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JP4949563B2 - 新規なポリキシロサイド誘導体、それらを製造する方法および界面活性剤としての用途 - Google Patents

新規なポリキシロサイド誘導体、それらを製造する方法および界面活性剤としての用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、糖から誘導される新規な化合物、それらを製造するプロセス、および界面活性剤としてのそれらの用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
その研究が気泡エマルジョンまたは逆ミセルを生成し得る界面活性剤の製造に向かう状況において、出願人は、これらの幾つかの〔2〕カテナン化合物が、このタイプのエマルジョンを生成することを可能にすることに気づいている。
【0003】
【課題を解決するための手段】
従って、発明の主題は、下記式(I)の化合物である。
【0004】
RO−(X)p (I)
(式中、Pは1ないし5の数を表し、Xはキシロース残基を表し、Rは分枝したアルキル基:CH(CnH2n+1)(CmH2m+1)−CH2−(式中、mは6ないし8の整数、nは4ないし18の整数、及びn+mの合計は10以上である。)を表す。)オリゴマー構造(X)pは、光学異性、幾何異性、位置異性であるかを問わず、任意の異性体の形であり、それはまた異性体の混合物であってもよい。
【0005】
式(I)では、アセタール機能を形成するために、R−O−基が糖類残基のアノマー炭素によりXに結合される。
【0006】
pは、糖類の平均重合度を表わし、それは特に1ないし2.5、更に特に、1〜2.0である。
【0007】
本発明の第1の特定の態様によると、その主題は、nおよびmは偶数である、上述の式(I)の化合物である。
【0008】
本発明の第2の特定の態様によると、その主題は、n+mの合計は10に等しい、上述の式(I)の化合物である。この場合、Rは、2−ブチルオクチル基(n=4、m=6)を表す。
【0009】
本発明の第2の特定の態様によると、その主題は、n+mの合計は12に等しい、上述の式(I)の化合物である。この場合、Rは、2−ブチルデシル基(n=4、m=8)または2−ヘキシルオクチル基(n=6、m=6)を表す。
【0010】
本発明の第4の特定の態様によると、その主題は、n+mの合計は14以上である、上述の式(I)の化合物である。この場合、Rは、2−ヘキシルデシル基(n=6、m=8)、2−ヘキシルドデシル基(n=6、m=10)、2−オクチルデシル基(n=8、m=8)、2−オクチルドデシル基(n=8、m=10)、2−デシルテトラデシル基(n=10、m=12)、2−ドデシルヘキサデシル基(n=12、m=14)、2−テトラデシルオクタデシル基(n=14、m=16)、2−テトラデシルエイコシル基(n=14、m=18),2−ヘキサデシルオクタデシル基(n=16、m=16),もしくは2−ヘキサデシルエイコシル基(n=16、m=18)を表す。
【0011】
本発明の主題はまた、下記式(II)のキシロースを下記式(III)の過剰のアルコールと反応させ、式(III)の未反応脂肪族アルコールを除去した後、式(I)の化合物を形成することを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかの項に記載の式(I)の化合物の製造方法でもある。
【0012】
HO−X (II)
ROH (III)
上述の方法において、式(III)の化合物の形成反応は、例えば、鉱酸、例えば硫酸または次亜燐酸、またはこれらの混合物のような、強酸触媒の存在下で実施される。
【0013】
上述の方法の変形によると、式(II)のキシロースを下記式(IV)のアルコール、特にブタノールと反応させて、下記式(V)のアセタールを与え、この式(V)のアセタールは、次いで、式(IV)のアルコールの蒸留による式(III)の過剰のアルコールによるトランスアセタール化を行い、次いで式(III)の未反応のアルコールの除去が行なわれる。
【0014】
R1−OH (IV)
(式中、R1は式(V)のアセタールを得るために、1ないし4個の炭素原子を含む。
【0015】
R1−(X)p (V)
上述の方法および変形では、式(III)の未反応のアルコールの除去は、例えば、蒸留、薄膜蒸留、分子蒸留または溶媒抽出のような、当業者に公知の方法により実施される。
【0016】
式(V)の化合物は、それ自体、本発明の他の態様を構成する。
【0017】
本発明の他の態様によると、その主題は、キシロースと式(III)のアルコールの混合物とを反応させることにより得られる、式(I)の少なくとも2つの化合物の混合物からなる組成物(A)である。
【0018】
本発明の他の態様によると、その主題は、0重量%を越え、100重量%未満、好ましくは1重量%ないし60重量%の、上述の式(I)の化合物または式(I)の化合物の混合物、および0重量%を越え、100重量%未満、好ましくは40重量%ないし99重量%の、上述の式(III)の化合物または式(III)の化合物の混合物を含むことを特徴とする化合物(B)である。
【0019】
上述の化合物Bは、例えば、式(III)の未反応アルコールの除去なしに、過剰の式(III)の化合物を上述の方向およびその変形によるキシロースと反応させることにより、製造される。それは、式(III)の化合物または式(III)の化合物の混合物を、式(I)の化合物または式(I)の化合物の混合物と混合することによっても得ることが出来る。
【0020】
好ましくは、式(III)の化合物の鎖Rは、式(I)の化合物のそれと等しい。
【0021】
本発明の最後の態様によると、その主題は、上述の化合物(A)または化合物(B)の、式(I)の化合物の界面活性剤としての用途、n+mの合計は14以上である、化合物(A)または化合物(B)の、式(I)の化合物の乳化剤としての用途、n+mの合計は14未満である、化合物(A)または化合物(B)の、式(I)の化合物の起泡剤、湿潤剤、洗浄剤または泡止め剤可溶化剤としての用途である。
【0022】
以下の実施例は、本発明を例示するものであって、それを限定するものではない。
【0023】
実施例1:過剰の(化合物B1)中にイソフォール(登録商標)18によるキシロースのアセタール化
イソフォール(登録商標)18という商品名で取引されている、主に2−ヘキシルドデカノールおよび2−オクチルドデカノールを含むアルコールの混合物を、キシロース/アルコール化学量率=1/6のキシロースを撹拌させながら加え、リアクター内で90℃に加熱する。そして、その混合物を酸触媒の存在下において4時間反応させる。冷却,中和,ろ過後、比較的無着色であり、下記の特徴に対応するキシロサイドおよび脂肪アルコールの混合物B1が得られる。
【0024】
【表1】
Figure 0004949563
実施例2:イソフォール(登録商標)18によるキシロースのアセタール化
イソフォール(登録商標)18という商品名で取引されている2−ブチルオクタノール744gを、キシロース150gを撹拌させながら加え、リアクター内で65℃に加熱する。そして、その混合物を酸触媒存在下において、部分的真空下で約100℃で6時間反応させる。冷却,中和,ろ過後、過剰なイソフォール(登録商標)18を、上に定義されているようにRが2−ブチルオクチル基を表している式(I)の生成物に対応する、発泡界面活性剤を与えるために蒸留除去する。
【0025】
実施例3:イソフォール(登録商標)36(組成物B2)によるキシロースのアセタール化
過剰なブタノールおよびキシロースを、形成された水を蒸発除去するために、減圧下で100℃で酸触媒存在下において、攪拌しつつ混合する。2時間後、2−ヘキサデシレイコサノール(m=16、n=13)の大部分からなる過剰イソフォール(登録商標)36を加え、その混合物を7時間反応させた後、放出されたブタノールを蒸留除去する。冷却,中和,ろ過後、上に定義されたように、約60%の遊離した2−ヘキサデシレイコサノールおよびRが2−ヘキサデシレイコシル基(組成物B2)を表している、式(I)の生成物の約40%で構成されている合成物Bに対応するエマルジョン化した界面活性剤が得られる。
【0026】
従来技術の組成物(組成物C1)の製造
イソフォール(登録商標)18をグルコース/アルコール化学量率=1/6のグルコースを撹拌させながら加え、リアクター内で90℃に加熱する。そして、その混合物を酸触媒の存在化において4時間反応させる。冷却,中和,ろ過後、アルキルグルコサイドおよび脂肪アルコールの混合物C1が得られる。
【0027】
エマルジョンの安定性の研究
エマルジョンE1、E2,及びE3は、乳化剤として実施例1の組成物B1を用いて製造され、エマルジョンF1、G1、F2,G2、F3、及びG3は、種々の成分を単に加熱混合することにより、乳化剤として組成物C1を用いて製造される。
【0028】
本発明による組成物を用いて製造されたE1からE3のエマルジョンは、濃度の等しい従来の技術の組成物C1を用いて製造されたエマルジョンよりもより安定性がある、ということが認められる。
【0029】
その結果は、下の表で与えられる。(結果++は、エマルジョンが一ヶ月間40℃を保った後、相の分離が無いことが認められたことを示す。結果−は、40℃で2週間の後、エマルジョンの相分離が認められたことを示す。)
【表2】
Figure 0004949563
この結果は、乳化剤アルキルポリグルコサイドよりも少量の、乳化剤アルキルポリキシロサイドを使用して、安定性のあるエマルジョンが製造され得ることを示す。

Claims (3)

  1. 1重量%ないし60重量%の、式(I)の化合物もしくは式(I)の化合物の混合物
    RO−(X)p (I)
    (式中、Pは1ないし2.5の数を表し、Xはキシロース残基を表し、Rは分枝したアルキル基:CH(CnH2n+1)(CmH2m+1)−CH2−(式中、mは6ないし18の整数、nは4ないし18の整数、及びn+mの合計は14以上である。)を表す。)
    または、40重量%ないし99重量%の、式(III)の化合物もしくは式(III)の化合物の混合物
    ROH (III)
    (式中、Rは、式(I)で定義されるとおりのものである)
    を含むことを特徴とする乳化組成物。
  2. 式(I)において、nおよびmは偶数である、請求項1に記載の乳化組成物。
  3. Rは、2−ヘキシルデシル基、2−ヘキシルドデシル基、2−オクチルデシル基、2−オクチルドデシル基、2−デシルテトラデシル基、2−ドデシルヘキサデシル基、2−テトラデシルオクタデシル基、2−テトラデシルエイコシル基,2−ヘキサデシルオクタデシル基,もしくは2−ヘキサデシルエイコシル基を表す、請求項1または2に記載の乳化組成物。
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