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JP4825693B2 - コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明は、各種の電子機器に実装されるコイル部品に関する。
従来より、コモンモード成分のノイズ的な信号(コモンモード信号)を除去するため、コイル部品としての種々のコモンモードチョークコイルが用いられている。コモンモードチョークコイルにおいては、ノーマルモード成分の信号(ノーマルモード信号)の減衰をさほど生じさせずにそのまま透過させるという、ノーマルモード特性が良好であることが望まれている。かかるコモンモードチョークコイルのうち、直流用のものは、直流抵抗を小さくして定格電流を確保するために、比較的太い導線を用いている。また、コモンモードチョークコイルでは、一般に、ノーマルモードにおけるインピーダンスが低いほど、ノーマルモード特性が良好である、と言える。
なお、かかるコモンモードチョークコイルには、ドラムコアとリングコアとを用いるタイプがある。このようなタイプのコモンモードチョークコイルとしては、特許文献1に開示されているものがある。
特開2006−210827号公報(要約、図2、図6等参照)
ところで、上述のコモンモードチョークコイルにおいては、一層、ノーマルモード特性が良好であることが求められている。また、コモンモードチョークコイルには、小スペース化の要請もある。ここで、使用される周波数帯域において、インピーダンスが低ければ低いほど、ノーマルモード特性が良好であると言える。しかしながら、特許文献1に開示されているタイプのコモンモードチョークコイルにおいて、更にインピーダンスを低下させることは、非常に困難となっている。
また、直流抵抗を小さくするために、比較的太い導線を用いる場合、導線と端子とを接合する絡げ部分のスペースが大きくなってしまい、コモンモードチョークコイルの省スペース化が困難となる、という不具合がある。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、ノーマルモード特性を良好にすることが可能となると共に、省スペース化も実現可能なコイル部品を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、第1の鍔部および第2の鍔部を備えると共に、これら第1の鍔部と第2の鍔部とを連結する柱脚部を有し、これら第1の鍔部、第2の鍔部および柱脚部で囲まれる巻枠部を有するドラムコアと、第1の導線の巻回によって構成されると共に、巻枠部に配置される第1のコイルと、第2の導線の巻回によって構成されると共に、巻枠部に配置される第2のコイルと、ドラムコアを挿通させる挿通孔を備え、第1の鍔部または第2の鍔部のいずれかと対向する対向面に少なくとも2つの切欠部が設けられていると共に、第1のコイルおよび第2のコイルを囲むように配置されるリングコアと、リングコアのうち、切欠部の両端側に固定されると共に、第1のコイルまたは第2のコイルの端末が接続される端子部材と、を具備し、切欠部からは第1のコイルの端末と第2のコイルの端末がそれぞれ引き出され、第1のコイルの端末は切欠部の一端側に位置する端子部材に電気的に接続されると共に、第2のコイルの端末は切欠部の他端側に位置する端子部材に電気的に接続されるものである。
このように構成する場合、第1のコイルの端末と、第2のコイルの端末とは、同一の切欠部から引き出される。そのため、第1のコイルと、第2のコイルとは、同一の切欠部に巻き始め側の端末が存在する状態となると共に、同一の切欠部に巻き終わり側の端末が存在する状態となる。それにより、第1のコイルと第2のコイルとは、同一の巻数を実現可能となる。加えて、第1のコイルと第2のコイルとは、周方向における巻回の開始位置/終了位置を概ね等しくすることが可能となる。それにより、ノーマル信号が第1のコイルと第2のコイルとに入力される場合、第1のコイルと第2のコイルとの間で磁束を打ち消し合い、インピーダンスが増加するのを抑えることが可能となる。すなわち、従来のコイル部品と比較して、インピーダンスを低下させることが可能となる。
さらに、本発明では、リングコアには、少なくとも4つの周壁部と、当該周壁部よりも窪んでいると共に隣り合う周壁部が交差する部位に設けられる窪み部と、が設けられていて、端子部材には、端末を絡げるための絡げ部が設けられていて、端子部材は、4つの周壁部を結んだ平面視矩形状の内部に収まる状態で窪み部に取り付けられると共に、絡げ部は切欠部から離間する方向に向かって延伸するものである。
このように、端子部材は、窪み部に配置されるが、この端子部材は、4つの周壁部を結んだ平面視矩形状の内部に収まる状態で配置される。そのため、端子部材が外方に突出するのを防ぐことが可能となり、コイル部品の省スペース化を図ることが可能となる。また、端子部材には、絡げ部が設けられているので、第1のコイルまたは第2のコイルの端末を良好に絡げさせることが可能となる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、端子部材には、実装基板に実装するための実装部と、該実装部の先端側から延伸すると共に当該端子部材の位置決めを行うための位置決め部と、が設けられていて、リングコアには、対向面とは反対側の面であると共に実装部が取り付けられる実装面と、該実装面から対向面に向かって窪んでいると共に位置決め部が入り込んで端子部材の位置決めを行う位置決め凹部と、が設けられているものである。
このように、端子部材には、実装部が設けられていることにより、実装基板に対して端子部材を良好に実装可能となる。また、端子部材には、位置決め部が設けられているため、リングコアに対して端子部材の位置決めを良好に行わせる状態で、取付固定させることが可能となる。それにより、リングコアに対する、端子部材の接着強度を向上させることが可能となり、コイル部品の耐衝撃性を向上させることが可能となる。
本発明によると、コイル部品におけるノーマルモード特性を良好にすることが可能となる。また、コイル部品の省スペース化も実現可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係るコイル部品10について、図1から図9に基づいて説明する。図1は、本発明のコイル部品10の構成を示す斜視図である。また、図2は、コイル部品10の構成を示す平面図であり、図3は、コイル部品10の構成を示す底面図である。また、図4は、コイル部品10の構成を示す半断面図である。
なお、以下の実施の形態においては、上下方向とは、図1におけるX方向を指すものとする。そして、このX方向において、上鍔部21から見て下鍔部22が存在する側を下側とし、その逆側を上側とする。
図1に示すように、コイル部品10は、ドラムコア20と、コイル30と、リングコア40と、端子部材50と、を具備している。これらのうち、ドラムコア20は、円盤状の上鍔部21と、同じく円盤状の下鍔部22と、円柱状の柱脚部23とを具備している。これらのうち、上鍔部21は、第1の鍔部に対応し、下鍔部22よりも大径に設けられている。また、下鍔部22は、第2の鍔部に対応する。
なお、本実施の形態では、上鍔部21の直径は、リングコア40のY方向およびZ方向に沿う長さ寸法と略同程度か、若干小さく設けられている(図2等参照)。また、下鍔部22は、リングコア40の挿通孔41に挿通可能に設けられている。そのため、下鍔部22の直径は、挿通孔41の直径よりも僅かに小さくなるように設けられている。また、下鍔部22と挿通孔41との間には、僅かに隙間が存在している(図3等参照)。しかしながら、かかる隙間が存在しない構成を採用しても良い。
また、柱脚部23は、この外周にコイル30が配置される部分である。なお、この柱脚部23の直径は、コイル部品10に設定されるインダクタンス値に応じて設定されるが、その外周にコイル30を設置可能でかつ強度的に問題ない程度に設計される。また、以下の説明においては、上鍔部21、下鍔部22および柱脚部23で囲まれて、コイル30が配置される部分を巻枠部24とする。
このドラムコア20は、その材質を、例えばフェライトとしている。しかしながら、ドラムコア20の材質は、フェライトには限られず、パーマロイ、センダスト等、種々の磁性材料を用いることが可能である。
また、ドラムコア20の外周には、コイル30が配置される。本実施の形態では、コイル30は2つ設けられている。これら2つのコイル30のうち、第1のコイル30Aは、後述する第1の開口部45Aに一端側の端末32A1が位置すると共に、後述する第2の開口部45Bに他端側の端末32A2が位置する。ここで、本実施の形態では、第1のコイル30Aの一端側の端末32A1と、第1のコイル30Aの他端側の端末32A2とは、図7において共に左側に位置する状態となっている。同様に、第2のコイル30Bの一端側の端末32B1は、後述する第1の開口部45Aに位置すると共に、第2のコイル30Bの他端側の端末32B2は、後述する第2の開口部45Bに位置している。また、本実施の形態では、第2のコイル30Bの一端側の端末32B1と、第2のコイル30Bの他端側の端末32B2とは、図7において共に右側に位置する状態となっている。
なお、以下の説明においては、端末32A1,32A2の両方を指す場合、端末32Aと称呼すると共に、端末32B1,32B2の両方を指す場合、端末32Bと称呼する。
ここで、第1のコイル30Aと第2のコイル30Bとを形成する場合、第1のコイル30Aを構成する第1の導線31Aと第2のコイル30Bを構成する第2の導線31Bとが、互いに隣り合う状態(密接する状態)で、同時に同じ向きに巻回する。それにより、第1のコイル30Aと第2のコイル30Bとは、その巻数が略等しくなる。しかしながら、第1の導線31Aと第2の導線31Bとの巻回手法はこれには限られず、第1の導線31Aと第2の導線31Bとの巻回の向きが、互いに逆向きとなるように巻回する等、種々の手法を採用することが可能である。
なお、第1の導線31Aおよび第2の導線31Bは、エナメル線等の絶縁被膜で覆われていて、実装部53に接続される部位において絶縁被膜が剥がされた状態となっている。
また、図5、図6に示すように、リングコア40は、その平面形状の中央部に挿通孔41を有すると共に、この平面形状は、矩形状の四隅を所定形状に切り欠いた(切り落とした)状態に設けられている。なお、以下の説明では、四隅の切り欠き部分(切り落とし部分)を、窪み部42とする。
このリングコア40は、その材質を、例えばドラムコア20と同様に、フェライトとしている。しかしながら、リングコア40の材質は、フェライトには限られず、パーマロイ、センダスト等、種々の磁性材料を用いることが可能である。
このリングコア40には、図1、図6等においてY方向に沿う状態で、一対の凸状周壁部43が設けられている。この凸状周壁部43は、その外壁面43aが略平面状となるように設けられている。また、リングコア40には、図1、図6等においてZ方向に沿うように、一対の凹状周壁部44が設けられている。この凹状周壁部44も、その外壁面44aが略平面状となるように設けられている。
ここで、凸状周壁部43の上面43bは、凹状周壁部44の上面44bよりも高く設けられている。そして、この凸状周壁部43の上面43bには、上鍔部21の下面21a(図4参照)が、接着剤を介して接触する。また、凹状周壁部44の上面44bと、凸状周壁部43の側面43cとで、凹形状の部分が設けられている。なお、この凹形状の部分は、切欠部に対応し、上鍔部21の下面21aが上面43bに接触する場合でも、開口状態に設けられている。そのため、以下の説明においては、この凹形状の部分を、開口部45と称呼するが、図7において端末32A1,32B1が位置する側の開口部45を開口部45A、端末32A2,32B2が位置する側の開口部45を開口部45Bと称呼する。
また、図5に示すように、凸状周壁部43のY方向における長さ寸法L1は、リングコア40のY方向における長さ寸法L0よりも小さく設けられている。ここで、凸状周壁部43のY方向における両端側には、それぞれ端子部材50が配置される。端子部材50の一部分は、凸状周壁部43の端面43dに、面接触する状態で配置される。ここで、端子部材50の一部が端面43dに面接触する状態で配置されても、当該端子部材50は、凹状周壁部44の外壁面44aよりも、Y方向に置いて突出しない状態に設けられている。なお、本実施の形態では、端面43dは、外壁面44aに対して略90度を為している。また、この端面43dは、外壁面43aに対して連続しておらず、当該端面43dと外壁面43aとの間には、平面視の状態で両者に対して略45度の角度を為す斜面43eが設けられている。この斜面43eは、端子部材50に対して面接触せずに、所定の隙間を有する状態に設けられている。なお、この斜面43eを省略する構成を採用しても良い。
また、凸状周壁部43の両端部における上面43bの幅寸法は、Z方向において端子部材50の幅寸法よりも若干大きく設けられている。それにより、凸状周壁部43の両端側に端子部材50を配置しても、当該端子部材50がZ方向において突出しないように設けられている。なお、凸状周壁部43の外壁面43aおよび上面43bのY方向に沿う長さ寸法は、凹状周壁部44の外壁面44aおよび上面44bのZ方向に沿う長さ寸法よりも長く設けられている。
また、凸状周壁部43の下面43f(実装面に対応;図4参照)は、凹状周壁部44の下面44cと面一となるように設けられている。しかしながら、凸状周壁部43の下面43f側には、位置決め凹部46が設けられている。この位置決め凹部46は、Y方向の略中央部に設けられている。かかる位置決め凹部46には、後述する端子部材50の位置決め部54が位置する。なお、位置決め凹部46の深さ寸法は、端子部材50の位置決めが良好に行える程度であれば良い。また、この位置決め凹部46のうち、Y方向の端部側から中央に向かいテーパ面46aが設けられていて、端子部材50の折り曲げ形状に対応させている。
また、端子部材50の側縁は、凹状周壁部44のY方向に沿う側面44d(図5参照)に、係止可能に設けられている。この凹状周壁部44の上面44bからは、第1のコイル30Aまたは第2のコイル30Bの端末32A,32Bが引き出される。そのため、凹状周壁部44の上面44bの高さ寸法は、凸状周壁部43の上面43bの高さ寸法よりも、第1の導線31Aまたは第2の導線31Bの直径分よりも低く設けられている。
なお、リングコア40の周方向においては、上面44b(開口部45)は、90度よりも小さい角度範囲に亘るように設けられている。
また、端子部材50は、図6等に示すように、端面取付部51と、絡げ部52と、実装部53と、位置決め部54とを有している。これらのうち、端面取付部51の一部は、端面43dに面接触する状態で取り付けられる部分である。そのため、端子部材50を取り付けた状態では、端面取付部51は、上下方向に延伸する状態で配置される。なお、端面取付部51の側縁は、凹状周壁部44の側面44dに係止する状態に設けられる。
また、端子部材50には、端面取付部51に面一となる状態で絡げ部52が設けられている。この絡げ部52は、端子部材50をリングコア40に取り付けた状態では、端面取付部51のうち、側面44dと係止する側縁と反対側の側縁からZ方向に沿って延伸するように設けられている。なお、この絡げ部52には、第1のコイル30Aまたは第2のコイル30Bの端末32A,32bが絡げられ、当該絡げの後に半田付け等によって端子部材50と第1のコイル30Aまたは第2のコイル30Bとが電気的に接続される。そのため、絡げ部52の突出長さは、外壁面43aからは突出せず、かつ端末32A,32Bを良好に絡げることが可能な長さ寸法に設けられている。
なお、端子部材50が窪み部42に取り付けられる状態では、当該端子部材50は、外壁面43aと外壁面44aとで構成される、平面視矩形状の範囲の内部に収まる状態となる。
また、端子部材50には、端面取付部51に対して折り曲げられる状態で実装部53が設けられている。この実装部53の上面は、凸状周壁部43の下面43fに対して、例えば接着剤を介して面接触する部分である。また、実装部53の下面は、不図示の実装基板の実装部位に対して例えば半田等を介して接合される。なお、この実装部53は、端面取付部51に対して略90度を為す状態で折り曲げられている。また、図3等に示すように、凸状周壁部43の下面43f側は、挿通孔41の存在により、Y方向の中心に向かうにつれて凸状周壁部43の幅寸法が小さくなるように設けられている。かかる幅寸法に対応させて、実装部53を挿通孔41側に突出させないため、実装部53および位置決め部54の幅寸法は、凸状周壁部43の幅寸法と同程度であるか、またはやや小さくなるように設けられている。
また、図1、図6等に示すように、実装部53のうち端面取付部51から離間する先端側からは、位置決め部54が延伸している。この位置決め部54は、位置決め凹部46に入り込む部分である。そのため、この位置決め部54は、実装部53に対してテーパ面46aと同程度の傾斜角度を為すように設けられている。また、位置決め部54のY方向に沿う長さ寸法は、テーパ面46aよりも短く設けられている。
以上のような構成を有するコイル部品10の特性について、図9等に基づいて説明する。図9は、コイル部品10のインピーダンス−周波数特性を示すものである。この図9において、実線は、本実施の形態におけるコイル部品10の特性を示し、破線は、特許文献1に示すようなコイル部品11の特性を示す。
この図9から明らかなように、本実施の形態におけるコイル部品10では、インピーダンスが従来のコイル部品11よりも低くなっている。このため、ノーマルモード信号がコイル部品10に入力されても、さほど減衰が生じずに、良好に透過させることが可能となっている。これに対して、従来のコイル部品11では、本実施の形態におけるコイル部品10よりもインピーダンスが高いため、ノーマルモード信号が入力される場合、信号の減衰が大きくなってしまう。
このため、本実施の形態におけるコイル部品10の方が、従来のコイル部品11よりも、コモンモードチョークコイルとして良好な特性を奏させることが可能となっている。
なお、本実施の形態におけるコイル部品10の方が、従来のコイル部品11よりも良好な特性を奏する原因として、コイル30A,30Bの間の巻回する位置の差が想定される。具体的には、本実施の形態のコイル部品10では、第1のコイル30Aと第2のコイル30Bとの間の巻回の位置の差が、ほとんどない。すなわち、本実施の形態におけるコイル部品10では、第1のコイル30Aの端末32A1と、第2のコイル30Bの端末32B1とは、共に開口部45Aに位置する(共に開口部45Aから引き出される)状態となっている(図7参照)。また、第1のコイル30Aの端末32A2と、第2のコイル30Bの端末32B2とは、共に開口部45Bに位置する(共に開口部45Bから引き出される)状態となっている。
このため、第1のコイル30Aと第2のコイル30Bとは、同一の巻数を実現可能となる。加えて、第1のコイル30Aと第2のコイル30Bとは、周方向における巻回の開始位置/終了位置を概ね等しくすることが可能となる。それにより、ノーマル信号が第1のコイル30Aと第2のコイル30Bとに入力される場合、第1のコイル30Aと第2のコイル30Bとの間で磁束を打ち消し合い、良好にノーマルモード信号を透過させることが可能となる。また、2つのコイルの間で磁束が打ち消されることにより、ノーマルモード信号に対するインピーダンスを低下させることが可能となっている。
特に、本実施の形態におけるコイル部品10では、10MHz〜100MHz付近の周波数のノーマルモード信号に対して、インピーダンスを大幅に低下させており、ノーマルモード特性が良好となっている。
一方、特許文献1に示すようなコイル部品11(図8参照)においては、リングコア400の四隅に、溝部401が設けられている。このため、コイル部品11においては、周方向における巻回の開始位置/終了位置は、2つのコイルの間で、略90度程度ずれている。このため、ノーマルモード信号が入力される場合、巻回の開始位置/終了位置側の、略90度程度のずれの部分では、第1のコイルと第2のコイルとの間の磁束は完全には打ち消されず、略90度程度の位置のずれの分だけ、インピーダンスが残留している可能性がある。すなわち、2つのコイルは、僅かにずれた状態で配置されている状態となり、そのずれの分は、磁気結合に関与しないため、ノーマルモード信号に対するインピーダンスとして関与している可能性がある。
以上のような構成を有するコイル部品10によると、上述の図9に示されるように、ノーマルモード特性を良好にすることが可能となる。すなわち、コイル部品10においては、ノーマルモード信号に対するインピーダンスを低下させることが可能となる。
加えて、本実施の形態におけるコイル部品10においては、端子部材50は窪み部42に取り付けられるが、この端子部材50は、4つの周壁部43,44を結んだ平面視矩形状の内部に収まる状態で配置される。そのため、端子部材50が外方に突出するのを防ぐことが可能となり、コイル部品10の省スペース化を図ることが可能となる。
また、端子部材50には、絡げ部52が設けられているので、第1のコイル30Aまたは第2のコイル30Bの端末32A,32Bを良好に絡げさせることが可能となる。また、絡げ部52は、開口部45から離間する方向に向かって延伸しているので、第1の導線31Aと第2の導線31Bとが、短絡するのを良好に防止可能となっている。
さらに、端子部材50には、位置決め部54が設けられているため、リングコア40に対して端子部材50の位置決めを良好に行わせる状態で、取付固定させることが可能となる。それにより、リングコア40に対する、端子部材50の接着強度を向上させることが可能となり、コイル部品10の耐衝撃性を向上させることが可能となる。
また、上述のコイル部品10では、リングコア40の四隅を切り欠く(切り落とす)状態で、窪み部42が設けられている。ここで、リングコア40の四隅は、当該リングコア40の中心から最も離間している部位となっている。このため、上記の切り欠きによってコアボリュームを削減しても、磁気特性には影響がない。従って、コイル部品10は、コモンモード特性への悪影響を防止しつつ、省スペース化を実現可能としている。
以上、本発明の一実施の形態に係るコイル部品10について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態においては、2つのコイルを用いる場合について説明している。しかしながら、コイルは、2つには限られず、3つ以上用いる構成を採用しても良い。また、上述の実施の形態においては、第1の鍔部を上鍔部21、第2の鍔部を下鍔部22としているが、第1の鍔部を下鍔部22、第2の鍔部を上鍔部21として構成しても良い。
また、上述の実施の形態では、リングコア40の四隅に窪み部42が存在する構成を採用している。しかしながら、リングコアの省スペース化がさほど重要でない場合、窪み部が存在する構成を採用しなくても良い。
また、上述の実施の形態では、リングコア40として、平面視矩形状のコア部材の四隅を切り欠いた(切り落とした)形状のものを用いている。しかしながら、リングコアはこれには限られず、平面視矩形状以外に、例えば平面視六角形状、八角形状等、種々の多角形状を用いることが可能である。また、リングコアとしては、円形リング状の物を用いても良い。
また、上述の実施の形態では、端子部材50には絡げ部52が設けられている。しかしながら、端子部材50に絡げ部52を設ける構成を採用せずに、例えば半田付け、レーザ溶接等の手段により、端末32A,32Bを端子部材に対して電気的に接合するようにしても良い。また、上述の実施の形態では、端子部材には位置決め部54が設けられている。しかしながら、端子部材として、かかる位置決め部が存在しない構成を採用しても良い。なお、端子部材に位置決め部が存在しない構成を採用する場合、リングコア40において位置決め凹部46が存在しない構成を採用しても良い。
また、上述の実施の形態では、開口部45は、上面44bから所定深さだけ窪んだ凹部形状となっている。しかしながら、開口部はこれには限られず、例えばリングコア40を貫く孔形状、溝形状等、挿通孔41と外方とを打ち抜く種々の形状を採用することが可能である。
さらに、上述の実施の形態においては、ドラムコア20は、上鍔部21と下鍔部22と柱脚部23とは一体的に設けられているが、これらが別体的に設けられる構成を採用しても良い。
本発明のコイル部品は、電気機器の分野において利用することができる。
本発明の一実施の形態に係るコイル部品の構成を示す斜視図である。 図1のコイル部品の構成を示す平面図である。 図1のコイル部品の構成を示す底面図である。 図1のコイル部品のうち、側面形状と断面形状を示す図である。 図1のコイル部品からドラムコアを取り除いた状態を示す平面図である。 図1のコイル部品からドラムコアを取り除いた状態を示す斜視図である。 図1のコイル部品からコイルの端末を引き出した状態を示すと共にドラムコアを取り除いた状態を示す平面図である。 従来の四隅に4つの溝部を備えるコイル部品のイメージを示す平面図である。 図1のコイル部品および図8のコイル部品のノーマルモード特性を示す図である。
符号の説明
10…コイル部品
20…ドラムコア
30,30A,30B…コイル
30A…第1のコイル
30B…第2のコイル
31A…第1の導線
31B…第2の導線
32A1,32A2,32B1,32B2…端末
40…リングコア
41…挿通孔
42…窪み部
43…凸状周壁部
44…凹状周壁部
45…開口部
46…位置決め凹部
50…端子部材
51…端面取付部
52…絡げ部
53…実装部
54…位置決め部

Claims (2)

  1. 第1の鍔部および第2の鍔部を備えると共に、これら第1の鍔部と第2の鍔部とを連結する柱脚部を有し、これら第1の鍔部、第2の鍔部および柱脚部で囲まれる巻枠部を有するドラムコアと、
    第1の導線の巻回によって構成されると共に、上記巻枠部に配置される第1のコイルと、
    第2の導線の巻回によって構成されると共に、上記巻枠部に配置される第2のコイルと、
    上記ドラムコアを挿通させる挿通孔を備え、上記第1の鍔部または上記第2の鍔部のいずれかと対向する対向面に少なくとも2つの切欠部が設けられていると共に、上記第1のコイルおよび上記第2のコイルを囲むように配置されるリングコアと、
    上記リングコアのうち、上記切欠部の両端側に固定されると共に、上記第1のコイルまたは上記第2のコイルの端末が接続される端子部材と、
    を具備し、
    上記切欠部からは上記第1のコイルの端末と上記第2のコイルの端末がそれぞれ引き出され、上記第1のコイルの端末は上記切欠部の一端側に位置する端子部材に電気的に接続されると共に、上記第2のコイルの端末は上記切欠部の他端側に位置する端子部材に電気的に接続され、
    上記リングコアには、少なくとも4つの周壁部と、当該周壁部よりも窪んでいると共に隣り合う上記周壁部が交差する部位に設けられる窪み部と、が設けられていて、
    上記端子部材には、上記端末を絡げるための絡げ部が設けられていて、
    上記端子部材は、上記4つの周壁部を結んだ平面視矩形状の内部に収まる状態で上記窪み部に取り付けられると共に、上記絡げ部は上記切欠部から離間する方向に向かって延伸する、
    ことを特徴とするコイル部品。
  2. 前記端子部材には、実装基板に実装するための実装部と、該実装部の先端側から延伸すると共に当該端子部材の位置決めを行うための位置決め部と、が設けられていて、
    上記リングコアには、前記対向面とは反対側の面であると共に上記実装部が取り付けられる実装面と、該実装面から前記対向面に向かって窪んでいると共に上記位置決め部が入り込んで前記端子部材の位置決めを行う位置決め凹部と、が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
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