JP4948457B2 - 高分子粒体材料の検査方法 - Google Patents
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Description
実施例1の高分子粒体材料の検査方法に供する高分子粒体材料としては、三洋化成工業株式会社製のGS200を用いた。この高分子粒体材料は、熱可塑性ポリウレタンエラストマの粒体である。また、この高分子粒体材料の溶融温度は180℃である。
高分子粒体材料を50℃に設定した乾燥機に入れて、16時間〜20時間乾燥させた。乾燥した高分子粒体材料300〜400mlを500ml容PEチューブに入れたものを5つ作製し(試料1〜5)、試料1〜5の高分子粒体材料の重量をそれぞれ測定した。その後、試料1〜5の高分子粒体材料に、それぞれ、測定した重量に基づいて水を添加した。なお、ここで添加した水は、イオン交換処理後の純水であった。また、水は各試料の高分子粒体材料を撹拌しつつ添加した。
実施例1における準備工程は、予備工程後の高分子粒体材料を測定用容器に入れる工程である。
実施例1における圧縮工程は、測定用容器1に入った高分子粒体材料に荷重を加えつつ加熱して、高分子粒体材料を圧縮する工程である。
実施例1における測定工程は、圧縮工程後の高分子粒体材料を測定用容器1に入った状態で検査装置に取り付け、検査装置の測定子を回転させつつ高分子粒体材料に差し込んで、差し込み荷重と回転荷重とを測定する工程である。
比較例1の高分子粒体材料の検査方法では、実施例1の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。換言すると、比較例1の高分子粒体材料の検査方法では、圧縮されていない状態の高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。
実施例1の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、測定用容器1を検査装置に取り付け、実施例1の高分子粒体材料の検査方法において測定子で一回撹拌した高分子粒体材料に、測定子を再度回転させつつ差し込んだ。検査装置は実施例1で用いた検査装置と同じものであり、測定子の回転速度および差し込み速度もまた実施例1と同じである。
比較例2の高分子粒体材料の検査方法では、比較例1の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。換言すると、比較例2の高分子粒体材料の検査方法では、比較例1よりもさらに圧縮されていない状態の高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。
比較例1の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、測定用容器1を検査装置に取り付け、実施例1および比較例1の高分子粒体材料の検査方法において測定子で合計二回撹拌した高分子粒体材料に、測定子を再度回転させつつ差し込んだ。検査装置は実施例1で用いた検査装置と同じものであり、測定子の回転速度および差し込み速度もまた実施例1と同じである。
比較例3の高分子粒体材料の検査方法では、比較例2の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。換言すると、比較例3の高分子粒体材料の検査方法では、比較例2よりもさらに圧縮されていない状態の高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。
比較例2の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、測定用容器1を検査装置に取り付け、実施例1および比較例1〜2の高分子粒体材料の検査方法において測定子で合計三回撹拌した高分子粒体材料に、測定子を再度回転させつつ差し込んだ。検査装置は実施例1で用いた検査装置と同じものであり、測定子の回転速度および差し込み速度もまた実施例1と同じである。
図4に示すように、実施例1の検査方法で測定した試料1〜5の差し込み荷重は、比較例1〜3の検査方法で測定した試料1〜5の差し込み荷重よりも遙かに大きい。また、実施例1の検査方法によると、比較例1〜3の検査方法よりも、各試料間の差し込み荷重の差が遙かに大きくなる。この結果から、実施例1の高分子材料の検査方法によると、水含有率の大きい高分子粒体材料(高分子粒体の凝集性の大きい高分子粒体材料)と、水含有率の小さい高分子粒体材料(高分子粒体の凝集性の小さい高分子粒体材料)とを精度高く判別でき、高分子粒体の凝集性を精度高く評価できることがわかる。なお、実施例1の測定工程で測定した試料1〜5の差し込み荷重は、試料1<試料2<試料3<試料4<試料5となっている。これは、試料1〜5の水含有率が、試料1<試料2<試料3<試料4<試料5となっているためである。
実施例2の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、高分子粒体材料として、三洋化成工業株式会社製のGS500を用いたこと以外は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例2における予備工程、準備工程、測定工程は実施例1における予備工程、準備工程、測定工程と同じである。実施例2における圧縮工程は、加熱温度が23℃であること以外は実施例1における圧縮工程と同じである。
比較例4の高分子粒体材料の検査方法では、実施例2の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例4の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例4の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図7に示す。
比較例5の高分子粒体材料の検査方法では、比較例4の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例5の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例5の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図7に示す。
比較例6の高分子粒体材料の検査方法では、比較例5の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例6の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例6の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図7に示す。
実施例3の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、高分子粒体材料として、三洋化成工業株式会社製のGS500を用いたこと以外は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例3における予備工程、準備工程、測定工程は実施例1における予備工程、準備工程、測定工程と同じである。実施例3における圧縮工程は、加熱温度が40℃であること以外は実施例1における圧縮工程と同じである。予備工程後の試料1〜4を準備工程〜測定工程に供して、その凝集性を評価した。実施例3の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図8に示す。
比較例7の高分子粒体材料の検査方法では、実施例3の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例7の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例7の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図8に示す。
比較例8の高分子粒体材料の検査方法では、比較例7の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例8の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例7の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図8に示す。
比較例9の高分子粒体材料の検査方法では、比較例8の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例9の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例9の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図8に示す。
実施例4の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、高分子粒体材料として、三洋化成工業株式会社製のGS500を用いたこと以外は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例4における予備工程、準備工程、測定工程は実施例1における予備工程、準備工程、測定工程と同じである。実施例4における圧縮工程は実施例1における圧縮工程と同じである。なお、実施例4の圧縮工程における加熱温度は50℃である。予備工程後の試料1〜4を準備工程〜測定工程に供して、その凝集性を評価した。実施例4の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図9に示す。
比較例10の高分子粒体材料の検査方法では、実施例4の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例10の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例10の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図9に示す。
比較例11の高分子粒体材料の検査方法では、比較例10の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例11の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例11の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図9に示す。
比較例12の高分子粒体材料の検査方法では、比較例11の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例12の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例12の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図9に示す。
実施例5の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、高分子粒体材料として、三洋化成工業株式会社製のGS500を用いたこと以外は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例5における予備工程、準備工程、測定工程は実施例1における予備工程、準備工程、測定工程と同じである。実施例5における圧縮工程は、加熱温度が65℃であること以外は実施例1における圧縮工程と同じである。予備工程後の試料1〜4を準備工程〜測定工程に供して、その凝集性を評価した。実施例5の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図10に示す。
比較例13の高分子粒体材料の検査方法では、実施例5の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例13の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例13の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図10に示す。
比較例14の高分子粒体材料の検査方法では、比較例13の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例14の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例14の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図10に示す。
比較例15の高分子粒体材料の検査方法では、比較例14の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例15の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例15の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図10に示す。
実施例2〜5の高分子粒体材料の検査方法は、圧縮工程における加熱温度(以下、圧縮温度と略する)が異なる。詳しくは、各実施例における圧縮温度は、実施例2<実施例3<実施例4<実施例5である。また、図7〜10に示すように、実施例2〜5の高分子粒体材料の検査方法で測定した合計荷重は、実施例2<実施例3<実施例4<実施例5である。さらに、図7〜10に示すように、圧縮温度が高いほど、実施例の方法で測定した合計荷重と比較例の方法で測定した合計荷重との差は大きくなる。これらの結果から、本発明の高分子粒体材料の検査方法は、圧縮温度が高いほど検出感度が高くなり、高分子粒体の凝集性を精度高く評価できることがわかる。なお、圧縮温度を50℃以上にする場合(図9〜10)には、圧縮温度を50℃未満にする場合(図7〜8)に比べて、実施例で測定した合計荷重が大きく、かつ、実施例で測定した合計荷重と比較例で測定した合計荷重との差が非常に大きくなる。さらに、上述したように、圧縮温度を高分子粒体材料の溶融温度に満たない温度にすることで、高分子粒体材料の溶融による高分子粒体の固着を避けつつ高分子粒体を信頼性高く凝集させ得る。したがって、本発明の高分子粒体材料の検査方法における好ましい圧縮温度は、高分子粒体材料の溶融温度未満50℃以上である、と言える。
実施例6の高分子粒体材料の検査方法に供する高分子粒体材料としては、実施例1と同じものを用いた。実施例6の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例6における予備工程、準備工程、測定工程は実施例1における予備工程、準備工程、測定工程と同じである。実施例6における圧縮工程は、各試料に加えた荷重が15.3g/cm2(荷重体2の質量が300g)であること以外は実施例1における圧縮工程と同じである。なお、実施例6の圧縮工程における加熱温度は50℃である。予備工程後の試料1〜4を準備工程〜測定工程に供して、その凝集性を評価した。実施例6の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図11に示す。
比較例16の高分子粒体材料の検査方法では、実施例6の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例16の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例16の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図11に示す。
比較例17の高分子粒体材料の検査方法では、比較例16の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例17の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例17の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図11に示す。
比較例18の高分子粒体材料の検査方法では、比較例17の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例18の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例18の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図11に示す。
実施例7の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、高分子粒体材料として、三洋化成工業株式会社製のGS500を用いたこと以外は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例7における予備工程、準備工程、測定工程は実施例1における予備工程、準備工程、測定工程と同じである。実施例7における圧縮工程は、各試料に加えた荷重が20.4g/cm2(荷重体2の質量が400g)であること以外は実施例1における圧縮工程と同じである。なお、実施例7の圧縮工程における加熱温度は50℃である。予備工程後の試料1〜4を準備工程〜測定工程に供して、その凝集性を評価した。実施例7の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図12に示す。
比較例19の高分子粒体材料の検査方法では、実施例7の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例19の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例19の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図12に示す。
比較例20の高分子粒体材料の検査方法では、比較例19の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例20の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例20の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図12に示す。
比較例21の高分子粒体材料の検査方法では、比較例20の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例21の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例21の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図12に示す。
実施例8の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、高分子粒体材料として、三洋化成工業株式会社製のGS500を用いたこと以外は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例8における予備工程、準備工程、測定工程は実施例1における予備工程、準備工程、測定工程と同じである。実施例8における圧縮工程は、各試料に加えた荷重が50.9g(荷重体2の質量が1000g)であること以外は実施例1における圧縮工程と同じである。なお、実施例8の圧縮工程における加熱温度は50℃である。予備工程後の試料1〜4を準備工程〜測定工程に供して、その凝集性を評価した。実施例8の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図13に示す。
比較例22の高分子粒体材料の検査方法では、実施例8の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例22の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例22の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図13に示す。
比較例23の高分子粒体材料の検査方法では、比較例22の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例23の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例23の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図13に示す。
比較例24の高分子粒体材料の検査方法では、比較例24の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例24の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例24の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図13に示す。
実施例6〜8の高分子粒体材料の検査方法は、圧縮工程における荷重(以下、圧縮荷重と略する)が異なる。詳しくは、各実施例における圧縮荷重は、実施例6<実施例7<実施例8である。また、図11〜13に示すように、実施例6〜8の高分子粒体材料の検査方法で測定した合計荷重は、実施例6<実施例7<実施例8である。さらに、図11〜13に示すように、圧縮荷重が大きいほど、実施例の方法で測定した合計荷重と比較例の方法で測定した合計荷重との差は大きくなる。これらの結果から、本発明の高分子粒体材料の検査方法は、圧縮荷重が大きいほど検出感度が高くなり、高分子粒体の凝集性を精度高く評価できることがわかる。なお、圧縮荷重を400g以上にする場合(図12〜13)には、圧縮荷重を400g未満にする場合(図11)に比べて、実施例で測定した合計荷重が大きく、かつ、実施例で測定した合計荷重と比較例で測定した合計荷重との差が非常に大きくなる。したがって、本発明の高分子粒体材料の検査方法における好ましい圧縮荷重は400g以上(20.4g/cm2以上)である、といえる。さらに、圧縮荷重が509g/cm2未満(荷重体2の質量が10kg未満)であれば、高分子粒体材料は凝着しない。このため、圧縮荷重が20.4g/cm2〜509g/cm2であれば、高分子粒体の凝集性を精度高く評価できる。
実施例9の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、高分子粒体材料として、三洋化成工業株式会社製のGS500を用いたこと以外は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例9における予備工程、準備工程、圧縮工程は実施例1における予備工程、準備工程、圧縮工程と同じである。実施例9における測定工程は、測定子の回転速度が2.0rpmであり、差し込み速度が26.4mm/分であること以外は実施例1における測定工程と同じである。なお、実施例9の圧縮工程における加熱温度は50℃であり、各試料に加えた荷重(荷重体2の質量)は500gである。予備工程後の試料1〜4を準備工程〜測定工程に供して、その凝集性を評価した。実施例9の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図14に示す。
比較例25の高分子粒体材料の検査方法では、実施例9の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例25の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例25の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図14に示す。
比較例26の高分子粒体材料の検査方法では、比較例25の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例26の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例26の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図14に示す。
比較例27の高分子粒体材料の検査方法では、比較例26の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例27の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例27の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図14に示す。
実施例10の高分子粒体材料の検査方法で凝集性を評価した試料(試料1〜4)は、高分子粒体材料として、三洋化成工業株式会社製のGS500を用いたこと以外は、実施例1における試料1〜4と同じものである。実施例10における予備工程、準備工程、圧縮工程は実施例1における予備工程、準備工程、圧縮工程と同じである。実施例10における測定工程は、測定子の回転速度が119.4rpmであり、差し込み速度が1575.2mm/分であること以外は実施例1における測定工程と同じである。なお、実施例10の圧縮工程における加熱温度は50℃であり、各試料に加えた荷重(荷重体2の質量)は500gである。予備工程後の試料1〜4を準備工程〜測定工程に供して、その凝集性を評価した。実施例10の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図15に示す。
比較例28の高分子粒体材料の検査方法では、実施例10の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例28の測定工程は、比較例1の測定工程と同様におこなった。比較例28の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図15に示す。
比較例29の高分子粒体材料の検査方法では、比較例28の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例29の測定工程は、比較例2の測定工程と同様におこなった。比較例29の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図15に示す。
比較例30の高分子粒体材料の検査方法では、比較例29の高分子粒体材料の検査方法における測定工程後に、再度、高分子粒体材料の差し込み荷重と回転荷重とを測定する。比較例30の測定工程は、比較例3の測定工程と同様におこなった。比較例30の測定工程で測定した試料1〜4の合計荷重を表すグラフを図15に示す。
実施例9〜10の高分子粒体材料の検査方法は、測定子の回転速度および差し込み速度が異なる。しかし、図14〜15に示すように、実施例9〜10の高分子粒体材料の検査方法で測定した合計荷重は十分に大きく、実施例9〜10の方法で測定した合計荷重と、それに対応する比較例の方法で測定した合計荷重との差もまた十分に大きい。これらの結果から、本発明の高分子粒体材料の検査方法では、測定子の回転速度が2.0〜119.4rpm、差し込み速度が26.4〜1575.4mm/分の範囲であれば、検出感度が十分に高くなり、高分子粒体の凝集性を精度高く評価できることがわかる。なお、図示しないが、回転荷重のみを基に高分子粒体の凝集性を評価する場合、および、差し込み荷重のみを基に高分子粒体の凝集性を評価する場合にも同様に、測定子の回転速度が2.0〜119.4rpm、差し込み速度が26.4〜1575.4mm/分の範囲であれば、高分子粒体の凝集性を精度高く評価できる。
Claims (7)
- パウダースラッシュ成形用の高分子粒体材料を検査する方法であって、
複数個の高分子粒体を含む該高分子粒体材料を測定用容器に入れる準備工程と、
該測定用容器に入った該高分子粒体材料に荷重を加えて該高分子粒体材料を圧縮する圧縮工程と、
該圧縮工程後の該高分子粒体材料を、該測定用容器に入った状態で測定子を持つ検査装置に取り付け、該測定子を回転させつつ該高分子粒体材料に差し込んで、該測定子に加わる差し込み方向の荷重と該測定子に加わる回転方向の荷重との少なくとも一方を測定する測定工程と、を備え、
該測定工程において、測定前に該測定子を逆回転させつつ該高分子粒体材料に差し込んで該高分子粒体材料の粒度を均一化するコンディショニング処理をおこなわず、
該測定工程で測定した荷重に基づいて該高分子粒体の凝集し易さを評価することを特徴とする高分子粒体材料の検査方法。 - 前記測定工程において、少なくとも前記測定子に加わる回転方向の荷重を測定する請求項1に記載の高分子粒体材料の検査方法。
- 前記測定工程において、前記測定子に加わる差し込み方向の荷重と前記測定子に加わる回転方向の荷重との両方を測定する請求項1または請求項2に記載の高分子粒体材料の検査方法。
- 前記圧縮工程において、前記高分子粒体材料をその溶融温度に満たない温度で加熱しつつ圧縮する請求項1〜請求項3の何れか一つに記載の高分子粒体材料の検査方法。
- 前記圧縮工程において前記高分子粒体材料に加える荷重は、20.4g/cm2〜509g/cm2である請求項1〜請求項4の何れか一つに記載の高分子粒体材料の検査方法。
- 前記圧縮工程における加熱温度は、前記高分子粒体材料の溶融温度未満50℃以上である請求項1〜請求項5の何れか一つに記載の高分子粒体材料の検査方法。
- 前記検査装置はパウダーレオメータである請求項1〜請求項6の何れか一つに記載の高分子粒体材料の検査方法。
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