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JP4836064B2 - 量子状態読出回路 - Google Patents

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Description

本発明は、結合された電荷量子ビット(qubit)の量子状態を読出或いは計測する量子状態読出回路(又は、量子演算素子)及び量子状態計測方法に関するものである。
量子ビットは、|0>、及び、|1>の2つの量子準位で表わされる2量子準位単位であり、任意の量子状態|ψ> は|0>と|1>との重畳状態、即ち、|ψ>=α|0>+β|1>によって表現される。ここで、係数α及びβは正規化条件|α|+|β|=1 を満足し、|α|又は|β|は量子準位|0>又は|1>を取る確率である。これらの状態(即ち、エネルギ準位)は外部的な手段、例えば、非断熱パルス又はマイクロ波によって制御することができる。
近年、この量子ビットを用いて量子コンピュータを構成しようとする試みが行われている。量子ビットを使用した量子コンピュータは、従来のコンピュータでは計算量が莫大になって事実上解くことが困難な問題を解くことができるものとして期待されている。
量子コンピュータを構成する場合、演算結果を読み出し、外部に出力する量子演算素子を開発する必要がある。
特許文献1(特開2000−277723号公報)には、対向電極、当該対向電極と第1のトンネルバリアを介して配置された量子箱電極、量子箱電極と第2のトンネルバリアを介して配置されたプローブ電極とを備え、量子箱電極にゲート容量を介してゲート電極が結合された量子演算素子が開示されている。この場合、量子箱電極及び対向電極は、超伝導材料によって形成され、それぞれ超伝導箱電極及び超伝導対向電極を構成している。
この構成の量子演算素子は、第1のトンネルバリアを挟んで設けられた超伝導箱電極と超伝導対向電極によって量子ビット部を構成し、ゲート電極に印加されるゲート電圧で制御することによって、第2のトンネルバリアを介してプローブ電極に量子ビット部の状態を読み出すことができる。この場合、クーパー電子対が、対向電極と超伝導箱電極との間、及び、超伝導箱電極とプローブ電極との間をトンネリングによりコヒーレントに移動し、当該クーパー電子対がプローブ電極から読み出される。この構成では、クーパー電子対の読出終了後、自動的に初期状態が準備されるため、同じ演算及び読出を繰り返し行なうことにより、出力として直流電流を得ることができる。即ち、この構成を採用した場合、超伝導箱電極中のクーパー対の帯電状態をトンネリングによって引き出された準粒子(クーパー対)を読出回路で多数回繰り返し平均化することによって、検出可能な電流が得られる。
また、特許文献1には、従来技術として、単電子トランジスタ(SET)によって構成された読出回路を、上記した超伝導箱電極に容量を介して結合した量子演算素子が開示されている。この場合、単電子トランジスタは、量子ビット部に対して、読出容量を介して結合された島電極と、当該島電極に対してそれぞれトンネルバリアを介して接続されたソース電極及びドレイン電極とによって構成されている。
この構成では、量子ビット部内の状態は読出容量を介して島電極に伝送され、ソース電極とドレイン電極との間における電流値の変化として読み出される。このように、読出回路を設けた量子演算素子は読出における操作及びその速度に難点があることが指摘されている。
特許文献2(特開2004−200579号公報)には、読出回路を備えた量子演算素子の他の例が開示されている。即ち、開示された量子演算素子は、量子箱電極と対向電極とを第1のトンネルバリアを介して結合することによって構成された量子ビット構造と、読出回路として設けられた単電子トランジスタとを備え、量子箱電極に対して、第2のトンネルバリアを介してトラップ電極を結合させると共に、当該トラップ電極を単電子トランジスタの島電極と静電容量によって結合した構成を備えている。この構成では、単一試行による量子状態の読出が可能であることが指摘されている。
特開2000−277723号公報 特開2004−200579号公報
特許文献1及び2はクーパー対によって形成される単一の量子ビットの演算及び読み出しすることのみが開示されている。しかしながら、量子コンピュータ開発をより現実的なものにするためには、クーパー対に基づく単一の量子ビットだけでなく、二重、即ち、2つの量子ビット(double qubit)の状態を単一試行により計測、或いは、読み出す技術が要求されるものと推測される。ここで、二重量子ビットの状態は、|11>、|10>、|01>、及び、|11>からなる4つの状態の重畳によってあらわされる。
しかしながら、従来、二重量子ビットの計測及び読出については何等指摘されていない。更に、単一試行により二重量子ビットを分離することについても検討されていないのが実情である。
本発明の目的は、二重量子ビットを計測或いは読出を行うことができる量子読出回路或いは量子演算素子を提供することである。
本発明の他の目的は、二重量子ビットの取り得る4つの状態を単一試行により分離して読み出すことができる量子読出方法或いは量子計測方法を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、2つのクーパ対箱(ボックス)と、当該2つのクーパ対箱にそれぞれ結合された2つのコンデンサと、両コンデンサに結合された読出手段とを備え、前記読出手段は単一電子トランジスタ(SET)によって構成されていることを特徴とする量子状態読出回路が得られる。
本発明の第2の態様によれば、前記2つのクーパ対箱は容量によって互いに結合されていることを特徴とする量子状態読出回路が得られる。
本発明の第3の態様によれば、前記2つのクーパ対箱はインダクタンスによって互いに結合されていることを特徴とする量子状態読出回路が得られる。
本発明の第4の態様によれば、前記SETは島電極と、当該島電極に対してそれぞれトンネル接合を介して結合されたソース及びドレイン電極と、前記量子ドットを制御するゲート電極とを備え、前記2つのコンデンサは前記島電極に接続されていることを特徴とする量子状態読出回路が得られる。
本発明の第5の態様によれば、前記2つのクーパー対箱の状態は、前記島電極に流れる電流に変換される一方、当該電流は前記2つのクーパー対箱の状態に応じたゲート電圧シフトとして前記ゲート電極において検出されることを特徴とする量子状態読出回路が得られる。
本発明の第6の態様によれば、前記2つのクーパ対箱に結合された2つのコンデンサは互いに異なるキャパシタンスを備えていることを特徴とする量子状態読出回路が得られる。
本発明の第7の態様によれば、前記検出回路で検出される前記量子状態は、|00>、|10>、|01>、及び|11>であらわされる2つの量子ビットの4つの状態であることを特徴とする量子状態読出回路が得られる。
本発明の第8の態様によれば、2つのクーパ対箱を用意し、当該クーパ対箱内の電荷状態を、当該電荷状態の取り得る状態数に応じて、互いに異なる値を取る物理量に変換する第1ステップと、当該物理量を観測することによって、前記クーパ対箱内の電荷状態を読み出す第2ステップとを有することを特徴とする量子状態読出方法が得られる。
本発明の第9の態様によれば、前記各クーパ対箱内の電荷状態はクーパ対によって決定される二重量子ビット状態であることを特徴とする量子状態読出方法が得られる。
本発明の第10の態様によれば、前記第1ステップは、前記2つのクーパ対箱をそれぞれ容量を介して、単一電子トランジスタ(SET)に結合しておき、前記2つのクーパ対箱内の電荷状態に応じて電流に変換すると共に、前記物理量として当該電流に応じたゲート電圧シフトに変換することを特徴とする量子状態読出方法が得られる。
本発明では、二重量子ビットの4つの状態を1回の試行により個別に分離して計測、読み出すことができ、量子コンピュータの構成に不可欠な量子読出回路、量子演算素子を容易に作成することができる。
量子ビットの基本的処理:
ここでは、本発明の前提となる量子ビットの処理について説明しておく。まず、量子ビットのタイプには関係なく、初期化、操作、及び、読出からなる3つの主要ステップで量子ビットは処理される。第1ステップ中、量子状態の発展が生じるように、予め定められた初期状態が準備される。初期状態において利用されるのは、2エネルギ準位のうち、通常、低エネルギ準位(即ち、状態|0>)である。
第2ステップにおける量子状態の操作は2準位間に縮退を起こさせること、即ち、2つの異なる準位間のエネルギをある時間Δt、等しくすることによって行なわれる。この時間中、システムは2つの量子準位|0>と|1>の間で、コヒーレントに発振する。発振周波数は|0>と|1>との間の結合エネルギによって決定される。このプロセスは量子状態発展と呼ばれている。パルスを停止させたり、マイクロ波をオフすることにより、発展が終了すると、確率|α|及び|β|が、Δtとシステムのパラメータに依存した|0>と|1>との重畳状態が得られる。発展後、測定を行なった場合、システムは、対応する確率で状態|0>、又は、|1>を取る。
クーパー対箱に基づく量子ビットの場合、状態|0>と|1>とは、クーパー対箱0及び1の状態にある。状態の操作は箱に容量的に結合されたゲートに与えられる非断熱パルスによって行なわれる。パルス終了後、2つの電荷状態の重畳状態が得られる。システムがパルス終了後、どの状態にあるかを理解するためには、クーパー対が含まれているか否かを確かめる必要がある。
このため、第3ステップでは、量子ビットの読出が行われる。ここでは、電荷量子ビットを読み出すために利用されているプローブ読出について説明する。
プローブ読出手法では、クーパー対箱に、付随的な電極、即ち、プローブがトンネル接合を介して接続される。当該プローブはある電圧に定常的に保持され、プローブを通してジョセフソン準粒子(JQP)電流が流される。JQP電流は連続的に行なわれる次の2つのプロセスの結果として生じる電流である。即ち、ジョセフソン接合を通して蓄積部から箱に流れるクーパー対の共振トンネリングと、クーパー対箱からプローブに対する2つの準粒子トンネリング現象によって生じる電流である。
クーパー対トンネリングはコヒーレントプロセスである。このプロセスの共振条件は時間Δt中、パルスによって生じる。2eの正味電荷は1サイクル時間中に転送される。転送された電荷はプローブを通過する電流、即ち、I=2e/tmとして測定される。ここで、tmは電流増幅器の測定時間である。測定時間が10−3...10−2sになると、対応する電流は〜10−17...10−16Aとなるが、この電流は現存する電流増幅器では測定できない。このため、この形式の読出では、単一事象測定はできないが、状態|1>の確率測定は可能である。
二重量子ビットに対する適用:
前述した手法が、結合量子ビット、即ち、二重量子ビット(double qubit)に適用された場合、プローブ電流は、クーパー対を有する各キュービットの確率に関する情報を与える。
図1(a)、(b)、(c)、及び、(d)を参照してより具体的に説明すると、容量によって結合された2つのクーパー対箱(即ち、量子箱電極)内におけるクーパー対の有無によって、二重量子ビットは4つの状態を取り得ることが示されている。即ち、2つのクーパー対箱内にクーパー対が存在しない場合、図1(a)に示すように、二重量子ビットは|00>であらわされるエネルギ状態(即ち、電荷状態)を取り、他方、クーパー対箱の一方にだけ、クーパー対が存在する場合、図1(b)及び(c)に示すように、二重量子ビットは|01>及び|10>のエネルギ状態(電荷状態)を取る。更に、図1(d)に示すように、2つのクーパー対箱内にクーパー対が存在する場合、二重量子ビットは|11>のエネルギ状態を取る。
ここで、2つのクーパー対箱から読み出される二重量子ビットの状態は、4つの状態の重畳によってあらわされる。即ち、c1|00>+c|10>+c|01>+c|11>。 尚、図1(b)、(c)、及び(d)に示された状態は、トンネルバリアを介して、結合された対向電極とクーパー対箱とを量子振動させ、これによって、クーパー対をトンネリングにより各クーパー対箱に導くことによって生成される。
図1(a)〜(d)に示された状態を個別に分離して、プローブを使用して、1回の試行により読み出すことは実際には難しく、この結果、二重量子ビットの読出は実際には行われていない。
二重量子ビットの読出:
図2を参照すると、図1に示された2つのクーパー対箱にそれぞれ第1及び第2プローブ1及び2を接続して、電流を計測することによって、クーパー対箱内の電荷状態を検出する場合が示されている。この場合、例えば、クーパー対を含む第1量子ビットの崩壊によって、電流Iが第1プローブ1に流れるものとすると、第1量子ビット中の単一のクーパー対には、2つの二重量子ビット電荷状態、即ち、|10> 及び|11>が含まれており、これらは共にIに寄与している。一方、第2量子ビットの崩壊によって、電流Iが第2プローブ2に流れるものとすると、同様に、状態|01> 及び|11>はIに寄与している。このことからも明らかな通り、電流I及びIを測定しただけでは、これらの組合せに関する情報は得られるものの、4つの電荷状態に関する情報を個別に得ることはできない。
本発明の実施形態:
図3を参照して、本発明の一実施形態に係る量子読出回路、即ち、量子演算素子の原理について説明する。図3に示された量子読出回路は、2つのクーパ対箱11及び12と、当該2つのクーパ対箱にそれぞれ結合された互いに異なるキャパシタンスを備えた2つのコンデンサ16、17と、両コンデンサ16、17に結合された単電子トランジスタ(SET)20とを備え、単電子トランジスタ20は読出部としての機能を有している。図示された例では、2つのクーパー対箱11及び12は容量22によって結合されている。また、コンデンサ16及び17は互いに異なるキャパシタンスCg1、Cg2を有しているものとし、ここでは、Cg2=2Cg1とする。換言すれば、コンデンサ16及び17は互いに非対称となるキャパシタンスを備えている。
図示された単電子トランジスタ20はソース電極26、ドレイン電極27とを備え、これらソース電極26及びドレイン電極27はそれぞれトンネルバリアを介して島電極30に接続されている。当該島電極30には、2つのコンデンサ16及び17が結合されている。
この構成では、単一事象測定、即ち、単一試行により、単電子トランジスタ20の電流を検出することにより、2つのクーパー対箱11及び12内の各量子ビット(クーパー対)を計測、読出できる。
ここで、二重量子ビットのうち、一方の量子ビットの結合強度は他の量子ビットの結合強度と異なっている。例えば、第1量子ビットの結合は、第2量子ビットの結合の半分である。したがって、二重量子ビット状態を検出した場合、異なる電荷状態によってSET20には、異なるゲート電圧に出力電流Isetのピークが現われる。
このことを利用して、SET20の島電極30に近接して配置されたゲート電極32のゲートバイアス電圧のシフト状態と、SET20に流れる電流を測定すれば、上記した4つの電荷状態を個別に分離して読み出すことができる。
図4をも参照すると、SET20のゲート電極32のバイアス電圧とSETに流れる電流ISETとの関係が示されている。図からも明らかな通り、4つの状態|00>、|10>、|01>、及び、|11>に基づく電流ISETのピークによって、ゲート電極32のゲートバイアス電圧がシフトし、このゲートバイアス電圧のシフトは、二重量子ビットの状態に特有であることが判明した。即ち、|00>、|10>、|01>、及び、|11>の状態に対応した電流Isetのピークは、ゲートバイアス電圧が低い電圧から高い電圧にシフトさせる関係にあることが判明した。
更に、具体的に説明すると、ゲート電圧のシフトと容量との関係を考慮した場合、状態|00>ではゲート電圧のシフトが生じない。Cg1 及びC1Σをそれぞれ第1量子ビットの結合容量及びシステム全体の全容量であるとすると、状態|10>では、SETゲート電圧にCg1ΔVg /C1Σのシフトが生じる。
また、状態|01>では、Cg2 及びC2Σをそれぞれ第2量子ビットの結合容量及び全容量であるとすると、SET20のゲート電圧にCg2ΔVg /C2Σのシフトが生じる。このシフトは状態|10>からのシフトに比較して2倍大きい。これはCg2=2Cg1であり、キュービットの全容量は等しいからである。最終的に、状態|11>は(Cg1 /C1Σ +Cg2 /C2Σ)ΔVgで表わされるシフトを与える。上記したように、2つのコンデンサ16及び17を非対称なキャパシタンスにすることにより、4つの量子状態をSETゲート電圧シフトの形で検出することができる。
前述したように、本発明では、2つのクーパー対箱の4つの電荷状態は全て明確に分離することができる。このための必要条件は、SET20における半値幅がCg1ΔVg /C1Σを越えないことである。この条件は実際に実現できる条件である。
本発明に係る方法は、多数の量子ビットの場合に一般化できる。この方法の利点は、単一のSETを使用するだけで、単一事象測定を行うことなく、多数の量子ビットの量子状態の確率を測定可能にすることである。
図5を参照すると、本発明の一実施例に係る量子演算素子、即ち、量子読出回路の一例が示されており、図3に示された部分と対応する部分は同一参照番号によってあらわされている。図示された例では、2つのクーパー対箱11及び12は、それぞれ、対向電極31、超伝導箱電極32、及び、対向電極31と超伝導箱電極32との間に設けられたトンネルバリア33とによって構成されており、2つの超伝導箱電極32は互いに容量22によって容量的に結合されている。更に、読出部を構成するSET20は、ソース電極26、ドレイン電極27、及び、島電極30とを備え、ソース電極26と島電極30との間、及び、ドレイン電極27と島電極30との間には、それぞれ第1及び第2のトンネルバリア36、37が設けられている。
図示されたSET20は島電極30にゲート容量38を介して結合されたゲート電極32を備えると共に、当該島電極30には、コンデンサ16及び17を介して、2つの超伝導箱電極32が結合されている。
この構成では、クーパー対箱11及び12の各超伝導箱電極32には、対向電極31から量子振動によりトンネルバリアを介して、演算結果として帯電したクーパー対が与えられ、両超伝導箱電極32は図1(a)、(b)、(c)、及び、(d)に示されたいずれかの状態を取る。両超伝導箱電極32は容量22によって結合されており、これによって、二重量子ビット状態が形成される。
両超伝導箱電極32内の電荷状態がコンデンサ16及び17を介して島電極30に伝送される。伝送された状態はソース電極26及びドレイン電極27間に流れる電流ISETとして読み出される。
この実施例では、両超伝導箱電極32の電荷状態に応じた電流によって、SET20のゲートバイアスが図4に示すようにシフトし、このシフトを検出することによって、二重量子ビットを個別に1回の試行、即ち、単一事象計測により検出することができる。ゲートバイアス電圧シフトを検出するために、ゲート電極32には、ゲートバイアス電圧を検出する検出回路が接続され、当該検出回路によって、検出されたゲートバイアス電圧に応じた二重量子ビットの状態を検出することができる。
本発明は単に二重量子ビットの読出だけでなく、二重量子ビットの計測にも利用することができ、これによって、量子コンピュータを開発するために重要な技術を提供することができる。また、図3及び図5に示した例では、2つのクーパー箱電極11及び12が容量22によって結合されている場合についてのみ説明したが、容量22の代わりに、インダクタンスによって結合しても同様な動作及び効果を得ることができる。
(a)、(b)、(c)、及び(d)は本発明で計測、読み出される二重量子ビットを説明する図である。 二重量子ビットを読み出す際における問題点を指摘するための図である。 本発明の実施形態に係る量子読出回路を説明するためのブロック図である。 図3に示された量子読出回路の原理を説明するグラフである。 本発明の一実施例に係る量子読出回路を説明する図である。
符号の説明
11、12 クーパー対箱
16、17 コンデンサ
22 容量
20 SET
26 ソース電極
27 ドレイン電極
30 島電極
32 ゲート電極

Claims (5)

  1. 2つのクーパ対箱(ボックス)と、当該2つのクーパ対箱にそれぞれ結合された2つのコンデンサと、両コンデンサに結合された読出手段とを備え、前記読出手段は単一電子トランジスタ(SET)によって構成され、
    前記2つのクーパ対箱に結合された2つのコンデンサは互いに異なるキャパシタンスを備えていることを特徴とする量子状態読出回路。
  2. 請求項1において、前記読出手段で検出される前記量子状態は、|00>、|10>、|01>、及び|11>であらわされる2つの量子ビットの4つの状態であることを特徴とする量子状態読出回路。
  3. 請求項1又は2において、前記2つのクーパ対箱は容量によって互いに結合されていることを特徴とする量子状態読出回路。
  4. 請求項1又は2において、前記2つのクーパ対箱はインダクタンスによって互いに結合されていることを特徴とする量子状態読出回路。
  5. 請求項2において、前記SETは島電極と、当該島電極に対してそれぞれトンネル接合を介して結合されたソース及びドレイン電極、及び、ゲート電極を備え、前記互いに異なるキャパシタンスを有する2つのコンデンサは前記島電極に接続され、且つ、前記2つの量子ビットの4つの状態は前記2つのクーパ対箱の状態に応じたゲート電圧シフトとして前記ゲート電極において検出されることを特徴とする量子状態読出回路。
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