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JP4837631B2 - 電気接続部品 - Google Patents

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Description

本発明は、電気ケーブルと基板回路とを電気接続する電気接続部品に関する。
従来より、FPCおよびFFCケーブル等のフラットケーブル(以下において、単にケーブルと称する)と基板回路とを電気接続する方法として、基板上に固定されたコネクタを介して接続させる方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。ここでコネクタは、絶縁樹脂を用いて形成されるとともにケーブル端部が挿入可能な開口部を有したハウジングに、ケーブルの導体と基板回路とを電気接続させる金属製のコンタクトが挿入されて構成されている。そして、このような基板に固定されたコネクタに、ケーブルの端部を挿入してケーブルの導体とコンタクトとを接触させることにより、ケーブルと基板回路を電気接続し、一方で、コネクタからケーブルを引き抜くことでケーブルと基板回路との電気接続を解除することが可能となっている。
近年においては、上記構成のコネクタが用いられる電気機器(例えば、携帯電話およびデジタルカメラ等)の形状として薄型形状のものが多く、それに伴いコネクタに対して基板面からの高さを低く(低背化)構成する要求がある。その結果、最近では基板面からの高さが例えば1mm前後のコネクタも存在している。
特開2001−307804号公報
ところで、電気機器を開発する側からの強い要求として、今まで以上にさらにコネクタに対して低背化の要求がある。しかし、上記の高さが1mm前後のコネクタにおいて、ケーブルの厚み、ハウジングおよびコンタクトの強度を考慮した場合、低背化によって外力に対するコネクタの強度確保が一段と困難となりコネクタの性能にも影響を及ぼしかねないことから、更なる低背化は困難であるという課題があった。
以上のような課題に鑑みて、本発明では、ケーブルと基板回路とを電気接続する低背化された電気接続部品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る電気接続部品は、複数のライン状の導体を並列に並べた状態で電気絶縁性を有する上絶縁層および下絶縁層によって上下から挟持して帯状に構成され、前部において前記下絶縁層が除去されて前記導体が露出したフラットケーブルと、基板に固定される固定部および前記固定部に繋がって延びる保持部からなり、前記固定部が前記基板の所定位置に固定された状態で、前記保持部が前記基板の表面に沿って延びるとともに前記基板の表面の設けられた端子パターンの上方で挿入間隙を有して位置するように形成された保持部材とから構成されている。また、前記保持部には、前記固定部が前記基板の所定位置に固定された状態で、前記端子パターンの上方において下方に突出する押圧部が形成されている。そして、前記保持部と前記基板との間に形成された前記挿入間隙に、前記フラットケーブルの前部を挿入し、前記押圧部が前記フラットケーブルを下方に押圧して前記端子パターンと前記前部において露出した前記導体とを当接させる。前記フラットケーブルは、前記前部における前記上絶縁層の上面に板状の補強部材が固定されており、前記補強部材は、前記複数のライン状の導体のそれぞれと対応するように延びて形成された複数のアーム状の揺動部を有し、前記揺動部は、下方に突出した突起部が形成されており、前記フラットケーブルの前部が前記挿入間隙に挿入された状態で、前記押圧部が前記突起部の上方を下方に押圧することを特徴とする
さらに上記構成の電気接続部品において、前記フラットケーブルの前記上絶縁層には、前記複数のライン状の導体のそれぞれと対応するように前端近傍から後方に向けて、複数の所定長さの切り欠きが施されていることが好ましい。また、上記構成の電気接続部品において、前記保持部材は、前記フラットケーブルの前部が前記挿入間隙に挿入された状態において、前記フラットケーブルの前部における前端面および両側端面と近接するガイド部を有している構成が好ましい。
本発明に係る電気接続部品によれば、前部の下絶縁層を除去して導体を露出させる加工を施したフラットケーブルを、保持部材の保持部と基板との間に形成された挿入間隙に挿入することで、保持部の押圧部がフラットケーブルを下方に押圧して、フラットケーブルの導体と基板の端子パターンとを当接させて電気接続させる構成となっている。この構成の電気接続部品においては、基板に固定された保持部材の高さが最大高さとなり、その最大高さは、およそフラットケーブルの厚みと保持部材の厚みを合計したものであり、よって、フラットケーブルと基板とを電気接続させる接続部分の大幅な低背化が実現可能となり、基板の上下方向に対して限られた狭い機器内においても、フラットケーブルと基板とを電気接続させることが可能となる。
また、フラットケーブルの上面に板状の補強部材を固定することで、フラットケーブルの前部の強度を向上させることが可能となり、よって、保持部材の挿入間隙に対して繰り返し挿抜した場合においてもフラットケーブルの前部が破損しにくくなり、導体と端子パターンとの電気接続の信頼性を向上させることが可能となる。さらに、補強部材は、フラットケーブルの前部上面に固定されることで、フラットケーブルを挿入間隙に挿入する際にガイドの効果も有し、フラットケーブル挿抜の作業性を向上させることが可能となる。さらに、複数のライン状の導体と対応するように延びて形成された、複数のアーム状の揺動部を有しているとともに、揺動部には下方に突出した突起部が形成されている。よって、保持部材の押圧部によって下方に作用した押圧力を、より確実に導体に作用させることが可能となり、さらに、突起部によって突起部下方部分が強く下方に押圧されて、確実に導体と端子パターンとを当接可能となる。つまり、導体と端子パターンとの電気接続の信頼性を向上させることが可能となる。
また同様に、フラットケーブルの上絶縁層に、複数のライン状の導体と対応するように前端近傍から後方に向けて複数の所定長さの切り欠きを施すことで、保持部材の押圧部によって下方に作用した押圧力を、より確実に導体に作用させることが可能となり、よって、導体と端子パターンとの電気接続の信頼性を向上させることが可能となる。さらに、フラットケーブルの前部を挿入間隙に挿入したときにおいて、保持部材にフラットケーブルの前部における前端面および両側端面と近接するガイド部が形成されている。つまり、フラットケーブルの前部を挿入間隙に挿入すると必然的に、フラットケーブルの導体は対応する端子パターンと当接して電気接続可能となるような上下位置に案内され、よって、導体と端子パターンとの電気接続の信頼性を向上させることが可能となる。
以下に、本発明に係る電気接続部品1の好ましい実施形態について、図1から図8を参照しながら説明する。なおここでは、図1に示す矢印の方向をそれぞれ上下、左右および前後と定義して以下の説明を行うこととする。まず、図1に示すように電気接続部品1は、FPCケーブル20および基板10上に固定されたFPC接続クリップ50を主体に構成されている。さらに、FPC接続クリップ50に対して、FPCケーブル20の前端部を前後方向に挿抜することで、後述するFPCケーブル20のFPC導体40と後述する基板10の回路パッド14とを当接させることで電気接続させ、または電気接続を解除させるようになっている。
FPCケーブル20は、図5に示すように、補強板21、上フィルム30、FPC導体40および下フィルム45から構成されている。なお、FPCケーブル20は、一般にフラットケーブルと呼ばれて市販されている上フィルム30、FPC導体40および下フィルム45から構成されるものに対して、その前端部上面に補強板21を載置して固定することで構成されている。
補強板21は、図5に示すように、例えば弾性変形可能な樹脂材料を用いて平面視略矩形の板状に形成されている。補強板21は、その後方部分に基部22、前方部分で上下に開口した移動空間25および前端部に縁部26が形成されており、基部22の前端面22aから前方に向けて延びた板状の9つの弾性フィンガー23が、左右方向に等間隔を有して形成されている。ここで、各弾性フィンガー23同士は、その左右方向において移動空間25が形成されて接していない構成となっており、さらに、各弾性フィンガー23の前端部は縁部26との間に移動空間25が形成されており、縁部26と繋がっていない構成となっている。
また、弾性フィンガー23の前方近傍には、図6に示すように、弾性フィンガー23の上面が下方に窪んで凹部24aが形成されるとともに、その下面が下方に突出して凸部24bが形成されたフィンガー押圧部24が形成されている。上記構成より、補強板21はフィンガー押圧部24近傍において上下に外力が作用することにより、弾性フィンガー23は基部22の前端面22a部分を支点として上下に揺動可能となっている。なお、補強板21の前後幅は長さBであり、基部22の前端面22aは補強板21の前端面27から前後方向に長さAの位置に形成されている。
FPC導体40は、図5および図7に示すように、電気伝導可能な材料を用いて板状で前後に延びて形成されており、上下方向の厚みが比較的薄いことから一定範囲において弾性変形可能となっている。また、FPC導体40は、上フィルム30および下フィルム45によって上下方向から囲まれて保持されるとともに、その前端部は、後述する上フィルム30前端面32と略同一位置となっている。さらに、9つのFPC導体40は、それぞれが左右方向に等間隔を有して平行に配設されている。
上フィルム30は、図5に示すように、例えば変形自在な絶縁樹脂材料によって板状に形成されており、その前方近傍の左右幅は補強板21の左右幅と略同一となっている。また、上フィルム30には、その前端近傍から後方に向けて長さDの切り欠き31が複数施されており、この切り欠き31が施されて左右方向に切断分離されることによって、9つの従動部33が前後方向に細長く延びて形成される。ここで、切り欠き31は、図7に示すように、FPC導体40同士の左右方向の隙間の略中心位置に施されている。上記構成より、従動部33は切り欠き31が施された部分において、それぞれが左右隣接部分と干渉することなく独立して上下に変形自在となっている。
下フィルム45は、上フィルム30と同様に、例えば変形自在な絶縁樹脂材料によって板状に形成されており、その前方近傍においてその左右幅は、補強板21の左右幅と略同一となっている。ここで、下フィルム45は、図5に示すように、上フィルム30の前端面32(FPC導体40の前端部)から後方に長さCの範囲において除去されている。
FPC接続クリップ50は、例えば弾性変形可能な金属材料を用いて形成されており、図8に示すように、前部59、クリップ押圧部60、後部70から構成され、中心線Eに関して左右対称となっている。前部59は、図3に示すように、その下方底面の左右両端において側底面52が形成され、その側底面52から左右中心に向けて延びた内底面51が2つ形成され、さらに2つの内底面51の間には中心底面53が形成されている。ここで、図3に示すように、各側底面52の左右内方側面には側ガイド面52が形成され、各内底面51の後端部側面には前ガイド面51aが形成されている。また、前部59には、側底面52および内底面51の前方端部と繋がって上方に延びるとともに、後方に折曲した折曲部54が左右に2つ形成され、さらに2つの折曲部54の後端部と繋がって後方に延びる上面55が形成されている。
クリップ押圧部60は、上面55の後端部と繋がって後方に延びた部分に形成されており、図4に示すように断面視において、上面が窪んで凹部60aが形成されるとともに、その下面が下方に突出して凸部60bが形成されることで構成されている。ここで、凹部60aおよび凸部60bは、クリップ押圧部60の左右両端部まで延びている。後部70は、クリップ押圧部60の後端部と繋がって後方に延びて形成されており、上面55と平行でかつ板状に形成された保持面71と、保持面71の後端部と繋がって斜め上方で後方に延びるツマミ部72とが形成されている。
基板10は、その上面において、例えば半田を用いて形成した固定パッド12、13および9つの回路パッド14が形成されており、ここで回路パッド14は、基板10に形成された基板回路(図示せず)と電気接続されている。また、回路パッド14はFPC導体40の左右間隔と略同一の左右間隔を有して、左右方向に平行となるように配設されている。
以上、ここまでは電気接続部品1の部材構成について説明したが、以下において、電気接続部品1の組立構成ついて説明する。
まず、FPC接続クリップ50を基板10に対して固定する方法について説明する。図1に示すように、FPC接続クリップ50の側底面52および中心底面53を下方に位置させて基板10の上面に載置し、側底面52と固定パッド12とが上下に接するとともに、中心底面53と固定パッド13とが上下に接する状態とする。この状態において、例えばリフロー槽を通して固定パッド12、13の半田を溶かすことで、基板10にFPC接続クリップ50を固定する。
次に、FPCケーブル20の組立構成について説明する。市販のフラットケーブルに対して、上フィルム30および下フィルム45に上述のような加工を施した後、上フィルム30の上面に補強板21を載置し、例えば接着剤を用いて補強板21の下面全体を上フィルム30の上面に固定する。このとき、補強板21の前端面27と上フィルム30の前端面32とを一致させるとともにそれぞれの左右端部も一致させる。そうすることで、図7に示すように、1つの弾性フィンガー23に対してその下方に、従動部33およびFPC導体40がそれぞれ1つ位置するように構成されている。よって、弾性フィンガー23が下方に揺動することで、それに伴ってその弾性フィンガー23の下方に位置する、従動部33およびFPC導体40が下方に変形移動するが、このとき、上下に1つの組となるように配設された弾性フィンガー23、従動部33およびFPC導体40が、左右に隣接する他の組と干渉することなく独立して、一体となって下方に向けて変形移動可能となっている。
以下において、FPC接続クリップ50にFPCケーブル20を挿入して、FPC導体40と回路パッド14とを当接させて電気接続させる方法について説明する。
まず、FPC接続クリップ50のツマミ部72を上方に持ち上げて支持した状態で、FPCケーブル20の前端部を、基板10とFPC接続クリップ50との間に対して後方から前方へと挿入する。このとき、FPCケーブル20の左右両側面が、FPC接続クリップ50に形成された2つの側ガイド面52aに近接して、左右方向に案内されながら前方へと挿入されていく。そして、上フィルム30の前端面32と前ガイド面51aとが近接する位置まで挿入した後、ツマミ部72の支持を解除すると、図4に示すように、FPC導体40と回路パッド14とが上下に当接して電気接続するように構成されている。このとき、下フィルム45は前端部から長さCの範囲で除去されているため、その上方に位置する補強板21、上フィルム30およびFPC導体40が、接続クリップ50により下方に押圧されることで、一体となって下方に移動してFPC導体40と回路パッド14とが当接する。なお、上記挿入時において、側ガイド面52aはFPCケーブル20に対して左右方向の案内を行い、一方で、前ガイド面51aはFPCケーブル20の前後方向の案内を行うことで、FPC導体40は対応する回路パッド14の上方に位置することが可能となる。
FPC導体40と回路パッド14との当接について詳細に説明すると、FPCケーブル20を上記所定位置まで前方に挿入した状態において、クリップ押圧部60の下方にフィンガー押圧部24が位置しているとともに、平面視において図3に示すように、前後幅Fで示したフィンガー押圧部24近傍の領域が、クリップ押圧部60によって下方に押圧される。よって、クリップ押圧部60の凸部60bによって、フィンガー押圧部24の凹部24aが下方に押圧されると同時に、フィンガー押圧部24の凸部24bがその下方に位置する上フィルム30およびFPC導体40を下方に押圧する。そして、クリップ押圧部60の凸部60bの下方に位置するFPC導体40は、凸部60bおよび凸部24bによって集中的に下方に押圧されることで、確実に回路パッド14と当接可能となる。
さらに、図7に示すように、各極ごとに上下に並んで配設された弾性フィンガー23、従動部33およびFPC導体40が一体となって下方に押圧される際に、上フィルム30に切り欠き31が施されていることで、左右に隣接する従動部33同士が干渉せずスムーズに下方へ変形移動可能である。よって、弾性フィンガー23に作用する下方への押圧力を、確実にFPC導体40に作用させることが可能となっている。
上記のFPCケーブル20挿入状態において、FPC接続クリップ50の保持部71は、その下方に位置する弾性フィンガー23、上フィルム30、FPC導体40および下フィルム45を、基板10の上面に対して下方に押圧して挟持している。こうすることで、FPCケーブル20は、FPC接続クリップ50および基板10に対して固定保持されるとともに、保持部71が補強板21の上面を覆うことで補強板21の保護が図られている。
なお逆に、FPC導体40と回路パッド14との電気接続を解除する際は、ツマミ部72を上方に持ち上げて支持した状態で、FPCケーブル20を後方へ引き抜く。
本発明に係る電気接続部品1の効果について簡単にまとめると、第1に、コネクタの構成部材であるコンタクト(導電部材)およびハウジング(導電部材を保持する部材)を用いることなく、FPCケーブル20のFPC導体40と基板10の回路パッド14との電気接続が可能となる。つまり、基板10の上方向に、およそFPCケーブル20の厚みとFPC接続クリップ50の厚みとの合計分だけ突出した状態で、FPC導体40と回路パッド14とが電気接続可能となり、この電気接続部分の低背化が可能となる。さらに、基板10から上下方向へのスペースが確保困難な薄型の電気機器に対して使用可能となる。また、コンタクトおよびハウジングを用いることなく、FPC導体40と回路パッド14との電気接続が可能となるため、これらの部材を製作する必要がなくなり、よって、製造コストの低減を図ることが可能となる。
第2に、補強板21が、個々のFPC導体40に対応した弾性フィンガー23を有しているとともに、上フィルム30に切り欠き31を施すことで、弾性フィンガー23の前方近傍に上方から下方に向けて押圧力が作用したとき、各従動部33および各FPC導体40が、それぞれ独立して押圧力の作用する方向に確実に変形移動可能となっている。さらに、図4に示すように、弾性フィンガー23に形成されたフィンガー押圧部24が、FPC導体40を点(ポイント)で押圧することで、点で押圧された部分のFPC導体40を、確実に回路パッド14に当接させて電気接続可能となる。
第3に、コンタクトおよびハウジングを使用しない簡素な構成となっているために、例えばハウジングにコンタクトを挿入するといった、高い組立精度が要求される作業を省略でき、よって、組立作業の簡易化が可能となるとともに作業効率を向上させることが可能となる。
上述の実施例において、図5に示す長さAからDは、例えば弾性フィンガー23、従動部33およびFPC導体40が一体となって下方に押圧されたときに、FPC導体40の下面が、基板10の回路パッド14と確実に当接して電気接続可能であれば、長さAからDの大小関係は特に限定されない。
上述の実施例において、弾性フィンガー23およびFPC導体40は左右に9つ配設されて構成されているが、基板10に構成される基板回路の極数(回路パッド14の個数)によって、弾性フィンガー23、切り欠き31およびFPC導体40の個数は任意に構成可能である。
上述の実施例において、基板10にFPC接続クリップ50を固定する方法は上記の方法に限定されず、例えばボルトを用いて接続クリップ50を基板10に締結する方法でも良い。
上述の実施例において、接続クリップ50の材質は金属に限定されず、上記の接続クリップ50の機能を満たす材質であれば金属以外の材質を用いて構成しても良い。
上述の実施例において、FPC接続クリップ50の後部70で形成された保持面71およびツマミ部72は、上記の形状構成に限定されるものではなく、FPC接続クリップ50にFPCケーブル20の前端部が挿入された状態において、FPCケーブル20を保持して補強板21を保護する構成であれば他の形状構成でも良い。
上述の実施例において、上フィルム30の上面に補強板21を載置して、接着剤を用いて補強板21の下面全体を上フィルム30の上面に固定しているが、例えば弾性フィンガー23の下面を、上フィルム30の上面に接着固定しない構成も可能である。
上述の実施例において、電気接続に用いるケーブルはFPCケーブルに限定されず、FPCケーブル以外の帯状に形成されたフラットケーブルを用いて構成することも可能である。
上述の実施例において、例えばFPC接続クリップ50の前部59で形成された各底部51、52、53の下面において、下方に延びる位置決め突起を形成するとともに、基板10においてこの位置決め突起と対向する位置に位置決め孔を設ける。そして、位置決め突起を位置決め孔に挿入させながら、FPC接続クリップ50を基板10に載置することで、基板10に対するFPC接続クリップ50の取付位置精度を高めることが可能となる。
上述の実施例において、補強板21の上面(例えば左右端部)に上方に突出した係止突起を設けて、FPC接続クリップ50にFPCケーブル20を挿入したときに、クリップ押圧部60によって係止されるように構成しても良い。こうすることで、FPCケーブル20の挿入状態において、FPC接続クリップ50またはFPCケーブル20に対して外力が作用した場合においても、FPC導体40と回路パッド14とを電気接続状態を安定維持することが可能となる。
本発明に係る電気接続部品の構成を示す分解斜視図である。 FPCケーブルをFPC接続クリップに挿入した状態を示す平面図である。 図1中のIII−III部分を示す断面図である。 図2中のIV−IV部分を示す断面図である。 FPCケーブルの構成を示す分解斜視図である。 図5中のVI−VI部分を示す断面図である。 図1中のVII−VII部分を示す断面図である。 FPC接続クリップを示す斜視図である。
符号の説明
1 電気接続部品
10 基板
14 回路パッド(端子パターン)
20 FPCケーブル(フラットケーブル)
21 補強板(補強部材)
23 弾性フィンガー(揺動部)
24b 凸部(突起部)
30 上フィルム(上絶縁層)
31 切り欠き
40 FPC導体(導体)
45 下フィルム(下絶縁層)
50 FPC接続クリップ(保持部材)
51a 前ガイド面(ガイド部)
52a 側ガイド面(ガイド部)
60 クリップ押圧部(押圧部)

Claims (3)

  1. 複数のライン状の導体を並列に並べた状態で電気絶縁性を有する上絶縁層および下絶縁層によって上下から挟持して帯状に構成され、前部において前記下絶縁層が除去されて前記導体が露出したフラットケーブルと、
    基板に固定される固定部および前記固定部に繋がって延びる保持部からなり、前記固定部が前記基板の所定位置に固定された状態で、前記保持部が前記基板の表面に沿って延びるとともに前記基板の表面の設けられた端子パターンの上方で挿入間隙を有して位置するように形成された保持部材とから構成され、
    前記保持部には、前記固定部が前記基板の所定位置に固定された状態で、前記端子パターンの上方において下方に突出する押圧部が形成され、
    前記保持部と前記基板との間に形成された前記挿入間隙に、前記フラットケーブルの前部を挿入し、前記押圧部が前記フラットケーブルを下方に押圧して前記端子パターンと前記前部において露出した前記導体とを当接させるように構成されており、
    前記フラットケーブルは、前記前部における前記上絶縁層の上面に板状の補強部材が固定されており、
    前記補強部材は、前記複数のライン状の導体のそれぞれと対応するように延びて形成された複数のアーム状の揺動部を有し、
    前記揺動部は、下方に突出した突起部が形成されており、
    前記フラットケーブルの前部が前記挿入間隙に挿入された状態で、前記押圧部が前記突起部の上方を下方に押圧することを特徴とする電気接続部品。
  2. 前記フラットケーブルの前記上絶縁層には、前記複数のライン状の導体のそれぞれと対応するように前端近傍から後方に向けて、複数の所定長さの切り欠きが施されていることを特徴とする請求項1に記載の電気接続部品。
  3. 前記保持部材は、前記フラットケーブルの前部が前記挿入間隙に挿入された状態において、前記フラットケーブルの前部における前端面および両側端面と近接するガイド部を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の電気接続部品。
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