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JP4835514B2 - 再生装置、管理情報取得方法 - Google Patents

再生装置、管理情報取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ディスク等の記録媒体に対する少なくとも再生を行う再生装置と、上記記録媒体から最新の管理情報を取得するための管理情報取得方法とに関する。
デジタルデータを記録・再生するための技術として、例えば、CD(Compact Disc),MD(Mini-Disc),DVD(Digital Versatile Disc)などの、光ディスク(光磁気ディスクを含む)を記録メディアに用いたデータ記録技術がある。光ディスクとは、金属薄板をプラスチックで保護した円盤に、レーザ光を照射し、その反射光の変化で信号を読み取る記録メディアの総称である。
光ディスクには、例えばCD、CD−ROM、DVD−ROMなどとして知られているように再生専用タイプのものと、MD、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMなどで知られているようにユーザデータが記録可能なタイプがある。記録可能タイプのものは、光磁気記録方式、相変化記録方式、色素膜変化記録方式などが利用されることで、データが記録可能とされる。色素膜変化記録方式はライトワンス記録方式とも呼ばれ、一度だけデータ記録が可能で書換不能であるため、データ保存用途などに好適とされる。一方、光磁気記録方式や相変化記録方式は、データの書換が可能であり音楽、映像、ゲーム、アプリケーションプログラム等の各種コンテンツデータの記録を始めとして各種用途に利用される。
更に近年、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc:登録商標)と呼ばれる高密度光ディスクが開発され、著しい大容量化が図られている。
例えばこの高密度ディスクでは、波長405nmのレーザ(いわゆる青色レーザ)とNAが0.85の対物レンズの組み合わせという条件下でデータ記録再生を行うとし、トラックピッチ0.32μm、線密度0.12μm/bitで、64KB(キロバイト)のデータブロックを1つの記録再生単位として、フォーマット効率約82%としたとき、直系12cmのディスクに23.3GB(ギガバイト)程度の容量を記録再生できる。
このような高密度ディスクにおいても、ライトワンス型や書換可能型が開発されている。
ここで、ブルーレイディスクとして、例えば追記のみが可能とされたBD−R(Blu-ray Disc Recordable)では、データの記録構造やディスクの欠陥情報を管理するため、管理情報であるTDMS(Temporary Disc Management Structure)をもち、そのTDMSをディスク上の所定位置に設けられている管理情報記録領域としてのTDMA(Temporary Disc Management Area)に追記していくよう定められている。最後に追記されたTDMSが、有効なTDMSである(図5を参照)。
このTDMAは、ディスク内周のリードイン領域やデータ領域に複数個設けられ、それぞれTDMAn(n=0、1、2、……)のように通し番号が付せられている。そして、このTDMAはTDMA0、TDMA1、TDMA2、……のように番号順に使用するとともに、各TDMAに対してTDMSを先頭から順に連続して記録するよう定められている。
そして、BD−Rには、どのTDMAが有効であるか(すなわち、どのTDMAに最新のTDMSが書き込まれているか)を示すTDMAアクセスインジケータが書き込まれる領域が、TDMA0(第1の一時管理情報記録領域)の先頭に確保されている。
この場合、最新のTDMSがTDMA0に書き込まれている状態では、TDMAアクセスインジケータには全く書き込みされない。このTDMA0がTDMSの更新に使い切られ、TDMSが次のTDMA1に書き込まれる段階で、当該TDMA1に最新情報があることを示すためにTDMA1アクセスインジケータに対して書き込みが行われる。以降も同様に、当該TDMA1が更新に使い切られ、TDMSがTDMA2に書き込まれる段階で当該TDMA2に最新情報があることを示すTDMA2アクセスインジケータに書き込みが行われることになる。
なお図5において、一番先頭のDMAアクセスインジケータは、ディスクのファイナライズ時に書き込みが行われ、ディスクがファイナライズ済みかどうかを示す。
これらTDMAアクセスインジケータ、DMAアクセスインジケータは、ディスク認識時間を短縮させるために導入された機能である。
ここで、上記説明によれば、各TDMAアクセスインジケータの書き込み済/未書き込みを調べることで、どのTDMAに最新情報があるかを確認することができる。具体的に、TDMA1のアクセスインジケータのみが書き込み済みであった場合、TDMA2には書き込みが行われていないことになるので、TDMA1から最新のTDMSを取得することで、正しくディスク認識することができる。また、TDMA1のアクセスインジケータと共にTDMA2のアクセスインジケータも書き込み済みであれば、TDMA2から最新のTDMSを取得することで、正しくディスク認識することができる。
この際、各TDMAアクセスインジケータが共に未書き込みであった場合には、最新情報はTDMA0内にあるか、或いはディスクに対して書き込みが行われていないブランクディスクであるかの何れかとなる。つまりこの場合はTDMA0に対応するアクセスインジケータが設けられないことを前提としているので、両TDMAアクセスインジケータが未書き込みの場合、TDMA0内のTDMS書き込み領域内の書き込み有無を実際に調べた上で、これが書き込み済みであるとされた場合にTDMA0から最新のTDMSを取得して、ディスク認識を行うようにされる。
なお、関連する従来技術については下記特許文献を挙げることができる。
特開2006−85859号公報 特開2006−114107号公報
上記のようにしてTDMAアクセスインジケータは、ディスク認識を正しく行う上で重要な情報とされている。
しかしながら、現状におけるBD−Rの仕様上では、記録時にTDMAアクセスインジケータの書き込みに失敗した場合の処理に関しての規定はされていない。そのため、ドライブ装置によっては、TDMAアクセスインジケータの書き込みに失敗してもこれが放置されてしまうことも考えられる。
このようにTDMAアクセスインジケータの書き込みに失敗してしまった場合、TDMAアクセスインジケータによっては最新のTDMSが記録されているTDMAを正しく示すことができなくなってしまう。つまり、この場合のディスクからは最新の管理情報を正しく読み出すことができず、これによってディスク認識を適正に行うことができなくなってしまう。
そこで本発明では、このようなTDMAアクセスインジケータの記録に失敗したディスクについてもディスクに関する情報認識を正しく行うことができるようにすることを目的とする。
このために本発明では、再生装置として以下のように構成することとした。
つまり、本発明の再生装置は、ユーザデータの記録が可能なユーザデータ記録領域と、上記ユーザデータ記録領域に対するデータ記録に応じて更新されるべき一時的な管理情報が順次記録される第1の一時管理情報記録領域と、上記第1の一時管理情報記録領域が上記一時的な管理情報の更新に使い切られた場合に新たに上記一時的な管理情報の記録が順次行われていくことになる一または複数の第2の一時管理情報記録領域に対して、初めて上記一時的な管理情報が記録される場合に、最新の管理情報の記録される一時管理情報記録領域を示すための領域利用状況提示情報の記録が順次行われる領域利用状況提示情報記録領域と、が設けられている記録媒体に対して、少なくとも再生を行う再生装置であって、上記記録媒体に対する読み出しを行う読み出し手段を備える。
その上で、上記読み出し手段によって、少なくとも上記領域利用状況提示情報記録領域を対象とした読み出しを実行させる読み出し制御処理と、
上記読み出し制御処理に応じて得られた読み出し結果から上記領域利用状況提示情報記録領域の記録状態を確認し、その結果に基づき何れの一時管理情報記録領域に最新の管理情報が記録されているかについて判別を行う最新情報記録領域判別処理と、
上記最新情報記録領域判別処理の結果特定された一時管理情報記録領域について、その最終記録済みアドレスを探索すると共に、この探索の結果検出された最終記録済みアドレスが当該一時管理情報記録領域の終了アドレスと一致するか否かを判別する第1のアドレス一致判別処理と、
上記第1のアドレス一致判別処理の結果、上記最終記録済みアドレスが上記終了アドレスと一致するとされたことに応じ、上記最新情報記録領域判別処理の結果特定された一時管理情報記録領域の次に上記一時的な管理情報の記録が行われる一時管理情報記録領域[N+1]について、そのデータ書き込みの有無を確認する第1の書込有無確認処理と、を実行する制御手段を備えるものである。
また、本発明では、上記制御手段が、上記第1のアドレス一致判別処理により両アドレスが一致しないとされた場合、または両アドレスが一致するが次に上記一時的な管理情報を書き込むべき一時管理情報記録領域がないとされた場合、または上記第1の書込有無確認処理の結果上記一時管理情報記録領域[N+1]にデータ書き込みが無いとされた場合に、上記最新情報記録領域判別処理の結果特定された一時管理情報記録領域内から上記一時的な管理情報を取得する第1の管理情報取得処理を実行する。
また、上記第1の書込有無確認処理の結果上記一時管理情報記録領域[N+1]内にデータ書き込みが有るとされた場合に、当該一時管理情報記録領域[N+1]についてその最終記録済みアドレスを探索すると共に、この探索の結果検出された最終記録済みアドレスが当該一時管理情報記録領域[N+1]の終了アドレスと一致するか否かを判別する第2のアドレス一致判別処理を実行する。
さらに、上記第2のアドレス一致判別処理の結果上記最終記録済みアドレスが上記終了アドレスと一致しないとされた場合に、上記一時管理情報記録領域[N+1]内から上記一時的な管理情報を取得する第2の管理情報取得処理も実行する。
上記本発明としても、上述したBD−Rのように、ユーザデータの記録が可能なユーザデータ記録領域と、上記ユーザデータ記録領域に対するデータ記録に応じて更新されるべき一時的な管理情報(TDMS)が順次記録される第1の一時管理情報記録領域(TDMA0)と、上記第1の一時管理情報記録領域が上記一時的な管理情報の更新に使い切られた場合に新たに上記一時的な管理情報の記録が順次行われていくことになる一または複数の第2の一時管理情報記録領域に対して、初めて上記一時的な管理情報が記録される場合に、最新の管理情報の記録される一時管理情報記録領域を示すための領域利用状況提示情報の記録が順次行われる領域利用状況提示情報記録領域(アクセスインジケータ領域)と、が設けられている記録媒体を対象とするものである。
そして、本発明では、上記領域利用状況提示情報記録領域の記録状態から特定される最新の管理情報が記録されている一時管理情報記録領域について、その最終記録済みアドレスと当該一時管理情報記録領域の終了アドレスとが一致するか否かを判別し、その結果、上記最終記録済みアドレスが上記終了アドレスと一致するとされたことに応じ、次の一時管理情報記録領域(一時管理情報記録領域[N+1])のデータ書き込みの有無を確認するものとしている。すなわち、領域利用状況提示情報記録領域の記録状態により示される、最新の管理情報が記録されているとされる一時管理情報記録領域から直ちに管理情報を取得するのではなく、その次の一時管理情報記録領域の書き込み有無を調べるものとしている。
このようにして、実際に次の一時管理情報記録領域の書き込み有無を調べることで、或る利用状況提示情報の書き込みが失敗していて最新の管理情報が記録される一時管理情報記録領域が誤認されてしまう可能性がある場合にも、認識された一時管理情報記録領域が最新であるか否かを確認することができる。すなわちこれにより、利用状況提示情報の書き込みに失敗した記録媒体について、誤認された一時管理情報記録領域からの管理情報の読み出しが実行されてしまうといった事態を効果的に防止できる。
さらに本発明では、上述のようにして一時管理情報記録領域の最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致しないとされた場合、または両アドレスが一致するが次に管理情報を書き込むべき一時管理情報記録領域がないとされた場合、または上記一時管理情報記録領域[N+1]の書込有無の確認の結果データ書き込みが無いとされた場合に、利用状況提示情報記録領域の記録状態から特定された一時管理情報記録領域から上記一時的な管理情報を取得するものとしている。つまり、利用状況提示情報記録領域の記録状態に基づき特定される一時管理情報記録領域が更新に使い切られていないとされる場合、またはこの一時管理情報記録領域が更新に使い切られてはいるが最後の一時管理情報記録領域とされる場合には、当該特定された一時管理情報記録領域から管理情報を取得するようにしている。
また、これと共に本発明では、上記一時管理情報記録領域[N+1]内にデータ書き込みが有るとされた場合は、当該一時管理情報記録領域[N+1]について最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致するか否か判別し、これらが一致しない場合には、上記一時管理情報記録領域[N+1]から管理情報を取得するものとしている。すなわち、両アドレスが一致せず上記一時管理情報記録領域[N+1]が更新に使い切られていない場合には、当該管理情報記録領域に最新の管理情報があることが判明するので、そこから管理情報を取得するようにしている。これにより、最新の管理情報が記録される一時管理情報記録領域内から正しく管理情報を取得することができる。
上記のようにして本発明では、領域利用状況提示情報記録領域の記録状態により指し示される一時管理情報記録領域の次の一時管理情報記録領域のデータ書き込みを確認した上で、その結果に基づき管理情報の取得を行うようにしている。これにより、領域利用状況提示情報記録領域の書き込みに失敗した記録媒体からも、最新の管理情報を正しく取得することができる。つまりこの結果、記録媒体に関する情報認識を正しく行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を次の順序で説明する。

1.ディスク構造。
2.DMA。
3.TDMA。
3−1 TDMA構造及びTDMSアップデートユニット。
3−2 TDDS。
3−3 TDFL。
3−4 SRR及びSRRI。
3−5 交替領域を用いた交替処理。
3−6 次TDMAへの追記処理。
4.ディスクドライブ装置の構成。
5.従来のディスク認識処理。
6.本実施の形態のディスク認識処理。
1.ディスク構造。

まず実施の形態の記録システムで用いる光ディスクについて説明する。この光ディスクは、いわゆるブルーレイディスクと呼ばれる高密度光ディスク方式の範疇におけるライトワンス型ディスクとして実施可能である。
本実施の形態で用いる高密度光ディスクの物理パラメータの一例について説明する。
本例の光ディスクは、ディスクサイズとしては、直径が120mm、ディスク厚は1.2mmとなる。即ちこれらの点では外形的に見ればCD(Compact Disc)方式のディスクや、DVD(Digital Versatile Disc)方式のディスクと同様となる。
そして記録/再生のためのレーザとして、いわゆる青色レーザが用いられ、また光学系が高NA(例えばNA=0.85)とされること、さらには狭トラックピッチ(例えばトラックピッチ=0.32μm)、高線密度(例えば記録線密度0.12μm)を実現することなどで、直径12cmのディスクにおいて、ユーザデータ容量として23G〜25Gバイト程度を実現している。
また、記録層が2層とされたいわゆる2層ディスクも開発されており、2層ディスクの場合、ユーザデータ容量は50Gバイト程度となる。
図1は、ディスク全体のレイアウト(領域構成)を示す。
なお本例のシステムでは、ディスクのフォーマット(初期化)処理により図1のレイアウトが形成される。また、以下では一例として、光ディスクが1層ディスク(SL:Single Layer)である場合を例に説明を行う。
このディスク上の領域としては、内周側からリードインゾーン、データゾーン、リードアウトゾーンが配される。
また、記録・再生に関する領域構成としてみれば。リードインゾーンのうちの最内周側のプリレコーデッド情報領域PICが再生専用領域とされ、リードインゾーンの管理領域からリードアウトゾーンまでが、1回記録可能なライトワンス領域とされる。
再生専用領域及びライトワンス領域には、ウォブリンググルーブ(蛇行された溝)による記録トラックがスパイラル状に形成されている。グルーブはレーザスポットによるトレースの際のトラッキングのガイドとされ、かつこのグルーブが記録トラックとされてデータの記録再生が行われる。
なお本例では、グルーブにデータ記録が行われる光ディスクを想定しているが、本発明はこのようなグルーブ記録の光ディスクに限らず、グルーブとグルーブの間のランドにデータを記録するランド記録方式の光ディスクに適用してもよいし、また、グルーブ及びランドにデータを記録するランドグルーブ記録方式の光ディスクにも適用することも可能である。
また記録トラックとされるグルーブは、ウォブル信号に応じた蛇行形状となっている。そのため、光ディスクに対するディスクドライブ装置では、グルーブに照射したレーザスポットの反射光からそのグルーブの両エッジ位置を検出し、レーザスポットを記録トラックに沿って移動させていった際におけるその両エッジ位置のディスク半径方向に対する変動成分を抽出することにより、ウォブル信号を再生することができる。
このウォブル信号には、その記録位置における記録トラックのアドレス情報(物理アドレスやその他の付加情報等)が変調されている。そのため、ディスクドライブ装置では、このウォブル信号からアドレス情報等を復調することによって、データの記録や再生の際のアドレス制御等を行うことができる。
図1に示すリードインゾーンは、例えば半径24mmより内側の領域となる。
そしてリードインゾーン内における半径22.2〜23.1mmがプリレコーデッド情報領域PICとされる。
プリレコーデッド情報領域PICには、あらかじめ、記録再生パワー条件等のディスク情報や、ディスク上の領域情報、コピープロテクションにつかう情報等を、グルーブのウォブリングによって再生専用情報として記録してある。なお、エンボスピット等によりこれらの情報を記録してもよい。
なお図示していないが、プリレコーデッド情報領域PICよりさらに内周側にBCA(Burst Cutting Area)が設けられる場合もある。BCAはディスク記録媒体固有のユニークIDを、記録層を焼き切る記録方式で記録したものである。つまり記録マークを同心円状に並べるように形成していくことで、バーコード状の記録データを形成する。
リードインゾーンにおいて、例えば半径23.1〜24mmの範囲が管理/制御情報領域とされる。
管理/制御情報領域にはコントロールデータエリア、DMA(Disc Management Area )、TDMA0(TDMA:Temporary Disc Management Area)、テストライトエリア(OPC)、バッファエリアなどを有する所定の領域フォーマットが設定される。
管理/制御情報領域における上記コントロールデータエリアには、次のような管理/制御情報が記録される。
すなわち、ディスクタイプ、ディスクサイズ、ディスクバージョン、層構造、チャンネルビット長、BCA情報、転送レート、データゾーン位置情報、記録線速度、記録/再生レーザパワー情報などが記録される。
また同じく、管理/制御情報領域内に設けられるテストライトエリア(OPC)は、記録/再生時のレーザパワー等、データ記録再生条件を設定する際の試し書きなどに使われる。即ち記録再生条件調整のための領域である。
管理/制御情報領域内には、DMAが設けられるが、通常、ディスクシステムの分野ではDMAは「Defect Management Area 」と呼ばれ、欠陥管理のための交替管理情報が記録される。しかしながら本例のディスクでは、DMAは欠陥箇所の交替管理のみではなく、このライトワンス型ディスクにおいてデータ書換を実現するための管理/制御情報が記録される。さらには、後述するSRRIも記録される。このためDMAは「Disc Management Area」としての機能を有する。
また、交替処理を利用してデータ書換を可能にするためには、データ書換に応じて交替管理情報の内容も更新されていかなければならない。さらには、追記が行われることに応じてデータの記録構造についての管理情報なども更新されていかなければならない。このため、これらの管理情報を更新するためのTDMAと呼ばれる領域が設けられる。
この場合、上記のような交替及びデータ記録構造などについての管理情報(以下単に管理情報とも呼ぶ)は、TDMA0から順に追加記録されて更新されていく。詳しくは後述するが、TDMA0が管理情報の更新のために使い切られた場合は、さらなる管理情報の書き込み領域としてのTDMA1、TDMA2に追記を行うことができる(図2参照)。DMAに対しては、ディスクのファイナライズ時において、最後にTDMAに記録された管理情報(最新の管理情報)が記録されることになる。
なお、DMA及びTDMAついては後に詳述する。
リードインゾーンより外周側の例えば半径24.0〜58.0mmがデータゾーンとされる。データゾーンは、実際にユーザデータが記録再生される領域である。データゾーンの開始アドレスADdts、終了アドレスADdteは、上述したコントロールデータエリアのデータゾーン位置情報において示される。
また、本例のディスクでは、データゾーンに交替領域(スペアエリア)が形成される。この場合、データゾーンにおいては、その最内周側にISA(Inner Spare Area)が、また最外周側にOSA(Outer Spare Area)が設けられる。このISA、OSAが、欠陥による交替処理に用いる交替領域とされる。
ISAはデータゾーンの開始位置から所定数のクラスタサイズ(1クラスタ=65536バイト)で形成される。
OSAはデータゾーンの終了位置から内周側へ所定数のクラスタサイズで形成される。ISA、OSAのサイズは上記DMAに記述される。
そしてデータゾーンにおいてISAとOSAにはさまれた区間がユーザデータ領域とされる。このユーザデータ領域が通常にユーザデータの記録再生に用いられる通常記録再生領域である。
ユーザデータ領域の位置、即ち開始アドレスADus、終了アドレスADueは、上記DMAに記述される。
なお、通常、書換のできないライトワンスメディアに対して本例では、交替処理を利用した書換が実現できるようにしている。つまり、既に或るブロック(クラスタ等の領域)に記録されたデータを書き換えようとする場合、新たなデータを他のブロックに記録し、これを欠陥交替の場合と同様に交替管理情報として管理することで、論理的にオーバーライトを実現する。そのような書換の場合の交替は、基本的には交替先としてユーザデータ領域内のブロックが用いられるものとしている。
図1においてデータゾーンより外周側、例えば半径58.0〜58.5mmはリードアウトゾーンとされる。リードアウトゾーンは、管理/制御情報領域とされ、コントロールデータエリア、DMA、バッファエリア等が、所定のフォーマットで形成される。コントロールデータエリアには、例えばリードインゾーンにおけるコントロールデータエリアと同様に各種の管理/制御情報が記録される。DMAは、リードインゾーンにおけるDMAと同様にISA、OSAの管理情報が記録される領域として用意される。
図2には、管理/制御情報領域の構造例、及びスペアエリア内に設定可能なTDMA1、TDMA2を示している。
先ず、リードインゾーンには、図示するように未定義区間(リザーブ)を除いて、DMA2,OPC(テストライトエリア)、TDMA0、DMA1の各エリアが形成される。またリードアウトゾーンには、未定義区間(リザーブ)を除いて、DMA3,DMA4の各エリアが形成される。
なお、上述したコントロールデータエリアは示していないが、例えば実際にはコントロールデータエリアの一部がDMAとなることから、図示を省略した。
また、スペアエリア内には、図示するようにしてTDMA1、TDMA2を設けることができる。具体的に、TDMA1はISA内に設定可能とされ、TDMA2はOSA内に設定可能とされる。これらTDMA1、TDMA2としては、リードインゾーン内に設けられるTDMA0が管理情報の更新のために使い切られた場合の、新たな管理情報の記録のための領域として設定することができる。つまり、この図に示されるようにしてTDMA1、TDMA2の2つが設けられる場合、管理情報の更新は、TDMA0→TDMA1→TDMA2の順で行われる。この場合、TDMA1は、その先頭アドレスのみが固定とされ、終了アドレスは可変とされる。またTDMA2は終了アドレスのみが固定とされ、先頭アドレスが可変とされている。すなわち、これらTDMA1、TDMA2はサイズ0の場合もあり得る。
ディスクがファイナライズされた場合、TDMAにおいて最後に更新された管理情報がDMAに対して書き込まれる。上述のようにしてDMAは、リードインゾーン、リードアウトゾーンにおいて各2箇所設けられ、計4つ設けられる。これらDMA1〜DMA4には、同一の管理情報が記録される。つまり、これらDMAに対しては、TDMAにおいて最後に更新された同じ管理情報が記録されるものである。このように同じ管理情報が大量に書き込まれることで、ファイナライズ後においては管理情報の読み出しをより確実に行うことができるようになる。
以上をまとめると、ディスクをファイナライズするまでは、DMAは使用されず、TDMAにおいて交替管理が行われる。ディスクをファイナライズすると、その時点においてTDMAに記録されている最新の管理情報がDMAに記録され、以降はDMAによる交替管理が可能となる、ということになる。
2.DMA。

リードインゾーン、リードアウトゾーンに記録されるDMAの構造を図3に示す。
ここではDMAのサイズは32クラスタとする例を示す。但しDMAサイズは32クラスタに限定されるものではない。
なお、1クラスタは65536バイトであり、これはデータ記録の最小単位である。また、2048バイトがセクタ(又はデータフレーム)と呼ばれる単位となり、従って1クラスタは32セクタ(又は32データフレーム)となる。ユーザデータのサイズで考えれば、セクタとデータフレームは同一であるが、セクタは物理的なデータ単位、データフレームは論理的なデータ単位である。
アドレスはセクタ単位で割り当てられる。物理セクタアドレスをPSN(Physical Sector Number)、論理セクタアドレスをLSN(Logical Sector Number)と呼ぶ。
図3では、32クラスタの各クラスタを、クラスタ番号1〜32としてDMAにおける各内容のデータ位置を示している。また各内容のサイズをクラスタ数として示している。
DMAにおいて、クラスタ番号1〜4の4クラスタの区間にはDDS(Disc Definition Structure)としてディスクの詳細情報が記録される。
このDDSの内容は図4で述べるが、DDSは1クラスタのサイズとされ、当該4クラスタの区間において4回繰り返し記録される。
クラスタナンバ5〜8の4クラスタの区間は、ディフェクトリストDFLの1番目の記録領域(DFL#1)となる。ディフェクトリストDFLは4クラスタサイズのデータとなり、その中に、個々の交替アドレス情報(後述するDFLエントリ、LOWエントリ)をリストアップした構成となる。
クラスタナンバ9〜12の4クラスタの区間は、ディフェクトリストDFLの2番目の記録領域(DFL#2)となる。
さらに、4クラスタづつ3番目以降のディフェクトリストDFL#3〜DFL#6の記録領域が用意され、クラスタナンバ29〜32の4クラスタの区間は、ディフェクトリストDFLの7番目の記録領域(DFL#7)となる。
つまり、32クラスタのDMAには、ディフェクトリストDFL#1〜DFL#7の7個の記録領域が用意される。
本例のように1回書き込み可能なライトワンス型光ディスクの場合、このDMAの内容を記録するためには、ファイナライズという処理を行う必要がある。その場合、DMAに書き込む7つのディフェクトリストDFL#1〜DFL#7は互換性を考慮して全て同じ内容とされる。
ディフェクトリストDFLの構造は、後述するTDMAにおけるTDFL(テンポラリDFL)とほぼ同様となるため説明を省略する。
上記図3のDMAの先頭に記録されるDDSの内容を図4に示す。
上記のようにDDSは1クラスタ(=65536バイト)のサイズとされる。
図4においてバイト位置は、65536バイトであるDDSの先頭バイトをバイト0として示している。バイト数は各データ内容のバイト数を示す。
バイト位置0〜1の2バイトには、DDSのクラスタであることを認識するための、DDS識別子(DDS Identifier)=「DS」が記録される。
バイト位置2の1バイトに、DDS型式番号(フォーマットのバージョン)が示される。
バイト位置4〜7の4バイトには、DDSの更新回数(DDS Update Count)が記録される。なお、本例ではDMA自体はファイナライズ時に管理情報が書き込まれるものであって更新されるものではなく、管理情報はTDMAにおいて行われる。従って、最終的にファイナライズされる際に、TDMAにおいて行われたDDS(TDDS:テンポラリDDS)の更新回数が、当該バイト位置に記録されるものとなる。
バイト位置16〜19の4バイトには、DMA内のドライブエリアの先頭物理セクタアドレスが記録される。
バイト位置24〜27の4バイトには、DMA内のディフェクトリストDFLの先頭物理セクタアドレスが記録される。
バイト位置32〜35の4バイトは、データゾーンにおけるユーザデータ領域の先頭位置(図1のADus)、つまりLSN(Logical Sector Number:論理セクタアドレス)”0”の位置を、PSN(Phisical Sector Number:物理セクタアドレス)によって示している。
バイト位置36〜39の4バイトは、データゾーンにおけるユーザデータエリアの終了位置(図1のADue)をLSN(論理セクターアドレス)によって示している。
バイト位置40〜43の4バイトには、データゾーンにおけるISAのサイズが示される。
バイト位置44〜47の4バイトには、データゾーンにおける1層当たりのOSAのサイズが示される。
バイト位置48〜51の4バイトには、データゾーンにおけるISA(2層ディスクにおける第2レイヤのISA)のサイズが示される。
バイト位置52の1バイトには、ISA、OSAを使用してデータ書換が可能であるか否かを示す交替領域使用可能フラグ(Spare Area Full Flag)が示される。交替領域使用可能フラグは、ISA又はOSAが全て使用された際に、それを示すものとされる。
バイト位置54の1バイトには、ディスクサーティフィケーションフラグ(Disc Certification Flag)が示され、ディスクの認証のステータスを表す。
バイト位置56〜59の4バイトには、ラストベリファイドアドレスポインタ(Last Verified Address Pointer)として、ベリファイ済みの最終アドレスが示される。
これら以外のバイト位置はリザーブ(未定義)とされ、全て00hとされる。
DMAにおいては、以上のようなデータ構造で、管理情報が記録される。但し、上述したように、DMAにこれらの情報が記録されるのはディスクをファイナライズした際であり、そのときは、TDMAにおける最新の管理情報が反映されるものとなる。
欠陥管理やデータ書換のための交替処理及びそれに応じた管理情報の更新は、次に説明するTDMAにおいて行われることになる。
3.TDMA。
3−1 TDMA構造及びTDMSアップデートユニット。

続いて、TDMAについて説明する。TDMA(テンポラリDMA)は、DMAと同じく管理情報を記録する領域とされるが、データ書換や欠陥の検出に応じた交替処理が発生することに応じて管理情報が追加記録されることで更新されていく。
図5にTDMA0の構造を示す。図5(a)(b)に示すように管理/制御情報領域内に設けられるTDMAのサイズは、例えば2048クラスタとされる。
図5(c)に2048クラスタを用いたTDMA0構造を示す。
先ず、TDMA0の先頭から3つのクラスタCL0、CL1、CL2は、アクセスインジケータとしての機能を持つ(アクセスインジケータ領域)。
クラスタCL2は、TDMA1アクセスインジケータとされ、クラスタCL1は、TDMA2アクセスインジケータとされる。これらTDMAアクセスインジケータには、そのTDMAに対して初めて情報が記録されたときに最新のTDDS(Temporary Disc Definition Structure:後述)を含むストラクチャを記録するようにされる。具体的に、TDMA1に初めて情報が記録された場合、クラスタCL2のTDMA1アクセスインジケータ内に対しTDMA1内の最新のTDDSを記録する。同様に、TDMA2に初めて情報が記録された場合、クラスタCL1のTDMA2アクセスインジケータ内に対しTDMA2内の最新のTDDSを記録する。
ここで、TDMA0内で情報が更新される限りは、各TDMAアクセスインジケータに対する情報の書き込みは一切行われない。すなわち、このことからTDMA1アクセスインジケータ、TDMA2アクセスインジケータの双方が未書き込みであれば、最新の管理情報はTDMA0内にあることが判明する(ブランクディスクである場合は除く)。そして上記説明によれば、TDMA1アクセスインジケータが書き込み済みであれば、最新の管理情報がTDMA1内にあることが判明し、TDMA2アクセスインジケータが書き込み済みであれば、最新の管理情報がTDMA2内にあることが判明する。
また、クラスタCL0はDMAアクセスインジケータとされ、ここにはファイナライズに伴いDMAが記録されるときに、図3に添った形で必要な情報を、最新のTDMS(Temporary Disc Management Structure:後述)から取得して記録する。
上記のようにして、クラスタCL1、クラスタCL2が共に未書き込みである場合、最新のTDMSはTDMA0から取得出来る。また、クラスタCL2が記録済みである場合、最新のTDMSはTDMA1から取得でき、クラスタCL1が記録済みである場合は、最新のTDMSはTDMA2から取得できることになる。
このクラスタCL0としてのDMAアクセスインジケータが記録済みの場合、そのディスクはファイナライズされて書き込み禁止状態になっており、最新のディスク情報はDMAから取得出来ることを表すものとなる。
また、このDMAアクセスインジケータは、これが書き込み済みであるか否かによってディスクがファイナライズ済みであるか否かを示す情報ともなる。
TDMA0のクラスタCL3〜CL2047までは、TDMS書き込み領域として、管理情報の更新に用いられる。
クラスタCL3以降に記録される管理情報を構成するストラクチャをTDMS(Temporary Disc Management Structure)と呼ぶ。
TDMSは、1〜Nクラスタの可変サイズとされるTDMSアップデートユニット単位で追加記録されていく。シーケンシャルレコーディングモードでは上記Nは「4」とされる。なお2層ディスクの場合は上記Nは「8」とされる。
例えば図5(d)は、最初にクラスタCL3に1クラスタのTDMSアップデートユニットが記録され、次にクラスタCL4に1クラスタのTDMSアップデートユニットが記録され、さらにクラスタCL5に2クラスタのTDMSアップデートユニットが記録された状態を示している。
TDMSは、管理情報の更新が必要となることに応じて、このようにTDMSアップデートユニット単位で、連続するクラスタに逐次記録されていく。TDMSアップデートユニットの記録の際には、その時点で最後の記録済みクラスタの後ろから間を空けずに 最新のTDMSアップデートユニットを記録していく。
本例のライトワンス型ディスクに対して記録モードがシーケンシャル記録モード(Sequential Recording Mode)とされる場合、TDMSを構成する要素は、TDDS(Temporary Disc Definition Structure)、TDFL(Temporary Defect List)、SRRI(Sequential Recording Range Information)の3つであり、これら要素は必ず同じTDMA内に記録されている。
それぞれ詳しく後述するが、TDDSは、主にTDMSの管理のための情報が含まれる。TDFLは、実際の交替情報(LOWエントリ,DFLエントリ)が含まれる。SRRIは、ユーザデータ領域に記録されるSRR(Sequential Recording Range:連続記録範囲)の管理情報である。ここでいう連続記録範囲とは、例えばCD、DVD等で言う「トラック」に相当するものである。
図6(a)(b)(c)にTDMSアップデートユニットの構成を示す。
全てのTDMSアップデートユニットは1セクタのサイズのTDDSを含むものとされる。そしてTDDSはTDMSアップデートユニットを構成するクラスタの最後のセクタ(データフレーム)に配置される。
またTDMSアップデートユニットにTDFLを含む場合、TDFLはTDMSアップデートユニットの先頭からの必要数のセクタ(データフレーム)に配置される。
またTDMSアップデートユニットにSRRIを含む場合、SRRIはTDMSアップデートユニットの終端側、即ちTDDSの直前の必要数のセクタ(データフレーム)に配置される。
図6(a)は、SRRIとTDDSを含むTDMSアップデートユニットの例である。TDMSアップデートユニットは例えば1クラスタとされ、最終セクタ(データフレーム31)にTDDSが配置される。そしてSRRIのサイズがMセクタであるとすると、TDDSの直前となるMセクタ(データフレーム(31−M)からデータフレーム30まで)にSRRIが配置される。
この場合TDFLは記録されないため、データフレーム0からデータフレーム(30−M)まではゼロデータ(00h)とされる。
図6(b)は、TDFLとTDDSを含むTDMSアップデートユニットの例である。TDMSアップデートユニットは例えばKクラスタとされ、最終セクタ(クラスタKのデータフレーム31)にTDDSが配置される。そしてTDFLのサイズがNセクタであるとすると、先頭からNセクタ(クラスタ0のデータフレーム0からクラスタKのデータフレーム(x−1)までにTDFLが配置される。なお、x=mod(N/32)−1である。
この場合SRRIは記録されないため、クラスタKのデータフレームxからデータフレーム30まではゼロデータ(00h)とされる。
図6(c)は、TDFL、SRRI、TDDSを含むTDMSアップデートユニットの例である。TDMSアップデートユニットは例えばKクラスタとされ、最終セクタ(クラスタKのデータフレーム31)にTDDSが配置される。そしてTDFLのサイズがNセクタであるとすると、先頭からNセクタ(クラスタ0のデータフレーム0からクラスタ(K−1)のデータフレーム(x−1)までにTDFLが配置される。
またTDDSの直前となるMセクタ(クラスタKのデータフレーム(31−M)からデータフレーム30まで)にSRRIが配置される。
TDFLとSRRIの間に図のように残り領域があれば、その領域はゼロデータ(00h)で埋められる。
なお、TDMSアップデートユニットを構成するクラスタ数は、TDFLやSRRIのサイズによって異なるものとなることは言うまでもない。
図7は、TDMSアップデートユニットが追加記録されていった様子を示している。例えば最初に2クラスタサイズのTDMSアップデートユニット#1が記録され、その後#2,#3・・・#x・・・#yと追加記録された場合である。
例えばTDFLの更新が必要な場合、或いはSRRIの更新が必要な場合、さらにはTDFLとSRRIの両方の更新が必要な場合に、上記図6(a)(b)(c)の内でいずれか必要な形態のTDMSアップデートユニットの追加記録が行われる。例えばSRRIの更新が必要であるがTDFLの更新は不要であるときは図6(a)の形態となる。
図7では、TDMSアップデートユニット#yが最新のTDMSアップデートユニットである。TDMSアップデートユニットには必ずTDDSが含まれることから、このTDMSアップデートユニット#yのTDDSが有効な最新のTDDSとなる。
そしてこの最新のTDDSによって、有効なSRRIやTDFLが示される。
この例のTDMSアップデートユニット#yは、SRRIの更新のために記録されたものであり、従って最新のTDDSにより、TDMSアップデートユニット#yにおけるSRRInを有効なSRRIとして示している。
また、この時点でTDMSアップデートユニット#xでのTDFLmが有効なTDFLであれば、最新のTDDSにより、TDMSアップデートユニット#xにおけるTDFLmが有効なTDFLとして示されることになる。
つまり、図5のTDMAにおいてクラスタCL3以降に随時追加記録されるTDMSは、その最新のTDMSアップデートユニットにおけるTDDSが有効なTDDSとされ、そのTDDSによって、最新のSRRI、TDFLが示されるものである。
3−2 TDDS。

上記のようにTDMSアップデートユニットの最後のセクターとして記録されるTDDS(temporary disc definition structure)の構造を図8に示す。
TDDSは1セクタ(2048バイト)で構成される。そして図4で述べたDMAにおけるDDSと同様の内容を含む。なお、DDSは1クラスタ(65536バイト)であるが、図4で説明したようにDDSにおける実質的内容定義が行われているのはデータフレーム0のバイト位置59までである。つまり1クラスタの先頭セクタ(データフレーム)内に実質的内容が記録されている。このためTDDSが1セクタであっても、DDS内容の主たる内容を包含できる。
TDDSは上述のようにTDMSアップデートユニットの最終クラスタの最終セクタに記録されるため、データフレーム31としてのバイト位置0〜2047に記録される。
そしてTDDSは、バイト位置0〜53まではDDSと同様の内容となる。つまり、ファイナライズによってDDSが記録される際には、最新のTDDSにおけるこれらの内容がDDSに反映されて記録される。
なお、DDSとTDDSのバイト位置53までにおいて、バイト位置4〜7の「TDDS Update Count」は図4を参照してわかるようにDDS更新回数とされるが、この情報は、TDDSにおいてはTDDSを作成した回数としての値となる。またTDDSにおいては、バイト位置24〜27の「first PSN of Defect List(P_DFL)」(ディフェクトリストの開始PSN)は、ディスクのクローズ処理(それ以上の追記を禁止するための処理)がされるまでは0の値を取る。
クローズ処理時に DMAに書き込まれるDDSには、ファイナライズ時点での最新の TDDSのバイト位置4〜7の値がDDSのバイト位置4〜7に書き込まれ、またバイト位置24〜27のディフェクトリストの開始PSNが書き込まれる。
この場合、バイト位置56「Pre-write Area Flags」の1バイトを挟むバイト位置53〜55、バイト位置57〜63は、リザーブ領域として共に0で埋められる。また、バイト位置64〜71は「Status bits of INFO1/PAC1 locations on L0」、バイト位置72〜79は「Status bits of INFO1/PAC2 locations on L0」となる。またバイト位置80〜87、バイト位置88〜95は、それぞれ「Status bits of INFO1/PAC1 locations on L1」、「Status bits of INFO1/PAC2 locations on L1」であり、これらの領域は2層ディスクの場合に有効な情報が書き込まれる。さらにバイト位置96〜1023まではリザーブ領域である。
TDDSのバイト位置1024以降には、DDSには無い情報が記録される。
バイト位置1024の1バイトは、レコーディングモード(Recording Mode)とされディスクの記録モードが示される。また、バイト位置1025の1バイト、バイト位置1026〜1027の2バイトは、それぞれジェネラルフラグビット(general flag bits)、インコンシステンシーフラグ(Inconsistency flags)とされ、さらにバイト位置1028〜1031の4バイトはリザーブ領域である。
また、バイト位置1032から1035の4バイトには、ユーザデータ領域でのデータ記録済の最終の物理セクタアドレスPSNが記録される。またバイト位置1036〜1039の4バイトはリザーブ領域である。
バイト位置1040〜1051の4バイトは、TDMAのサイズの記録領域として割り当てられる。
つまり、バイト位置1040〜1043の4バイトは、ISA内のTDMAのサイズ(Size of TDMA in Inner Space Area 0)、すなわちTDMS1のサイズ情報が記録され、バイト位置1044〜1047の4バイトにはOSA内のTDMAのサイズ(Size of TDMAs in Outner Space Area(s))、つまりTDMA2のサイズ情報が記録される。
また、バイト位置1048〜1051の4バイトは、後述する2層ディスクの場合のISA1内のTDMAのサイズ情報(Size of TDMA in Inner Space Area 1)が記録される。
なお、バイト位置1052〜1087の36バイトはリザーブ領域である。
バイト位置1088〜1095、バイト位置1104〜1111には、それぞれテストゾーン、キャリブレーションゾーンについての情報が記録される。つまり、バイト位置1088〜1091は「next available PSN of Test Zone on L0」であり、バイト位置1092〜1095は「next available PSN of Test Zone on L1」である。またバイト位置1104〜1107は「next available PSN of Drive Calibration Zone on L0」であり、バイト位置1108〜1111は「next available PSN of Drive Calibration Zone on L1」である。
なおバイト位置1096〜1103の8バイトはリザーブ領域である。また、バイト位置1112〜1119の8バイトとしてもリザーブ領域とされる。
バイト位置1120〜1023の4バイトには、TDFLの第1クラスタの先頭PSN(First PSN of 1st Cluster of DFL)が示される。
以降4バイトずつ、TDFLの第2〜第8クラスタの先頭PSNが示される。
このTDFLの第1クラスタの先頭PSN〜TDFLの第1クラスタの先頭PSNが、それぞれTDFLのポインタとされ、これらを用いて図7で示したように有効なTDFLを示すことが行われる。
バイト位置1152〜1183までの32バイトはリザーブ領域である。
また、バイト位置1184〜1087の4バイトには、SRRIの先頭PSN(First PSN of SRRI)が示される。このSRRIの先頭PSNはSRRIのポインタとされ、これを用いて図7で示したように有効なSRRIを示すことが行われる。
またバイト位置1188〜1191の4バイトには2層ディスクの場合におけるSBMの先頭PSN(first PSN of SBM for L1)が示される。
次のバイト位置1192〜1215の24バイトはリザーブ領域である。
バイト位置1216〜1219の4バイトには、ISAにおいて次に記録するアドレス(Next available PSN of ISA0)が示される。
またバイト位置1220〜1223の4バイトには、OSAにおいて次に記録するアドレス(Next available PSN of OSA0)が示される。
交替処理によりISA又はOSAが使用された時は、その次に書き込みを行うアドレスとして、これらの値が更新される。
また、バイト位置1224〜1227の4バイトには、2層ディスクの場合のOSA1において次に記録するアドレス(Next available PSN of OSA1)が示され、バイト位置1228〜1231の4バイトには2層ディスクの場合のISA1において次に記録するアドレス(Next available PSN of ISA1)が示される。
バイト位置1232〜1915までの684バイトはリザーブ領域となる。
バイト位置1916〜1919までの4バイトには、記録が行われた年月日の情報(Year/Month/Date of Recording)が示される。
また、バイト位置1920〜2048にはドライブID(Drive ID)が示される。このドライブIDとしては、図示するようにマニュファクチャーズネーム(Manufactures Name:48バイト)、アディショナルID(Additional ID:48バイト)、ユニークシリアルナンバ(Unique Serial Number:32バイト)が記録される。
3−3 TDFL。

次にTDFL(テンポラリDFL)の構成を述べる。上述のようにTDFLは、TDMSアップデートユニットに含まれることで更新されていく。
図9においてクラスタナンバ/データフレームナンバはTDFL内のクラスタ番号と、2048バイトのセクタ単位を示す。データフレーム内のバイト位置(Byte position in Data frame)は各データフレームでの内部のバイト位置を示す。
TDFLの内容として、バイト位置0からの64バイトは、TDFLの管理情報を収めるTDFLヘッダ(Temporary Defect List Header)とされる。
このTDFLヘッダは、TDFLクラスタであることを認識する情報、バージョン、、TDFLアップデート(TDFL記録更新)回数、TDFLの情報ブロック(DFLエントリ/LOWエントリ)のエントリー数等の情報で構成される。
バイト位置64以降は、複数の情報ブロックから構成されるテンポラリリストオブディフェクト(Temporary list of Defects)であり、一つ一つの情報ブロックの大きさは8バイトである。N個の情報ブロックが存在する場合、その大きさはN×8バイトとなる。
8バイトによる1つの情報ブロックが、1つの交替情報であり、DFLエントリ又はLOWエントリとなる。
DFLエントリとLOWエントリは、実質的に同じ交替情報であるが、説明の便宜上、DFLエントリは欠陥領域の交替情報、LOW(Logical Orverwrite)エントリは、データ書換に用いる交替情報とする。
DFLエントリとLOWエントリについては、実質的に同様の処理(交替処理)を示すものであるためテンポラリリストオブディフェクト内の情報ブロックとして混在してかまわないものとなっている。
テンポラリリストオブディフェクトは、DFLエントリとLOWエントリが複数集まって構成され、そのDFLエントリとLOWエントリを合わせた総数は、一層ディスクの場合、最大32759個とされる。
テンポラリリストオブディフェクトの直後は、8バイトでテンポラリディフェクトリスト終端(Temporary Defect List Terminator)が記録され、テンポラリリストオブディフェクトが終了されることを示す。以降、そのクラスタの最後までは0で埋められる。
個々の情報ブロックである8バイトのDFLエントリの構成を図10(a)に示す。なお、LOWエントリとされる場合も同様のフォーマットである。
8バイト(=64ビット)のうち、ビットb63〜b60の4ビットはステータス1とされる。
ビットb59〜b32の28ビットは交替元アドレス(交替元クラスタの先頭PSN)とされる。
ビットb31〜b28の4ビットはステータス2とされる。
ビットb27〜b0の28ビットは交替先アドレス(交替先クラスタの先頭PSN)とされる。
ステータス1,2による意味を図10(b)に示す。
ステータス1,2が「0000」「0000」とされる場合は、そのDFLエントリ(又はLOWエントリ)は通常の交替情報となる。
即ちそのエントリに記録された交替元アドレスと交替先アドレスで、1つのクラスタの交替処理が示される。つまり、欠陥検出に基づく交替処理、又はデータ書換のための交替処理がエントリされる。
欠陥交替を示すDFLエントリの場合、交替先アドレスは、図1に示した交替領域(ISA、OSA)内のアドレスとなる。
データ書換のための交替処理によるLOWエントリの場合は、交替先アドレスはユーザデータ領域内で選択されたアドレスとなる。但し、この場合の交替先にISA、OSA内の領域が用いられるようにしてもよい。
ステータス1,2が「0001」「0000」とされる場合は、そのDFLエントリは、交替処理を行っていないディフェクトクラスタを示すものとなる。
ここで、データ書込時等に欠陥(ディフェクト)クラスタが発見された場合においても、ISA、OSAを用いた交替処理ができない場合がある。そのような場合、交替処理は行わないが、その欠陥クラスタを1つのDFLエントリとして登録するようにしている。
そのDFLエントリは、ステータス1,2が「0001」「0000」とされ、該欠陥クラスタがビットb59〜b32の交替元クラスタとして示される。この場合交替先クラスタは存在しないため、ビットb27〜b0は例えばゼロデータとされる。
ステータス1,2が「0000」「0001」とされる場合は、そのエントリーは、バーストブロック交替のスタートアドレスを示す。
またステータス1,2が「0000」「0010」とされる場合は、そのエントリーは、バーストブロック交替のエンドアドレスを示す。
バーストブロック交替とは、物理的に連続する複数クラスタをまとめて交替させる交替処理である。
即ちステータス1,2が「0000」「0001」のエントリには、交替処理させる複数クラスタ範囲についての先頭クラスタの先頭PSNと、その交替先の複数クラスタ範囲の先頭クラスタの先頭PSNが記録される。
またステータス1,2が「0000」「0010」のエントリには、交替処理させる複数クラスタ範囲についての最終クラスタの先頭PSNと、その交替先の複数クラスタ範囲の最終クラスタの先頭PSNが記録される。
この2つのエントリによって、連続した複数クラスタ範囲を一括した交替処理として管理することができる。つまり、物理的に連続する複数のクラスタをまとめて交替管理する場合は、その複数個の全てのクラスタを1つづつエントリする必要はなく、先頭クラスタと終端クラスタとについての2つの交替情報をエントリすればよいものとなる。
DFLエントリとLOWエントリは同じフォーマットでTDFL内に混在されるが、データ書換の能力を持たない装置に、本例のディスクが装填された際には、DFLエントリとLOWエントリを、どちらもDFLエントリとして解釈し、再生時に読み出すクラスタを通常に交替させるため、再生互換性は保たれることになる。
3−4 SRR及びSRRI。

次にSRR(Sequential Recording Range)及びSRRI(Sequential Recording Range Information)について説明する。
SRRの構造を図11に示す。SRRは、本例のライトワンスディスクに対してシーケンシャル記録モード(Sequential Recording Mode)時に使用する書き込み領域(連続記録範囲)の事であり、CDにおけるトラックと似た、以下の<1>〜<5>のような特徴を持つ。
<1>SRR内部では記録はアドレス増加方向に行われ、また記録可能なアドレス(追記ポイント)を一つだけ持つ事が可能である。その追記ポイントとしてのアドレスの事を NWA(Next Writable Address, PSN)と呼ぶ。
図11(a)に示すように、SRR内部の最終記録アドレスをLRA(Last Recorded Address, PSN)とするとNWAは以下の式で示される。
NWA = (ip(LRA /32) + 1) * 32 (LRA≠0の場合)。
NWA = Start PSN of the SRR (LRA = 0の場合)。
ここで ip(N) は N よりも小さな整数で、最大の整数を表している。
つまり、SRRに記録が行われていれば、NWAはLRAを含むクラスタの次のクラスタの先頭アドレス(PSN)となり、またSRRが、まだ記録が行われていない状態なら、NWAはSRRの先頭アドレス(PSN)とされる。
<2>SRRは オープン(Open)およびクローズド(Closed)の二つのうちどちらかのステータスをとる。
ここで、図11(a)のOpen SRR は記録可能な(つまりNWAを持つ)SRRを表し、図11(b)のClosed SRR は記録不可能な(つまりNWAを持たない)SRRを表す。
<3>Open SRRをディスク上に確保する処理をSRRのリザーブ、Open SRRのステータスをClosed に変える処理をSRRのクローズと呼ぶ。
<4>SRRはディスク上に複数(最大7927個)存在することが可能であり、その中でもOpen SRRは同時に16個まで存在することが可能である。
<5>書き込み対象となるSRRは任意の順番で選択出来る。
実際の使用方法としてOpen SRRのリザーブはファイルシステムの管理領域をファイルデータの前方に確保しつつ、ディスクにファイルデータを記録した後にファイルシステムの管理情報を管理領域に記録する場合に使用されている。
図11(c)は、シーケンシャル記録モードで記録を行っている時のディスクのサンプルレイアウトを示している。
このディスク上には4つのSRR(SRR#1〜SRR#4)が存在し、SRR#1、SRR#3、SRR#4 がOpen SRRでSRR#2がClosed SRRである。
このディスクに追記する場合、NWA1、NWA3、NWA4のいずれからも記録が可能である。
このようなSRRを管理する情報として、上記TDMSアップデートユニットによりSRRIが記録される。
図12にSRRIの構成を示す。
SRRIはデータフレーム1〜31の大きさで構成される。
図12の相対データフレームナンバ(Relative Data Frame)はクラスタ内の各データフレームを示す。上述したようにSRRIは、TDMSアップデートユニットの最終データフレーム31に記録されるTDDSの直前に配置されるため、SRRIがMセクタのサイズであるとすると、SRRIはデータフレーム(31−M)〜データフレーム30に配置される。またデータフレーム内のバイト位置(Byte position in Data frame)は各データフレームの内部のバイト位置を示す。
SRRIの先頭から64バイトは、SRRIの管理情報を収めるSRRIヘッダ(SRRI Header)とされる。
SRRIヘッダは SRRIクラスタであることを認識する情報、バージョン、SRRIアップデート(SRRI記録更新)回数、SRRエントリ(SRRの情報を示すブロック)の総数等の情報で構成される。
続くバイト位置64以降は、複数のSRRエントリによるリスト(List of SRRI Entries)とされる。
リスト(List of SRRI Entries)に含まれる一つ一つのSRRエントリの大きさは8バイトである。N個のSRRエントリが存在する場合、リストの大きさはN×8バイトとなる。
最後のSRRエントリの直後は、8バイトのSRRI終端(SRRI Terminator)が配置され、以降そのクラスタの最後までが0で埋められる。
SRRIヘッダの構成を図13(a)に示す。
バイト位置0〜1の2バイトは、SRRIの管理情報を収めるSRRI−ID(SRRI Identifier)とされる。
バイト位置2の1バイトは、SRRIフォーマットのバージョンを示すSRRIフォーマット(SRRI Format)とされる。
バイト位置4〜7の4バイトは、SRRIの更新回数を表すSRRIアップデートカウント(SRRI Update Count)とされる。
バイト位置12〜15の4バイトは、SRRエントリの合計数を表すSRRエントリ数(Number of SRR Entries)とされる。
バイト位置16の1バイトは、ステータスがオープンになっているSRRの総数を表すオープンSRR数(Number of Open SRRs)とされる。
バイト位置20からは、全ての Open SRR 番号をまとめたリスト(List of Open SRR Numbers)が記録される。
このリスト(List of Open SRR Numbers)の構造を図13(b)に示す。各Open SRR番号が2バイトずつ、合計16個分の大きさを持ち、32バイトある。Open SRR の総数が16個に満たない場合、リスト(List of Open SRR Numbers )の残りの部分は0で埋められる。また、リスト(List of Open SRR Numbers)は Open SRR の総数が増減するたびにその内容を修正し降順にソートする必要がある。
このようなSRRIヘッダに続いて、図12のエントリーリスト(List of SRRI Entries)に登録されることになるSRRエントリの構成を図14に示す。エントリナンバをiとする。
それぞれが或るSRRを示すことになる個々のSRRエントリは8バイト(64ビット)で構成される。
ビットb63〜b60の4ビットはリザーブ(未定義)である。
ビットb59〜b32の28ビットは、ユーザデータ領域に存在するSRR#iのスタートアドレスとされる。つまりSRR#iの開始クラスタの先頭のPSNが示される。
ビットb31はセッションスタートとされ、このSRRがセッション最初のSRRであるかどうかを示すビットとされる。このビットが1のとき、このSRRがセッションの最初のSRR、すなわちこのSRRからセッションが始まっている事を示している。
ビットb30〜b28の3ビットはリザーブ(未定義)とされる。
ビットb27〜b0の28ビットではSRR#i内のLRA(Last Recorded Address:図11参照)がPSNにより示される。
以上のようにSRRIヘッダ及びSRRエントリを含むSRRIにより、ユーザデータ領域に存在する各SRRの数やアドレス、さらには各SRRのLRAが管理されることになる。また上述したようにオープンSRRのNWA(Next Writable Address)は、そのSRRに対応するSRRエントリにおけるLRA(Last Recorded Address)の値から算出できる。
このようなSRRIは、SRRがリザーブされた場合、SRR内のNWAから追記が行われた場合、SRRがクローズされた場合など、SRRの管理状態の更新が必要なときに、上記TDMSアップデートユニットにSRRIが含まれるかたちで更新される。
3−5 交替領域を用いた交替処理。

ここで、ISA、OSAとしての固定の交替領域を用いた交替処理を説明しておく。
ISA(インナースペアエリア:内周側交替領域)およびOSA(アウタースペアエリア:外周側交替領域)は欠陥クラスタの交替処理のための交替領域としてデータゾーン内の内周側と外周側に確保される。
ISA、OSAのサイズは上述のDDS,TDDS内で定義される。
ISA、OSAの大きさ(サイズ)は初期化時に決定され、その後の大きさも固定である。
これらISA、OSAを用いた欠陥クラスタの交替処理は、次のように行われる。
例えばホスト装置からの要求によるデータ書込時に、その書込アドレスとして指定されたクラスタが欠陥クラスタであった場合、適正なデータ記録が実行できない。その場合、記録しようとするデータを、ISA又はOSA内の或るクラスタに書き込むようにする。これが交替処理である。
この交替処理が上記のDFLエントリとして管理される。つまりデータ記録が実行できない欠陥クラスタのアドレスが交替元、ISA又OSA内にデータを書き込んだクラスタのアドレスが交替先として、1つのDFLエントリが登録される。
なお、記録済みアドレスに対する書き込み、つまりデータ書換の要求があった場合に、対象アドレスに書き込むデータを実際に記録するための交替先は、ユーザデータ領域内、例えばSRR内のNWAなどが選択される。
データ書換の場合も、その交替に応じたLOWエントリが登録されれば良い。書換によるデータ位置の交替をTDMA内のTDFLにおけるLOWエントリで管理するようにすることで、ライトワンス型のディスクでありながら、実質的に(例えばホストシステムのOS、ファイルシステム等から見て)データ書換を実現することができる。
3−6 次TDMAへの追記処理。

図15は、次TDMAへの追記処理について説明するための図として、リードインゾーンとデータゾーンの境界部分と、リードインゾーン内に設けられるTDMA0内の構造とを模式的に示している。この場合、インナースペアエリア内にはTDMA1が設定されている。
先にも述べたように、リードインゾーン内のTDMA0の先頭3クラスタは、アクセスインジケータの記録領域として割り当てられている。図15(a)にも示されているように、先頭のクラスタCL0はDMAアクセスインジケータ、次のクラスタCL1はTDMA2アクセスインジケータ、さらに次のクラスタCL2はTDMA1アクセスインジケータとなる。この図15(a)の状態では、TDMA1アクセスインジケータ、TDMA2アクセスインジケータ、DMAアクセスインジケータの何れの領域も未書き込みであり、またTDMA0のTDMS書き込み領域に対してもデータ未書き込みとされている。すなわち、この図15(a)では、ディスクがブランクディスクである場合を示している。
ここで、図15(a)に示す状態から例えばユーザデータエリアに対する記録が数度行われたことに伴って、図15(b)、図15(c)に示されるように、TDMA0のTDMS書き込み領域内に対しTDMSアップデートユニットがTDMS1、TDMS2・・・と徐々に追記されていったとする。
なお、このような図15(a)から図15(b)→図15(c)の遷移として示されているように、TDMA0内においてTDMSアップデートユニットの追記が行われる限りでは、何れのTDMAアクセスインジケータにも情報記録は行われないものとなる。すなわち、TDMAアクセスインジケータが未書き込みであることは、ブランクディスク、或いはTDMA0内に最新のTDMSがある場合を表す。
上記のようにして徐々にTDMSの追記が行われて、例えばN回目のTDMSアップデートユニットの追記(TDMSnの追記)時、図15(d)に示すようにしてTDMA0のTDMS書き込み領域内にTDMSnを書き込むことのできる空き領域がなくなってしまったとする。
このように追記のための領域が無くなってしまった場合に新たなTDMAに対するTDMSの追記が行われる。
但しこの場合、直ちに次のTDMA1に対してTDMSを追記するのではなく、図15(e)に示されるようにして、TDMA0のTDMS書き込み領域内の残りの領域をパディング(Padding)するようにされる。すなわち、TDMA0のTDMS書き込み領域内の残りの領域を0で埋めるということが行われる。
そしてその後に、TDMA1内にTDMS(この場合はTDMSn)の追記を行う。
なお、図示による説明は省略するが、TDMA2に対して新たにTDMSを追記する場合としても、同様にその前のTDMA1に空白領域が残る場合には、その領域に対するパディングを行うようにされる。
また、このように次のTDMAに対するTDMSの追記を行う際には、これに併せて、対応するTDMAアクセスインジケータ内に情報を記録するようにされる。上記のようにTDMA1に対して初めてTDMSを追記する場合には、TDMA1アクセスインジケータに情報記録を行う。また、TDMA2に対して初めてTDMSを追記する場合にはTDMA2アクセスインジケータに情報記録を行う。
ここで、図16は、このように次TDMAに初めて追加が行われることに応じて情報記録が行われた場合の、TDMAアクセスインジケータ内のデータ構造を示している。この図16に示されるように、TDMAアクセスインジケータのデータ構造としては、その全32セクター分の領域が最新のTDDSのコピー32個で埋め尽くされたものとなる。
つまり、TDMA1への初回の追記に応じては、当該TDMA1内に追記されるTDMS内のTDDSのコピーによってTDMA1アクセスインジケータ内が埋め尽くされる。同様に、TDMA2への初回の追記に応じては、当該TDMA2内に追記されるTDMS内のTDDSのコピーによってTDMA2アクセスインジケータ内が埋め尽くされることになる。
先の図8で説明したように、TDDS内には、TDMAのサイズの情報が格納されており、その情報(及び固定とされるTDMA1の先頭アドレス、TDMA2の終了アドレス)から、各TDMAの先頭アドレス、終了アドレスを計算することができる。そして、これら先頭アドレスと終了アドレスとが求まれば、それらの間の最終記録済みアドレスを調べることで、アクセスインジケータが示すTDMA内の最新のTDMSのTDDSを得ることができる。先に説明したようにTDDSはTDMS内の最終セクタに書き込まれるものである。
このようにしてTDMAアクセスインジケータは、その書き込み有無によって最新TDMSがどのTDMAに存在するかということを示す機能を有すると共に、上記のように最新のTDDSの場所を指し示すための機能も併せ持つ。
なお、図示による説明は省略したが、DMAアクセスインジケータ内には、ディスクのファイナライズ時、その時点での最新のTDDSに基づき生成されるDDSが埋め尽くされることになる。つまりDMAアクセスインジケータとしては、その書き込み有無によってディスクがファイナライズ済みであるか否かを示すと共に、その情報内容によってDDSの場所を指し示す機能を有する。
4.ディスクドライブ装置の構成。

次に、上記のようなライトワンス型のディスクに対応するディスクドライブ装置(ディスクドライブ装置10)の構成例を図17で説明する。
ディスクドライブ装置10は、ライトワンス型のディスク、例えば図1のプリレコーデッド情報領域PICのみが形成されている状態であって、ライトワンス領域は何も記録されていない状態のディスクに対してフォーマット処理を行うことで、図1で説明した状態のディスクレイアウトを形成することができるものとし、また、そのようなフォーマット済のディスクに対してユーザデータ領域にデータの記録再生を行なう。また必要時において、TDMAの更新も行うものである。
図17においてディスクドライブ装置10に装填されるディスク1は上述したライトワンス型のディスクである。なお、ディスクドライブ装置10は、リライタブルディスクに対する記録再生やROMディスクに対する再生も可能とされる。
ディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、記録/再生動作時においてスピンドルモータ52によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。
そして光学ピックアップ(光学ヘッド)51によってディスク1上のグルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたADIPアドレスやプリレコーデッド情報としての管理/制御情報の読み出しがおこなわれる。
また初期化フォーマット時や、ユーザデータ記録時には光学ピックアップによってライトワンス領域におけるトラックに、管理/制御情報やユーザデータが記録され、再生時には光学ピックアップによって記録されたデータの読出が行われる。
ピックアップ51内には、レーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系(図示せず)が形成される。
ピックアップ51内において対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
またピックアップ51全体はスレッド機構53によりディスク半径方向に移動可能とされている。
またピックアップ51におけるレーザダイオードはレーザドライバ63からのドライブ信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
ディスク1からの反射光情報はピックアップ51内のフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路54に供給される。
マトリクス回路54には、フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば再生データに相当する高周波信号(再生データ信号)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などを生成する。
さらに、グルーブのウォブリングに係る信号、即ちウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号を生成する。
なお、マトリクス回路54は、ピックアップ51内に一体的に構成される場合もある。
マトリクス回路54から出力される再生データ信号はリーダ/ライタ回路55へ、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号はサーボ回路61へ、プッシュプル信号はウォブル回路58へ、それぞれ供給される。
リーダ/ライタ回路55は、再生データ信号に対して2値化処理、PLLによる再生クロック生成処理等を行い、ピックアップ51により読み出されたデータを再生して、変復調回路56に供給する。
変復調回路56は、再生時のデコーダとしての機能部位と、記録時のエンコーダとしての機能部位を備える。
再生時にはデコード処理として、再生クロックに基づいてランレングスリミテッドコードの復調処理を行う。
またECCエンコーダ/デコーダ57は、記録時にエラー訂正コードを付加するECCエンコード処理と、再生時にエラー訂正を行うECCデコード処理を行う。
再生時には、変復調回路56で復調されたデータを内部メモリに取り込んで、エラー検出/訂正処理及びデインターリーブ等の処理を行い、再生データを得る。
ECCエンコーダ/デコーダ57で再生データにまでデコードされたデータは、システムコントローラ60の指示に基づいて、読み出され、インターフェース64を介して接続されたホスト装置120、例えばパーソナルコンピュータやAV(Audio-Visual)機器などに転送される。
グルーブのウォブリングに係る信号としてマトリクス回路54から出力されるプッシュプル信号は、ウォブル回路58において処理される。ADIP情報としてのプッシュプル信号は、ウォブル回路58においてADIPアドレスを構成するデータストリームに復調されてアドレスデコーダ59に供給される。
アドレスデコーダ59は、供給されるデータについてのデコードを行い、アドレス値を得て、システムコントローラ60に供給する。
またアドレスデコーダ59はウォブル回路58から供給されるウォブル信号を用いたPLL処理でクロックを生成し、例えば記録時のエンコードクロックとして各部に供給する。
また、グルーブのウォブリングに係る信号としてマトリクス回路54から出力されるプッシュプル信号として、プリレコーデッド情報PICとしてのプッシュプル信号は、ウォブル回路58においてバンドパスフィルタ処理が行われてリーダ/ライタ回路55に供給される。そして2値化され、データビットストリームとされた後、ECCエンコーダ/デコーダ57でECCデコード、デインターリーブされて、プリレコーデッド情報としてのデータが抽出される。抽出されたプリレコーデッド情報はシステムコントローラ60に供給される。
システムコントローラ60は、読み出されたプリレコーデッド情報に基づいて、各種動作設定処理やコピープロテクト処理等を行うことができる。
記録時には、ホスト装置120から記録データが転送されてくるが、その記録データはインターフェース64を介してECCエンコーダ/デコーダ57におけるメモリに送られてバッファリングされる。
この場合ECCエンコーダ/デコーダ57は、バファリングされた記録データのエンコード処理として、エラー訂正コード付加やインターリーブ、サブコード等の付加を行う。
またECCエンコードされたデータは、変復調回路56において例えばRLL(1−7)PP方式の変調が施され、リーダ/ライタ回路55に供給される。
記録時においてこれらのエンコード処理のための基準クロックとなるエンコードクロックは上述したようにウォブル信号から生成したクロックを用いる。
エンコード処理により生成された記録データは、リーダ/ライタ回路55で記録補償処理として、記録層の特性、レーザー光のスポット形状、記録線速度等に対する最適記録パワーの微調整やレーザドライブパルス波形の調整などが行われた後、レーザドライブパルスとしてレーザードライバ63に送られる。
レーザドライバ63では供給されたレーザドライブパルスをピックアップ51内のレーザダイオードに与え、レーザ発光駆動を行う。これによりディスク1に記録データに応じたピットが形成されることになる。
なお、レーザドライバ63は、いわゆるAPC回路(Auto Power Control)を備え、ピックアップ51内に設けられたレーザパワーのモニタ用ディテクタの出力によりレーザ出力パワーをモニターしながらレーザーの出力が温度などによらず一定になるように制御する。記録時及び再生時のレーザー出力の目標値はシステムコントローラ60から与えられ、記録時及び再生時にはそれぞれレーザ出力レベルが、その目標値になるように制御する。
サーボ回路61は、マトリクス回路54からのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、ピックアップ51内の二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ51、マトリクス回路54、サーボ回路61、二軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
またサーボ回路61は、システムコントローラ60からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、ジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
またサーボ回路61は、トラッキングエラー信号の低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ60からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッド機構53を駆動する。スレッド機構53には、図示しないが、ピックアップ51を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライブ信号に応じてスレッドモータを駆動することで、ピックアップ51の所要のスライド移動が行なわれる。
スピンドルサーボ回路62はスピンドルモータ2をCLV回転させる制御を行う。
スピンドルサーボ回路62は、ウォブル信号に対するPLL処理で生成されるクロックを、現在のスピンドルモータ52の回転速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号を生成する。
またデータ再生時においては、リーダ/ライタ回路55内のPLLによって生成される再生クロック(デコード処理の基準となるクロック)が、現在のスピンドルモータ52の回転速度情報となるため、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号を生成することもできる。
そしてスピンドルサーボ回路62は、スピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を出力し、スピンドルモータ62のCLV回転を実行させる。
またスピンドルサーボ回路62は、システムコントローラ60からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
以上のようなサーボ系及び記録再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ60により制御される。
システムコントローラ60は、ホスト装置120からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばホスト装置120から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ60は、まず書き込むべきアドレスにピックアップ51を移動させる。そしてECCエンコーダ/デコーダ57、変復調回路56により、ホスト装置120から転送されてきたデータ(例えばMPEG方式のビデオデータや、オーディオデータ等)について上述したようにエンコード処理を実行させる。そして上記のようにリーダ/ライタ回路55からのレーザドライブパルスがレーザドライバ63に供給されることで、記録が実行される。
また例えばホスト装置120から、ディスク1に記録されている或るデータ(MPEG方式のビデオデータ等)の転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、まず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路61に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとするピックアップ51のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをホスト装置120に転送するために必要な動作制御を行う。即ちディスク1からのデータ読出を行い、リーダ/ライタ回路55、変復調回路56、ECCエンコーダ/デコーダ57におけるデコード/バファリング等を実行させ、要求されたデータを転送する。
なお、これらのデータの記録再生時には、システムコントローラ60は、ウォブル回路58及びアドレスデコーダ59によって検出されるADIPアドレスを用いてアクセスや記録再生動作の制御を行うことができる。
また、ディスク1が装填された際など所定の時点で、システムコントローラ60は、ディスク1のBCAにおいて記録されたユニークIDや(BCAが形成されている場合)、再生専用領域にウォブリンググルーブとして記録されているプリレコーデッド情報(PIC)の読出を実行させる。
その場合、まずBCA、プリレコーデッドデータゾーンPRを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路61に指令を出し、ディスク最内周側へのピックアップ51のアクセス動作を実行させる。
その後、ピックアップ51による再生トレースを実行させ、反射光情報としてのプッシュプル信号を得、ウォブル回路58、リーダ/ライタ回路55、ECCエンコーダ/デコーダ57によるデコード処理を実行させ、BCA情報やプリレコーデッド情報としての再生データを得る。
システムコントローラ60はこのようにして読み出されたBCA情報やプリレコーデッド情報に基づいて、レーザパワー設定やコピープロテクト処理等を行う。
図17ではシステムコントローラ60内にキャッシュメモリ60aを示している。このキャッシュメモリ60aは、例えばディスク1のTDMAから読み出したTDDS/TDFL/SRRI等の保持や、その更新に利用される。
システムコントローラ60は、例えばファイナライズされていないディスク1が装填された際には、各部を制御してTDMAに記録されたTDDS/TDFL/SRRIの読出を実行させ、読み出された情報をキャッシュメモリ60aに保持する。
その後、データ書込/書換や欠陥による交替処理が行われた際には、キャッシュメモリ60a内でSRRIやTDFLなどを更新していく。
例えばデータの書込や、データ書換等で交替処理が行われ、SRRI又はTDFLの更新を行う際に、その都度ディスク1のTDMA(又はATDMA)において、TDMSアップデートユニットを追加記録しても良いのであるが、そのようにすると、ディスク1のTDMAの消費が早まってしまう。
そこで、例えばデータ追記が行われてSRRIとしてのLRA(Last Recorded Address)が更新される場合などは、或る程度の回数はキャッシュメモリ60a内でSRRIを更新しておき、ある時点でキャッシュメモリ内で更新されてきたSRRIをTDMSアップデートユニットによりディスク1に記録するような手法を採る。
また例えばディスク1がディスクドライブ装置からイジェクト(排出)されるまでの間は、キャッシュメモリ60a内でTDFL/SRRIの更新を行っておき、イジェクト時などにおいて、キャッシュメモリ60a内の最終的な(最新の)TDFL/SRRIを、ディスク1のTDMAに書き込むようにするなどの手法も考えられる。
ホスト装置120は、例えばパーソナルコンピュータ等とされる場合、CPU101,インターフェース102,HDD103、ROM/RAM104、ユーザインターフェース105を有する構成とされる。
インターフェース102はディスクドライブ装置10との間のコマンドや記録再生データの通信を行う。
HDD(ハードディスクドライブ)103は、AVデータやアプリケーションプログラム等の格納に使用される。
ROM/RAM104は、CPU101で起動されるプログラムの格納やCPU101のワーク領域として用いられる。
ユーザインターフェース105は、例えばモニタディスプレイ等の映像/文字などの表示部、スピーカ等の音声出力部、キーボードやスイッチ等の操作入力部など、ユーザーに対する入出力を行う部位又は装置を示している。
このようなホスト装置120は、CPU101で起動されるアプリケーションプログラムに従って、ディスクドライブ装置10をAVデータのストレージ機器として利用する装置となる。
なお、このホスト装置120としては、実際の形態として、パーソナルコンピュータではなく、例えばビデオカメラ、オーディオシステム、AV編集装置、その他の各種機器が想定される。
5.従来のディスク認識処理。

ここで、先に説明したようにして、TDMA0内には、TDMA1アクセスインジケータ、TDMA2アクセスインジケータが設けられ、これらTDMAアクセスインジケータは、その書き込み有無によってどのTDMAに最新TDMSがあるかを示す。
また、TDMAアクセスインジケータ内には、これと対応付けられたTDMA内に初回にTDMSの記録が行われる際に、そのTDMS内のTDDSの情報が書き込まれるものとなっている。そして、このようなアクセスインジケータ内のTDDSの情報から、TDMAのサイズ情報を取得することができ、このサイズ情報から可変側のアドレス(先頭または終了アドレス)を計算して求まる範囲内にて最終記録済みアドレスを探索することで、該当するTDMA内の最終的記録済みアドレスにある最新のTDDSの情報を取得することができる。
このようにして、アクセスインジケータの確認から最終的に最新TDDSを取得してディスクに関する情報認識を行うためのディスク認識処理について、従来においては、次の図18に示されるような手法を採っていた。
なお、この図18においては、既にTDMA0の先頭3クラスタ(つまりアクセスインジケータ領域)についての読み出しが行われて、この領域についての読み出しデータがキャッシュされている状態にあるとする。
図18において、先ず、ステップS1−1では、DMAアクセスインジケータの記録状態を確認する。そして、続くステップS1−2で、DMAアクセスインジケータが書き込み済みか否かを判別する。DMAアクセスインジケータが書き込み済みである場合、ファイナライズ済みであること及びDMA内に最新のDMSがあることが判明する。
ステップS1−2において、DMAアクセスインジケータが書き込み済みであるとされた場合は、ステップS1−3に進んでDMAから最新のDDSを取得する処理を行う。これによりこの図に示すディスク認識処理は完了し、次処理に移行するようにされる。
また、上記ステップS1−2において、DMAアクセスインジケータが書き込み済みでないとされた場合は、ステップS1−4においてN=2と設定した後、続くステップS1−5でTDMA[N]アクセスインジケータの記録状態を確認した上で、ステップS1−6にてTDMA[N]アクセスインジケータが書き込み済みであるか否かを判別する。例えばN=2の場合はTDMA2アクセスインジケータが書き込み済みであるか否かを判別するようにされる。また、このステップS1−6において否定結果が得られた場合は、図示するようにしてステップS1−7においてN=N−1とした後、続くステップS1−8でN=0でないとされた場合に再度ステップS1−5→S1−6の判別処理が行われるが、この場合(N=1の場合)はTDMA1アクセスインジケータが書き込み済みであるか否かを判別することになる。
ここで、TDMA2アクセスインジケータ、及びTDMA1アクセスインジケータの双方が未書き込みであった場合、上記ステップS1−7にてN=0とされ、ステップS1−8において肯定結果が得られる。このようにステップS1−8にてN=0であるとされた場合は、ステップS1−9においてTDMA0のTDMS書き込み領域内の記録状態を確認するようにされる。その上で、次のステップS1−10において、TDMA0のTDMS書き込み領域が書き込み済みであるか否かを判別する。
ステップS1−10で書き込み済みでないとされた場合は、ステップS1−11に進みブランクディスクと判定する。この場合、取得すべき情報は無いので、この図に示すディスク認識処理は完了し、次処理に移行するようにされる。
また、ステップS1−10で書き込み済みであるとされた場合は、図示するようにしてステップS1−14に進み、先頭アドレスSと終了アドレスEの間の最終的記録済みアドレスを探索する。なお、確認のために述べておくと、先に述べたようにTDMA0は固定領域であり、その先頭アドレスSと終了アドレスEも固定である。
そして、続くステップS1−15においては、最終記録済みアドレスのTDDSを取得する。つまり、これまでの説明からも理解されるように、最新のTDMSが記録されるTDMA内においては、その最終記録済みアドレス(最終セクタ)に最新のTDDSが書き込まれていることになるので、そのTDDSを取得するものである。
さらに、続くステップS1−16では、TDDSのポインタが示すTDFL、SRRIの読み出しを行う。すなわち、先の図8にて説明したTDDS内のTDFLのポインタ(バイト位置1020〜1151)とSRRIのポインタ(バイト位置1184〜1187)とに基づき、TDFL、SRRIのそれぞれを読み出して取得する。
このステップS1−16が実行された場合、この図に示すディスク認識処理は完了し次処理に移行するようにされる。
また、先のステップS1−6において、TDMA[N]アクセスインジケータが書き込み済みであるとされた場合は、TDMA[N]から最新情報を取得するためにステップS1−12以下の処理を行うようにされる。
先ず、ステップS1−12では、TDMA[N]アクセスインジケータ内のTDDSを取得する。そして、続くステップS1−13では、取得したTDDS内のTDMA[N]のサイズ情報から、TDMA[N]の終了アドレスE、または先頭アドレスSを計算する。つまり、TDMA1の場合は先頭アドレスSは固定であるので、この固定による先頭アドレスSとTDDS内のTDMA1のサイズ情報とに基づき終了アドレスEを計算する。またTDMA2の場合は終了アドレスEが固定とされるため、この固定による終了アドレスEとTDDS内のTDMA2のサイズ情報とに基づき先頭アドレスSを計算することになる。
このようにして領域サイズが可変であるTDMA1、TDMA2が最新のTDMSの記録されるTDMAであるとされた場合には、アクセスインジケータ内のTDDSに格納されるTDMAサイズの情報に基づきその先頭アドレスまたは終了アドレスを求める処理が行われる。このようにして先頭アドレスS、終了アドレスEが求まった後の最新TDFL、SRRI取得処理は、先に説明したステップS1−14〜ステップS1−16の処理を実行する。
6.本実施の形態のディスク認識処理。

これまでの説明からも理解されるように、TDMAアクセスインジケータは、ディスク認識を正しく行う上で重要な情報とされている。
しかしながら、先にも述べたように、現状におけるBD−Rの仕様では、記録時にTDMAアクセスインジケータの書き込みに失敗した場合の処理に関しての規定はされていない。そのため、ドライブ装置によっては、TDMAアクセスインジケータの書き込みに失敗してもこれが放置されてしまう場合もあると考えられる。
ここで、具体的に記録側において、TDMAアクセスインジケータの記録は、新たなTDMAへのTDMSの記録後に行う場合と、TDMSの記録前に行う場合の2通りが想定される。
先ずは、図19を参照して、TDMSの記録後にTDMAアクセスインジケータの記録を行う場合についてみていく。
先ず、この図19の場合には、ステップS2−1でTDMSの更新開始(ステップS2−1)となると、TDMA[N]の空き領域をチェック(S2−2)して空き領域にTDMSを記録可能か否かを判別(S2−3)する。なおこの場合、TDMA[N]は、その時点で最新のTDDS(TDMS)の記録されるTDMAを指す。ステップS2−3で記録可能であるとされた場合には、TDMA[N]にTDMSを記録する(S2−4)。
また記録可能でないとされた場合は、先ずはTDMA[N]が最終TDMAであるか否か(つまりSLの場合はTDMA2であるか否か)を判別(S2−5)し、最終TDMAである場合にはTDDSの更新は行わない。また、最終TDMAではないとされた場合には、TDMA[N]の領域をパディング(S2−6)する。
そして、図19の場合には、このようにTDMA[N]の空き領域をパディングした後に、先ずはTDMA[N+1]の先頭にTDMSを記録する(S2−7)。その上で、TDMA[N+1]アクセスインジケータに情報書込を行う(S2−8)。すなわち、ステップS2−7で追記したTDMS内のTDDSのコピー32個分でTDMA[N+1]アクセスインジケータ内を埋め尽くす。
また、図20は、TDMSの記録前にインジケータの記録を行う場合を示している。
この場合も、その時点で最新のTDMA[N]の空き容量をチェックしてからTDMA[N]の空き領域をパディングするまでの一例の処理(ステップS3−1〜S3−6)は、図19のステップS2−1〜2−6と同様となる。
図20の場合は、TDMA[N]の空き領域をパディングした後、先ずはTDMA[N+1]アクセスインジケータに情報書込を行う(S3−7)。すなわち、この時点でドライブ装置側は、次に記録すべきTDMSの内容が分かっているので、このTDMS内のTDDSをTDMA[N+1]アクセスインジケータ内に書き込むようにされる。
その後、TDMA[N+1]の先頭にTDMSを記録する。
ここで、図19に示すようにインジケータを後書きする場合、仮にTDMA[N+1]アクセスインジケータの書き込み失敗時に書き込み処理を中断したとしても、既にTDMA[N+1]に対してはTDMSが記録されてしまっているので、インジケータと実際の最新TDMAとの対応を正しく表すことができなくなってしまう。具体的にその場合のディスクは、最新TDMSがTDMA[N+1]にあるにも関わらず、インジケータによっては最新のTDMSが1つ前のTDMA[N]にあることが示されてしまうものとなる。
また、インジケータを前書きする場合、現状の規定によると、図20に示されるようにTDMA[N+1]アクセスインジケータの書き込みに失敗してもTDMA[N+1]に対するTDMSの書き込み処理が実行されてしまう可能性があり、この場合も最新TDMSがTDMA[N+1]にあるにも関わらず、インジケータによっては最新のTDMSが1つ前のTDMA[N]にあることが示されてしまう
このようにして記録側でのインジケータ書き込み失敗に伴い、最新のTDMAが誤って示されてしまった場合、以下のような問題が起こり得る。
先ず、上述のようにして最新のTDMAがTDMA[N+1]であるところがTDMA[N]であるとされた場合、ドライブ装置は当該TDMA[N]の最終記録済みアドレスを探索し、そこにあるTDDSを取得するように動作するが、この場合、TDMA[N]の最終記録済みアドレスの部分はパディングによる0データで埋められている可能性が非常に高い。このようにTDMA[N]がパディングされている場合、ドライブ装置としてはディスク認識のための情報を取得することができず、従ってこの場合はディスク認識自体を行うことができなくなってしまう。
また、仮にTDMA[N]がパディングされず、TDMA[N]の最終記録済みアドレス=TDMA[N]の終了アドレスとなっていた場合であっても、ドライブ装置は当該最終記録済みアドレスにある誤ったTDDSを取得してしまうものとなり、正しいディスク認識を行うことができないことになる。
そこで、本実施の形態では、記録側でTDMAアクセスインジケータの記録に失敗したディスクについても、ディスクに関する情報認識を正しく行うことができるように、TDMAアクセスインジケータの記録状態に基づき特定されるTDMAの、次のTDMAの記録状態も確認するということを行う。
但しこの場合、当然のことながらTDMAアクセスインジケータが正常に書き込まれることも想定すべきなので、先ずはTDMAアクセスインジケータの記録状態に基づき特定されたTDMA(TDMA[N]とする)が、最新のTDMAであるかを確認する。具体的には、TDMA[N]についてその最終記録済みアドレスを探索し、この最終記録済みアドレスが当該TDMA[N]の終了アドレスと一致するか否かを判別する。すなわち、このようにすることでTDMA[N]に空き領域があるか否かを判別する。
両アドレスが一致しない、つまり空き領域が有るとされた場合には、TDMA[N]が最新であることがわかる。すなわちこの場合は、TDMAアクセスインジケータの記録状態に基づき最新のTDMAが正しく認識されたということになるので、従来通りTDMA[N]の最終記録済みアドレスからTDDSを取得し、そのポインタに基づきTDFL、SRRIの読み出しを行う。すなわち、この取得したTDDSに基づきディスク認識を行う。
問題となるのは、TDMA[N]において最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致し、当該TDMA[N]に空き領域が無いとされた場合である。つまりこの場合は、TDMA[N]の終了アドレスまででちょうど更新が終わっているか、或いはインジケータが誤っていて実際には次のTDMA[N+1]が最新とされるかの2通りが想定されるからである。
そこで、このように特定されたTDMA[N]の最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致する場合において、次のTDMA[N+1]の記録状態を確認するということを行う。
この結果、当該TDMA[N+1]に書き込みが無ければ、最新TDMAはTDMA[N]であるということになり、その場合はTDMA[N]の最終記録済みアドレスからTDDSを取得してディスク認識を行う。
一方で、TDMA[N+1]に何らかの書き込みがあるとされた場合は、以下の2通りが考えられる。すなわち、当該TDMA[N+1]が最新TDMAであるか、或いはさらに次のTDMA[N+2]以降が最新TDMAであるかの何れかである。
このことを考慮して本実施の形態では、TDMA[N+1]が書き込み済みであるとされた場合には、以下の処理を行う。
先ずは、当該TDMA[N+1]の最終記録済みアドレスを探索し、この最終記録済みアドレスがTDMA[N+1]の終了アドレスと一致するか否かを判別する。そして、最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致しない場合には、最新TDMSはTDMA[N+1]にあるとして、上記最終記録済みアドレスにあるTDDSを取得してディスク認識を行う。
一方、最終記録済みアドレスが終了アドレスと一致するとされた場合は、当該TDMA[N+1]が最終TDMAであるか否かを判別する。この判別の結果、TDMA[N+1]が最終TDMAであるとされた場合は、TDMA[N+1]の終了アドレスまでで更新データがちょうど収まった場合となるので、TDMA[N+1]から最新のTDMSを取得すべく、最終記録済みアドレスにあるTDDSを取得する。
また、上記判別によりTDMA[N+1]が最終TDMAでないとされた場合は、最新TDMSはTDMA[N+2]以降のTDMAに存在することになるので、さらに次の上記TDMA[N+2]について、そこに何らかのデータ書き込みが為されているか確認を行う。
このように新たなTDMAについてその書き込み有無を確認し、その結果に基づき行われるべき処理としては、上記によるTDMA[N+1]についての一連の処理と同様となる。
これにより、この場合も次のTDMAに書き込みが無かった場合には、その前のTDMA(この場合はTDMA[N+1])からの最新TDDSの取得が行われる。また、この新たなTDMAにおいて書き込みが有ったとされた場合には、同様に最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致するか否か、次のTDMAが存在するか否か、が判別され、最終記録済みアドレスと終了アドレスが一致しないとされた場合にはその前のTDMAからの最新TDDSの取得が行われる。また、最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致するが次のTDMAが存在しないとされた場合としても、その前のTDMAからの最新TDDSの取得が行われる。
また、最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致し且つ次のTDMAが存在する場合には、さらに次のTDMAについて書き込み有無が確認される。
本実施の形態では、このような処理を繰り返し行う。すなわち、最新TDDSが有るとされる条件(最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致しない、または最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致するが次のTDMAが存在しない、または最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致し且つ次のTDMAが存在するが、次のTDMAに書き込みが無い)の何れかが満たされるまで、そのTDMAからのTDDSの取得は行わないようにしている。このことにより、書き込みの失敗したTDMAアクセスインジケータの記録状態に基づき最新のTDMAが誤って認識されてしまった場合にも、最新のTDDSの存在するTDMAから正しくTDDSを取得することができる。すなわちこれによって、TDMAアクセスインジケータの記録に失敗したディスク1についても、ディスクに関する情報認識を正しく行うことができるようになる。
図21は、上記により説明した本実施の形態としてのディスク認識処理を実現するために行われるべき処理動作を示したフローチャートである。
なお、本実施の形態のディスクドライブ装置の構成は先の図17において説明したものと同様であり、この図21に示す処理動作は、図17に示されるシステムコントローラ60が例えばディスク1が装填されたことなどに応じて開始するものである。
また、この図においても、既にTDMA0の先頭3クラスタ(アクセスインジケータ領域)についての読み出しが行われて、この領域についての読み出しデータが例えばシステムコントローラ60内のキャッシュメモリ60a内にキャッシュされている状態にあるとする。
図21において、図中破線により囲ったステップS101〜S114までの処理動作は、先の図18において説明した従来のディスク認識処理におけるステップS1−1〜S1−14までの処理と同様となる。
先ずステップS101においては、上記のようにして例えばキャッシュメモリ60a内に格納されたデータに基づきDMAアクセスインジケータの記録状態を確認する。そして、続くステップS102では、DMAアクセスインジケータが書き込み済みか否かを判別する。
ステップS102において、DMAアクセスインジケータが書き込み済みであるとして肯定結果が得られた場合は、ステップS103に進んでDMAから最新のDDSを取得する処理を行う。これにより、この図に示すディスク認識処理は完了し、次処理に移行するようにされる。
また、上記ステップS102において、DMAアクセスインジケータが書き込み済みでないとされた場合は、ステップS104に進んでN=2と設定した後、続くステップS105でTDMA[N]アクセスインジケータの記録状態を確認する。そして、次のステップS106において、TDMA[N]アクセスインジケータが書き込み済みであるか否かを判別する。
ステップS106において、TDMA[N]アクセスインジケータが書き込み済みでないとして否定結果が得られた場合は、ステップS107においてN=N−1とした後、続くステップS108でN=0であるか否かを判別する。そしてステップS108においてN=0ではないとして否定結果が得られた場合は、先のステップS105に戻るようにされる。これにより、N=1となるまで、TDMAアクセスインジケータに書き込みがない場合はその1つ前のTDMAについてのアクセスインジケータの書き込み有無の判別を行う、という処理が繰り返される。
上記ステップS108において、N=0であるとして肯定結果が得られた場合は、ステップS109に進んでTDMA0のTDMS書き込み領域内の記録状態を確認するようにされる。すなわち、TDMA0のTDMS書き込み領域内を対象とした読み出しを実行させ、その結果得られる読み出しデータから記録状態の確認を行う。その上で、次のステップS110において、TDMA0のTDMS書き込み領域が書き込み済みであるか否かを判別する。
ステップS110において、TDMA0のTDMS書き込み領域内が書き込み済みでないとして否定結果が得られた場合は、ステップS111に進んでブランクディスクと判定する。先にも述べたが、この場合は取得すべき情報は無いので、この図に示すディスク認識処理は完了する。
ここで、上記ステップS105〜S108のループ処理により最終的にN=0となった場合、すなわち全TDMAアクセスインジケータが未書き込みであったとき、その場合のTDMAアクセスインジケータの記録状態は、ブランクディスクである場合を除き、TDMA0が最新TDMAであることを指し示すものとなる。つまり、TDMAアクセスインジケータとしては最新のTDMAを指し示すものであることを考慮すれば、この場合のTDMAアクセスインジケータの記録状態(アクセスインジケータ領域の記録状態)は、何れのTDMAが最新のTDMAであるかという観点からすれば、TDMA0が最新のTDMAであることを指し示していることになる。
また、先のステップS106において、TDMA[N]アクセスインジケータが書き込み済みであるとされたとき、その場合のアクセスインジケータ領域の記録状態は、TDMA[N]が最新TDMAであることを指し示していることになる。
上記ステップS106において、TDMA[N]アクセスインジケータが書き込み済みであるとして肯定結果が得られた場合は、ステップS112に進み、先ずはTDMA[N]アクセスインジケータ内のTDDSを取得する。そして、続くステップS113では、取得したTDDS内のTDMA[N]のサイズ情報から、TDMA[N]の終了アドレスE、または先頭アドレスSを計算する。つまり、先に説明したようにTDMA[N]が終了アドレスEが固定のTDMA(TDMA1)である場合は、固定による先頭アドレスSと上記サイズ情報とに基づき終了アドレスEを計算する。また先頭アドレスEが可変のTDMAの場合は、固定による終了アドレスEと上記サイズ情報とに基づき先頭アドレスSを計算する。
さらに続くステップS114では、先頭アドレスSと終了アドレスEの間の最終的記録済みアドレスを探索する。つまり、例えばこれら先頭アドレスS〜終了アドレスEの区間を対象とした読み出しを実行させ、その読み出し結果からデータが未記録となる部分を探索する。
また、上記ステップS110において、TDMA0のTDMS書き込み領域が書き込み済みであるとされた場合には、上記ステップS114に処理を進めて、同様に先頭アドレスSと終了アドレスEの間の最終的記録済みアドレスを探索するようにされる。なお、先にも述べたようにTDMA0の先頭アドレスSと終了アドレスEは固定であり、これらの固定値を用いて最終記録済みアドレスの探索を行うことができる。
本実施の形態では、このようにステップS114においてTDMAアクセスインジケータの記録状態に基づき特定された最新とされるTDMA内の最終記録済みアドレスを探索した以降の処理が、従来とは異なるものとなる。
先ずは、上記ステップS114に続くステップS115の処理により、最終記録済みアドレスがTDMA[N]の終了アドレスと一致するか否かを判別する。
このステップS114において、最終記録済みアドレスが終了アドレスと一致しないとして否定結果が得られた場合は、図示するようにしてステップS124に進み、TDMA[N]の最終記録済みアドレスにあるTDDSを取得する。さらに次のステップS125においてTDDSのポインタが示すTDFL、SRRIを読み出す。
これにより、最終記録済みアドレスが終了アドレスと一致せず、TDMA[N]に空き領域があるとされた場合は、TDMA[N]からTDDSが取得され、当該TDDSに基づくディスク認識が行われることになる。
上記ステップS125の処理を実行するとこの図に示す処理動作は完了となる。
また、上記ステップS115において、最終記録済みアドレスが終了アドレスと一致するとして肯定結果が得られた場合は、ステップS116に進み、先ずはTDMA[N]が最終TDMAであるか否かを判別する。具体的に、この場合はディスク1がSLであることを前提として、N=2であるか否かを判別するようにされる。
TDMA[N]が最終TDMAである(N=2である)場合、次のTDMAが存在しないということになる。従って、ステップS116において、TDMA[N]が最終TDMAであるとして肯定結果が得られた場合は、先のステップS124以降の処理に移行するようにされる。つまり、これにより、TDMA[N]において最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致するが次のTDMAが存在しない場合には、TDMA[N]からのTDDSの取得及び取得したTDDSに基づくディスク認識が行われることになる。
一方、上記ステップS116においてTDMA[N]が最終TDMAではないとして否定結果が得られた場合は、ステップS117に進み、TDDSを取得済みか否かを判別する。つまり、以下で説明する例えばステップS120の処理を実行するにあたってはTDDSの情報が取得されている必要があるが、先のステップS110にて肯定結果が得られてTDMA0が最新とされて当該ステップS117に至った場合は、TDDSが取得されていない状態にあることになる。このため当該ステップS117にてTDDSを取得済みかを判別し、取得済みでないとされた場合はステップS118にてTDDSを取得した後にステップS119に進み、既に取得済みである場合にはそのままステップS119に処理を進める。
なお、ステップS118におけるTDDS取得処理としては、例えばTDMA0内の所要区間を読み出してデコードし、その結果からTDDSを探索して取得すればよい。
ステップS119においては、TDMA[N+1]の先頭アドレスが固定であるか否かを判別する。このステップS119において、TDMA[N+1]の先頭アドレスが固定であるとして肯定結果が得られた場合はステップS121に進む。また固定ではないとして否定結果が得られた場合はステップS120に進んで、既に取得済みのTDDS内の情報(TDMAのサイズ情報)に基づきTDMA[N+1]の先頭アドレスを計算した後、上記ステップS121に処理を進める。
ステップS121においては、TDMA[N+1]の先頭アドレスの記録状態を確認する。そして、続くステップS122において、TDMA[N+1]が書き込み済みであるか否かを判別する。つまり、TDMAにおいては先頭から順にTDMSを記録するようにされるので、このように先頭アドレスの記録状態のみを確認することで、そのTDMAの書き込み有無を判別することができる。
ステップS122において、TDMA[N+1]が書き込み済みではないとして否定結果が得られた場合は、先のステップS124以降の処理を実行するようにされる。これにより、TDMA[N]について最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致するとされた以降、次のTDMAが存在するが当該次のTDMAに書き込みが無い場合には、TDMA[N]からのTDDSの取得及び取得したTDDSに基づくディスク認識が行われることになる。
また、上記ステップS122において、TDMA[N+1]が書き込み済みであるとして肯定結果が得られた場合は、ステップS123に進んでN=N+1とした上で、先のステップS113に戻るようにされる。
これにより、上述した条件、すなわち最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致しない、または最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致するが次のTDMAが存在しない、または最終記録済みアドレスと終了アドレスとが一致し且つ次のTDMAが存在するが、次のTDMAに書き込みが無い、という条件が満たされるまで、次以降のTDMAについてステップS113〜S123までの処理が繰り返される。換言すれば、上述した条件が満たされた場合にのみ、そのTDMAからのTDDSの取得が行われて、ディスク認識が行われるものとなる。
なお、これまでの説明では、ディスク1が1層ディスク(SL)である場合を例に説明を行ってきたが、本発明としては2層以上のディスクに対しても好適に適用することができる。
ここで、次の図22は、2層ディスク(DL:Dual Layer)の場合のディスクのエリア構造を示している。
図示するようにしてDLの場合、第1層のエリア構造は、リードアウトエリアが形成されない点を除いてはSLの場合のエリア構造とほぼ同様となる。但しこの場合、データゾーンは第2層のデータゾーンと区別するために「Data Zone 0」とされる。さらにデータゾーン内のインナースペアーエリア(ISA)、アウタースペアーエリア(OSA)としても、第2層におけるものと区別するためにそれぞれ「ISA0」、「OSA0」とされる。
また、この場合は第1層と第2層とで記録方向が異なるので、データゾーンより外周部分は層間折り返し部分となる。図示するようにしてこの折り返し部分はアウターゾーン(Outer Zone)と呼ばれる。第1層におけるアウターゾーンは「Outer Zone 0」、第2層におけるアウターゾーンは「Outer Zone 1」である。
第2層におけるデータゾーンは「Data Zone 1」とされる。さらに、第2層におけるアウタースペアーエリアは「OSA1」、インナースペアーエリアは「ISA1」である。そして、第2層のデータゾーンより内周側の領域は、リードアウトエリアとされる。なお、図示するようにして第1層においてリードインエリアが形成される、データエリアより内周側領域は「Inner Zone 0」、第2層においてリードアウトエリアが形成されるデータエリアより内周側領域は「Inner Zone 1」とも呼ばれる。
また、DLの場合のTDMAは、図示するようにしてリードインエリアに固定のTDMA0が、またリードアウトエリアに固定のTDMA1が設けられる。すなわち、固定のTDMAは各層において各1個で計2個である。他のTDMAについては、第1層、第2層の双方においてインナースペアーエリア内に各1個、アウタースペアーエリア内に各1個を設定可能とされる。この場合もこれらデータゾーン内の各TDMAは先頭アドレスまたは終了アドレスの何れか一方のみが固定とされ、サイズが可変である。図示するようにして第1層のインナースペアーエリア(ISA0)内のTDMAはTDMA2、アウタースペアーエリア(OSA0)内のTDMAはTDMA3とされる。また第2層のアウタースペアーエリア(OSA1)内のTDMAはTDMA4、インナースペアーエリア(ISA1)内のTDMAはTDMA5である。
このようにしてDLの場合、TDMAは最大で6個になり得る。
この図22に示されるエリア構造に対応させるべく、DLの場合、TDMA0内のアクセスインジケータは次の図23に示す構造に変更される。
図23において、この場合もアクセスインジケータはTDMA0の先頭領域に設けられることに変わりはないが、先頭1クラスタのDMAアクセスインジケータ以降のTDMAアクセスインジケータとして、この場合は計5つのアクセスインジケータが設けられる。図示するようにしてDMAアクセスインジケータの次の1クラスタ(2クラスタ目)がTDMA5アクセスインジケータとされ、次の3クラスタ目がTDMA4アクセスインジケータ、次の4クラスタ目がTDMA3アクセスインジケータ、その次の5クラスタ目がTDMA2アクセスインジケータ、さらに次の6クラスタ目がTDMA1アクセスインジケータとなる。
なお、この場合も各TDMAアクセスインジケータの扱いはSLの場合と同様とされる。すなわち、TDMA0以降のTDMA[n]に対して初めてTDMSアップデートユニットを書き込む場合に、TDMA[n]アクセスインジケータ内を、追加したTDMS内のTDDSのコピーで埋め尽くすようにされる。
ここで、このようなDLの場合、ディスク認識処理としては、先の図21におけるステップS104の処理において、N=2ではなくN=5と設定することで、TDMA5アクセスインジケータ〜TDMA1アクセスインジケータまでの最大5個の書き込み有無をチェックできるようにされればよい。
また、これと共に、ステップS116にてTDMA[N]が最終TDMAであるか否かを判別するにあたっては、N=5であるか否かを判別すればよい。
ところで、これまでの説明では、規格上許容されるすべてのTDMAが設定されている場合を例示したが、例えばSLの場合、TDMA1、TDMA2については、サイズが0とされる場合もあり得る。つまり、例えばTDMA1がサイズ0とされて、管理情報の更新がTDMA0→TDMA2の順で行われるといったこともあり得る。また、DLの場合、TDMA2〜TDMA5がサイズ0となる場合があり、同様に管理情報の更新はサイズ0のTDMAを飛ばして行われるといったことがあり得る。
このようにTDMAのサイズが0となる場合を想定した場合には、次のTDMAについて書き込み有無を確認するにあたって、先ずは当該次のTDMAのサイズが0であるか否かを確認する。そして、サイズが0でなければ、当該次のTDMA内への書き込み有無を確認する。一方、サイズが0であるとされた場合は、さらに次のTDMAが存在するか否か(つまり上記次のTDMAが最終TDMAか否か)を確認した上で、上記さらに次のTDMAが存在する場合は同様にそのTDMAのサイズが0であるか否かを確認する。このようにサイズ0であるか否かの確認、サイズ0である場合はさらに次のTDMAがサイズ0であるか否かの確認を繰り返す。そして、サイズ0でないとされたTDMAについてのみ、その記録状態の確認を行う。
このようにすることで、実際に設定されているTDMAのみについて正しくその書き込み有無を確認することができる。
また、これまでの説明では、TDMAアクセスインジケータの書き込みに失敗する場合のみを前提として説明を行ってきたが、DMAアクセスインジケータについても書き込みに失敗することが考えられ得る。つまり、このようにDMAアクセスインジケータの書き込みに失敗した場合は、実際はファイナライズ済みディスクで最新TDMS(DMS)がDMA内に書き込まれているにもかかわらず、TDMAに記録される最新でないTDMSに基づく誤ったディスク認識が行われてしまう虞がある。
そこで、このようにDMAアクセスインジケータの書き込みに失敗する場合も考慮するとした場合には、先の図21に示したステップS116でTDMA[N]が最終TDMAであるとされた場合に、直ちにステップS124以降の処理を実行せずに、先ずはDMAの先頭アドレスの記録状態を確認するようにする。そして、この結果DMAの先頭アドレスが書き込み済みでないとされた場合は、ステップS124以降の処理を実行して、最終TDMA内からTDDS取得及びディスク認識を行うものとする。また、DMAの先頭アドレスが書き込み済みであれば、DMA内からDDSを取得してディスク認識を行うものとする。
このようにすることで、DMAアクセスインジケータの書き込みに失敗する可能性がある場合においても、最新TDMS(最新DMS)に基づく正しいディスク認識を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてこれまでに説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えば、これまでの説明では、次のTDMAについての記録状態を確認する例として、当該次のTDMAの先頭アドレスのみの記録状態を確認するものとしたが、先頭アドレス以外の区間も含めるなど、他の手法により次のTDMAの記録状態を確認することもできる。なお、この点については、上述のようにDMAの記録状態を確認する場合においても同様である。
また、これまでの説明では、ライトワンスメディアについて本発明が適用される場合を例示したが、リライタブルメディアであっても本発明は好適に適用できる。
また、これまでの説明では、本発明がディスク状の記録媒体に対応する場合を例示したが、本発明としてはディスク状以外の形状による記録媒体とされる場合にも好適に適用することができ、その場合も実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
すなわち本発明としては、「ユーザデータの記録が可能なユーザデータ記録領域と、
上記ユーザデータ記録領域に対するデータ記録に応じて更新されるべき一時的な管理情報が順次記録される第1の一時管理情報記録領域と、
上記第1の一時管理情報記録領域が上記一時的な管理情報の更新に使い切られた場合に新たに上記一時的な管理情報の記録が順次行われていくことになる一または複数の第2の一時管理情報記録領域に対して、初めて上記一時的な管理情報が記録される場合に、最新の管理情報の記録される一時管理情報記録領域を示すための領域利用状況提示情報の記録が順次行われる領域利用状況提示情報記録領域と、が設けられている記録媒体」とされる場合であれば、これを好適に適用することができる。
また、これまでの説明では、本発明の再生装置がホスト装置と接続される構成とされる場合を例示したが、他の機器に接続されない形態もあり得る。その場合は、操作部や表示部が設けられたり、データ入出力のインタフェース部位の構成が、図17とは異なるものとなる。つまり、ユーザ操作に応じて記録や再生が行われるとともに、各種データの入出力のための端子部が形成されればよい。
また、これまでの説明では本発明の再生装置が記録も可能な記録再生装置とされる場合を例示したが、記録機能を持たない再生専用装置とすることも勿論可能である。
本発明の実施の形態のディスクのエリア構造の説明図である。 実施の形態のディスクの管理/制御情報領域の構造例、及びスペアエリア内に設定可能なTDMAを示した説明図である。 実施の形態のディスクのDMAの説明図である。 実施の形態のディスクのDDSの説明図である。 実施の形態のディスクのTDMA0の構造の説明図である。 実施の形態のTDMSアップデートユニットの説明図である。 実施の形態のTDMSアップデートユニットの追記状態の説明図である。 実施の形態のディスクのTDDSの説明図である。 実施の形態のディスクのTDFLの説明図である。 実施の形態のディスクのDFLエントリの説明図である。 実施の形態のディスクのSRRの説明図である。 実施の形態のディスクのSRRIの説明図である。 実施の形態のディスクのSRRIヘッダの説明図である。 実施の形態のディスクのSRRエントリの説明図である。 次TDMAへの追記処理についての説明図である。 TDMAアクセスインジケータ内のデータ構造を示した図である。 実施の形態のディスクドライブ装置の内部構成を示したブロック図である。 従来のディスク認識処理について説明するための図である。 記録側において、TDMSの記録後にインジケータの記録を行う場合の処理について説明するための図である。 記録側において、TDMSの記録前にインジケータの記録を行う場合の処理について説明するための図である。 実施の形態のディスク認識処理を示したフローチャートである。 2層ディスクの場合のディスクのエリア構造例を示した図である。 2層ディスクの場合のTDMA0の構造例を示した図である。
符号の説明
1 ディスク、10 ディスクドライブ装置、51 ピックアップ、52 スピンドルモータ、53 スレッド機構、54 マトリクス回路、55 リーダ/ライタ回路、56 変復調回路、57 ECCエンコーダ/デコーダ、58 ウォブル回路、59 アドレスデコーダ、60 システムコントローラ、60a キャッシュメモリ、61 サーボ回路、62 スピンドルサーボ回路、63 レーザドライバ、64,102 インターフェース、101 CPU、120 ホスト装置

Claims (4)

  1. ユーザデータの記録が可能なユーザデータ記録領域と、
    上記ユーザデータ記録領域に対するデータ記録に応じて更新されるべき一時的な管理情報が順次記録される第1の一時管理情報記録領域と、
    上記第1の一時管理情報記録領域が上記一時的な管理情報の更新に使い切られた場合に新たに上記一時的な管理情報の記録が順次行われていくことになる一または複数の第2の一時管理情報記録領域に対して、初めて上記一時的な管理情報が記録される場合に、最新の管理情報の記録される一時管理情報記録領域を示すための領域利用状況提示情報の記録が順次行われる領域利用状況提示情報記録領域と、が設けられている記録媒体に対して、少なくとも再生を行う再生装置であって、
    上記記録媒体に対する読み出しを行う読み出し手段と、
    上記読み出し手段によって、少なくとも上記領域利用状況提示情報記録領域を対象とした読み出しを実行させる読み出し制御処理と、
    上記読み出し制御処理に応じて得られた読み出し結果から上記領域利用状況提示情報記録領域の記録状態を確認し、その結果に基づき何れの一時管理情報記録領域に最新の管理情報が記録されているかについて判別を行う最新情報記録領域判別処理と、
    上記最新情報記録領域判別処理の結果特定された一時管理情報記録領域について、その最終記録済みアドレスを探索すると共に、この探索の結果検出された最終記録済みアドレスが当該一時管理情報記録領域の終了アドレスと一致するか否かを判別する第1のアドレス一致判別処理と、
    上記第1のアドレス一致判別処理の結果、上記最終記録済みアドレスが上記終了アドレスと一致するとされたことに応じ、上記最新情報記録領域判別処理の結果特定された一時管理情報記録領域の次に上記一時的な管理情報の記録が行われる一時管理情報記録領域[N+1]について、そのデータ書き込みの有無を確認する第1の書込有無確認処理と、を実行する制御手段と、
    を備えることを特徴とする再生装置。
  2. 上記制御手段は、
    上記第1のアドレス一致判別処理により両アドレスが一致しないとされた場合、または両アドレスが一致するが次に上記一時的な管理情報を書き込むべき一時管理情報記録領域がないとされた場合、または上記第1の書込有無確認処理の結果上記一時管理情報記録領域[N+1]にデータ書き込みが無いとされた場合に、上記最新情報記録領域判別処理の結果特定された一時管理情報記録領域内から上記一時的な管理情報を取得する第1の管理情報取得処理と共に、
    上記第1の書込有無確認処理の結果上記一時管理情報記録領域[N+1]内にデータ書き込みが有るとされた場合に、当該一時管理情報記録領域[N+1]についてその最終記録済みアドレスを探索すると共に、この探索の結果検出された最終記録済みアドレスが当該一時管理情報記録領域[N+1]の終了アドレスと一致するか否かを判別する第2のアドレス一致判別処理と、
    上記第2のアドレス一致判別処理の結果上記最終記録済みアドレスが上記終了アドレスと一致しないとされた場合に、上記一時管理情報記録領域[N+1]内から上記一時的な管理情報を取得する第2の管理情報取得処理と、
    を実行することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 上記制御手段は、
    上記第2のアドレス一致判別処理の結果上記最終記録済みアドレスが上記終了アドレスと一致するとされたことに応じ、上記一時管理情報記録領域[N+1]のさらに次に上記一時的な管理情報の記録が行われる一時管理情報記録領域[N+2]について、そのデータ書き込みの有無を確認する第2の書込有無確認処理をさらに実行すると共に、
    上記第2の管理情報取得処理では、
    上記第2のアドレス一致判別処理の結果両アドレスが一致しないとされた場合と共に、さらに両アドレスが一致するが次に上記一時的な管理情報を書き込むべき一時管理情報記録領域がないとされた場合、または上記第2の書込有無確認処理の結果上記一時管理情報記録領域[N+2]にデータ書き込みが無いとされた場合において、上記一時管理情報記録領域[N+1]内から上記一時的な管理情報を取得する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の再生装置。
  4. ユーザデータの記録が可能なユーザデータ記録領域と、
    上記ユーザデータ記録領域に対するデータ記録に応じて更新されるべき一時的な管理情報が順次記録される第1の一時管理情報記録領域と、
    上記第1の一時管理情報記録領域が上記一時的な管理情報の更新に使い切られた場合に新たに上記一時的な管理情報の記録が順次行われていくことになる一または複数の第2の一時管理情報記録領域に対して、初めて上記一時的な管理情報が記録される場合に、最新の管理情報の記録される一時管理情報記録領域を示すための領域利用状況提示情報の記録が順次行われる領域利用状況提示情報記録領域と、が設けられている記録媒体について、最新の上記一時管理情報を取得するための管理情報取得方法であって、
    少なくとも上記領域利用状況提示情報記録領域を対象とした読み出しを実行する読み出しステップと、
    上記読み出しステップによる読み出し結果から上記領域利用状況提示情報記録領域の記録状態を確認し、その結果に基づき何れの一時管理情報記録領域に最新の管理情報が記録されているかについて判別を行う最新情報記録領域判別ステップと、
    上記最新情報記録領域判別ステップによる判別の結果特定された一時管理情報記録領域について、その最終記録済みアドレスを探索すると共に、この探索の結果検出された最終記録済みアドレスが当該一時管理情報記録領域の終了アドレスと一致するか否かを判別する第1のアドレス一致判別ステップと、
    上記第1のアドレス一致判別ステップによる判別の結果、上記最終記録済みアドレスが上記終了アドレスと一致するとされたことに応じ、上記最新情報記録領域判別ステップによる判別の結果特定された一時管理情報記録領域の次に上記一時的な管理情報の記録が行われる一時管理情報記録領域[N+1]について、そのデータ書き込みの有無を確認する第1の書込有無確認ステップと、
    上記第1のアドレス一致判別ステップによる判別の結果両アドレスが一致しないとされた場合、または両アドレスが一致するが次に上記一時的な管理情報を書き込むべき一時管理情報記録領域がないとされた場合、または上記第1の書込有無確認ステップによる確認の結果上記一時管理情報記録領域[N+1]にデータ書き込みが無いとされた場合に、上記最新情報記録領域判別ステップによる判別の結果特定された一時管理情報記録領域内から上記一時的な管理情報を取得する第1の管理情報取得ステップと、
    上記第1の書込有無確認ステップによる確認の結果上記一時管理情報記録領域[N+1]内にデータ書き込みが有るとされた場合に、当該一時管理情報記録領域[N+1]についてその最終記録済みアドレスを探索すると共に、この探索の結果検出された最終記録済みアドレスが当該一時管理情報記録領域[N+1]の終了アドレスと一致するか否かを判別する第2のアドレス一致判別ステップと、
    上記第2のアドレス一致判別ステップによる判別の結果上記最終記録済みアドレスが上記終了アドレスと一致しないとされた場合に、上記一時管理情報記録領域[N+1]内から上記一時的な管理情報を取得する第2の管理情報取得ステップと、
    を備えることを特徴とする管理情報取得方法。
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