JP4834958B2 - シリカ粒子及びシリカ粒子内添紙 - Google Patents
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Description
第1工程:一次粒子が凝集して二次粒子を形成している軽質炭酸カルシウム粒子とケイ酸アルカリ水溶液とを、混合する工程。
第2工程:第1工程で調製した混合液に鉱酸を添加して、一次粒子が凝集して二次粒子を形成している軽質炭酸カルシウム粒子を取り囲む形でシリカを析出させ、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を生成させる工程。
第3工程:第2工程で生成した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物のスラリーに酸を添加し、該複合物から軽質炭酸カルシウムを溶解し、中空構造を有するシリカ粒子を製造する工程。
(1)吸油量:JIS K5101に従い測定した。
(2)平均粒子径:純水に分散剤ヘキサメタリン酸ソーダを0.2重量%添加した溶液中に、試料スラリーを滴下混合して均一分散し、レーザー法粒度測定機(マルバーン社製マスターサイザー2000型)を使用して平均粒子径を測定した。
(3)抄紙方法:熊谷理機工業(株)製の配向性抄紙機により、抄紙原料としてLBKPスラリーに各填料を添加し、紙中填料率が7固形分重量%、坪量60g/m2となるように抄紙した。次に、プレスにより脱水後、送風乾燥機にて乾燥して、紙サンプルを得た。
(4)紙の嵩高率:上記(3)で得た紙サンプルのカレンダー未処理品と、平滑度100秒になるようにカレンダー処理したものについて紙の厚さを測定し、下記式で紙の嵩高率を算出した。なお、カレンダー処理は、処理温度65℃、2ニップにて行い、その線圧を変えることで平滑度100秒のサンプルを作成した。
紙の嵩高率=(1−紙中填料率7%の紙の密度/填料無添加品の紙の密度)×100
なお、填料無添加の紙の密度は、カレンダー未処理品で0.590g/cm3、平滑度100秒になるようにカレンダー処理した紙の密度は0.747g/cm3であった。
(5)紙の平滑度:上記(3)で得た紙サンプルのカレンダー未処理品と、一定条件のカレンダー処理品(処理温度65℃、2ニップ、線圧80kg/cm)について平滑度を測定し、紙の平滑度の出やすさを比較した。
12Lの反応容器中に、一次粒子が凝集して二次粒子を形成している軽質炭酸カルシウムとして市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、SMI社製;平均粒子径2.1μm)2,142gを水に分散し、ここにSiO2濃度18.0固形分重量%、Na2O濃度6.1固形分重量%の3号ケイ酸ソーダ溶液を3,400g加えた後、水を加え、全量を12Lとし、軽質炭酸カルシウム/SiO2=350/100(固形分重量比)の混合スラリーを調製した。この混合スラリーをラボ用アジテータで十分に攪拌しながら加熱し、85℃とした。次いでこの混合スラリーに10%硫酸溶液をロータリーポンプにより加えるが、硫酸添加口付近が十分攪拌されるように、ホモミキサーの攪拌羽根直下とした。このように添加された硫酸が十分に分散される条件のもと、温度を85℃に保ちながら、硫酸添加後の最終pHは8.0、全硫酸添加時間は240分間となるように、一定速度で硫酸を添加し、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を得た。次に酸溶液による核粒子の溶解工程として、スラリーの温度が常温に戻ったのち、引き続いて塩酸の添加を行った。1N塩酸をロータリーポンプにより加えるが、塩酸添加口付近が十分攪拌されるように、ホモミキサーの攪拌羽根直下とした。このように添加された塩酸が十分に分散される条件のもと、温度一定で、塩酸添加後の最終pHは2.0、全硫酸添加時間は30分間となるように、一定速度で塩酸を添加し、軽質炭酸カルシウムの全量を塩酸によって溶解した。このスラリーを100メッシュ篩にかけ、粗粒分を分離した。その後、No.2の濾紙を用いて吸引濾過し、70℃の水8Lを加えて副生成物である硫酸ナトリウムや塩化カルシウムを取り除いた。この洗浄によって、シリカ粒子ケーキのpHは7.0となった。さらにこれを清水にて約10%に再分散し、中空構造を有するシリカ粒子のスラリーを得た。このシリカ粒子について、平均粒子径、BET比表面積、吸油量、嵩密度を測定した。また、このシリカ粒子を填料として内添した紙を抄紙し、紙の嵩高率、平滑度を測定した。結果を表1に示した。
実施例1の市販ロゼッタ型軽カルの添加量を1,428gとした以外は、実施例1と同様に行った。この量で、軽質炭酸カルシウム/SiO2=233/100(固形分重量比)となる。結果を表1に示した。
実施例1の市販ロゼッタ型軽カルの添加量を748gとした以外は、実施例1と同様に行った。この量で、軽質炭酸カルシウム/SiO2=122/100(固形分重量比)となる。結果を表1に示した。
一次粒子が凝集して二次粒子を形成している軽質炭酸カルシウムとして、特開2000-264629号公報に製法が記載されているアラゴナイト系イガグリ状炭酸カルシウムを用いた。これは苛性化法によって作られる軽質炭酸カルシウムであり、平均長径3.0μm、平均短径0.2μmの一次粒子から構成される、二次粒子径が5.5μmの粒子である。実施例2の市販ロゼッタ型軽カル1,428gの代わりに、このアラゴナイト系イガグリ状炭酸カルシウム1,428gとした以外は実施例2と同様に行った。この量で、軽質炭酸カルシウム/SiO2=233/100(固形分重量比)となる。結果を表1に示した。
反応に使用した軽カルを紡錘状軽カル(奥多摩工業製、TP121;平均粒径1.2μm)とした以外は、実施例2と同様に製造した。この物性を測定評価し、結果を表1に示した。
市販の沈降性シリカであるTixolex17(ローディアジャパン社)を填料として用い、抄紙を行った。Tixolex17の平均粒子径、BET比表面積、吸油量、嵩密度を測定した。また紙の嵩高率、平滑度を測定した。結果を表1に示した。
市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、SMI社製)を填料として用い、抄紙を行った。アルバカー5970の平均粒子径、BET比表面積、吸油量、嵩密度を測定した。また紙の嵩高率、平滑度を測定した。結果を表1に示した。
実施例1の市販ロゼッタ型軽カルの添加量を367gとした以外は、実施例1と同様に行った。この量で、軽質炭酸カルシウム/SiO2=43/100(固形分重量比)となる。結果を表1に示した。
12Lの反応容器中に軽質炭酸カルシウムとして市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウム(商品名:アルバカー5970、SMI社製)844gを水に分散し、ここにSiO2濃度18.0固形分重量%、Na2O濃度6.1固形分重量%の3号ケイ酸ソーダ溶液を3,400g加えた後、水を加え、全量を12Lとし、軽質炭酸カルシウム/SiO2=233/100(固形分重量比)の混合スラリーを調製した。この混合スラリーをラボ用アジテータで十分に攪拌しながら加熱し、85℃とした。次いでこの混合スラリーに10%硫酸溶液をロータリーポンプにより加えるが、硫酸添加口付近が十分攪拌されるように、ホモミキサーの攪拌羽根直下とした。このように添加された硫酸が十分に分散される条件のもと、温度を85℃に保ちながら、硫酸添加後の最終pHは8.0、全硫酸添加時間は240分間となるように、一定速度で硫酸を添加し、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を得た。この複合物を填料として用い、抄紙を行った。軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物の平均粒子径、BET比表面積、吸油量、嵩密度を測定した。また紙の嵩高率、平滑度を測定した。結果を表1に示した。
比較例5の市販ロゼッタ型軽質炭酸カルシウムの添加量を748gとした以外は比較例5と同様に行った。この量で、軽質炭酸カルシウム/SiO2=122/100(固形分重量比)となる。結果を表1に示した。
結果を示した。填料無添加紙に比べると嵩高性は高い水準であるが、実施例1〜4と比べ
ると大きく劣る。比較例3には、実施例1、2で用いた市販ロゼッタ型軽カルを単独で用
いた場合の結果を示した。実施例1〜4の中空構造を有するシリカ粒子に比べ、嵩高効果
及び平滑度は劣っており、また吸油量も極めて小さかった。比較例4には、軽質炭酸カルシ
ウム/SiO2=43/100で、中空化を行った場合の結果を示した。実施例1〜4に比べて、嵩密
度が高くなり、嵩高効果が著しく低下した。また吸油量も実施例1〜4に比較すると低い水準
にとどまった。比較例5、6には軽カル複合シリカを酸処理せず、中空化を行わなかった場合
の結果を示した。比較例4、5のいずれも実施例1〜4の中空構造を有するシリカ粒子に比べ
嵩高効果及び平滑度に劣る。さらに吸油量も極めて低い。
Claims (3)
- 中空構造を有するシリカ粒子の製造方法であって、一次粒子が凝集して二次粒子を形成している軽質炭酸カルシウム粒子とケイ酸アルカリ水溶液を、軽質炭酸カルシウム粒子とケイ酸アルカリとの混合比が、ケイ酸アルカリ中のSiO2100固形分重量に対して軽質炭酸カルシウム粒子が120固形分重量を超え400固形分重量以下で混合した後、該混合液に鉱酸を添加してpH=7〜9まで中和することにより軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を生成させ、該複合物スラリーに酸を添加しpHを4.0以下にすることにより軽質炭酸カルシウムを溶解させて得られる、中空構造を有するシリカ粒子の製造方法。
- 軽質炭酸カルシウムが、一次粒子の平均粒子径が0.01〜10μmであり、かつ二次粒子の平均粒子径が0.1〜20μmである軽質炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1に記載の中空構造を有するシリカ粒子の製造方法。
- 中空構造を有するシリカ粒子の平均粒子径が1〜20μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の中空構造を有するシリカ粒子の製造方法。
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