JP4803733B2 - 溝付き動圧スラスト気体軸受およびその製造方法 - Google Patents
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Description
このような理由から、溝付き動圧スラスト気体軸受は、主に室内で使用される情報関連機器、OA機器などの支持要素として広く用いられている。
かかる要求に対して、ヘリングボーン形状の溝が設けられた溝付き動圧スラスト軸受の特性を解析し、ヘリングボーン形状の溝部の最適化を行う手法およびかかる手法により最適化された溝付き動圧スラスト軸受が開示されている(非特許文献1,2参照)。
橋本 巨、落合 成行,「高速スラスト気体軸受の特性解析と最適設計(第1報,静・動特性解析とその実験的検証)」,日本機械学会論文集(C編),社団法人 日本機械学会,2006年4月,72巻,716号 橋本 巨、落合 成行,難波 唯志,「高速スラスト気体軸受の特性解析と最適設計(第2報,最適設計問題への適用)」,日本機械学会論文集(C編),社団法人 日本機械学会,2006年4月,72巻,716号
図1に示すように、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受10Dは、略円盤形状の部材であり、貫通孔11aが形成された内周部11と、複数の溝12dが形成された外周部12と、を備えている。
貫通孔11aは、内周部11の中央に設けられた平面視円形の孔であり、内周部11の軸受面(軸Axと対向する面)から軸受面の反対側の面まで貫通している。
なお、貫通孔11aは省略可能である。
複数の溝部12dは、外周部12の軸受面に形成されている。
複数の溝部12dは、溝付き動圧スラスト気体軸受10Dの外側面に開放されており、貫通孔11aとは連通していない。すなわち、複数の溝部12dは、貫通孔11aと離隔している。また、複数の溝12dは、その中間部に折れ曲がり部12d3を有している。
複数の溝部12dは、内側から順に、貫通孔11aと離隔した位置から始まり、外側に向かうにつれて周方向の一方に向かって延びる第一溝部12d1と、折れ曲がり部12d3において第一溝部12d1と接続され、外側に向かうにつれて周方向の他方へ向かって延びる第二溝部12d2と、から構成されている。
0.80≦l/r1≦0.95 …式(1)
このようにすることで、より高い軸受剛性を有する溝付き動圧スラスト気体軸受10Dを提供することができる。
0.3≦b1/(b1+b2)≦0.9 …式(2)
このようにすることで、より高い軸受剛性を有する溝付き動圧スラスト気体軸受10Dを提供することができる。
続いて、溝付き動圧スラスト気体軸受10Dの製造方法について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受の製造装置(以下、「軸受製造装置」と記載する。)を示すブロック図である。図3は、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受を示す図であり、(a)は(r,θ)座標系による図、(b)は(ξ,η)座標系による図である。図4は、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受を示す図であり、(a)は(ξ,η)座標系による図,(b)は(a)の部分拡大図であり、コントロールボリュームを説明するための図である。図5は、仮想螺旋溝部の変形を説明するための図であり、(a)は変形前の仮想螺旋溝部を示す模式図、(b)は変形後の仮想螺旋溝部を示す模式図である。
図2に示すように、本発明の実施形態に係る軸受製造装置20は、入力装置21と、制御装置22と、軸受加工装置23と、を備えている。
与条件としては、例えば軸荷重、軸回転数、軸受内半径r2、流入角βなどが挙げられる。
入力された与条件は、制御装置22に出力される。
仮想螺旋溝部の溝形状は、従来の溝付き動圧スラスト気体軸受におけるスパイラル型の溝形状と同一であり、下記式(3)(4)により表される。
θ=(1/a)・log(r/r2) …式(3)
a=cot{(90−β)π/180} …式(4)
ここで、rは径方向座標、θは円周方向座標である。
すなわち、変形仮想螺旋溝部算出部22cは、仮想螺旋溝部を適当な区間でr方向に等分割し、fi=f(ri)とすることで、スプライン補間関数s(r)を得る。
スプライン補間関数s(r)は、下記式(5)により表される。
s(r)=Mi(ri+1−r)3/(6Δr)+Mi(r−ri)3/(6Δr)
+(θi−MiΔr2/6)(ri+1−r)/Δr
+(θi+1−Mi+1Δr2/6)(r−ri)/Δr …式(5)
ここで、ri,θiは、それぞれ、i番目の節点におけるスパイラル曲線のr座標、θ座標である。また、Δrはrの増分、すなわち、r方向の分割幅(rの等分割区間)であり、下記式(6)により表される。
Δr=ri+1−ri …式(6)
また、Miは、Δrとθの増分から決まる量、すなわち、ベクトルMの構成要素であり、下記式(7)により表される。
κi=1−ιi (i=1,2,…n−1) …式(12)
λi=(θi+1−θi)/Δr (i=1,2,…n−1) …式(13)
νi=3(λi−λi−1)/Δr (i=2,3,…n) …式(14)
すなわち、変形仮想螺旋溝部算出部22cは、式(5)を用いて軸受面の全区間におけるスプライン関数を求めることにより、任意の溝形状を表すことができる。
変形仮想螺旋溝部算出部22cは、新たな節点pi’(ri,θi+Δθi)と式(3)とを用いて変形された仮想螺旋溝部の溝形状を算出し、以下の最適化手法に従って仮想螺旋溝部の形状を変形・進化させる。
ここで、(ξ,η)座標系は、溝形状の座標に倣った座標系である。図3に示すように、(r,θ)座標系では複雑な溝形状であっても、(ξ,η)座標系に変換することにより、扇形の簡単な形状で表現することができる。すなわち、ξ,ηは、それぞれ境界適合座標系に基づいた変換座標である。
(ξ,η)座標系において、変換に用いられる関数は溝形状によって異なり、スパイラルグルーブ軸受の場合には、下記式(15)(16)が用いられる。
ξ=r …式(15)
η=θ−ln(r/rs)/tanβ …式(16)
本発明では、下記式(17)(18)が用いられる。
ξ=r …式(17)
η=θ−[Mi(ri+1−r)3/(6Δr)+Mi(r−ri)3/(6Δr)
+(θi−MiΔr2/6)(ri+1−r)/Δr
+(θi+1−Mi+1Δr2/6)(r−ri)/Δr] …式(18)
なお、コントロールボリュームCVとは、図4に示すように、軸受面内の微小領域を表したものである。
レイノルズ相当式は、下記式(17)により表される。
Qξ 2I+Qξ 1III−Qξ 2II−Qξ 2IV+Qη 2I+Qη 1II−Qη2 III−Qη 1IV=QV …式(19)
またμは、空気潤滑膜の粘度である。
また、ωsは、軸の角速度である。
また、ξ1,ξ2は、それぞれ積分変数ξの下限および上限であり、η1,η2は、それぞれ積分変数ηの下限および上限である。
また、h0は定常状態の軸受隙間を表す。また、p0は定常状態の圧力(空気潤滑膜圧力の静的成分)を表す。すなわち、軸が振動していない場合には、軸受隙間h=h0、圧力p=p0である。
また、εは気体潤滑膜厚の微小振動振幅を表す。
また、ptは、軸受の動特性を解析する際に便宜的に用いられるものであり、複素数として与えられるものであり、一般的に、動的な圧力成分(空気潤滑膜圧力の動的成分)などと呼ばれている。ptに物理的な意味はないが、ptの実数部の分布を軸受面全体に渡って積分したものが弾性係数(軸受剛性)に相当し、ptの虚数部の分布を軸受面全体に渡って積分したものが減衰係数に相当する。このことは軸受の動特性解析を行う一般的な方法として知られている。
そして、変形仮想螺旋溝部算出部22cは、かかる圧力分布に基づいて、気体潤滑膜の弾性係数、すなわち、軸受剛性を算出する。
ここで、最も内側の節点p0(r0,θ0)は、内周部11と重なるため、変化させる節点は4つ(節点p1〜p4)とする。
これにより、設計変数ベクトルXが、θ方向の更新される4つの増分(i番目の節点におけるθ方向の変化量)Δθi(i=1〜4)を要素とし、下記式(39)により定義される。
X=(Δθ1,Δθ2,Δθ3,Δθ4) …式(39)
gi(X)≧0(i=1〜9) …式(40)
g1(X)=Δθ1−θ1min …式(41)
g2(X)=Δθ1max−Δθ1 …式(42)
g3(X)=Δθ2−θ2min …式(43)
g4(X)=Δθ2max−Δθ2 …式(44)
g5(X)=Δθ3−θ3min …式(45)
g6(X)=Δθ3max−Δθ3 …式(46)
g7(X)=Δθ4−θ4min …式(47)
g8(X)=Δθ4max−Δθ4 …式(48)
g9(X)=hr−hrmin …式(49)
g10(X)=c …式(50)
ここで、hrは空気潤滑膜厚さ(気体潤滑膜厚さ)であり、hrminはhrの最小値であり、cは軸受の減衰係数(空気潤滑膜の減衰係数)である。また、添え字のmax,minは、それぞれ状態量の最大値および最小値であることを表す。なお、軸受隙間hは、軸受の溝部(溝の底部)から軸までの間隔(hgとhrの合計)とhrを一般化したものである。
ここで、軸受剛性(空気潤滑膜の弾性係数)kの最大化を図るため、目的関数f(X)を下記式(51)により定義する。
f(X)=k …式(51)
すなわち、制約条件gi(X)において、f(X)が最大となるXを探索する。
続いて、絞り込んだ局所最適解の候補を試行値として、SQPにより最適解を求める。
最適解が複数ある場合には、目的関数f(X)が最大となるものを大域的最適解として選択する。
計算例において、溝付き動圧スラスト軸受の与条件を表1に示す。表1において、溝幅比αは、溝付き動圧スラスト気体軸受けの外周における複数の溝部12dの割合の値であり、外周溝付き動圧スラスト気体軸受の外周における複数の溝部12dの幅の合計をb1、複数のランド部12eの幅の合計をb2としたとき、下記式(52)により表される。
α=b1/(b1+b2) …式(52)
また、溝の角度βは、与条件、すなわち、最適化前の螺旋(スパイラル)溝付き動圧スラスト気体軸受における溝の流入角(溝の外端と軸受の外周部とがなす角)である。
Δθimin=−π (i=1〜4) …式(53)
Δθimax=π (i=1〜4) …式(54)
hrmin=5.0[μm] …式(55)
図6(a)に示すように、スパイラル溝付き動圧スラスト気体軸受10Aは、複数のスパイラル溝部12aを備えている。
図6(b)に示すように、溝付き動圧スラスト気体軸受10Bは、複数の溝部12bを備えている。
図6(c)に示すように、溝付き動圧スラスト気体軸受10Cは、軸回転数40000[rpm]で最適化された軸受の一例であり、複数の溝部12cを備えている。
図6(d)に示すように、溝付き動圧スラスト気体軸受10Dは、軸回転数40000[rpm]で最適化された軸受の一例である。なお、軸回転数50000,60000[rpm]で最適化された軸受を、それぞれ溝付き動圧スラスト気体軸受10E,10Fとする。
Ψ≧90° …式(56)
また、角度Ψは、下記式(57)を満たすことがより望ましい。
90°≦Ψ<180° …式(57)
この条件は、図6(d)に示す溝付き動圧スラスト気体軸受10Dも満たしている。
折れ曲がり角度Ψを90°以上とすることで、弾性係数kが大幅に上昇し、軸受の最適化が実現される。
図7(a)に示すように、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受10D,10E,10Fは、すべての軸回転数領域で剛性すなわち弾性係数kが最も大きいことがわかる。
また、溝付き動圧スラスト気体軸受10D,10E,10Fの軸受剛性はほぼ同程度の値であることから、ある特定の軸回転数において最適化された溝付き動圧スラスト気体軸受は、それ以外の広範囲の軸回転数領域においても有用である。
また、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受10Cも、従来のスパイラル溝付き動圧スラスト気体軸受10Aと比べて高い軸受剛性を示すことがわかる。
図8に示すように、測定装置30は、空気バネ式除振台31と、高周波モータ32と、回転軸33と、ステータ34と、テンションゲージ35と、インパルスハンマ36と、マイクロメータ37を備えている。
空気バネ式除振台31は、測定における外乱の影響を除去するためのものであり、測定装置30の他の各構成は、空気バネ除振台31の上に設置されている。
高周波モータ32は、回転軸33を回転させる。
回転軸33は、ステータ34と対向しており、高周波モータ32により回転駆動される。
ステータ34は、軸受を保持する部材であり、ステータ34のラジアル方向の支持には、静圧空気軸受が使用されている。かかる構成により、摩擦の無い状態での軸方向の1自由度運動を軸受に対して実現している。軸受は、ステータ34下部にアタッチメントを介して設置される。
テンションゲージ35は、摩擦トルクを測定するためのものである。
インパルスハンマ36は、剛性すなわち弾性係数を測定するためのものである。
マイクロメータ37は、装置の回転開始時および回転停止時に軸受面が接触するのを防止するためのものであり、その下部にステータ34が吊るされている。マイクロメータ37は、回転開始時および回転停止時にステータ34を所定高さに吊るし、所定の回転数に達した後にステータ34を徐々に下ろすように構成されている。
なお、気体膜厚を測定するためのセンサとして、図示しないEddy-current proximity probe(エミック(株)製 S-5021C)を使用するとともに、かかるセンサへの温度の影響を、図示しない温度センサにより補正した。
なお、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受として、軸荷重14.7[N]、軸回転数40000[rpm]として最適化されたものを使用した。
実験は、ステータ34の軸荷重を14.7[N]として、軸回転数を36000〜40000[rpm]の範囲で1000[rpm]ごとに設定し、軸受剛性(弾性係数k)、気体膜厚および摩擦トルクをそれぞれ10回ずつ測定した。
図9(a)に示すように、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受は、いずれの軸回転数においても軸受剛性すなわち弾性係数kが最も大きい。
また、図9(b)に示すように、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受は、その空気潤滑膜厚さhrが許容膜厚(hrmin=5.0[μm])を十分に上回っている。
したがって、本発明の実施形態に係る溝付き動圧スラスト気体軸受の有用性が確認された。
図10は、軸受けの形状と圧力分布との関係を示す図であり、(a)はスパイラルグルーブ軸受の形状と圧力分布を示し、(b)はヘリングボーン軸受けの形状と圧力分布を示し、(c)は本発明に係る溝付き動圧スラスト気体軸受の形状と圧力分布を示す。図10における圧力分布は、上が正圧、下が負圧である。図10(c)に示すように、本発明に係る溝付き動圧スラスト気体軸受10Dは、第一溝部12d1ではステップ効果により正圧が発生し、第二溝部12d2では逆ステップ効果により負圧が発生する。したがって、高い軸受剛性を実現することができる。
図11は、本発明に係る溝付き動圧スラスト気体軸受における設計緒元と弾性係数との関係を示す図であり、(a)は溝深さhgと溝幅比b1/(b1+b2)と弾性係数kとの関係を示すグラフ、(b)はシール径比Rsと溝数Nと弾性係数kとの関係を示すグラフである。
0.3≦b1/(b1+b2)≦0.9 …式(2)
10[μm]≦hg≦30[μm] …式(58)
8≦N≦18 …式(59)
0.45≦Rs≦0.70 …式(60)
また、荷重条件、回転数などを変更して最適化計算を実施した結果を表2に示す。
hg=20[μm] …式(61)
Rs=0.58 …式(62)
b1/(b1+b2)=0.636 …式(63)
β=16[度] …式(64)
0.80≦l/r1≦0.95 …式(1)
このようにすることで、より高い軸受剛性を有する溝付き動圧スラスト気体軸受10Dを提供することができる。
11a 貫通孔
12c,12d 溝部
12c1,12d1 第一溝部
12c2,12d2 第二溝部
20 溝付き動圧スラスト気体軸受の製造装置
Claims (8)
- 軸受面に設けられた複数の溝部を備えた溝付き動圧スラスト気体軸受であって、
前記複数の溝部は、それぞれ、
前記軸受面の中心から離隔した位置から始まり、その内端が閉じており、外側に向かうにつれて周方向の一方に向かって延びる第一溝部と、
前記第一溝部の外側端部と連通し、外側に向かうにつれて周方向の他方に向かって延び、当該溝付き動圧スラスト気体軸受の外側面に開放される第二溝部と、
を備え、
軸の回転に伴い、前記第一溝部で正圧を発生させ、前記第二溝部で負圧を発生させる
ことを特徴とする溝付き動圧スラスト気体軸受。 - 前記第一溝部と前記第二溝部との連結部である折れ曲がり部の当該溝付き動圧スラスト気体軸受の中心からの距離lと、当該溝付き動圧スラスト気体軸受の外径r1との比l/r1が、
0.80≦l/r1≦0.95
を満たすことを特徴とする請求項1に記載の溝付き動圧スラスト気体軸受。 - 前記第一溝部と前記第二溝部とがなす折れ曲がり角度Ψが、
Ψ≧90°
を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溝付き動圧スラスト気体軸受。 - 当該溝付き動圧スラスト気体軸受の外周における前記複数の溝部の幅の合計をb1、複数のランド部の幅の合計をb2としたとき、b1/(b1+b2)が、
0.3≦b1/(b1+b2)≦0.9
を満たすことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の溝付き動圧スラスト気体軸受。 - 前記複数の溝部の深さhgが、
10[μm]≦hg≦30[μm]
を満たすことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の溝付き動圧スラスト気体軸受。 - 前記複数の溝部の数Nが、
8≦N≦18
を満たすことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の溝付き動圧スラスト気体軸受。 - 前記軸受面の中心から前記複数の溝部の内端までの長さをrs、前記軸受面の半径をr1としたとき、これらの比であるシール径比Rs(=rs/r1)が、
0.45≦Rs≦0.70
を満たすことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の溝付き動圧スラスト気体軸受。 - 制御装置および加工装置による、軸受面に設けられた複数の溝部を備えた溝付き動圧スラスト気体軸受の製造方法であって、
前記制御装置が、前記軸受面の中心から離隔した位置から始まり、その内端が閉じており、外側に向かうにつれて周方向の一方に向かって延び、当該溝付き動圧スラスト気体軸受の外側面に開放される複数の仮想螺旋溝部を設定するステップと、
前記制御装置が、前記仮想螺旋溝部を当該溝付き動圧スラスト気体軸受の半径方向に分割し、分割節点を半径を固定したまま周方向に移動させることにより前記仮想螺旋溝部の形状を変形させ、軸受剛性が最大となる、変形された前記仮想螺旋溝部の形状を算出するステップと、
前記制御装置が、前記加工装置を制御することにより、軸受剛性が最大となる、変形された前記仮想螺旋溝部の形状に基づいて、前記複数の溝部を形成するステップと、
を含むことを特徴とする溝付き動圧スラスト気体軸受の製造方法。
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