JP4973551B2 - 運転者状態判定装置 - Google Patents
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Description
ここで、本発明の運転者状態判定装置において、算出手段は、車両が停止してから運転者が落ち着くために予め確保された規定時間経過時に、検出手段により検出された生体信号に基づく生体情報を、停止時生体情報として設定する。
したがって、本発明の運転者状態判定装置によれば、車両の停止直後のものに比べてより安定した生体情報を、停止時生体情報として設定することができ、例えば車両の停止時における運転者状態の誤判定を防止することができる。
この場合、運転中の運転者状態を連続的に判定するため、運転状態に応じて生じる生体情報の変化により即して、運転者状態の判定を行うことができる。
ちなみに、走行環境としては、車両が走行中の道路種別(高速道路,一般道路)や、車両の外部環境(時間帯,天候),車両の内部環境(室内温度,湿度)等が挙げられるが、請求項8に記載のように、車両の周囲に他車両が存在するか否かであることであってもよい。
ところで、算出手段は、請求項9に記載のように、一定時間内に検出手段により検出された生体信号から抽出された抽出生体値に基づく生体情報を、走行時生体情報および停止時生体情報として設定することが望ましい。
さらに、運転者状態判定装置は、請求項15に記載のように、正常報知手段が、車両制御手段による車両制御後に、判定手段により運転者の生体状態が正常であると判定した場合、運転者の生体状態が正常であることを報知することが望ましい。
なお、運転者状態判定装置は、請求項16に記載のように、座席検出手段が、運転者の座席位置を検出し、禁止手段が、座席検出手段により運転者が所定位置を外れて着座していることを検出した場合、判定手段による生体状態の判定を禁止することが望ましい。
<全体構成>
図1は、本発明が適用された運転者状態判定装置の構成、及び、運転者状態判定装置が接続される車内LANの概要を示すブロック図である。
運転者状態判定装置1は、運転者の手が触れる位置に設けられて運転者の生体状態を検出するための生体センサ群21と、車体のうち車室外に設けられて車両の外部環境を検出するための外部センサ群22と、車体のうち車室内に設けられて運転者の座席位置を検出するための座席センサ群23と、車内LAN10を介して各種データを送受信するバスコントローラ24と、各センサ群21〜23及びバスコントローラ24を介して入力した各種データを記憶する不揮発性のメモリ(例えば、EEPROM)25と、画像を表示するための表示部26と、音声を出力するための音声出力部27と、各部21〜24からの入力に応じて各種処理を実行し、表示部26および音声出力部27を制御する制御部20とを備えている。
ここで、制御部20のCPUが実行する運転者支援処理を、図2に示すフローチャートに沿って詳細に説明する。なお、本処理は、運転者状態判定装置1に電源が投入されると起動されてその後繰り返し実行され、電源が遮断されるまでデータ書込処理と並列実行される。
続くS120では、S110における判定結果に基づく車両制御を行うための車両制御処理を実行し、本処理を終了する。
次に、運転者支援処理のS110で実行される運転者状態判定処理を、図3に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。
S225では、データ書込処理によってメモリ25の生体信号領域に記憶された生体信号データのうち、S215における規定時間経過時のデータに基づいて、運転者の脈拍(心拍)数や自律神経活動量、血圧値、脈波伝播速度等を表す生体情報を算出する。
S235では、データ書込処理によってメモリ25の生体信号領域に記憶された生体信号データのうち、一定時間内における最大値に基づいて生体情報を算出して、ここで算出した生体情報である走行時生体情報を環境情報に対応づけて、メモリ25の生体情報領域に記憶し、S240に進む。
一方、S260では、メモリ25の生体変化領域に記憶されている生体変化値の中から、S240で記憶した生体変化値と同一の環境情報が対応付けられているもの(以下、環境変化値という)を抽出して、この環境変化値を判定基準値に設定し、S265に進む。
一方、先のS245又はS270で肯定判断した場合に進むS285では、状態フラグを、運転者の生体状態が異常であることを示す1に設定し、本処理を終了する。
次に、運転者支援処理のS120で実行される車両制御処理を、図5に示すフローチャートに沿って詳しく説明する。
一方、S340では、車内LAN10を介して、温度調整を指示するコマンドをエアコンECU3に送信すると共に、音量調整を指示するコマンドをナビゲーション装置4に送信し、S350に進む。
一方、先のS310で運転者の生体状態が異常から正常に変化したとみなした場合に進むS360では、表示部26および音声出力部27を介して、運転者の生体状態が正常であることを報知して、本処理を終了する。なお、このステップ(S360)は、必要に応じて行わずに本処理を終了してもよい。
以上説明したように、本実施形態の運転者状態判定装置1では、運転者状態判定処理によって、運転状態(走行,停止)に応じて当然異なるべき生体情報がほぼ同じである場合、運転者の生体状態(運転者状態)が異常であると判定する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
Claims (16)
- 車両の運転者からの生体信号を検出する検出手段と、
前記車両が走行または停止のいずれの状態であるかを示す挙動情報を取得する挙動取得手段と、
前記検出手段により検出した前記生体信号に基づく生体情報と、前記挙動取得手段により取得した前記挙動情報とに基づいて、前記車両の走行時に対応する前記生体情報である走行時生体情報と、前記車両の停止時に対応する前記生体情報である停止時生体情報とを設定し、該走行時生体情報と該停止時生体情報との変化の度合を表す生体変化値を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出した前記生体変化値に基づいて、前記運転者の生体状態を判定する判定手段と、
を備え、
前記算出手段は、前記車両が停止してから前記運転者が落ち着くために予め確保された規定時間経過時に、前記検出手段により検出された前記生体信号に基づく前記生体情報を、前記停止時生体情報として設定することを特徴とする運転者状態判定装置。 - 前記生体信号は、心電位または脈波であることを特徴とする請求項1に記載の運転者状態判定装置。
- 前記生体変化値は、前記走行時生体情報と前記停止時生体情報との差であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の運転者状態判定装置。
- 前記判定手段は、前記生体変化値が予め規定された第1の判定閾値以下である場合、前記運転者の生体状態が異常であると判定することを特徴とする請求項3に記載の運転者状態判定装置。
- 前記生体変化値を記憶する記憶手段を備え、
前記判定手段は、前記記憶手段により記憶した前記生体変化値を判定基準値として設定し、前記生体変化値と前記判定基準値との変化の度合が、予め設定された第2の判定閾値を超える場合、前記運転者の生体状態が異常であると判定することを特徴とする請求項3に記載の運転者状態判定装置。 - 前記判定手段は、前回の前記判定手段による判定時に使用した前記生体変化値を、前記判定基準値として設定することを特徴とする請求項5に記載の運転者状態判定装置。
- 前記車両の走行環境を表す環境情報を取得する環境取得手段を備え、
前記記憶手段は、前記生体変化値を、前記環境取得手段により取得した前記環境情報に対応づけて記憶し、
前記判定手段は、前記環境取得手段により取得した前記環境情報に対応づけられている前記生体変化値を、前記判定基準値として設定することを特徴とする請求項5に記載の運転者状態判定装置。 - 前記走行環境は、前記車両の周囲に他車両が存在するか否かであることを特徴とする請求項7に記載の運転者状態判定装置。
- 前記算出手段は、一定時間内に前記検出手段により検出された前記生体信号から抽出された抽出生体値に基づく前記生体情報を、前記走行時生体情報および前記停止時生体情報として設定することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の運転者状態判定装置。
- 前記抽出生体値は、前記一定時間内における前記生体信号の最大値であることを特徴とする請求項9に記載の運転者状態判定装置。
- 前記抽出生体値は、前記一定時間内における前記生体信号の平均値であることを特徴とする請求項9に記載の運転者状態判定装置。
- 前記判定手段により前記運転者の生体状態が異常であると判定した場合、前記運転者の生体状態が異常であることを報知する異常報知手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の運転者状態判定装置。
- 前記判定手段により前記運転者の生体状態が異常であると判定した場合、前記挙動情報に応じた車両制御を行う車両制御手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の運転者状態判定装置。
- 前記車両制御手段は、車載エアコンの温度調整、又は、車載オーディオ装置の音量調整を前記車両制御として行うことを特徴とする請求項13に記載の運転者状態判定装置。
- 前記車両制御手段による前記車両制御後に、前記判定手段により前記運転者の生体状態が正常であると判定した場合、前記運転者の生体状態が正常であることを報知する正常報知手段を備えることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の運転者状態判定装置。
- 前記運転者の座席位置を検出する座席検出手段と、
前記座席検出手段により前記運転者が所定位置を外れて着座していることを検出した場合、前記判定手段による前記生体状態の判定を禁止する禁止手段と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の運転者状態判定装置。
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