[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP4822796B2 - 睡眠計及び睡眠状態判定方法 - Google Patents

睡眠計及び睡眠状態判定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4822796B2
JP4822796B2 JP2005301814A JP2005301814A JP4822796B2 JP 4822796 B2 JP4822796 B2 JP 4822796B2 JP 2005301814 A JP2005301814 A JP 2005301814A JP 2005301814 A JP2005301814 A JP 2005301814A JP 4822796 B2 JP4822796 B2 JP 4822796B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wave
sleep state
sleep
state determination
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005301814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007105383A (ja
Inventor
良博 裏出
勇次郎 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Bioscience Institute
Original Assignee
Osaka Bioscience Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Bioscience Institute filed Critical Osaka Bioscience Institute
Priority to JP2005301814A priority Critical patent/JP4822796B2/ja
Publication of JP2007105383A publication Critical patent/JP2007105383A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4822796B2 publication Critical patent/JP4822796B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

本発明は、生体の睡眠状態を判定する睡眠計及び睡眠状態判定方法に関する。
人が、健康な生活を営むためには、十分な眠りを確保することが重要であることが知られている。眠りの状態は、まず、本人以外による外観観察によって、起きている状態か、寝ている状態か判断される。また、客観的に眠りの状態を調べるために、例えば、体温、心拍、発汗、血圧等の測定結果からも睡眠状態が分析されている。さらに、脳は微弱であるが電気を発していることが知られており、脳に電極を装着することによって、いわゆる脳波を検出することができる。この脳波を検知することで様々な眠りの状態が調べられている(例えば、非特許文献1参照。)。
従来、脳波を検出して眠りの状態を調べるものとしては、例えば、電極を額におき、増幅器、マイクロ制御器等を備えた睡眠プロファイルを求める装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
市川忠彦著、「脳波の旅への誘い」、星和書店 特表2001−503667号公報
上記従来技術による睡眠プロファイルを求める装置では、額に電極をおいているので、ノイズとしての筋電の影響を大きく受けることが考えられる。
また、これまで眠りの状態を臨床的に検査するためには、大がかりな装置が必要であった。また、被験者は通常とは違う病院内のベッドで頭部に数多くの電極を装着して眠りにつかなければならず、慣れない環境下に置かれるため普段と同じように眠ることができない場合があった。このため、簡易に日常的な眠りの状態を検査することは困難であった。
そこで、本発明の目的は、簡易に眠りの状態を観測できる睡眠計及び睡眠状態判定方法を提供することである。
本発明に係る睡眠計は、生体から検出した脳波を周波数分析して、δ波とθ波の各周波数成分を抽出する周波数分析手段と、
前記脳波において前記θ波及び前記δ波の含有量に基づいて、所定の時間ブロックごとに睡眠状態を判定する睡眠状態判定手段と
を備えることを特徴とする。
また、前記睡眠状態判定手段は、前記θ波及び前記δ波の含有量に基づいて、NonREM睡眠状態を判定してもよい。
さらに、前記睡眠状態判定手段は、前記θ波及び前記δ波における前記θ波の含有率に基づいて、睡眠状態を判定してもよい。なお、前記睡眠状態判定手段は、前記θ波及び前記δ波における前記θ波の含有率に基づいて、REM睡眠状態を判定してもよい。
またさらに、前記脳波のアーチファクトを検出するアーチファクト検出手段をさらに備えてもよい。この場合には、前記睡眠状態判定手段は、前記アーチファクト検出手段によるアーチファクト検出結果に基づいて睡眠状態を判定できる。
また、前記生体の筋電を検出する筋電検出部をさらに備えてもよい。この場合には、前記睡眠状態判定手段は、前記筋電検出手段による筋電検出結果に基づいて睡眠状態を判定できる。
さらに、前記生体の身体の動きを検出する体動検出部をさらに備えてもよい。この場合には、前記睡眠状態判定手段は、前記体動検出手段による体動検出結果に基づいて睡眠状態を判定できる。
またさらに、前記生体の頭部に装着した脳波検出端子を介して脳波を検出する脳波検出手段をさらに備えてもよい。なお、前記脳波検出手段は、単一の脳波検出端子を介して脳波を検出してもよい。
また、判定された睡眠状態を時間ブロックごとに表示する表示手段をさらに備えてもよい。
さらに、前記睡眠状態判定手段は、Wake状態と、REM睡眠状態と、NonREM睡眠状態の第1段階及び第2段階とを併せたLight睡眠状態と、NonREM睡眠状態の第3段階及び第4段階とを併せたDeep睡眠状態とを判定してもよい。
またさらに、前記睡眠状態判定手段においてREM睡眠状態と判定された場合に、前記生体を前記REM睡眠状態からWake状態に移行させる覚醒刺激を発生させる覚醒刺激発生手段をさらに備えてもよい。
また、所定時間の眠りにわたって前記θ波及び前記δ波の含有量の総量を積算する積算手段と、
積算された前記θ波及び前記δ波の含有量の総量に基づいて眠りの質を評価する評価手段と
をさらに備えてもよい。
本発明に係る睡眠状態判定方法は、生体から検出した脳波を周波数分析して、δ波及びθ波の各周波数成分を抽出するステップと、
前記θ波及びδ波の含有量に基づいて睡眠状態を所定時間ブロックごとに判定するステップと
を含むことを特徴とする。
また、前記睡眠状態を判定するステップは、
a)前記脳波はアーチファクトを含むか否か判断するステップと、
b)前記θ波及び前記δ波の合波分の含有量を、所定の閾値と比較するステップと、
c)前記θ波及び前記δ波の合波分におけるθ波含有率を、睡眠直前の覚醒状態におけるθ波含有率と比較するステップと
を含んでもよい。
さらに、前記θ波及び前記δ波の合波分の含有量を、所定の閾値と比較するステップでは、前記合波分の含有量を、第1及び第2の閾値と比較してもよい。
またさらに、判定された睡眠状態を前記時間ブロックごとに表示するステップをさらに含んでもよい。
また、前記生体の体動を検出するステップと、
前記生体の筋電を検出するステップと
をさらに含んでもよい。
さらに、前記睡眠状態を判定するステップは、
a)前記生体の体動の観測有無を判断するステップと、
b)前記θ波及び前記δ波の合波分の含有量を、所定の閾値と比較するステップと、
c)前記θ波及び前記δ波の合波分におけるθ波含有率を、所定の閾値と比較するステップと、
d)前記生体の筋電を、所定の閾値と比較するステップと
を含んでもよい。
またさらに、前記睡眠状態判定方法をコンピュータで実行させるように睡眠状態判定プログラムとして実現してもよい。この睡眠状態判定プログラムは、生体から検出した脳波を周波数分析して、δ波及びθ波の各周波数成分を抽出するステップと、
前記θ波及びδ波の含有量に基づいて睡眠状態を所定時間ブロックごとに判定するステップと
を含む睡眠状態判定方法をコンピュータで実行させることを特徴とする。
また、前記睡眠状態判定プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。
本発明に係る睡眠計及び睡眠状態判定方法によれば、在宅のままでも簡易に睡眠状態を判定することができる。
本発明の実施の形態に係る睡眠計及び睡眠状態判定方法について、添付図面を用いて説明する。なお、図面において実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る睡眠計10の構成を示すブロック図である。この睡眠計10は、頭部に装着した脳波検出端子1を介して脳波を検出する脳波検出部2と、検出した脳波を記録する記録部3と、検出した脳波を周波数分析する周波数分析部4と、周波数分析の結果から睡眠状態を判断する睡眠状態判断部5と、脳波のアーチファクトを検出するアーチファクト検出部6と、判断された睡眠状態を表示する表示部7と、外部のネットワーク20に接続された通信インタフェース8とを備える。この睡眠計10では、脳波を周波数分析してθ波とδ波とを抽出し、それぞれの含有量及びθ波とδ波の中でのθ波の含有率に基づいて所定時間ブロックごとに睡眠状態を判定する。この場合、あらかじめ、θ波及びδ波の合波分の含有量、及び、この合波分におけるθ波の含有量と、視察判定で判定した睡眠状態の種類及び段階との関係から算出した判定条件を用いる。この判定条件は、例えば、後述する表1及び表2である。これによって、簡易に睡眠状態を判定できる。
次に、この睡眠計10の各構成部材について説明する。まず、脳波検出端子1は、頭部の任意の箇所に装着できる。この脳波検出端子1は、基準電極以外に、単一の探査電極だけで構成できる。なお、複数の探査電極を設けてもよい。なお、目の周囲は眼球周囲の筋肉からの筋電による影響が多く、また、額周辺部分も筋電による影響が多いので、脳波検出端子1は、これらの箇所を避けて装着することが好ましい。脳波検出部2は、非常に微弱なμV単位の脳波を検出できるものを用いる。記録部3には、通常のHDD、RAM、光ディスク等の記録媒体を用いることができる。周波数分析部4は、例えば、高速フーリエ変換(FFT)による周波数分析を行えるものを用いることができる。なお、脳波は、およそ0.5〜4.0Hzのδ波帯域、4.0〜8.0Hzのθ波帯域、8.0〜13.0Hzのα波帯域、13.0〜40.0Hzのβ波帯域の4帯域にわたるので、周波数分析部4としては、上記各帯域成分を抽出できるものを用いる。睡眠状態判断部5は、あらかじめ脳波の周波数分析結果から得られたθ波及びδ波の合波分の含有量、及び、合波分におけるθ波の含有率と、視察判定結果とを対比して算出した判定条件に基づいて、睡眠状態を判定する。アーチファクト検出部6は、通常のフィルタ機能を有するものを用いることができる。表示部7では、判定結果を視覚的にわかりやすく表示することができる。通信インタフェース8からネットワーク20を介して外部機器に睡眠状態の判定結果を伝達してもよい。また、ネットワーク20は、有線の場合に限られず、無線であってもよい。これによって、在宅の通常の睡眠環境下で得られた睡眠状態の判定結果を、ネットワーク20を介して特定の外部機器に集積することもできる。
ここで判定しようとする睡眠状態について概説する。睡眠状態について研究が進むにつれて、睡眠状態といっても一様ではなく、様々な深さの眠りが存在することが明らかにされている。さらに、睡眠状態には、2つの特徴的な状態であるREM睡眠(レム睡眠)とNonREM睡眠(ノンレム睡眠)があることが見出されている。REM睡眠は、閉じたまぶたの下で眼球が激しく動く急速眼球運動(Rapid Eye Movement:REM)が見られることから名付けられており、睡眠の中で最も浅い眠りの状態であって、脳は起きているときに近く、活発に活動している。その一方、身体は骨格筋の緊張はゆるんでいて、外部からの刺激には反応しにくい状態となっている。また、NonREM睡眠は「レムのない眠り」とも呼ばれる睡眠状態であって、眠りの深さによっておよそ四段階に分かれることが知られている。第1段階は、目が覚めている状態から睡眠状態へと移行する、まどろんでいる状態である。また、第2段階は、本格的な眠りに入った状態である。さらに、第3段階と第4段階とは熟睡状態であり、より深い眠りの状態である。十分な眠りを得るためには、NonREM睡眠の深い段階の睡眠を一定時間確保することが必要とされる。そこで、ここでは、Wake状態(覚醒状態)、REM睡眠状態、及び、NonREM睡眠の第1段階及び第2段階を浅い眠りであるLight睡眠状態とし、NonREM睡眠の第3段階及び第4段階を深い眠りであるDeep睡眠状態として、いずれの睡眠状態であるかを判定する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る睡眠状態判定方法のフローチャートである。
(a)まず、生体から脳波を検出する(S01)。
(b)検出した脳波(EEG)を周波数分析して、δ波及びθ波の各周波数成分を抽出する(S02)。例えば、高速フーリエ変換によって周波数分析して、δ波及びθ波の各成分を抽出すればよい。
(c)θ波及びδ波の含有量に基づいて睡眠状態を所定時間ブロックごとに判定する(S03)。この睡眠状態の判定ステップの詳細は、図3に示した。
(d)判定された睡眠状態を表示する(S04)。例えば、図4の(d)では、各時間ブロックごとにWake状態(覚醒状態)(W)、REM睡眠状態(R)、Light睡眠状態(NonREM睡眠の第1段階及び第2段階)(L)、Deep睡眠状態(NonREM睡眠の第3段階及び第4段階)(D)のいずれであるかの判定結果を示している。
以上によって、所定時間ブロックごとに睡眠状態を判定できる。
図3は、図2のステップS03の睡眠状態判定ステップの詳細を示すフローチャートである。なお、下記表1は、図3の各判断ステップS12、S13、S14、S18における判定条件及び判定結果を示す表である。
(a)所定の時間ブロックごとに判定対象とする(S11)。
(b)脳波(EEG)電位が、睡眠時における通常の脳波電位の範囲(μV単位)を超えるか否か判断する(S12)。睡眠時の脳波電位の範囲を越えている場合には、アーチファクトであると判断され、Wake状態と判定する(S22)。睡眠時の脳波電位の範囲内である場合には、ステップS13に移行する。
(c)θ波+δ波の含有量は第1の閾値(Th1)以上か否か判断する(S13)。合波分の含有量が第1の閾値(Th1)以上の場合には、さらに次のステップS18に移行する。一方、第1の閾値(Th1)未満の場合には、ステップS14に移行する。
(d)θ波+δ波の含有量は第2の閾値(Th2)以上か否か判断する(S18)。合波分の含有量が第2の閾値(Th2)以上の場合には、Deep睡眠状態(NonREM睡眠の第3段階又は第4段階)と判定する(S20)。一方、第2の閾値(Th2)未満の場合には、Light睡眠状態(NonREM睡眠の第1段階又は第2段階)と判定する(S19)。
(e)θ波及びδ波の合波分におけるθ波含有率は、第3の閾値(Th3)以下か判断する(S14)。θ波含有率が閾値Th3以下の場合には、REM睡眠状態と判定する(S16)。一方、閾値Th3を越える場合には、Wake状態と判定する(S15)。
(f)全ての時間ブロックについて判定終了か否か判断する(S17)。全ての時間ブロックについて判定を終えていれば、全体として終了する。一方、残っている時間ブロックがあればその時間ブロックについて判定するために、ステップS12に戻る。
以上によって、睡眠状態を判定できる。
Figure 0004822796
図4は、上記実施の形態1に係る睡眠状態判定法を用いてヒトの睡眠状態を判定した結果を示す図である。各図の横軸は時間である。図4の(a)は、視察判定による結果を示す図である。図4の(b)はθ波及びδ波の合波分の振幅の時間変化を示す図である。図4の(c)は上記合波分におけるθ波の含有量の時間変化を示す図である。図4の(d)は、この睡眠状態判定法による判定結果を示す図である。図4の(a)及び(b)を対比すると、θ波及びδ波の合波分の含有量が所定値より多い部分は、NonREM睡眠状態に対応し、Light睡眠状態及びDeep睡眠状態であることがわかる。そこで、この所定の含有量をNonREM睡眠状態のLight睡眠状態及びDeep睡眠状態を区別できる第1閾値Th1として決定した。さらに、Deep睡眠状態を区別できる所定の含有量を第2閾値Th2として決定した。またさらに、図4の(a)及び(c)を対比すると、合波分におけるθ波の含有率が所定の含有率より高い部分はWake状態に対応し、所定の含有率以下の部分は、REM睡眠状態、NonREM睡眠状態に対応することがわかる。上記条件2に該当しない場合にはNonREM睡眠状態が除かれるので、REM睡眠状態を区別できる含有率を閾値Th3として決定した。上記表1のような判定条件を設定することによって、脳波のθ波及びδ波の合波分の含有量、合波分におけるθ波の含有率に基づいて、視察判定の結果と良好に対応した判定結果を得ることができる。なお、ここでは、図4及び表1に示す例を挙げて説明したが、図4及び表1は本発明における睡眠状態判定法を説明するための一例であって、判定条件の設定は上記例に限定されない。
実施の形態2
図5は、本発明の実施の形態2に係る睡眠計10aの構成を示すブロック図である。この睡眠計10aは、実施の形態1に係る睡眠計と比較すると、生体の表面部に装着した筋電検出端子11を介して筋電を検出する筋電検出部12と、生体の表面部に装着した体動センサ13を介して体動を検出する体動検出部14とを備える点で相違する。REM睡眠は、通常、体動、筋電(EMG)等によって判定するので、これらを検出する部材を備えたことによってREM睡眠の判定をより正確に行うことができる。また、ラット等の微弱な脳波しか発していない動物の場合にも補助的に体動、筋電等の測定結果を用いて睡眠状態を正確に判定できる。
図6は、実施の形態2に係る睡眠状態判定方法のフローチャートである。
(a)まず、生体から脳波を検出する(S31)。
(b)検出した脳波を周波数分析して、δ波及びθ波の各周波数成分を抽出する(S32)。
(c)生体の体動を検出する(S33)。
(d)生体の筋電(EMG)を検出する(S34)。
(e)θ波及びδ波の含有量に基づいて睡眠状態を所定時間ブロックごとに判断する(S35)。この睡眠状態の判定ステップの詳細は、図7に示した。
(f)判断された睡眠状態を表示する(S36)。例えば、図8ではWake状態(W)、REM睡眠(R)、NonREM睡眠(NR)について判定結果を示している。
以上によって、所定時間ブロックごとに睡眠状態を判定できる。
図7は、図6のステップS35の睡眠状態判定ステップの詳細を示すフローチャートである。なお、下記表2は、図7の各判断ステップS42、S43、S44、S45における判定条件及び判定結果を示す表である。
(a)所定の時間ブロックごとに判定対象とする(S41)。
(b)脳波(EEG)電位が、睡眠時における通常の脳波電位の範囲(μV単位)を超えるか否か判断する(S42)。睡眠時の脳波電位の範囲を越えている場合には、アーチファクトであると判断され、Wake状態と判定する(S51)。閾値を越えていない場合には、ステップS43に移行する。
(c)体動検出部で体動を観測したか否か判断する(S43)。体動を検出した場合にはWake状態と判定する(S50)。体動を観測しなかった場合にはステップS44に移行する。
(d)θ波+δ波の含有量は閾値(Th−S)以上か否か判断する(S44)。合波分の含有量が閾値(Th−S)以上の場合には、NonREM睡眠状態と判定する(S49)。一方、閾値(Th−S)未満の場合には次のステップS45に移行する。
(e)θ波及びδ波の合波分におけるθ波含有率が閾値(Th−R1)以上であって、且つ、筋電が閾値(Th−R2)以下であるか否か判断する(S45)。両方の条件を満たす場合には、REM睡眠状態と判定する(S47)。一方、少なくとも一方の条件を満たさない場合には、Wake状態と判定する(S46)。
(f)全ての時間ブロックについて判定終了か否か判断する(S48)。全ての時間ブロックについて判定を終えていれば、全体として終了する。一方、残っている時間ブロックがあればその時間ブロックについて判定するために、ステップS42に戻る。
以上によって、睡眠状態を判定できる。
Figure 0004822796
図8は、上記実施の形態2に係る睡眠状態判定方法を用いてラットの睡眠状態を判定した場合の結果を示す図である。各図の横軸は時間である。図8の(a)は、視察判定による結果を示す図である。図8の(b)はθ波及びδ波の合波分の振幅の時間変化を示す図である。図8の(c)は上記合波分におけるθ波の含有量の時間変化を示す図である。図8の(d)は、筋電(EMG)の積分値の時間変化を示す図である。図8の(e)は、この睡眠状態判定方法による判定結果を示す図である。図8の(a)及び(b)を対比すると、θ波及びδ波の合波分の含有量が所定の含有量より多い部分は、NonREM睡眠状態に対応することがわかる。そこで、NonREM睡眠状態を区別できる所定の含有量を上記表1における閾値Th−Sとして決定した。また、図8の(a)及び(c)を対比すると、合波分におけるθ波の含有率が所定の含有率以上の部分はREM睡眠状態又はWake状態であることがわかる。この所定の含有率を閾値Th−R1として決定した。しかし、この閾値Th−R1以下の状態にはREM睡眠状態だけでなくWake状態も含む。そこで、さらに図8の(a)及び(d)を比較して、筋電の積分値が所定値を越える場合にはWake状態に対応するので、REM睡眠を区別できる積分値を閾値Th−R2として決定した。上記表2のような判定条件を設定することによって、脳波のθ波及びδ波の合波分の含有量、合波分におけるθ波の含有率、及び筋電の積分値に基づいて、視察判定の結果に良好に対応した判定結果を得ることができる。なお、ここでは、図8及び表2に示す例を挙げて説明したが、図8及び表2は本発明における睡眠状態判定法を説明するための一例であって、判定条件の設定は上記例に限定されない。
実施の形態3
図9は、実施の形態3に係る睡眠計10bの構成を示すブロック図である。この睡眠計10bは、実施の形態1に係る睡眠計と比較すると、睡眠状態判定部5によって、REM睡眠状態であると判定された場合に、生体をREM睡眠状態から覚醒状態に移行させる刺激を発生させる覚醒刺激発生部15をさらに備える点で相違する。この覚醒刺激発生部15には、例えば、生体に音刺激を与えて覚醒させる音発生器、生体に直接又は間接に振動を与えて覚醒させる振動発生器、生体が感知しうる芳香を発生させる香り発生器等を用いることができる。この睡眠計10bでは、覚醒刺激発生部15によって、生体が眠りから覚醒しやすいREM睡眠状態に覚醒刺激を与えるので、生体を眠りから快適に目覚めさせることができる。
実施の形態4
図10は、実施の形態4に係る睡眠計10cの構成を示すブロック図である。この睡眠計10cは、実施の形態1に係る睡眠計と比較すると、所定時間の眠りにわたってθ波及びδ波の含有量の総量を積算する積算部16と、積算されたθ波及びδ波の含有量の総量に基づいて眠りの質を評価する睡眠評価部17とをさらに備える点で相違する。この睡眠評価部17では、例えば、一晩の眠りにわたって積算されたθ波及びδ波の含有量の総量を所定値と比較して、所定値以上であれば深い眠りを十分に確保できたとして、「良質の眠り」であったと評価することができる。また、積算されたθ波及びδ波の含有量の総量が所定値未満であった場合には、深い眠りが十分に確保できなかったとして、「質のよくない眠り」であったと評価することができる。なお、上述の評価は一例であって、睡眠評価の方法は、例えば、点数表示で評価してもよい。また、評価結果は表示部7で表示してもよい。
本発明は、在宅のままでも簡易に睡眠状態を判定できる睡眠計及び睡眠状態判定方法として用いることができる。
本発明の実施の形態1に係る睡眠計の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る睡眠状態判定方法のフローチャートである。 図2のステップS03の睡眠状態判定ステップの詳細を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る睡眠状態判定方法を用いたヒトの睡眠状態の判定結果を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る睡眠計の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る睡眠状態判定方法のフローチャートである。 図6のステップS35の睡眠状態判定ステップの詳細を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る睡眠状態判定方法を用いたラットの睡眠状態の判定結果を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る睡眠計の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る睡眠計の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 脳波検出端子、2 脳波検出部、3 記録部、4 周波数分析部、5 睡眠状態判定部、6 アーチファクト検出部、7 表示部、8 通信インタフェース、10、10a、10b、10c 睡眠計、11 筋電検出端子、12 筋電検出部、13 体動センサ、14 体動検出部、15 覚醒刺激発生部、16 積算部、17 睡眠評価部、20 ネットワーク

Claims (14)

  1. 生体から検出した脳波を周波数分析して、δ波とθ波の各周波数成分を抽出する周波数分析手段と、
    前記脳波において前記θ波及び前記δ波の含有量に基づいて、所定の時間ブロックごとに睡眠状態を判定する睡眠状態判定手段と
    を備え、
    前記睡眠状態判定手段は、前記θ波及び前記δ波の含有量に基づいて、NonREM睡眠状態を判定することを特徴とする睡眠計。
  2. 前記睡眠状態判定手段は、さらに、前記θ波及び前記δ波における前記θ波の含有率に基づいて、睡眠状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  3. 前記睡眠状態判定手段は、さらに、前記θ波及び前記δ波における前記θ波の含有率に基づいて、REM睡眠状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  4. 前記脳波のアーチファクトを検出するアーチファクト検出手段をさらに備え、
    前記睡眠状態判定手段は、前記アーチファクト検出手段によるアーチファクト検出結果に基づいて睡眠状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  5. 前記生体の筋電を検出する筋電検出部をさらに備え、
    前記睡眠状態判定手段は、前記筋電検出手段による筋電検出結果に基づいて睡眠状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  6. 前記生体の身体の動きを検出する体動検出部をさらに備え、
    前記睡眠状態判定手段は、前記体動検出手段による体動検出結果に基づいて睡眠状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  7. 前記生体の頭部に装着した脳波検出端子を介して脳波を検出する脳波検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  8. 前記脳波検出手段は、単一の脳波検出端子を介して脳波を検出することを特徴とする請求項7に記載の睡眠計。
  9. 判定された睡眠状態を時間ブロックごとに表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  10. 前記睡眠状態判定手段は、Wake状態と、REM睡眠状態と、NonREM睡眠状態の第1段階及び第2段階とを併せたLight睡眠状態と、NonREM睡眠状態の第3段階及び第4段階とを併せたDeep睡眠状態とを判定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  11. 前記睡眠状態判定手段においてREM睡眠状態と判定された場合に、前記生体を前記REM睡眠状態からWake状態に移行させる覚醒刺激を発生させる覚醒刺激発生手段をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の睡眠計。
  12. 所定時間の眠りにわたって前記θ波及び前記δ波の含有量の総量を積算する積算手段と、
    積算された前記θ波及び前記δ波の含有量の総量に基づいて眠りの質を評価する評価手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の睡眠計。
  13. 生体から検出した脳波を周波数分析して、δ波及びθ波の各周波数成分を抽出するステップと、
    前記θ波及びδ波の含有量に基づいて睡眠状態を所定時間ブロックごとに判定するステップと
    を含み、
    睡眠状態を判定する前記ステップにおいて、前記θ波及び前記δ波の含有量に基づいて、NonREM睡眠状態を判定する睡眠状態判定方法をコンピュータで実行させることを特徴とする睡眠状態判定プログラム。
  14. 請求項13に記載の前記睡眠状態判定プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2005301814A 2005-10-17 2005-10-17 睡眠計及び睡眠状態判定方法 Active JP4822796B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005301814A JP4822796B2 (ja) 2005-10-17 2005-10-17 睡眠計及び睡眠状態判定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005301814A JP4822796B2 (ja) 2005-10-17 2005-10-17 睡眠計及び睡眠状態判定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007105383A JP2007105383A (ja) 2007-04-26
JP4822796B2 true JP4822796B2 (ja) 2011-11-24

Family

ID=38031695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005301814A Active JP4822796B2 (ja) 2005-10-17 2005-10-17 睡眠計及び睡眠状態判定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4822796B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010162341A (ja) * 2008-12-15 2010-07-29 Kagoshima Univ 睡眠段階自動判定システム及び睡眠段階自動判定方法
EP2236078A1 (en) * 2009-04-02 2010-10-06 Koninklijke Philips Electronics N.V. Processing a bio-physiological signal
JP2014128433A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Proassist:Kk 睡眠状態判定システム、睡眠状態判定プログラム及びこのプログラムを記録した記録媒体並びに睡眠状態判定方法
WO2019078328A1 (ja) * 2017-10-20 2019-04-25 パナソニック株式会社 脳波測定システム、脳波測定方法、プログラム、及び非一時的記録媒体

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06285031A (ja) * 1993-03-31 1994-10-11 Nec San-Ei Instr Co Ltd 睡眠解析装置
JPH1156801A (ja) * 1997-08-22 1999-03-02 Mitsuaki Yamamoto 携帯型プログラマブル生体情報長期計測・記憶システム
JP3210927B2 (ja) * 1999-06-28 2001-09-25 株式会社 東北テクノアーチ 脳波データ収集装置
JP4085539B2 (ja) * 1999-09-12 2008-05-14 義隆 平野 脳波で起動される航空機用自動操縦装置
JP2001340312A (ja) * 2000-03-31 2001-12-11 Tsutomu Kamei 脳波検出に用いる頭部装着用具
JP2004290470A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Kureo:Kk 睡眠制御プログラム、睡眠制御方法および睡眠制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007105383A (ja) 2007-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
McGuigan Psychophysiological measurement of covert behavior: A guide for the laboratory
Tekok-Kilic et al. Stimulus modality and Go/NoGo effects on P3 during parallel visual and auditory continuous performance tasks
US7570991B2 (en) Method for real time attitude assessment
CN102481121B (zh) 意识监测
Vallat et al. Increased evoked potentials to arousing auditory stimuli during sleep: implication for the understanding of dream recall
Kar et al. Effect of sleep deprivation on functional connectivity of EEG channels
CN111712194B (zh) 用于确定睡眠启动潜伏期的系统和方法
KR101366348B1 (ko) 우울증 진단을 위한 뉴로-퍼지 네트워크 기반의 데이터 분석 방법
WO2016004117A1 (en) System and signatures for a multi-modal physiological periodic biomarker assessment
KR101480536B1 (ko) 헤어밴드 타입의 휴대용 뇌파 측정 장치를 포함한 뇌파 측정 시스템 및 이를 이용한 수면 관리 방법
WO2008069337A1 (ja) 覚醒度判定装置及び覚醒度判定方法
WO2009150744A1 (ja) 睡眠状態モニタリング装置、モニタリングシステムおよびコンピュータプログラム
JP2006514570A (ja) 麻酔および鎮静監視のシステムおよび方法
JP2582957B2 (ja) 生体活性度モニターシステム
JP2015109964A (ja) 感情推定装置、感情推定処理システム、感情推定方法および感情推定プログラム
JP2011115188A (ja) 睡眠状態モニタリング装置、モニタリングシステムおよびコンピュータプログラム
WO2015168152A1 (en) System and method for spectral characterization of sleep
KR101534809B1 (ko) 다차원 생체신호 측정기반 집중력 향상용 시청각콘텐츠의 효능 평가 방법
JP2017063997A (ja) 生体機能検査装置、生体機能検査方法及びプログラム
Asyali et al. Determining a continuous marker for sleep depth
Roy et al. EEG based stress analysis using rhythm specific spectral feature for video game play
JP2004173887A (ja) 脳機能測定装置及び脳機能測定方法
JP2000325315A (ja) 睡眠段階判定方法および睡眠段階判定装置
Sánchez-Navarro et al. Psychophysiological, behavioral, and cognitive indices of the emotional response: A factor-analytic study
KR20120106339A (ko) 침 자극과 결합된 뇌파 분석 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080305

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080305

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110809

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4822796

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250