以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図9および図10に示すように、メダル計数機11は、メダル計数機本体12を有し、このメダル計数機本体12の前面に対して左右2箇所には円板体としてのメダルM(図1ないし図3に示す)を計数する同一構成のメダル計数ユニット13が配設されている。メダル計数機本体12の前面には、遊技店の係員が持つキー14が差し込まれてメダル計数機11の設定を切り換える切換スイッチ部15、メダルMに混入して投入された異物や硬貨等が各メダル計数ユニット13から排除される返却箱16が取出可能に配設されている。メダル計数機本体12の上面後部側には、タッチパネルで構成されて操作部および表示部の機能を有する表示パネル17、各メダル計数ユニット13でのメダル詰まりの発生時等に発光する左右の発光部18が配設されている。
各メダル計数ユニット13は、メダルMを受け入れるホッパ21、このホッパ21の下方に配置されてメダルMを1枚ずつ分離して繰り出す円板体投出装置としての繰出機構22、この繰出機構22から1枚ずつ分離して繰り出されるメダルMをメダル計数機本体12の後方へ向けて搬送する通路部23を有している。
ホッパ21は、箱や袋から投入されるメダルMを受け入れて貯め、底部からメダルMを適量ずつ繰出機構22に供給する。
通路部23には、通路部23の通路面にメダルMを押し付けながら搬送する搬送ベルト24が配設されている。通路部23の通路面には、メダルM以外の異物や硬貨等を排除して返却箱16へ返却する図示しない排除口が形成され、この排除口より下流側にメダルMを計数する計数部25が配設されている。通路部23を通過したメダルMはメダル計数機本体12の後部側から外部へ送り出されて回収される。
次に、図4ないし図8に示すように、繰出機構22は、ベース31、このベース31に回転可能に配置された回転円盤32、この回転円盤32を正転および逆転のいずれの回転方向にも駆動可能とする回転円盤駆動機構33、ホッパ21に投入されたメダルMを回転円盤の周辺部よりも内側の中央域に導く環状のガイド体34、回転円盤32の周囲に対向して配置される周壁部材35、この周壁部材35の一部を構成して回転円盤32上のメダルMを厚み方向1枚ずつ通路部23に通過させるゲート部材36、このゲート部材36を上下方向に揺動可能に支持するゲート部材支持機構37およびゲート部材36を上下方向に移動させるゲート部材駆動機構38等を有している。
そして、回転円盤32は、回転軸40を中心に回転可能に支持され、上面が通路部23の通路面と略同一高さに配置されている。この回転円盤32では、回転円盤32の上面にメダルMを平面方向に載せて、回転円盤32を高速で正転させることにより、メダルMと回転円盤32との摩擦力および遠心力によって、回転円盤32上のメダルMを回転円盤32の周辺部へ移動させる。回転円盤32上の中心には、メダルMを回転円盤32の周辺部に導くキャップ41が配置されている。
また、回転円盤駆動機構33は、メダル繰出時に回転円盤32をメダル繰出方向(正転方向)Fに回転させ、メダル詰まり解除動作時に回転円盤32をメダル繰出方向に対して反対のメダル詰まり解除方向(逆転方向)Rに回転させる。この回転円盤駆動機構33は、回転円盤用モータ43を備え、この回転円盤用モータ43によって回転駆動する駆動プーリ44と回転円盤32の回転軸に連結された従動プーリ45とにベルト46を張設し、回転円盤用モータ43の駆動力を回転円盤32に伝達する。回転円盤32の回転を検知する回転検知手段47(図11参照)を備えている。
また、ガイド体34は、基板49、この基板49に取り付けられた例えばゴム製で回転円盤32より小径の筒状ガイド部50を有している。この筒状ガイド部50と回転円盤32の上面との隙間は、メダルMの直径より小さく、メダルMが回転円盤32と平行となって回転円盤32の中心側から周辺部へ適量ずつ移動するように設定されている。
また、周壁部材35は、回転円盤32の周囲に対向して配置された筒状の壁で、回転円盤32上のメダルMが外方へ出て行かないように規制するとともに、ランダム状態にあったメダルMを周壁部材35に沿って移動させることで整列させる。周壁部材35には、回転円盤32からのメダルMの繰出位置に対応して開口部52が形成されている。この開口部52を閉塞するように周壁部材35の両端部にゲート部材36が一体に結合され、ゲート部材36を含めて周壁部材35が剛性の高い円筒形に形成されている。
周壁部材35の周囲には複数の固定部材53が取り付けられ、これら固定部材53を介して固定ねじ54でベース31に固定されている。複数の固定部材53のうち、ゲート部材36の近傍位置の固定部材53であって、特にゲート部材36に対してメダル繰出方向Fの回転方向上流側の近傍に位置する固定部材53は、ベース31に固定されていない。そのため、周壁部材35には、ゲート部材36に対してメダル繰出方向Fの回転方向上流側の位置に、上下方向の移動が許容された移動許容部55が形成されている。この移動許容部55の位置に対応して、ゲート部材36が所定の規制位置に下降した際に移動許容部55の内面および外面に係合して位置決めする周壁部材規制部としての規制ピン56が設けられている。
また、ゲート部材36は、平板状の板材で形成され、このゲート部材36の中間部で周壁部材35の開口部52を閉塞するように周壁部材35の両端部に複数の結合ねじ58で一体に結合されている。ゲート部材36の中間部には回転円盤32の上方に対向して配置されたゲート部59が形成され、ゲート部59の下縁と回転円盤32の上面との間に隙間60が形成されている。隙間60は、メダル繰出時などの通常時に、厚み方向1枚のみのメダルMの通過を許容する寸法に設定されて固定される。ゲート部59の内面側で、メダル繰出方向Fの回転方向上流側の位置には、略L字形の当て板61が結合ねじ62で結合されている。この当て板61の下縁はゲート部59との下縁と同一高さに設けられている。
メダル繰出方向Fの回転方向上流側に対応したゲート部材36の端部は延設され、その端部の縁部に開口する凹状のカム溝64が形成されている。
また、ゲート部材支持機構37は、ゲート部材36が結合された周壁部材35およびこの周壁部材35をベース31に固定する固定部材53等が含まれ、固定部材53に対して周壁部材35の両端部が変位可能とする範囲内で、この周壁部材35と一体にゲート部材36を上下方向に移動可能に支持している。そして、メダル繰出方向Fの回転方向下流側に対応したゲート部材36の一端部、反対側を他端部とし、その他端部が上下に駆動された場合には、ゲート部材36の一端部近傍で周壁部材35を固定する固定部材53付近を支点として、つまり、ゲート部材36の一端部側を支点として、ゲート部材36の他端部を上下方向に揺動可能に支持している。
また、ゲート部材駆動機構38は、ゲート部材36の他端部のカム溝64に係合するカム66を有している。カム66は定位置で回転可能に設けられたカム軸67に対して偏心回転し、ゲート部材36を、回転円盤32の上面に対して厚み方向1枚のみのメダルMの通過を許容する隙間60を形成する規制位置と、この規制位置より回転円盤32の上面から離反する開放位置との間で、ゲート部材36の一端部側を支点として揺動させる。このとき、図7に示すように、ゲート部材36の規制位置では、ゲート部材36の下縁が回転円盤32の上面と平行状となり、また、図8に示すように、ゲート部材36の開放位置では、ゲート部材36と回転円盤32との隙間60が回転円盤32のメダル詰まり解除方向(逆転方向)Rに向けて広がるようにゲート部材36が揺動する。ゲート部材36の上昇量は、最も大きい場所で1〜2mm程度が好ましい。
カム軸67は、駆動手段としてのカム用モータ68によって回転駆動される。カム軸67には、ゲート部材36の規制位置に対応した回転位置と、ゲート部材36の開放位置に対応した回転位置とをそれぞれ検出するゲート部材位置検出手段69が配設されている。このゲート部材位置検出手段69は、カム軸67に取り付けられた検知板70と、この検知板70の両側に投光部と受光部とを配置した位置検知センサ71とを備え、検知板70にはゲート部材36の規制位置および開放位置に対応して切欠部72が設けられ、これら各切欠部72で位置検知センサ71が透光状態になることでゲート部材36の規制位置および開放位置を検知する。
また、ゲート部材36の位置に対応した回転円盤32の下側には、この回転円盤32の下降を規制する規制部材としての規制ローラ74が回転円盤32の回転方向に対応して回転自在に配設されている。規制ローラ74によって回転円盤32の下降を規制する寸法Lは、ゲート部材36の開放位置への移動でメダル詰まりを自動解除できる寸法の範囲内としている。
次に、図1および図3に示すように、ゲート部材36の下側での円板体としてのメダルMの噛み込みを防止するために、噛み込みかけるメダルMの先端部が侵入する溝部76が回転円盤32の上面にその円周方向全周にわたって設けられている。
この溝部76の位置は、ゲート部材36の下側より回転円盤32の内径側でもゲート部材36の外側面より外方にあまり離れすぎていても噛み込み防止効果が十分でないため、ゲート部材36の下側をメダルMの先端部が通過する付近であるゲート部材36の外側の周辺下方位置が好ましい。
溝部76の深さhは、メダルMの厚みの半分以上であって、半分から1枚の厚み程度が好ましい。メダルMの厚みの半分より小さいと、噛み込みかけるメダルMの先端部の侵入量が少なく、噛み込み防止効果が十分でない。
溝部76の幅wは、メダルMの直径の1/5〜1/10の範囲が好ましい。メダルMの直径の1/5より広いと正常に繰出されるべきメダルMが不安定になり、不必要に溝に入りかけることで、繰出し効率が落ちるという副作用が起こりやすくなり、メダルMの直径の1/10より狭いと噛み込みかけるメダルMの先端部が侵入しにくくなる場合がある。そのため、溝部76の幅wは、数mm程度であって、例えば4mm程度が好ましい。
溝部76の外側の壁面76aは、噛み込みかけるメダルMの先端部が溝部76に侵入して外側の壁面76aに当接したときに溝部76を乗り越えてしまわないように、略鉛直面であることが好ましい。
次に、図11に示すように、メダル計数機11を制御する制御部81は、メダルMを計数する計数部25、回転円盤32の回転検知手段47、ゲート部材36のゲート部材位置検出手段69等から信号を入力し、回転円盤駆動機構33の回転円盤用モータ43、ゲート部材駆動機構38のカム用モータ68、報知手段82、表示パネル17等を制御する。
報知手段82は、発光するメダル計数機本体12の発光部18、音声を発するスピーカやブザー等が含まれる。
そして、制御部81は、回転円盤32の駆動中に回転円盤32の回転が停止したことを回転検知手段47で検知したら、回転円盤32とゲート部材36との間でのメダルMの詰まりが発生したものとして検知する詰まり検知手段83の機能、メダル詰まり解除動作時に回転円盤32の逆転を回転検知手段47で検知したら、回転円盤32とゲート部材36との間でのメダルMの詰まりが解除されたものとして検知する詰まり解除検知手段84の機能を有している。
さらに、制御部81は、詰まり検知手段83がメダルMの詰まりを検知したら、ゲート部材駆動機構38によりゲート部材36を開放位置へ移動させるとともに、回転円盤駆動機構33により回転円盤32を逆転させ、また、回転円盤32を逆転させてから所定時間以内に詰まり解除検知手段84がメダルMの詰まり解除を検知したら、回転円盤駆動機構33による回転円盤32の逆転を停止させるとともに、ゲート部材駆動機構38によりゲート部材36を規制位置へ移動させ、また、メダル詰まり解除動作によってもメダルMの詰まりが解除されない場合に、メダル詰まり解除動作を停止させ、報知手段82で報知させる制御手段85の機能を有している。
また、制御部81は、計数部25での計数値を記憶する記憶部86を有している。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
まず、通常処理について説明する。通常処理では、図7に示すように、ゲート部材36が規制位置に位置し、ゲート部材36の下縁と回転円盤32の上面との間に厚み方向1枚のみのメダルMの通過を許容する隙間60が形成されている。このゲート部材36は、カム溝64がカム66に係合していることで規制位置に固定され、ゲート部材36の下縁と回転円盤32の上面との間の隙間60が一定の寸法に保っている。
遊技客等により、メダルMがホッパ21に投入され、計数開始が表示パネル17で指示されると、メダル計数動作を開始する。なお、計数開始の指示は、ホッパ21を通じて回転円盤32上にメダルMが投入されたことをセンサ等で検知して自動的にメダル計数動作を開始してもよい。
メダル計数動作を開始すると、回転円盤32がメダル繰出方向Fへ回転し、メダルMと回転円盤32との摩擦力および遠心力によって、回転円盤32上のメダルMが回転円盤32の周辺部へ移動する。このとき、ガイド体34により、回転円盤32と平行となっているメダルMが回転円盤32の周辺部へ適量ずつ移動する。
回転円盤32の周辺部に移動したメダルMは、周壁部材35に当接して外方への移動が規制され、周壁部材35に沿って移動しながら、ランダムな状態から相対的に整列した状態となる。
回転円盤32上で周壁部材35に沿って移動するメダルMがゲート部材36の位置に達すると、回転円盤32上に平行に載る厚み方向1枚のメダルMがゲート部材36の下側に進入して通路部23へ通過する。このゲート部材36の下側に進入するメダルMの上側に重なっているメダルM等は、ゲート部材36に当接してゲート部材36の下側に進入せず、ゲート部材36の位置を通過して回転円盤32上を移動する。このように、回転円盤32上のメダルMを厚み方向に1枚ずつ順にゲート部材36の下側から通路部23に通過させて繰り出す。
通路部23に1枚ずつ順に繰り出されるメダルMを搬送ベルト24で搬送し、計数部25で計数し、メダル計数機本体12の外部に送り出して回収する。
遊技客等がホッパ21内のメダルMの状態を確認したうえで計数終了と判断し、遊技客等により計数終了が表示パネル17で指示されると、メダル計数動作を停止し、表示パネル17に計数結果を表示する。なお、計数終了の指示は、回転円盤32および通路部23にメダルMが無くなったこと自動検知して計数終了を自動的に判断し、メダル計数動作の停止、計数結果の表示をしてもよい。
次に、回転円盤32に設けた溝部76の作用について図1ないし図3を参照して説明する。なお、図1および図3は回転円盤32に溝部76を設けた本実施の形態の構成を示し、図2は回転円盤32に溝部76を設けない場合の比較例を示す。図2には本実施の形態で用いた符号と同じ符号を付す。
図2に示すように、回転円盤32上には、一部が後続のメダルM2などに重なったままのメダルM1の先端部がゲート部材36の下側に進入したときに、そのメダルM1の先端部が当接する領域であって噛み込みが発生しやすい噛み込み発生領域Sがある。
その回転円盤32上の噛み込み発生領域Sに溝部76が無い場合、噛み込みかけるメダルM1の先端部が回転円盤32上の噛み込み発生領域Sである回転円盤32の上面に当接するため、そのメダルM1の傾き(回転円盤32の上面に対する傾き角度α1)が小さく、そのメダルM1の下側に後続のメダルM2などがくさび状に強く入り込むことにより、メダルM1の噛み込みが発生しやすくなる。
回転円盤32の回転中は、その噛み込み発生領域SにメダルMの先端部が進入して噛み込みかけた状態が頻繁に起こる。その噛み込み発生領域Sに先端部が進入した噛み込み予備軍となるメダルMのうち、特に強く噛み込んだ一部のメダルMの抵抗力が回転円盤32の回転力に勝ったときに回転円盤32の停止に至ることになる。
図1および図3に示すように、回転円盤32に溝部76を設けることにより、噛み込みかけるメダルM1の先端部が、溝部76内に侵入して外側の壁面76aに当接し、それ以上先に進まないため、噛み込みかけるメダルM1の先端部が溝部76よりも外側の噛み込み発生領域Sに至る割合が減少する。
噛み込みかけるメダルM1がゲート部材36と回転円盤32との間で挟まれかける際、そのメダルM1の先端部が回転円盤32の溝部76に侵入することにより、メダルM1はゲート部材36と回転円盤32との間での挟まれに対して逃げ代を持つことができ、このことでメダルM1の噛み込み力を緩和できる。
しかも、噛み込みかけるメダルM1の先端部が回転円盤32に溝部76に侵入することにより、メダルM1の傾き(回転円盤32の上面に対する傾き角度α2)は溝部76が無い場合の傾き(傾き角度α1)に比べて大きくなる。そのため、後続のメダルM2などにとって噛み込みかけるメダルM1の押し込み抵抗が増え、噛み込みかけるメダルM1の下側に後続のメダルM2などがくさび状に強く入りにくくなり、メダルM1の噛み込み力は溝部76の無い場合に比べて小さくなる。さらに、噛み込みかけるメダルM1の傾きが大きくなり、そのメダルM1と回転円盤32との間に挟まる後続のメダルMの枚数の許容量が増えることも、噛み込みにくさにつながる。
このように、溝部76が無い場合の噛み込み発生領域Sの一部を溝部76に置き換えることにより、噛み込み発生領域Sを狭くでき、ゲート部材36の下側でのメダルMの噛み込みそのものを起こりにくくできる。
なお、回転円盤32に溝部76を設けることにより、ゲート部材36の下側でのメダルMの噛み込みそのものを起こりにくくできるが、ゲート部材36の下側でメダルMが強く噛み込んで回転円盤32が停止するメダル詰まりが発生した場合には、自動的にメダル詰まり解除動作をする。
次に、メダル詰まり解除動作について説明する。
メダル計数中に、一部が後続のメダルMに重なったままのメダルMがゲート部材36の下側に進入しようとして、ゲート部材36と回転円盤32との間にメダルMが噛み込み、このとき、ゲート部材36の位置は変わらないため、噛み込んだメダルMで回転円盤32を押し下げ、その押し下げ量が大きくなると、噛み込んだメダルMと回転円盤32との抵抗が大きくなって回転円盤32が停止する、いわゆるジャムといわれるメダル詰まりが発生する。
メダル計数中にもかかわらず、回転円盤32の回転が回転検知手段47で検知されなくなった場合は、詰まり検知手段83によりメダル詰まりが発生したものと自動的に判断し、メダル詰まり解除動作を開始する。
メダル詰まり解除動作では、回転円盤32のメダル繰出方向Fへの駆動制御を停止し、カム用モータ68の駆動でカム66を回転させ、ゲート部材36を規制位置から開放位置に強制的に上昇させ、メダルMの噛み込みを緩和させる。このとき、図5に示すように、ゲート部材36と回転円盤32との隙間60が回転円盤32のメダル詰まり解除方向(逆転方向)Rに向けて広がるようにゲート部材36が揺動する。
続けて、回転円盤32をメダル解除方向Rへ逆転させることにより、詰まっているメダルMがゲート部材36の下側から回転円盤32の内方に移動し、メダル詰まりを解除できる。
したがって、詰まり検知手段83でメダルMの詰まりを検知したら、ゲート部材36を回転円盤32との隙間60が広がる開放位置に上昇させてメダルMの噛み込みを緩和させ、回転円盤32をメダル解除方向Rへ逆転させることにより、メダルMが強く噛み込んでいる場合でも、回転円盤32をメダル解除方向Rへ逆転させることができ、メダル詰まりを確実に自動解除できる。特に、ゲート部材36と回転円盤32との隙間60が回転円盤32のメダル詰まり解除方向(逆転方向)Rに向けて広がるようにゲート部材36が揺動するため、詰まっているメダルMを確実に自動解除できる。
このとき、メダルMの噛み込みによって回転円盤32が押し下げられるが、規制ローラ74で回転円盤32の下降量をゲート部材36の開放位置への移動で自動解除できる寸法の範囲内に規制するため、メダル詰まりの自動解除を確実にできる。
そして、回転円盤32を逆転制御してから所定時間以内に回転円盤32の逆転が回転検知手段47で検知されれば、詰まり解除検知手段84によりメダル詰まりが解除されたものと判断する。メダル詰まりの解除を検知したら、回転円盤32は逆転させたまま、カム用モータ68の駆動でカム66を回転させ、ゲート部材36を開放位置から規制位置に強制的に下降させる。その後、回転円盤32の逆転を停止してメダル詰まり解除動作を停止させる。このように制御することにより、回転円盤32の逆転による新たなメダル詰まりが発生するのを防止できる。
カム用モータ68の駆動でカム66を回転させ、ゲート部材36を開放位置から規制位置に強制的に下降させるため、メダル詰まりの解除後のゲート部材36によるメダルMの1枚分離動作の信頼性を確実に再現できる。
特に、ゲート部材36を周壁部材35に結合し、ゲート部材36の規制位置および開放位置への移動とともに周壁部材35が一体に移動可能としたため、ゲート部材36および周壁部材35の剛性が高まり、各寸法精度を向上できる。
しかも、回転円盤32のメダル繰出方向Fの回転方向下流側に対応したゲート部材36の一端部側を支点として、このゲート部材36の他端部を上下方向に揺動可能に支持し、ゲート部材36の他端部のカム溝64に係合するカム66を回動させて、ゲート部材36を規制位置と開放位置との間で強制的に移動させるため、メダル詰まりを解除するためにゲート部材36を移動させても、ゲート部材36を元の規制位置に確実に戻すことができるとともに、通常時にはゲート部材36が元の規制位置で動かないようにでき、それらの信頼性に高くできる。
その後は、回転円盤32をメダル繰出方向Fに回転させ、メダル計数動作を再開する。このメダル計数動作の再開は、自動再開してもよいし、遊技客等がホッパ21内のメダルMの状態を確認したうえで、再スタートを指示してもよい。
なお、回転円盤32を逆転制御してから所定時間以内に回転円盤32の逆転が回転検知手段47で検知されなければ、回転円盤32の逆転を一旦停止させた後に再度逆転させるように、回転円盤32の逆転制御と停止とを繰り返して、回転円盤32が逆転するか否かを監視するようにしてもよい。
また、例えば自動解除機能によるメダル詰まりの解除が不可能なほどメダルMが噛み込んでいるような状況で、回転円盤32を逆転制御してから所定時間以内に回転円盤32の逆転が回転検知手段47で検知されない場合、あるいは回転円盤32の逆転制御と停止とを所定回数繰り返しても回転円盤32の逆転が回転検知手段47で検知されない場合、回転円盤32の逆転制御を停止させメダル詰まり解除動作を停止させ、アラームを発したり表示パネル17で表示する等によって報知する。これにより、報知を受けた遊技店の係員が手動によるメダル詰まり解除等の対応を採ることができる。
なお、メダル計数機11としては、2つのホッパ21を有するタイプに限らず、1つあるいは3つのホッパ21を有するタイプでもよい。
また、メダルMの噛み込みを防止するための溝部76は、回転円盤32の上面に円周方向に沿って設けることにより、ゲート部材36と回転円盤32との間でのメダルMの噛み込みそのものを起こりにくくできるが、回転円盤32の外側の通路部23に設けてもよく、あるいは回転円盤32と通路部23との間の隙間で構成してもよい。この場合、溝部76はゲート部材36の周辺下方位置にのみ設けられていればよい。
また、円板体としては、遊技店のメダルM以外に、硬貨やICコイン等の円板形状のものについて適用できる。