JP4803866B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関し、詳しくは入出力部に保護回路を設けて静電気等の高電圧負荷による破壊から内部回路を保護できるように構成した半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
摩擦等により発生する静電気によって数十V〜数十kVもの高電圧に帯電した人間や機械等が半導体装置に触れると、静電気による電荷が半導体装置の端子及び内部回路を介して数μs〜数msの短時間で一気に放電されることがある。このような急激な放電が生じた場合には半導体装置の内部素子が破壊され、その機能や特性を損ねることがある。
【0003】
特に、ゲート酸化膜の耐電圧が比較的低い電界効果型(MOS)トランジスタを内部回路に有するCMOSやBi−CMOS等の半導体装置の場合は、過大な高電圧の印加によりトランジスタのゲート酸化膜が破壊されやすい。そこで、一般的には静電気等により印加された高電圧による電流をインピーダンスの低い電源電圧線または基準電圧線に流して、半導体装置を静電破壊から保護するようにした保護回路を入出力部に設けるようにしている。
【0004】
図5は従来の半導体装置の一構成例を示す回路図であり、特に半導体装置の入出力部周辺を示した図である。図中に示すように、半導体装置100の入力端子もしくは出力端子となる外部入出力端子T1(以下、パッドT1と呼ぶ)は、保護回路101及び入出力回路201を介して内部回路300に接続されている。
【0005】
保護回路101は、パッドT1にアノードが接続され電源電圧線(VDD)にカソードが接続された第1ダイオードD1aと、基準電圧線(GND)にアノードが接続されパッドT1にカソードが接続された第2ダイオードD1bを有している。また、電源電圧線と基準電圧線との間には、ゲート及びソースが電源電圧線に接続されドレインが基準電圧線に接続されたPチャネルMOSトランジスタP1と、ゲート及びソースが基準電圧線に接続されドレインが電源電圧線に接続されたNチャネルMOSトランジスタN1を設けている。ここで、PチャネルMOSトランジスタP1のゲートは反転端子としている。
【0006】
上記回路構成から成る半導体装置100において、パッドT1に所定範囲内の電圧が加わっている場合には、第1ダイオードD1a及び第2ダイオードD1bはいずれも逆バイアス状態となっている。よって、パッドT1は電源電圧線及び基準電圧線のいずれにも接続されないため、正常に入出力動作を行うことができる。
【0007】
一方、パッドT1に所定値以上の高電圧が加わった場合には第1ダイオードD1aが順バイアス状態となるため、その電荷は第1ダイオードD1aを介して電源電圧線に流れるようになる。よって、パッドT1に加わった異常電圧による内部回路300の破壊を防止することができる。
【0008】
また、さらに高い電圧がパッドT1に加わって電源電圧線の電位が部分的に上昇し、電源電圧線と基準電圧線との電位差がNチャネルMOSトランジスタN1のパンチスルー電圧もしくはPチャネルMOSトランジスタP1のブレークダウン電圧より大きくなった場合には、NチャネルMOSトランジスタN1もしくはPチャネルMOSトランジスタP1を介して電源電圧線に蓄えられた電荷を基準電圧線に逃がすことができる。これにより、電源電圧線と基準電圧線との電位差が変動することを抑制できるので、電圧変動によって入出力回路201や内部回路300等が破壊されることを防止できる。
【0009】
逆に、パッドT1に加わる電圧が所定値を下回った場合には第2ダイオードD1bが順バイアス状態となるため、基準電圧線から第2ダイオードD1bを介してパッドT1に電流が流れるようになる。さらにパッドT1の電位が下がって基準電圧線の電位が部分的に低下し、電源電圧線と基準電圧線との電位差がPチャネルMOSトランジスタP1のパンチスルー電圧より大きくなった場合には、PチャネルMOSトランジスタP1が導通するので電源電圧線から基準電圧線に電流を流すことができる。
【0010】
一方、基準電圧線に静電気等による高電圧が印加されて基準電圧線の電位が部分的に上昇した場合には、第2ダイオードD1b及び第1ダイオードD1aもしくはNチャネルMOSトランジスタN1を介して基準電圧線から電源電圧線に電流が流れることになる。これにより、電源電圧線と基準電圧線との電位差が変動することを抑制できるので、電圧変動によって入出力回路201や内部回路300等が破壊されることを防止できる。
【0011】
上記構成から成る半導体装置であれば、静電気等によりパッドT1に加わる電圧が所定電圧範囲を超えた場合であっても、内部回路300が異常電圧によって破壊されることを防止することができる。また、電源電圧線と基準電圧線との電位差が変動することも抑制できるので、静電破壊されにくい半導体装置を提供することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、通常の半導体装置には前述の外部入出力端子が複数設けられており、より静電破壊されにくい半導体装置を提供するためには、全ての外部入出力端子毎に上記構成の保護回路を設けることが理想的である。また、外部入出力端子と保護回路との相対的な位置関係をできる限り近付けることにより、異常電圧が外部入出力端子に加わった場合でも、より迅速に電源電圧線もしくは基準電圧線に電荷を逃がすことができ、内部回路の保護効果向上を図ることができる。
【0013】
一方、近年の半導体装置はますます高集積化が進み、半導体チップ上の各外部入出力端子同士は非常に密接したレイアウト配置となっている。このように密接した各外部入出力端子の近傍に前述のPチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタを設けようとした場合には、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとの間に生じるラッチアップと呼ばれる現象が問題となる。
【0014】
ラッチアップとは、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタを共に用いる構造、いわゆるCMOS構造に付随する寄生サイリスタが動作することにより大きな電流がVcc−GND間に流れる現象であり、最悪の場合、チップの破壊をもたらすものである。そのため、半導体チップの設計を行う際には、通常PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとの間に所定の間隔を設けて寄生サイリスタがONし難くなるようにしている。
【0015】
しかしながら、PチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとの間隔を広げると、密接した全ての外部入出力端子毎に保護回路を設けることが困難となる。また、半導体装置自体のチップ面積拡大に伴うコストアップも課題となる。このような課題を克服して全ての外部入出力端子毎に保護回路を設けるためには、半導体チップ上の配置レイアウトを工夫する必要がある。
【0016】
本発明は上記の問題点に鑑み、静電破壊に対して高い耐久性を有し、かつラッチアップを起こしにくい半導体装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体装置においては、複数の外部入出力端子と、それぞれの前記外部入出力端子にアノードが接続され電源電圧線にカソードが接続された第1ダイオード及び基準電圧線にアノードが接続され前記外部入出力端子にカソードが接続された第2ダイオードを有する複数の保護回路とが設けられており、前記保護回路を構成する第1ダイオード及び第2ダイオードが前記外部入出力端子の周辺に配列されている半導体装置において、
前記保護回路の各第1ダイオード間及び各第2ダイオード間に、前記電源電圧線の電荷を前記基準電圧線に逃がすPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタを配置し、かつ前記PチャネルMOSトランジスタと前記NチャネルMOSトランジスタとが同一の外部入出力端子間に配置されないように配置したことを特徴としている。
【0018】
また、上記構成の半導体装置においては、前記PチャネルMOSトランジスタが形成されるウェルを、第1ダイオードや第2ダイオード、及び前記NチャネルMOSトランジスタが形成される各ウェルから分離するとよい。
【0019】
一方、異なる電圧が加えられる第1電源電圧線及び第2電源電圧線と、基準電圧が加えられる基準電圧線とを有し、第1外部入出力端子と、第1外部入出力端子にアノードが接続され第1電源電圧線にカソードが接続されたダイオード及び前記基準電圧線にアノードが接続され第1外部入出力端子にカソードが接続されたダイオードを有する第1保護回路と、第2外部入出力端子と、第2外部入出力端子にアノードが接続され第2電源電圧線にカソードが接続されたダイオード及び前記基準電圧線にアノードが接続され第2外部入出力端子にカソードが接続されたダイオードを有する第2保護回路と、が設けられた半導体装置においては、第1の電源に対するPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタから成る保護回路を第1外部入出力端子の近傍に配置するとともに、第2の電源に対するPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタから成る保護回路を第2外部入出力端子の近傍に配置するとよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に係る半導体装置の第1実施形態について説明を行う。図1は本発明に係る半導体装置の第1実施形態を示す回路図であり、特に半導体装置の入出力部周辺を示した図である。図中に示すように、半導体装置100の入力端子もしくは出力端子となる外部入出力端子T1〜T4(以下、パッドT1〜T4と呼ぶ)はそれぞれ、保護回路101〜104及び入出力回路201〜204を介して、内部回路300に接続されている。
【0021】
なお、本図中ではパッドT1〜T4、保護回路101〜104、及び入出力回路201〜204から成る4本の入出力系統を例示したが、これらは半導体装置100に多数設けられた入出力系統を代表したものであり、入出力系統の本数を限定するものではない。
【0022】
保護回路101〜104はそれぞれ、パッドT1〜T4にアノードが接続され電源電圧線(VDD)にカソードが接続された第1ダイオードD1a〜D4aと、基準電圧線(GND)にアノードが接続されパッドT1〜T4にカソードが接続された第2ダイオードD1b〜D4bを有している。
【0023】
また、電源電圧線と基準電圧線との間には、ゲート及びソースが電源電圧線に接続されドレインが基準電圧線に接続されたPチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)と、ゲート及びソースが基準電圧線に接続されドレインが電源電圧線に接続されたNチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)を設けている。ここで、PチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)の各ゲートは反転端子としている。
【0024】
なお、本実施形態における保護回路101〜104の各動作については、前述した従来技術と同様であるので詳細な説明は省略し、本実施形態の特徴である第1ダイオードD1a〜D4a、第2ダイオードD1b〜D4b、PチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)及びNチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)といった各素子の配置レイアウトについて、重点的な説明を行うことにする。
【0025】
図2は第1実施形態における半導体装置100の配置レイアウトを示す概略斜視図である。図中に示す通り、本実施形態における半導体装置100ではP型基板100aに複数のN型ウェル100b及びP型ウェル100cがそれぞれ直線的に形成されている。なお、N型ウェル100bには電源電圧VDDが加えられており、P型基板100a及びP型ウェル100cはいずれも基準電圧GNDが加えられている。
【0026】
複数のN型ウェル100bには保護回路101〜104を構成する第1ダイオードD1a〜D4a、及びPチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)が形成されている。一方、P型ウェル100cには保護回路101〜104を構成する第2ダイオードD1b〜D4b、及びNチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)が形成されている。
【0027】
また、パッドT1、第1ダイオードD1a、及び第2ダイオードD1bは一列に配列されており、メタルによって互いに接続されている。同様に、外部入出力端子T2〜T4、第1ダイオードD2a〜D4a、及び第2ダイオードD2b〜D4bについてもそれぞれ一列に配列され、メタルによって互いに接続されている。
【0028】
ここで、本実施形態におけるPチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)は、各第1ダイオードD1a〜D4aの偶数番目と奇数番目との間に一つおきに配置されている。言い換えれば、図中の例ではPチャネルMOSトランジスタP23がパッドT2、T3によって共有される形となっており、4本の入力系統に対して3つのPチャネルMOSトランジスタを有する構成となっている。これを回路図的に描くと、図1に示すようにパッドT2、T3に対してPチャネルMOSトランジスタP23がそれぞれ設けられたことになる。
【0029】
また、NチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)は、各第2ダイオードD1b〜D4bの奇数番目と偶数番目との間に一つおきに配置されている。言い換えれば、図中の例ではNチャネルMOSトランジスタN12がパッドT1、T2によって共有され、NチャネルMOSトランジスタN34がパッドT3、T4によって共有される形となっており、4本の入力系統に対して2つのNチャネルMOSトランジスタを有する構成となっている。これを回路図的に描くと、図1に示すようにパッドT1、T2に対してNチャネルMOSトランジスタN12がそれぞれ設けられ、パッドT3、T4に対してNチャネルMOSトランジスタN34がそれぞれ設けられたことになる。
【0030】
図から分かるように、PチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)とNチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)は、同一のパッド間に配置されないように千鳥状の配置とされている。
【0031】
このように、全てのパッドT1〜T4の近傍に小規模ながらも数多くのPチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタを設け、それらのトランジスタを各パッドT1〜T4によって共有する配置レイアウトとすれば、万一パッドT1〜T4のいずれかに異常電圧が加わったとしても、PチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)及びNチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)のいずれかによって電荷を迅速に逃がすことができる。
【0032】
また、本実施形態においてはPチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)とNチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)とを千鳥状の配置としているので各トランジスタ間の距離が長くなり、寄生サイリスタを構成するトランジスタの電流増幅率がより小さくなる。よって、半導体装置100のチップ面積を従来の大きさに維持したとしても、PチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)とNチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)との間の寄生サイリスタによってラッチアップし難くなる。
【0033】
このような構成とすることにより、全てのパッドT1〜T4毎に保護回路101〜104を設けることができ、かつパッドT1〜T4と保護回路101〜104との相対的な位置関係を近付けることが可能となる。よって、異常電圧が外部入出力端子に加わった場合でも、より迅速に電源電圧線もしくは基準電圧線に電荷を逃がすことができ、内部回路の保護効果向上を図ることができる。
【0034】
さらに、本実施形態においてはN型ウェル100bをPチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)の周囲で切断し、他の素子(第1ダイオード、第2ダイオード、及びNチャネルMOSトランジスタ)が形成される各ウェルから分離した構成としている。
【0035】
このような構成とすることにより、トランジスタが形成されているN型ウェル100bを介してPチャネルMOSトランジスタ(P1、P23、P4)とNチャネルMOSトランジスタ(N12、N34)とが近付くのを防ぐことができるので、ラッチアップの発生をより一層低減することができる。
【0036】
次に、本発明に係る半導体装置の第2実施形態について説明を行う。本実施形態は2系統の電源電圧により駆動する半導体装置に適用されるものである。図3は本発明に係る半導体装置の第2実施形態を示す回路図である。図中に示すように、本実施形態における半導体装置100には異なる電圧が加えられる第1電源電圧線(VHV)及び第2電源電圧線(VLV)が接続されており、半導体装置100はこれら2系統の電源電圧により動作するようになっている。
【0037】
また、半導体装置100の入力端子もしくは出力端子となる外部入出力端子についても、第1電源電圧線と基準電圧線(GND)との間に接続される第1外部入出力端子THV(以下、第1パッドTHVと呼ぶ)、及び第2電源電圧線と基準電圧線との間に接続される第2外部入出力端子TLV(以下、第2パッドTLVと呼ぶ)の2種類が設けられている。そして、第1パッドTHVは第1保護回路101及び第1入出力回路201を介して内部回路300に接続されており、第2パッドTLVは第2保護回路102及び第2入出力回路202を介して内部回路300に接続されている。
【0038】
第1保護回路101は、第1パッドTHVにアノードが接続され第1電源電圧線にカソードが接続されたダイオードDHVaと、基準電圧線にアノードが接続され第1パッドTHVにカソードが接続されたダイオードDHVbを有している。同様に、第2保護回路102は、第2パッドTLVにアノードが接続され第2電源電圧線にカソードが接続されたダイオードDLVaと、基準電圧線にアノードが接続され第2パッドTLVにカソードが接続されたダイオードDLVbを有している。
【0039】
また、第1電源電圧線と基準電圧線との間には、ゲート及びソースが第1電源電圧線に接続されドレインが基準電圧線に接続されたPチャネルMOSトランジスタPHVと、ゲート及びソースが基準電圧線に接続されドレインが第1電源電圧線に接続されたNチャネルMOSトランジスタNHVを設けている。ここで、PチャネルMOSトランジスタPHVのゲートは反転端子としている。
【0040】
同様に、第2電源電圧線と基準電圧線との間には、ゲート及びソースが第2電源電圧線に接続されドレインが基準電圧線に接続されたPチャネルMOSトランジスタPLVと、ゲート及びソースが基準電圧線に接続されドレインが第2電源電圧線に接続されたNチャネルMOSトランジスタNLVを設けている。ここで、PチャネルMOSトランジスタPLVのゲートは反転端子としている。
【0041】
なお、本実施形態における保護回路101、102の各動作については、前述した従来技術と同様であるので詳細な説明は省略し、ここでは本実施形態の特徴である第1パッドTHV、第2パッドTLV、PチャネルMOSトランジスタ(PHV、PLV)及びNチャネルMOSトランジスタ(NHV、NLV)といった各素子の配置レイアウトについて、重点的な説明を行うことにする。
【0042】
2系統の電源電圧によって動作する半導体装置100では、例えば第2パッドTLVに静電パルスが印加された場合、第1パッドTHV側に設けたトランジスタ(PHV及びNHV)にまで静電パルスが及んで第1電源電圧線と第2電源電圧線との間で静電破壊が生じることがある。このような事態を回避するために、本実施形態においては半導体装置100の配置レイアウトを工夫している。
【0043】
図4は第2実施形態における半導体装置100の配置レイアウトを示す概略図である。ここでは、図中に示すように複数の第1パッドTHVと第2パッドTLVが不規則に配列された半導体装置100を例に挙げて説明を行う。
【0044】
ここで、第1パッドTHVのチップ内部側に第1保護回路101を構成するダイオード(DHVa、DHVb)が配置されている。そして、第1電源電圧線の電荷を基準電圧線に逃がすPチャネルMOSトランジスタPHV、及び基準電圧線の電荷を第1電源電圧線に逃がすNチャネルMOSトランジスタNHVは、それぞれ入出力回路の近傍に配置したレイアウトとしている。
【0045】
同様に、第2パッドTLVのチップ内部側に第2保護回路102を構成するダイオード(DLVa、DLVb)が配置されている。そして、第2電源電圧線の電荷を基準電圧線に逃がすPチャネルMOSトランジスタPLV、及び基準電圧線の電荷を第2電源電圧線に逃がすNチャネルMOSトランジスタNLVは、それぞれ入出力回路の近傍に配置したレイアウトとしている。
【0046】
このような配置レイアウトとすることにより、第1パッドTHVに静電パルスが印加された場合には、第1パッドTHVの近傍に配置された第1保護回路101を構成するダイオード(DHVa、DHVb)によって第1電源電圧線もしくは基準電圧線に素早く電荷を逃がすことができる。また、第1電源電圧線の電荷はPチャネルMOSトランジスタPHVによって素早く基準電圧線に逃がすことができ、基準電圧線の電荷はNチャネルMOSトランジスタNHVによって素早く第1電源電圧線に逃がすことができる。
【0047】
同様に、第2パッドTLVに静電パルスが印加された場合には、第2パッドTLVの近傍に配置された第2保護回路102を構成するダイオード(DLVa、DLVb)によって第2電源電圧線もしくは基準電圧線に素早く電荷を逃がすことができる。また、第2電源電圧線の電荷はPチャネルMOSトランジスタPLVによって素早く基準電圧線に逃がすことができ、基準電圧線の電荷はNチャネルMOSトランジスタNLVによって素早く第2電源電圧線に逃がすことができる。
【0048】
よって、第1電源電圧線と第2電源電圧線との間に静電パルスが渡ることを回避できるので、第1電源電圧線と第2電源電圧線との間で静電破壊が生じることを防止することができる。
【0049】
なお、図4中では第1電源電圧線と基準電圧線との間に接続されるトランジスタ(PHV、NHV)、及び第2電源電圧線と基準電圧線との間に接続されるトランジスタ(PLV、NLV)を、それぞれ同じ電源を用いるパッド間に1つ配置した例を挙げて説明を行ったが、本実施形態における各トランジスタの配置及び規模はこれに限られるものではなく、例えば前述の第1実施形態のように各パッド間に保護トランジスタを設けてもよい。その場合には第1実施形態のように各トランジスタ間の距離をとるようにすればさらによい。
【0050】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置においては、複数の外部入出力端子の周辺に静電対策用の保護回路を構成する第1ダイオード、及び第2ダイオードが配列された半導体装置において、各第1ダイオード間及び各第2ダイオード間にPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタを配置し、かつ前記PチャネルMOSトランジスタと前記NチャネルMOSトランジスタとが同一の外部入出力端子間に配置されないように千鳥状の配置としている。
【0051】
このように、全ての外部入出力端子の近傍に小規模ながらも数多くのPチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタを設け、それらのトランジスタを各外部入出力端子によって共有する配置レイアウトとすれば、前記外部入出力端子のいずれかに静電気等による異常電圧が加わったとしても、前記PチャネルMOSトランジスタもしくは前記NチャネルMOSトランジスタのいずれかによって電荷を迅速に逃がすことができる。
【0052】
また、前記PチャネルMOSトランジスタと前記NチャネルMOSトランジスタとを千鳥状の配置としているので、両トランジスタが同一の外部入出力端子間に配置されることがない。よって、半導体装置のチップ面積を従来の大きさに維持したとしても、前記PチャネルMOSトランジスタと前記NチャネルMOSトランジスタとの間の寄生サイリスタによってラッチアップし難くなる。
【0053】
このような構成とすることにより、全ての外部入出力端子毎に保護回路を設けることができ、かつ各外部入出力端子と保護回路との相対的な位置関係を近付けることが可能となる。よって、異常電圧が外部入出力端子に加わった場合でも、より迅速に電源電圧線もしくは基準電圧線に電荷を逃がすことができ、内部回路の保護効果向上を図ることができる。
【0054】
なお、上記構成の半導体装置においては、前記PチャネルMOSトランジスタが形成されるウェルを、第1ダイオードや第2ダイオード、及び前記NチャネルMOSトランジスタが形成される各ウェルから分離するとよい。このような構成とすることにより、ウェルを介して前記PチャネルMOSトランジスタと前記NチャネルMOSトランジスタとが隣接してしまうことがないので、ラッチアップの発生をより一層低減することができる。
【0055】
一方、異なる電圧が加えられる第1電源電圧線及び第2電源電圧線と、基準電圧が加えられる基準電圧線とを有する半導体装置において、第1電源電圧線と基準電圧線との間に接続される第1外部入出力端子の近傍には、第1の電源に対するPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタから成る保護回路を配置し、第2電源電圧線と基準電圧線との間に接続される第2外部入出力端子の近傍には、第2の電源に対するPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタから成る保護回路を配置するとよい。
【0056】
このような配置レイアウトとすることにより、第1外部入出力端子もしくは第2外部入出力端子のいずれに静電パルスが印加された場合であっても、素早く電荷を逃がすことができる。よって、第1電源電圧線と第2電源電圧線との間に静電パルスが渡ることを回避できるので、第1電源電圧線と第2電源電圧線との間で静電破壊が生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体装置の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】 第1実施形態における半導体装置100の配置レイアウトを示す概略斜視図である。
【図3】 本発明に係る半導体装置の第2実施形態を示す回路図である。
【図4】 第2実施形態における半導体装置100の配置レイアウトを示す概略図である。
【図5】 従来の半導体装置の一構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
100 半導体装置
101 保護回路
201 入出力回路
300 内部回路
Claims (2)
- 直線状に配置された複数の外部端子と、
前記複数の外部端子と各々向かい合って配置される複数の回路と、
前記複数の外部端子と前記複数の回路とを向かい合うもの同士で各々電気的に接続する複数の接続経路と、
前記複数の接続経路に各々のアノードが接続され電源電圧線に各々のカソードが接続された複数の第1ダイオードと、
基準電圧線に各々のアノードが接続され前記複数の接続経路に各々のカソードが接続された複数の第2ダイオードと、
前記電源電圧線の電荷を前記基準電圧線に逃がすPチャネルMOSトランジスタ及びNチャネルMOSトランジスタと、
を備え、
隣り合う前記接続経路に挟まれた区間及び両端の前記外部端子に対応する前記接続経路の外側の区間をそれぞれトランジスタ配置区間として、前記トランジスタ配置区間に交互に前記PチャネルMOSトランジスタと前記NチャネルMOSトランジスタとが配置されている半導体装置であって、
前記第1ダイオード及び前記PチャネルMOSトランジスタが作成される第1極性の第1ウェルと、前記第2ダイオード及び前記NチャネルMOSトランジスタが作成される前記第1極性とは逆極性の第2ウェルと、を備え、
前記第1ウェルと前記第2ウェルとが前記外部端子と前記回路との間においてそれぞれ前記外部端子が配列された方向と平行して配置されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記PチャネルMOSトランジスタが形成されるウェルを、前記第1ダイオードや前記第2ダイオード、及び、前記NチャネルMOSトランジスタが形成されるウェルから分離したことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
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