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JP4962929B2 - プローバ装置及びこれに用いるプローブ組立体 - Google Patents

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Description

本発明は、LSI等の電子デバイスの製造工程において、半導体ウエハ上に形成された複数の半導体チップの回路検査、或いは液晶その他の電子デバイスの回路検査に使用することができるプローバ装置及びこれに用いるプローブ組立体に関するものである。本発明は、例えば半導体チップ上に配列される回路端子(パッド)に対しウエハ状態のまま垂直型プローブを接触させ、一括して半導体チップの電気的導通を測定する、いわゆるプロービングテストに用いられる。
半導体技術の進歩に伴って電子デバイスの集積度が向上し、半導体ウエハ上に形成される各半導体チップにおいても回路配線の占めるエリアが増加している。そのため、各半導体チップ上の回路端子(パッド)の数も増加し、それにつれてパッド面積の縮小化、パッドピッチの狭小化等によるパッド配列の微細化が進んでいる。同時に、半導体チップをパッケージに収納せずに、ベアチップのまま回路基板等に搭載するチップサイズパッケージ(CSP)方式が主流になりつつあり、そのためには、半導体チップに分割する前のウエハ状態での特性チェックや良否判定がどうしても必要となる。
特に、パッド配列が微細化(狭ピッチ化)したことで問題となるのは、電子デバイスの電気的特性試験や回路検査の際に、半導体チップのパッドに接触させて電気的導通を得るためのプローブの構造をパッド配列の微細化に合せたものとしなければならないということであり、このパッド配列の微細化の進歩に対応するために種々な測定手段が用いられている。
例えば、被検査半導体チップのパッドと検査装置との間に、外力に対して弾性的に変形する弾性変形部を有する複数の針状プローブをエリア配列したプローブ組立体を介在させる手段がある。このプローブ組立体と半導体チップの試験回路とを電気的に接続する手段として、プローブカードと呼ばれるプリント配線基板が用いられている。
一般にプローブカードにおいて、片持梁のカンチレバー構造を有する針状のプローブを採用した場合は、半導体チップのパッドと接触するプローブの先端部分は狭ピッチであるが、プローブカードと接続している根元の部分は、プローブが先端部分から放射状に広がって配置されることからピッチを粗くすることができ、プローブをプローブカードの回路端子に半田付け等の接続手段で固着することが可能であった。しかし、このカンチレバー構造は、パッドと接触する際に接触ポイントとなる先端が水平方向にずれてパッドに傷を付けたり、また、先端がパッドから外れて測定歩留まりの低下を招くなどの問題があり、さらに、チップ1個ずつの測定しか出来ない、また、プローブ1本ずつの取り付け精度にばらつきがあり一定接触圧のコントロールが難しいなどの問題があった。
このカンチレバー構造に代わる垂直型プローブ、すなわち、プローブがプローブカードの回路端子に垂直に固定された垂直型プローブにおいては、半導体チップ上のパッドピッチとプローブカード上の回路端子ピッチとが同等のピッチ間隔で構成されることが必要となる。しかし、プリント配線基板であるプローブカード上では回路パターンを微細化するには製造技術上の限界があり、従って回路端子の占める面積や配線幅もパッドピッチに合わせた要求を満たすことは困難であり、さらに、半田付け可能なピッチ間隔にも限界があるため、微細化が進むにつれて垂直型プローブを半導体チップのパッドピッチに合わせてプローブカードに垂直に固定することは不可能であった。
このように、プローブカード上では、平面的エリアが回路端子面積の他に回路配線幅によって占有される割合が大きく、回路端子の狭ピッチ化を妨げている。そこで、プローブカードに多層プリント配線基板を使用し、回路端子を格子状あるいは2列千鳥型に配列し、層間の配線を、スルーホールを介して電気的に接続することによって垂直型プローブの本数を維持する手段も採られている。しかし、このスルーホールの占める空間が大きくなるため、スルーホールの存在が回路端子配列の狭ピッチ化を妨げる原因にもなっている。このように、垂直型プローブをプローブカードに固定しようとすると、回路端子の狭ピッチ化の困難性に加えて半田付け作業に高度な技術と多大な人的工数を必要とし、高価なものになっていた。これらの問題を解決するために、本発明者等は、垂直型プローブ組立体を提案し、かつその垂直型プローブ組立体を用いた電気信号接続装置としてのプローバ装置についても既に提案している(特許文献1及び特許文献2を参照)。
図1は、本発明者等により提案された、一従来例としての垂直型プローブ組立体を示す斜視図である。図1の斜視図に示すように、既に提案(例えば特許文献1参照)のこの垂直型プローブ組立体200は、平行な上下2枚の四角形の絶縁基板(あるいは絶縁フィルム)201と202の間に複数本の垂直型プローブ205を植立する構造である。上下2枚の絶縁基板201、202は、垂直型プローブ205の中間に設けられた段部に係止されて一定間隔に保たれ、また、垂直型プローブ205のピッチ配列は、被測定半導体チップ上のパッドピッチ配列に一致させている。各垂直型プローブ205は上下両先端が絶縁基板201及び202からわずか突出して電気的接触子203となり、中間部には湾曲部204を設けて、プローブに対して垂直方向に加わる外力に弾力性を持たせて歪を吸収していると同時に、湾曲部204の変型がばね復元力となり、このばね復元力がプローブ先端とチップパッド間の接触圧となり、電気的導通を可能としている。この湾曲部204は、直交配列される垂直型プローブ205同士が接触しないように列ごとに上下に位置をずらして設けられている。また、各垂直型プローブ205は角型断面を有し、上下絶縁基板201、202の対向位置に開けられた角孔に挿通され、上下には可動するが回転はしない回り止め構造となっている。
このような垂直型プローブ組立体を有するプローバ装置(例えば特許文献2参照)は、図2の斜視図に示すように構成されている。すなわち、この垂直型プローブ組立体200の上方には、図示していないが多数の被検査半導体チップが形成された半導体ウエハが、チップパッドを下向きにしてウエハステージにセットされる。一方、垂直型プローブ組立体200の下方には、このプローブ組立体200の垂直型プローブと接触する接続構造体206が設けられる。この接続構造体206はフレキシブルフラットケーブル207を介してプローブカード208に接続されている。そして、フレキシブルフラットケーブル207の接続構造体206側の配線はチップパッドと同じ狭ピッチで配線され、その配線端部は配線端子として垂直型プローブ組立体200の垂直型プローブ205との一括接触を可能とし、また、フレキシブルフラットケーブル207のプローブカード208側の配線は、その配線ピッチ間隔がプローブカード208上の回路配線端子に半田付けができる程度に広げられている。
また、ウエハステージ(図示せず)及び垂直型プローブ組立体200は、X−Y−Z−θ方向の移動が可能である。また、垂直型プローブ組立体200は、垂直型プローブ205を接続構造体206に設けられたフレキシブルフラットケーブル配線端子に位置決めして一括接触させた後は、そのウエハ検査が終わるまで動かす必要はない。ここで、接続構造体206は、フレキシブルフラットケーブル207の配線端子面を水平に上に向けて固定することによって垂直型プローブと接続するソケット機能を果たしている。なお、この接続構造体206の詳細についてはすでに提案済みであるのでここでは説明を省略する。
この状態でウエハステージを移動させ、半導体チップの一つを垂直型プローブ組立体に位置合わせし、それぞれ複数のチップパッドと垂直型プローブ組立体の上部接触端子とを一括接触させる。これにより、狭ピッチ化された半導体チップとプローブカードとを電気的に接続することが可能となり、プローバ装置としての機能が大幅に向上したことによって半導体デバイスの高集積化に大きく貢献している。
上記したように、本発明者等が既に提案した垂直型プローブ組立体を用いたプローバ装置は、狭ピッチ化されたパッドピッチ、例えば45μmピッチの半導体チップに対しても測定が可能な装置である。しかも、プローブの組立に際し半田付けを用いることなく自動組立が可能であるため、低コストの多量生産が可能であり、また、チップパッドに対して垂直に一括接触できることから全てのプローブに対し均等に接触圧をコントロールできるなどの大きな利点が得られている。
しかし、このプローバ装置においても、半導体ウエハ上に形成された複数の半導体チップを一個ずつ順に検査して行く装置であることには変わりなく、その都度ウエハステージを1チップずつ移動させる必要がある。一方、半導体ウエハは大口径化(例えば、直径300mmなど)が進み、半導体ウエハ上に形成される半導体チップの個数は数十から数百に及び、ますます高密度化されてきている。そのため、1枚の半導体ウエハの検査に要する時間はかなりのものとなり、ウエハステージを移動させずにウエハ上の全ての半導体チップに対し同時に検査を行うことができるマルチ配列の垂直型プローブ組立体(以下、これをマルチ配列垂直型プローブ組立体と言う)を備えたプローバ装置の要求が高まっている。しかし、例えば、パッド数100個を有するチップが200個形成されたウエハに対しては、マルチ配列垂直型プローブ組立体にとっては、100×200=20000本の信号配線が必要となり、これだけの本数の信号配線をマルチ配列垂直型プローブ組立体から効率よく引き出して外部の検査装置に接続させることは困難である。
一方、マルチ配列垂直型プローブ組立体をバーンインテストに使用しようとすると、120℃程度の高温雰囲気に置かれるため、個別配列プローブ組立体によってチップ1個ずつ検査するときにはあまり問題にならなかった熱膨張の影響が大きくなり、シリコンウエハに形成されているパッドピッチと樹脂フィルム等の絶縁基板に植立している垂直型プローブのピッチとの間でピッチズレが発生するという問題がある。特に、ウエハの周辺部に行くに従って垂直型プローブのピッチズレが累積されて大きくなり、プロービングが不可能となる。
近年、さらに高速化と大量一括処理が求められるに至り、例えば直径が12インチのウエハ(直径300mmウエハ)上にある全てのパッドに同時に垂直型プローブの接触子が接触し、高周波に対応できるプローブ組立体が要求されている。この高速化に対しては、次の点が重要となる。
(1)電気容量を小さくすること。そのためには全体に対向するプローブの面積を小さくすること。
(2)テスト回路とウエハ上のパッド間の距離を極力短くすること。
(3)プローブ及び配線から発生する磁気干渉によるノイズを小さくすること。
(4)対向するプローブ接触子及び配線の距離が大きいこと。
また、プローブ組立体からテスト回路への配線についても大量の本数が接続されることが要求されている。さらに、狭ピッチ化に伴い、また大面積をカバーして接触子とパッドが対向するため、接触子の高い配列精度も求められている。
この配線の多数化と狭ピッチ化に対において、例えば200パッドをチップが600個配置されているウエハの接触子数は120000本と多数になるが、この本数の問題を解決するには、従来のプリント配線基板に、特許文献2に基づく方法を更に発展して適用することにより解決は可能と思われる。これに対して、フラットケーブルで描かれるピッチは30μmと狭ピッチになるが、この狭ピッチ化された接触子に対するときのテスト回路の配線にどのように対応するかが課題となっている。また、120000本の接触子それぞれに5gの接触力が作用したとすると、概略600kgの力がプローブ組立体全体に作用するが、機構部品の変形等に問題が発生し易い。
図3は従来のプローバ装置のシステム構成を示すブロック図である。図3において70は専用テスタである。一般的に現在システムに使用している専用テスタ70は大型で高価である。専用テスタ70はチップ72の検査に必要とする電気信号を発生しプローブカード71を経由して前記チップ72に入力する。入力した信号に対応したチップ72からの信号をもとに専用テスタ検査を実行する。専用テスタ70からプローブカード71に至る信号線はチップ72に入力される配線数が200本前後である場合でも1100本前後のであり、1100本前後の配線により複数のパッド検査にも対応が可能となっている。ただしチップ72の数が非常に多くなった場合、例えば300個のチップに対応した場合は配線数が60000本となり、専用テスタ70の1100本前後の配線から多数のチップに分配して信号を送ることは難しくなる。また、例え配線が可能としても、高速検査の為の多数配線対応が効果的でなくなる。従って図3に示す現在システムは限られた数のチップに同時にプローブが対応する場合に適応できる。
特開2002−296297号公報 特開2003−075503号公報
本発明は、これらの要求を満足するためになされたもので、電子デバイスの高集積化にともなってますます高密度化される半導体チップなどの回路の特性を検査するにあたり、複数のチップに対し一括して同時にプロービングテスト或いはバーンインテストができるように、垂直型プローブ組立体をマルチ配列構造とするとともに熱膨張問題及び信号配線問題を解決したプローバ装置及びこれに用いるプローブ組立体を提供することを目的とする。
本発明プローバ装置は、半導体ウエハに設けられた複数の半導体チップのパッドに接触して電気接続を行う垂直型プローブをリボン状の樹脂フィルムに貼着支持してなるプローブ付フィルムを有し、前記垂直型プローブは樹脂フィルムの面に沿った方向に弾性変形可能に設けられ、前記垂直型プローブの一端を被検査半導体チップのパッドに接触させ、前記垂直型プローブの他端をテスタの配線端子に接触させて被検査半導体チップとテスタとの間で信号を送受信するようにしたことを特徴としている。
本発明は、被検査半導体チップに設けられた複数のパッドに接触させる複数の垂直型プローブを有し、被検査半導体チップとテスタとの間の電気接続を行うプローバ装置において、複数本の垂直型プローブを有する樹脂フィルムを複数枚並設させてなるX方向ユニット及びこのX方向ユニットに交差する方向に配置されるY方向ユニットをそれぞれ複数組有し、この複数組のX方向ユニット及びY方向ユニットを支持板上に格子状に配設して位置決め固定し、X方向ユニット及びY方向ユニットの各交差位置に配置される前記垂直型プローブを被検査半導体チップの全てのパッドに一括接触させて被検査半導体チップとテスタとの間で信号を送受信することを特徴としている。
本発明のプローブ組立体は、前記垂直型プローブが形成された複数組のX方向ユニット及びY方向ユニットの交差位置が、半導体ウエハに形成された被検査半導体チップの全てに対し一対一で対応し、X方向ユニットとY方向ユニットは交差位置において上下に異なる空間を占有し互いに干渉していないことを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体は、前記樹脂フィルムがX方向樹脂フィルムとY方向樹脂フィルムとからなり、それぞれ弾性変形する湾曲部を有する垂直型プローブが樹脂フィルムの一面に貼り付けられた導箔をエッチングすることにより成形されていることを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体は、前記樹脂フィルムの長手方向上辺から垂直型プローブの一端が突出して入力部を形成し、他端は第1の湾曲部を経て垂下し下辺から突出して出力部となる第2の湾曲部を形成したことを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記X及びY方向樹脂フィルムは、前記垂直型プローブの湾曲部で囲まれるように開けられた長穴と樹脂フィルム上辺とで形成される樹脂フィルム幅狭部の弾性変形によって、検査時に垂直型プローブの軸方向のばね復元力を有することを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体は、前記X方向ユニットとY方向ユニットを格子状に配設した時、X及びY方向樹脂フィルムからそれぞれ突出する垂直型プローブ先端部の高さが一致していることを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記樹脂フィルムの幅方向中央部には長手方向に沿って長穴が開けられ、前記垂直型プローブの湾曲部はこの長穴のほぼ半周を囲む様にU字状に形成されていることを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記樹脂フィルムには丸穴が開けられ、この丸穴に丸棒を圧入して複数のプローブ付フィルムの位置決め及び固定を行うことを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記丸棒は電気絶縁材料あるいは導電材料を電気絶縁材料で被覆した部材で構成されていることを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記丸穴は垂直型プローブの入力部の近傍に設けられ、この近傍部分で垂直型プローブは丸穴の外周に沿って半円状に曲げられて被検査半導体チップのパッドと垂直型プローブとの接触力を支持し、一方、垂直型プローブの出力部はテスタの配線端子が接触して電気的に接続する第2の湾曲部で構成されていることを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体は、前記出力部近傍で垂直型プローブの一部を突出させ、この突出部をX及びY方向ユニットの組付けを行うための支持板の溝に嵌合させてX及びY方向ユニットの位置決め及び固定を行うことを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記支持板は電気絶縁部材あるいは導電材料を電気絶縁材料で被覆した部材で構成されていることを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体は、前記樹脂フィルムに開けられた丸棒挿通穴の左右対称位置に、垂直型プローブと電気導通機能を有しない垂直型プローブのダミーパターンを形成し、樹脂フィルムに加わる接触力を均等化したことを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記樹脂フィルムに開けた長穴を囲むようにして垂直型プローブの湾曲部が左右対称となるように一対の垂直型プローブが形成されていることを特徴としている。
本発明のプローブ組立体は、前記垂直型プローブを一面側に形成した樹脂フィルムの反対面側に、前記垂直型プローブより大きい面積の湾曲部等を有する弾性変形部を持つグランドラインパターンが形成され、該グランドラインパターンは前記丸棒が圧入される樹脂フィルムに設けられた穴と同位置の穴を有して入力部からの接触力を支持し、前記垂直型プローブと樹脂フィルムとの結合力を介してグランドラインパターンの弾性変形部から出力部への力の伝達を可能とし、電気的には弾性変形部以外の部分でグランド接続していることを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記グランドラインパターンは垂直型プローブが形成された樹脂フィルムの一面側の反対面側に形成され、この反対面側に貼り付けられた導箔をエッチングすることにより成形されていることを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記グランドラインパターンは湾曲部を経て垂下し樹脂フィルムの下辺から突出し、この突出部の端部に設けた凸部をXY方向ユニットの組付けを行うための支持板の溝に嵌合させてXY方向ユニットの位置決め及び固定を行うことを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体において、前記グランドラインパターンは、反対面側に形成された垂直型プローブの湾曲部と重なる位置に、この湾曲部とほぼ同じ大きさの補助湾曲部を設けたことを特徴としている。
また、本発明のプローブ組立体は、前記垂直型プローブを一面側に有し反対面側にグランドラインパターンを有するプローブ付フィルムを積層する際、隣接するプローブ付フィルム間に絶縁フィルムを介在させることを特徴としている。
本発明のプローバ装置及びこれに用いるプローブ組立体は、プローブ付フィルムの入力部により近い位置で丸棒を圧入挿通することによって複数枚のプローブ付フィルムの位置決め及び固定ができるので、被測定チップのパッドと入力部との間のピッチずれを防ぐことができる。また、被測定チップのパッド配列に合わせてプローブ付フィルムの枚数や固定位置を任意に設定できる。また、丸棒を熱膨脹の小さい材料で形成すれば、バーンインテストに使用してもプローブ付フィルムの伸びを抑えることができるので、入力部におけるピッチずれが発生しない。また、プローブ付フィルムの組立の際は、複数枚を積層したユニットを一度で固定板に嵌めこむことができると同時に、出力部と配線端子との接触も同時に行われるので、プローブ組立体を容易に得ることができる。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図4は本発明の実施の形態に係るプローバ装置の多数配線対応及び高速化対応のシステム構成を示すブロック図である。図4において、73は汎用のコンピュータを示し例えばパソコンである。74は回路付きプローブカードであり、破線で示されている。回路付きプローブカード74はインターフェース75、テスト回路76から成る。テスト回路76は複数設けられ、それぞれ目的が異なるテストに対応して起動される。この複数のテスト回路76は同一機能に限らない。72は半導体チップである。汎用コンピュータ73から個別ウエハ毎の検査情報がインターフェース75に送られる。インターフェース75はテスト回路76にテスト内容を送信する。テスト回路76はチップ72に対応した検査情報をもち、検査時は必要信号をチップ72に送る。またチップ72からの検査結果情報を受け取り評価し、インターフェース75を介して汎用コンピュータ73に情報を送る。またテスト回路76はチップ72と1対1の関係を有し、チップ72の有するパッド数と略同数のテスト回路76から配線がチップ72上のパッドに接続を可能にしている。
(実施の形態1)
次に、本発明の実施の形態1について図面を参照して詳細に説明する。図5は本発明の実施の形態1に係る被試験体(チップ)の斜視図で、図6は実施の形態1におけるプローブ付フィルムの正面図である。図5及び図6において、プローバ装置は、プローブ付フィルム101の要素が1つの垂直型プローブ102と1つ樹脂フィルム103からなる場合である。このプローブ付フィルム101の要素をいろいろの方向に配置することにより、メモリー関係のようなチップ1つに対して1または複数のラインのパッドに対応できる。すなわち、プローブ付フィルム101を紙面に向かって横に適当なピッチで複数積層配置し、さらに紙面に向かって奥行き方向に複数積層配列(XあるいはY方向ユニット)することによって複数ラインのパッドの配列に対応できる。ここでいうプローブとは電気的接続が弾性変形をともなって接触力をあたえるコンタクトのことであり、一般に言われるLSI回路検査用プローバにのみ使われるプローブに限定するものではない。同様にプローバ装置も電気的コンタクトを行う装置を示す。以下同じ。
図5において、符号600はウエハを示す。601はウエハ内に配置されたチップで、602はチップ内に配列されたパッドである。以下に説明するプローブ付フィルム101は1つのチップ601内に1列に配列されたパッド602があるような場合の検査に適用すると特に有効である。本発明のプローブ付フィルム101は、半導体ウエハの検査のみならず、液晶の検査等にも同様の配列の検査を必要とする場合には有効である。
図6は、垂直型プローブ102及び樹脂フィルム103に関連する部品の配置関係を示す。垂直型プローブ102はベリリウム銅などの導電性材料から成り、一方に被試験チップの電極パッドと接触する入力部501、入力変形部502、固定部503、出力変形部504、出力部505からなる。入力変形部502の輪郭に円弧を含んでいるが、入力部501と固定部503から離れたところに円弧部が存在することで大きい変形量が得られる。固定部503の円弧部及び樹脂フィルム103に開けられた穴108には絶縁性棒材あるいは表面が絶縁処理された丸棒104が挿入されており、入力部501にパッド602が接触したとき、固定部503が丸棒104に固定されているため丸棒104の動きによって入力変形部502が変形し、その復元力がパッド602と入力部501間の接触力となる。
図6に示す垂直型プローブ102は、固定部503と出力変形部504に特徴がある。円弧状の固定部503には丸棒104が挿入されている。丸棒104は、樹脂フィルム103の上部張り出し部111に開けられた穴108に圧入状態で挿入されてプローブ付フィルム101を支持する構造となっている。支持点が樹脂フィルム103の上部にあるため、プローブ付フィルム101の反り等による入力部501の位置ずれを防止している。さらに、丸棒104は樹脂フィルム103と圧入により結合されているため、プローブ付フィルム101を積層した場合矢印Aの方向の位置に精度よく組み立てられており、積層方向の位置ずれを発生しない。このプローブ付フィルム101を複数枚積層したものをX方向ユニットまたはY方向ユニットと称し、これらのユニットを単独あるいは格子状に組み立てたものをプローブ組立体と称している。特に、格子状に組み立てる場合は、後の図14で示すようにX方向ユニットとY方向ユニットがぶつからない様に上部張り出し部111の高さを違えてある。
さらに、丸棒104が挿入された樹脂フィルム103は、その下部張出し部112で固定板105によって支持されている。固定板105は絶縁材あるいは表面が絶縁処理されており、その両面の対称位置にくぼみ状の係止溝109(紙面に垂直方向の溝)が設けられ、一方、垂直型プローブ102にはその一部を局部的に曲げ変形した突出部110aを設け、突出部110aを係止溝109に嵌合させることによって、入力部501の先端位置精度を高めると同時にプローブ101の組立を簡単に行えるようにしている。
また、実施の形態1では、垂直型プローブ102の左右対称となる位置に部分的にダミーパターン107aおよび107bを設けている。ダミーパターン107aはプローブ102との間で対称関係の力が作用することから、丸棒104の圧入挿入を安易にすると同時に固定部503の固定効果を高めるためのものである。同様に、ダミーパターン107bは突出部110bを備え、突出部110aとともに支持板105を両側から挟み込んで均等に押圧するようにする。このように、ダミーパターン107a、107bを設けたことによってプローブ102との間で対称関係の力が作用することになり、プローブ101の安定した組立構造が得られる。
さらに、固定板105には絶縁フィルムを介して配線端子106が貼り付けられていて、配線端子106の上方に垂直に伸びる配線の一端が出力部505と接触し電気的導通がなされる。出力変形部504にも湾曲部が含まれていて、配線端子106と接触すると変形し接触力が出力変形部504の復元力により発生する。この復元力により、出力変形部504が適当量変形した状態で配線端子106と出力部505が接触することになるため、安定した電気的接続が達成できる。本発明の実施の形態1において、出力変形部504に円弧が含まれる構造としたが特に弾性変形を発生させる手段形状については円弧部に限らなくてもよい。
上述のように、樹脂フィルム103の表面には垂直型プローブ102とダミーパターン107aおよび107bが貼り付けられている。また、プローブ102にある入力変形部502の変形動作を妨げることのないように、入力変形部502の内側に矩形状の長穴506が開けられている。樹脂フィルム103に長穴506が開けられていることによって、入力変形部502が変形したとき、樹脂フィルム103に発生する皴等が少なくなる。また固定部503の丸棒104の挿入位置に、丸棒104の径と同程度の径で圧入可能な穴108が開けられている。
例えば、実施の形態1の垂直型プローブを用いたLSI回路検査の過程で、チップ601のパッド602が下側に移動して入力部501と接触し、さらにパッド602と入力部501との間に適切な接触力が作用するまで移動を続け、同時に入力部501も下方に移動する。このとき入力変形部502は変形している。接触力が作用し入力変形部502の復元力が作用しているとき固定部503を介して丸棒104を押し下げる力が作用する。この力は、固定板105の係止溝109で受け止められるとともに矩形状の長穴506の変形によって吸収される。また接触力が作用したとき、係止溝109に接触力による右方向に作用する力のベクトルが存在するが、樹脂フィルム103に垂直型プローブ102が貼り付けられているので特に問題が発生しない。
以上説明した通り、プローブ付フィルム101が固定板105に固定されると同時に出力部505が配線端子106に接触し、また、固定部503が樹脂フィルム103の上方部で丸棒104によって固定された状態でパッド602と入力部501が接触力を伴いながら接触するようにしたので、パッド602と配線端子106との間で良好な電気的導通が得られる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について図面を参照して詳細に説明する。図7は本発明の実施の形態2に係る被試験体(チップ)の斜視図で、図8は実施の形態2におけるプローブ付フィルムの側面図である。本実施の形態2は、基本的なプローブ付フィルム101の要素が2つの垂直型プローブ102と1つ樹脂フィルム103からなる場合である。このプローブ付フィルム101の要素をいろいろな方向に配置することにより、近接する2列配列、対向する2列配列、ASICやロッジク等、パッド602を矩形形状に配列したチップ601に対応できる。
図8は、左右2つの垂直型プローブ102同士を向かい合わせた状態で対称配置した場合の構造を示す。左側の垂直型プローブ102は実施の形態1で説明したダミーパターン107a、107bと置き替わった状態で配置されていて、左右2つの入力部501、501は隣接する2つのチップの左側と右側のパッド602と対向している。
このプローブ付フィルム101の要素をいろいろの方向(例えばX、Y方向)に配置することにより、メモリー関係のようなチップ1つに対して1または複数のラインのパッドに対応できる。すなわち、プローブ付フィルム101を紙面の左右方向に適当なピッチで複数配置し、さらに紙面に向かって垂直方向に複数積層配列することによって複数ラインのパッドの配列に対応できる。さらに、略同様の配列を直交して配列することにより、残された矩形状配列の2辺のパッドに対向できるため、前記したASICやロッジク等のパッド602に対向する矩形形状に配列したチップ601にも対応できる。また、固定板105の両側に配線端子106があり、左右2つの垂直型プローブ102の電気導通を可能にしている。
本実施の形態2における垂直型プローブ102の入力部501、入力変形部502、固定部503、出力変形部504、出力部505の機能は実施の形態1と略同じである。従って、実施の形態2における2つの入力部501の配列と固定板105を挟んで存在する2つの配線端子106は隣接するチップ601に対応し、矩形配列型のパッド配列の電気導通を可能とするための有効な配列である。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について図面を参照して詳細に説明する。図9は本実施の形態3に係るプローブ付フィルム603の正面図、図10はそのプローブ付フィルム603の側面図、図11はグランドラインパターン604の正面図、図12は樹脂フィルム605の正面図である。本実施の形態3は、検査の高速化に対応するためのものである。なお、対応するチップは実施の形態1と同様、このプローブ付フィルム603の要素をいろいろの方向に配置することによりメモリー関係の様なチップ1つに対して1または複数のラインのパッドを有するチップ配列に対応できる。また、本実施の形態3での配線端子及び固定板は、実施の形態1で説明した配線端子106及び固定板105と略同様の原理及び機能のもとで適用可能であるため、本実施の形態での説明を省略する。
一般に長方形断面の断面2次モーメントの大きい材料形状を利用して、接触力を確保しようとすると材料の幅(紙面の上下方向での寸法)が大きくなる。このことは、厚み方向(紙面に垂直方向)に垂直型プローブ606を有する樹脂フィルム605を多数積層すると電気容量が大きくなり高速化に逆行する。一方、垂直型プローブ606は適当な接触力を必要としている。本実施の形態3は、図9に示すように、垂直型プローブ606の材料幅を小さくしながら接触力を得るもので、接触力に関係する要素はグランドラインパターン604が関与し、電気導通に関係する要素は垂直型プローブ606が対応する方法である。なお、垂直型プローブ606とグランドラインパターン604との間には樹脂フィルム605が介在し、2つの部材である垂直型プローブ606とグランドラインパターン604は、図11に示すように機械的に接触力が伝達される部分Kで結合しながら電気的には絶縁状態を可能にしている。図11はグランドラインパターン604の形状を示す正面図である。
また、図9には、樹脂フィルム605の表面側にある垂直型プローブ606が実線で描かれ、裏面側にあるグランドラインパターン604が点線で描かれている。この垂直型プローブ606において、607は入力部、608は入力変形部、609は固定部、610は出力変形部、611は出力部である。垂直型プローブ606の主な機能は、実施の形態1(図6)で説明した垂直型プローブ102とほぼ同じ構造で、また、その機能もほぼ同じである。ただし、入力部607の丸棒104からの距離が小さい点で異なっている。また、入力部607の中腹で樹脂フィルム605を介してグランドラインパターン604と機械的に結合している(図11)。すなわち、グランドラインパターン604の表面はフィルム605と機械的に結合していて、垂直型プローブ606は入力部607と固定部609近傍とで機械的に結合している。
また、実施の形態1と異なる点は、グランドラインパターン604の一部を下方に延長して一対の固定部Bを形成し、固定部Bのそれぞれの下端部には突起部Aを設け、この突起部Aを固定板105の係止溝109(凹部)に両側から嵌合させてプローブ付フィルム603のユニットを組み立てるようにしたことである。すなわち、実施の形態1では突起部Aを垂直型プローブ606に設けた構造であったのに対し、本実施の形態3では幅広でかつ変形可動部を持たないグランドラインパターン604に突起部Aを設けることによって、組立強度の向上を図るようにしている。これにより、垂直型プローブ606の機能は入力部607から出力部611に至る電気信号の導通のみとなり、プローブ付フィルム603のユニット組立強度の維持には関与しなくて済むのでプローブの線幅をより微細な構造とすることができる。
本実施の形態3において、パッド602(図5)が下方に移動して入力部607を押し下げたとき、図11に示す斜線の部分Kは、垂直型プローブ606とグランドラインパターン604、及び樹脂フィルム605が一体となって同一の動きをする。接触力として作用する力は、グランドラインパターン604の入力変形部612と垂直型プローブ606の入力変形部608との、それぞれの変形によって生ずる復元力の和に略等しい。ただし、本実施の形態3においては、上述の通り、断面2次モーメントが小さい垂直型プローブ606の入力変形部608には小さい応力で対応可能にしているため、接触力は、グランドラインパターン604の入力変形部612が垂直型プローブ606の入力変形部608の外側にあっても、断面2次モーメントに関与する材料幅の影響が大であるため、グランドラインパターン604の復元力によって略生ずることになる。このことは垂直型プローブ606が小型化できると同時に、入力部607の大きい上下動作と最適な接触力を得ることを可能にする。
また、パッド602(図5)と接触する入力部607の先端部分のみ広くすること、あるいは狭くすることは、部分エッチング技術または部分メッキ技術によって可能であるので、要求される使用情況に合わせて適宜使い分けすることで技術的目標が達成可能である。
図10は図9の右側面図で、垂直型プローブ606の一方の面に樹脂フィルム605が、他方の面に絶縁フィルム614(図13に示す)が貼り付けられている。また、グランドラインパターン604の一方の表面が樹脂フィルム605に貼り付けられている。前記したように入力部607に加えられた接触力は、図10に矢印Fで示すような力の伝達であり、丸棒104によってその接触力が支えられている。すなわち、プローブ606の入力部607に加えられた接触力(矢印F)はプローブ606から樹脂フィルム605及びグランドラインパターン604へ伝達され(図10の矢印F1)、図9に示す垂直型プローブ606の変形部608およびグランドラインパターン604の変形部612が樹脂フィルム605とともに弾性変形することにより支持される。電気信号の導通については、垂直型プローブ606の入力部607に入力された電気信号は、垂直型プローブ606を通って伝達される(図10の矢印F2)。
図11において、丸棒104は、グランドラインパターン604の張出し部615に開けた切り欠き穴616と圧入嵌合している。入力変形部612の突出部617と左側の突出部618は、複数パターンを決められたピッチで左右に配列したとき、それぞれが接続する部分となる。従って、グランドラインパターン604は全てが配線のグランドと接続されなくても適当な箇所でグランド接続することが可能である。例えば入力変形部612と類似の端子をグランド接続が必要な箇所のみに配置すればグランド接続が可能となる。図11では簡単に推定できる範囲であるため図示を省略する。
図12は図9における樹脂フィルム605の形状を示す。この樹脂フィルム605は、実施の形態1の機能と略同一の機能を有し、さらに垂直型プローブ606及びグランドラインパターン604とが夫々Kで示す部分で機械的に結合している。なお、樹脂フィルム605には、実施の形態1の長穴506に相当する長穴613と、同じく穴108に相当し丸棒104が貫通する穴619が設けられている。
図13は、図10に示すように垂直型プローブ606に貼り付けられた絶縁フィルム614を示す。この絶縁フィルム614は、図9に示すプローブ付フィルム603が厚み方向に複数配列されたとき、それぞれが絶縁状態であることが必要である。この絶縁フィルム614を、入力部607がパッド602(図5)と接触する近傍及び出力部611が配線端子620と接触する近傍を除いて、垂直型プローブ606を囲い込むように貼り付けることにより、それぞれの垂直型プローブ606は電気的に独立した構造になる。なお、絶縁フィルム614には、樹脂フィルム605の長穴613に対応して長穴621と丸棒104が貫通する穴619が設けられている。
(実施の形態4)
次に図14を用いて実施の形態4について説明する。図14はプローブをXY方向に組み合わせたプローブ組立体の一部を示す斜視図である。図14に示すように、プローブ組立体703はX方向プローブ703aとY方向プローブ703bで構成される。図ではXY方向ともプローブは1枚ずつしか描かれていないが、実際は被検査チップのパッド数に応じて積層数をユニットとして設定することはもちろんである。
X方向プローブ703aとY方向プローブ703bは、それぞれ樹脂フィルム705の一面に垂直型プローブ704が貼り付けられ、反対面にグランドラインパターン706が貼りつけられた3層構造に形成されている。本実施の形態では3層構造としたが、グランドラインパターンを設けない2層構造を用いてもよい。X方向プローブ703aとY方向プローブ703bとの違いは、組み立てた時に交差位置でぶつからない様に樹脂フィルム705の高さ位置を互いにずらしてあることである。また、組立構造においても丸棒104a、104bを挿入する構造、支持板(図示せず)に嵌合させる構造において、前記実施の形態と同じである。
図15はプローブ組立体703を一面側から見た斜視図である。樹脂フィルム705の一面に垂直型プローブ704が形成され、プローブ組立体703が支持板710に嵌めこまれた状態を示している。垂直型プローブ704は入力部701から出力部702に至る間の3個所に、変形部707、上部変形部708、下部変形部709を設けている。
図16は垂直型プローブ704のパターン形状を示す正面図である。図7で示したチップの2列パッドに適応できる様に、左右対称に配置されている。この垂直型プローブ704の特徴は、中央部の大きな変形部707のほかに、入力部701の近傍に上部変形部708を設け、出力部702の近傍に下部変形部709を設けたことである。これにより、変形部に加わる接触力を分散させることができる。
図17はグランドラインパターン706のパターン形状を示す正面図である。このグランドラインパターン706の特徴は、大きな変形部711の途中に補助グランドラインパターン712を設けたことである。この補助グランドラインパターン712の位置は、反対面側に設けた垂直型プローブ704とは樹脂フィルムをはさんで表裏関係にあり、入力部に加わる接触力を表裏両面で均等に受けることができるため、樹脂フィルムの反りを押さえることができる。また、グランドラインパターン706には、丸棒が圧入される切り欠き穴713を有する張出し部715、支持板が嵌る突起部714を有する張出し部716が設けられている。また、変形部711から左右に伸びる突出部617、618は、図11と同様に隣接するグランドラインパターンの接続個所となる。
図18は一面側に垂直型プローブ、裏面側にグランドラインパターンを形成するための樹脂フィルム705の外形形状を示す正面図である。丸棒が通る穴717を有する張出し部718、支持板が嵌る突起部719を有する張出し部720が設けられている。また、中央部には長穴721が開けられており、接触圧力による歪を吸収する構造となっている。
図19は、図9のような3層のプローブ付フィルムを複数積層した場合に、隣り合う垂直型プローブ同士の電気的絶縁を確保するために間にはさむ絶縁フィルム722を示す正面図である。外形形状は図18で示した樹脂フィルム705と全く同形状にしたが、絶縁性さえ確保できれば同形状にする必要はなく、厚さも樹脂フィルム705の5μm程度に対し2μm程度で充分である。ただし、丸棒が通る穴717は圧入ができる穴径が必要である。
本発明によれば、大口径の半導体ウエハに形成された全ての半導体チップに対し一括してプロービングテストが可能であるとともに、位置決め精度に優れ、また、組立が容易なプローバ装置を提供することができる。
従来の垂直型プローブ組立体を示す斜視図である。 従来のプローバ装置の概略構造を示す斜視図である。 従来のプローバ装置のシステム構成を示すブロック図である。 本発明のプローバ装置に係るシステム構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る半導体チップの斜視図である。 本発明の実施の形態1を示す正面図である。 本発明の実施の形態2に係る半導体チップの斜視図である。 本発明の実施の形態2を示す正面図である。 本発明の実施の形態3を示す正面図である。 図9の側面図で、接触力及び電気信号の伝達経路を示す図である。 本発明の実施の形態3に係るグランドラインパターンの正面図である。 本発明の実施の形態3に係る樹脂フィルムの正面図である。 本発明の実施の形態3に係る絶縁フィルムの正面図である。 本発明の実施の形態4に係るプローブ組立体を示す斜視図である。 図14のプローブ組立体を裏側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態4に係るプローブを示す正面図である。 本発明の実施の形態4に係るグランドラインパターンを示す正面図である。 本発明の実施の形態4に係る樹脂フィルムを示す正面図である。 本発明の実施の形態4に係る絶縁フィルムを示す正面図である。
符号の説明
70 専用テスタ
71 プローブカード
72 半導体チップ
73 汎用コンピュータ
74 回路付プローブカード
75 インターフェース
76 テスト回路
101 プローブ付フィルム
102 垂直型プローブ
103 樹脂フィルム
104 丸棒
105 支持板
106 配線端子
107a、107b ダミーパターン
108 穴
109 係止溝
110a、110b 突出部
111 上部張出し部
112 下部張出し部
200 垂直型プローブ組立体
201、202 絶縁基板
203 電気的接触子
204 湾曲部
205 垂直型プローブ
206 接続構造体
207 フレキシブルフラットケーブル
208 プローブカード
501 入力部
502 入力変形部
503 固定部
504 出力変形部
505 出力部
506 長穴
600 ウエハ
601 半導体チップ
602 パッド
603 プローブ付フィルム
604 グランドラインパターン
605 樹脂フィルム
606 垂直型プローブ
607 入力部
608 入力変形部
609 固定部
610 出力変形部
611 出力部
612 入力変形部
613 長穴
614 絶縁フィルム
615 張出し部
616 切り欠き穴
617、618 突出部
619 穴
620 配線端子
621 長穴
701 入力部
702 出力部
703 プローブ組立体
703a X方向プローブ
703b Y方向プローブ
704 垂直型プローブ
705 樹脂フィルム
706 グランドラインパターン
707 変形部
708 上部変形部
709 下部変形部
710 支持板
711 変形部
712 補助グランドラインパターン
713 切り欠き穴
714 突起部
715、716 張出し部
717 穴
718 張出し部
719 突起部
720 張出し部
721 長穴
722 絶縁フィルム

Claims (6)

  1. 被検査半導体チップに設けられた複数のパッドに接触させる複数の垂直型プローブを有し、被検査半導体チップとテスタとの間の電気接続を行うプローバ装置において、複数本の垂直型プローブを有するプローブ付樹脂フィルムを複数枚並設させてなるX方向ユニット、及びこのX方向ユニットに交差する方向に配置されるY方向ユニットをそれぞれ複数組有し、この複数組のX方向ユニット及びY方向ユニットを支持板上に格子状に配設して位置決め固定し、X方向ユニット及びY方向ユニットの各交差位置に配置される前記垂直型プローブを被検査半導体チップの全てのパッドに一括接触させて被検査半導体チップとテスタとの間で信号を送受信させ、
    記X方向ユニットとY方向ユニットは交差位置において上下方向に異なる空間を占有し互いに非干渉構造で延びており、また、前記X方向樹脂フィルムとY方向樹脂フィルムには、それぞれ弾性変形する湾曲部を有する垂直型プローブが樹脂フィルムの一面に貼り付けられた金属箔をエッチングすることにより形成され、
    前記樹脂フィルムの幅方向中央部には長手方向に沿って長穴が開けられ、この長穴は、当該長穴のほぼ半周を囲む様にU字状に形成されている前記垂直型プローブの湾曲部で囲まれ、前記樹脂フィルムは、前記長穴と樹脂フィルムの上側及び下側の辺部とで形成される樹脂フィルムの幅狭部の弾性変形によって、検査時に垂直型プローブの垂直軸方向の弾性復元力を有し、また、前記垂直型プローブは、前記長穴のほぼ半周を囲む様にU字状に形成されている前記垂直型プローブの湾曲部が、前記長穴を、両側から対になって囲む様に、対向して配置されていることを特徴とするプローブ組立体。
  2. 前記樹脂フィルムの、対向して配置された垂直型プローブの間の上側の辺部付近には通し穴が開けられ、この通し穴に、複数の樹脂フィルムを貫通して棒部材を圧入して複数の樹脂フィルムの位置決め及び固定を行うことを特徴とする請求項1記載のプローブ組立体。
  3. 前記通し穴の近傍には垂直型プローブの入力部が延びており、垂直型プローブの入力部は丸穴の外周に沿って半円状に曲げられて被検査半導体チップのパッドと垂直型プローブとの接触力を支持し、一方、垂直型プローブの出力部はテスタの配線端子が接触して電気的に接続する第2の湾曲部で構成されていることを特徴とする請求項2記載のプローブ組立体。
  4. 前記出力部近傍で垂直型プローブの下部を突出させ、この突出部をX及びY方向ユニットの組付けを行うための支持板の溝に嵌合させてX及びY方向ユニットの位置決め及び固定を行い、また、前記樹脂フィルムに開けられた通し穴の左右対称位置に、垂直型プローブと電気導通機能を有しない垂直型プローブのダミーパターンを形成し、樹脂フィルムに加わる接触力を均等化したことを特徴とする請求項3記載のプローブ組立体。
  5. 前記垂直型プローブを一面側に形成した樹脂フィルムの反対面側に、前記垂直型プローブより大きい面積の湾曲部等を有する弾性変形部を持つグランドラインパターンが形成され、該グランドラインパターンは前記通し棒が圧入される樹脂フィルムに設けられた穴と同位置の穴を有して入力部からの接触力を支持し、前記垂直型プローブと樹脂フィルムとの結合力を介してグランドラインパターンの弾性変形部から出力部への力の伝達を可能とし、電気的には弾性変形部以外の部分でグランド接続していることを特徴とする請求項3記載のプローブ組立体。
  6. 前記グランドラインパターンは垂直型プローブが形成された樹脂フィルムの一面側の反対面側に形成され、この反対面に貼り付けられた金属箔をエッチングすることにより成形されており、また、前記グランドラインパターンは湾曲部を経て垂下し樹脂フィルムの下辺から突出し、この突出部の端部に設けた凸部をX及びY方向ユニットの組付けを行うための支持板の溝に嵌合させてX及びY方向ユニットの位置決め及び固定を行うことを特徴とする請求項5記載のプローブ組立体。
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