JP4976257B2 - 導電性ペーストおよびこれを用いた実装体 - Google Patents
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Description
導電性ペーストにおいて、絶縁性樹脂、硬化剤および還元剤に対して、低融点有機化合物が化学的に安定であることが好ましい。
低融点有機化合物の融点は、70℃以上であることが好ましい。
接着層において、低融点有機化合物が分散していることが好ましい。
絶縁性樹脂としては、この分野で常用され、硬化剤を用いることにより硬化するものであれば特に制限なく使用できる。絶縁性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリイミド、フェノール樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂、ブタジエンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等のゴム類等が挙げられる。これらの中でも、熱硬化性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂が特に好ましい。絶縁性樹脂は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、低融点有機化合物は、カルボキシル基に含まれる水酸基以外に、少なくとも1つの水酸基を有することが好ましいことから、不飽和脂肪酸を変性する手段としては、二重結合への付加が好ましく、水酸基または水素原子を付加することが特に好ましい。例えば、リシノール酸を変性する場合、リシノール酸の二重結合に、水素原子を付加させることが好ましい。また、水酸基の付加は、例えば、グリセリンで置換することによって行ってもよい。これにより、グリセリンの水酸基が低融点有機化合物に付加される。
図1は、本発明の一実施形態に係る実装体の縦断面図である。図2は、図1における一点鎖線で示されるI−Iの領域を拡大して示す図である。本発明の実装体は、電子部品であるBGA1と、プリント配線基板3と、接着層4とを含み、例えば、プリント配線基板3と図示しない他のプリント配線基板とを機械的および電気的に接続するために用いられる。
BGA1は、その片面に、突起電極である複数のはんだボール2が設けられている。BGA1は、はんだボール2を介してプリント配線基板3に電気的に接続されている。はんだボール2とプリント配線基板3との接続部近傍の少なくとも一部が、接着層4によって被覆されている。
まず、スクリーン6およびスキージ8を用いて、プリント配線基板3の主面の電極上に導電性ペースト7を供給する。次に、プリント配線基板3の導電性ペースト7を塗布した位置に、BGA1を配置する。その後、所定の温度条件でリフローを行うことで、導電性ペースト7に含まれる金属粒子が溶融するとともに、硬化剤の作用により絶縁性樹脂が硬化し、接着層4が形成される。これにより、実装体を作製することができる。リフローの温度条件は、導電性ペーストに含まれる金属粒子の種類に応じて適宜調節可能である。
ホットプレート10の上に、実装体を置いて加熱する。ホットプレート10による加熱温度は、金属粒子が溶融する温度に応じて適宜調節可能である。例えば、金属粒子がSn−Bi合金からなる場合、加熱温度は160℃である。実装体を加熱すると、まず、接着層4に含まれる低融点有機化合物5が溶融する。プリント配線基板3と接着層4との界面に存在する低融点有機化合物5が溶融することによって、プリント配線基板3と接着層4との接合強度が低下し、接着層4をプリント配線基板3から剥離し易くなる。したがって、低融点有機化合物5が接着層4中に均一に分散していると、接着層4の剥離が一層容易になる。
(1)導電性ペーストの調製
絶縁性樹脂:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(商品名:エピコート806:ジャパンエポキシレジン(株)製)
金属粒子:Sn−Biはんだ合金(Sn42−Bi58(粒径20〜30μm):三井金属鉱業(株)製)
硬化剤:2−フェニル−4−メチルイミダゾール(商品名:2P4MZ、四国化成工業(株)製)
低融点有機化合物:ヒマシ油誘導体(融点85℃、ヒマシ油のグリセリン付加物)。
還元剤:アジピン酸(関東化学(株)製)
以下の(i)〜(iv)に示す方法で、各導電性ペーストの評価を行った。それぞれの評価結果を表2に示す。
アルミ箔上に導電性ペーストを塗布したものを160℃に熱したホットプレート上に置き、はんだ合金の凝集を確認し、メタライズ性の評価を行った。メタライズ性は、凝集したはんだ合金の玉が1つの場合を○、2つ以上の場合を×とした。
実施例1、比較例6および比較例8の3種類の導電性ペーストについて、貯蔵安定性の評価を行った。導電性ペーストの調製直後の粘度(σ0)をE型粘度計で測定した後(測定温度25℃)、この導電性ペーストを−20℃の条件で保管した。そして、24時間ごとに、E型粘度計を用いて25℃での導電性ペーストの粘度(σ1)を測定した。σ1≧2×σ0となるまでの日数を貯蔵安定日数とした。貯蔵安定日数が14日以上であれば、貯蔵安定性が良好であると判断した。
プリント配線基板上に導電性ペーストをスクリーン印刷した後、ピーク温度160℃に設定したリフロー炉に通して、硬化後の導電性ペーストからの低融点有機化合物の染み出し(ブリード)の有無を確認した。
リペア性を評価するために、実装体を作製した。
BGAには、バンプピッチ0.5mm、441ピンであり、はんだボール材料としてSn−3Ag−0.5Cuのはんだ合金を含むものを用いた。プリント配線基板には、BGAのはんだボールに対応する位置にΦ0.5mmの銅製ランドを形成したものを用いた。
リペアが可能な場合を○とし、リペアが不可能な場合を×とした。
比較例2の結果から、低融点有機化合物の配合量が多い場合、硬化時に低融点有機化合物が絶縁性樹脂より染み出し、ブリード不良になることが明らかとなった。
絶縁性樹脂、低融点有機化合物、金属粒子、硬化剤および還元剤を、表3に示す配合比で配合したこと以外、実施例1〜8および比較例1〜2と同様にして、比較例3〜8の導電性ペーストを調製した。また、実施例1〜8および比較例1〜2と同様に導電性ペーストの評価を行った。結果を表4に示す。
一方、比較例4の結果から、低融点有機化合物の添加量が大きい場合、リペアは行えたが、硬化後、ブリードが観察された。
以上より、絶縁性樹脂の100重量部に対して、低融点有機化合物は0.1〜20重量部とすることが好ましいことがわかった。
一方、比較例6の結果から、硬化剤を101重量部添加した際には、貯蔵安定性が著しく悪化することがわかった。よって、硬化剤の添加量は、絶縁性樹脂100重量部に対し、1〜100重量部とすることが好ましいことがわかった。
一方、比較例8の結果から、還元剤の添加量が20重量部よりも大きい場合には、貯蔵安定性が低下することがわかった。よって、還元剤の添加量は、絶縁性樹脂100重量部に対し、0.1〜20重量部が好ましいことがわかった。
2 はんだボール
3 プリント配線基板
4 接着層
5 低融点有機化合物
6 スクリーン
7 導電性ペースト
8 スキージ
9 スパチュラ
10 ホットプレート
Claims (6)
- 絶縁性樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部の低融点有機化合物と、40〜1200重量部の金属粒子と、1〜100重量部の硬化剤と、0.1〜20重量部の還元剤とを含み、
前記低融点有機化合物が、常温で固体であるヒマシ油のグリセリン付加物であり、
前記低融点有機化合物の融点が、前記絶縁性樹脂と前記硬化剤との硬化開始温度および前記金属粒子の融点よりも低い、導電性ペースト。 - 前記低融点有機化合物の融点が50℃よりも高い、請求項1記載の導電性ペースト。
- 前記絶縁性樹脂、前記硬化剤および前記還元剤に対して、前記低融点有機化合物が化学的に安定である、請求項1または2に記載の導電性ペースト。
- 前記低融点有機化合物の融点が、70℃以上、98℃以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
- プリント配線基板と、電子部品と、これらの間に配される接着層とを含み、前記接着層が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ペーストを含む、実装体。
- 前記接着層において、前記低融点有機化合物が分散している、請求項5記載の実装体。
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