JP4978043B2 - イメージ情報評価方法 - Google Patents
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Description
なお、本発明は、有体物の商品のみならず、サービスに代表される無体物の商品をも対象とすることができる。また、本発明における消費者は、実際に商品を購入した者のみならず、購入に至らずとも購入する可能性のある者(潜在的な消費者)をも含む概念である。
例えば、新聞の折り込みチラシ、テレビCM、インターネットでの情報の提供、ダイレクトメール、展示会の開催、電話による営業、販売担当者との直接的な営業などといった様々な種類のメディアを用いて、商品提供者は商品の情報を提供し、消費者はこられメディアから商品情報を得て商品購入を検討する。
これらの多くは、実際の着色をアプリケーションの使用者に委ねており、デザイン制作に不慣れな使用者はイメージを的確に表すことが困難である。
商品情報の提供メディアの種類としては、例えば、新聞の折り込みチラシ、テレビCM、インターネットでの情報の提供、ダイレクトメール、展示会の開催、電話による営業、販売担当者との直接的な営業など、消費者に特定の商品に係る情報を提供するための様々な方法があり、購買意欲を高めるには消費者の嗜好やニーズ等にマッチしたイメージを与えるデザインのメディアによって商品情報が提供されることが重要である。
なお、デザイン制作者や消費者が表現したイメージ情報は、デザイン制作者から取得した商品情報提供メディアのデザイン制作の際に目標とするイメージに関する情報である目標イメージ情報や、実際のデザインから消費者が受けるイメージに関する情報であるユーザイメージ情報として、表示画面を分割した各領域にイメージに関する情報を割り当てたイメージマップ画面上に表示し、当該表示した情報間の乖離を評価するMIGF処理に用いることができる。
すなわち、デザイン制作者や消費者がイメージを、形容詞等の理性的に考えて表現する要素だけでなく、配色等の直感的な表現ができる要素でも自己のイメージを表現できるので、より適切な要素による表現でイメージ情報を評価装置に入力することができる。
これにより、複数種類の要素によるイメージ表現を融合させる等した代表値を得ることができ、MIGF処理に用いる目標イメージ情報やユーザイメージ情報を、デザイン制作者や消費者のイメージをより精度良く表したものとすることができる。
また、本発明では、イメージマップは、表示画面を分割した各領域にイメージに関する情報を所定の傾向をもって割り当て、その所定の傾向の変化を示す座標軸を含むようにしてもよい。
図1には本発明の全体的な概要を示してあり、同図を参照して、先ず本発明でなされる処理の概要を説明する。
なお、必要に応じて、メディアの購買プロセスに係る部分200をMPGF(Media Process Gap Finding)、メディアのデザインに係る部分300をMIGF(Media Image Gap Finding)と記す。
また、本発明に主に係る部分は、MPGF200と消費者モデルに係る部分100である。
消費者モデル105は、例えば、パーソナリティ、行動特性、商品に対する価値観等の因子に基づいて類似する消費者を代表するモデル情報であり、クラスタ化した消費者を心理的価値観で説明する情報として利用できる。
なお、利便性のために、消費者モデル毎のプロフィール106を作成してもよい。また、既に商品購入をした等のことでパーソナリティ等を把握している顧客についても、顧客DB107に顧客因子や購買履歴情報等を記録しておき、これら情報をRFM分析、相関分析、クラスタ分析等といった公知の方法でデータ解析108をし、当該解析により複数の顧客をその因子でクラスタ化した購買モデル109を生成し、これら顧客の情報や購買モデル情報を上記の消費者や消費者モデルとして利用してもよい。
消費者のアンケート回答から取得したAP×RPマトリックスデータ203は、購買プロセスの段階毎に消費者が特定の商品について情報を取得するために利用するであろう(または、利用した)メディア種別を含み、消費者が商品購入を検討するために期待している商品情報の提供方法を表している。
また、コミュニケーションモデル206には想定購買導線と想定心理導線も表示され、更には、これら導線間の乖離が所定以上の部分には「GAP」等といったマーク表示がされる。なお、データ解析205において、設定された乖離量に基づいてマーク表示する部分が特定され、所定のマーク表示がなされる。
図2には本実施例に係るシステムの概要を示してあり、本例のシステムは、ネットワーク3を介して接続されるマネジメントサーバ1とクライアントコンピュータ2とを有している。
なお、マネジメントサーバ1は、プロセッサやメモリ等といった公知のコンピュータハードウエアを有しており、当該ハードウエアにより本発明に係る購買評価プログラムを実行することで、後述するように、本発明に係る諸機能が構成される。すなわち、マネジメントサーバ1が、商品の購買に係る購買プロセスにおいて商品提供者が提供する商品情報と、当該購買プロセスにおいて商品の消費者が欲する商品情報との乖離を可視化処理する購買プロセス評価装置を構成している(本実施例では、デザイン評価装置をも構成している)。
制御部11は、記憶部12に保存された本例に係るプログラムを読み出して実行し、また、処理に必要なデータを入力部13やネットワーク3から取り込み、記憶部12に格納する。また、制御部11は、処理に必要な場合には、記憶部12に保持されたデータを読み出して処理を行い、さらに、処理結果を再び記憶部12に格納し、必要に応じて出力部14やネットワーク3に出力する。
上記構成のクライアントコンピュータ2により実行されるデザインイメージ評価処理(MIGF処理300)を図4〜図22を参照して説明する。
なお、以下の説明においては便宜上、オペレータはマネジメントサーバ1を用いて処理を行うものとする。
また、マネジメントサーバ1の出力部14にはMIGF処理、MPGF処理、ユーザクラスタ化処理を選択して起動させるメインメニューが表示され、オペレータが入力部13から所望の処理を選択指示することで選択した処理が実行される。
例えば、ボックス16に識別番号として"9"を入力し、目標イメージ決定ボタン20が表示されている位置にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックすることによって、デザインの識別番号は9となり、目標イメージ決定工程に処理が実行される。
目標イメージ決定工程では、対象となるデザインに必要とされるイメージに関する情報(以下、目標イメージ情報という)が定められる。目標イメージ決定工程では、まず、制御部11は、図5に示すような目標イメージ入力画面10−1を出力部14に表示させる。目標イメージ入力画面10−1は、デザインのイメージを表現する複数の情報を提示して、オペレータからデザイン制作の目標となるイメージにあった情報を選択させるものである。
例えば、図5に示すように、形容詞が列挙表示された目標イメージ入力画像10−1にマウスポインタ5を表示し、オペレータが、入力部13としてマウスを用い、デザインに要求されるイメージに合う形容詞に付設されたチェックボックス28にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックすることによって選択する。選択されたチェックボックス28には、チェックマークを表示させる。選択が終了すると、オペレータがマウスポインタ5を決定ボタン29の位置に移動させ、マウスをクリックすることによって、選択された形容詞の文字情報が記憶部12に保存される。図6の例では、「行動的な」及び「素直な」という文字情報が選択され、記憶部12に保存される。
なお、イメージを表現する情報の選択方法は、これに限られるものではなく、オペレータの入力が容易に行える方法であれば他の方法を用いてもよい。
例えば、選択された文字情報(感性語)が「素直な」であった場合、図7のイメージ評価データベースによると、目標イメージ情報として「ナチュラル」が0.9、「プリティ」が0.1の割合で選ばれる。
なお、目標イメージ決定工程の処理は、これに限られるものではない。例えば、デザインの対象がプレゼンテーション資料、ウェブページ、新商品の外観又は企業のブランドロゴ等のように複数の色彩が施されたものである場合、複数の色彩の組み合わせであるカラーパレット群をイメージ表現データベースとして登録しておき、それらを目標イメージ入力画面に列挙表示して、依頼主に選択させることによって、選択されたカラーパレットに関連付けられた目標イメージ情報を選定することもできる。
デザインイメージ評価ボタン22がクリックされると、デザインイメージ評価工程の処理が実行される。
デザインイメージ評価工程においては、実際のデザインのイメージに関する情報(以下、デザインイメージ情報という)が抽出される。
例えば、オペレータは商品情報を提供するウェブページをデザインし、それを予めネットワーク3上にアップロードしておく。次に、デザイン取込画面10−2のURL入力ボックス30にそのウェブページのURLを入力し、デザイン取込画像10−2上に表示されたマウスポインタ5をウェブデザイン取込ボタン32に移動させて、マウスをクリックすることによって、デザインイメージ評価の対象となるウェブページの取得先を指定する。制御部11は指定を受けると、ネットワーク3を介して、指定されたURLからウェブページの画像データを取り込む。取り込まれた画像データは、図9に示すように、画像データの識別情報(例えばURL)と関連付けられてデザインデータベースとして記憶部12に順次蓄積される。
また、デザイン制作の対象がプレゼンテーション資料、新商品の広告等である場合には、スキャナ等の画像データの読取装置を用いて、画像データを取り込むことも好適である。この場合、デザイン取込画面10−2の画像取込ボタン34をクリックすることによって、既存の画像読取ツールを起動するようにすることが好ましい。
すなわち、制御部11は取り込んだ画像データを記憶部12から読み出し、図10に示すように領域分割する。領域分割には、既存の画像領域分割ツールを用いることができる。次に、面積、位置、大きさ、色平均、他の領域との色差等の物理的特徴量を分割された領域毎に抽出する。
例えば、図10の画像データの背景領域、メイン領域及びアクセント領域の各領域から平均色を抽出すると、図11のデザイン評価データベースに基づいて、「ナチュラル」というデザインイメージ情報を求めることができる。
デザインイメージが選定されると、制御部11はデザインイメージ評価工程を終了する。
ユーザイメージ取得工程ボタン24がクリックされると、ユーザイメージ取得工程に処理が実行される。
ユーザイメージ取得工程では、デザインイメージ評価工程で取り込まれた画像データについてユーザ(商品消費者)が抱くイメージ(以下、ユーザイメージ情報という)の取得を行う。
画像データ選択画面10−3は、図12に示すように、記憶部12のデザインデータベースに保持されている画像データに関する情報を画面上に列挙して表示し、いずれの画像データに対するユーザイメージ情報を取得するか、を選択させるものが好適である。ただし、画像データ選択画面10−3の態様はこれに限られるものではなく、デザインデータベースに保持されている画像データの選択が可能であればよい。
ユーザイメージ入力画面10−4は、選択された画像データの内容を表示する領域43と、デザインのイメージを表現する情報を列挙表示する領域44とに分割される。
例えば、図13のように、形容詞が列挙されたイメージ表現表示領域44にマウスポインタ5を表示しておき、ユーザはマウスを用いて、デザインから受けるイメージに合致する形容詞に設けられたチェックボックス46にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックして選択する。選択されたチェックボックス46にはチェックマークを表示させる。スクロールボタン48上にマウスポインタ5を移動させ、マウスをクリックすることにより形容詞の表示を適宜変更することができる。形容詞の選択が終了すると、マウスポインタ5を決定ボタン47の位置まで移動させてマウスをクリックすることによって、選択された形容詞の文字情報が記憶部12に保存される。
ユーザのイメージを取得する方法はこれに限られるものではない。すなわち、ユーザが画像データのデザインに対するイメージを容易に入力できるものであればよい。
制御部11は、選択された情報を記憶部12から読み出し、イメージ評価データベースを参照することによって、選択された情報の組に関連付けられたユーザイメージ情報を抽出する。例えば、文字情報「しゃれた」が選択された場合、図7のイメージ評価データベースでは、ユーザイメージ情報として「エレガント」が1.0の割合で選ばれる。
なお、未だユーザイメージ情報データベースが生成されていない場合には、デザインの識別番号毎にユーザイメージ情報データベースを生成する。一方、デザインの識別番号に対してユーザイメージ情報データベースが存在している場合には、既存のユーザイメージ情報データベースに画像データ及びユーザイメージ情報が付加される。
なお、ユーザイメージ情報を表す情報は本実施例のように形容詞の文字情報に限られない。例えば、目標イメージ決定工程と同様に、色彩の組からなるカラーパレット群の中からユーザイメージ情報を選択させる態様も好適である。
さらに、上記工程を複数のユーザに行わせ、同一の画像データに対する複数のユーザからのユーザイメージ情報を取得することも好適である。これによって、画像データに対して幅広く客観的なイメージの評価を得ることができる。
なお、後述するように、複数のユーザをそれらの属性情報としてクラスタ化した消費者モデルを生成し、消費者モデル毎のユーザ情報と目標イメージ情報やデザインイメージ情報をと同一画面上に重ね表示するようにすれば、或るメディアデザインについて当該消費者モデルの嗜好等と目標イメージやデザインイメージとの乖離を容易に評価することができる。
イメージ提示・修正工程ボタン26がクリックされると、イメージ提示・修正工程の処理が実行される。
イメージ提示・修正工程は、目標イメージ決定工程で求めた目標イメージ情報、デザインイメージ評価工程で求めたデザインイメージ情報、及び、ユーザイメージ取得工程で求めたユーザイメージ情報の表示を行う。
表示選択画面10−5では、図15に示すように、表示の対象となるデザインの識別番号を入力ボックス54に入力する。また、チェックボックス50を選択して、決定ボタン52をクリックすることによって、目標イメージ情報、デザインイメージ情報及びユーザイメージ情報の中から表示する情報を選択する。
イメージマップ画面10−6は、複数の領域に分割されており、各々の領域に領域識別番号が付与されている。一方、記憶部12には、イメージ表示用データベースとして、図17に示すように領域識別番号毎にイメージを表現する情報(プリティ等のイメージを表現する語)が対応付けられて保持されている。
例えば、図16に示すイメージマップ画面10−6の例では、"暖かい"から"冷たい"までのデザインの暖かさの程度を表すX座標62aと、"柔らかい"から"硬い"までのデザインの硬さを表すY座標62bと、の二つの直交座標を設け、それぞれのイメージの変化に沿ってイメージを表す情報(語)が割り当てられている。
なお、イメージマップ画面10−6上への情報の割り当て方法はこれに限られるものではなく、対象とするデザインの種類に応じて座標軸の設定を変更することが好ましい。
このような表示により、商品情報に対する商品提供者(企業等)と消費者品との広告メディアのデザインイメージの乖離を可視化して把握することが容易となる。
なお、乖離の大きな情報間を明示するマークは、他の態様のマークであってもよく、また、これら情報間の領域の色を変えたりハイライト表示したりといった方法であってもよく、要は、画面上で離間部分(乖離部分)を識別できる態様であればよい。
オペレータは、イメージマップ画面10−6上に表示されたデザインイメージ情報やユーザイメージ情報を参照しながら、イメージマップ画面10−6上の領域にマウスポインタ5を移動させてマウスをクリックする。制御部11は、マウスポインタ5の位置を取得し、イメージ表現用データベースを参照することによって、その領域に割り当てられたイメージを表現する情報を新たな目標イメージ情報として設定する。ここで、設定された新たな目標イメージ情報の確認を容易にするために、目標イメージ情報を表示する領域66を設けて目標イメージ情報を表示させることも好適である。
すなわち、本実施例によれば、商品情報を提供するメディアのデザイン制作の目標となるイメージ、実際のメディアのデザインが有するイメージ及び実際のメディアのデザインからユーザが受けるイメージの一致や相違を同一のイメージマップ画面上で確認することができる。
例えば、イメージマップ画面10−6に示すようにユーザ(消費者)が求める商品情報提供メディア(例えば、ダイレクトメール:DM)のデザインイメージの表現、又は、商品提供者が意図する商品情報提供メディアのデザインイメージの表現が「快適」や「くつろぎ」である場合には、当該イメージマップ画面10−6の「快適」や「くつろぎ」に対応する領域(ナチュラルやエレガント)が上記のMIGF処理で特定されて画面表示される。
したがって、商品情報提供メディアにデザインイメージ表現「快適」「くつろぎ」を具現化するには、当該メディアを同図の10aや10bで示す配色、同図の10cで示すフォント、同図の10dで示すモチーフを用いて当該商品情報提供メディアを制作すればよい。
単色スケール112は、図39に示すように、イメージマップ上の各領域に設定されたイメージを表現する情報に対応して、当該イメージを表す単一色を予め配置したものである。
なお、形状スケール113や模様スケール114についても同様に、形状や模様を予め配置したものである。
すなわち、理性的要素や直感的要素、さらには、ユーザやデザイン制作者がイメージを表現し易い種類の要素を用いて、イメージ情報を選択させることができる。
なお、いずれの種類の要素で入力するかはマネイジメントサーバ1においてオペレータが設定すればよく、例えば、回収したアンケート用紙の回答を入力する場合にはこれにあわせて設定すればよい。
例えば、配色スケール111を用いてデザイン制作者やユーザにイメージ情報を選択入力させる場合には、図41に示すような入力画面116を表示し、イメージに合う配色に付設されたチェックボックス11をマウスのクリックで選択させ、決定ボタン118をマウスでクリックすることによって、選択された配色情報が記憶部12に保存されるようにすればよい。
なお、他の種類の要素についても同様にすればよく、また、アンケート用紙に記載された回答は、例えば、チェックが記載された位置を画像認識し、当該位置に対応する要素が選択されたものとして入力保存すればよい。
したがって、デザインイメージと言う抽象的な概念を、果たして、これら要素によって正確に表現して装置に取得しているかを評価することができる。
例えば、図42(b)に例示するように、形容詞「さわやか」と配色との中間位置を代表値Pに決定して、当該代表値をMIGF処理に用いるユーザイメージ情報(または、目標イメージ情報)とする。
これにより、異なる種類の要素でのイメージ情報が、設定基準に応じて適切に一元化されて精度の高いMIGF処理がなされる。
また、2種類以上の要素によってイメージ情報を取得し、これらを上記のように同一のイメージマップ上に表示し、更に、それらの代表値を決定するようにしてもよく、一般的には要素の種類が多い方がイメージ情報の精度が向上する。
上記構成のクライアントコンピュータ2により実行されるメディアプロセス評価処理(MPGF処理200)を図24〜図30を参照して説明する。
なお、以下の説明においては便宜上、オペレータはマネジメントサーバ1を用いて処理を行うものとする。
また、マネジメントサーバ1の出力部14にはMIGF処理を選択して起動させるメインメニューが表示され、オペレータが入力部13から選択指示することでMPGF処理が実行される。
また、メインメニュー画面20にはチェックボックス72が設けられており、当該チェックボックスには購買プロセスの段階毎に商品提供者が提供を意図する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた意図情報の処理を選択する「意図」チェックボックス、購買プロセスの段階毎に商品消費者が利用を期待する商品情報の提供メディアの種類を対応付けた期待情報の処理を選択する「期待」チェックボックス、購買プロセスの段階毎に商品消費者が実際に利用した商品情報の提供メディアの種類を対応付けた実用情報の処理を選択する「実用」チェックボックスが含まれている。
なお、ボックス73を空欄として無指定とすることで、制御部11が行う導線の生成・表示処理を省くことができる。
同図に例示したAP×RPマトリックスは、商品情報を提供する各メディア(Access Point:AP)を横軸とし購買プロセスの各段階(Relational Point:RP)を縦軸としたマトリックス情報であり、AP×RPマトリックスの交点には、商品提供者が商品情報提供メディアに意図する投資量、又は、消費者が商品情報提供メディアの利用を期待する程度、又は、消費者が商品情報提供メディアを実際に利用した程度が表される。
図25に例示は、意図情報を用いた導線(想定購買導線)を含むAP×RPマトリックスと、期待情報を用いた導線(購買心理導線)を含むAP×RPマトリックスとを重ね表示した状態であり、予め制御部11に設定した値以上の導線間隔部分に乖離マーク「GAP」が表示されている。
AP×RPマトリックスを構成する商品情報提供メディアの種類としては、例えば、パブリック手段による情報伝達メディア、インターネットによる情報伝達メディア、DM・カタログによる情報伝達メディア、イベント開催による情報伝達メディア、見積り作業による情報伝達メディア、電話による情報伝達メディア、営業担当者による情報伝達メディア、口コミによる情報伝達メディア、文書による情報伝達メディア等がある。
注目の段階は購入しようとする商品に係る一般的な情報を収集する時期に相当し、興味喚起の段階は商品自体に関する一般的な情報を収集する時期に相当し、商品理解の段階は消費者が興味を持った商品の仕様等の詳しい情報を収集する時期に相当し、購入検討の段階は他の競合商品との比較や商品価格の折衝をする時期に相当し、購入の段階は購入する商品を選定した意思を決定する時期に相当し、活用支援の段階は購入した商品の修理依頼等をする時期に相当する。
また、上記の例では、購入に至る時間を追って購買プロセスの各段階を設定しているが、これら段階の並びは意図、期待、実用のAP×RPマトリックス間で統一されていれば特に順序は問わない。
なお、本発明では、意図と期待と実用の3者間の乖離の他、意図と期待の乖離、意図と実用の乖離、期待と実用の乖離といった2者間の乖離も可視化表示することができ、このような2者間の乖離だけを処理する場合には、上記データベースは対応する2種類の情報を記憶していれば足りる。
図示のAP×RPマトリックスは、商品「自動車」に関するのもであり、横軸に購買プロセスの各段階、縦軸に商品情報提供メディア種別を配した構成である。購買プロセス段階とメディア種別とのマトリックス交点(マトリックス桝目)には、当該メディアに関する程度を示す数値が表示され、意図情報のAP×RPマトリックスの場合には当該数値は商品提供者の当該メディアに対する投資程度を表し、期待情報のAP×RPマトリックスの場合には当該数値は消費者ユーザの当該メディアに対する利用可能性の程度を表し、実用情報のAP×RPマトリックスの場合には当該数値は消費者ユーザの当該メディアの実際の利用程度を表している。
すなわち、数値で表される程度が40%以上のマトリックス桝目は指標表示76と同じ態様で表示し、同じく程度が20%〜40%のマトリックス桝目は指標表示77と同じ態様で表示し、同じく程度が20%以下のマトリックス桝目は指標表示78と同じ態様で表示する。これにより、意図情報、期待情報、実用情報のAP×RPマトリックスを画面に重ね表示した場合、同じ程度の投資、期待、実用の間での乖離が視覚的に明確となる。
図28の意図情報AP×RPマトリックスではOA機器を販売する企業(商品提供者)が顧客が必要としているであろうと意図した商品情報提供方法を想定購買導線80として表示し、図28の期待情報AP×RPマトリックスでは同OA機器を購入しようとする消費者が購入に至るために期待する商品情報提供方法を購買心理導線81として表示している。
なお、乖離の大きな導線間を明示するマークは、他の態様のマークであってもよく、また、これら導線間の領域の色を変えたりハイライト表示したりといった方法であってもよく、要は、画面上で離間部分(乖離部分)を識別できる態様であればよい。
なお、実用情報のAP×RPマトリックスについても同様であり、実用情報の導線を含めた任意の組合せを選択することで、制御部11により同様な画面表示がなされる。
なお、後述するように、複数のユーザをそれらの属性情報としてクラスタ化した消費者モデルを生成し、消費者モデル毎の期待情報や実用情報と商品提供者の意図情報とを同一画面上に重ね表示するようにすれば、消費者モデルと商品提供者との商品情報提供方法乖離を容易に評価することができる。
上記構成のクライアントコンピュータ2により実行される消費者モデルに係る処理100を図31〜図35を参照して説明する。
当該処理では、複数の消費者をその因子(パーソナリティ、行動特性、商品に対する考え方(価値観)等)に基づいてクラスタ化する処理、及び、生成したユーザクラスタ(消費者モデル)を上記MIGF処理やMPGF処理における期待情報や実用情報の主体であるユーザとして用いさせる処理を行う。
なお、以下の説明においては便宜上、オペレータはマネジメントサーバ1を用いて処理を行うものとする。
なお、以下の説明においては便宜上、オペレータ指示に応じてマネジメントサーバ1がユーザクラスタ化処理を行うものとする。
なお、因子寄与度はユーザのパーソナリティ等を表す因子情報であり、本例では、後述するように、各因子毎の度合い(%)としている。
消費者モデル103は複数のユーザをその因子に基づいてクラスタ化するためのモデルであり、商品毎に因子寄与度が異なる幾つかのモデルセットを予め定義しで、本例ではユーザ情報データベースに予め記憶されている。
各消費者モデルには因子及びその寄与度(%)が規定されており、例えば特性がカーマニアの消費者モデルでは、パーソナリティに関する因子及び寄与度として主体性(寄与度:70〜90%)、協調性(寄与度:20〜30%)等、行動特性に関する因子及び寄与度として情報取得の重視度(30〜40%)、情報伝達の重視度(70〜80%)等、商品に対する考え方に関する因子及びその寄与度として機能的価値の重視度(80〜90%)、情緒的価値の重視度(10〜20%)等、といったように、これら因子及び寄与度でモデル化した消費者の性格を規定している。
例えば、商品が自動車では、パーソナリティに関する因子として、主体性の質問(決めたことは側実行する)、協調性の質問(合い的気持ち良く合わせられる)等、行動特性に関する因子として、情報取得重視度の質問(情報は早く知りたい)等、商品に対する考え方に関する因子として、機能的価値重視度の質問(スピードは出したい方だ)等、といった各因子についての質問に「はい」又は「いいえ」で各ユーザに回答してもらって、各ユーザから因子情報を取得する。
すなわち、消費者モデルを指定することで、当該消費者モデルに含まれる各ユーザから取得したイメージやプロセスに関する回答内容を特定することができ、MPGF処理やMIGF処理において、趣味や嗜好等が共通或いは類似する消費者層について分析することができる。
クラスタ化処理では、個々人のユーザ(消費者)から取得した情報を、公知の因子分析及びクラスタ分析、更には、プロフィール作成処理して、上記のようなクラスタを生成する。そして、図35に示すように、嗜好、状況、心理、行動等といった因子要因で特性付けた消費者モデル(クラスタ:CLUS−1〜9)にユーザを分類して、そのクラスタデータをMIGF処理やMPGF処理に適用して、各消費者モデル(クラスタ:CLUS−1〜9)毎の、商品情報提供手段に対するイメージ、商品情報提供手段に対する時期的な期待、商品情報提供手段の時期的な利用を明らかにして、商品提供者の意図との乖離を視覚的にする。
また、ユーザから回収したアンケート用紙を入力部13で読み取ってユーザイメージ情報、期待情報、実用情報をマネージメントサーバ1が取得する場合には、アンケート用紙にユーザがユーザイメージ情報や期待情報等とともに自己の因子情報や属性情報を記入する欄を設けておけばよい。
ユーザのクラスタ化に係る処理プログラムが開始されると、図31に示すように、制御部11はユーザクラスタ処理のメインメニュー画面30を出力部14に表示させ、オペレータに対して所望の処理を選択するように促す。ここで、メインメニュー画面30においては、マウスポインタが表示され、所望の処理を示す画面位置をクリックすることによって、各処理の実行が開始される。
また、メインメニュー画面30にはチェックボックス92が設けられており、当該チェックボックスには、個々人のユーザをその因子情報に基づいてクラスタ化する処理を選択する「クラスタ化」チェックボックス、クラスタ化したユーザデータをMIGF処理やMPGF処理のユーザとして用いさせる「適用」チェックボックスが含まれている。
また、メインメニュー画面30にはユーザクラスタを指定する番号を入力するボックス93が設けられている。
なお、マネジメントサーバ1は当該処理を行うと、各クラス他を識別するクラスタ番号やそのクラスタの特性情報(例えば、カーマニア)、更には、当該ユーザ情報を取得した商品を識別する番号等を出力部14からオペレータに通知し、オペレータ当該情報を用いてクラスタ化したユーザデータをMIGF処理やMPGF処理に適用させる。
したがって、クラスタ番号や消費者モデル特性を指定すると、当該クラスタに含まれる個々のユーザから取得したイメージ情報や期待情報等を処理に利用することができる。
したがって、個々人のイメージ情報や期待情報等をクラスタ毎のイメージ情報や期待情報等として纏める処理は、必要に応じて行うようにしてもよいが、予めクラスタ毎にそのイメージ情報や期待情報等を用意しておくようにすれば、その後の処理を迅速に行うことができる。
例えば、MPGF処理では、消費者モデルに含まれる複数の回答に基づいて、回答頻度の最高点を結んだ導線を当該消費者モデルの購買プロセスとして採用し、また、MIGF処理では、消費者モデルに含まれる複数の回答に基づいて、イメージスケール上でのこれら回答が偏った位置をユーザイメージとして採用して、上記のように画面表示すればよい。
本例は、制御部11が、期待の程度(例えば、DMでの情報提供を消費者が望む程度)を縦軸とし、購買プロセスの各段階を横軸として、MPGF処理の結果を消費者モデル(clus1〜9)毎の折れ線グラフで出力部14に画面表示するものである。このような表示態様とすることで、各消費者モデルがどのような時期にダイレクトメール(DM)による商品情報を期待しているかを一目で評価することができる。
12:記憶部、 13:入力部、
14:出力部、 100:ユーザクラスタ化処理工程、
200:MPGF処理工程、 300:MIGF処理工程、
P:代表値、
Claims (6)
- 人から取得した商品情報提供メディアのデザインイメージを評価する方法であって、
コンピュータの記憶手段が、デザインのイメージの表現に使用される異なる種類の要素であって、少なくとも、人に意味的にイメージを与える理性的要素である形容詞と、視覚的にイメージを与える直感的要素である単色、配色、形状又は模様の1以上と、を含む複数種類の要素毎に、当該要素によりデザインのイメージを表現する複数のイメージ表現情報と、各要素で共通の座標軸を有し且つ複数の領域に分割されたイメージマップ画面上の各領域に割り当てられたイメージに関する情報と、をそれぞれ関連付けた評価データベースを記憶し、
コンピュータの取得手段が、前記異なる種類の要素毎に、人から商品情報提供メディアのイメージ表現情報を取得し、
コンピュータの表示手段が、前記イメージマップ画面を表示し、更に、前記異なる種類の要素毎に人から取得したイメージ表現情報の各々を、前記イメージマップ画面上の領域のうち当該イメージ表現情報に対応するイメージに関する情報が割り当てられた領域に表示し、
コンピュータの決定手段が、前記理性的要素によるイメージ表現情報と前記直感的要素によるイメージ表現情報とが前記イメージマップ上で乖離している場合、前記直感的要素によるイメージ表現情報に係る領域を前記イメージマップ上の代表値に決定し、又は、前記直感的要素によるイメージ表現情報に係る領域に重きを置いて比率分配した位置を前記イメージマップ上の代表値に決定することを特徴とするイメージ情報評価方法。 - 請求項1に記載のイメージ情報評価方法において、
前記人から取得した商品情報提供メディアのイメージ表現情報は、デザイン制作者から取得した商品情報提供メディアのデザイン制作の際に目標とするイメージを表現する情報である目標イメージ情報、又は、実際のデザインから消費者が受けるイメージを表現する情報であるユーザイメージ情報であることを特徴とするイメージ情報評価方法。 - 人から取得した商品情報提供メディアのデザインイメージを評価する処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
デザインのイメージの表現に使用される異なる種類の要素であって、少なくとも、人に意味的にイメージを与える理性的要素である形容詞と、視覚的にイメージを与える直感的要素である単色、配色、形状又は模様の1以上と、を含む複数種類の要素毎に、当該要素によりデザインのイメージを表現する複数のイメージ表現情報と、各要素で共通の座標軸を有し且つ複数の領域に分割されたイメージマップ画面上の各領域に割り当てられたイメージに関する情報と、をそれぞれ関連付けた評価データベースを記憶する機能と、
前記異なる種類の要素毎に、人から商品情報提供メディアのイメージ表現情報を取得する機能と、
前記イメージマップ画面を表示し、更に、前記異なる種類の要素毎に人から取得したイメージ表現情報の各々を、前記イメージマップ画面上の領域のうち当該イメージ表現情報に対応するイメージに関する情報が割り当てられた領域に表示する機能と、
前記理性的要素によるイメージ表現情報と前記直感的要素によるイメージ表現情報とが前記イメージマップ上で乖離している場合、前記直感的要素によるイメージ表現情報に係る領域を前記イメージマップ上の代表値に決定し、又は、前記直感的要素によるイメージ表現情報に係る領域に重きを置いて比率分配した位置を前記イメージマップ上の代表値に決定する機能を、
コンピュータに実現させるためのイメージ情報評価プログラム。 - 請求項3に記載のイメージ情報評価プログラムにおいて、
前記人から取得した商品情報提供メディアのイメージ表現情報は、デザイン制作者から取得した商品情報提供メディアのデザイン制作の際に目標とするイメージを表現する情報である目標イメージ情報、又は、実際のデザインから消費者が受けるイメージを表現する情報であるユーザイメージ情報であることを特徴とするイメージ情報評価プログラム。 - 人から取得した商品情報提供メディアのデザインイメージを評価処理する装置であって、
デザインのイメージの表現に使用される異なる種類の要素であって、少なくとも、人に意味的にイメージを与える理性的要素である形容詞と、視覚的にイメージを与える直感的要素である単色、配色、形状又は模様の1以上と、を含む複数種類の要素毎に、当該要素によりデザインのイメージを表現する複数のイメージ表現情報と、各要素で共通の座標軸を有し且つ複数の領域に分割されたイメージマップ画面上の各領域に割り当てられたイメージに関する情報と、をそれぞれ関連付けた評価データベースを記憶する記憶手段と、
前記異なる種類の要素毎に、人から商品情報提供メディアのイメージ表現情報を取得する取得手段と、
前記イメージマップ画面を表示し、更に、前記異なる種類の要素毎に人から取得したイメージ表現情報の各々を、前記イメージマップ画面上の領域のうち当該イメージ表現情報に対応するイメージに関する情報が割り当てられた領域に表示する表示手段と、
前記理性的要素によるイメージ表現情報と前記直感的要素によるイメージ表現情報とが前記イメージマップ上で乖離している場合、前記直感的要素によるイメージ表現情報に係る領域を前記イメージマップ上の代表値に決定し、又は、前記直感的要素によるイメージ表現情報に係る領域に重きを置いて比率分配した位置を前記イメージマップ上の代表値に決定する決定手段を、
有することを特徴とするイメージ情報評価装置。 - 請求項5に記載のイメージ情報評価装置において、
前記人から取得した商品情報提供メディアのイメージ表現情報は、デザイン制作者から取得した商品情報提供メディアのデザイン制作の際に目標とするイメージを表現する情報である目標イメージ情報、又は、実際のデザインから消費者が受けるイメージを表現する情報であるユーザイメージ情報であることを特徴とするイメージ情報評価装置。
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