[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP4994307B2 - 転写シート、転写シートの製造方法、転写成形品の製造方法および転写成形品 - Google Patents

転写シート、転写シートの製造方法、転写成形品の製造方法および転写成形品 Download PDF

Info

Publication number
JP4994307B2
JP4994307B2 JP2008146446A JP2008146446A JP4994307B2 JP 4994307 B2 JP4994307 B2 JP 4994307B2 JP 2008146446 A JP2008146446 A JP 2008146446A JP 2008146446 A JP2008146446 A JP 2008146446A JP 4994307 B2 JP4994307 B2 JP 4994307B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
transfer
molded product
hard coat
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008146446A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009291996A (ja
Inventor
友也 渡瀬
健太 濱井
庸一 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissha Printing Co Ltd filed Critical Nissha Printing Co Ltd
Priority to JP2008146446A priority Critical patent/JP4994307B2/ja
Publication of JP2009291996A publication Critical patent/JP2009291996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4994307B2 publication Critical patent/JP4994307B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、特に高品位な表示性能を要求される携帯電話端末、ビデオカメラ、デジタルカメラ、携帯情報端末などのディスプレイ部分あるいは、カメラレンズのカバー部品として使用でき、高い耐擦傷性および表面硬度を有する転写成形品を製造するための転写シートに関する。
従来、高い耐擦傷性および表面硬度を有する樹脂板および樹脂成型品を得る方法として、図3(b)に示すような転写シート112を用いる方法がある。転写シート112は、離型性を有する基体シート101の片面に転写層106として活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなるハードコート層102、加飾層104、接着層105が順次積層されたものである。この転写シート112を用いて転写成形品113を得る方法を簡単に説明する。まず、転写シート112を樹脂成形品107の表面に接着させる。そして、基体シート101を剥離して樹脂成形品107の表面に転写層106を転写することによって、最表面にハードコート層102を形成する(図3(c)参照)。その後、この樹脂成形品107の表面に活性エネルギー線を照射してハードコート層102を硬化させることによって転写成形品113を形成することができる(図3(d)参照)。このように、ハードコート層102を硬化させるタイミングとして、転写シート112の作製時ではなく樹脂成形品107上にハードコート層102が転写された後に行なうようにすると(アフターキュア)、ハードコート層のクラックの発生を防ぐことができて好適である。
この転写シート112のハードコート層102には、転写シート112を形成する途中段階で形成する中間シート111(図3(a)参照)がブロッキングを起こさないようにするため、通常はブロッキング防止剤103が添加されている。ブロッキングとは基体シートの表面にコーティング層を形成した後に基体シートを巻き取ったとき、コーティング層が基体シートの裏面に接触・付着して基体シートの表面から剥離する現象である。ブロッキング防止剤103はブロッキングを防止するために塗膜の厚み相当の粒子径を持つ顔料成分である。ブロッキング防止剤103としては例えばシリカや樹脂ビーズ等が用いられる。特にアフターキュアタイプのハードコート層は塗膜が完全硬化していないので柔らかく、ハードコート層にブロッキング防止剤を添加しないと高い頻度でハードコート層に巻き形が起こったり、ブロッキングを起こしたりする。巻き形とはフィルムを巻き取った際に生じる圧力で塗膜に凹みなどが生じる現象である。
特開2000−109682
しかし、ハードコート層102の厚みが数μm程度と比較的厚めであって、ブロッキング防止剤103もこの程度の大きさまで大きくなってしまうと、このブロッキング防止剤103のために転写成形品113の表面平滑性や透明性、あるいは加飾層104の色の鮮明性や金属光沢感は損なわれてしまう。
ここで、表面平滑性が損なわれてしまう理由について説明する。樹脂成形品107の表面に転写層106が形成された直後はハードコート層102の表面はほぼ平滑であるが(図3(c)参照)、この表面に活性エネルギー線を照射すると、ハードコート層102が収縮して表面にブロッキング防止剤103の粒子が表面に現れてくるからである。
本発明は、アフターキュアタイプのハードコート層がブロッキングを生じないように形成されながらも、表面平滑性や透明性を兼ね備えた転写成形品を得るための転写シートを提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するため、以下のような特徴を備える。
本発明の転写成形品形成用の転写シートは、基体シート上にハードコート層とブロッキング防止層とが転写層として順次積層形成され、ハードコート層が活性エネルギー線硬化性樹脂組成物で樹脂成形品への転写後に硬化するアフターキュアタイプであって、ブロッキング防止層が熱乾燥により指触乾燥する熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂の構成である。
また、上記の発明において、ハードコート層中に含まれる顔料成分に1μm以上の粒子径のものを含まなくてもよい。
また、上記の発明において、ハードコート層が、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子量5,000〜50,000のポリマーと多官能イソシアネートを有効成分として含有し、ブロッキング防止層がNCO価5以上のイソシアネートを含有してもよい。
本発明の転写成形品形成用の転写シートの製造方法は、基体シート上にハードコート層とブロッキング防止層とを転写層として順次積層形成する際に、多層ロールコーターあるいは多層スロットダイコーター、あるいは多層カーテンコーター、あるいは単層コーターを2台連結させたものを使用してハードコート層とブロッキング防止層とをインラインでロールツーロールにより形成する工程を備える。
本発明の転写成形品の製造方法は、上記のいずれかの発明の転写成形品形成用の転写シートを、ハードコート層が形成されていない基体シートの面が金型キャビティに面するように金型内に配置し、金型内に成形樹脂を流し込み、冷却固化後に基体シートを剥離することによって表面に転写層を有する樹脂成形品を得て、この樹脂成形品に活性エネルギー線を照射することによってハードコート層を硬化させる工程を備える。
本発明の転写成形品は、樹脂成形品の表面にブロッキング防止層と顔料成分に1μm以上の粒子径のものを含まないハードコート層とが順次積層形成された構成である。
本発明の転写シートによると、ブロッキング防止層を備えるのでハードコート層中にブロッキング防止剤を入れる必要がない。したがって、本発明の転写シートで形成された転写成形品は表面平滑性および透明性を備えることができる。また、ブロッキング防止層が熱乾燥により指触乾燥する熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂である。したがって、転写シート形成の前段階に生成される中間シートにはブロッキングが生じていないので、本発明の転写シートで形成された転写成形品には表面のハードコート層が均一で、高い耐擦傷性および表面硬度を得ることができる。
また、本発明の転写シートによると、ハードコート層中に含まれる顔料成分に1μm以上の粒子径のものを含まない。したがって、本発明の転写シートで形成された転写成形品は表面平滑性および透明性を備えることができる。
また、本発明の転写シートによると、ハードコート層が水酸基価20〜500のポリマーを有効成分として含有し、ブロッキング防止層がNCO価5以上のイソシアネートを含有する。したがって、ハードコート層中のポリマーに含有される水酸基とブロッキング防止層のイソシアネートとがウレタン結合による軽度の架橋物を形成することによって、ハードコート層とブロッキング防止層との密着力が高い転写成形品を得ることができる。
図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳しく説明する。
まず、本発明の転写シート12について説明する。
転写シート12は、基体シート1の上にハードコート層2、ブロッキング防止層3が少なくとも形成された中間シート11を経由して形成されるものであり、通常は加飾層4や接着層5がさらに形成されるものである(図1(a)および(b)参照)。
基体シート1としては、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン樹脂、アセテート樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などのプラスチックシートを使用することができる。基体シート1の厚さとしては、10〜100μmのものを使用するとよい。基体シート1はそれ自体で剥離性を有するものを用いるとよい。また、より剥離性を安定させるために、離型層(図示せず)を形成してもよい。離型層は転写工程後に基体シート1とともに除去される層である。離型層の材質としては、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂などの硬化性樹脂を用いるとよい。離型層の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
ハードコート層2は、後述する成形同時転写後に基体シート1を剥離した際に、基体シート1または離型層から剥離して被転写物の最外面となる層である。
ハードコート層2は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなり、活性エネルギー線照射後に薬品や摩擦から樹脂成形品7や加飾層4を保護するための層である。本発明において活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の作製に用いるポリマーは、活性エネルギー線照射前後のハードコート層2の物理的・化学的要求性能を考慮して、特定の配合量とされる。すなわち、活性エネルギー線照射時の硬化性の点から、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、好ましくは150〜300g/eqとされる。(メタ)アクリル当量が300g/eqよりも大きい場合は、活性エネルギー線照射後の耐摩耗性が不十分であり、また100g/eq未満のものは得ることが難しい。また、重付加反応させる多官能イソシアネートとの反応性の点から、ポリマーの水酸基価は20〜500、好ましくは100〜300とされる。水酸基価が20未満の場合には、多官能イソシアネートとの反応が不十分であり、活性エネルギー線照射前のハードコート層2の架橋度が低い。そのため粘着性が残存したり、耐溶剤性が不足したりする。また、水酸基価が500を越えるものは得ることが難しい。ポリマーの重量平均分子量は、5000〜50000、好ましくは8000〜40000である。ポリマーの重量平均分子量が5000未満では活性エネルギー線照射前のハードコート層2の粘着性が残存したり、耐溶剤性が不足する。また、50000を越える場合には樹脂粘度が高くなりすぎ、インキの印刷作業性が低下する。
また、ハードコート層2に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、多官能イソシアネートを含有する。多官能イソシアネートとしては、格別の限定はなく、公知の各種材料を使用できる。たとえば、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニールメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、上記の3量体、多価アルコールと上記ジイソシアネートを反応させたプレポリマーなどを用いることができる。
また、ハードコート層2に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、ポリマーと多官能イソシアネートを重付加反応させた反応生成物以外に、必要に応じて以下のような成分を含有することができる。たとえば、反応性希釈モノマー、溶剤、着色剤などである。また、活性エネルギー線照射に際して電子線を用いる場合には、光重合開始剤を用いることなく充分架橋硬化を発揮することができるが、紫外線を用いる場合には、公知各種の光重合開始剤を添加する必要がある。
なお、ハードコート層2には顔料成分が1μm以上の粒子径のものを含まない。したがって、ハードコート層2がブロッキング防止剤を含まないので、転写成形品13の表面の平滑性が保たれ、ハードコート層2の透明性が優れたものとなる。
ハードコート層2の形成方法としては、グラビア印刷法などの印刷法があるが、数μm程度の比較的厚い膜を形成するために、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を用いるのが好ましい。
ハードコート層2は、基体シート1上への塗膜形成および巻き取り段階においては、活性エネルギー線は照射せず硬化反応させないままで留めておき、樹脂成型品7への転写後に活性エネルギー線を照射し硬化反応させるアフターキュアタイプである。また、ポリマーの水酸基と多官能イソシアネートとのウレタン硬化反応には一定の熱量が必要であるためハードコート層2の塗工後巻取り前に百数十度の熱処理をかける。
ブロッキング防止層3は、ハードコート層2がブロッキングを起こさないようにするために設けられた層である。ブロッキング防止層3は、熱可塑性アクリル樹脂や塩化ビニル共重合体樹脂など熱乾燥により指触乾燥する熱可塑性樹脂、あるいは二液硬化性ウレタン樹脂やメラミン系やエポキシ系などの熱硬化性樹脂で、ハードコート層2の形成直後に塗工するのが好ましい。すなわち、巻き取り時にブロッキング防止層3の塗工面が最表面になるようにするのが好ましい。このようにすると、ハードコート層2中にブロッキング防止剤が入っていなくてもブロッキングを防ぐことができる。具体的には、コーティングユニットが2ユニット以上ある多層ロール(グラビア)コーター、ダイを複数備えた多層スロットダイコーター、スリットが複数設けられた多層カーテンコーター、あるいは単層コーターを2台連結させたものなどを使用してハードコート層とブロッキング防止層とをインラインでロールツーロールにより形成することによって、ハードコート層2とブロッキング防止層3とが連続して形成された中間シート11を形成するとよい。
ブロッキング防止層3の厚みは0.5〜2μmとすればよい。この程度の厚みであれば、ブロッキングを防ぐ為、ブロッキング防止層3に塗膜の膜厚相当のブロッキング防止剤(シリカや樹脂ビーズ等)を加えても、透明性を損なうことはほとんどない。
また、ブロッキング防止層3にNCO価5以上のイソシアネートを含有させると、ハードコート層2中のポリマーに含有される水酸基と反応してウレタン結合による軽度の架橋物を形成することによって、ハードコート層2とブロッキング防止層3との密着力を高めることができる。
加飾層4の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。加飾層4の形成方法としては、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。加飾層4の厚さとしては、1〜30μmが好ましい。加飾層4は着色インキに限らず、金属蒸着層等を形成して金属光沢のある意匠表現をする場合もある。金属蒸着層の材質としては、アルミ、クロム、銅、スズなどを用いる。金属蒸着層の形成は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などを用いればよい。
また、接着層5を必要に応じて形成してもよい。接着層5は、転写法または成形同時転写法により転写材を樹脂成形品7に接着させるための層である。樹脂成形品7の材質がポリアクリル系樹脂の場合は、接着層5の材質としてポリアクリル系樹脂を用いるとよい。また、樹脂成形品7の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを、接着層5の材質として使用すればよい。接着層5の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコーティングや、グラビア印刷、スクリーン印刷法などを用いるとよい。接着層5の乾燥膜厚は、1〜5μmとするのが一般的である。
次に、転写シート12を使用して転写成形品13を製造する方法について説明する。
転写成形品13を形成するための樹脂成形品7に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂等の公知の熱可塑性樹脂がいずれも使用できる。これらの樹脂は単独あるいは2種以上を混合して使用することも可能である。
成形同時転写法によって、転写シート12から、樹脂成形品7上へ転写層6を転写する転写工程は次のようにして行う(図2参照)。まず、可動型と固定型とからなる成形用金型31内に転写シート12を転写層6が形成されていない面が金型キャビティに面するように送り込む。その際、枚葉の転写シート12を1枚ずつ送り込んでもよいし、長尺の転写シート12の必要部分を間欠的に送り込んでもよい。転写シート12の金型内の配置は、長尺の転写シート12を使用する場合、位置決め機構を有する送り装置を使用して、転写シート12と成形用金型31との見当が一致するようにするとよい。また、転写シート12を間欠的に送り込む際に、転写シート12の位置をセンサーで検出した後に転写シート12を可動型と固定型とで固定するようにしてもよい。成形用金型31を閉じた後、ゲートから成形樹脂32を金型内に射出充填させた後に冷却固化して樹脂成形品7を形成するのと同時にその面に転写シート12を接着させる(図2(a)参照)。樹脂成形品7を冷却した後、成形用金型31を開いて樹脂成形品7を取り出す。最後に、基体シート1を剥がすと、転写層6が樹脂成形品7の表面に転写され、転写工程が完了する(図2(b)参照)。こうして表面に転写層6を有する樹脂成形品7が形成される(図1(c)参照)。
この表面に転写層6を有する樹脂成形品7に対して、活性エネルギー線を照射することによって、ハードコート層2が硬化した転写成形品13が形成される(図1(d)参照)。この転写成形品13は、樹脂成形品7の表面にブロッキング防止層3と顔料成分に1μm以上の粒子径のものを含まないハードコート層2とが順次積層されており、活性エネルギー線の照射によってハードコート層2が収縮しても、表面平滑性および透明性を兼ね備えたものとなる。
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを基体シート1とし、連結させたリバースコーターを用いて、顔料成分に1μm以上の粒子径のものを含まないハードコート層2とブロッキング防止層3とをロールツーロールで形成することによって中間シート11を形成した。ここで、ハードコート層2は5μm厚のグリシジルメタアクリレートを主成分とするポリマーとイソホロンジイソシアネートとが重付加反応した、光重合開始剤を含む紫外線線硬化型のインキとし、ブロッキング防止層3は1μm厚のウレタン系インキとした。中間シート11の製造後の保管時にブロッキングは発生しなかった。
この中間シート11に対し、加飾層4、接着層5を順次グラビア印刷法により形成することによって、転写層6としてハードコート層2、ブロッキング防止層3、加飾層4および接着層5が積層された転写シート12を得た。ここで、加飾層4はアクリル系インキ、接着層5は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系インキとした。
このように形成された転写シート12を、ハードコート層2が形成されていない基体シート1の面が金型キャビティに面するように金型内に配置し、型締めした後、金型内に成形樹脂32を流し込み、冷却固化して樹脂成形品7を得た。得られた樹脂成形品7から基体シート1を剥離することによって、表面に転写層6を有する樹脂成形品7を得た。この樹脂成形品7に紫外線を照射することによってハードコート層2が硬化した転写成形品13を得た。
このようにして得られた転写成形品13は、樹脂成形品7の表面にブロッキング防止層3と顔料成分に1μm以上の粒子径のものを含まないハードコート層2とが順次積層されており、表面平滑性および透明性を兼ね備えたものであった。
本発明の転写成形品の製造方法を示す断面図である。 成形同時転写法により樹脂成形品の表面に転写層を設ける一工程を示す断面図である。 従来の転写成形品の製造方法を示す断面図である。
符号の説明
1 基体シート
2 ハードコート層
3 ブロッキング防止層
4 加飾層
5 接着層
6 転写層
7 樹脂成形品
11 中間シート
12 転写シート
13 転写成形品
31 成形用金型
32 成形樹脂
101 基体シート
102 ハードコート層
103 ブロッキング防止剤
104 加飾層
105 接着層
106 転写層
107 樹脂成形品
111 中間シート
112 転写シート
113 転写成形品

Claims (6)

  1. 基体シート上にハードコート層とブロッキング防止層とが転写層として順次積層形成され、ハードコート層が活性エネルギー線硬化性樹脂組成物で樹脂成形品への転写後に硬化するアフターキュアタイプであって、ブロッキング防止層が熱乾燥により指触乾燥する熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂であることを特徴とする転写成形品形成用の転写シート。
  2. ハードコート層中に含まれる顔料成分に1μm以上の粒子径のものを含まない請求項1に記載の転写シート。
  3. ハードコート層が、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子量5,000〜50,000のポリマーと多官能イソシアネートを有効成分として含有し、ブロッキング防止層がNCO価5以上のイソシアネートを含有する請求項1または2に記載の転写シート。
  4. 基体シート上にハードコート層とブロッキング防止層とを転写層として順次積層形成する際に、多層ロールコーターあるいは多層スロットダイコーター、あるいは多層カーテンコーター、あるいは単層コーターを2台連結させたものを使用してハードコート層とブロッキング防止層とをインラインでロールツーロールにより形成することを特徴とする転写成形品形成用の転写シートの製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の転写シートを、ハードコート層が形成されていない基体シートの面が金型キャビティに面するように金型内に配置し、金型内に成形樹脂を流し込み、冷却固化後に基体シートを剥離することによって表面に転写層を有する樹脂成形品を得て、この樹脂成形品に活性エネルギー線を照射することによってハードコート層を硬化させることを特徴とする転写成形品の製造方法。
  6. 樹脂成形品の表面にブロッキング防止層と顔料成分に1μm以上の粒子径のものを含まないハードコート層とが順次積層形成されたことを特徴とする転写成形品。
JP2008146446A 2008-06-04 2008-06-04 転写シート、転写シートの製造方法、転写成形品の製造方法および転写成形品 Active JP4994307B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008146446A JP4994307B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 転写シート、転写シートの製造方法、転写成形品の製造方法および転写成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008146446A JP4994307B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 転写シート、転写シートの製造方法、転写成形品の製造方法および転写成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009291996A JP2009291996A (ja) 2009-12-17
JP4994307B2 true JP4994307B2 (ja) 2012-08-08

Family

ID=41540644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008146446A Active JP4994307B2 (ja) 2008-06-04 2008-06-04 転写シート、転写シートの製造方法、転写成形品の製造方法および転写成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4994307B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104995028A (zh) * 2013-01-30 2015-10-21 凸版印刷株式会社 加饰用转印膜

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6511811B2 (ja) * 2014-03-31 2019-05-15 三菱ケミカル株式会社 積層体
JP6922823B2 (ja) 2017-04-21 2021-08-18 凸版印刷株式会社 転写箔およびovd部付印刷体
AU2018255043B2 (en) 2017-04-21 2022-12-08 Toppan Printing Co., Ltd. Hot-stamping foil, hot-stamping foil production method, and printing body equipped with laminated optical decoration body
CN113195238B (zh) 2018-12-27 2023-10-31 克瑞尼股份有限公司 表面应用型微光防伪安全性装置
DE112020004102T5 (de) 2019-08-29 2022-07-21 Toppan Inc. Heissprägefolie und Druckkörper mit optisch variablem Element
JP2021062580A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 凸版印刷株式会社 転写シート及びメラミン化粧板の製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3007326B2 (ja) * 1997-08-12 2000-02-07 日本写真印刷株式会社 耐摩耗性、耐薬品性に優れた転写材及び表面保護シート並びにこれらを用いた耐摩耗性、耐薬品性に優れた成形品の製造方法
JP2002321497A (ja) * 2001-04-26 2002-11-05 Nakajima Kogyo Kk 帯電防止転写箔及び成型品の製造方法
JP4683392B2 (ja) * 2006-06-22 2011-05-18 日本写真印刷株式会社 透明カバー部品用転写シート及び透明カバー部品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104995028A (zh) * 2013-01-30 2015-10-21 凸版印刷株式会社 加饰用转印膜
CN104995028B (zh) * 2013-01-30 2017-05-10 凸版印刷株式会社 加饰用转印膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009291996A (ja) 2009-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4994307B2 (ja) 転写シート、転写シートの製造方法、転写成形品の製造方法および転写成形品
JP5095598B2 (ja) 部分マット転写シートの製造方法
JP5060648B1 (ja) 転写シート及び転写シートの製造方法
JP6245178B2 (ja) 転写フィルム、成形品の製造方法及び転写フィルムの製造方法
WO2014119271A1 (ja) 加飾用転写フィルム
JP5050034B2 (ja) インモールド射出用転写フィルム
JP2008158142A (ja) ホログラム転写箔、及びその製造方法
KR20090130080A (ko) 인서트 성형용 필름 및 그를 사용한 수지 성형품
JP2010527823A (ja) 優れた立体感を有する転写シート
KR20100044806A (ko) 인서트 성형용 필름을 사용한 수지 성형품
KR100877183B1 (ko) 인서트 몰딩용 인쇄필름
JP5159980B1 (ja) クラックの発生を抑制できる転写シート
EP3006225A1 (en) Layering medium for transfer and printed matter
US7939165B2 (en) Protective sheet and method for manufacturing the same
KR100877184B1 (ko) 인서트 몰딩용 인쇄필름의 제조방법
JP3137618B2 (ja) インサート成形品製造用積層フィルムとこれを用いたインサートフィルムの製造方法、インサート成形品の製造方法
JP2010082830A (ja) 微小凹凸が形成された加飾成形品の製造方法
JP3955599B2 (ja) マットハードコート用転写シートおよびマットハードコート成形品の製造方法
KR20150073412A (ko) 장식 시트 및 그 제조 방법
JP4338512B2 (ja) 転写箔及びその製造方法、成形同時加飾成形品の製造方法
JP2014177062A (ja) 加飾成形体の製造方法
JP2010094861A (ja) 転写シート、転写成形品の製造方法および転写成形品
JP3127398B2 (ja) 耐光性を有する金属蒸着転写材、耐光性を有する金属蒸着成形品とその製造方法
JP2010082829A (ja) 微小凹凸が形成された加飾成形シートの製造方法
JP5630186B2 (ja) 転写箔およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120508

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4994307

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250