以下、本発明に係るラベルデータ作成装置、プログラム及び記録媒体をラベル印刷システムについて、具体化した一実施例に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
先ず、本実施例に係るラベル印刷システム1の概略構成について図1に基づき説明する。図1は本実施例に係るラベル印刷システム1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施例に係るラベル印刷システム1は、パーソナルコンピュータ等から構成されるラベルデータ作成装置の一例としてのコンピュータ装置2と、このコンピュータ装置2と信号ケーブルK1を介して接続されるテープ印刷装置3とから構成されている。
また、コンピュータ装置2は、ホストコントローラ4、表示装置(例えば、CRT、LCD等)5、キーボード6、マウス7、イメージスキャナ8、及びCDリード・ライター(CD−R/W)9から構成されている。尚、マウス7は、ジョイスティックやトラックボール等に置き換えてもよい。また、CD−R/W9は、MO装置、DVD装置等に置き換えてもよい。
次に、テープ印刷装置3の概略構成について図2乃至図5に基づいて説明する。
図2はテープ印刷装置3にロールシートホルダ13が装着された状態を上カバー14を開けて示す右側上方からの斜視図である。図3はロールシートホルダ13をテープ印刷装置に装着した状態を示す側断面図である。図4はテープ印刷装置3の上カバー14が開かれた状態を示す左前側上方からの斜視図である。図5はテープ印刷装置3の上カバー14が開かれた状態を示す左後側上方からの斜視図である。
図2乃至図5に示すように、テープ印刷装置3は、樹脂製の本体筐体11と、所定幅のロールシート12Aが巻回されたロールシートホルダ12を収納するロールシートホルダ収納部13の上側を覆うように後側上端縁部に開閉自在に取り付けられた透明樹脂製の側面視略半円形状に形成された上カバー14とから構成されている。このロールシート12Aは、自己発色性を有する長尺状の感熱シート(いわゆる、サーマルペーパー)や、該感熱シートの片面に粘着剤を介して離形紙が貼り合わされた長尺状の無定長ロールシート12Aや、この無定長ロールシート12Aの感熱シートが予め所定形状に一定ピッチでハーフカットされたダイカット等で構成され、ロールシートホルダ12に巻回されている。
また、上カバー14の前側のフロントカバー15には、印刷されたロールシート12Aを外部に排出するシート排出口15Aが形成されている。また、このシート排出口15Aの上側の前面部には電源ボタン16A、押下することによってシート排出口15Aの内側に設けられたカッターユニット17(図3参照)を駆動させてロールシート12Aを切断するカットボタン16B、押下することによってロールシート12Aを一定量搬送方向に排出するフィードボタン16Cが略水平に配置されている。
ここで、カッターユニット17は、図3に示すように、固定刃17Aと可動刃17Bから構成され、可動刃17BがDCモータ等で構成される切断用モータ84により上下方向に往復移動される。そして、印刷済みロールシート12Aの搬送方向後側の切断位置が、固定刃17Aに対向する位置まで搬送された場合には、切断用モータ84により可動刃17Bを上下方向に移動させることによって、この印刷済みロールシート12Aが切断される。また、固定刃17Aと可動刃17Bとによって切断されたロールシート12Aは、シート排出口15Aから排出される。尚、可動刃17Bは正面視V字形に構成されている。
また、図2及び図3に示すように、トレイ部材18がフロントカバー15の前側を覆うように、このフロントカバー15の下端縁部に開閉自在に取り付けられ、上端部に形成された凹み部18Aに指を掛けて前側に回動させて開くことができるように構成されている。
また、図5に示すように、本体筐体11の背面部には不図示の電源コードが接続されるインレット19が配設されると共に、その横側(図5中、左側である。)には、信号ケーブルK1が接続されるUSB(UniversalSerial Bus)コネクタ20が設けられている。
また、図2、図4及び図5に示すように、テープ印刷装置3は、ロールシートホルダ収納部13の搬送方向に対して略垂直方向の一方の側端縁部(図2中、右側側端縁部)に、ロールシートホルダ12を構成する位置決め保持部材21の外側方向に突設される断面略矩形状の取付部材22を嵌め込むことができるホルダ支持部材23が設けられている。このホルダ支持部材23には、幅方向上方に開口すると共に幅方向両側に開口する正面視略縦長Uの字状の第1位置決め溝部24が形成されている。
また、ロールシート12Aを挿入する挿入口26(図3参照)の後端縁部からロールシートホルダ収納部13の前側上端縁部まで略水平に延出された載置部29が設けられている。また、この載置部29の搬送方向後側の端縁角部には、ロールシート12Aの複数の幅寸法に対応して断面略L字状の5個の第2位置決め溝部30A〜30Eが形成されている。この各第2位置決め溝部30A〜30Eは、図3に示すように、ロールシートホルダ12を構成するガイド部材28の載置部29に当接する先端下端部分を上方から嵌め込むことができるように形成されている。
また、ロールシートホルダ収納部13の底面部には、ホルダ支持部材23の内側基端部から対向する側面部基端部まで搬送方向に対して略垂直に平面視横長四角形の位置決め凹部13Aが所定深さ(本実施形態では、約1.5〜3mmの深さである。)で形成されている。この位置決め凹部13Aの搬送方向幅寸法は、ロールシートホルダ12を構成する位置決め保持部材21及びガイド部材28の各下端縁部の幅寸法にほぼ等しくなるように形成されている。
また、位置決め凹部13Aのホルダ支持部材23の内側基端部には、位置決め保持部材21の下端縁部から略直角内側方向に延出されるシート判別部60(図6参照)に対向する部分が、位置決め凹部13Aよりもさらに所定深さ(本実施形態では、約1.5〜3mmの深さである。)だけ深くなるように形成された搬送方向に縦長の平面視長四角形の判別凹部13Bが形成されている。
また、この判別凹部13Bには、プッシュ式のマイクロスイッチ等から構成されて、ロールシート12Aの種別、材質、ロールシート幅等を判別するための6個のシート判別センサP1、P2、P3、P4、P5、P6がL字状に設けられている。
この各シート判別センサP1〜P6は、プランジャーとマイクロスイッチ等から構成される公知の機械式スイッチからなり、該各プランジャーの上端部は、該判別凹部13Bの底面部から位置決め凹部13Aの底面部近傍まで突き出るように設けられている。そして、この各シート判別センサP1〜P6に対して位置決め保持部材21の下端縁部から略直角内側方向に延出されるシート判別部60に形成される各センサ孔60A〜60F(図6参照)が有るか否かを検出して、そのオン・オフ信号によりロールシートホルダ12に装着されたロールシート12Aの種別、材質、ロールシート幅等を検出するものである。
尚、本実例の場合は、各シート判別センサP1〜P6は、そのプランジャーが常には、判別凹部13Bの底面から位置決め凹部13Aの底面部近傍まで突き出しており、マイクロスイッチがオフ状態になっている。そして、シート判別部60の各センサ孔60A〜60Fが、各シート判別センサP1〜P6に対向する位置に有る場合には、プランジャーが押下されずマイクロスイッチがオフ状態にあるので、オフ信号が出力される。
一方、シート判別部60の各センサ孔60A〜60Fが、各シート判別センサP1〜P6に対向する位置に無い場合には、プランジャーが押下されてマイクロスイッチがオン状態になるので、オン信号が出力される。従って、各シート判別センサP1〜P6によって6ビットの「0」、「1」信号が出力され、各シート判別センサP1〜P6が全てオフ状態の場合、即ち、ロールシートホルダ12が装着されていない場合には、6ビットの「000000」の信号が出力される。
また、ホルダ収納部4のホルダ支持部材23と反対側の側端縁部に対向する上カバー14の開口部周縁の内側には、断面円形状でリンクレバー34の厚さにほぼ等しい高さに形成された係合軸33が立設されている。そして、この係合軸33には、サーマルヘッド32(図3参照)を上下動させるリンクレバー34の一方の端縁部に形成された貫通孔が嵌め込まれ、このリンクレバー34の端縁部が回動可能且つ着脱可能に取り付けられている。
また、図3に示すように、挿入口26のロールシート搬送方向奥側には、プラテンローラ35のローラ軸35Aが回転自在に軸支されている。また、サーマルヘッド32は押圧バネ36によって上方に付勢されているヘッド支持部材37の上面に固定されている。また、このヘッド支持部材37の搬送方向に対して後側の端縁部は、フレーム38の背面部によって上下方向に揺動可能に支持されている。
そして、この上カバー14を後側方向に回動して開くことにより、リンクレバー34が上カバー14の動きに連動して後側方向に移動して、サーマルヘッド支持部材37が下方に移動されて、サーマルヘッド32が対向配置されているプラテンローラ35から離間される。これにより、ロールシート12Aを挿入口26から挿通して、プラテンローラ35とサーマルヘッド32との間に挿通可能な状態になる。
また、上カバー14を閉じた場合には、リンクレバー34が上カバー14の動きに連動して前側方向に移動し、サーマルヘッド支持部材37が上方に移動されて、サーマルヘッド32が押圧バネ36によってロールシート12Aをプラテンローラ35に押圧付勢して印刷可能な状態になる。
また、ロールシートホルダ収納部13の下側には、仕切壁39を介して、コンピュータ装置2からの指令によりサーマルヘッド32等の各機構部を駆動制御する制御回路部等が形成された制御基板40が設けられている。
次に、ロールシートホルダ12の概略構成について図6に基づいて説明する。
図6はロールシート12Aが装着されたロールシートホルダ12の一例を示す下方からの斜視図である。
図6に示すように、巻芯に巻回されたロールシート12Aが回転可能に装着されるロールシートホルダ12は、下記のように構成されている。
ロールシートホルダ12を構成するガイド部材28は、下側方向に延出されて、ロールシートホルダ収納部13の底面部に形成される位置決め凹部13Aに嵌入されて該位置決め凹部13Aの底面に当接される第1延出部63が形成されている。また、ガイド部材28は、ロールシート12Aの前側方向略1/4円周上の外側端面部を覆うように載置部29まで上側端縁部が前下がり状に延出される第2延出部64が形成されている。
この第2延出部64の下端面は略水平に形成され、先端側下端部は、装着されたロールシート12Aのシート幅に対向する各第2位置決め溝部30A〜30Eのいずれかに嵌入されるように構成されている。また、この第2延出部64の内側面によって装着されたロールシート12Aの一側端縁部を挿入口26まで案内するように構成されている(図2参照)。
また、ガイド部材28の内側面と位置決め保持部材21の内側面に立設されたホルダ軸部材62によって、ロールシート12Aが巻回された巻芯が回転可能に保持される。尚、ホルダ軸部材62は、ロールシート12Aの巻芯の各長さ寸法に対応して複数種類(本実施例では、12mm、17mm、29mm、38mm、62mmの5種類である。)の長さ寸法のものが設けられている。
また、位置決め保持部材21の取付部材22は、正面視下方向(図6中、下方向)に幅狭になるように形成され、テープ印刷装置3のホルダ支持部材23の下方向に幅狭な第1位置決め溝部24内に密着可能に形成されている。また、この取付部材22の突出高さ寸法は、この第1位置決め溝部24の幅寸法にほぼ等しく形成されている。これにより、ロールシートホルダ12を装着する場合は、取付部材22を第1位置決め溝部24に挿入することによって、該ロールシートホルダ12を位置決めしつつ装着することができる。
また、位置決め保持部材21の下端縁部は、ガイド部材28の下端縁部よりも所定長さ(本実施例では、約1mm〜2.5mmである。)下側方向に突出するように延出されると共に、該下端縁部には、略直角内側方向に所定長さ延出される略長四角形のシート判別部60が形成されている。また、このシート判別部60には、上述したように、各シート判別センサP1〜P6に対向する所定位置に貫通した各センサ孔60A〜60Fが略L字状に配置されて形成される。尚、図6中、各センサ孔60A〜60Fのうちの各センサ孔60A〜60Cが、シート判別部60に形成された状態を示している。
これにより、各センサ孔60A〜60Fは、6個のうちの最大5個形成されるため、各センサ孔60A〜60F毎の有無を「1」と「0」に対応させることにより、該ロールシートホルダ12に装着されたロールシート12Aの種別、材質、ロールシート幅等を「000001」〜「111111」の6ビットの符号によって表示することができる。尚、「000000」の6ビットの符号は、ロールシートホルダ12が装着されていないことを表している。
次に、ラベル印刷システム1を構成するコンピュータ装置2の回路構成について図7に基づいて説明する。図7は図1に示すコンピュータ装置2の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。
図7に示すように、コンピュータ装置2のホストコントローラ4は、CPU41、ROM42、RAM43、入出力インターフェース(I/F)44、通信用インターフェース(I/F)45、フロッピー(登録商標)ディスクコントローラ(FDC)46、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)47、ハードディスクコントローラ(HDC)48、ハードディスクドライブ(HDD)49、表示装置コントローラ50、モデム51等を備えている。また、CPU41、ROM42、RAM43、入出力インターフェース(I/F)44、通信用インターフェース(I/F)45、及びモデム51は、バス線52により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。また、入出力I/F44には、FDD47を駆動制御するFDC46を介してFDD47、HDD49を駆動制御するHDC48を介してHDD49、及び表示装置コントローラ50が接続されている。また、モデム51には電話回線53が接続されている。
そして、ホストコントローラ4には、入出力I/F44を介して文字や記号等を入力するためのキーボード6、表示装置5の表示画面上の座標を入力するためのマウス7、図面から外形線データ等を取り込むためのイメージスキャナ8、及び印刷用データや後述のレイアウト編集画面89(図12参照)を表示するレイアウト編集ソフト等の各種アプリケーションソフトウェア等をCD−ROM56に書き込み及び読み込むためのCD−R/W9が接続されている。また、ホストコントローラ4には、表示装置コントローラ50を介して表示装置5が接続され、後述のようにレイアウト編集画面89が表示され、無定長ロールシート12Aのレイアウト等が表示される。更に、ホストコントローラ4には、通信用I/F45及び信号ケーブルK1を介してテープ印刷装置3が接続される。
また、CPU41は、ラベル印刷システム1全体を制御し、ラベル印刷システム1の動作に関する全てのデータを管理する。また、ROM42には、一般のパーソナルコンピュータと同様に電源投入時にコンピュータ装置2を立ち上げてCPU41を起動させるための起動プログラムが格納されている。
また、RAM43は、CPU41が種々の制御を実行する際に、各種データを一時的に記憶するものであり、画像データ等のオブジェクト情報を記憶するオブジェクト情報記憶エリア43A、テープ印刷装置3に送信するテンプレートデータやキーボード6等を介して入力された文字列データや図柄データ等からなるラベルデータが記憶されるラベルデータ記憶エリア43B等が設けられている。
また、通信用I/F45は、例えば、セントロニクスインターフェースやUSB(UniversalSerial Bus)等から構成され、テープ印刷装置3や外部の電子機器(例えば、コンピュータ、レーザプリンタ等)と双方向データ通信が可能になっている。
また、HDD49に装着されるハードディスクには、MS−DOS(登録商標)やウィンドウズ(登録商標)システム等の各種オペレーティングシステム(OS)に加えて、テープ印刷装置3や外部の電子機器に対してデータの送受信を行うための通信用プロトコル、ブラウザや当該OSにて実行可能なワープロソフトや印刷用ラベルデータを作成するレイアウト編集ソフト等の各種アプリケーションソフトウェアが必要に応じて格納されている。
また、FDD47に着脱自在に装着されるフロッピー(登録商標)ディスク(FD)55には、各種印刷データが格納保存される。
また、CD−R/W9に着脱自在に装着される光ディスク(CD−ROM)56には、後述する印刷領域にテキストやオブジェクトを挿入表示して編集するレイアウト編集画面89等の制御処理の制御プログラム等と共に、GIF、JPEG、BMP等の様々な形式の各種オブジェクトのオブジェクト情報(例えば、オブジェクト名、オブジェクトの原画像の縦寸法、オブジェクトの原画像の横寸法、画像データ等である。)が記録されて、各種ラベル作成装置に供給される。
次に、ラベル印刷システム1を構成するテープ印刷装置3の回路構成について図8乃至図10に基づき説明する。
図8は図1に示すテープ印刷装置3の要部の回路構成を示す回路ブロック図である。図9はテープ印刷装置3のROMに記憶されるシート種類テーブルの一例を示す図である。図10はテープ印刷装置3のROMに記憶されるダイカット種類テーブルの一例を示す図である。
図8に示すように、テープ印刷装置3の制御基板40上に形成される制御回路部70は、CPU71、CG(キャラクタジェネレータ)ROM72、ROM73、フラッシュメモリ(EEPROM)74、RAM75、入出力インターフェース(I/F)76、通信用インターフェース(I/F)77等を備えている。また、CPU71、CGROM72、ROM73、フラッシュメモリ74、RAM75、入出力インターフェース(I/F)76、通信用インターフェース(I/F)77は、バス線78により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
ここに、CGROM72には各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されており、ドットパターンデータがCGROM72から読み出され、そのドットパターンデータに基づいてロールシート12Aの感熱シート上にドットパターンが印刷される。
また、ROM73は、各種のプログラムを記憶させておくものであり、無定長ロールシート12Aのラベル作成処理プログラム等のテープ印刷装置3の制御上必要な各種のプログラムが記憶されている。また、ROM73には、各シート判別センサP1〜P6から入力される6ビットの各符号に対するロールシート12Aの種別が格納されたシート種類テーブル731(図9参照)や、各シート判別センサP1〜P6から入力される6ビットの各符号に対するロールシート12Aの感熱シートの材質等が記憶されている。また、ROM73には、各ダイカットのダイカットラベルの寸法が格納されたダイカット種類テーブル732(図10参照)が記憶されている。
ここで、各シート判別センサP1〜P6から入力される6ビットの各符号に対するロールシート12Aの種別が格納されたシート種類テーブル731の一例について図9に基づいて説明する。
図9に示すように、シート種類テーブル731は、各シート判別センサP1〜P6から入力される6ビットの符号を表す「シート判別センサ」と、各6ビットの符号に対応するロールシート12Aの種類を表す「ロールシート種類」とから構成されている。
例えば、「シート判別センサ」が「110100」に対応する「ロールシート種類」には、12mm幅の無定長ロールシート12Aを表す「12mm無定長」が格納されている。また、「シート判別センサ」が「111001」に対応する「ロールシート種類」には、12mm幅の無定長ロールシート12Aの感熱シートが予め所定形状に一定ピッチでハーフカットされたダイカットを表す「12mmダイカット1」が格納されている。
ここで、各ダイカットのダイカットラベルの寸法が格納されたダイカット種類テーブル732の一例について図10に基づいて説明する。
図10に示すように、ダイカット種類テーブル732は、ダイカットの種類を表す「ダイカット種類」と、ハーフカットされたダイカットラベルの寸法を表す「幅×長さ」とから構成されている。例えば、「ダイカット種類」が「12mmダイカット1」に対応する「幅×長さ」には、「12mm×54mm」が格納されている。つまり、「12mmダイカット1」は、12mm幅の無定長ロールシート12Aの感熱シートが予め「12mm×54mm」のダイカットラベルに一定ピッチでハーフカットされている。
そして、CPU71はかかるROM73に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行なうものである。また、ROM73には、多数の文字等のキャラクタのそれぞれについて、各キャラクタの輪郭線を規定する輪郭線データ(アウトラインデータ)が各書体(ゴシック系書体、明朝体系書体等)毎に分類されてコードデータに対応して記憶されている。このアウトラインデータに基づいてドットパターンデータが印刷バッファ75A上に展開される。
また、フラッシュメモリ74は、外部のコンピュータ装置2等から受信した外字データ等のドットパターンデータや各種図柄データのドットパターンデータ等に登録番号を付して記憶させておくものであり、テープ印刷装置3の電源をオフしても記憶内容を保持している。
また、RAM75は、CPU71により演算された各種の演算結果を一時的に記憶させておくためのものであり、印刷バッファ75A、ワーク領域75B等の各種のメモリが設けられている。また、印刷バッファ75Aには、複数の文字や記号等の印刷用ドットパターンや各ドットの形成エネルギ量である印加パルス数等がドットパターンデータとして格納され、サーマルヘッド32はかかる印刷バッファ75Aに記憶されているドットパターンデータに従ってドット印刷を行う。
また、入出力I/F76には、シート判別センサP1〜P6、サーマルヘッド32を駆動する為の駆動回路81、プラテンローラ35を回転駆動するシート送りモータ82を駆動するために駆動回路83、可動刃17Bを上下に往復移動させる切断用モータ84を駆動するための駆動回路85等がそれぞれ接続されている。
また、通信用I/F77は、USBコネクタ20に接続され、外部のコンピュータ装置2と信号ケーブルK1によって接続され、双方向データ通信が可能になっている。従って、コンピュータ装置2のCPU41からテープ印刷装置3に装着されているロールシート12Aに関する情報の送信要求があった場合には、CPU71は、各シート判別センサP1〜P6の出力信号に基づいて当該テープ印刷装置3に装着されているロールシート12Aに関する情報をシート種類テーブル731やダイカット種類テーブル732等から読み出し、コンピュータ装置2に送信する。また、CPU71は、コンピュータ装置2のCPU41から送信された印刷指示コマンドと印刷データに基づいてラベルシートを作成する。
次に、このように構成されたテープ印刷システム1のコンピュータ装置2のCPU41によるロールシート12Aに印刷するオブジェクトをラベル切断位置に合わせて最大化するオブジェクト最大化処理について図11乃至図18に基づいて説明する。
図11は図1に示すコンピュータ装置2のCPU41によるロールシート12Aに印刷するオブジェクトをラベル切断位置に合わせて最大化するオブジェクト最大化処理を示すメインフローチャートである。図12は図11の「オブジェクトの最大化処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。図13は固定長印刷モードに設定された場合のレイアウトの一例を示す図である。図14は図13のレイアウト上に3個のラベルにフルカットするフルカットラインが設けられた一例を示す図である。図15は図14のレイアウト上に1個のオブジェクトを入力した一例を示す図である。図16は図15のオブジェクトの最大化を指示する一例を示す図である。図17は図16のオブジェクトを最大化してラベル内に挿入した一例を示す図である。図18は図15のオブジェクトの比率を保った最大化を指示する一例を示す図である。図19は図18のオブジェクトを比率を保って最大化してラベル内に挿入した一例を示す図である。図20は図13のレイアウト上に1個のオブジェクトを入力した一例を示す図である。図21は図20のオブジェクトを最大化してレイアウト内に挿入した一例を示す図である。図22は図20のオブジェクトを比率を保って最大化してレイアウト内に挿入した一例を示す図である。
図11に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、コンピュータ装置2のCPU41は、コンピュータ装置2のホストコントローラ4全体の初期化を行う。具体的には、CPU41、RAM43、入出力インターフェース44及び通信用インターフェース45の動作チェックや初期化を行い、更に入出力インターフェース44に接続されている表示装置5の初期化を行う。そして、異常がなければ、CPU41は、RAM43に格納するデータや各部機能の初期化を行う。
これらが完了後、CPU41は、無定長ロールシート12A等に印刷するラベルデータを作成するためのレイアウト編集ソフトが起動された場合には、通信用インターフェース45を介して、テープ印刷装置3のCPU71から当該テープ印刷装置3に装着されているロールシート12Aの種類(無定長ロールシート、ダイカット等である。)、シート幅、ダイカットラベルの寸法等のロールシート12Aに関する情報を取得する。続いて、CPU41は、テープ印刷装置3から取得したロールシート12Aに関する情報に基づいて、表示装置5の表示画面に後述のレイアウト編集画面89(図13参照)を表示する。
続いて、S12において、CPU41は、キーボード6やマウス7等によってレイアウト上のフルカット位置又はハーフカット位置の入力やテキストや図形等のオブジェクトの入力を待つ(S12:NO)。
そして、キーボード6やマウス7等によって、レイアウト上のフルカット位置又はハーフカット位置の入力やテキストや図形等のオブジェクトの入力がされた場合には(S12:YES)、CPU41は、レイアウト編集画面89に表示された無定長ロールシート12A等を表す長四角形のレイアウト91(図13参照)上に、フルカット位置又はハーフカット位置を表すフルカットライン(図14参照)又はハーフカットラインを表示し、また、レイアウト91上に入力されたオブジェクトを挿入後、S13の処理に移行する。
ここで、キーボード6やマウス7等によって、レイアウト91上のフルカット位置の入力がされた後、テキストのオブジェクトが入力された一例について図13乃至図15に基づいて説明する。尚、レイアウト編集ソフトが起動された場合には、無定長ロールシート12Aの印刷モードは、自由長印刷モードに設定され、印刷するテキストは横書きに設定される。そして、ユーザが固定長印刷モードに設定することにより、レイアウト91は、所定の固定長さに設定される。例えば、シート幅12mmの場合には、レイアウト91は、約54mmの固定長さに最初設定され、ユーザの操作により固定長さを変更することができる。
図13に示すように、CPU41は、表示装置5に、レイアウト表示画面90が形成されたレイアウト編集画面89を表示する。そして、テープ印刷装置3にシート幅が12mmの無定長ロールシート12Aが装着されて、固定長印刷モードに設定された場合には、CPU41は、レイアウト表示画面90に無定長ロールシート12Aを表す幅が12mmで搬送方向長さが約54mmの長四角形のレイアウト91を、印刷するテキストが横書きであるため、レイアウト91の搬送方向がレイアウト表示画面90の左右方向に沿うように表示する。そして、レイアウト91の内側に横長四角形の印刷領域91Aを細い破線で表示する。
また、CPU41は、印刷するテキストが横書きであると共に、無定長ロールシート12Aが装着されていることを表すため、幅が12mmの半透明横長四角形のシルエット92をレイアウト91の右側端縁部(搬送方向後側)からレイアウト表示画面90の側端縁部まで暗く表示する。尚、シルエット92は、自由長印刷モードで設定可能な自由長さの最大長さに対応する長さまで表示可能である。また、CPU41は、レイアウト91の左側端縁部(搬送方向先端縁部)の外側に、該左側端縁部に平行にシート幅を表す「12mm」の文字列を表示して、当該レイアウト91の搬送方向を表す。
そして、図14に示すように、ユーザが、マウス7によりレイアウト91を3個の各ラベル95、96、97にカットするフルカット位置をレイアウト91上の2カ所の位置に入力した場合には、CPU41は、各フルカット位置に各フルカットライン98、99を鋏マークと共に直線でシート幅方向に表示する。また、CPU41は、各ラベル95〜97の内側に四角形の各印刷領域95A、96A、97Aを細い破線で表示する。尚、ユーザが、マウス7によりレイアウト91上にハーフカット位置を入力した場合には、CPU41は、このハーフカット位置にハーフカットラインを鋏マークと共に点線でシート幅方向に表示する。
そして、図15に示すように、マウス7でラベル95の印刷領域95Aの搬送方向後端部(図13中、右端部である。)がクリックされた後、キーボード6から「A」、「B」、「C」が入力された場合には、CPU41は、レイアウト91の3個の各ラベル95〜97に分割される前の印刷領域91Aに入る最大フォントサイズで「ABC」のテキストのオブジェクト101を太い破線で囲んで表示する。従って、「ABC」のテキストのオブジェクト101は、各ラベル95〜97に渡って表示され、当該オブジェクト101の左右方向の中心位置は、中央のラベル96上に位置している。尚、オブジェクト101は、マウス7でレイアウト91上の任意の位置にドラッグ可能である。
続いて、図11に示すように、S13において、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトを最大化してレイアウト91内又は分割されたラベル内に最大化して挿入するように指示する最大化挿入指示が入力されたか否かを判定する判定処理を実行する。
ここで、最大化挿入指示は、後述のように、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102(図16参照)をマウス7でクリックすることによって表示されるメニュー画面103(図16、図17参照)から「サイズ変更(S)」のメニュー105(図16、図17参照)をマウス7でクリックすることにより指示することができる。
そして、最大化挿入指示が入力された場合には(S13:YES)、CPU41は、S14の処理に移行する。S14において、CPU41は、後述の「オブジェクトの最大化処理」のサブ処理(図12参照)を実行後、再度、S12以降の処理を実行する。
一方、最大化挿入指示が入力されていない場合には(S13:NO)、CPU41は、S15の処理に移行する。S15において、CPU41は、レイアウト編集ソフトの終了メニュー又は終了ボタンがマウス7でクリックされたか否かを判定する判定処理を実行する。そして、レイアウト編集ソフトの終了メニュー又は終了ボタンがマウス7でクリックされた場合には(S15:YES)、CPU41は、レイアウト編集画面89を表示装置5の表示画面から消去して、当該処理を終了する。
また、一方、レイアウト編集ソフトの終了メニュー又は終了ボタンがマウス7でクリックされていない場合には(S15:NO)、CPU41は、S16の処理に移行する。S16において、CPU41は、その他の処理を実行する。その他の処理には、印刷メニュー画面の呼び出し指示に対する印刷メニュー画面の表示や、印刷メニューのマウス7によるクリックに対するテープ印刷装置3に対するラベルデータの出力処理等が含まれる。そして、その他の処理が完了すると、CPU41は、再度、S12以降の処理を実行する。
次に、上記S14で実行される「オブジェクトの最大化処理」のサブ処理について図12に基づいて説明する。
図12に示すように、先ず、S111において、CPU41は、レイアウト91上にフルカットライン又はハーフカットラインがあるか否か、即ち、レイアウト91が複数のラベルに分割されているか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、レイアウト91上にフルカットライン又はハーフカットラインがある場合には(S111:YES)、CPU41は、S112の処理に移行する。S112において、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトを最大化して配置するラベル(配置ラベル)を決定して、RAM43に記憶する。具体的には、CPU41は、オブジェクトの搬送方向の中心位置に位置するラベルを当該オブジェクトを配置するラベル(配置ラベル)として決定する。また、レイアウト91上の複数のオブジェクトが選択された場合には、CPU41は、この選択された複数のオブジェクトを囲む最小の矩形の搬送方向の中心位置に位置するラベルを当該複数のオブジェクトを配置するラベル(配置ラベル)として決定する。
そしてまた、S113において、CPU41は、S112で決定したラベル(配置ラベル)の印刷領域の座標を取得して、RAM43に記憶する。
続いて、S114において、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトの縦方向と横方向の比率を保った状態で、S112で決定したラベル(配置ラベル)内に最大化して配置する旨が指示されたか否かを判定する判定処理を実行する。つまり、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトをS112で決定したラベル(配置ラベル)内に最大化して配置する旨が指示されたか否かを判定する判定処理を実行する。
具体的には、後述のように、ユーザが、「サイズ変更(S)」のメニュー105(図16、図17参照)をマウス7でクリックすることによって表示される選択画面106(図16、図17参照)から「比率を保って最大化(P)」のメニュー108(図16、図17参照)をマウス7でクリックした場合に、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトの縦方向と横方向の比率を保った状態で、S112で決定したラベル(配置ラベル)内に最大化して配置する旨が指示されたと判定する。また一方、ユーザが、選択画面106から「最大化(M)」のメニュー107(図16、図17参照)をマウス7でクリックした場合に、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトをS112で決定したラベル(配置ラベル)内に最大化して配置する旨が指示されたと判定する。
そして、レイアウト91上のオブジェクトの縦方向と横方向の比率を保った状態で、S112で決定したラベル(配置ラベル)内に最大化して配置する旨が指示されていない場合には(S114:NO)、CPU41は、S115の処理に移行する。つまり、レイアウト91上のオブジェクトをS112で決定したラベル(配置ラベル)内に最大化して配置する旨が指示された場合には(S114:NO)、CPU41は、S115の処理に移行する。
S115において、CPU41は、上記S112で決定したラベル(配置ラベル)の印刷領域の座標をRAM43から読み出す。そして、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトを当該ラベル(配置ラベル)の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該ラベル(配置ラベル)の印刷領域内に最大化して配置することができる最大化オブジェクトを作成してRAM43に記憶する。また、複数のオブジェクトが選択された場合には、CPU41は、この選択された複数のオブジェクトを囲む最小の矩形を当該ラベル(配置ラベル)の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該ラベル(配置ラベル)の印刷領域内に最大化するように、それぞれのオブジェクトを拡大又は縮小して該ラベル(配置ラベル)の印刷領域内に配置することができる最大化オブジェクトを作成してRAM43に記憶する。
続いて、S116において、CPU41は、RAM43から最大化オブジェクトを読み出し、上記S112で決定したラベル(配置ラベル)の印刷領域にラベルデータとして挿入表示後、当該処理を終了する。
ここで、上記図15で入力したオブジェクト101を最大化してラベル96に挿入する一例について図16及び図17に基づいて説明する。
図16に示すように、ユーザが、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102をマウス7でクリックすることによって表示されるメニュー画面103から「サイズ変更(S)」のメニュー105をマウス7でクリックすることによって、選択画面106が表示される。そして、ユーザが、選択画面106から「最大化(M)」のメニュー107をマウス7でクリックして選択した場合には、CPU41は、先ず、レイアウト91上のオブジェクト101の搬送方向の中心位置に位置するラベル96を当該オブジェクト101を配置するラベル(配置ラベル)として決定する(S112)。
続いて、CPU41は、ラベル96の印刷領域96Aの座標を取得してRAM43に記憶する(S113)。そして、ユーザが、選択画面106から「最大化(M)」のメニュー107をマウス7でクリックして選択していることから、図17に示すように、CPU41は、RAM43から印刷領域96Aの座標を読み出す。続いて、CPU41は、オブジェクト101をラベル96の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該印刷領域96A内に最大化して配置することができる最大化オブジェクト101Aを作成して、RAM43に記憶する(S114:NO〜S115)。そして、CPU41は、RAM43から最大化オブジェクト101Aを読み出し、ラベル96(配置ラベル)の印刷領域96Aにラベルデータとして挿入表示する(S116)。
一方、図12に示すように、上記S114でレイアウト91上のオブジェクトの縦方向と横方向の比率を保った状態で、S112で決定したラベル(配置ラベル)内に最大化して配置する旨が指示された場合には(S114:YES)、CPU41は、S117の処理に移行する。
S117において、CPU41は、上記S112で決定したラベル(配置ラベル)の印刷領域の座標をRAM43から読み出す。そして、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトを縦方向と横方向との比率を保った状態で当該ラベル(配置ラベル)の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該ラベル(配置ラベル)の印刷領域内に最大化して配置することができる最大化オブジェクトを作成してRAM43に記憶後、S116以降の処理を実行する。また、複数のオブジェクトが選択された場合には、CPU41は、この選択された複数のオブジェクトを囲む最小の矩形を縦方向と横方向との比率を保った状態で当該ラベル(配置ラベル)の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該ラベル(配置ラベル)の印刷領域内に最大化するように、それぞれのオブジェクトを縦方向と横方向との比率を保った状態で拡大又は縮小して該ラベル(配置ラベル)の印刷領域内に配置することができる最大化オブジェクトを作成してRAM43に記憶後、S116以降の処理を実行する。
ここで、上記図15で入力したオブジェクト101を縦方向と横方向との比率を保った状態で最大化してラベル96に挿入する一例について図18及び図19に基づいて説明する。
図18に示すように、上記図16と同様に、ユーザが、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102をマウス7でクリック後、メニュー画面103から「サイズ変更(S)」のメニュー105をマウス7でクリックすることによって、選択画面106が表示される。そして、ユーザが、選択画面106から「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7でクリックして選択した場合には、CPU41は、先ず、レイアウト91上のオブジェクト101の搬送方向の中心位置に位置するラベル96を当該オブジェクト101を配置するラベル96(配置ラベル)として決定する(S112)。
続いて、CPU41は、ラベル96の印刷領域96Aの座標を取得してRAM43に記憶する(S113)。そして、ユーザが、選択画面106から「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7でクリックして選択していることから、図19に示すように、CPU41は、RAM43から印刷領域96Aの座標を読み出す。続いて、CPU41は、オブジェクト101を縦方向と横方向との比率を保った状態でラベル96の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該ラベル96(配置ラベル)の印刷領域96A内に最大化して配置することができる最大化オブジェクト101Bを作成してRAM43に記憶する(S114:YES〜S117)。そして、CPU41は、RAM43から最大化オブジェクト101Bを読み出し、ラベル96(配置ラベル)の印刷領域96Aにラベルデータとして挿入表示する(S116)。
他方、図12に示すように、上記S111でレイアウト91上にフルカットライン又はハーフカットラインが無い場合には(S111:NO)、CPU41は、S118の処理に移行する。S118において、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91A(図13参照)の座標を取得して、RAM43に記憶後、上記S114の処理に移行する。
S114において、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトの縦方向と横方向の比率を保った状態で、当該レイアウト91内に最大化して配置する旨が指示されたか否かを判定する判定処理を実行する。つまり、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトを当該レイアウト91内に最大化して配置する旨が指示されたか否かを判定する判定処理を実行する。
具体的には、ユーザが、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102をマウス7でクリック後、メニュー画面103から「サイズ変更(S)」のメニュー105をマウス7でクリックすることによって、選択画面106が表示される。そして、ユーザが、選択画面106から「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7でクリックした場合に、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトの縦方向と横方向の比率を保った状態で、当該レイアウト91内に最大化して配置する旨が指示されたと判定する。また一方、ユーザが、選択画面106から「最大化(M)」のメニュー107をマウス7でクリックした場合に、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトを当該レイアウト91内に最大化して配置する旨が指示されたと判定する。
そして、レイアウト91上のオブジェクトの縦方向と横方向の比率を保った状態で、当該レイアウト91内に最大化して配置する旨が指示されていない場合には(S114:NO)、CPU41は、S115の処理に移行する。つまり、レイアウト91上のオブジェクトを当該レイアウト91内に最大化して配置する旨が指示された場合には(S114:NO)、CPU41は、S115の処理に移行する。
S115において、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91Aの座標をRAM43から読み出す。そして、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトを当該レイアウト91の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該印刷領域91A内に最大化して配置することができる最大化オブジェクトを作成してRAM43に記憶する。また、複数のオブジェクトが選択された場合には、CPU41は、この選択された複数のオブジェクトを囲む最小の矩形を当該レイアウト91の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該印刷領域91A内に最大化するように、それぞれのオブジェクトを拡大又は縮小して該印刷領域91A内に最大化して配置することができる最大化オブジェクトを作成してRAM43に記憶する。
続いて、S116において、CPU41は、RAM43から最大化オブジェクトを読み出し、レイアウト91の印刷領域91Aにラベルデータとして挿入表示後、当該処理を終了する。
ここで、レイアウト91上に入力したオブジェクトを最大化して、当該レイアウト91に挿入する一例について図20及び図21に基づいて説明する。
例えば、図20に示すように、上記S12で、マウス7でフルカットライン又はハーフカットラインが無いレイアウト91上がクリックされた後、キーボード6から「A」、「B」、「C」が入力された場合には、CPU41は、印刷領域91Aに入る最大フォントサイズで「ABC」のテキストのオブジェクト111を太い破線で囲んで表示する。
そして、上記図16に示すように、ユーザが、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102をマウス7でクリックすることによって表示されるメニュー画面103から「サイズ変更(S)」のメニュー105をマウス7でクリックすることによって、選択画面106が表示される。そして、ユーザが、選択画面106から「最大化(M)」のメニュー107をマウス7でクリックして選択した場合には、CPU41は、先ず、レイアウト91の印刷領域91Aの座標を取得してRAM43に記憶する(S111:NO〜S118)。
そして、ユーザが、選択画面106から「最大化(M)」のメニュー107をマウス7でクリックして選択していることから、図21に示すように、CPU41は、RAM43から印刷領域91Aの座標を読み出す。続いて、CPU41は、オブジェクト111をレイアウト91の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該印刷領域91A内に最大化して配置することができる最大化オブジェクト111Aを作成して、RAM43に記憶する(S114:NO〜S115)。そして、CPU41は、RAM43から最大化オブジェクト111Aを読み出し、レイアウト91の印刷領域91Aにラベルデータとして挿入表示する(S116)。
一方、図12に示すように、上記S114でレイアウト91上のオブジェクトの縦方向と横方向の比率を保った状態で、レイアウト91内に最大化して配置する旨が指示された場合には(S114:YES)、CPU41は、S117の処理に移行する。
S117において、CPU41は、レイアウト91の印刷領域91Aの座標をRAM43から読み出す。そして、CPU41は、レイアウト91上のオブジェクトを縦方向と横方向との比率を保った状態で当該レイアウト91の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該レイアウト91の印刷領域91A内に最大化して配置することができる最大化オブジェクトを作成してRAM43に記憶後、S116以降の処理を実行する。また、複数のオブジェクトが選択された場合には、CPU41は、この選択された複数のオブジェクトを囲む最小の矩形を縦方向と横方向との比率を保った状態で当該レイアウト91の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該印刷領域91A内に最大化するように、それぞれのオブジェクトを縦方向と横方向との比率を保った状態で拡大又は縮小して該印刷領域91A内に最大化して配置することができる最大化オブジェクトを作成してRAM43に記憶後、S116以降の処理を実行する。
ここで、図20に示すオブジェクト111を縦方向と横方向との比率を保った状態で最大化して、当該レイアウト91に挿入する一例について図21に基づいて説明する。
例えば、上記図18に示すように、ユーザが、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102をマウス7でクリックすることによって表示されるメニュー画面103から「サイズ変更(S)」のメニュー105をマウス7でクリックすることによって、選択画面106が表示される。そして、ユーザが、選択画面106から「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7でクリックして選択した場合には、CPU41は、先ず、レイアウト91の印刷領域91Aの座標を取得してRAM43に記憶する(S111:NO〜S118)。
そして、ユーザが、選択画面106から「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7でクリックして選択していることから、図22に示すように、CPU41は、RAM43から印刷領域91Aの座標を読み出す。続いて、CPU41は、オブジェクト111を縦方向と横方向との比率を保った状態でレイアウト91の幅方向及び搬送方向に拡大又は縮小して該レイアウト91の印刷領域91A内に最大化して配置することができる最大化オブジェクト111Bを作成してRAM43に記憶する(S114:YES〜S117)。そして、CPU41は、RAM43から最大化オブジェクト111Bを読み出し、レイアウト91の印刷領域91Aにラベルデータとして左寄せで挿入表示する(S116)。
ここで、コンピュータ装置2は、ラベルデータ作成装置として機能する。また、CPU41、ROM42、RAM43及び表示装置5は、表示手段を構成する。また、ロールシート12A、無定長ロールシート12Aは、印刷媒体として機能する。また、CPU41、ROM42、RAM43、HDD49は、印刷データ作成・編集手段、レイアウト表示手段、判定手段、ラベル決定手段、最大化手段、比率最大化手段を構成する。また、キーボード6は、入力手段として機能する。また、レイアウトボタン102、メニュー画面103、メニュー105、選択画面106、メニュー107、マウス7は、最大化指示手段を構成する。また、レイアウトボタン102、メニュー画面103、メニュー105、画面106、メニュー108、マウス7は、比率最大化指示手段を構成する。
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るラベル印刷システム1では、レイアウト91上にフルカットライン又はハーフカットラインがある場合に、ユーザが、レイアウト91上にオブジェクトを入力して、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102、「サイズ変更(S)」のメニュー105、「最大化(M)」のメニュー107をマウス7で順次クリックして選択することによって、レイアウト91上のオブジェクトの搬送方向の中心位置に位置するラベル(配置ラベル)の印刷領域内に、当該オブジェクトを最大化してラベルデータとして挿入表示することができる(S111:YES〜S114:NO〜S116)。
従って、ユーザは、レイアウトボタン102、「サイズ変更(S)」のメニュー105、「最大化(M)」のメニュー107をマウス7で順次クリックして選択することによって、レイアウト91上に入力したオブジェクトをフルカットライン又はハーフカットラインで切断されることなく、オブジェクトの搬送方向の中心位置に位置するラベル(配置ラベル)上で最大化することが可能となる。
また、レイアウト91上にフルカットライン又はハーフカットラインがある場合に、ユーザが、レイアウト91上にオブジェクトを入力して、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102、「サイズ変更(S)」のメニュー105、「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7で順次クリックして選択することによって、レイアウト91上のオブジェクトの搬送方向の中心位置に位置するラベル(配置ラベル)の印刷領域内に、当該オブジェクトを縦方向と横方向の比率を保った状態で最大化してラベルデータとして挿入表示することができる(S111:YES〜S114:YES〜S117〜S116)。
従って、ユーザは、レイアウトボタン102、「サイズ変更(S)」のメニュー105、「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7で順次クリックして選択することによって、入力したオブジェクトをフルカットライン又はハーフカットラインで切断されることなく、オブジェクトの搬送方向の中心位置に位置するラベル(配置ラベル)上で、縦方向と横方向との比率を保った状態で最大化することが可能となる。
また、ユーザは、レイアウト91上に入力したオブジェクトの搬送方向中心位置が所望のラベル上に位置するように、該オブジェクトをドラッグすることによって、レイアウト91上の任意のラベル(配置ラベル)内に当該オブジェクトを最大化してラベルデータとして挿入することが可能となる。
また、レイアウト91上にフルカットライン又はハーフカットラインが無い場合に、ユーザが、レイアウト91上にオブジェクトを入力して、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102、「サイズ変更(S)」のメニュー105、「最大化(M)」のメニュー107をマウス7で順次クリックして選択することによって、レイアウト91の印刷領域91A内に、当該オブジェクトを最大化してラベルデータとして挿入表示することができる(S111:NO〜S118〜〜S114:NO〜S116)。
従って、ユーザは、レイアウトボタン102、「サイズ変更(S)」のメニュー105、「最大化(M)」のメニュー107をマウス7で順次クリックして選択することによって、レイアウト91上に入力したオブジェクトをレイアウト91の印刷領域91A内で最大化することが可能となる。
また、レイアウト91上にフルカットライン又はハーフカットラインが無い場合に、ユーザが、レイアウト91上にオブジェクトを入力して、レイアウト編集画面89のレイアウトボタン102、「サイズ変更(S)」のメニュー105、「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7で順次クリックして選択することによって、レイアウト91の印刷領域91A内に、当該オブジェクトを縦方向と横方向の比率を保った状態で最大化してラベルデータとして挿入表示することができる(S111:NO〜S118〜S114:YES〜S117〜S116)。
従って、ユーザは、レイアウトボタン102、「サイズ変更(S)」のメニュー105、「比率を保って最大化(P)」のメニュー108をマウス7で順次クリックして選択することによって、レイアウト91上に入力したオブジェクトをレイアウト91の印刷領域91A内で、縦方向と横方向との比率を保った状態で最大化することが可能となる。
尚、本発明は前記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。