JP4803789B2 - 疼痛を処置するための薬学的組成物 - Google Patents
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Description
オンコスタチンMは、1980年代後半にヒトのA375メラノーマ細胞の増殖を抑制する因子として発見され、癌の阻害因子という意味で名づけられた。ヒトオンコスタチンM遺伝子の単離によって、オンコスタチンMがインターロイキン6(IL−6)ファミリーに属し、活性においても、構造においても特に白血病抑制因(LIF)に類似していることが明らかとなった。しかし、その後、長い間マウスのオンコスタチンMをコードする遺伝子が同定されなかったことなどから、LIF類似のサイトカインという以上には理解が進まなかった。その後、サイトカインのシグナル伝達機構の解析の結果、サイトカイン刺激で活性化される転写因子STAT5により制御される遺伝子の同定の結果、マウスオンコスタチンMのcDNAがクローニング(配列番号4)され、オンコスタチンMの解析が進んだ。オンコスタチンM遺伝子のプロモーター領域には、STAT5の結合配列が存在し、オンコスタチンM遺伝子の発現はサイトカイン刺激によってSTAT5を介して誘導されることが示された。オンコスタチンMの示す生理活性は多種多様であり、胚形成、炎症反応、造血、肝臓発生に関与することが知られており、細胞種によって、増殖促進、増殖抑制、分化誘導などの活性を示す。
疼痛は、急性痛、炎症性疼痛、および神経因性疼痛に大別される。中でも、神経因性疼痛は、慢性に経過し、非常に難治性の疾患である。鎮痛薬としては現在、非ステロイド性消炎鎮痛薬(non−steroidal anti−inflammatory drugs:NSAIDs)および麻薬(オピオイド)が使用されているが、神経因性疼痛は、これらの薬剤に対する抵抗性を示す。神経性疼痛におけるアロディニア(触覚刺激で誘発される痛みの現象)は持続的であり、脊髄におけるアロディニアの維持には、グルタミン酸レセプター(特にNMDAレセプター)、グルタミン酸トランスポーター、NO(一酸化窒素)、およびプロスタグランジン(特に、PGE2、およびPGF2α)が関与すると考えられている(南敏明、土居ゆみ、村谷忠利、西村渉、西澤幹雄、伊藤誠二: 痛覚伝達に対する脊髄でのプロスタグランジンの役割、緒方宣邦、柿木隆介編集、『痛みの基礎と臨床、真興交易医書出版部』、138ー149ページ、2003年)。
Tamuraら、Mech Dev 115:127−131(2002) Tamuraら、Neuroscience 119(2003)991−997 Tamuraら、E.J.Neuorosci.、17、2287−2298(2003) 南敏明、土居ゆみ、村谷忠利、西村渉、西澤幹雄、伊藤誠二: 痛覚伝達に対する脊髄でのプロスタグランジンの役割、緒方宣邦、柿木隆介編集、『痛みの基礎と臨床、真興交易医書出版部』、138ー149ページ、2003年 植田弘師、井上誠: モルヒネ耐性とモルヒネ非感受性神経因性疼痛、緒方宣邦、柿木隆介編集、『痛みの基礎と臨床、真興交易医書出版部』、152ー165ページ、2003年 Vulchanovaら、Neuroscience、Vol.108、No.1、143〜155頁、2001
1.オンコスタチンMアンタゴニストおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む、疼痛を処置するための薬学的組成物。
2.オンコスタチンMアンタゴニストが以下からなる群から選択される、項目1に記載の薬学的組成物:
抗オンコスタチンM抗体、抗オンコスタチンMレセプター抗体、オンコスタチンMレセプターフラグメント、オンコスタチンMレセプターの少なくとも一部を含む融合タンパク質、抗gp130抗体、およびオンコスタチンM変異体。
3.オンコスタチンMアンタゴニストが抗オンコスタチンMレセプター抗体である、項目2に記載の薬学的組成物。
4.前記抗オンコスタチンMレセプター抗体が細胞毒素と結合体を形成している、項目3に記載の薬学的組成物。
5.前記細胞毒素が、サポリン、ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼからなる群から選択される、項目4に記載の薬学的組成物。
6.オンコスタチンMアンタゴニストが、投与された部位における局所濃度が0.1〜100mg/mlの量になるように含有される、項目1に記載の薬学的組成物。
7.さらに、細胞毒素と結合体化した抗オンコスタチンMアンタゴニスト抗体を含む、項目1に記載の薬学的組成物。
8.前記疼痛が、以下からなる群から選択される、項目1に記載の薬学的組成物:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
9.非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬のうち少なくとも1つをさらに含む、項目1に記載の薬学的組成物。
10.インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、項目1に記載の薬学的組成物。
11.疼痛を処置するための医薬の製造における、オンコスタチンMアンタゴニストの使用。
12.オンコスタチンMアンタゴニストが以下からなる群から選択される、項目11に記載の使用:
抗オンコスタチンM抗体、抗オンコスタチンMレセプター抗体、オンコスタチンMレセプターフラグメント、オンコスタチンMレセプターの少なくとも一部を含む融合タンパク質、抗gp130抗体、およびオンコスタチンM変異体。
13.オンコスタチンMアンタゴニストが抗オンコスタチンMレセプター抗体である、項目12に記載の使用。
14.前記抗オンコスタチンMレセプター抗体が細胞毒素と結合体を形成している、項目13に記載の使用。
15.前記細胞毒素が、サポリン、ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼからなる群から選択される、項目14に記載の使用。
16.オンコスタチンMアンタゴニストが投与された部位における局所濃度が0.1〜100mg/mlの量になるように前記医薬中に含有される、項目11に記載の使用。
17.さらに、細胞毒素と結合体化した抗オンコスタチンMアンタゴニスト抗体の使用を含む、項目11に記載の使用。
18.前記疼痛が、以下からなる群から選択される、項目11に記載の使用:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
19.項目1に記載の薬学的組成物を含む、疼痛を処置するためのキット。
20.オンコスタチンMアンタゴニストが以下からなる群から選択される、項目19に記載のキット:
抗オンコスタチンM抗体、抗オンコスタチンMレセプター抗体、オンコスタチンMレセプターフラグメント、オンコスタチンMレセプターの少なくとも一部を含む融合タンパク質、抗gp130抗体、およびオンコスタチンM変異体。
21.オンコスタチンMアンタゴニストが抗オンコスタチンMレセプター抗体である、項目20に記載のキット。
22.前記抗オンコスタチンMレセプター抗体が細胞毒素と結合体を形成している、項目21に記載のキット。
23.前記細胞毒素が、サポリン、ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼからなる群から選択される、項目22に記載のキット。
24.オンコスタチンMアンタゴニストが投与された部位における局所濃度が0.1〜100mg/mlの量になるように前記薬学的組成物中に含有される、項目19に記載のキット。
25.さらに、細胞毒素と結合体化した抗オンコスタチンMアンタゴニスト抗体を含む、項目19に記載のキット。
26.前記疼痛が、以下からなる群から選択される、項目19に記載のキット:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
27.非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬の少なくとも1つをさらに含む、項目19に記載のキット。
28.インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、項目27に記載のキット。
29.疼痛を処置するための薬学的組成物であって、該組成物は、
(a)遺伝子導入ベクターであって、オンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子の制御領域および該制御領域と作動可能に連結された細胞障害遺伝子とを含むベクター、および
(b)薬学的に受容可能なキャリア
を含む、疼痛を処置するための薬学的組成物。
30.前記オンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子の制御領域が、該遺伝子のプロモーター領域由来である、項目29に記載の薬学的組成物。
31.前記プロモーターの配列が、配列番号1に記載の配列からなる配列である、項目30に記載の薬学的組成物。
32.前記遺伝子導入ベクターが、以下からなる群から選択されるウイルス由来である、項目29に記載の薬学的組成物:レトロウイルス、センダイウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスおよびレンチウイルス。
33.前記遺伝子導入ベクターが、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、またはレンチウイルス由来である、項目32に記載の薬学的組成物。
34.遺伝子導入ベクターがレトロウイルス由来である、項目32に記載の薬学的組成物。
35.前記細胞障害遺伝子が、以下からなる群から選択される遺伝子由来である、項目29に記載の薬学的組成物:ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼ。
36.前記疼痛が、以下からなる群から選択される、項目29に記載の薬学的組成物:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
37.非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬のうち少なくとも1つをさらに含む、項目29に記載の薬学的組成物。
38.インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、項目29に記載の薬学的組成物。
39.疼痛を処置するための医薬の製造における、遺伝子導入ベクターの使用であって、該ベクターはオンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子の制御領域および該制御領域と作動可能に連結された細胞障害遺伝子とを含む、使用。
40.前記オンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子の制御領域が、該遺伝子のプロモーター領域由来である、項目39に記載の使用。
41.前記プロモーターの配列が、配列番号1に記載の配列からなる配列である、項目40に記載の使用。
42.前記遺伝子導入ベクターが、以下からなる群から選択されるウイルス由来である、項目39に記載の使用:レトロウイルス、センダイウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスおよびレンチウイルス。
43.前記遺伝子導入ベクターが、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、またはレンチウイルス由来である、項目42に記載の使用。
44.前記遺伝子導入ベクターが、レトロウイルス由来である、項目42に記載の使用。
45.前記細胞障害遺伝子が、以下からなる群から選択される遺伝子由来である、項目39に記載の使用:ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼ。
46.前記疼痛が、以下からなる群から選択される、項目39に記載の使用:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
47.項目29に記載の薬学的組成物を含む、疼痛を処置するためのキット。
48.前記オンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子の制御領域が、該遺伝子のプロモーター領域由来である、項目47に記載のキット。
49.前記プロモーターの配列が、配列番号1に記載の配列からなる配列である、項目48に記載のキット。
50.前記遺伝子導入ベクターが、以下からなる群から選択されるウイルス由来である、項目47に記載のキット:レトロウイルス、センダイウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスおよびレンチウイルス。
51.前記遺伝子導入ベクターが、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、またはレンチウイルス由来である、項目50に記載のキット。
52.前記遺伝子導入ベクターが、レトロウイルス由来である、項目50に記載のキット。
53.前記細胞障害遺伝子が、以下からなる群から選択される遺伝子由来である、項目47に記載のキット:ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼ。
54.前記疼痛が、以下からなる群から選択される、項目47に記載のキット:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
55.非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬のうち少なくとも1つをさらに含む、項目47に記載のキット。
56.インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、項目47に記載のキット。
57.オンコスタチンMまたはオンコスタチンMホモログの少なくとも1つと、薬学的に受容可能なキャリアとを含む、疼痛を処置するための薬学的組成物であって、
ここで、オンコスタチンMホモログは、配列番号4、6または8に記載の核酸とストリンジェントな条件でハイブリダイズする核酸によってコードされ、そしてオンコスタチンM活性を有するポリペプチドであって、ここで、オンコスタチンM活性は、多能性造血前駆細胞の増殖促進活性、内皮細胞クラスターの形成促進活性、肝細胞分化促進活性、新生児のセルトリ細胞の増殖促進活性、肝細胞からの急性期タンパク質の産生誘導活性、TIMP1の発現誘導活性、および肝再生促進活性からなる群から選択される少なくとも1つの活性である、薬学的組成物。
58.オンコスタチンMまたはオンコスタチンMホモログが、投与された部位における局所濃度が0.1〜100mg/mlの量になるように含有される、項目57に記載の薬学的組成物。
59.前記疼痛が、以下からなる群から選択される、項目57に記載の薬学的組成物:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
60.非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬のうち少なくとも1つをさらに含む、項目57に記載の薬学的組成物。
61.インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、項目57に記載の薬学的組成物。
62.皮下投与または筋肉内投与に適するように処方される、項目57に記載の薬学的組成物。
63.前記疼痛が、以下からなる群から選択される、項目57に記載の薬学的組成物:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
64.非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬のうち少なくとも1つをさらに含む、項目57に記載の薬学的組成物。
65.インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、項目57に記載の薬学的組成物。
66.疼痛を処置するための医薬の製造における、オンコスタチンMまたはオンコスタチンMホモログの使用。
67.項目57に記載の薬学的組成物を含む、疼痛を処置するためのキット。
68.疼痛を処置するための薬学的組成物であって、該組成物は、
(a)オンコスタチンM遺伝子またはオンコスタチンMホモログ遺伝子を含む遺伝子導入ベクターであって、
ここで、オンコスタチンMホモログは、配列番号4、6または8に記載の核酸とストリンジェントな条件でハイブリダイズする核酸によってコードされ、そしてオンコスタチンM活性を有するポリペプチドであって、ここで、オンコスタチンM活性は、多能性造血前駆細胞の増殖促進活性、内皮細胞クラスターの形成促進活性、肝細胞分化促進活性、新生児のセルトリ細胞の増殖促進活性、肝細胞からの急性期タンパク質の産生誘導活性、TIMP1の発現誘導活性、および肝再生促進活性からなる群から選択される少なくとも1つの活性である、遺伝子導入ベクター、
および
(b)薬学的に受容可能なキャリア
を含む、疼痛を処置するための薬学的組成物。
69.前記遺伝子導入ベクターが、以下からなる群から選択されるウイルス由来である、項目68に記載の薬学的組成物:レトロウイルス、センダイウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスおよびレンチウイルス。
70.前記遺伝子導入ベクターが、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、またはレンチウイルス由来である、項目69に記載の薬学的組成物。
71.遺伝子導入ベクターがレトロウイルス由来である、項目70に記載の薬学的組成物。
以下に本明細書において特に使用される用語の定義を列挙する。
抗原タンパク質およびペプチドに対するモノクローナル抗体は、培養中の連続する細胞株による、抗体分子の産生を提供する任意の技術を用いる本発明の方法に従って調製し得る。これらは、KoehlerおよびMilstein(Nature 256:495 [1975])によって最初に記載されたハイブリドーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kosborら,1983,Immunol.Today 4:72;Coteら, 1983, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80:2026)、およびEBVハイブリドーマ技術(Coleら,MONOCLONALANTIBODIES AND CANCER THERAPY, Alan R Liss Inc., New York, NY, 77-96頁[1985])を含むがこれらに限定されない。
本発明の別の局面において、抗原ポリペプチドに対するヒト抗体が提供される。ヒト免疫系のエレメントを有するトランスジェニック動物を用いて(例えば、米国特許第5,569,825号および第5,545,806号参照、これらの両方は全目的のためそれらの全部が本明細書中に参考として援用される)、あるいはヒト末梢血液細胞を用いて(Casaliら,1986,Science 234:476)、既知の抗原に対するヒトモノクローナル抗体をまた作成し得る。いくつか
のヒト抗体は、競合結合実験によって、あるいは特定のマウス抗体と同一のエピトープ特異性を有するように選択される。
本発明はまた、キメラ、ヒト様またはヒト化されて、それらの標的に対するそれらの親和性を低下させることなく、それらの潜在的抗原性を低下させた抗体を提供する。キメラ、ヒト様およびヒト化抗体の調製は当該分野で記載されている(例えば、米国特許第5,585,089号および第5,530,101号;Queenら,1989,Proc. Natl. Acad. Sci. USA,86:10029;およびVerhoeyanら, 1988, Science 239:1534を参照;その全部は全目的のために本明細書中に参考として援用される。ヒト化免疫グロブリンは、実質的にヒト免疫グロブリン由来の可変フレームワーク領域(アクセプター免疫グロブリンという)および実質的に非ヒト(例えば、マウス)免疫グロブリン由来の相補性決定領域(ドナー免疫グロブリンという)を有する。もし存在すれば、定常領域は実質的にヒト免疫グロブリン由来である。
本発明はまた、ファージディスプレイ法(例えば、Dowerら, WO91/17271およびMcCaffertyら, WO92/01047;およびVaughanら,1996,Nature Biotechnology,14:309;その全部は全目的のために本明細書中に参考として援用される)によって生産された抗体を提供する。これらの方法において、ファージのライブラリーが生産される。ここで、メンバーはそれらの外表面上に異なる抗体を提示する。抗体は、通常、FvまたはFabフラグメントとし
て提示される。所望の特異性を有する抗体を表示するファージは、抗原ポリペプチドに対する親和性の豊富さによって選択される。
本発明はまた、抗原ポリペプチドに対する抗体の特異性を共有するが、第2の部位にも特異的に結合し得るハイブリッド抗体を提供する。このようなハイブリッド抗体において、一方の重鎖および軽鎖対は、通常、第1の抗原に反応性の抗体由来であり、他の対は第2の抗原に反応性の抗体由来である。この結果、多機能価の特性、すなわち、少なくとも2つの異なるエピトープに同時に結合する能力が得られる。このようなハイブリッドは、各成分抗体を生産するハイブリドーマの融合によって、あるいは組換え技術によって形成され得る。このようなハイブリッドは化合物(すなわち、薬物)をオンコスタチンMまたはオンコスタチンMレセプターを発現する細胞に運搬するために使用され得る(すなわち、細胞傷害薬剤が特異的に送達される)。
本発明の抗体は任意のイディオタイプ、例えば、IgM、IgD、IgG、IgAおよびIgEであり得、IgG、IgAおよびIgMがしばしば好ましい。ヒト化抗体は1より多いクラスまたはイソタイプ由来の配列を含み得る。
または化学的分離によって生じ得る。例えば、F(ab’)2フラグメントは、HarlowおよびLane(前出)に記載されたような標準的な方法を用い、pH3.0〜3.5においてペプシンでタンパク消化することによってIgG分子から得ることができる。Fabフラグメントは、限定的還元によってF(ab’)2フラグメントから、あるいは還元剤の存在下でのパパインでの消化によって全抗体から得ることができる(一般には、Paul,W.編,FUNDAMENTAL IMMUNOLOGY第2版 Raven Press, N.Y., 1989, 第7章を参照,その全部はすべての目的のために参考として援用される)。フラグメントはまた、組換えDNA技術によって産生され得る。選択されたフラグメントをコードする核酸のセグメントは、制限酵素での全長コード配列の消化によって、あるいはデノボ合成によって産生される。フラグメントはしばしば、ファージ外皮融合タンパク質の形態で発現される。
レトロウイルスは、外来の遺伝子挿入のためのベクターとして用いられている。そして、この使用の一般的なパラメーターは、現在全くよく理解されている:レトロウイルスは、タンパク外被の内部に閉じ込められた一本鎖RNAゲノムから成る。5’末端から3’末端に読むそのゲノム自体は、以下を含む。これらは、キャップ、5’翻訳領域、「ψ」と命名されたRNA区分すなわちパッケージ部位(このRNA区分は、タンパク中に包装され得るRNAに必要である)、そしていくつかのタンパク−−そのレトロウイルスの核タンパク(gag)のためのコード配列:DNAの翻訳(pol)からなる中間段階を促進する逆転写酵素および頭殻タンパク(env)のウイルス性外被、およびいくつかの3’非翻訳配列によって行われる全ての領域である。3つのウイルスタンパクは、ウイルスゲノムの感染に必要である。このパッケージング部位は、添加した感染性ウイルスを生産するのに必要である。
それゆえ、遺伝子治療のためには、プロウイルスDNA形は、適当なベクターの中に挿入され、複写され、そしてヘルパーウイルスの援助をうけてウイルス外被にパッケージされる。一般的な総説としては、Anderson,W.F.Science(1984)226:401−409:Coffin,J.,「Genome Structure」、in RNA Tumor Viruses, Vol2,Weiss et al,eds,2d ed,(1985),Cold Spring Harbor,NYを参照のこと。
ウイルスベクターの一例として、HVJエンベロープベクターの調製方法が公知である(特開2001−286282)以下にその概略を示す。
HVJは鶏の受精卵への種ウイルスの接種により増殖されたものが一般に使用され得るが、サル、ヒトなどの培養細胞、培養組織へのウイルスの持続感染系(トリプシンなどの加水分解酵素を培養液中に添加)を利用して増殖させたもの、クローニングされたウイルスゲノムを培養細胞に感染させ持続感染をおこさせて増殖させたもの、全てが利用可能である。
HVJは、遠心分離による精製方法、カラムによる精製方法、または当該分野において公知のその他の精製方法によって、精製され得る。
(2.1:遠心分離による精製方法)
手短には、増殖させたウイルス液を回収し低速遠心で培養液や漿尿液中の組織・細胞片を除去した。その上清を高速遠心(27,500×g,30分間)とショ糖密度勾配(30〜60%w/v)を利用した超遠心(62,800×g,90分間)により精製する。精製の間にウイルスをできるだけ穏和に扱い、4℃で保存することに注意すべきである。
(2.2:カラムおよび限外濾過による精製方法)
遠心分離による精製方法に代えて、カラムによるHVJの精製も本発明に適用可能である。
HVJの不活性化が必要な場合、以下に記載するように、紫外線照射またはアルキル化剤処理により行う。
HVJ懸濁液1mlを30mm径のシャーレにとり、99または198ミリジュール/cm2を照射した。ガンマー線照射も利用可能である(5〜20グレイ)が完全な不活性化がおこらない。
使用直前に、10mM KH2PO中に0.01% β−プロピオラクトンの調製をした。作業中は低温下に保ち素早く作業を行う。
保存してあったHVJに外来DNA200〜800μgを含む溶液92μlを加えてピペッティングでよく懸濁する。この溶液は、−20℃で、少なくとも、3ヶ月保存可能である。HVJとの混合前にDNAに硫酸プロタミンを添加すると、発現効率が2倍以上増強する。
遺伝子治療の方法の一般的な概説については、Goldspielら,Clinical Pharmacy 12:488−505(1993);WuおよびWu,Biotherapy 3:87−95(1991);Tolstoshev,Ann.Rev.Pharmacol.Toxicol.32:573−596(1993);Mulligan,Science 260:926−932(1993);ならびにMorganおよびAnderson,Ann.Rev.Biochem.62:191−217(1993);May,TIBTECH 11(5):155−215(1993)を参照のこと。遺伝子治療において使用される一般的に公知の組換えDNA技術は、Ausubelら(編),Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY(1993);およびKriegler,Gene Transfer and Expression,A Laboratory Manual,Stockton Press,NY(1990)に記載される。
本明細書において用いられる分子生物学的手法、生化学的手法、微生物学的手法、糖鎖科学的手法は、当該分野において周知であり慣用されるものであり、例えば、Maniatis,T.et al.(1989).Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harborおよびその3rd Ed.(2001);Ausubel,F.M.,et al. eds,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons Inc.,NY,10158(2000);Innis,M.A.(1990).PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press;Innis,M.A.et al.(1995).PCR Strategies,Academic Press;Sninsky,J.J.et al.(1999).PCR Applications:Protocols for Functional Genomics,Academic Press;Gait,M.J.(1985).Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach,IRL Press;Gait,M.J.(1990).Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach,IRL
Press;Eckstein,F.(1991).Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approac ,IRL Press;Adams,R.L.et al.(1992).The Biochemistry of the Nucleic Acids,Chapman & Hall;Shabarova,Z.et al.(1994).Advanced Organic Chemistry of Nucleic Acids,Weinheim;Blackburn,G.M.et al.(1996).Nucleic Acids in Chemistry and Biology,Oxford University Press;Hermanson,G.T.(1996).Bioconjugate Techniques,Academic Press;Method in
Enzymology 230、242、247、Academic Press、1994;別冊実験医学「遺伝子導入&発現解析実験法」羊土社、1997などに記載されており、これらは本明細書において関連する部分(全部であり得る)が参考として援用される。
本発明はまた、有効量の治療剤の被験体への投与による、疾患または障害(例えば、感染症)の処置および/または予防の方法を提供する。治療剤は、薬学的に受容可能なキャリア型(例えば、滅菌キャリア)と組み合せた、本発明の組成物を意味する。
(組織の調製)
C57BL/6J種のマウス胚(11.5日目、14.5日目、および17.5日目の胚)、雌性新生児マウス(0日齢、7日齢、および14日齢)、および雌性成体マウス(8週齢)を用いた(Nihon SLC、浜松市)。胚を帝王切開によって取り出し、4%のパラホルムアルデヒド(PFA)を含む氷冷した0.1Mのリン酸緩衝液(PB)に浸漬し、4℃で一晩放置した。新生児マウスおよび成体マウスを、氷冷0.85%NaClで心臓から灌流した。その後、免疫組織染色化学染色をする場合には、氷冷Zamboni固定液(2% PFA、0.1M PB中の0.2%ピクリン酸、pH7.4)で灌流し、インサイチュハイブリダイゼーションをする場合には、0.1Mリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)中の4%PFAを用いて灌流した。すべての灌流による固定化は、ジエチルエーテルによる深い麻酔を行ったマウスを用いて行った。DRG(L4/L5)および脊髄を迅速に取り出し、その後、4℃で3時間、後固定し、最後に0.1M PBS中の20%スクロースを用いて灌流した。組織をO.C.T.培地(Miles社、Elkhart、米国インディアナ州)に包埋し、そしてドライアイス上のn−ヘキサン内で迅速に凍結して、−80℃で保存した。
マウス由来のオンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子の275bpのAsp718−XhoI cDNAフラグメント(コード領域)を、pBluescriptII SK+(−)ベクターに連結した。アンチセンスプローブを調製するために、この連結したベクターを、Asp718で切断した。センスプローブを調製するために、この連結したベクターを、XhoIで切断した。アンチセンスプローブの調製のためにはT3RNAポリメラーゼを用い、インビトロでの転写を行った。センスプローブの調製のためにはT7RNAポリメラーゼを用い、インビトロでの転写を行った。プローブ調製の際には、[α−35S]UTPを放射性標識のために用いた。
インサイチュハイブリダイゼーションを、Tamuraら、Mech Dev 115:127−131(2002);Tamuraら、Neuroscience 119(2003)991−997に記載のように行った。簡単にその実験を以下に記載する。
免疫組織化学染色を、Tamuraら、Mech Dev 115:127−131(2002);Tamuraら、Neuroscience 119(2003)991−997に記載のように行った。スライドにマウントした、DRG(L4/L5)由来の6μmのクリオスタット組織切片、およびマウス脊髄の20μm切片を、免疫組織化学的手法によって処理した。切片を、10%の健常なロバ血清を含む0.1MのPBS中で、室温(RT)にて1時間、プレインキュベーションを行い、次に、一次抗体溶液(0.5%
ウシ胎児血清アルブミン(BSA)、および0.3% Triton X−100を含む溶液)中で、4℃で一晩インキュベートした。一次抗体を、以下の希釈で使用した;ヤギ抗オンコスタチンMレセプターβ鎖抗体 1:50(Santa Cruz Biotechnology、Santa Cruz、米国カリフォルニア州);ウサギ抗VR1抗体 1:500(Oncogene、San Diego、米国カリフォルニア州);ウサギ抗CGRP抗体 1:1000(Amersham、Arlington Heights、米国イリノイ州);ウサギ抗TrkA抗体 1:100(Upstate Biotechnology、Lake Placid、米国ニューヨーク州);ウサギ抗c−Ret抗体 1:100(Tamuraら、Tamuraら、Eur.J.Neurosci 17:2287−2298(2003));モルモット抗P2X3抗体 1:1000(Neuromics、Minneapolis、米国ニューヨーク州)。翌日、切片を、0.1% Triton X−100を含む0.1M PBSで洗浄し、そしてCy2−/Cy3−結合体化二次抗体(Jackson ImmunoResearch、West Grove、米国ペンシルベニア州)(2%の正常なマウスの血清、および0.3%のTriton X−100を含む1:400倍希釈した抗体)とともに、室温で1時間インキュベートした。アビジン−ビオチン複合体法のために、一次血清とのインキュベーションの後、切片を、ビオチン化したロバ抗ヤギIgG抗体(Jackson
ImmunoResearch社;0.5% BSAおよび0.3% Triton X−100溶液中で1:400に希釈して使用)とともに、室温で1時間インキュベートした。0.1M PBSで洗浄した後、切片を7−アミノ−4−メチルクマリン−3−酢酸結合体化ストレプトアビジン(Jackson ImmunoResearch社;0.1M PBS中)とともに室温で1時間インキュベートした。免疫蛍光イメージを、Nikon VFM顕微鏡を、蛍光アッタチメントを用いて、得た。
立体解析学的な細胞計数のために、4匹の灌流したマウス由来のL4/L5 DRGを、プールし、そして切片化のために処理した。DRG全体を、6μmの連続切片とし、そしてNeuroTrace(Molecular Probe、Eugene、米国オレゴン州)を1:500に希釈したものを用いて20分間、または4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドールジヒドロクロリドを用いて5分間、二次抗体とのインキュベーション後に、核染色のために染色した。染色後、各切片のカラーデジタル化イメージを、カラー3CCDカメラ(C5810、浜松フォトニクス、浜松市)を備えたエピ蛍光(epifluorescent)顕微鏡(Eclipse E800、Nikon)を用いて得た。蛍光標識した細胞の数を、Adobe Photoshopソフトウェア(Adobe Systems、San Jose、米国カリフォルニア州)を用いて、観察者−ブラインド条件下で計数した。
マウスオンコスタチンM cDNAにハイブリダイズするゲノムクローンを、λファージ129/Svマウスゲノムライブラリーから得て、そのクローンを、BamHI、MboI、BglII、またはSau3AIを用いて部分消化した。ターゲッティングベクターを、選択した15.8kbクローン(マウスオンコスタチンM遺伝子座全体を含む)をpJMM4プラスミド(ホスホグリセレートキナーゼ(PGK)プロモーターによって駆動されるネオマイシン耐性カセットを含む)中にクローニングすることによって構築した。ジーンターゲッティング用のベクターを、内在性のエクソンIIおよびエクソンIIIのコード領域、ならびに介在するイントロンを、PGKNeo遺伝子で置換し、診断用のXbaI部位およびSphI部位をゲノムの遺伝子座に導入するように、設計した。
これらの実験は、和歌山県立医科大学動物実験委員会の認可を得て行った。
(DRGニューロンの発生におけるオンコスタチンMレセプターβ鎖の発現パターン)
DRGニューロンの発生におけるオンコスタチンMレセプターβ鎖の発現パターンを試験するために、発生段階(14.5日目の胚〜出生後14日)の少数のDRGを用いてハイブリダイゼーションを行って、オンコスタチンMレセプターβ鎖のmRNAのニューロンおける発現を同定した。オンコスタチンMレセプターβ鎖のmRNAは、胚の段階でのDRGでは、いずれの細胞においても発現していなかった(データ示さず)。オンコスタチンMレセプターβ鎖のmRNAは、出生後10日目において初めて、少数の細胞において検出され、少しずつ増加し、そして出生後14日目において、成体での発現レベルに達する(図1)。
マウスDRGの発生におけるオンコスタチンMの役割を見出すために、本発明者らは、オンコスタチンM欠損マウスを用いた。オンコスタチンM−/−マウス(OSM−/−マウスとも記載する)は、正常に発生し、そして、その発生の間のいかなる時点においても、マウスの大きさ、または体重に関して、+/+同腹子または+/−同腹子を区別することができなかった(データ示さず)。成体マウスにおいて、総DRGニューロンのおよそ13%がオンコスタチンMレセプターβ鎖陽性の小型ニューロンであり、この小サイズニューロンは、VR1およびP2X3を発現した。感覚ニューロンマーカーについての免疫組織化学染色は、VR1陽性(OSM+/+、46.8±1.4%;OSM−/−、24.0±1.0%;p<0.001)DRGニューロン、およびP2X3陽性(OSM+/+、56.3±0.9%;OSM−/−、46.5±1.2%;p<0.001)DRGニューロンが、成体のオンコスタチンM−/−のDRGにおいて、有意に減少したことを示した(図2)。TrkA陽性ニューロンおよびc−Ret陽性ニューロンについては、優位な変化が観察されなかった。CGRP陽性DRGニューロンの変化もまた、成体オンコスタチンM−/−マウスにおいて観察されなかった(図2)。さらに、総ニューロン、VR1陽性ニューロン、およびP2X3陽性ニューロンのサイズ−頻度分析は、オンコスタチンM−/−マウスのDRGにおけるVR1およびP2X3を発現する小サイズニューロンの減少を示した(図3)。
オンコスタチンM−/−マウスは、運動の共調における欠陥を、全く示さなかった。ローターロッド試験を用いた保持時間は、オンコスタチンM+/+マウス(OSM+/+マウスとも記載する)について98±.1秒であり、オンコスタチンM−/−マウスについては104±4.7秒であった(グループあたりn=6)。
LIFレセプターβ鎖は、神経系の種々の細胞において発現していたが、LIF−/−マウスにおいて、神経系の発生異常は報告されていない。LIF−/−マウスは、未分化胚芽細胞の着床異常、出生後の成長遅延、ならびに造血および胸腺細胞増殖の欠陥に起因する雌性生殖不能を示した(Escaryら、(2000)Nature 363:361−364)。オンコスタチンM−/−マウスにおいて、VR1/P2X3−二重陽性ニューロンが、顕著に減少した。この結果は、オンコスタチンMのオンコスタチンMレセプターへの結合が、VR1/P2X3−二重陽性ニューロンの正常な量の発生に必須であることを示す。従って、オンコスタチンMのアンタゴニストを生体に投与することによっても、VR1/P2X3−二重陽性ニューロンを顕著に減少させることができる。
実施例1の結果から、オンコスタチンMアンタゴニストを用いて疼痛を処置することができることが示された。このことを確認するために、実際にマウスをオンコスタチンMアンタゴニストを投与して、マウスにおける疼痛挙動の変化を調べる。
本実施例において用いるオンコスタチンMアンタゴニストとして、抗オンコスタチンM抗体、または抗オンコスタチンMレセプター抗体を選択する。使用する抗体の量は、抗体の親和性に依存して変化するが、通常1〜1000μg/mlの濃度の抗体溶液を用いる。この抗体溶液を、リン酸緩衝生理食塩水に溶解し、5〜20μlをマウスの皮下または髄腔内に投与する。
オンコスタチンMアンタゴニストを投与されるマウスが、運動の共調における欠陥を、全く示さないことを確認する。このことを、ローターロッド試験を用いる保持時間によって確認する。
実施例1の結果から、オンコスタチンMレセプター発現細胞の減少によって疼痛を処置することができることが示された。このことを確認するために、実際にマウスに遺伝子治療を行い、オンコスタチンMレセプター発現細胞を選択的に除去し、マウスにおける疼痛挙動の変化を調べる。
細胞障害遺伝子をオンコスタチンMレセプターβ鎖を発現する細胞において特異的に発現させるためのプロモーター領域として、配列番号1のヒトオンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子プロモーター配列を用いる。このプロモーター配列と連結する細胞傷害性遺伝子として、ジフテリアトキシン遺伝子を用いる。
パッケージング細胞のトランスフェクションによるウイルスベクター調製の具体的手法は、例えば、「実験医学別冊、注目のバイオ実験シリーズ、必ず上手くいく遺伝子導入と発現解析プロトコール、仲嶋一範・北村義浩編、羊土社」および「実験医学別冊、改訂第4版、新遺伝子工学ハンドブック、村松正實・山本雅編、羊土社」に記載される。具体的には、以下のとおりである。
上記の遺伝子治療ベクターストックを、5〜20ml、マウスの皮下または髄腔内に投与する。投与の1〜2週間後、実施例1に記載の行動試験と同一の試験を行う。
実施例1と同様の手法を用いて、オンコスタチンMレセプターβ鎖の発現パターンを試験する。マウス脳を用いてハイブリダイゼーションを行い、オンコスタチンMレセプターβ鎖のmRNAのニューロンおける発現を同定する。レトロウイルスベクターを導入したマウスにおいて脳全体におけるオンコスタチンMレセプターβ鎖のmRNAが、減少する。このことは、レトロウイルスベクターの導入によって、オンコスタチンMレセプター発現細胞が選択的に除去され、オンコスタチンMレセプターβ鎖を発現する細胞の割合が減少することを示す。
レトロウイルスベクターを投与されるマウスが、運動の共調における欠陥を、全く示さないことを確認する。このことを、ローターロッド試験を用いる保持時間によって確認する。
実施例1の結果から、疼痛に関連する神経を減少することによって、疼痛を緩和・治癒することは可能であることが示された。そこで、次に、神経因性疼痛モデルマウスにおいて、疼痛に関連する神経を減少することによる処置効果を確認した。
アロディニアの発症メカニズムの一つとして、後根神経節のニューロンの神経突起の脊髄での異常伸展が考えられる。この異常進展は、脊髄で本来産生されるべき神経突起の誘因物質の産生に異常が生じる結果であると考えられている。しかし、具体的に実証されてはいない。
配列番号2=マウスオンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子プロモーター配列
配列番号3=ラットオンコスタチンMレセプターβ鎖遺伝子プロモーター配列
配列番号4=マウスオンコスタチンMのcDNA配列
配列番号5=マウスオンコスタチンMのアミノ酸配列
配列番号6=ヒトオンコスタチンMのcDNA配列
配列番号7=ヒトオンコスタチンMのアミノ酸配列
配列番号8=ラットオンコスタチンMのcDNA配列
配列番号9=ラットオンコスタチンMのアミノ酸配列
配列番号10=マウスオンコスタチンMレセプターのcDNA配列
配列番号11=マウスオンコスタチンMレセプターのアミノ酸配列
配列番号12=ヒトオンコスタチンMレセプターのcDNA配列
配列番号13=ヒトオンコスタチンMレセプターのアミノ酸配列
配列番号14=ラットオンコスタチンMレセプターのcDNA配列
配列番号15=ラットオンコスタチンMレセプターのアミノ酸配列
配列番号16=プライマーOSMs
配列番号17=プライマーOSMa
配列番号18=プライマーNEOs
配列番号19=プライマーNEOa
Claims (34)
- オンコスタチンMアンタゴニストおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む、疼痛を処置するための薬学的組成物であって、
ここで、該オンコスタチンMアンタゴニストが抗オンコスタチンMレセプター抗体、および、抗オンコスタチンM抗体からなる群から選択される、
薬学的組成物。 - 前記オンコスタチンMアンタゴニストが抗オンコスタチンMレセプター抗体である、請求項1に記載の薬学的組成物。
- 前記抗オンコスタチンMレセプター抗体が、サポリン、ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼからなる群から選択される細胞毒素と結合体を形成している、請求項2に記載の薬学的組成物。
- 前記オンコスタチンMアンタゴニストが、投与された部位における局所濃度が0.1〜100mg/mlの量になるように含有される、請求項1に記載の薬学的組成物。
- 前記疼痛が、以下からなる群から選択される、請求項1に記載の薬学的組成物:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
- 非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の薬学的組成物。
- インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の薬学的組成物。
- 疼痛を処置するための医薬の製造における、オンコスタチンMアンタゴニストの使用であって、
ここで、該オンコスタチンMアンタゴニストが抗オンコスタチンMレセプター抗体、および、抗オンコスタチンM抗体からなる群から選択される、
使用。 - 前記オンコスタチンMアンタゴニストが抗オンコスタチンMレセプター抗体である、請求項8に記載の使用。
- 前記抗オンコスタチンMレセプター抗体が、サポリン、ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼからなる群から選択される細胞毒素と結合体を形成している、請求項9に記載の使用。
- 前記オンコスタチンMアンタゴニストが投与された部位における局所濃度が0.1〜100mg/mlの量になるように前記医薬中に含有される、請求項8に記載の使用。
- 前記疼痛が、以下からなる群から選択される、請求項8に記載の使用:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
- 請求項1に記載の薬学的組成物を含む、疼痛を処置するためのキット。
- 前記オンコスタチンMアンタゴニストが抗オンコスタチンMレセプター抗体である、請求項13に記載のキット。
- 前記抗オンコスタチンMレセプター抗体が、サポリン、ジフテリアトキシン、リシン、およびヘルペスチミジンキナーゼからなる群から選択される細胞毒素と結合体を形成している、請求項14に記載のキット。
- 前記オンコスタチンMアンタゴニストが投与された部位における局所濃度が0.1〜100mg/mlの量になるように前記薬学的組成物中に含有される、請求項13に記載のキット。
- 前記疼痛が、以下からなる群から選択される、請求項13に記載のキット:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
- 非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬の少なくとも1つをさらに含む、請求項13に記載のキット。
- インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、請求項13に記載のキット。
- オンコスタチンMまたはオンコスタチンMホモログの少なくとも1つと、薬学的に受容可能なキャリアとを含む、疼痛を処置するための薬学的組成物であって、
ここで、オンコスタチンMホモログは、配列番号4、6または8に記載の核酸とストリンジェントな条件でハイブリダイズする核酸によってコードされ、そしてオンコスタチンM活性を有するポリペプチドであって、ここで、オンコスタチンM活性は、多能性造血前駆細胞の増殖促進活性、内皮細胞クラスターの形成促進活性、肝細胞分化促進活性、新生児のセルトリ細胞の増殖促進活性、肝細胞からの急性期タンパク質の産生誘導活性、TIMP1の発現誘導活性、および肝再生促進活性からなる群から選択される少なくとも1つの活性である、薬学的組成物。 - オンコスタチンMまたはオンコスタチンMホモログが、投与された部位における局所濃度が0.1〜100mg/mlの量になるように含有される、請求項20に記載の薬学的組成物。
- 前記疼痛が、以下からなる群から選択される、請求項20に記載の薬学的組成物:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
- 非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項20に記載の薬学的組成物。
- インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、請求項20に記載の薬学的組成物。
- 皮下投与または筋肉内投与に適するように処方される、請求項20に記載の薬学的組成物。
- 前記疼痛が、以下からなる群から選択される、請求項20に記載の薬学的組成物:炎症性疼痛、神経因性疼痛、および癌性疼痛。
- 非ステロイド性消炎鎮痛薬および麻薬のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項20に記載の薬学的組成物。
- インドメタシン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、アセトアミノフェン、モルヒネ、フェンタニル、アルフェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、および[D−Ala2,MePhe4,Gly−ol5]−エンケファリンのうち少なくとも1つをさらに含む、請求項20に記載の薬学的組成物。
- 疼痛を処置するための医薬の製造における、オンコスタチンMまたはオンコスタチンMホモログの使用。
- 請求項20に記載の薬学的組成物を含む、疼痛を処置するためのキット。
- 疼痛を処置するための薬学的組成物であって、該組成物は、
(a)オンコスタチンM遺伝子またはオンコスタチンMホモログ遺伝子を含む遺伝子導入ベクターであって、
ここで、オンコスタチンMホモログは、配列番号4、6または8に記載の核酸とストリンジェントな条件でハイブリダイズする核酸によってコードされ、そしてオンコスタチンM活性を有するポリペプチドであって、ここで、オンコスタチンM活性は、多能性造血前駆細胞の増殖促進活性、内皮細胞クラスターの形成促進活性、肝細胞分化促進活性、新生児のセルトリ細胞の増殖促進活性、肝細胞からの急性期タンパク質の産生誘導活性、TIMP1の発現誘導活性、および肝再生促進活性からなる群から選択される少なくとも1つの活性である、遺伝子導入ベクター、
および
(b)薬学的に受容可能なキャリア
を含む、疼痛を処置するための薬学的組成物。 - 前記遺伝子導入ベクターが、以下からなる群から選択されるウイルス由来である、請求項31に記載の薬学的組成物:レトロウイルス、センダイウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスおよびレンチウイルス。
- 前記遺伝子導入ベクターが、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、またはレンチウイルス由来である、請求項32に記載の薬学的組成物。
- 遺伝子導入ベクターがレトロウイルス由来である、請求項33に記載の薬学的組成物。
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