JP4957162B2 - 投写表示装置および投写表示方法 - Google Patents
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Description
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.第5実施例:
F.変形例:
A1.装置構成:
図1は、本発明の一実施例としての液晶プロジェクタ100の構成を示す概略図である。この液晶プロジェクタ100は、スクリーンSCに画像を投写する光学システム200と、光学システム200を制御する制御部500とを備えている。制御部500は、外部の機器(例えばパーソナルコンピュータPC)から入力された映像信号に基づいて光学システム200を制御し、映像信号に基づく画像をスクリーンSCに表示する。
図4は、キャリブレーション処理の概要を示す説明図である。このキャリブレーション処理は、照度センサ280のセンサ出力データ(以下「照度値」とも呼ぶ)を、最も明るいセンサ出力データで正規化する処理である。最も明るいセンサ出力データは、部分遮光機構270(図2(B)(C))の絞りが全開であり、かつ、3つの液晶ライトバルブ240R、240G、240Bが全白画像を表示する状態におけるセンサ出力データである。全白画像とは、全ての画素が最も明るい白を表している画像である。
図5は、第1実施例における画像表示処理の手順を示すフローチャートである。この画像表示処理では、部分遮光機構270(図2)の絞り値が画像データに応じて調整されつつ、スクリーンSCに画像が表示される。この画像表示処理は、例えば、外部からの映像信号の入力に応じて開始される。
図9は、第2実施例における光学システム200aを示す説明図である。この光学システム200aは、上述の第1実施例において、図2(A)に示す光学システム200の代わりに採用することができる。第1実施例の光学システム200との差違は、部分遮光機構270aが、フロントレンズ260iaとバックレンズ260ibとの間の代わりに、第1レンズアレイ222と第2レンズアレイ224との間に設けられている点だけである。この部分遮光機構270aの構成は、開口の大きさがより大きな点を除いて、図2(B)の部分遮光機構270と同じである。ここで、部分遮光機構270aの開口の大きさを調整することによって、第2レンズアレイ224に入射する光量が調整される。その結果、図2(B)の部分遮光機構270を用いる場合と同様に、部分遮光機構270aによって、光輝度上限が調整される。なお、この光学システム200aを利用する場合も、制御部500(図3)は、上述の第1実施例と同様に、キャリブレーション処理(図4)および画像表示処理(図5)を実行可能である。
C1.装置構成:
図10は、第3実施例における光学システム200bの構成を示す概略図である。図2(A)に示す第1実施例の光学システム200との差違は、大きく3点ある。第1の差違は、RGBの各色成分に共通な1つの光源ランプ210の代わりに、RGBの3色の色光をそれぞれ発光する3つの発光ダイオード(LED)光源210R、210G、210Bが設けられている点である。第2の差違は、1つの照度センサ280の代わりに、RGBの3つの色光の強度をそれぞれ検出する3つの光センサ280R、280G、280Bが設けられている点である。第3の差違は、部分遮光機構270が省略されている点である。なお、投写レンズシステム260bの構成は、部分遮光機構270が省略されている点と、照度センサ280の代わりに3つの光センサ280R、280G、280Bが設けられている点とを除き、図2の投写レンズシステム260と同じである。なお、RGBの3色の色光をそれぞれ発光する光源としては、LEDに限らず、種々の光源(例えば、レーザーダイオード)を採用可能である。また、発光体とカラーフィルターとを組み合わせた光源を採用してもよい。
図12は、初期化処理の手順を示す説明図である。最初のステップS400では、カラーバランス設定が行われる。このカラーバランス設定処理は、3つのLED光源210R、210G、210Bの光量のバランスをとるための係数を算出する処理である。
Rg=Ro/Ri ...(1R)
Gg=Go/Gi ...(1G)
Bg=Bo/Bi ...(1B)
第3実施例では、図5に示す第1実施例と同様に、画像表示処理が実行される。ステップS100の光変調処理は、図6に示す第1実施例の光変調処理と同じである。一方、ステップS110の輝度制限処理としては、図7に示す第1実施例の輝度制限処理に修正を加えた処理が採用される。
図13は、第4実施例における光学システム200cの構成を示す概略図である。この光学システム200cは、上述の第3実施例において、図10の光学システム200bの代わりに採用することができる。第3実施例の光学システム200bとの差違は、3つの光センサ280R、280G、280Bが、投写レンズシステム260cの中の代わりに、投写レンズシステム260cとプリズム250との間における、画像投写光の光路から外れた位置に設けられている点だけである。
上述の各実施例において、部分遮光機構としては、図2(B)に示すような2枚の羽276w、278w(遮光部材)をスライドさせる機構に限らず、光路の断面の一部を遮る遮光部材を有するとともに、遮光部材が動くことによって遮光部材によって遮られる部分の大きさが変化する種々の部分遮光機構を採用可能である。このような部分遮光機構としては、例えば、3枚以上の羽がスライドすることによって開口の大きさを調整する絞り機構を採用してもよい。また、開き戸と同様に回転軸を中心に弧を描いて開閉する遮光部材を用いた部分遮光機構を採用してもよい。図14は、このような部分遮光機構270eの断面図である。この部分遮光機構270eは、2枚のドア273、275を有している。これらのドア273、275は、それぞれ平板形状を有しており、光の進む方向と垂直な回転軸273a、275aを中心にそれぞれ回動可能である。これらのドア273、275と、光の進む方向とのなす角度ALが90度に近いほど、遮光部材(ドア273、275)によって遮られる部分の大きさが大きくなる。
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上述の各実施例において、画像解析部は、画像データが表す画像の明るさが暗いほど暗くなるように明るさの目標値を決定しなくてもよい。一般には、明るさの目標値は、画像データの解析結果に基づいて決定される任意の値を採用可能である。ここで、画像データが表す画像の明るさとは無関係に、目標値を決定してもよい。例えば、画像データが表す画像から検出された被写体の種類(例えば、人物、山)に応じて目標値を決定してもよい。
上述の各実施例において、伸張処理としては、画像データの輝度の範囲を伸張するような任意の処理、すなわち、輝度をより高い値に変換するような任意の処理を採用可能である。例えば、画像データが表す画像の明るさ(例えば、平均輝度値や輝度の中間値)が暗いほど大きく、画像データの輝度分布範囲を伸張してもよい。いずれの場合も、伸張処理後の輝度分布は、ゼロから最大値までの範囲の全体に広がっていなくてもよい。また、明るさパラメータtbが、明るさ(輝度)の最大値を超えないように、伸張処理を行うことが好ましい。こうすれば、表示された画像内において、輝度が最大値であるような過剰に明るい領域が増大することを抑制できる。
上述の各実施例において、光センサの位置としては、投写面(スクリーンSC)へ至る画像投写光の光路から外れた位置であって、画像投写光を受けることが可能な任意の位置を採用可能である。これは、部分遮光機構の有無に拘わらずに、同じである。ただし、部分遮光機構を用いる場合には、部分遮光機構を通過した後の画像投写光を光センサが受けるような位置が採用され得る。また、いずれの場合も、光センサは、収束位置の近くの画像投写光を受けることが好ましい。例えば、図9に示す光学システム200aにおいては、収束位置260iの直前の光学素子(フロントレンズ260ia)からの反射光を受けることが好ましい。また、収束位置260iの直後の光学素子(バックレンズ260ib)からの反射光を受けることも好ましい。また、これら2つの光学素子からの反射光の両方を受けることも好ましい。これらによれば、光センサが容易に画像の全体の光を受けることができるので、画像の明るさを表す検出結果を容易に得ることができる。なお、光センサが画像投写光の光路中に配置されていてもよい。ただし、この場合には、投写光が暗くなる。
上記各実施例において、輝度値と照度値との対応関係は、ルックアップテーブルLUTに限らず、任意の形式で定めることができる。例えば、対応関係が、輝度値から照度値を返す関数で定められていても良い。また、輝度値と照度値との対応関係を決定する方法としては、上述の方法に限らず、任意の方法を採用可能である。例えば、以下の様な方法を採用してもよい。最初に、種々のAPL値tPに対する、投影された画像の望ましい明るさを、官能評価によって定める。この際、明るさを調整するために、ライトバルブ240R、240G、240Bの透過率を調整してもよく(図3)、部分遮光機構270の開口279の大きさを調整してもよく(図2(B))、LED光源210R、210G、210Bの光量を調整してもよい(図10)。次に、望ましい明るさの画像を投影した状態でのセンサ出力データを取得する。そして、得られた実験結果から、APL値tP(輝度値)とセンサ出力データ(照度値)との対応関係を定める。
上述の第3および第4実施例のように、互いに色相が異なる複数の色光をそれぞれ発する複数の光源(例えば、RGBの3色の光源)を用いる場合にも、第1および第2実施例と同様に、部分遮光機構を用いることによって光輝度上限を調整してもよい。また、第1および第2実施例のように、全ての色成分に共通な1つの光源を用いる場合にも、第3および第4実施例と同様に、光源の発光量を調整することによって光輝度上限を調整してもよい。
上述の各実施例において、画像投写光のカラーバランスを調整する処理としては、光量指定値を補正する処理に限らず、種々の処理を採用可能である。例えば、画像データにおけるRGBの強度比率を、調整ゲインRg、Gg、Bgに基づいて補正してもよい。
上述の各実施例において、投写光変換部としては、液晶ライトバルブに限らず、光源から発せられた光を、画像を投写するための画像投写光に変換する種々の装置を採用可能である。例えば、DMD(Digital Micromirror Device,TI(Texas Instruments)社の商標)を用いてもよい。
上記各実施例において、輝度目標値の単位時間当たりの変化量を、所定値以下に制限することが好ましい。こうすれば、明るさの変化が大きな動画像を表示する場合のように、画像データの切り換えによって画像の明るさが大きく変化する場合であっても、輝度目標値が急激に変化することが抑制される。その結果、表示される画像の明るさが急激に変化することを抑制することができる。これらは、明るさパラメータの単位時間当たりの変化量についても同様である。
上述の各実施例において、画像投写光の明るさ上限(光輝度上限)の調整方法としては、光源の明るさ(発光量)を調整する方法や、部分遮光機構を制御する方法に限らず、種々の方法を採用可能である。例えば、偏光板の透過軸の方向を回転させることによって光の透過率を変える装置を用いて明るさの上限を調整してもよい。ただし、光量調整部は、明るさの上限を調整するために、光源の明るさ(発光量)と、部分遮光機構と、の少なくとも一方を制御することが好ましい。こうすれば、投写可能な明るさの最大値を低下させずに、光輝度上限を調整することができる。
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図3のデータ調整部533を、CPUとメモリとを有するコンピュータに置き換えてもよい。この場合には、CPUは、プログラムを実行することによって、データ調整部533の種々の機能を実現する。
200、200a、200b、200c…光学システム
210…光源ランプ
210R、210G、210B…LED光源
212…凹面鏡
222…第1レンズアレイ
224…第2レンズアレイ
226…偏光変換素子
228…重畳レンズ
230…フィールドレンズ
240…ライトバルブ
240、240R、240G、240B…液晶ライトバルブ(液晶パネル)
250…クロスダイクロイックプリズム
260i…収束位置
260ia…フロントレンズ
260ib…バックレンズ
260、260a、260b、260c…投写レンズシステム
270、270a、270e…部分遮光機構
272…壁
273、275…ドア
273a、275a…回転軸
274…穴
276d…第1羽駆動部
276w…第1羽
278d…第2羽駆動部
278w…第2羽
279…開口
280…照度センサ
280R、280G、280B…光センサ
500、500b…制御部
510…映像ADコンバータ
520、520b…センサADコンバータ
531…画像解析部
532、532b…輝度制限部
533…データ調整部
540…DAコンバータ
550…パネルドライバ
560…光量調整部
560b…光源ドライバ
580…カラーバランス調整部
Claims (11)
- 画像データに基づいて画像を表示する投写表示装置であって、
光源と、
前記光源から発せられた光を、画像を投写するための画像投写光に変換する投写光変換部と、
前記画像投写光を投射するとともに複数の光学素子を含む投写レンズシステムと、
前記画像データに基づいて、前記投写光変換部の制御のための制御データを生成するデータ調整部と、
前記画像投写光の明るさの上限を調整する光量調整部と、
前記光量調整部による調整後の前記画像投写光の明るさを検出する光センサと、
前記光センサによって検出される明るさの目標値を、前記画像データの解析結果に基づいて決定する画像解析部と、
前記光センサによって検出される明るさが前記目標値に近づくように前記光量調整部を制御する輝度制限部と、
を備え、
前記投写レンズシステム内において、光路に沿って離間して配置された所定の2つの光学素子の間の空間中には、前記画像投写光が収束する収束位置が形成され、
前記光センサは、前記収束位置の直後の光学素子と、前記収束位置の直前の光学素子と、の少なくとも一方の光学素子からの反射光を受ける、投写表示装置。 - 請求項1に記載の投写表示装置であって、
前記データ調整部は、前記画像データの輝度分布範囲を伸張することによって前記制御データを生成し、
前記画像解析部は、前記画像データが表す画像の明るさが暗いほど暗くなるように前記明るさの目標値を決定する、
投写表示装置。 - 請求項2に記載の投写表示装置であって、
前記データ調整部は、前記画像データの内の最も明るい一部分の明るさを表す明るさパラメータに基づいて、前記明るさパラメータが暗いほど大きく、前記画像データの輝度分布範囲を伸張する、
投写表示装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の投写表示装置であって、
前記光量調整部は、前記明るさの上限を調整するために、前記光源の明るさを調整する、
投写表示装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の投写表示装置であって、さらに、
前記光源から前記画像の投写面まで伸びる光路上に配置される部分遮光機構であって、前記光路の断面の一部を遮る遮光部材を有するとともに、前記遮光部材が動くことによって前記遮光部材によって遮られる部分の大きさが変化するように構成された部分遮光機構を備え、
前記光量調整部は、前記明るさの上限を調整するために、前記部分遮光機構を駆動することによって前記遮られる部分の大きさを調整する、
投写表示装置。 - 請求項5に記載の投写表示装置であって、
前記輝度制限部は、前記目標値と、前記光センサによって検出された明るさとの差の大きさが小さいほど、前記遮られる部分の大きさの変化速度が小さくなるように、前記光量調整部を制御する、投写表示装置。 - 請求項5ないし請求項6のいずれかに記載の投写表示装置であって、さらに、
前記画像投写光を投写するとともに複数の光学素子を含む投写レンズシステムを備え、
前記投写レンズシステム内において、光路に沿って連続してならぶ所定の2つの光学素子の間には、前記画像投写光が収束する収束位置が形成され、
前記部分遮光機構は、前記収束位置の直後の光学素子と、前記収束位置の直前の光学素子と、の間に設けられている、
投写表示装置。 - 請求項7に記載の投写表示装置であって、
前記光センサは、前記収束位置の直後の光学素子からの反射光を受ける、
投写表示装置。 - 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の投写表示装置であって、
前記光センサは、互いに色相が異なる複数の色光のそれぞれの強度を検出する複数のカラーセンサを含み、
前記輝度制限部は、前記複数のカラーセンサの検出結果から所定の対応関係に従って前記画像投写光の明るさを算出し、
前記投写表示装置は、さらに、
前記複数のカラーセンサの検出結果に基づいて前記画像投写光のカラーバランスを調整するカラーバランス調整部を備える、
投写表示装置。 - 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の投写表示装置であって、
前記輝度制限部は、所定のタイミングで、前記光センサの検出結果を実際の最も明るい検出結果で正規化するためのキャリブレーションを実行する、投写表示装置。 - 画像データに基づいて画像を表示する投写表示方法であって、
前記画像データに基づいて制御データを生成する工程と、
光源から発せられた光を、画像を投写するための画像投写光に、前記制御データに基づいて変換する投写光変換工程と、
前記画像投写光の明るさの上限を調整する光量調整工程と、
前記光量調整工程による調整後の前記画像投写光の明るさを検出する検出工程と、
前記検出工程で検出される明るさの目標値を、前記画像データの解析結果に基づいて決定する工程と、
を備え、
前記光量調整工程は、前記検出工程で検出される明るさが前記目標値に近づくように前記画像投写光の明るさの上限を調整する工程を含み、
前記検出工程は、前記画像投写光を投射するとともに複数の光学素子を含む投写レンズシステム内において、光路に沿って離間して配置された所定の2つの光学素子の間の空間中に形成された前記画像投写光が収束する収束位置の直後の光学素子と、前記収束位置の直前の光学素子と、の少なくとも一方の光学素子からの反射光を、光センサを用いて受けることにより、調整後の前記画像投写光の明るさを検出する、
投写表示方法。
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