JP4960008B2 - 玉縁縫いミシン - Google Patents
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Description
即ち、従来の玉縁縫いミシンにおける縫製では、針板上面において、身頃生地とその上に玉縁布とを重ねて配置し、その上から底板部とその上面に垂直に立設された立板部とからなる断面逆さT字状であるバインダーを載置する。さらに、玉縁布の両端部をそれぞれバインダーの底板部の上面から立板部の各平面に沿わせるように折り返した状態で保持し、送り機構で所定方向に各布地を送りつつ、バインダーの立板部の両側で二本針により縫製を行う。そして、かかる縫製時には、縫い針の上下動に同期してセンターメスを上下動させてポケットの開口部を形成するための直線状の切れ目を形成し、V字状に配置されたコーナーメスの上下動により当該直線状の切れ目の両端部から連なるように二又に枝分かれする略V字状の切れ目を形成して縫製が行われていた。
図18では、縫い終了位置における二本針41の針落ち位置とセンターメス51の位置を二点鎖線で図示している。また、縫いが行われる範囲の全長を縫い長さKとし、コーナーメスにより形成される布送り方向下流側の切れ目Vの布送り方向Fに沿う長さをD1とし、センターメス51の下流端部から二本針41までの距離をHとする。
前述したように、二本針41の上下駆動が停止された状態ではセンターメス51のみの駆動を行うことができないため、センターメス51による切断開始位置から縫いの終了位置間での距離(K−D1)がセンターメス51の布送り方向下流端部から二本針41までの距離Hよりも小さい場合(K−D1<H)、二本針41が縫い開始位置から縫い終了位置まで縫いを行ってもまだ、センターメス51は切断を開始することができなかった。つまり、縫製距離が短いために、K−D1<Hとなる場合、玉縁縫いを行うことができないという不都合があった。
以下、本発明の実施の形態である玉縁縫いミシン10について図1〜図18に基づいて説明する。図1は玉縁縫いミシン10の全体の概略構成を示す斜視図である。なお、本実施の形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にしてそれぞれの方向を定めるものとし、Z軸方向は後述するセンターメスの上下動方向と一致し、縫製作業を行う平面はZ軸方向と垂直となり、当該作業平面に平行であって布送りが行われる方向をX軸方向とし、作業平面に平行であってX軸方向に直交する方向をY軸方向とする。
そして、当該玉縁縫いミシン10は、図1に示すように、縫製の作業台となるミシンテーブル11と、ミシンテーブル11に配置されたミシンフレーム12と、身頃生地M及び玉縁布Bからなる布地の送りを行う布送り機構としての大押さえ送り機構20と、身頃生地Mの上側で玉縁布Bを上方から押さえるバインダー30と、バインダー30の布送り方向Fにおける下流側近傍であってバインダー30の立板部32の両側で針落ちを行う針上下動機構40(図2参照)と、ミシンフレーム12に支持され、各縫い針41の布送り方向下流側の各縫い針41の中間にセンターメス51を昇降させて各布地B,Mに切れ目を形成するセンターメス機構としての動メス機構50(図5参照)と、直線状の切れ目Sの両端となる位置に略V字状の切れ目Vを形成するコーナーメス機構90と、上記各部の制御を行う動作制御手段80(図8参照)とを備えている。
以下各部を詳説する。
ミシンテーブル11は、図1に示すように、その上面がX−Y平面に平行であって、水平な状態で使用される。このミシンテーブル11の上面は布の送り方向F即ちX軸方向に沿って長い長方形状に形成されている。かかるミシンテーブル11上に大押さえ送り機構20とバインダー30とが配置され、ミシンテーブル11の下側にコーナーメス機構90が配置されている。
また、ミシンテーブル11における二つの縫い針41,41の下方の位置には針板13が設けられている。この針板13には二本針41,41の各々に対応する針穴が設けられており、各針穴の下側には図示しない水平釜がそれぞれ設けられている。つまり、各縫い針41,41のそれぞれに挿通された縫い糸は、それぞれ針板13の下側で対応する各水平釜に捕捉され、水平釜から繰り出される下糸に絡げられて縫製が行われるようになっている。
さらに、針板13の二つの針穴のほぼ中間であって布送り方向Fの下流側にはセンターメス51が挿入されるスリットが形成され、センターメス51との協働により布地を切断する図示しない固定メスが配置されている。
図2は針上下動機構40の斜視図である。針上下動機構40は、二本針を構成する二つの縫い針41,41と、二本針のそれぞれの縫い針41を下端部に保持する二本の針棒42と、各針棒42をその長手方向に沿って滑動可能に支持する支持枠43と、二本の針棒を同時に保持する針棒抱き44と、縫い針上下動の駆動源となるミシン主軸モータ45(図8参照)と、ミシン主軸モータ45により回転駆動を行うミシン主軸46と、ミシン主軸46の一端部に固定連結され回転運動を行う回転錘47と、回転錘47の回転中心から偏心した位置に一端部が連結されると共に他端部が針棒抱き44に連結されたクランクロッド48と、支持枠43に一端部が連結されると共に図示しない回動駆動源により回動駆動力が付与される回動軸49とを有している。
回動軸49は、布送り方向と逆方向に短いストロークで縫いを行い、その上から重ねるように縫製を行うことで、縫い始めと縫い終わりの縫い糸が解けることを防止するいわゆるバックタック縫いを行うために、回動駆動源から駆動力が付与されるものである。従って、通常縫製時には、回動軸49は、各針棒42がZ軸方向に平行となる状態で保持されている。
図3は動メス機構50及び針上下動機構40の切断可能状態の斜視図、図4は動メス機構50及び針上下動機構40の切断規制状態の斜視図、図5は図3及び図4と異なる方向から見た動メス機構50の斜視図である。
動メス機構50は、直線状の切れ目を形成するセンターメス51と、センターメス51を下端部に備えると共にアーム部12c内でZ軸方向に沿って滑動可能に支持されたメス棒52と、ミシンフレームの固定されてメス棒52をその長手方向に沿って滑動可能に支持するメタル軸受け53と、メス棒52の長手方向中間位置に固定装備されたメス棒抱き54と、メス棒抱き54に設けられた駒55と、ミシンフレーム12に固定支持され、駒55を介してメス棒52を回転させないで上下方向の移動をガイドするガイド枠56と、センターメス51の上下動の駆動源となるステッピングモータであるメスモータ57と、メスモータ57の出力軸57bに対して偏心して装着された偏心カム58を介して一端部が連結されたクランクロッド59と、クランクロッド59の他端部に揺動端部が連結された入力アーム60と、一端部が入力アーム60に連結されてミシン機枠に固定された軸受け68に軸支されて回動を行う回動軸61と、回動軸61の他端部に回動軸61と一体に形成されて揺動を行う出力アーム62と、出力アーム62の揺動端部に一端部が連結された第一のリンク体63と、第一のリンク体63の他端部とメス棒抱き54とを連結する第二のリンク体64と、センターメス51の切断可能状態と切断規制状態との切り替え動作の駆動源となるエアシリンダ65と、エアシリンダ65のプランジャに一端部が連結されて揺動動作が行われる梃子部材66と、第一のリンク体63と第二のリンク体64との連結点Jと梃子部材66の他端部とを連結する連結リンク体67と、エアシリンダ65の突出時のプランジャを所定位置で停止させるストッパ69とを備えている。
かかる状態で上記メスモータ57が回転駆動を行うと、Y軸方向に向けられた出力軸57bに装備された偏心カム58によりクランクロッド59の一端部を円運動させる。クランクロッド59はその一端部の円運動によりその他端部において進退運動を行い、入力アーム60を揺動させる。これにより、回動軸61は回動を行い、出力アーム62を揺動させる。
第一のリンク体63と第二のリンク体64との連結点Jは、連結リンク体67の一端部(梃子部材6との連結端部)を中心とする当該連結リンク体67を半径とする円弧運動のみが可能な状態に規制される。そして、連結点Jが当該円弧運動を行うことで、出力アーム62の揺動運動が第一のリンク体63及び第二のリンク体64を介してメス棒52及びセンターメス51を上下動させて切断動作が行われる。
第一のリンク体63の両端部における回動の中心間距離は、出力アーム62の揺動半径と一致する長さに設定されている。そして、連結点Jが出力アーム62の揺動の中心線の線上に位置する状態でメスモータ57の駆動により出力アーム62が揺動を開始すると、第一のリンク体63も連結点Jを中心に揺動を行い、その結果、第二のリンク体64に対して何ら駆動力を付与しない状態となる。従って、センターメス51は、上下動を行わず、待機位置において停止を維持した状態となる。
従って、エアシリンダ65の駆動により、センターメス51の作動状態と制止状態とが切り替えられるようになっている。
図6はバインダー30の平面図、図7は斜視図である。
バインダー30は、長尺状平板である底板部31と、底板部31の長手方向に沿ってその上面に垂直に立設された立板部32と、立板部32の布送り方向下流側端部に、センターメス51を回避して玉縁布Bを案内する案内部材33と、玉縁布Bの幅方向の両端部が立板部32の両面に沿ってそれぞれ送られるように案内する縦ガイド部34とを備えている。
また、上記バインダー30は、エアシリンダを備える図示しない支持機構に支持されており、非使用時には図1に示すように二本針41,41の針下の位置から離れて待避されている。そして、使用時には、エアシリンダの駆動により針板位置にセットされるようになっている。
立板部32は、案内部材33の近傍の部分を除いてその全体が長方形状の平板であり、底板部31の上面において、当該底板部31の幅方向(Y軸方向)の中間位置に、底板部31と長手方向を揃えた状態で、垂直に立設されている。即ち、バインダー30は、底板部31と立板部32とがその長手方向から見て逆さのT字状となるように一体形成されている。
大押さえ送り機構20は、バインダー30にセットされた玉縁布Bの幅方向両端部のそれぞれを上方から押さえる大押さえ21,21と、これらの大押さえ21,21を支持する支持体22と、支持体22を介して大押さえ21,21を上下に移動させる図示しないエアシリンダと、大押さえ21,21により押さえた玉縁布B及び身頃生地Mを支持体22を介して布送り方向Fに移動させる、ミシン主軸モータ45とは別個の送り駆動手段たる押さえモータ23とを備えている。
各大押さえ21,21は、それぞれ長方形状の平板であり、それぞれが長手方向をX軸方向に沿わせた状態で支持体22に支持されている。また、各大押さえ21,21はその平板面がX−Y平面に平行となるように支持されている。そして、エアシリンダの駆動により上下の二位置に切替可能であり、上位置の時にはミシンテーブル11の上面から離間し、下位置でミシンテーブル11の上面高さとなる。また、二つの大押さえ21,21は、その間に、少なくともバインダー30の立板部32を通すことができるように離間した状態で支持されている。
支持体22は、ミシンテーブル11上においてX軸方向に沿って移動可能に支持されており、支持する二つの大押さえ21,21が二本針41,41の上下動経路の両側を通過するように配置されている。また、支持体22は、図示しないボールネジ機構を介して押さえモータ23に駆動されるようになっている。
コーナーメス機構90は、ミシンテーブル11の下方であって大押さえ送り機構20による大押さえ21,21の通過経路に配置されており、大押さえ送り機構20により搬送されてきた玉縁布B及び身頃生地Mに下方からコーナーメス91を突き通すことで直線状の切れ目Sの両端となる位置に略V字状の切れ目Vを形成する。
即ち、コーナーメス機構90は、布送り方向Fに沿って間隔をあけて配置された二つのコーナーメス91,91と、各コーナーメス91,91をそれぞれ上下動させる図示しない上下動用モータとを備えている。
そして、二つのコーナーメス91は、それぞれが形成するV字状の切れ目の開口部が互いに逆向きとなるように各々が支持されている。また、二つのコーナーメス91は、その間隔を調節することが可能となっている。
図8は、玉縁縫いミシン10の動作制御手段80を含む制御系を示すブロック図である。
動作制御手段80には、所定の文字又は画像情報を表示する表示パネル84と、表示パネル84に併設された各種の設定を行うための画面選択やコマンド入力を行うための設定スイッチ85と、各種の設定を行う際に数値入力及びその決定や取消を入力するためのテンキー86と、縫製の開始を入力するスタートスイッチ87とが図示しない入出力回路を介して接続されている。つまり、上記設定スイッチ85及びテンキー86は、後述する各種の数値(例えば、距離K,H,D1,D2,W・・・等)を設定入力するための本実施形態における設定入力手段として機能する。
前述したように、玉縁縫いでは、二本針41,41による二本の縫い目Tの間に当該縫い目Tに平行となる直線状の切れ目Sを形成し、さらに、この切れ目Sの両端にV字状の切れ目Vをそれぞれ形成する(図12参照)。
図9、図12(A)に示すように、切れ目Sを形成するセンターメス51は、布送り方向Fの上流側端部の位置が二本針41よりも距離Lだけ布送り方向Fの下流側に配置されている。また、図12(B)に示すように、センターメス51による切れ目Sの形成開始位置すなわち切断開始位置は、縫い針41の上下動開始位置に対して、縫いの開始側に形成されるV字状の切れ目Vの布送り方向Fに沿う長さD1だけ後退した位置となる。従って、かかる後退位置から直線状の切れ目Sの形成を開始するためには、縫い針41の第一針目の針落ちが行われてから、長さD1とセンターメス51の歯幅Wと距離Lとの合計長さ(D1+W+L)分だけ布地B及びMが送られてからセンターメス51のメス落ちを開始する必要がある。
また、予めメスモータ57を駆動させた状態で、(D1+W+L)の距離分だけ布送りが行われてからエアシリンダ65を突出状態から後退状態に切り替える動作制御を行っても良いし、D1+W+Lの距離分だけ布送りが行われてから、メスモータ57の駆動開始とエアシリンダ65の後退動作とを同時に行う動作制御を行っても良い。
縫い針41の第一針目の検出は、ミシン主軸モータ45に設けられたエンコーダから一回転ごとに出力される信号の検出により行われる。また、D1+W+Lの距離の布送りの検出は、押さえモータ23の回転数をカウントすることで行われる。
また、メスモータ57を駆動させたまま、隙間拡張距離(L−D2)の距離分だけ布送りが行われてからエアシリンダ65を後退状態から突出状態に切り替える動作制御を行っても良いし、隙間拡張距離(L−D2)の距離分だけ布送りが行われてから、メスモータ57の駆動停止とエアシリンダ65の突出動作とを同時に行う動作制御を行っても良い。
縫い針41の最終針の検出は、ミシン主軸モータ57に設けられたエンコーダから一回転ごとに出力される信号のカウントにより行われる。また、隙間拡張距離(L−D2)の距離の布送りの検出は、押さえモータ23の回転数をカウントすることで行われる。
次に、図11に示すフローチャートに基づき上記構成を備えるミシン1の動作説明を行う。
まず、玉縁縫いの縫製が開始されると、CPU81は、予めROM82に記憶され或いは設定スイッチ85及びテンキー86により設定入力されてRPM82に格納されている、縫いが行われる範囲の全長の縫い長さKを読み込み(ステップS1)、続いて、縫い始めから直線切れ目Sの先端(切断開始位置)までの布送り方向Fに沿う距離D1、縫い終わりから直線切れ目Sの終端までの布送り方向Fに沿う距離D2、センターメス51の布送り方向下流側端部から縫い針41までの布送り方向Fに沿う距離H及びセンターメス51の布送り方向Fにおける幅W等を読み込む処理を行う(ステップS2)。
次に、CPU81は、ドライバー23aを介して押さえモータ23を駆動し、布送り方向Fに沿って身頃生地M及び玉縁布Bからなる布地の搬送を開始する(ステップS3)(図10(a)参照)。
以上のように、本実施形態たるミシン1によれば、設定スイッチ85及びテンキー86からの設定入力に基づいて決定された、センターメス51による切れ目Sの形成開始位置すなわち切断開始位置から直線縫い目Tの終端部までの布送り方向Fに沿う距離(K−D1)がセンターメス51の布送り方向下流側端部から縫い針41までの布送り方向Fに沿う距離Hよりも短い場合(K−D1≦H)には、CPU81が切断制御手段として機能することにより、二本の縫い針41,41による縫製終了後にミシン主軸モータ45が停止され、押さえモータ23の駆動により身頃生地M及び玉縁布Bがセンターメス51による切断開始位置に到達すると、前記切断開始位置に搬送された身頃生地M及び玉縁布Bに対して押さえモータ23を駆動しつつ動メス機構50の駆動を開始させて切断開始位置から切断終了位置までの直線切れ目Sを形成する動作処理を行うことができる。これにより、センターメス51の布送り方向上流側端部から縫い針41までの距離L(L=H−W)よりも布送り方向Fにおける距離D1或いはD2が短いコーナー切れ目Vを形成することができる他、切断開始位置から切断終了位置までの距離が短い直線状の切れ目(センター切れ目)Sを形成する場合であっても、玉縁縫いの縫製の円滑化を図ることができる。
なお、本実施形態では、センターメス51が直線切れ目Sの終端すなわち切断終了位置に到達した際に、CPU81がドライバー57aを介してメスモータ57を停止することでセンターメス51を上位置に停止することとしているが、例えば、センターメス51が切れ目Sの終端に到達した際にドライバー69aを介して電磁弁69を切り替え、エアシリンダ65を突出位置に保持することでセンターメス51を駆動したまま上位置に保持し、縫い目Tが終端まで形成された後にメスモータ57を停止することとしてもよい。
20 大押さえ送り機構(布送り機構)
23 押さえモータ(送り駆動手段)
30 バインダー
31 底板部
32 立板部
33 案内部材
34 縦ガイド部
40 針上下動機構
41 縫い針
45 ミシン主軸モータ
50 動メス機構(センターメス機構)
51 センターメス
57 メスモータ(別の駆動源)
65 エアシリンダ
80 動作制御手段
81 CPU
85 設定スイッチ(設定入力手段)
86 テンキー(設定入力手段)
90 コーナーメス機構
91 コーナーメス
Claims (1)
- ミシン主軸モータにより2本の縫い針を用いて平行な2本の直線縫い目を形成する針上下動機構と、
ミシンテーブル上に載置される身頃生地の上方に布送り方向に沿って配置されると共に、底板部と該底板部から垂直に立設された立板部とを備え、前記立板部の一方の側面から底板部を介して他方の側面まで玉縁布を沿わせつつ前記各縫い針の針落ち位置に案内するバインダーと、
前記ミシン主軸モータとは別個の送り駆動手段により前記身頃生地及び前記バインダーに沿う玉縁布を前記各縫い針の針落ち位置に向かって送る布送り機構と、
前記縫い針の布送り方向下流側に配置され、前記2本の直線縫い目の間に直線状の切れ目を形成するセンターメスと、
前記センターメスの上下動の駆動源となるメスモータと、
第一のリンク体と第二のリンク体とを備え、前記メスモータと前記センターメスとを連結する連結機構と、
前記第一のリンク体と前記第二のリンク体との連結点を移動させ、前記センターメスの作動状態と制止状態とを切り替えるエアシリンダと、
前記直線状の切れ目の両端部に、それぞれ切れ目の端部から前記2本の直線縫い目の端部に至る切れ目を形成するコーナーメス機構と、
前記2本の直線縫い目の縫い長さと、前記縫い針の上下動開始位置から前記センターメスによる切断開始位置までの距離と、前記センターメスの布送り方向下流側端部から前記縫い針までの距離とを含むデータを設定入力する設定入力手段と、
前記設定入力に基づいて決定された、前記切断開始位置から前記直線縫い目の終端部までの距離が、前記センターメスの布送り方向下流側端部から前記縫い針までの布送り方向に沿う距離よりも短い場合に、前記2本の縫い針による縫製終了後前記ミシン主軸モータを停止させ、前記送り駆動手段の駆動により前記身頃生地及び前記玉縁布が前記センターメスによる切断開始位置に到達すると、前記切断開始位置に搬送された前記身頃生地及び前記玉縁布に対して前記送り駆動手段を駆動しつつ前記メスモータの駆動を開始させて前記切断開始位置から前記切断終了位置までの直線切れ目を形成するとともに、
前記切断開始位置から前記直線縫い目の終端部までの距離が、前記センターメスの布送り方向下流側端部から前記縫い針までの布送り方向に沿う距離よりも長い場合に、前記身頃生地及び前記玉縁布の搬送距離が、前記縫い針の上下動開始位置から前記センターメスによる切断開始位置までの距離と前記センターメスの布送り方向下流側端部から前記縫い針までの布送り方向に沿う距離とを加算した値に到達すると、前記メスモータの駆動を開始させて前記センターメスの上下動を開始する切断制御手段とを備えることを特徴とする玉縁縫いミシン。
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