JP4811891B2 - ポンプ式吐出容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器のキャップから上方に突設されたノズル体を押し下げヘッドとして上下動させることで、容器内に収納された内容液を、そのまま或いは泡状態として、ノズル体の吐出口から吐出するようなポンプ式吐出容器に関し、特に、消費者が使用を開始する前にノズル体が誤って押し下げられるのを防止するためのストッパーが設置されたポンプ式吐出容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
シャンプー,ハンドソープ,洗顔剤,整髪剤,ひげ剃り剤等の液体を内容物とし、ノズル体とシリンダ体とピストン体を主な構成部材とするポンプ機構を容器に一体的に設置したポンプ式吐出容器については、従来から様々なものが提案され既に商品化されていて、そのようなポンプ式吐出容器では、容器のキャップから上方に突出したノズル体の操作により、容器の口部から容器内に垂設されたシリンダ体の内部で、キャップの天板部を貫通する円筒状のステム部を介してノズル体と連結されたピストン体が、バネ力により常に上方に付勢された状態で所定範囲だけ上下動することで、容器内に収納されている液体がシリンダ体の下端から吸い上げられ、ピストン体とステム部の中空軸心部を通って、そのままの状態で、或いは、空気が混入された泡状態で、ノズル体の吐出口から容器の外部に吐出されるようになっている。
【0003】
そのようなポンプ式吐出容器について、製造されてから消費者が使用を開始する前の流通・販売時の状態として、従来から、ノズル体を下限位置に維持した状態とノズル体を上限位置に維持した状態との両方が採用されていて、ノズル体を下限位置に維持した状態のものでは、例えば、特開昭58−143863号公報や特開平8−103703号公報に示されているように、ノズル体(ヘッド)を下限位置で固定するための手段として、消費者が使用を開始するときに解除できるロック手段(切断可能なバージンシールや係脱可能なフック)をノズル体に一体的に形成して、このロック手段を容器の口部に冠着されるキャップに係合させておくことで、流通・販売時にはノズル体を下限位置に維持しておくようにしている。
【0004】
これに対して、ノズル体を上限位置に維持した状態のものでは、ピストン体と連結されるノズル体が、ピストン体とシリンダ体の間に介装されたスプリングのバネ力により常に上方に付勢されていることで、強制的にノズル体を上限位置にロックするような手段は必要はないものの、そのままでは流通・販売時に誤ってノズル体が上限位置から押し下げられる虞があることから、例えば、特開平8−268459号公報中に図示されているように、ノズル体(ヘッド)を全体的に覆うようなオーバーキャップを設けたり、或いは、例えば、特開平10−101117号公報や特開平10−194317号公報に示されているように、容器の口部に冠着されるキャップとノズル体(ヘッド)との間にストッパーを介装させたりすることで、消費者が使用を開始する前にノズル体が誤って押し下げられるのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようにノズル体が上限位置に維持された状態で流通・販売されるポンプ式吐出容器について、従来のものでは、ノズル体を全体的に覆うようなオーバーキャップを設けるにしても、或いは、キャップとノズル体の間にストッパーを介装させるにしても、オーバーキャップやストッパーという一個の部品を、ポンプ機構を構成するための部品とは別に用意することが必要となり、それによって部品点数が増加すると共に、ポンプ式吐出容器の組立時における組立工程や組立設備が複雑化することとなる。
【0006】
また、オーバーキャップやストッパーがあることでノズル体が誤って押し下げられるのは防止できるものの、それだけでは、流通・販売の段階でオーバーキャップやストッパーが一度取り外されてから再装着されてもそれを確認することはできず、悪戯されたことを明示(タンパーエビデンス)することによる不正使用防止(ピルファープルーフ)の機能を与えるためには、オーバーキャップやストッパーを装着した上から更にその部分を覆うようにシュリンク包装を行うことが必要となって、過剰包装の問題が生じることとなる。
【0007】
一方、上記のような問題とは別に、ポンプ式吐出容器では、上記の各引用公報から見ても判るように、ノズル体(ヘッド)とピストン体を連結する筒状のステム部、或いは、ノズル体の頂部から垂設されている外筒部の何れかが、容器の口部に冠着されるキャップの天板中央部に開設された開口部の縁部によって摺動自在に保持されていることで、ノズル体が軸線をずらすことなく上下動できるようになっている。
【0008】
そのようなポンプ式吐出容器を風呂場などで使用した時に、飛び散った水が容器の表面に付着すると、その水が流下してキャップの中央開口縁部とノズル体(ステム部又は外筒部)との摺接部分の隙間に入り込む可能性が高く、しかも、この隙間は、内容物の吐出により容器内が負圧になるのを防止するために空気を外部から導入したり、内容液を泡状態とするために必要な空気を外部から導入したりするための空気の吸入口となっていることから、隙間に入った水は空気と共に容器内に容易に侵入することとなる。
【0009】
そのようにして容器内に外部の水が侵入すると、通常シリンダ部分に塗布してあるシリコン等の滑剤を洗い流してピストン体の摺動性を悪化させたり、容器本体内に収納されている内容液に混入してその色や香りを変化させてしまうというような問題を起こすことがあり、特に、内容液に空気を混合して泡状態で吐出する泡出し容器の場合には、シリンダ体とピストン体により画成される空気室内に多くの水が溜まると、混合室内に送り込まれる内容液と空気の比が使用開始時とは異なってしまうため、泡質が設計したものとは異なってしまうという問題が起きたり、或いは、容器内に侵入してくる水は汚れていることが多いので、空気用シリンダの内部に溜まってカビ等を発生させ易く、その場合には、ポンピングによりカビ臭が混合室内に送り込まれることで、吐出される泡の香気を悪化させてしまうという問題も起きる可能性がある。
【0010】
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするもので、具体的には、ノズル体を上限位置に維持した状態で流通・販売されるポンプ式吐出容器について、使用時に外部から容器内に水が侵入し難いものにすると共に、流通・販売時にノズル体の押し下げを防止するためのストッパーを、ポンプの構成部品と一体的に設けることで、部品点数が増加するのを抑え、しかも、ストッパー自体にタンパーエビデンス機能を持たせることで、不正使用防止のためのシュリンク包装を必要としないようにすることを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、容器の口部から容器内に垂設されたシリンダ体に対して常に上方に付勢された状態で所定範囲だけ上下動可能に配設されたピストン体が、容器の口部に冠着されるキャップの天板中央部に開設された開口部を貫通する筒状のステム部を介して、容器の外側に配置されて吐出口を有するノズル体と一体的に連結されているポンプ式吐出容器において、ステム部の周りを囲むような遮蔽筒部を上部に一体的に形成したステム支持筒体を、キャップの中央開口縁部に取り付け、ステム支持筒体よりも大径の外筒部を、ノズル体の頂部から一体的に垂下させ、ノズル体の外筒部の下端と、ステム支持筒体の遮蔽筒部の上端とを、ノズル体の上限位置では上下方向で重なるようにしているのに対して、ノズル体の外筒部と、ステム支持筒体の遮蔽筒部との間に、各筒部の半径方向で2mm以上の間隔を設けると共に、ノズル体が上限位置から誤って押し下げられるのを阻止するためのストッパーを、ノズル体の上限位置でノズル体の外筒部の下端と当接するように、切断可能な弱化部を有する連結部を介して、ステム支持筒体と一体的に形成することを特徴とするものである。
【0012】
上記のような構成によれば、ノズル体が上限位置から誤って押し下げられるのを阻止するためのストッパーが、ポンプの構成部品であるステム支持筒体と一体的に一部品として形成されていることで、ストッパーの設置により部品点数を増加させるようなことはなく、さらに、切断可能な弱化部を有する連結部を介してストッパーとステム支持筒体を一体的に連結していることで、ストッパーを取り外したことが連結部の弱化部の切断によって明白に示されることとなる。
【0013】
また、ストッパーを取り外してから使用する際に、ノズル体の外筒部とステム支持筒体の遮蔽筒部とによりステム部の周りが遮蔽されていることで、使用環境で飛び散った水がステム部に付着することはなく、更に、ノズル体の外筒部とステム支持筒体の遮蔽筒部との間に半径方向で2mm以上の間隔が設けられていることで、ノズル体の外筒部やステム支持筒体の遮蔽筒部に付着した水は、表面張力により外筒部と遮蔽筒部の隙間に溜まってから容器内に吸引されるようなこともなく、そのまま容器外へ流下するため、ステム部とステム支持筒体の間の隙間から外部の水が容器内に侵入することはない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポンプ式吐出容器の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明のポンプ式吐出容器の一実施形態について、図1は、要部の外観を示し、図2は、要部の使用前(ノズル体が上限位置)の状態を示し、図3は、要部の使用時(ノズル体が下限位置)の状態を示し、図4(A)〜(C)は、ストッパーとステム支持筒体を一体化した部品自体の構造を示し、図5および図6は、ポンプ式吐出容器へのストッパーの組み付け前と後の状態をそれぞれ示すものである。また、図7(A)〜(C)および図8(A)〜(C)は、ストッパーとステム支持筒体を一体化した部品の他の各例について、部品自体の構造をそれぞれ示すものである。
【0015】
本実施形態のポンプ式吐出容器1は、その容器本体内にシャンプー,ハンドソープ,洗顔料,整髪料,ひげ剃り剤等、界面活性剤を含有する液体を収容するものであり、図1に示すように、容器本体2の口部に着脱可能に冠着されるキャップ3から上方に、吐出部43を有するノズル体4が押し下げ操作用のヘッドとして突出しているのに対して、このノズル体4の下方に、製造されてから消費者の手にわたる前の流通・販売の段階でノズル体4が誤って押し下げられるのを阻止するためのストッパー9を設けたものである。
【0016】
このポンプ式吐出容器1のポンプ構造については、図2に示すように、ノズル体4とシリンダ体5とピストン体6を一体的に組み付けたものであって、ノズル体4は容器本体2の外側でキャップ3の上方に位置し、シリンダ体5は容器本体2の口部から内部に向けて垂設され、空気用ピストン7と液用ピストン8からなるピストン体6は、キャップ3の下面側に固定されるシリンダ体5の内部に上下動可能に配設されていて、ノズル体4とピストン体6は、キャップ3の天板部中央に開設された開口部を貫通する筒状のステム部(ノズル体4のステム部41とピストン体6のステム部71)を介して一体的に連結されている。
【0017】
キャップ3の下面側に固定されたシリンダ体5に対して一体的に上下動するノズル体4とピストン体6は、シリンダ体5とピストン体6の間に介装されたコイルスプリング14のバネ力によって常に上方に付勢されており、ノズル体4の上限位置で、キャップ3とノズル体4の間にストッパー9が介装されていて、このストッパー9を除去することにより、図3に示すように、ノズル体4とピストン体6をコイルスプリング14の付勢力に抗してその下限位置まで押し下げることが可能となる。
【0018】
そのようなポンプ式吐出容器1の具体的な構造について更に詳しく説明すると、図1に示すように、容器本体2の口部に着脱可能に冠着されるキャップ3は、中央に開口部が開設された天板部31と、天板部31の下面に垂下される円筒状のシリンダ挟持部32と、天板部31の周辺傾斜部の端縁から垂下される円筒状のスカート部33とを一体成形したものであって、天板部31の開口部には円筒状の中央開口縁部34が形成され、スカート部33の内面側には容器本体2の口部と螺合するためのネジ部35が形成されている。
【0019】
シリンダ体5は、大径筒状の空気用シリンダ51と小径筒状の液用シリンダ52とが円錐台状の連結部53を介して同心的に連結されるように、熱可塑性樹脂の射出成形等により一つの部材として一体成形した二重シリンダであって、空気用シリンダ51の上端に形成されたフランジ部54が、キャップ3の天板部31の下面側でシリンダ挟持部32により挟持されることで、シリンダ体5の上端部がキャップ3に同心円状に一体的に固定され、このキャップ3が容器本体2の口部に冠着(螺着)されることで、シリンダ体5は容器本体2の口部から下方(容器内)に垂設されることとなる。
【0020】
そのようなシリンダ体5には、空気用シリンダ51の上部に、容器本体2のヘッドスペース(液面Wよりも上方の空間部)に空気を導入するための空気孔Eが穿設されており、液用シリンダ52の下方には、漏斗状の弁座部55が形成されていて、弁座部55の下方には、容器本体2内に収容されている液体を液用シリンダ52内に導入するための導液管13が圧入により連結され、この導液管13の下端は容器本体2の底部付近にまで延びている。
【0021】
シリンダ体5内に上下動可能に配設されるピストン体6は、熱可塑性樹脂の射出成形等により個別の部品としてそれぞれ一体成形された空気用ピストン7と液用ピストン8を、その後で一つのピストン体6として同心的に一体連結したものであって、空気用ピストン7は、空気用シリンダ51のシリンダ壁内面に沿って摺動し、液用ピストン8は、液用シリンダ52のシリンダ壁内面に沿って摺動し、ピストン体6の上端(空気用ピストン7のステム部71の上部)は、ノズル体4の下端(ノズル体4のステム部41の下部)と連結されている。
【0022】
ピストン体6の空気用ピストン7は、その上部に位置する小径筒状のステム部71と、その下部に位置する大径筒状のピストン部73を、中間連結部72を介して連結するように一体成形したものであって、ピストン部73の下端には、空気用シリンダ51のシリンダ壁内面との間で充分に気密性を確保でき、且つ、該シリンダ壁内面に対して上下方向に軽く摺動できるように、所定の幅の摺動シール部73aが一体的に形成されている。
【0023】
空気用ピストン7の摺動シール部73aは、所定の幅に形成されてその幅方向の上下両端で空気用シリンダ51のシリンダ壁内面に密接しており、空気用シリンダ51の上部に開設された空気孔Eに対して、空気用ピストン7が上限位置にある状態では、図2に示すように、摺動シール部73aが空気孔Eを閉鎖していて、空気用ピストン7が上限位置から押し下げられて摺動シール部73aが下方に移動することで空気孔Eは開口される。
【0024】
空気用ピストン7のステム部71は、その上部がノズル体4のステム部41との連結部(ノズル体4のステム部41を外嵌させる部分)となり、その下部が液用ピストン8との連結部(液用ピストン8の上部を内挿させる部分)となるものであって、ステム部71の上部は、液用ピストン8の上端部を嵌入する際の上限位置を規制するように、段差を持って下部よりも小径の円筒部分に縮径されている。
【0025】
ピストン体6の液用ピストン8は、全体が略円筒形状をしており、上端部の内面側には、内径が上方に行く程大径となる擂鉢状(又は漏斗状)の弁座部81が形成され、中途部の外周面には、放射状の突起部を外端縁に有する環状突部82が形成され、下端部の内面側には、液用シリンダ52の下端付近(液用シリンダ52内に装着された筒状係止体15の下端部)との間に介装されるコイルスプリング14の上端が当接されていて、このコイルスプリング14のバネ力によりシリンダ体5内でピストン体6が常に上方に付勢され、また、環状突部82によりシリンダ体5内でのピストン体6の下限位置が規制されている。
【0026】
上記のような構造のシリンダ体5とピストン体6とにより、空気用ピストン7で覆われた空気用シリンダ51の内側で液用ピストン8の外側に空気室Aが形成され、液用ピストン8と液用シリンダ52の内側に液室Bが形成され、液室Bの上方で空気用ピストン7のステム部71の上部内側に混合室Cが形成されていて、容器本体2内に空気を導入するための空気孔Eが空気用シリンダ51の上部に開設され、空気室A内に空気を吸入するための吸気孔Fが空気用ピストン7の中間連結部72に開設されている。
【0027】
そして、液用ピストン8が圧入されているステム部71の下端から混合室Cに至るまでの部分に、空気室Aから混合室Cに空気を送り込むための空気通路Dを形成するために、ステム部71の下部内面側には、複数本(好ましくは3〜7本)の縦溝(空気通路D)が放射状に(円周方向に一定の間隔を置いて)形成されている。なお、ステム部71の内面と液用ピストン8の外面の間に空気通路Dを形成するための縦溝(又はリブ)については、空気用ピストン7のステム部71の内面側ではなく、液用ピストン8の外面側に設けるようにしても良い。
【0028】
上記のようにシリンダ体5とピストン体6により空気室Aと液室Bと混合室Cと空気通路Dがそれぞれ形成され、シリンダ体5(空気用シリンダ51の上部)に空気孔Eが開設され、ピストン体6(空気用ピストン7の中間連結部72)に吸気孔Fが開設されているにの対して、液用シリンダ52の下端近傍に形成された弁座部55には、ボール弁(ボトムボール)16が載置されていて、この弁座部55とボール弁16とにより、液室Bの負圧時に液室Bの下端の入口を開口するための第1逆止弁が構成されている。
【0029】
また、液用ピストン8と液用シリンダ52の内側には、上端部の外面側に逆円錐台状の弁体部が形成された棒状弁体17が配設され、液用シリンダ52の下端近傍で弁座部55の上方に、液体の通過が可能な筒状係止体15が装着され、棒状弁体17の下端部が筒状係止体15により所定の範囲だけ上下動可能に保持されていることで、液用ピストン8の上端部に形成された弁座部81と、棒状弁体の上端部に形成された弁体部17aとにより、液室Bの加圧時に液室Bの上端の出口を開口するための第2逆止弁が構成されている。
【0030】
さらに、ピストン体6の上下動により容積が変化する空気室Aの負圧時(ピストン体6の上昇時)に、空気用ピストン7の中間連結部72に開設された吸気孔Fから空気室A内に空気を導入し、また、空気室Aの加圧時(ピストン体6の下降時)に、空気室A内から空気通路Dを通して混合室Cに空気を供給するように、吸気孔Fと空気通路Dに共通する第3逆止弁が、空気用ピストン7の中間連結部72の吸気孔Fよりも外側の下面と、液用ピストン8の中途部の外周面に形成された環状突部82の上面と、軟質合成樹脂製の弾性弁体18とによって構成されている。
【0031】
弾性弁体18は、短い円筒状の筒状基部の下端部近傍から外方に延びる薄肉円環状の外方弁部と内方に延びる薄肉円環状の内方弁部とを一体的に形成したものであって、空気用ピストン7の中間連結部72と液用ピストン8の環状突部82との間に液用ピストン8と同心的に配置されていて、空気用ピストン7の中間連結部72に筒状基部の上部が挟持され、液用ピストン8の環状突部82の外端部に形成された適当数の放射状突起により筒状基部の下端が支えられた状態で、空気室Aの上端部に位置決めされている。
【0032】
そのような第3逆止弁では、空気室A内が大気圧時には、弾性弁体18の外方弁部が中間連結部72の下面に接触し、内方弁部が環状突部82の上面に接触することで、空気通路Dの入口と吸気孔Fの両方を閉鎖しており、ピストン体6が下降して空気室A内が加圧されると、弾性弁体18の内方弁部が上方に変位(弾性変形)して環状突部82から離れることで空気通路Dの入口が開口され、ピストン体6が上昇して空気室A内が負圧になると、弾性弁体18の外方弁部が下方に変位(弾性変形)して中間連結部72から離れることで吸気孔Fが開口されることととなる。
【0033】
ポンプ式吐出容器1の押し下げヘッドとなるノズル体4は、混合室Cの出口(下流側)から吐出口43に至る泡通路Gを、円筒状のステム部41の筒内を直上してから頂部に沿って吐出口43まで延びるように逆L字状に形成したものであって、吐出口43が形成されているノズル体4の頂部からは、ステム部41との間に間隔を置いて同心的に、ステム部41よりも大径の外筒部42が、頂部の鍔部44の内側から一体的に垂下されている。
【0034】
ノズル体4のステム部41の下端は、その筒内に下方から空気用ピストン7のステム部71の上端部が嵌入されることで、空気用ピストン7のステム部71と一体的に連結されており、このステム部(41,71)がキャップ3の天板部31の中央部に開設された開口部を貫通していることで、容器本体2の内外にそれぞれ配置されるノズル体4とピストン体6がキャップ3を貫通して一体的に連結されることとなる。
【0035】
なお、ノズル体4の泡通路Gには、空気用ピストン7との連結に先立って、シート状の多孔体を両端に張設した多孔体ホルダー19が、混合室Cの下流側で泡通路G内に挿着されており、この多孔体ホルダー19は、混合室Cで形成された泡を通過させて均質化するためのもので、例えば、合成樹脂製の糸を編んだ網体のような多孔シートを筒状の合成樹脂製スペーサーの両端に溶着して取付けたようなものであって、上流側(混合室Cに近い側)の多孔シートの網目よりも下流側(吐出口43に近い側)の多孔シートの網目の方が細かくなるように形成されている。
【0036】
そのようなノズル体4とキャップ3に対して、本実施形態では、ノズル体4のステム部41の周りを囲むような遮蔽筒部10aを上部に形成したステム支持筒体10が、キャップ3の中央開口縁部34に対して嵌着により固定的に取り付けられており、このステム支持筒体10は、その上部の遮蔽筒部10aでノズル体4のステム部41との間に所定の間隔を有し、その下部でノズル体4のステム部41およびピストン体6(空気用ピストン7)のステム部71と摺接するようになっている。
【0037】
このステム支持筒体10には、ノズル体4が上限位置から誤って押し下げられるのを阻止するためのストッパー9が、一つの部品としてステム支持筒体10と一体的に形成されており、ノズル体4の上限位置では、キャップ3の中央開口縁部34に取り付けられているステム支持筒体10に対して、ノズル体4の外筒部42の下端が、遮蔽筒部10aの上端と半径方向で所定以上のスペースを有して上下方向でオーバーラップするように位置していると共に、ノズル体4の外筒部42に対して、ストッパー9の上端が外筒部42の下端と当接するようになっている。
【0038】
ストッパー9を一体的に形成したステム支持筒体10について、本実施形態では、図4(A)〜(C)に示すように、指かけ部9aとスリット部9bを有するリング状に形成されたストッパー9が、上下二段でそれぞれ放射状(円周方向で一定の間隔)に配置された複数(各段に7個ずつ計14個)の点状の連結部11により、各連結部11のステム支持筒体10の側を弱化部11aとして、ステム支持筒体10と一体的に連結されている。なお、この部品全体を一体成形するときの金型の抜きの関係上、上段の各連結部と下段の各連結部とは平面視で重ならないようになっている。
【0039】
また、ステム支持筒体10には、その内面側の上下方向中央部に環状のリブ10cが形成され、この環状リブ10cから上方が遮蔽筒部10aとなり下方がステム摺接部10bとなっていて、ステム摺接部10bでは、通気可能な状態でステム部(41,71)を支持できるように、その内面側に縦方向のリブ(又は縦方向の溝)が円周方向で等間隔に多数形成されている。
【0040】
上記のようなストッパー9とステム支持筒体10を一体化した部品のポンプ式吐出容器1への組み付けについて以下に説明すると、図示していないが、先ず、液用ピストン8に棒状弁体17を装着し、空気用ピストン7に弾性弁体18を装着してから、液用ピストン8の上端部を空気用ピストン7のステム部71の下部に圧入することでピストン体6として一体結合する一方、ボール弁16と筒状係止体15とコイルスプリング14をシリンダ体5に装着してから、シリンダ体5の内側にピストン体6を挿着した後、シリンダ体5の上端部をキャップ3の下面側に固定することで、キャップ3とシリンダ体5とピストン体6を一体的に組み付ける。
【0041】
そして、その状態において必要に応じて機密検査やピストンの圧縮効率や吸引効率などポンプの機能検査を行ってから、一体的に組み付けられたキャップ3とシリンダ体5とピストン体6に対して、ピストン体6にノズル体4を連結する前に、図5に示すように、シリンダ体5を固定台(バケット)21上にセットしてから、ストッパー9の周りを保持できるような治具(グリッパー)22によりステム支持筒体10を上方から押圧することで、ステム支持筒体10をキャップ3の中央開口縁部34に軸芯を一致させた状態で嵌着させることにより、ストッパー9とステム支持筒体10をキャップ3に固定的に取り付ける。
【0042】
それから、図6に示すように、ノズル体4の頂部に形成された鍔部44を一定位置で受ける停止部23aを備えたガイド23によりノズル体4を案内させた状態で、ノズル体4を上方から治具24により押圧することで、ピストン体6の上端(空気用ピストン7のステム部71の上部)にノズル体4の下端(ノズル体のステム部41の下部)を嵌着させることにより、ノズル体4の外筒部42でストッパー9を上方から押圧して連結部11の弱化部を切断することのないようにノズル体4の動きを規制した状態で、ノズル体4の外筒部42をストッパー9に当接させると共に、ノズル体4をピストン体6に一体的に連結させている。
【0043】
その後、図示していないが、上記のようにストッパー9とステム支持筒体10が組み付けられたキャップ3付きのポンプに対して、その液用シリンダ52の下端に導液管13を圧入により連結する一方、容器本体2内に所望の液体を所定量充填してから、キャップ3付きポンプを導液管13の側から容器本体2内に挿入して、キャップ3を容器本体2の口部に螺着して冠着することにより、内容物が入ったポンプ式吐出容器の製品が完成する。
【0044】
上記のように製造された本実施形態のポンプ式吐出容器による内容物入りの製品の使用状態について以下に説明すると、製造されてから消費者が使用を開始するまでは、図2に示すように、ノズル体4とピストン体6はその上限位置にあって、ノズル体4の外筒部42の下端がストッパー9の上端に当接していることで、ノズル体4が上限位置から押し下げられない状態となっており、その状態において、容器内への外気導入手段である空気孔Eは、ピストン体6(空気用ピストン7)の摺動シール部73aにより閉じられ、ボール弁16による第1逆止弁と棒状弁体17による第2逆止弁と弾性弁体18による第3逆止弁は全て閉じられている。
【0045】
そのように空気孔Eと各逆止弁が全て閉じられることで空気室Aと液室Bが密閉されている状態が、ストッパー9によるノズル体4の押し下げ阻止によって確実に維持されていることで、消費者が使用を開始するまでに、容器が輸送中等に長時間振動を受けたり、長時間横倒しの状態に置かれたとしても、容器本体2内に収納されている液体が空気室A内に侵入したり、液室Bを通って混合室C内に侵入したり、容器の外に漏洩したりするようなことはない。
【0046】
そのような状態から、(指かけ部9aを引っ張って連結部11の弱化部11aを切断することにより)ストッパー9をステム支持筒体10から切り離して除去することで、コイルスプリング14の付勢力に抗してノズル体4を押し下げることが可能となり、消費者がストッパー9を除去して最初にノズル体4を押し下げると、ピストン体6が下降することで、ボール弁16による第1逆止弁は閉じて液室Bの下端入口が閉鎖されたまま、棒状弁体17による第2逆止弁が開いて液室Bの上端出口が開口され、また、ピストン体6の下降により空気室Aが加圧されることで、弾性弁体18による第3逆止弁では、吸気孔Fは閉鎖状態を維持し、空気通路Dの入口は開口される。
【0047】
そのため、消費者が使用を開始して、最初にノズル体4を押し下げたときには、空気室Aから混合室Cに空気が送り込まれると共に、液室Bからは溜まっていた空気だけが混合室Cに送り込まれることから、ノズル体4の泡通路Gからは空気だけが吐出されることとなる。
【0048】
そのような最初のノズル体4の押し下げを解除すると、図3に示すようなノズル体4とピストン体6の下限位置から、コイルスプリング14の付勢力によりピストン体6が上昇することで、先ず、棒状弁体17による第2逆止弁が閉じて液室Bの上端出口が閉鎖されてから、更にピストン体6の上昇により液室B内が負圧になることで、ボール弁16による第1逆止弁が開いて液室Bの下端入口が開口され、また、ピストン体6の上昇により空気室Aが負圧になることで、弾性弁体18による第3逆止弁では、吸気孔Fが開口されて、空気通路Dの入口は閉鎖される。
【0049】
その結果、液室Bには、導液管13を通して容器本体2内の液体が吸い上げられると共に、ノズル体4のステム部41の外周面とステム支持筒体10の内周面との隙間から進入した外部の空気が、吸気孔Fを通して空気室Aに供給されて、泡出しの準備状態が完了される。
【0050】
なお、容器本体2内から液室Bに液体が吸い上げられることで、その分だけ容器本体2のヘッドスペースの容積が増加するため、そのままではヘッドスペースが負圧状態となるが、図3の状態から図2の状態に戻るまでの間は、空気孔Eが開口したままであり、ノズル体4のステム部41とステム支持筒体10との隙間から進入した外部の空気が、空気孔Eから直ちに容器本体2内へ吸い込まれるため、そのようなヘッドスペースの負圧状態は直ちに解消される。
【0051】
上記のように液室Bに液体が満たされて、且つ、図2に示した状態に戻った段階で、再びノズル体4を押し下げると、ピストン体6と各逆止弁(第1〜第3逆止弁)は、上記の押し下げ操作時と同様に作動して、その結果、ピストン体6の下降に連れて空気室Aと液室Bが加圧されることで、空気室Aの空気が空気通路Dを通って混合室Cに空気が圧送されると共に、液室Bの液体が混合室Cに送り込まれて、両者は混合室Cで混ざり合って泡立てられてから、ノズル体4の泡通路Gを通ってノズル体4の吐出口43から吐出される。
【0052】
そして、図3に示した状態から、ノズル体4の押し下げ操作を解除すると、ピストン体6と各逆止弁(第1〜第3逆止弁)は、上記の押し下げ操作の解除時と同様に作動して、その結果、液室Bには、再び容器本体2内の液体が導液管13を通して吸い込まれると共に、空気室Aには、外部の空気が吸気孔Fから吸い込まれて泡出しの準備状態となり、以後、ノズル体4の押し下げ操作と該操作の解除を繰り返すことによって、ノズル体4の吐出口43から所望量の泡を吐出させることができる。
【0053】
上記のような本実施形態のポンプ式吐出容器1によれば、消費者が使用する前にノズル体4が上限位置から誤って押し下げられるのを防止するためのストッパー9が、ポンプの構成部品であるステム支持筒体10と一体的に一部品として形成されていることで、ポンプの構成部品とは別の部品としてストッパーを設けることで部品点数を増加させるようなことはなく、部品点数の増加によりポンプ式吐出容器の組立時における組立工程や組立設備が複雑化することはない。
【0054】
また、切断可能な弱化部11aを有する連結部11を介してストッパー9とステム支持筒体10が一体的に連結されていることで、流通・販売の段階で一度ストッパー9が取り外されると、そのことが弱化部11aの切断によって明白に示されることとなり、悪戯されたことを明示(タンパーエビデンス)することによる不正使用防止(ピルファープルーフ)の機能がストッパー9(及びステム支持筒体10)自体によって得られることから、不正使用防止のためにシュリンク包装を行うことは不必要となる。
【0055】
さらに、消費者がストッパー9を除去してから使用する際に、風呂場などの湯や水が飛び散ったり跳ね返ったりする環境内で使用しても、ノズル体4の外筒部42とステム支持筒体10の遮蔽筒部10aとによりノズル体4のステム部41(ポンプのステム部)の周りが遮蔽されていることで、飛び散った水がステム部41に付着することはなく、外筒部42や遮蔽筒部10aの外面側に付着した水はそのまま容器外へ流下するため、ステム部41とステム支持筒体10の間の隙間から外部の水が容器内に侵入することはなく、容器内に外部の水が侵入することによる不都合な問題が起きるのを防止することができる。
【0056】
特に、ポンプ式吐出容器1の使用時に、ノズル体4の上限位置では、ノズル体4の外筒部42の下方で、ストッパー9を除去した部分が完全に開いてしまうこととなるが、本実施形態では、ノズル体4の外筒部42の下端とステム支持筒体10の遮蔽筒部10aの上端とが上下方向(高さ方向)で僅かに重なる(オーバーラップする)ようになっていることで、外筒部42と遮蔽筒部10aとによりノズル体4のステム部41を飛び散った水から確実に遮蔽することができ、また、ノズル体4の外筒部42とステム支持筒体10の遮蔽筒部10aとが半径方向(水平方向)で所定以上(少なくとも2mm以上)の間隔を有していることで、外筒部42や遮蔽筒部10aに付着した水を、表面張力により外筒部42と遮蔽筒部10aの隙間に溜めてから容器内に吸引するようなことなく、全て容器の下方に確実に流下させることができる。
【0057】
以上、本発明のポンプ式吐出容器の一実施形態について説明したが、本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記のような内容物の液体に空気を混合して泡状としてから吐出するような吐出容器に限らず、内容物の液体だけをそのまま吐出するようなポンプ式吐出容器に対しても適用可能であり、そのポンプ機構についても、上記の実施形態に示したようなものに限らず、従来から知られたその他のポンプ機構として実施することも可能である。
【0058】
また、各部品の具体的な構造についても、例えば、上記の実施形態では、ノズル体4のステム部41が下方に長く伸びていることで、この部分がステム支持筒体10に摺接するステム部となっているが、ピストン体7のステム部71の方が上方に長く伸びてステム支持筒体10に摺接するような構造でも良く、ステム支持筒体10に摺接するポンプのステム部が必ずしもノズル体4のステム部41であると限られるものではない。
【0059】
また、ストッパー9とステム支持筒体10を一体化した部品については、図7や図8に示すように、連結部11を上下方向に一段だけ設けるようにしても良く、連結部11や弱化部11aの形状についても変更可能なものであり、また、ストッパー9自体の構造についても、図7に示すように、リング状のストッパー9の内面側に、内端がステム支持筒体10の外面に近接するような複数の突起9cを一体的に形成したり、更には、図8に示すように、ストッパー9の下端を、キャップの天板部上面に近接するような複数の脚部9dに形成したり、或いは、図示していないが、ストッパー9の下端をそのままキャップの天板部上面に近接させるようにしても良い。
【0060】
そのようにストッパー9の内面側に複数の突起9cを形成することで、例えば、商品の陳列中に客がストッパー9の部分を強く摘まむことでストッパー9に側方から大きな力が加えられても、キャップ3に固定された状態のステム支持筒体10に対するストッパー9の変位が防止され、また、ストッパー9の下端をそのまま或いは脚部9dによりキャップ3の天板部31上面に近接させることで、例えば、商品の陳列中に客がノズル体4を強く押したり、商品を多数積み重ねて保管したりすることで、ノズル体4を介してストッパー9に上方から大きな力が加えられても、キャップ3に固定された状態のステム支持筒体10に対するストッパー9の変位が防止されて、何れの場合においても、ステム支持筒体10に対するストッパー9の変位により連結部11の弱化部11aが誤って破断されることを防止することができる。
【0061】
なお、この点に関して、図1に示すように、ストッパー9の下端とキャップ3の天板部31上面との間にある程度の間隔を設けておけば、ノズル体4を介してストッパー9に上方から大きな力が加えられた時に、連結部11の弱化部11aが破断されてストッパー9が変位することになるが、それにより、商品の使用前にノズル体4に上方から無理な力が加えられても、連結部11の破断によりストッパー9が変位することによる緩衝作用で、ノズル体4やそれに関連するポンプ式吐出容器の本体部分が破損するのを防止できる場合もあるという利点もあって、何れの構造を採用するかは任意である。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したような本発明のポンプ式吐出容器によれば、ノズル体が上限位置から誤って押し下げられるのを防止するためのストッパーを、ポンプの構成部品と一体的に形成していることで、部品点数の増加を抑えることができて、部品点数の増加による組立工程や組立設備の複雑化を防止することができ、また、切断可能な連結部を介してストッパーをポンプの構成部品と一体的に連結していることで、ストッパー自体に不正使用防止の機能を持たせることができて、不正使用防止のためにシュリンク包装等を行うことが不必要になると共に、ストッパーを取り外した後の使用時において、湯や水が飛び散ったり跳ね返ったりする環境内で使用しても、容器に付着した外部の水が容器内に侵入するのを防止することができて、容器内に外部の水が侵入することによる不都合な問題が起きるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポンプ式吐出容器の一実施形態について、ノズル体が上限位置でストッパーが装着されている状態を示す要部の斜視図。
【図2】図1に示したノズル体が上限位置でストッパーが装着されている状態のポンプ式吐出容器の内部構造を示す要部の縦断面図。
【図3】図2に示したポンプ式吐出容器のストッパーを除去してノズル体を下限位置に押し下げた状態を示す要部の縦断面図。
【図4】図1に示したポンプ式吐出容器に装着されているストッパーとステム支持筒体が一体化された部品の構造を示す(A)上面図,(B)側面図,および(C)図AのC−C線に沿った縦断面図。
【図5】ポンプ式吐出容器の組み立てについて、ストッパーとステム支持筒体が一体化された部品を組み付ける時の状態を示す側面図。
【図6】ポンプ式吐出容器の組み立てについて、ストッパーとステム支持筒体が一体化された部品を組み付けた後で、ノズル体を組み付ける時の状態を示す部分断面側面図。
【図7】ストッパーとステム支持筒体が一体化された部品の他の例を示す(A)上面図,(B)側面図,および(C)図AのC−C線に沿った縦断面図。
【図8】ストッパーとステム支持筒体が一体化された部品の更に他の例を示す(A)上面図,(B)側面図,および(C)図AのC−C線に沿った縦断面図。
【符号の説明】
1 ポンプ式吐出容器
2 容器本体
3 キャップ
4 ノズル体
5 シリンダ体
6 ピストン体
9 ストッパー
9c (ストッパーの)突起
9d (ストッパーの)脚部
10 ステム支持筒体
10a (ステム支持筒体の)遮蔽筒部
11 連結部
11a (連結部の)弱化部
34 (キャップの)中央開口縁部
41 (ノズル体の)ステム部
42 (ノズル体の)外筒部
43 (ノズル体の)吐出口
71 (ピストン体の)ステム部
Claims (3)
- 容器の口部から容器内に垂設されたシリンダ体に対して常に上方に付勢された状態で所定範囲だけ上下動可能に配設されたピストン体が、容器の口部に冠着されるキャップの天板中央部に開設された開口部を貫通する筒状のステム部を介して、容器の外側に配置されて吐出口を有するノズル体と一体的に連結されているポンプ式吐出容器において、ステム部の周りを囲むような遮蔽筒部を上部に一体的に形成したステム支持筒体が、キャップの中央開口縁部に取り付けられ、ステム支持筒体よりも大径の外筒部が、ノズル体の頂部から一体的に垂下されていて、ノズル体の外筒部の下端と、ステム支持筒体の遮蔽筒部の上端とが、ノズル体の上限位置では上下方向で重なるようになっているのに対して、ノズル体の外筒部と、ステム支持筒体の遮蔽筒部との間に、各筒部の半径方向で2mm以上の間隔が設けられていると共に、ノズル体が上限位置から誤って押し下げられるのを阻止するためのストッパーが、ノズル体の上限位置でノズル体の外筒部の下端と当接するように、切断可能な弱化部を有する連結部を介して、ステム支持筒体と一体的に形成されていることを特徴とするポンプ式吐出容器。
- ノズル体の押し下げを阻止するためのストッパーの内面側に、ストッパーがステム支持筒体の方に近づくのを阻止するための複数の突起が一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ式吐出容器。
- ノズル体の押し下げを阻止するためのストッパーの下端が、そのまま或いは複数の脚部として、ノズル体の上限位置でキャップの天板上面に近接するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のポンプ式吐出容器。
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