JP4805646B2 - センサ端末、センサ端末の制御方法 - Google Patents
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Description
ユーザが特に意識することなく、様々な環境で最適なサービスを享受できるユビキタス社会の実現に向け、微小なセンサ端末からなるセンサネットワークの検討が進められている。これらのセンサ端末は環境中の様々な場所に設置され、ユーザの嗜好や状態、また環境情報など多様な情報取得を行う。さらに災害現場や複雑なパイプラインなど、従来観測が困難だった環境での幅広い利用も期待されている。
センサ端末の通信における識別子は、IPネットワークで利用されるIPアドレスやMACアドレスとは異なる方式が提案されている。IPアドレス相当のエンドエンド(つまり送信端末及び受信端末)の識別子(以下、エンド識別子)については、アドレス設定負荷を減らすため属性の提案がなされている(非特許文献1参照)。また、MACアドレスは48ビットと冗長であるため、より少ないビット長を近隣間での識別子(以下、近隣識別子)として利用する方式等も提案されている(非特許文献2参照)。
同図において、センサA(SensorA)からセンサB(SensorB)にデータを送る場合、センサAは、1ホップの識別のための受信者近隣識別子「2」及び送信者近接識別子「1」と、受信者エンド識別子「B」及び送信者エンド識別子「A」とをデータ「DATA」に付加したセンサパケットP11を作成する。
以上のように、センサパケットは、1ホップ毎に近隣識別子が書き替えられて伝達される。
センサネットワークに適した無線技術として、省電力化を意識した様々な提案がされている。SMACでは近隣センサ間で同期をとりActive/Sleepのスケジューリングを行い、Active時のみ通信を行ったり、1回のRTS信号/CTS信号でデータ送信を完了するなど様々な省電力化を実現している(非特許文献3参照)。
TMACはさらにデータをバースト的に送信することでActive時間を短縮し、またActive時に通信が競合した場合には、通信可能時刻を明示的に指定することでSleep時間の延長と通信の確実性を両立させている(非特許文献4参照)。
すなわち、上記従来技術にかかる無線通信制御方式では、無線通信範囲内に複数の通信相手センサがいる場合、通信相手毎にRTS信号/CTS信号/ACK信号といった制御信号や、データをやり取りしていた。そのため、RTS信号とデータは送信者が一度送信すれば各センサに届いているにもかかわらず(データを無線送信するため、各センサまで届いているにもかかわらず受信する仕組みがなく、自端末が受信端末であると認識できない)、センサ毎に通信が行われるため複数回の冗長なRTS信号/データ通信が発生していた。このことについて、図18及び図19を参照して説明する。
この場合、SourceAは、受信者近隣識別子「1」及び送信者近接識別子「0」と、受信者エンド識別子「B」及び送信者エンド識別子「A」とをデータ「DATA」に付加したセンサパケットP12を作成する。このセンサパケットP12がSourceAから送信されると、受信者近隣識別子が「1」であるセンサ端末Dが受信する。
このように、SinkB、SinkCのそれぞれに向けて、別々のセンサパケットが送信されることになる。このように別々のセンサパケットが送信される場合、図19(a)に示されているように、複数回の送受信処理が行われる。すなわち、SourceAとセンサ端末Dとの間で、RTS信号、CTS信号が授受された後、DATAであるセンサパケットP12が送信され、最後にACK信号が返ってくることになる。なお、同図(a)中のRTS信号、CTS信号、ACK信号は、同図(b)に示されているように、データ・制御信号等を区別する識別用のフィールドであるTypeフィールド61、受信対象の近隣センサの識別子を表すReceiverListフィールド63、及び、送信近隣センサの近隣識別子と送信Sourceのエンド識別子用のSenderInfoフィールド64を含んで構成されている。
このように別々のセンサパケットが送信され、複数回の送受信処理が行われると、電力消費が増大することになる。これを解決するためには、ブロードキャストを利用することにより、一度の通信で複数の近隣センサにデータを届けることも考えられる。その場合、ブロードキャストアドレスが指定され、送信側のセンサ端末によるあて先の指定はないため、受信データを次のセンサに転送するかどうかはデータを受信した近隣センサが自律的に決定することになる。
本発明は、上記問題点を解決しつつ、複数の近隣センサ端末への一括データ送信を実現できるセンサ端末、センサ端末の制御方法の提供を目的としている。
このようにセンタ端末を制御すれば、複数近隣センサに同一のデータを送信する場合、複数回の通信を行うことなく1度の通信で済ませることができるので、無線通信の回数を低減でき、センサ端末同士の通信の省電力化を実現できる。
(無線パケット構造例)
図1は、本実施形態のセンサ端末を用いたセンサネットワークシステムにおいて、送信側のセンサ端末が、同一のデータを複数の近隣センサに一括送信する場合のパケット構造例を示す図である。
Typeフィールド61は、データ・制御信号を区別する識別用のフィールドである。
NbrNumフィールド62は、送信対象となる複数近隣センサの数を表すフィールドである。本例では、近隣の受信者1及び受信者2に送信するので、NbrNumフィールドの値は「2」である。送信先が単数の場合には、このフィールドの値は「1」になる。もっとも、送信先が単数の場合には、NbrNumフィールド62を設けないことにしてもよい。
以上が本発明のセンサ端末において、データを送信する際の無線パケットPの基本構造である。なお、必要に応じて「Duration」など802.11等の無線規格で標準に提供されるフィールドが付加される。
データ送信の場合、送信センサは上記無線パケットPを発信する。このパケットPを受信した近隣のセンサ端末は、自端末の近隣識別子が、ReceiverListフィールド63に含まれているとき、自端末の近隣識別子に対応する送信先Sinkのエンド識別子を検出し、そのSinkに対して引き続きデータの転送を行う。
これに対し、ReceiverListフィールド63に自端末の近隣識別子が含まれていないセンサ端末は、通常の802.11等のように転送等は行わず、通信が終了するまで待機する。
また、RTS信号/CTS信号/ACK信号の各信号授受による無線制御を行う場合、CTS信号、ACK信号の両信号については、図19(b)に示されている構造と同様である。これに対し、RTS信号については、図19(b)に示されている構造とは異なる。すなわち、図2に示されているように、RTS信号Rには、NbrNumフィールド62が追加され、このフィールドには送信対象となる複数の近隣センサの数を表す値が含められる。そして、RTS信号RのReceiverListフィールド63には、受信対象の近隣センサの識別子が、NbrNumフィールド62の値に対応する数だけ列挙される。例えば、NbrNumフィールド62の値が「2」である場合、「近隣1近隣識別子」と「近隣4近隣識別子」とが列挙される。
以上が本実施形態のセンタ端末同士の間で授受されるRTS信号の基本構造である。なお、必要に応じてDurationなど802.11等の無線規格で標準に提供されるフィールドが付加される。
図2に示されているRTS信号を受信したセンサ端末(以下、受信センサ端末と呼ぶ)は、自端末の近隣識別子がReceiverListフィールドに含まれている場合、送信元の近隣識別子に対しCTS信号の返信を行う。このCTS信号の返信は、複数の受信センサ端末間のCTS信号が衝突しないように時間を分けて行われる。具体的には、ReceiverListフィールドに列挙されている識別子の順番に、一定時間を積算したタイミングを基として各受信センサ端末はCTS信号の送信を行う。こうすることにより、CTS信号の送信タイミングが、各受信センサ端末で異なるものとなり、CTS信号の衝突が回避できる。一般に、センサ端末のデータ送信速度は数十Kbpsなので、積算する時間はこれを考慮した時間とする。
RTS信号の集約、データパケットの集約が行われ、かつ、CTS信号及びACK信号の衝突が回避される結果、図4に示されているように、SourceAからセンサ端末D、Eに、集約されたRTS信号が送信された後、異なるタイミングでCTS信号が返信される。その後、DATAである集約されたセンサパケットが送信され、異なるタイミングでACK信号が返ってくることになる。
また、RTS信号/CTS信号/ACK信号による無線制御を行う場合は、RTS信号を1つのパケットに集約することができ、かつ、複数のセンサから返信されるCTS信号/ACK信号にリスト順に基づく時間差を与えているため衝突回避も実現でき、省電力通信と確実な通信とを両立することができる。
図5は、本実施形態にかかるデータの無線通信を行うセンサ端末の構成例を示すブロック図であり、データ送信の際に、RTS信号等の無線制御を行わない場合の構成例を示すブロック図である。同図において、本例のセンサ端末は、入出力インタフェース11と、受信パケット解析部12と、データベース13と、ルーティングテーブル14と、送信データパケット作成部15とを含んで構成されている。
このような構成において、入出力インタフェース11は、他のセンサ端末からパケットを受信すると、受信パケット解析部12にそのパケットを転送する。また、入出力インタフェース11は、送信データパケット作成部15からパケットが転送されてくると、他のセンサ端末にそのパケットを送信する。
なお、対象物の温度、湿度、気温、位置、時刻、動き、電界強度等、センサ端末の周囲の情報を取得する環境情報取得部をセンサ端末内に追加すれば、外部からの要求やデータパケットを受信していない場合であっても、自律的にデータパケットを送信することができる。
図6は、本実施形態にかかるデータの無線通信を行うセンサ端末の他の構成例を示すブロック図であり、データ送信の際に、RTS信号等の無線制御を行う場合の構成例を示すブロック図である。同図において、本例のセンサ端末は、図5の構成に、無線制御部16が追加された構成になっている。無線制御部16は、データパケットを保存する無線制御用バッファ161と、図2を参照して説明したRTS信号を作成する無線制御パケット作成部162と、CTS信号及びACK信号についての送信タイミングを制御する送信タイミング制御部163とを含んで構成されている。
RTS信号の送信要求をうけた無線制御パケット作成部162は、送信データパケットのヘッダを参照して、上述したRTS信号を作成し、送信タイミング制御部163に出力する。送信タイミング制御部163は、RTS信号を入出力インタフェース11に転送する。入出力インタフェース11は他のセンサ端末にRTS信号を送信する。
無線制御パケット作成部162は、RTS信号を送信したセンサ端末をあて先としたCTS信号を作成し、送信タイミング制御部163に出力する。送信タイミング制御部163は、複数のセンサ端末が送信するCTS信号同士の衝突を回避するため、ReceiverListフィールドに含まれている識別子の順番に、ある単位時間を積算したタイミングを基にしてCTS信号を入出力インタフェース11に出力する。
データ受信が完了すると、近隣の受信側センサ端末の無線制御パケット作成部162は、RTS信号の送信側センサ端末をあて先としたACK信号を作成し、送信タイミング制御部163にACK信号を送信する。
なお、上記のRTS信号及びCTS信号の授受が行われない場合もある。この場合、データパケットが正常に受信できた場合にACK信号を返信する。
図21は、本実施形態にかかるデータの無線通信を行うセンサ端末の他の構成例を示すブロック図であり、同一の識別子の組に対し複数のパケットを送信するときに、代用識別子を利用した通信を行う場合の構成を示すブロック図である。同図のセンサ端末は、図5の構成に、識別子の組より少ない情報量で表された代用識別子を作成する代用識別子作成部17と、代用識別子とを含むデータパケットを初めて受信した際に、識別子の組と代用識別子との対応を記憶する代用識別子記憶部18を追加したものである。すなわち、受信パケット解析部12は、識別子の組と代用識別子とを含んだパケットを受信したとき、例えば図22のような対応表を作成し、代用識別子記憶部18に記憶させる。
ところで、図1や図14に示されているように、パケット内には、識別子の組以外のヘッダ情報(NbrNum、SinkNum、RecvListLen、RecvListBit)も存在する。このため、これらの情報をも含めた内容について代用識別子を用いると、よりヘッダ長を縮小させることができる。
なお、図6の構成に、上述した代用識別子作成部17、代用識別子記憶部18を追加した構成を採用しても良い。このように構成すれば、無線制御を行い、代用識別子による通信を行うセンサ端末が実現できる。
上記は、同一無線通信範囲内における複数近隣センサへの集約送信方式、つまり1hop通信範囲内の集約について説明したが、ここではSourceからSinkへの経路自体の集約について説明する。
複数の目的Sinkへの経路が集約できる場合は、経路を集約してパケットを送信することが望ましい。経路集約の効果について、図7を用いて説明する。図7(a)の場合ではSourceAからSinkB、SinkHに対し同一のデータが別経路で送られるため、データの送受信回数が増え、消費電力が増大する。一方、図7(b)の場合ではSourceAからSinkB、SinkHへのデータは同一の経路で送られるため、図7(a)の場合に比べてデータ送受信回数が減少し、省電力効果が高い。
同図において、最初に、ルーティングテーブルを基に、最適な近接センサ群のリストを作成する(ステップS101)。次に、リストに未送信のあて先があるか判断する(ステップS102)。ここでは、リストに未送信のあて先があるので、次に、あて先を最も集約可能な近隣センサを選択する(ステップS102→S103)。
そして、上記センサに集約可能なセンサについては、上記リストから削除する(ステップS104)。その後、ステップS102に戻り、リストに未送信のあて先がなくなるまで以上の動作が継続される。
ルーティングテーブルの例が図9(a)に示されている。同図には、Sourceの属性を示す「SrcAttr」、Sinkの識別子である「SinkID」、近隣のセンサ端末の識別子である「LocalAdd」、コスト値である「Value」、が示されている。
同図(a)において、複数のSinkA〜Eに対してデータパケットを送信する場合について説明する。この場合、最初に、各SinkA〜Eに送信するコスト値「Value」の最も小さな項目が選択される。コスト値が同一の場合はそれら全てが選択される。本例では太線枠の項目が選択される。
なお、外部からの要求に応答してセンサ端末からデータパケットを送信するプル型送信処理の場合よりも、要求が無くてもセンサ端末自身がデータパケットを送信するプッシュ型送信処理の場合の方が図1のように集約できる可能性が高く、消費電力削減の効果が期待できる。
まず、SourceAはルーティングテーブルを参照することにより、SinkBについては近隣センサD(識別子「1」)に、SinkCについては近隣センサE(識別子「4」)に送信すればよいと判断する。そして、SourceAは、ReceiverListフィールド63において、近隣センサ識別子「1」とエンド識別子「B」、近隣センサ識別子「4」とエンド識別子「C」、をそれぞれ対応付けたパケットPを作成する。なお、パケットPのSenderInfoフィールド64は、送信者であるSourceAの近隣センサ識別子「0」及びエンド識別子「A」である。
このパケットPを受信した近隣のセンサ端末D及びセンサ端末Eは、パケットPのヘッダを参照し、センサ端末DはSinkBに向けてパケットを転送し、センサ端末EはSinkCに向けてパケットを転送する。以上のようにパケットPが送信された場合、ブロードキャストとは異なり、近隣センサ識別子「2」のセンサ端末F、近隣センサ識別子「3」のセンサ端末Gは、自端末があて先に含まれていないと判別できるため、パケットPを受信しても不要な転送等は行わない。
なお、本実施例においてRTS信号/CTS信号/ACK信号の制御を行う場合は、先述した図4に示すシーケンスで制御が行われる。この場合、RTS信号及びデータパケットについて、送信回数が低減されることになり、無線通信の省電力化に貢献できる。
同図には、ある近隣識別子に対するエンド識別子が複数ある場合の適用例が示されている。本例では、SourceAがSinkB及びSinkH並びにSinkCに対して同一のデータを送信する。
以上説明したように、本実施例では、SourceA及びセンサ端末Dにおいて送信回数が低減されることになり、無線通信の省電力化に貢献できる。
例えば、図12(a)に示されているように、SourceAからSinkB’、SinkH’、に対し、従来のように別々にパケットを送信すると、このパケットは別々の経路で送信されることがある。これに対し、上述したルーティングテーブルを利用した送信先近隣センサ識別子の集約により集約されたパケットを送信すれば、図12(b)に示されているように、SourceAからSinkB’及びSinkH’に向けて、集約された1つのパケットが直前まで1つの経路で送信されることになる。したがって、経路の集約が複数ホップ分行われ、センサネットワーク全体として送信回数が低減されることになり、無線通信の省電力化に貢献できる。
無線通信は有線通信に比べ不安定であり、センサネットワークのような低電力無線は特に通信品質の変動が激しい。そこでSourceAはSinkGに対し、複数経路を利用してデータを送信する場合がある。
本発明において送受信されるパケットは図1のような構造に限定されるものではない。パケットの他の構造例について、図14を参照して説明する。同図に示されているパケットP1は、Typeフィールド61、RcvListLen62a、RcvListBits62b、ReceiverListフィールド63、SenderInfoフィールド64が、データ65に付加された構造になっている。図1に示されている構造とは異なり、NbrNumフィールド62の代わりに、RcvListLen62a及びRcvListBits62bが設けられ、かつReceiverListフィールド63中の「SinkNum」が削除されている。
なお、上記の組63aは、シンク1及びシンク2を目的端末としたパケットを近隣の受信者1が送信するという内容である。また、上記の組63bは、シンク3を目的端末としたパケットを近隣の受信者2が送信するという内容である。
以上のようなパケット構造を採用すれば、パケット全体の構造をより単純化することができる。
図24を用いて、同一の識別子の組に複数のデータパケットを送信する場合の動作について説明する。同図において、同一の識別子の組に複数のデータパケットを送信する場合、送受信されるパケットは図1、図14のような構造ではなく、図23のような構造とする。すなわち、識別子の組とその識別子の組に対応した代用識別子とを含むデータパケットが送信される(ステップS201)。
近隣受信センサ端末は、代用識別子と対応した識別子の組、すなわち上述した対応表を記憶しているため、代用識別子のみでも自端末が受信すべきかどうかという判断や、その後の転送処理が行われる(ステップS204a、S204b)。以上のように代用識別子で識別子の組を代用することにより、近隣受信センサ端末の識別に必要なバイト長を減少させることができ、省電力通信を実現できる。
上述したセンサ端末においては、以下の制御方法が採用されている。すなわち、同一のデータを、送信先であるN個の目的端末に送信する場合に、該目的端末の識別子と自端末に近接する近接端末のM個(N、Mは、自然数かつ少なくとも一方は2以上)の識別子とからなる識別子の組を、少なくとも1つ含むパケットであるデータパケットを送信側端末から送信する送信ステップと、上記データパケットを受信した受信側端末において、該データパケットに含まれている、識別子の組に基づいて、自端末が該パケットの受信対象であるか判断する判断ステップと、上記判断ステップにより自端末が該パケットの受信対象であると判断された場合に、上記目的端末に向けて該パケットを転送するために識別子の書き替えを行う識別子書き替えステップとを含む制御方法が採用されている。
このようにセンタ端末を制御すれば、複数近隣センサに同一のデータを送信する場合、複数回の通信を行うことなく1度の通信で済ませることができるので、無線通信の回数を低減でき、センサ端末同士の通信の省電力化を実現できる。
本発明のセンサ端末を用いてセンサネットワークシステムを構成した場合のシミュレーション結果について図15を参照して説明する。同図には、センサ端末数が「100」、Sinkの数が「10」、Sourceの数が「1」のセンサネットワークシステムにおいて、ユーザからの要求によるプル型通信が行われる場合を前提としている。そして、同図には、従来技術の場合の消費電力を100%とし、無線集約を行った場合、経路集約を行った場合、無線及び経路共に集約した場合、のそれぞれについて、RTS信号の送信(同図中の網掛け)、データパケットの送信(同図中の白ヌキ)、総計(同図中のハッチング)、の消費電力が百分率で示されている。同図に示されているように、無線集約、経路集約の少なくとも一方を行った場合は、従来技術の場合に比べて、消費電力を低減できることがわかる。
12 受信パケット解析部
13 データベース
14 ルーティングテーブル
15 送信データパケット作成部
16 無線制御部
17 代用識別子作成部
18 代用識別子記憶部
61 Typeフィールド
62 NbrNumフィールドフィールド
63 ReceiverListフィールド
64 SenderInfoフィールド
161 無線制御用バッファ
162 無線制御パケット作成部
163 送信タイミング制御部
A〜H センサ端末
Claims (6)
- 同一のデータを、送信先であるN個の目的端末に送信する場合に、該目的端末の識別子と自端末に近接する近接端末のM個(N、Mは、自然数かつ少なくとも一方は2以上)の識別子とからなる識別子の組を、少なくとも1つ含むパケットであるデータパケットを作成するパケット作成手段を含むことを特徴とするセンサ端末。
- 前記パケット作成手段は、外部からの要求に応答して前記データパケットを作成することを特徴とする請求項1記載のセンサ端末。
- 前記目的端末及び前記近接端末の識別子を含むルーティングテーブルを更に含み、前記パケット作成手段は前記ルーティングテーブルを参照して前記データパケットを作成することを特徴とする請求項1又は2記載のセンサ端末。
- 送信先であるN個の目的端末の識別子と自端末に近接する近接端末のM個(N、Mは、自然数かつ少なくとも一方は2以上)の識別子とからなる識別子の組を、少なくとも1つ有するパケットを受信するセンサ端末であって、前記パケットに含まれている、識別子の組に基づいて、自端末が該パケットの受信対象であるか判断する受信パケット解析手段と、前記受信パケット解析手段により自端末が該パケットの受信対象であると判断された場合に、前記目的端末に向けて該パケットを転送するために識別子の書き替えを行う手段とを含むことを特徴とするセンサ端末。
- 前記受信パケット解析手段により自端末が該パケットの受信対象であると判断され、かつ、該パケットに近接端末の識別子が複数含まれている場合に、その含まれている順番に応じたタイミングで確認応答パケットを返信する手段を更に含むことを特徴とする請求項4記載のセンサ端末。
- 同一のデータを、送信先であるN個の目的端末に送信する場合に、該目的端末の識別子と自端末に近接する近接端末のM個(N、Mは、自然数かつ少なくとも一方は2以上)の識別子とからなる識別子の組を、少なくとも1つ含むパケットであるデータパケットを送信側端末から送信する送信ステップと、前記データパケットを受信した受信側端末において、該データパケットに含まれている、識別子の組に基づいて、自端末が該パケットの受信対象であるか判断する判断ステップと、前記判断ステップにより自端末が該パケットの受信対象であると判断された場合に、前記目的端末に向けて該パケットを転送するために識別子の書き替えを行う識別子書き替えステップとを含むことを特徴とするセンサ端末の制御方法。
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