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JP4946364B2 - スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷装置における下受交換作業方法 - Google Patents

スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷装置における下受交換作業方法 Download PDF

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JP4946364B2 JP2006301180A JP2006301180A JP4946364B2 JP 4946364 B2 JP4946364 B2 JP 4946364B2 JP 2006301180 A JP2006301180 A JP 2006301180A JP 2006301180 A JP2006301180 A JP 2006301180A JP 4946364 B2 JP4946364 B2 JP 4946364B2
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Description

本発明は、基板にクリーム半田や導電性ペーストなどのペーストを印刷するスクリーン印刷装置およびこのスクリーン印刷装置において基板を下受けして保持する基板下受部を交換するスクリーン印刷装置における下受交換作業方法に関するものである。
電子部品実装工程において基板上にクリーム半田や導電性ペーストなどのペーストを印刷するスクリーン印刷では、基板をマスクプレートに対して密着させて正しい姿勢に保持する必要がある。このため、基板を位置決めして保持する基板位置決め部には、基板の下面に当接して支持する基板下受部が設けられている(例えば特許文献1参照)。ここでは、基板下受部として真空吸着により基板を下面から保持する吸着ブロックを用いた例が示されている。この基板下受部は、基板搬送機構に保持された基板の下面に接離自在に配設され、この接離動作を行う昇降機構の上面(すなわち下受装着面)に着脱自在に装着される。そして生産対象の基板品種が切り換えられるたびに、基板下受部を当該基板品種に対応したものと交換するための下受交換作業が実行される。
特開平7−214748号公報
基板下受部は対応する基板の品種に応じて種々の形態・サイズを有しており、下受け交換作業に際しては、基板との対応関係や装着位置に十分な注意を払って作業ミスを防止する必要がある。しかしながら上述の特許文献例に示すスクリーン印刷装置においては、下受交換作業における作業ミスを防止する方策は考慮されておらず、基板下受部が正しく装着されるか否かは専ら作業者の熟練度や注意力に依存していた。
すなわち従来においては、下受交換作業は作業クリアランスを極力確保する観点などから、昇降機構によって下受装着面を下降させた状態で行われていた。このため、基板下受部を下受装着面に位置合わせする際には、基板を支持して搬送する搬送レールなどより成る基板搬送機構と基板下受部との位置関係を直接視認して確認することが困難であり、作業者のミスにより取付穴の位置を誤って選択したり、または寸法の異なる他品種のものを装着するなどの作業ミスが発生する場合があった。そしてこのような作業ミスが看過されたまま印刷作業が開始されると、昇降機構によって上昇した基板下受部が基板搬送機構に干渉し、場合によっては装置破損に至るという不具合を生じていた。このような作業ミスは、近年の多品種少量生産の常態化によって品種切替の頻度が増大することにより、より顕著な問題となっている。
そこで本発明は、下受交換作業における作業ミスに起因する装置破損を防止することができるスクリーン印刷装置およびスクリーン印刷装置における下受交換作業方法を提供することを目的とする。
本発明のスクリーン印刷装置は、パターン孔が設けられたマスクプレートに基板を当接させ、マスクプレート上にペーストを供給してスキージを摺動させることにより、前記パターン孔を介して基板にペーストを印刷するスクリーン印刷装置であって、搬送レールによって前記基板を上流側から印刷位置に搬入し前記印刷位置から下流側に搬出する基板搬送機構と、前記印刷位置に搬送された基板を下方から下受けして保持し下受装着面に着脱自在に装着される基板下受部と、前記下受装着面が設けられた昇降部を前記基板搬送機構に対して相対的に昇降させる下受昇降手段と、前記下受昇降手段による昇降動作における前記昇降部の停止高さ位置を設定し記憶する停止高さ位置設定手段とを備え、前記停止高さ位置は、前記基板下受部を前記下受装着面に装着する下受交換作業を実行するために設定された下受交換作業用高さ位置を含み、前記下受交換作業用高さ位置は、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる第1の高さ位置、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる高さのうち、前記第1の高さ位置と異なる高さ位置であって、前記基板下受部において基板と当接する下受面が前記搬送レールによる基板搬送面に一致する第2の高さ位置と、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる高さのうち、前記第1の高さ位置と異なる高さ位置であって、前記下受面が基板を両側から挟み込んでクランプするクランプ部材の上面から基板厚み分だけ下方に位置する第3の高さ位置のいずれかである。
本発明のスクリーン印刷装置における下受交換作業方法は、パターン孔が設けられたマスクプレートに基板を当接させ、マスクプレート上にペーストを供給してスキージを摺動させることにより、前記パターン孔を介して基板にペーストを印刷するスクリーン印刷装置において、印刷位置に搬送された基板を下方から下受けして保持し下受装着面に着脱自在に装着される基板下受部を交換するスクリーン印刷装置における下受交換作業方法であって、前記スクリーン印刷装置は、搬送レールによって前記基板を上流側から印刷位置に搬入し前記印刷位置から下流側に搬出する基板搬送機構と、前記印刷位置に搬送された基板を下方から下受けして保持し前記下受装着面に着脱自在に装着される基板下受部と、前記下受装着面が設けられた昇降部を前記基板搬送機構に対して相対的に昇降させる下受昇降手段とを備え、前記基板下受部を前記下受装着面に装着する下受交換作業を実行するに際し、前記下受昇降手段によって前記昇降部を昇降させて前記下受装着面を予め前記下受交換作業用に設定された下受交換作業用高さ位置に保持するものであり、前記下受交換作業用高さ位置は、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる第1の高さ位置、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる高さのうち、前記第1の高さ位置と異なる高さ位置であって、前記基板下受部において基板と当接する下受面が前記搬送レールによる基板搬送面に一致する第2の高さ位置と、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる高さのうち、前記第1の高さ位置と異なる高さ位置であって、前記下受面が基板を両側から挟み込んでクランプするクランプ部材の上面から基板厚み分だけ下方に位置する第3の高さ位置のいずれかである。
本発明によれば、基板下受部を下受装着面に装着する下受交換作業を実行するに際し、下受昇降手段によって下受装着面が設けられた昇降部を昇降させて、予め下受交換作業用に設定された下受停止高さ位置に保持することにより、基板搬送機構と基板下受部との位置関係を直接確認することが可能となり、下受交換作業における作業ミスに起因する装置破損を防止することができる。
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の側面図、図2は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の正面図、図3は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の平面図、図4は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の基板下受部の構成説明図、図5は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の制御系の構成を示すブロック図、図6,図7,図8,図9は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置における下受交換作業方法の説明図、図10、図11は従来のスクリーン印刷装置における下受不具合の説明図である。
まず図1、図2、図3を参照して、スクリーン印刷装置の構造を説明する。図1において、スクリーン印刷装置は、基板位置決め部1の上方にスクリーン印刷機構を配設して構成されている。基板位置決め部1は、Y軸テーブル2、X軸テーブル3およびθ軸テーブル4を段積みし、更にその上に第1のZ軸テーブル5、第2のZ軸テーブル6を組み合わせて構成されている。
第1のZ軸テーブル5の構成を説明する。θ軸テーブル4の上面に設けられた水平なベースプレート4aの上面側には、同様に水平なベースプレート5aが昇降ガイド機構(図示省略)によって昇降自在に保持されている。ベースプレート5aは、複数の送りねじ5cを搬送レール昇降モータ5bによってベルト5dを介して回転駆動する構成のZ軸昇降機構によって昇降する。ベースプレート5aには垂直フレーム5e、5fが立設されており、垂直フレーム5e、5fの上端部には基板搬送機構8を構成する2条の搬送レール8aが保持されている。
搬送レール8aは基板搬送方向(X方向−−図1において紙面垂直方向)に平行に配設されており、これらの搬送レール8aに設けられた基板搬送コンベアよって印刷対象の基
板10の両端部を支持して搬送する。ここで、垂直フレーム5e、5fのうち、一方の垂直フレーム5fはベースプレート5aの上面にY方向に配設されたガイドレール5gおよびスライダ5hより成るスライド機構によってY方向にスライド自在となっている。すなわち、2条の搬送レール8aのうち垂直フレーム5fに保持された搬送レール8aはY方向に可動となっており、基板搬送機構8の搬送幅を基板品種に応じて変更することができるようになっている。
第1のZ軸テーブル5を駆動することにより、基板搬送機構8によって保持された状態の基板10を、搬送レール8aとともに後述するスクリーン印刷機構に対して昇降させることができる。図2、図3に示すように、基板搬送機構8は上流側(図2、図3において左側)および下流側に延出し、上流側から搬入された基板10は基板搬送機構8によって搬送され、さらに基板位置決め部1によってスクリーン印刷機構による印刷位置に位置決めされる。そしてスクリーン印刷機構によって印刷が行われた後の基板10は、基板搬送機構8によって下流側に搬出される。
第2のZ軸テーブル6の構成を説明する。基板搬送機構8とベースプレート5aの中間には、水平なベースプレート6aが昇降ガイド機構(図示省略)に沿って昇降自在に配設されている。ベースプレート6aは、複数の送りねじ6cを下受部昇降モータ6bによってベルト6dを介して回転駆動する構成のZ軸昇降機構によって昇降する。ベースプレート6aの上面は、上面に基板10を保持する下受面が設けられた基板下受部7を装着するための下受装着面6eとなっており、下受装着面6eには基板下受部7が着脱自在に装着されている。
基板下受部7は、スクリーン印刷機構による印刷位置に搬送された基板を下方から下受けして保持する。従って、ベースプレート6aは基板下受部7を装着する下受装着面6eが設けられた昇降部となっており、第2のZ軸テーブル6は昇降部であるベースプレート6aを基板搬送機構8に対して相対的に昇降させる下受昇降手段となっている。図1,図2に示す基板下受部7は、片側実装基板の下面側や両面実装基板の未実装面など、下面が平坦で全体を面支持することが可能な基板を対象としたものである。これに対し、両面実装基板において前工程で既に片面側に電子部品が実装された既実装基板を対象とする場合には、後述するように、各基板に対応する専用の下受プレートを備えた基板下受部が用いられる。
第2のZ軸テーブル6を駆動することにより、基板下受部7は基板搬送機構8に保持された状態の基板10に対して昇降する。そして基板下受部7の下受面が基板10の下面に当接することにより、基板下受部7は基板10を下面側から支持する。基板搬送機構8の上面にはクランプ機構9が配設されている。クランプ機構9は、左右対向して配置された2つのクランプ部材9aを備えており、一方側のクランプ部材9aを駆動機構9bによって進退させることにより、基板10を両側からクランプして固定する(図3も参照)。
次に基板位置決め部1の上方に配設されたスクリーン印刷機構について説明する。図1,図2において、マスクホルダ(図示省略)によって保持されたマスク枠11にはマスクプレート12が展張されており、マスクプレート12には、基板10において印刷対象となる電極10aの形状・位置(図3参照)に対応して、パターン孔12aが設けられている。マスクプレート12上には、スキージ駆動機構13が配設されている。スキージ駆動機構13は、対向配置された1対のスキージヘッド16をそれぞれ昇降させる2つのスキージ昇降機構15を、水平なプレート14に配設した構成となっている。各スキージ昇降機構15の昇降軸15aに結合されたスキージヘッド16Bには、それぞれ板状のスキージ部材16aが保持されている。
スキージ昇降機構15を駆動することによりスキージヘッド16は昇降し、これによりスキージ部材16aがマスクプレート12の上面に当接する。プレート14の下面に固着されたナット19には、スキージ移動モータ17により回転駆動される送りねじ18が螺合しており、スキージ移動モータ17を駆動することにより、スキージヘッド16はプレート14とともにY方向に水平移動する。
図2に示すように、縦フレーム21上に配置されたブラケット22上にはガイドレール23がY方向に配設されており、ガイドレール23にスライド自在に嵌合したスライダ24は、プレート14の両端に結合されている。これにより、スキージ駆動機構13はY方向にスライド自在となっている。プレート14は、ナット19、送りねじ18および送りねじ18を回転駆動するスキージ移動用モータ17(図1参照)より成るスキージ移動手段によりY方向に水平移動する。
図2において縦フレーム21上にはガイドレール27がY方向に配設されており、ガイドレール27にスライド自在に嵌合したスライダ28は、ヘッドX軸テーブル26にブラケット26aを介して結合されている。これにより、ヘッドX軸テーブル26はY方向にスライド自在となっている。ヘッドX軸テーブル26は、ナット30、送りねじ29および送りねじ29を回転駆動するヘッド移動用モータ(図示省略)より成るヘッドY軸移動機構25により、Y方向に水平移動する。
図1、図2に示すように、ヘッドX軸テーブル26には、カメラヘッドユニット20が装着されている。カメラヘッドユニット20は、基板10を上方から撮像するための基板認識カメラ20aと、マスクプレート12を下面側から撮像するためのマスク認識カメラ20bとを備えており、ヘッドY軸移動機構25、ヘッドX軸テーブル26を駆動してカメラヘッドユニット20を移動させることにより、基板10の認識とマスクプレート12の認識とを同時に行うことができる。カメラヘッドユニット20による基板10やマスクプレート12の認識を行わないときには、図1に示すように、カメラヘッドユニット20は基板位置決め部1の上方から側方に退避した位置にある。
次にスクリーン印刷機構による印刷動作について参照して説明する。まず基板搬送機構8によって基板10が印刷位置に搬入されると、第2のZ軸テーブル6を駆動して基板下受部7を上昇させ、基板10の下面を下受けする。そしてこの状態で基板位置決め部1を駆動して、基板10をマスクプレート12に対して位置合わせする。この後、第1のZ軸テーブル5を駆動して基板10を基板搬送機構8とともに上昇させてパターン孔12aが設けられたマスクプレート12の下面に当接させ、次いで基板10をクランプ機構9によってクランプする。これにより、スキージ駆動機構13によってスキージヘッド16A、16Bを移動させるスキージングにおいて、基板10の水平位置が固定される。
そしてこの状態で、当該スキージング動作におけるスキージング方向に対応して、2つのスキージヘッド16のうちのいずれかを下降させ、スキージ部材17をマスクプレート12に当接させる。次いでペーストであるクリーム半田が供給されたマスクプレート12上で、スキージ部材17をスキージング方向(Y方向)に摺動させることにより、パターン孔12aを介して基板10にはクリーム半田が印刷される。
次に図4を参照して、両面実装基板の既実装面を対象として用いられる基板下受部7Aについて説明する。図4(a)に示すように、下受け対象となる基板が下面に既実装部品Pが存在する基板10Aである場合には、前述のような上面がフラットな基板下受部7を用いることができない。このような場合には基板下受部7Aとして、基板10Aにおける電子部品Pの配列に対応した凹部71aが設けられた下受けプレート71を、保持ブロック70によって保持させた構成の基板下受部7Aが用いられる。そして基板下受部7Aに
よって基板10Aを下受けする際には、図4(b)に示すように、下受けプレート71を基板10Aの下面に近接させ、凹部71a内に電子部品Pを嵌入させることにより、基板10Aの下面において電子部品Pが存在しない部位に下受けプレート71を当接させる。
このような構成の基板下受部7Aを用いる場合には、従来より下受交換作業時の作業ミスによって、装置破損を招くような事態が相当な頻度で発生していた。すなわち従来においては下受交換作業に際し、図10(a)に示すように、第2のZ軸テーブル6においてベースプレート6aを下降させた状態で行われていた。このため、基板下受部7Aを下受装着面6eに取り付けるために基板下受部7Aの水平方向の位置合わせを行う作業は、図10(b)に示すように、基板搬送機構8から下方に隔てた位置において行われていた。
このため作業者は、基板下受部7Aの上部の下受けプレート71と基板搬送機構8との水平方向の相対位置関係を子細に確認することが困難で、本来基板下受部7Aが装着されるべき位置から水平方向にずれて(矢印a参照)、下受けプレート71の端部が基板搬送機構8の搬送レール8aの直下に幾分潜り込む位置関係で誤って装着されてしまう事態が発生していた。このような作業ミスは、保持ブロック70に設けられた取付孔を下受装着面6eに設けられた締結孔と位置合わせする際に、本来選択すべき取付孔と締結孔の組み合わせを誤ることなどによって発生するものであり、作業者が細心の注意を怠ったような場合には往々にして発生する。
そしてこの作業ミスが看過されたまま印刷作業が開始されされると、図11(a)に示すように、基板下受部7Aが正しい位置から位置ずれした状態のまま基板搬送機構8によって基板10Aが印刷位置に搬入される。そしてこの状態のまま下受部昇降モータ6bを駆動してベースプレート6aを上昇させると、図11(b)に示すように、搬送レール8aの下側に潜り込む位置関係で装着された下受けプレート71の端部が搬送レール8aに干渉し、基板搬送機構8の変形や破損などの機器トラブルを発生する。本実施の形態に示すスクリーン印刷装置においては、このような基板下受部の位置合わせ時の作業ミスに起因する不具合を防止するため、後述するように下受交換作業時のベースプレート6aの高さ位置を、位置合わせ誤差が本来的に発生しないような高さ位置に設定するようにしている。
次に図5を参照して制御系の構成について説明する。なお、図5においては、スクリーン印刷装置の全体制御系のうち、上述の基板下受部の位置合わせ時の作業ミスを防止するための機能に関する部分のみ示している。制御部31は、以下に説明する各部の動作処理を制御する。駆動部34は、第2のZ軸テーブル6の下受部昇降モータ6bを駆動するためのモータドライバであり、制御部31からの制御指令に従って下受部昇降モータ6bを駆動する。
停止高さ位置設定処理部32は、下受部昇降モータ6bによるベースプレート6aの昇降動作におけるベースプレート6aの停止高さ位置を設定する処理機能を有している。停止高さ位置記憶部33は、停止高さ位置設定処理部32によって設定された停止高さ位置を記憶する。従って停止高さ位置設定処理部32および停止高さ位置記憶部33は、下受昇降手段による昇降動作におけるベースプレート6a(昇降部)の停止高さ位置を設定し記憶する停止高さ位置設定手段となっている。そしてここでは、この停止高さ位置設定により、ベースプレート6aに基板下受部を装着する下受交換作業を実行する際の、ベースプレート6aの高さ位置を規定するようにしている。
すなわち、本実施の形態においては、この停止高さ位置は、基板下受部を下受装着面6eに装着する下受交換作業を実行するために設定された下受交換作業用高さ位置を含む形態となっている。このように下受交換作業用高さ位置を予め規定しておくことにより、以
下に説明するように、下受装着面6eへの基板下受部7Aの装着において、水平方向の位置ずれを看過してしまう作業ミスを根絶することが可能となっている。
次に、上述のスクリーン印刷装置において、基板下受部を交換する下受交換作業方法について図6〜図9を参照して説明する。ここでは、図1に示す基板下受部7を取り外して基板下受部7Aを新たに装着する場合の作業例を示している。図6は、基板10を対象とする基板下受部7を取り外す作業を示している。図6(a)に示すように、基板10を対象とした印刷作業が完了すると、基板下受部7はベースプレート6aとともに下降する。そして図6(b)に示すように、基板10が基板搬送機構8によって下流に搬出された後、下受装着面6eから基板下受部7を取り外す。これにより、図6(c)に示すように、ベースプレート6aの上面はフリーな状態となる。そして垂直フレーム5fをスライドさせて可動側の搬送レール8aを新たな基板10Aに対応した搬送幅に設定することにより、基板10Aに対応した基板下受部の装着が可能な状態となる。
次いで、新たな基板下受部7Aの装着が行われる。本実施の形態においては、基板下受部7Aを下受装着面6eに装着する際のベースプレート6aの高さ位置、すなわち下受交換作業用高さ位置を、図7,図8,図9にそれぞれ示すように、3通りに設定された高さ位置から適宜選択することができるようになっている。
図7に示す第1の高さ位置について説明する。図7(a)は図6(c)に示す状態であり、この状態から、図7(b)に示すように、ベースプレート6aを予め停止高さ位置設定処理部32によって設定され停止高さ位置記憶部33に記憶された第1の高さ位置h1まで上昇させる。ここで第1の高さ位置h1とは、基板下受部7Aが下受装着面6eに対して不正常な位置に装着された場合に、この基板下受部7Aと搬送レール8aとの位置的な干渉が生じるような高さ位置である。具体的にいえば、搬送レール8aにおいて内側に突出したコンベア部分の下面から下受装着面6eまでの間隔d1が、基板下受部7Aを構成する保持ブロック70、下受けプレート71の合計厚み寸法よりも小さくなるようなベースプレート6aの高さ位置である。
そしてベースプレート6aがこのような第1の高さ位置h1にある状態で、図7(c)に示すように基板下受部7Aを下受装着面6eにおける下受け装着位置に位置合わせして装着する。このような状態で下受け交換作業を実行することにより、下受装着面6eにおける基板下受部7Aの水平方向の位置合わせが作業ミスにより不正常である場合には、基板下受部7Aの端部は必ず搬送レール8aと干渉する(図11(b)参照)。これにより作業者は位置合わせ不良であることを確実に認識し、作業ミスを看過したまま作業を継続することによる不具合を防止することができる。
次に、図8に示す第2の高さ位置について説明する。図8(a)は図6(c)に示す状態であり、この状態から、図8(b)に示すように、ベースプレート6aを予め停止高さ位置設定処理部32によって設定され停止高さ位置記憶部33に記憶された第2の高さ位置h2まで上昇させる。ここで第2の高さ位置h2とは、基板下受部7Aにおいて基板10Aと当接する下受面71bが搬送レール8aによる基板搬送面8bに一致するような高さである。具体的にいえば、搬送レール8aにおいて内側に突出したコンベア部分の上面から下受装着面6eまでの間隔d2が、基板下受部7Aを構成する保持ブロック70、下受けプレート71の合計厚み寸法に一致するようなベースプレート6aの高さ位置である。
そしてベースプレート6aがこのような第2の高さ位置h2にある状態で、図8(c)に示すように基板下受部7Aをベースプレート6aの下受け装着位置に位置合わせして装着する。このような状態で下受け交換作業を実行することにより、前述の作業ミス防止の効果に加えて、基板下受部7Aを下受装着面6e上に位置合わせして仮置きした状態で基
板10Aを搬送レール8aおよび基板下受部7Aに保持させることができる。これにより、基板10Aの下面における電子部品Pの配列が下受けプレート71の凹部71aと一致しているか否かを併せて、基板下受部7Aの位置合わせの良否を確認することが可能となる。ここで間隔d2は前述の合計厚み寸法に完全に一致している必要はなく、上記位置合わせの良否を容易に確認することができる程度に一致していればよい。
次に、図9に示す第3の高さ位置について説明する。図9(a)は図6(c)に示す状態であり、この状態から、図9(b)に示すように、ベースプレート6aを予め停止高さ位置設定処理部32によって設定され停止高さ位置記憶部33に記憶された第3の高さ位置h3まで上昇させる。ここで第3の高さ位置h3とは、基板下受部7Aの下受面が、基板10Aを両側から挟み込んでクランプするクランプ部材9aの上面から、基板厚み分だけ下方に位置するような高さである。具体的にいえば、クランプ部材9aの上面から下受装着面6eまでの間隔d3が、基板下受部7Aを構成する保持ブロック70、下受けプレート71および基板10Aの合計厚み寸法に一致するようなベースプレート6aの高さ位置である。
そしてベースプレート6aがこのような第3の高さ位置h3にある状態で、図9(c)に示すように基板下受部7Aをベースプレート6aの下受け装着位置に位置合わせして装着する。このような状態で下受け交換作業を実行することにより、前述の作業ミス防止効果に加えて、基板下受部7Aを下受装着面6e上に位置合わせして仮置きした状態で基板10Aを実際のクランプ状態とほぼ等しい状態で基板下受部7Aに保持させることができる。これにより、基板下受部7Aの水平方向の位置合わせと併せて、高さ方向の位置合わせの良否を確認することが可能となる。
すなわち上述の下受け交換作業方法においては、基板下受部を下受装着面6eに着脱する下受交換作業を実行するに際し、下受昇降手段によってベースプレート6aを昇降させて下受装着面6eを予め下受交換作業用に設定された停止高さ位置である下受交換作業用高さ位置に保持するようにしている。これにより、基板搬送機構と基板下受部との位置関係を直接確認することが可能となり、下受交換作業における作業ミスに起因する装置破損を防止することができる。そして本実施の形態においては、下受交換作業用高さ位置として、前述の第1の高さ位置h1、第2の高さ位置h2と、第3の高さ位置h3のいずれかを選択できるようになっている。これにより、下受交換作業において基板下受部の位置合わせ状態をより確実に確認することができる。
なお本実施の形態においては、基板下受部の形態として、平坦な下面を有する基板を対象としてフラットな下受面を有するブロック状の基板下受部7、下面に既実装部品Pが存在する基板10Aを対象とし、下受けプレート71を保持ブロック70によって保持させた構成の基板下受部7Aの2例を示したが、本発明はこれらの形態のみには限定されるものではなく、下受装着面6eに着脱自在に装着される形態のものであれば本発明の適用対象となる。
本発明のスクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法は、下受交換作業における作業ミスに起因する装置破損を防止することができるという効果を有し、基板を対象として半田を印刷する用途に有用である。
本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の側面図 本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の正面図 本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の平面図 本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の基板下受部の構成説明図 本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の制御系の構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置における下受交換作業方法の説明図 本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置における下受交換作業方法の説明図 本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置における下受交換作業方法の説明図 本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置における下受交換作業方法の説明図 従来のスクリーン印刷装置における下受不具合の説明図 従来のスクリーン印刷装置における下受不具合の説明図
符号の説明
1 基板位置決め部
5 第1のZ軸テーブル
6 第2のZ軸テーブル(下受昇降手段)
6a ベースプレート
6b 下受部昇降モータ
6e 下受装着面
7、7A 基板下受部
8 基板搬送機構
8a 搬送レール
8b 基板搬送面
9 クランプ機構
9a クランプ部材
10、10A 基板
70 保持ブロック
71 下受けプレート

Claims (2)

  1. パターン孔が設けられたマスクプレートに基板を当接させ、マスクプレート上にペーストを供給してスキージを摺動させることにより、前記パターン孔を介して基板にペーストを印刷するスクリーン印刷装置であって、
    搬送レールによって前記基板を上流側から印刷位置に搬入し前記印刷位置から下流側に搬出する基板搬送機構と、前記印刷位置に搬送された基板を下方から下受けして保持し下受装着面に着脱自在に装着される基板下受部と、前記下受装着面が設けられた昇降部を前記基板搬送機構に対して相対的に昇降させる下受昇降手段と、前記下受昇降手段による昇降動作における前記昇降部の停止高さ位置を設定し記憶する停止高さ位置設定手段とを備え、
    前記停止高さ位置は、前記基板下受部を前記下受装着面に装着する下受交換作業を実行するために設定された下受交換作業用高さ位置を含み、
    前記下受交換作業用高さ位置は、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる第1の高さ位置、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる高さのうち、前記第1の高さ位置と異なる高さ位置であって、前記基板下受部において基板と当接する下受面が前記搬送レールによる基板搬送面に一致する第2の高さ位置と、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる高さのうち、前記第1の高さ位置と異なる高さ位置であって、前記下受面が基板を両側から挟み込んでクランプするクランプ部材の上面から基板厚み分だけ下方に位置する第3の高さ位置のいずれかであることを特徴とするスクリーン印刷装置。
  2. パターン孔が設けられたマスクプレートに基板を当接させ、マスクプレート上にペーストを供給してスキージを摺動させることにより、前記パターン孔を介して基板にペーストを印刷するスクリーン印刷装置において、印刷位置に搬送された基板を下方から下受けして保持し下受装着面に着脱自在に装着される基板下受部を交換するスクリーン印刷装置における下受交換作業方法であって、
    前記スクリーン印刷装置は、搬送レールによって前記基板を上流側から印刷位置に搬入し前記印刷位置から下流側に搬出する基板搬送機構と、前記印刷位置に搬送された基板を下方から下受けして保持し前記下受装着面に着脱自在に装着される基板下受部と、前記下受装着面が設けられた昇降部を前記基板搬送機構に対して相対的に昇降させる下受昇降手段とを備え、
    前記基板下受部を前記下受装着面に装着する下受交換作業を実行するに際し、前記下受昇降手段によって前記昇降部を昇降させて前記下受装着面を予め前記下受交換作業用に設定された下受交換作業用高さ位置に保持するものであり、
    前記下受交換作業用高さ位置は、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる第1の高さ位置、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる高さのうち、前記第1の高さ位置と異なる高さ位置であって、前記基板下受部において基板と当接する下受面が前記搬送レールによる基板搬送面に一致する第2の高さ位置と、前記基板下受部が前記下受装着面に対して不正常な位置に装着された場合にこの基板下受部と前記搬送レールとの位置的な干渉が生じる高さのうち、前記第1の高さ位置と異なる高さ位置であって、前記下受面が基板を両側から挟み込んでクランプするクランプ部材の上面から基板厚み分だけ下方に位置する第3の高さ位置のいずれかであることを特徴とするスクリーン印刷装置における下受交換作業方法。
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