合物を組み合わせた組成物が種々提案されているが(特開平7−251124号公報、特開平8−283693号公報、特開平7−126417号公報、特開平8−245882号公報)、夫々、ソリッド系およびそれに近いゴム材料に対して接着性・被膜強度が充分に発現しないという問題があり、また被膜部が脆い、白化現象を生じる、弾きを生じ易い等の問題が発生する場合もある。
【0006】
【発明の目的】
本発明の目的は、基材表面の処理剤として、特にEPDMのゴムシートおよびモールド成形スポンジ基材の水系のコーティング剤として、均一塗布性、非粘着性、撥水性および滑り性が優れており、基材に対する密着性が著しく改善され、溶剤系と同等の性能を有する水系のコーティング剤を提供することにある。
【0007】
【発明の構成】
本発明者らは、上記した目的を達成するべく鋭意検討した結果、特定のシリコーン化合物を併用配合することにより、前記の問題点が解決された優れた密着性を有する水系のコーティング剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち本発明は、
(A) 25℃における粘度が50〜10,000,000cSt の両末端が水酸基閉塞のポリジオルガノシロキサン
(B) ケイ素原子に結合した水素原子が1分子中に少なくとも3個存在するポリオルガノハイドロジェンシロキサン
(C)硬化触媒
を含有するシリコーンエマルジョンに
(D) 水溶性アミノ基含有ポリオルガノシロキサン
(E) アミノシラン化合物
(F) エポキシシラン化合物
(G) カルボン酸
(H) アルキルアミンオキサイド
を混合分散してなることを特徴とする被膜形成水系コーティング剤組成物、
ならびに、上記組成物に更に非水溶性アミノ基含有ポリオルガノシロキサンを含有するシリコーンエマルジョンを配合してなる被膜生成水系コーティング剤組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明で用いられる(A) 成分の両末端水酸基閉塞ポリジオルガノシロキサンは、ケイ素原子に結合した水酸基を分子の両末端に持ち、その反応性によって硬化反応にあずかるものである。
【0010】
ポリジオルガノシロキサン中のケイ素原子に結合した有機基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基のようなアルキル基:ビニル基、プロペニル基のようなアルケニル基;フェニル基のようなアリール基;フェネチル基のようなアラルキル基;およびこれらの炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子、ニトリル基などで置換されたものが例示されるが、合成のしやすさ、硬化後の皮膜の物性とのかね合いなどから、メチル基が好ましい。
【0011】
このような両末端水酸基閉塞ポリジオルガノシロキサンの粘度は、25℃において50〜10,000,000cSt であり、好ましくは 1,000〜2,000,000cStである。50cSt 未満では硬化後の皮膜が脆くなり、また10,000,000cSt を超えると安定したエマルジョン組成物を得ることが困難である。
【0012】
使用するポリシロキサンは、25℃における粘度が上記範囲内であればよくその1種を単独で用いても2種以上混合して用いても良い。さらにこのポリシロキサンは、直鎖状のポリシロキサンであることが好ましいが、部分的に分岐や網構造があっても差し支えない。
【0013】
本発明で用いられる(B) 成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、(A) 成分の両末端水酸基閉塞ポリジオルガノシロキサンと脱水素縮合反応して網状構造を形成するために、ケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するものである。
【0014】
分子中のケイ素原子に結合した有機基としては、(A) 成分のケイ素原子に結合する有機基と同様なものが例示される。
【0015】
このようなポリオルガノハイドロジェンシロキサンのシロキサン鎖は、直鎖状、分岐状および環状のいずれでもよい。
【0016】
(B) 成分の配合量は(A) 成分100重量部に対して0.5〜20重量部が好ましい。0.5 重量部未満では連続皮膜を形成するためには硬化速度が遅く、また20重量部を超えると被膜が脆くなっていしまうからである。
【0017】
(C) 成分の硬化触媒は、(A) 成分の両末端水酸基閉塞ポリジオルガノシロキサンの水酸基と(B) 成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンのSi−H 結合との間の脱水素縮合を促進する触媒である。
【0018】
(C) 成分の配合量は(A) 成分100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。0.1 重量部未満では連続皮膜を形成するためには硬化速度が遅く、また10重量部を超えると本組成物の安定性が悪くなるからである。
【0019】
硬化触媒としては、金属脂肪酸塩、アミン類、第4アンモニウムヒドロキシド類等が挙げられ、これらのものを併用してもよい。
【0020】
金属脂肪酸塩としては、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエート、ジブチルスズジステアレート、トリブチルスズアセテート、トリブチルスズオクトエート、トリブチルスズラウレート、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート、ジエチルスズジオレエート、モノメチルスズジオレエートのように金属原子に直接結合した有機基をもつもの、およびオクテン酸亜鉛、オクテン酸鉄、オクテン酸スズのように金属原子に直接結合した有機基を持たないものが例示される。
【0021】
アミン類としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチルテトラアミンのような有機アミン;α−アミノプロピルトリエトキシシランのようなアミノ基を有するシラン化合物やそれらの塩;第4アンモニウムヒドロキシド類としてはテトラメチルアンモニウム、ジメチルベンジルアンモニウムおよびそれらの塩が例示される。
【0022】
(A) 、(B) 、(C) 成分を含有するエマルジョンの製造方法としては適当な乳化剤を用いて単独でエマルジョン化したものを混合しても良いし、2種あるいは3種を混合した後エマルジョン化しても良い。エマルジョンは適宜、既存の機械乳化あるいは乳化重合により製造したものを用いる。
【0023】
(D) 、(E) 、(F) 、(G) 成分は本発明の特徴的成分であり、(D) 水溶性アミノシリコーンオイル、(E) アミノシラン化合物、(F) エポキシシラン化合物、(G) カルボン酸の併用により、本組成物のコーティング被膜がゴムに対し優れた接着性を示すことができる。
【0024】
(D) 、(E) 、(F) 、(G) 成分は、(D) 、(E) 、(F) 、(G) 成分をそれぞれ単独で用いても良いし、予め(D) 、(E) 、(F) 、(G) の4成分を水に配合した溶液としてから用いても良い。また(E) アミノシラン化合物と(F) エポキシシラン化合物とを予め反応させた反応生成物として系に配合してもよい。
【0025】
(D) 水溶性アミノシリコーンオイルとは、下記組成物
【0026】
【化1】
【0027】
(式中、R1は同一又は異種の置換または非置換1価炭化水素、Xは、水酸基、アルコキシ基又はR1と同一、R2は少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換又は非置換アミノ基。mは4以上の整数、nは0以上の整数である。)で示されるポリオルガノシロキサンである。上式中R1としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基のようなアルキル基:ビニル基、プロペニル基のようなアルケニル基;フェニル基のようなアリール基;フェネチル基のようなアラルキル基;およびこれらの炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子、ニトリル基などで置換されたものが例示されるが、合成のしやすさ、硬化後の皮膜の物性とのかね合いなどから、メチル基が好ましい。Xは、水酸基、アルコキシ基又はR1と同一の基である。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が例示される。R2は、少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換又は非置換アミノ基で、アミノ基としてはアミノメチル基、β−アミノエチル基、γ−アミノプロピル基、δ−アミノブチル基、γ−(メチルアミノ)プロピル基、γ−(エチルアミノ)プロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基、N−(β−ジメチルアミノエチル)−γ−アミノプロピル基などが例示される。mは4以上、nは0以上の整数で、好ましい範囲は、mは4〜5,000の整数、nはポリマーが水溶性を損なわない量であれば良い。mが4未満の場合ゴムに対する接着がなく5,000以上は製造が著しく困難であるとともに粘度が上昇して取扱が不便である。このポリシロキサンは、直鎖状のポリシロキサンであることが好ましいが、部分的に分岐や網構造があっても差し支えない。
【0028】
(D)成分は(A)成分100重量部に対し0.5〜50重量部、好ましくは1〜30重量部配合される。0.5重量部未満ではゴムに対する接着性がなく、50重量部を超えると被膜にべたつきを与えてしまうからである。
【0029】
本発明で用いられる(E)成分の アミノシラン化合物とは、少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換又は非置換アミノ基を有するアルコキシシランおよびその部分加水分解物であり、置換又は非置換アミノ基としては、(D) 成分にて例示したアミノ基が挙げられる。
【0030】
該アミノシランは、かかる置換または非置換アミノ基を含む基を1分子中に少なくとも1個有するものであるが、さらに、基材への密着性を増すために、ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有する。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが例示されるが、合成のしやすさから、メトキシ基およびエトキシ基が一般的である。このようなアルコキシ基は、良好な密着性を得るためには、1分子中に少なくとも2個存在することが好ましい。他の残りのケイ素原子に結合する基は炭素数が1〜6個の1価のアルキル基である。
【0031】
(E)成分は(A)成分100重量部に対し0.5〜50重量部、好ましくは1〜30重量部配合される。0.5重量部未満ではゴムに対する接着性がなく、30重量部を超えると被膜が脆くなってしまうからである。
【0032】
本発明で用いられる(F)成分の エポキシシラン化合物とは、ケイ素原子に結合したエポキシ基含有基で置換された1価の炭化水素基と、ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するアルコキシシランおよびその部分加水分解物である。エポキシ基含有基としては、グリシドキシ基、エポキシシクロヘキシル基などが例示される。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが例示されるが、合成のしやすさから、メトキシ基およびエトキシ基が一般的である。このようなアルコキシ基は、良好な密着性を得るためには、1分子中に少なくとも2個存在することが好ましい。他の残りのケイ素原子に結合する基は炭素数が1〜6個の1価のアルキル基である。
【0033】
(F)成分は(A)成分100重量部に対し0.5〜50重量部、好ましくは1〜30重量部配合される。0.5重量部未満ではゴムに対する接着性がなく、50重量部を超えると被膜が脆くなってしまうからである。
【0034】
(G)成分のカルボン酸は本組成物の安定性、特にアミノシラン化合物および水溶性アミノシリコーンオイルとエポキシシラン化合物の反応性を抑制するもので、本発明組成物のpHが4〜10好ましくは5〜9の範囲になる量を配合すれば良い。予め(D) 、(E) 、(F) 、(G) 4成分配合の水溶液を作る場合も同様のpHになるよう配合すれば良い。(G) 成分のカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和脂肪族カルボン酸、安息香酸、フタル酸などの炭素環式カルボン酸、グリコール酸、乳酸などのヒドロキシ酸、無水酢酸、無水マレイン酸などの酸無水物などが例示され、中でもシランなどの分散性が良くなることから炭素数が10以下、特に5以下のものが好ましい。また、組成物の安定性が良好なことから、脂肪族カルボン酸およびその酸無水物が好ましく、特に飽和脂肪族カルボン酸が好ましい。
【0035】
(H) 成分のアルキルアミンオキサイドは、ゴム表面に対する本組成物の濡れ性を与えるものでゴム表面での本組成物の寄りや弾き防止する成分である。撥水性のない材料や60℃以上に加温した材料に塗布する場合には省略できるが、通常本組成物の0.5〜10重量%の範囲で使用される。
【0036】
(H)成分のアルキルアミンオキサイド化合物はジメチルアルキルアミンオキサイドに代表され、アルキル基としてはラウリル基、ミリスチル基、ヤシ(ヤシ油等の天然油脂変性基)などが例示される。
【0037】
また、本発明の組成物には、更に(I) 成分として非水溶性アミノ基含有ポリオルガノシロキサンを含有するエマルジョンを添加することができる。
【0038】
上記した(A) 〜(H) 成分からなる組成物に対し、更に(I) 成分として非水溶性アミノ基含有ポリオルガノシロキサンを含有するエマルジョンを添加することで、更に密着性を高め、(A) 〜(H) 成分からなる組成物では接着困難なゴム材料にも適用が可能である。
【0039】
非水溶性アミノ基含有ポリシロキサンとしては、一般式
[R3aSi(OR4)bO(4−a−b)/2]l
(ただし、R3は水素原子および1価の置換または非置換の炭化水素基から選ばれる少なくとも2種のものを示し、1分子中の全R3のうち少なくとも2個は、少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換または非置換のアミノ基で置換された1価の炭化水素基である。R4は水素原子および1価の置換または非置換の炭化水素基を示す。a およびb は、1≦a ≦2.5 、1≦ a+b ≦2.5 、0≦b ≦0.5 の関係を満たす数であり、l は4〜5,000 の数を示す。)で示されるポリオルガノシロキサンであり、このような少なくとも1個の炭素原子を介してケイ素原子に結合した置換又は非置換アミノ基としては、アミノメチル基、β−アミノエチル基、γ−アミノプロピル基、δ−アミノブチル基、γ−(メチルアミノ)プロピル基、γ−(エチルアミノ)プロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基、N−(β−ジメチルアミノエチル)−γ−アミノプロピル基などが例示される。これらのアミノ基含有炭化水素基以外のR3としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基のようなアルキル基;ビニル基、プロペニル基のようなアルケニル基;フェニル基のようなアリール基;フェネチル基のようなアラルキル基;およびこれら炭化水素基の水素原子の一部がハロゲン原子、ニトリル基などで置換されたものが例示される。これらの中でも合成のしやすさ、取扱の容易さから、水素原子、メチル基、ビニル基、フェニル基であることが好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
【0040】
本発明の(I) 成分のR4としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が例示される。これらの中でも合成のしやすさ、取扱の容易さから、水素原子、メチル基、エチル基であることが一般的である。
【0041】
前記平均組成式中、a およびb は前記関係を満たす数であり、a および(a+b)が1未満、2.5を超えるものでは、基材に対する接着性効果が向上しない。b はケイ素原子に結合するヒドロキシル基あるいはアルコキシ基の数を示し、 0.5以下であれば良い。 0.5を超えると表面処理剤の保存安定性が悪くなる。
【0042】
又、合成のしやすさ、硬化前の組成物の粘度が作業上に支障をきたさない範囲であること、硬化後の皮膜の接着性から、ポリジオルガノシロキサンの重合度l は4〜5,000 、好ましくは4〜1,000 の範囲から選ばれる。重合度が4より低いと十分な接着性が向上せず、重合度が 5,000より高いと合成しにくいうえ、粘度が上昇して取扱が不便である。
【0043】
本発明の(I) 成分のポリオルガノシロキサン中、アミノ基の量は単独で非水溶性となるような量であればよく、アミノ当量として100〜15,000(g/mol)、好ましくは150〜1,000(g/mol)のものが使用可能である。アミノ当量が15,000(g/mol)を超えるものあるいは100(g/mol)未満ではは密着性を向上させる効果がない。
【0044】
本組成物は、塗布効率や塗布性から成分濃度が3〜50%になるよう水で調整することが好ましい。
【0045】
本発明の水系コーティング剤のコーティング方法としては、まず、紙、ゴム、プラスチック、金属などからなる基材にディップコート、スプレーコート、刷毛ぬり、ナイフコート、ロールコートなどの方法によって塗布し、次いで室温で数時間放置するか、基材の耐熱性の度合いに応じて適宜加熱を行って硬化させる。
【0046】
加熱条件は、基材が紙の場合は温度120 〜180 ℃で10〜30秒間が好ましく、ゴムの場合は温度80 〜180 ℃で1〜5分間が好ましく、プラスチックの場合は70〜150 ℃で30秒〜2分間が好ましい。
【0047】
また本発明において、上記組成物の基材との接着性を向上させるために各種シランカップリング剤を単体あるいは混合物をそのまま或いは部分縮合させて添加しても良い。
【0048】
また、本発明において、上記組成物に耐候性を向上させる目的で無機系、有機系の紫外線吸収剤、滑り性をさらに向上する目的で高粘度のポリジメチルシロキサン、つや消し性と滑り性を向上する目的で平均粒径0.01〜100 μm程度のポリアルキルシルセスキオキサン、ポリエチレン、ポリオレフィンやポリカーボネート樹脂等の有機フィラーあるいは無機フィラー、着色する目的での無機顔料等を本発明の趣旨を変えない範囲で添加して用いることができる。また必要に応じて増粘剤、消泡剤、防腐剤を適宜配合することは任意である。
【0049】
【発明の効果】
本発明の組成物は、各種基材に処理した場合、従来のシリコーン組成物による処理方法に比べて、均一塗布性に優れ、基材に対して密着性の優れた硬化皮膜を与える。特に従来の非粘着性皮膜形成用シリコーン組成物では十分な密着性が得られなかったゴム、プラスチック、特にEPDMゴムシートやスポンジに対して優れた密着性を持つ硬化皮膜を与える。また、本発明の組成物は、常温ないし比較的低温度で硬化皮膜を与えるので、耐熱性の小さい基材や、大型で加熱処理のしにくい基材に対しても処理が可能であり、他物質に対する良好な非粘着性、撥水性を有しかつ優れた耐摩耗性を有する硬化皮膜を与える。本発明の組成物は、EPDMゴムが使用される用途、例えば自動車ウェザーストリップ材、防振ゴム、建材用ガスケット等のゴム部品の表面処理剤として好適に使用することができる。
【0050】
更に本発明の組成物は、ゴム、プラスチックをはじめ各種基材に非粘着性で撥水性を付与する場合に用いられる。
【0051】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明する。実施例において、部は全て重量部を示す。
実施例1〜5、比較例1〜6
表1に示され組成の本発明の水系コーティング剤組成物(実施例1〜5)および比較組成物(比較例1〜6)を表1に記載した上から順に配合し調製した。これらの組成物をスプレーガンを用いEPDMゴムソリッドシートおよび発泡EPDMシートに硬化被膜の膜厚が10μになるよう塗布した。水が揮散したのち150℃のオーブンで10分間加熱乾燥し被膜が形成されたEPDMソリッドシートおよび発泡EPDMゴムシートを得た。
【0052】
スプレー塗布直後の配合液の塗布状態、および硬化被膜の、接着性、耐溶剤性、摩擦係数、および耐摩耗性を調べた結果は表1の通りであった。なお接着性、耐溶剤性、摩擦係数、および耐摩耗性は以下の通りの方法で実施した。
(接着性)
塗膜面に1mm間隔で縦横に各11本の平行線を入れて100個のマス目をクロスカットし、その上に粘着テープ(シリコーン粘着剤YR3340(商品名、ジーイー東芝シリコーン(株)製)を40μmの厚さになるようにコーティングして恒温高湿室に48時間放置しておいたポリエステルフィルム)を付着さてた後、テープを剥離し、剥離しないマス目の数を測定し、密着性を調べた。
(耐溶剤性)
ヘキサンを含浸させたワイピングペーパーを30往復摩擦させ、摩擦後の状態を調べた。
(摩擦係数)
コーティングしたゴム表面上に、幅10mm、長さ100mm のガラス板を置き、1kgの荷重をかけてガラス板を 150mm/min の速度で移動させ、そのときに得られる引っ張り応力により動摩擦係数を求めた。尚、最大静止摩擦係数はガラス板が動き出すときの値である。
(耐摩耗性)
厚さ2mm、幅20mmで接触面が曲面加工されたガラス板(図1)を摩耗子として用い、300gの荷重で押し付け10cmの間隔を30回/min の速度で往復させる摩耗性試験を行なった。摩耗試験はゴム表面が摩耗により擦り切れた時の往復回数により評価した。
【0053】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で耐摩耗性の試験に用いた摩耗子を示す図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention has a non-adhesiveness, water repellency, abrasion resistance, and slipperiness on the surface of a base material such as rubber and plastic, and is particularly excellent for EPDM rubber sheet and molded sponge. The present invention relates to a water-based coating agent composition capable of forming a film having excellent adhesion.
[0002]
[Technical background of the invention and its problems]
Conventionally, EPDM rubber for automobile weather strips and various rubber products have been provided with coating agents composed of various polyorganosiloxane compositions in order to impart non-stickiness, water repellency, abrasion resistance and slipperiness to the surface. Application is performed.
[0003]
As such a coating agent, for example, a composition obtained by adding a Si-H bond-containing polyorganosiloxane and / or an organoalkoxysilane and a curing catalyst to a polydiorganosiloxane having a hydroxyl group at the terminal is widely known (Japanese Patent Publication No. 54). No. -43023, JP-A 61-159427). However, since these compositions are generally organic solvent solutions, there are problems of impact on the natural environment in addition to safety and health and handling problems due to flammability when used, and therefore organic solvents are not used. The development of an emulsion type coating agent has come to be demanded.
[0004]
However, when the organic solvent dilution type coating agent disclosed in the above publication or JP-A-7-109441 and JP-A-11-43647 is applied to an aqueous system as it is, effects such as durability and adhesion are sufficient. There is a problem that it cannot be obtained, the silane component reacts with water, making it difficult to form an aqueous system, or an adhesive film cannot be obtained.
[0005]
On the other hand, various compositions combining various siloxane compounds have been proposed as emulsion type coating agents (JP-A-7-251124, JP-A-8-28393, JP-A-7-126417, (Kaihei No. 8-245882)), there is a problem that adhesiveness and coating strength are not sufficiently developed for solid materials and rubber materials close thereto, respectively, and the coating portion is brittle, which causes whitening and is likely to play. Such a problem may occur.
[0006]
OBJECT OF THE INVENTION
The object of the present invention is excellent in uniform coating property, non-adhesiveness, water repellency and slipperiness as a treatment agent for the substrate surface, particularly as an aqueous coating agent for EPDM rubber sheet and molded sponge substrate, An object of the present invention is to provide a water-based coating agent having significantly improved adhesion to a substrate and having performance equivalent to that of a solvent system.
[0007]
[Structure of the invention]
As a result of intensive studies to achieve the above-mentioned object, the present inventors can obtain a water-based coating agent having excellent adhesion in which the above-mentioned problems are solved by blending a specific silicone compound in combination. As a result, the present invention has been completed.
[0008]
That is, the present invention
(A) Polydiorganosiloxane having a viscosity of 50 to 10,000,000 cSt at 25 ° C. and hydroxyl-blocked at both ends
(B) Polyorganohydrogensiloxane having at least three hydrogen atoms bonded to silicon atoms in one molecule
(C) Silicone emulsion containing curing catalyst
(D) Water-soluble amino group-containing polyorganosiloxane
(E) Aminosilane compound
(F) Epoxysilane compound
(G) Carboxylic acid
(H) a film-forming water-based coating composition characterized by mixing and dispersing an alkylamine oxide;
Moreover, it is a film-forming aqueous coating composition obtained by further blending a silicone emulsion containing a water-insoluble amino group-containing polyorganosiloxane with the above composition.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail. The both-end hydroxyl group-blocked polydiorganosiloxane of the component (A) used in the present invention has hydroxyl groups bonded to silicon atoms at both ends of the molecule, and participates in the curing reaction depending on its reactivity.
[0010]
The organic group bonded to the silicon atom in the polydiorganosiloxane is an alkyl group such as a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group or a hexyl group: an alkenyl group such as a vinyl group or a propenyl group; Examples include aryl groups; aralkyl groups such as phenethyl groups; and those in which some of the hydrogen atoms of these hydrocarbon groups are substituted with halogen atoms, nitrile groups, and the like. From the standpoint of balance with the physical properties of the film, a methyl group is preferred.
[0011]
The viscosity of such a hydroxyl-blocked polydiorganosiloxane at both ends is 50 to 10,000,000 cSt at 25 ° C., preferably 1,000 to 2,000,000 cSt. If it is less than 50 cSt, the cured film becomes brittle, and if it exceeds 10,000,000 cSt, it is difficult to obtain a stable emulsion composition.
[0012]
The polysiloxane to be used is not limited as long as the viscosity at 25 ° C. is within the above range, and one kind thereof may be used alone, or two or more kinds may be mixed and used. Further, the polysiloxane is preferably a linear polysiloxane, but may have a partial branch or network structure.
[0013]
The polyorganohydrogensiloxane of component (B) used in the present invention is a hydrogen atom bonded to a silicon atom in order to form a network structure by dehydrocondensation reaction with both terminal hydroxyl-blocked polydiorganosiloxane of component (A). It has at least 3 atoms.
[0014]
Examples of the organic group bonded to the silicon atom in the molecule are the same as the organic group bonded to the silicon atom of the component (A).
[0015]
The siloxane chain of such polyorganohydrogensiloxane may be linear, branched or cyclic.
[0016]
Component (B) is preferably blended in an amount of 0.5 to 20 parts by weight per 100 parts by weight of component (A). If the amount is less than 0.5 parts by weight, the curing rate is slow to form a continuous film, and if it exceeds 20 parts by weight, the film becomes brittle.
[0017]
The curing catalyst for component (C) is a catalyst that promotes dehydrogenative condensation between the hydroxyl groups of both end-terminated hydroxyl-blocked polydiorganosiloxanes of component (A) and the Si-H bonds of polyorganohydrogensiloxane of component (B). It is.
[0018]
The amount of component (C) is preferably 0.1 to 10 parts by weight per 100 parts by weight of component (A). If the amount is less than 0.1 parts by weight, the curing rate is slow to form a continuous film, and if it exceeds 10 parts by weight, the stability of the composition is deteriorated.
[0019]
Examples of the curing catalyst include metal fatty acid salts, amines, quaternary ammonium hydroxides, etc., and these may be used in combination.
[0020]
Metal fatty acid salts include dibutyltin diacetate, dibutyltin dioctoate, dibutyltin dilaurate, dibutyltin dioleate, dibutyltin distearate, tributyltin acetate, tributyltin octoate, tributyltin laurate, dioctyltin diacetate, dioctyltin dilaurate, diethyltin Those having organic groups directly bonded to metal atoms such as dioleate and monomethyltin dioleate, and those having no organic groups directly bonded to metal atoms such as zinc octenoate, iron octenoate and tin octenoate Are illustrated.
[0021]
Examples of amines include organic amines such as monomethylamine, dimethylamine, monoethylamine, diethylamine, ethylenediamine, and hexamethyltetraamine; silane compounds having amino groups such as α-aminopropyltriethoxysilane and salts thereof; Examples of tetraammonium hydroxides include tetramethylammonium, dimethylbenzylammonium and their salts.
[0022]
As a method for producing an emulsion containing the components (A), (B) and (C), an emulsion obtained by using an appropriate emulsifier alone may be mixed, or after mixing two or three types. It may be emulsified. As the emulsion, those produced by existing mechanical emulsification or emulsion polymerization are appropriately used.
[0023]
The components (D), (E), (F), (G) are characteristic components of the present invention, and (D) water-soluble aminosilicone oil, (E) aminosilane compound, (F) epoxysilane compound, (G ) By using carboxylic acid in combination, the coating film of the present composition can exhibit excellent adhesion to rubber.
[0024]
As the (D), (E), (F), (G) components, the (D), (E), (F), (G) components may be used alone, or (D), ( E), (F), and (G) may be used as a solution in which the four components are mixed in water. Further, (E) an aminosilane compound and (F) an epoxysilane compound may be added to the system as a reaction product obtained by reacting in advance.
[0025]
(D) The water-soluble amino silicone oil is the following composition:
[Chemical 1]
[0027]
Wherein R 1 is the same or different substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon, X is the same as a hydroxyl group, an alkoxy group or R 1, and R 2 is bonded to the silicon atom via at least one carbon atom. A substituted or unsubstituted amino group, m is an integer of 4 or more, and n is an integer of 0 or more. In the above formula, R 1 is an alkyl group such as a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group or a hexyl group: an alkenyl group such as a vinyl group or a propenyl group; an aryl group such as a phenyl group; a phenethyl group Examples of such aralkyl groups; and those obtained by substituting some of the hydrogen atoms of these hydrocarbon groups with halogen atoms, nitrile groups, etc., may be related to ease of synthesis and physical properties of the film after curing. A methyl group is preferable from the viewpoint of suitability. X is a hydroxyl group, an alkoxy group or the same group as R 1 . Examples of the alkoxy group include a methoxy group, an ethoxy group, and a propoxy group. R 2 is a substituted or unsubstituted amino group bonded to a silicon atom via at least one carbon atom. The amino group includes an aminomethyl group, a β-aminoethyl group, a γ-aminopropyl group, and δ-aminobutyl. Group, γ- (methylamino) propyl group, γ- (ethylamino) propyl group, N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropyl group, N- (β-dimethylaminoethyl) -γ-aminopropyl group Etc. are exemplified. m is an integer of 4 or more and n is an integer of 0 or more. A preferable range is that m is an integer of 4 to 5,000 and n is an amount that does not impair the water solubility of the polymer. When m is less than 4, there is no adhesion to rubber, and when it is 5,000 or more, the production is extremely difficult and the viscosity increases, which is inconvenient to handle. The polysiloxane is preferably a linear polysiloxane, but may have a partial branch or network structure.
[0028]
(D) component is 0.5-50 weight part with respect to 100 weight part of (A) component, Preferably 1-30 weight part is mix | blended. This is because if it is less than 0.5 part by weight, there is no adhesion to rubber, and if it exceeds 50 parts by weight, the coating will be sticky.
[0029]
The aminosilane compound of component (E) used in the present invention is an alkoxysilane having a substituted or unsubstituted amino group bonded to a silicon atom via at least one carbon atom and a partial hydrolyzate thereof. Examples of the unsubstituted amino group include the amino groups exemplified in the component (D).
[0030]
The aminosilane has at least one group containing such a substituted or unsubstituted amino group in one molecule, but further has an alkoxy group bonded to a silicon atom in order to increase adhesion to a substrate. . Examples of the alkoxy group include a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group, a butoxy group, and the like, but a methoxy group and an ethoxy group are generally used for ease of synthesis. In order to obtain good adhesion, at least two such alkoxy groups are preferably present in one molecule. The other group bonded to the silicon atom is a monovalent alkyl group having 1 to 6 carbon atoms.
[0031]
Component (E) is blended in an amount of 0.5 to 50 parts by weight, preferably 1 to 30 parts by weight per 100 parts by weight of component (A). If the amount is less than 0.5 part by weight, there is no adhesion to rubber, and if it exceeds 30 parts by weight, the coating becomes brittle.
[0032]
The epoxysilane compound of component (F) used in the present invention is an alkoxysilane having a monovalent hydrocarbon group substituted with an epoxy group-containing group bonded to a silicon atom and an alkoxy group bonded to a silicon atom, and It is a partial hydrolyzate. Examples of the epoxy group-containing group include a glycidoxy group and an epoxycyclohexyl group. Examples of the alkoxy group include a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group, a butoxy group, and the like, but a methoxy group and an ethoxy group are generally used for ease of synthesis. In order to obtain good adhesion, at least two such alkoxy groups are preferably present in one molecule. The other group bonded to the silicon atom is a monovalent alkyl group having 1 to 6 carbon atoms.
[0033]
Component (F) is blended in an amount of 0.5 to 50 parts by weight, preferably 1 to 30 parts by weight per 100 parts by weight of component (A). This is because if it is less than 0.5 part by weight, there is no adhesion to rubber, and if it exceeds 50 parts by weight, the coating becomes brittle.
[0034]
The carboxylic acid of component (G) suppresses the stability of the composition, particularly the reactivity of the aminosilane compound and water-soluble aminosilicone oil with the epoxysilane compound, and the pH of the composition of the present invention is 4 to 10, preferably 5. What is necessary is just to mix | blend the quantity used as the range of ~ 9. In the case of preparing an aqueous solution containing the four components (D), (E), (F), and (G) in advance, it may be formulated so as to have the same pH. (G) Component carboxylic acids include saturated aliphatic monocarboxylic acids such as formic acid, acetic acid, propionic acid, butyric acid, lauric acid, and stearic acid, and saturated aliphatic dicarboxylic acids such as oxalic acid, malonic acid, succinic acid, and adipic acid. Unsaturated aliphatic carboxylic acids such as acid, acrylic acid, methacrylic acid, oleic acid, maleic acid and fumaric acid, carbocyclic carboxylic acids such as benzoic acid and phthalic acid, hydroxy acids such as glycolic acid and lactic acid, acetic anhydride, Examples thereof include acid anhydrides such as maleic anhydride. Among them, those having 10 or less carbon atoms, particularly 5 or less carbon atoms are preferable because dispersibility of silane and the like is improved. Moreover, since the stability of a composition is favorable, aliphatic carboxylic acid and its acid anhydride are preferable, and especially saturated aliphatic carboxylic acid is preferable.
[0035]
The component (H), alkylamine oxide, imparts wettability of the composition to the rubber surface, and is a component that prevents the composition from slipping and repelling on the rubber surface. Although it can be omitted when applied to a material having no water repellency or a material heated to 60 ° C. or higher, it is usually used in the range of 0.5 to 10% by weight of the present composition.
[0036]
The alkylamine oxide compound of component (H) is typified by dimethylalkylamine oxide, and examples of the alkyl group include lauryl group, myristyl group, coconut (natural oil-modified group such as coconut oil) and the like.
[0037]
In addition, an emulsion containing a water-insoluble amino group-containing polyorganosiloxane as component (I) can be further added to the composition of the present invention.
[0038]
By further adding an emulsion containing a water-insoluble amino group-containing polyorganosiloxane as the component (I) to the composition comprising the components (A) to (H) described above, the adhesion is further improved (A It can be applied to rubber materials that are difficult to bond with the composition comprising the components (H) to (H).
[0039]
The water-insoluble amino group-containing polysiloxane has a general formula
[R 3 aSi (OR 4 ) bO (4-ab) / 2] l
(However, R 3 represents at least two selected from a hydrogen atom and a monovalent substituted or unsubstituted hydrocarbon group, and at least two of all R 3 in one molecule are at least one carbon. A monovalent hydrocarbon group substituted with a substituted or unsubstituted amino group bonded to a silicon atom through an atom, and R 4 represents a hydrogen atom and a monovalent substituted or unsubstituted hydrocarbon group. And b is a number satisfying the relationship of 1 ≦ a ≦ 2.5, 1 ≦ a + b ≦ 2.5, 0 ≦ b ≦ 0.5, and l represents a number of 4 to 5,000. Examples of the substituted or unsubstituted amino group bonded to the silicon atom through at least one carbon atom include an aminomethyl group, a β-aminoethyl group, a γ-aminopropyl group, a δ-aminobutyl group, γ- ( Methylamino) propyl group, γ- (ethyl) Amino) propyl group, N-(beta-aminoethyl)-.gamma.-aminopropyl group, etc. N-(beta-dimethylaminoethyl)-.gamma.-aminopropyl groups. R 3 other than these amino group-containing hydrocarbon groups includes a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group, a hexyl group; an alkenyl group such as a vinyl group and a propenyl group; phenyl An aryl group such as a group; an aralkyl group such as a phenethyl group; and those in which some of hydrogen atoms of these hydrocarbon groups are substituted with a halogen atom, a nitrile group, or the like are exemplified. Among these, a hydrogen atom, a methyl group, a vinyl group, and a phenyl group are preferable, and a methyl group is particularly preferable because of ease of synthesis and handling.
[0040]
Examples of R 4 of the component (I) of the present invention include a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and a butyl group. Among these, a hydrogen atom, a methyl group, and an ethyl group are generally used because of ease of synthesis and handling.
[0041]
In the average composition formula, a and b are numbers satisfying the above relationship, and when a and (a + b) are less than 1 and more than 2.5, the adhesive effect on the substrate is not improved. b represents the number of hydroxyl groups or alkoxy groups bonded to the silicon atom, and may be 0.5 or less. If it exceeds 0.5, the storage stability of the surface treatment agent becomes poor.
[0042]
Also, the degree of polymerization of polydiorganosiloxane is 4 to 5,000, preferably from the viewpoint that the composition is easy to synthesize, the viscosity of the composition before curing does not hinder the work, and the adhesion of the film after curing. Is selected from the range of 4 to 1,000. When the degree of polymerization is lower than 4, sufficient adhesion is not improved, and when the degree of polymerization is higher than 5,000, synthesis is difficult, and the viscosity increases and handling is inconvenient.
[0043]
In the polyorganosiloxane as the component (I) of the present invention, the amount of amino group may be such that it is water-insoluble alone, and the amino equivalent is 100 to 15,000 (g / mol), preferably 150 to 1,000. (G / mol) can be used. When the amino equivalent is more than 15,000 (g / mol) or less than 100 (g / mol), there is no effect of improving the adhesion.
[0044]
It is preferable to adjust this composition with water so that a component density | concentration may be 3 to 50% from application | coating efficiency and applicability | paintability.
[0045]
As a coating method of the aqueous coating agent of the present invention, first, it is applied to a substrate made of paper, rubber, plastic, metal, etc. by a method such as dip coating, spray coating, brushing, knife coating, roll coating, and then at room temperature. For several hours or by appropriately heating according to the degree of heat resistance of the substrate.
[0046]
The heating conditions are preferably 120 to 180 ° C. for 10 to 30 seconds when the substrate is paper, preferably 80 to 180 ° C. for 1 to 5 minutes for rubber, and 70 to 150 ° C. for plastic. 30 seconds to 2 minutes are preferred.
[0047]
In the present invention, various silane coupling agents may be added as they are or in a partially condensed state, in order to improve the adhesion of the composition to the substrate.
[0048]
Further, in the present invention, the composition is inorganic or organic ultraviolet absorber for the purpose of improving the weather resistance, high-viscosity polydimethylsiloxane for the purpose of further improving the slipperiness, matte and slippery. For the purpose, polyalkylsilsesquioxane having an average particle size of about 0.01 to 100 μm, organic filler or inorganic filler such as polyethylene, polyolefin and polycarbonate resin, inorganic pigment for coloring purpose, etc. are within the scope of the present invention. It can be added and used. Moreover, it is arbitrary to mix | blend a thickener, an antifoamer, and a preservative suitably as needed.
[0049]
【Effect of the invention】
When the composition of the present invention is processed on various base materials, it is superior in uniform coating properties and gives a cured film having excellent adhesion to the base material as compared with the conventional processing method using a silicone composition. In particular, a conventional non-adhesive film-forming silicone composition provides a cured film having excellent adhesion to rubbers and plastics, particularly EPDM rubber sheets and sponges, for which sufficient adhesion was not obtained. In addition, since the composition of the present invention gives a cured film at room temperature or at a relatively low temperature, it can be applied to a substrate having low heat resistance or a large substrate that is difficult to heat. A cured film having good non-adhesiveness to materials and water repellency and excellent wear resistance is provided. The composition of the present invention can be suitably used as a surface treatment agent for rubber parts such as automotive weather strip materials, anti-vibration rubbers, and building material gaskets in which EPDM rubber is used.
[0050]
Furthermore, the composition of the present invention is used for imparting non-adhesive and water repellency to various substrates such as rubber and plastic.
[0051]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described by way of examples. In the examples, all parts are parts by weight.
Examples 1-5, Comparative Examples 1-6
The aqueous coating agent compositions (Examples 1 to 5) and comparative compositions (Comparative Examples 1 to 6) of the present invention having the compositions shown in Table 1 were blended and prepared in the order listed in Table 1. These compositions were applied to an EPDM rubber solid sheet and a foamed EPDM sheet using a spray gun so that the film thickness of the cured coating was 10 μm. After evaporating water, it was heated and dried in an oven at 150 ° C. for 10 minutes to obtain an EPDM solid sheet and a foamed EPDM rubber sheet on which a film was formed.
[0052]
The coating state immediately after spray coating and the results of examining the adhesiveness, solvent resistance, coefficient of friction, and wear resistance of the cured coating are shown in Table 1. Adhesion, solvent resistance, friction coefficient, and wear resistance were carried out by the following methods.
(Adhesiveness)
Cross-cut 100 squares with 11 parallel lines vertically and horizontally at 1mm intervals on the coating surface, and adhesive tape (silicone adhesive YR3340 (trade name, manufactured by GE Toshiba Silicone)) on it Is coated to a thickness of 40 μm and a polyester film that has been allowed to stand in a constant temperature and high humidity chamber for 48 hours is attached, and then the tape is peeled off. I investigated.
(Solvent resistance)
The wiping paper impregnated with hexane was rubbed back and forth 30 times, and the state after the rub was investigated.
(Coefficient of friction)
A glass plate with a width of 10 mm and a length of 100 mm was placed on the coated rubber surface, a 1 kg load was applied, the glass plate was moved at a speed of 150 mm / min, and the dynamic friction coefficient was obtained from the tensile stress obtained at that time. . The maximum coefficient of static friction is a value when the glass plate starts to move.
(Abrasion resistance)
Using a glass plate (Fig. 1) with a thickness of 2 mm and a width of 20 mm with a curved contact surface as the wearer, an abrasion test was performed in which a load of 300 g was applied and the interval of 10 cm was reciprocated at a rate of 30 times / min. . The abrasion test was evaluated by the number of reciprocations when the rubber surface was worn out by abrasion.
[0053]
[Table 1]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a wear piece used in a wear resistance test in Examples.
Claims (2)
(B) ケイ素原子に結合した水素原子が1分子中に少なくとも3個存在するポリオルガノハイドロジェンシロキサン
(C)硬化触媒
を含有するシリコーンエマルジョンに
(D) 水溶性アミノ基含有ポリオルガノシロキサン
(E) アミノシラン化合物
(F) エポキシシラン化合物
(G) カルボン酸
(H) アルキルアミンオキサイド
を混合分散してなることを特徴とする被膜形成水系コーティング剤組成物。(A) Polydiorganosiloxane having a viscosity of 50 to 10,000,000 cSt at 25 ° C. and hydroxyl-blocked at both ends
(B) Polyorganohydrogensiloxane having at least three hydrogen atoms bonded to silicon atoms in one molecule
(C) Silicone emulsion containing curing catalyst
(D) Water-soluble amino group-containing polyorganosiloxane
(E) Aminosilane compound
(F) Epoxysilane compound
(G) Carboxylic acid
(H) A film-forming water-based coating agent composition comprising an alkylamine oxide mixed and dispersed.
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