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JP4802784B2 - 二次元コード付き容器 - Google Patents

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Description

本発明は、QRコード(登録商標)、データマトリクス等の左右が定められた二次元コードの付加された容器に関するものである。
商品の販促のため、QRコード等の情報コードを用いて種々のサービスを提供することが行われている。例えば、何らかの景品や特典を付与するようなサービス情報をQRコードに付与しておき、そのQRコードを携帯電話のカメラで読み取って、そのQRコードの情報データをネットワークを介して指示された送信先に送ることによって、懸賞の応募、特典ポイントの加算などを行うことができる。
このような方法でQRコードを用いる場合には、商品の精算前に情報コードを読み取っても応募できるため、商品の購入前に第3者によってQRコードが携帯電話等によって盗み見られることを防止しておかなければならない。かかる課題に対応するため特許文献1に、第1のラベルと第2のラベルとを張り合わせた重層ラベルをカンコーヒー等の容器に貼る技術が開示されている。当該技術では、第2のラベルの表面にバーコードを印字することで、重層ラベルの表面からバーコードを読めるようにし、一方で、第1のラベルにQRコードを印字し、第2のラベルを剥がさないと第1のラベルのQRコードが読めないようにしている。
特許文献2には、ペットボトルなどの筒状容器用のラベル形成基材が開示されている。また、特許文献3には、バーコードが付されたペットボトルの回収を行うリサイクル品減容回収装置が開示されている。
特開2004−198616号公報 特開平11−224049号公報 特開2003−94024号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、二次元コードを第1のラベルに印刷した上に、第2のラベルを貼り付けた2層ラベルを作成しなければならなず、手間が掛かる。更に、第2のラベルを剥がすことでQRコードが読めるようになること、即ち、QRコードが読み出せるようになるとのメッセージを付加させる必要がある。また、商品に予め広い貼り付け用のスペースが必要なため、商品デザインの自由度が制約されるという課題があった。また、懸賞等のキャンペーン期間のみ、商品やラベル等の作成のために別のデザイン、別の基材を準備しなければならないといった煩雑さもある。
また、容器のリサイクル回収時の分別を省力化、自動化する目的で二次元コードを付加する場合、係る二次元コードは商品購入者にとって不要な情報であるため、目に付かないようにしたいという要請がある。
更に、購入者用の情報を提供する二次元コードと、商品容器のリサイクル回収段階でのみ必要な情報の二次元コードとを付加した際に、購入者は何れの二次元コードを読み取ればよいか分からなくなるという課題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、内容物が無くなるまで、付加された二次元コードが目に付かないようにできる二次元コード付き容器を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の二次元コード付き容器は、表裏の定められたQRコードQが付された透明な容器10であって、
前記容器10表面に表裏反転させて印刷された前記QRコードQと、
前記QRコードQの表面を覆うように印刷された不透明な白色インク14とを設け、
前記容器10の裏面側から、当該透明な容器10を透過して表裏反転していないQRコードQを読み取り可能にしたことを技術的特徴とする。
請求項1の二次元コード付き容器10では、容器10表面に表裏反転させてQRコードQを印刷し、該QRコードQの表面を覆うように不透明な白色インク14を印刷してある。これにより、容器10の裏面(QRコードQが印刷された面の対向面)側から、当該透明な容器10を透過して印刷の裏側から表裏反転したQRコードを撮像することで、表裏反転していないQRコードQとして読み取り可能にする。この際に、不透明な白色インク14がQRコードQの背景のコントラストとして作用する。一方、容器10に内容物18が収容されている状態では、該QRコードQが読み取れない。即ち、内容物が収容されている状態ではQRコードQが読み取れず、収容されていない空の状態でQRコードQが読み取れるようになるので、商品の購入前に第3者によってのQRコードが携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。また、容器の回収情報等の購入者に不要な情報を購入前は目に付かなくすることができる。更に、容器の表面(外面)側にQRコードQを印刷するので、QRコードの印刷インクが内容物に触れることがないので、食料品等を収容するのに好適である。
請求項2の二次元コード付き容器110は、表裏の定められたQRコードQの付された透明コードラベル112が取り付けられた透明な容器110であって、
前記透明コードラベル112表面に表裏反転させて印刷された前記QRコードQと、
前記QRコードQの表面を覆うように印刷された不透明な白色インク114とを設け、
前記容器110の裏面側から、当該透明な容器110及び前記透明コードラベル112を透過して表裏反転していないQRコードQを読み取り可能にしたことを技術的特徴とする。
請求項2の二次元コード付き容器10では、取り付けられる透明コードラベル112の表面に表裏反転させてQRコードQを印刷し、該QRコードQの表面を覆うように不透明な白色インク114を印刷してある。これにより、容器110の裏面(QRコードが印刷された透明コードラベル112の付加された面の対向面)側から、当該透明な容器110及び当該透明コードラベル112を透過して印刷の裏側から表裏反転したQRコードQを撮像することで、表裏反転していないQRコードQとして読み取り可能にする。この際に、不透明な白色インク114がQRコードQの背景のコントラストとして作用する。一方、容器110に内容物が収容されている状態では、該QRコードQが読み取れない。即ち、内容物が収容されている状態ではQRコードが読み取れず、収容されていない空の状態でQRコードが読み取れるようになるので、商品の購入前に第3者によってQRコードが携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。また、容器の回収情報等の購入者に不要な情報を購入前は目に付かなくすることができる。
請求項3では、QRコードQは、容器10内に収容される内容物18により読み取りが妨げられる。内容物18が収容されている状態ではQRコードQが読み取れず、収容されていない空の状態でQRコードQが読み取れるようになるので、商品の購入前に第3者によってQRコードが携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。また、容器の回収情報等の購入者に不要な情報を購入前は目に付かなくすることができる。
[第1実施形態]
先ず、第1実施形態の容器に付加された情報コードを読み取る情報コード読取装置について図1及び図2を参照して説明する。図1は、情報コード読取装置20の全体構成を示し、図2は、情報コード読取装置20の光学系30を示している。
情報コード読取装置20は、ケース22を備えている。ケース22の後方部は操作者が手で握るための把持部22bが形成されている。ケース22の前方部の下部には、読取口22aが設けられている。ケース22内には、光学系30が収容されている。該光学系30は、照射用発光ダイオード34、結像レンズ32、およびエリアセンサ36を備えている。
第1実施形態では、照射用発光ダイオード34からの照射光がケース22外部のQRコードQを照射する。QRコードQにより反射された赤色光は、再度、ケース22内に入り結像レンズ32へ入射し、受光素子がマトリクス状に配列されたエリアセンサ36にQRコードの像を結像させる。このQRコードの像を光電変換して読み取ったエリアセンサ36は、像のパターンを表す電気信号として制御回路(図示せず)側に出力する。制御回路は、エリアセンサ36からQRコードの読み取りデータををデコード(解読)して、QRコードが表している情報を得、所定タイミングで、電波による無線通信あるいは有線で図示しない上位装置へ送信する。
引き続き、上記情報コード読取装置20で読み取るQRコードが付加された容器について、図3〜図5を参照して説明する。
図3及び図4は、2枚のフィルム状透明基材12A、12Bを張り合わせてなる袋状の透明容器10にQRコードを印刷する行程を示す説明図であり、図5(A)は、図3(A)中のc−c断面図であり、図5(B)は、図3(B)中のd−d断面図であり、図5(C)は、図4(A)中のe−e断面図である。
図3(A)は、印刷前の容器10の表側を示している。図3(A)中のc−c断面図である図5(A)中には、透明容器10を構成する表側の透明基材12Aと裏側の透明基材12Bとが示されている。
図3(B)は、該表側の透明基材12Aの表面(外面側)にQRコードQを左右反転させて黒色インクで印刷した状態を示し、図3(B)中のd−d断面を図5(B)中に示す。図4(A)は、反転させたQRコードQの上側に、当該QRコードを覆うように白色インク14を印刷した状態を示している。該白色インク14の上には、さらに「さくさくスナック」の文字を印刷してある。図4(A)中のe−e断面を図4(C)中に示す。
図4(B)は、図4(A)の透明容器を裏面側から見た状態を示している。第1実施形態の透明容器10では、容器表面に左右反転させてQRコードQを印刷し、該QRコードの表面を覆うように白色インク14を印刷してある。これにより、容器の裏面(QRコードQが印刷された表側の透明基材12A面の対向する裏側の透明基材12B)側から、当裏側の透明基材12B及び側の透明基材12を透過して、左右反転し裏返したQRコードQを図1を参照して上述した情報コード読取装置20で撮像することで、左右反転していないQRコードQとして読み取り可能にする。この際に、白色インク14がQRコードの背景のコントラストを構成する。
図5(D)は、透明容器10内に内容物(例えば、黒砂糖)18が収容された状態を示す断面図である。透明容器10に内容物18が収容されている状態では、QRコードQが読み取れない。即ち、内容物18が収容されている状態ではQRコードQが読み取れず、収容されていない空の状態でQRコードQが読み取れるようになるので、商品の購入前に第3者によってQRコードQが携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。また、容器の回収情報等の購入者に不要な情報を購入前は目に付かなくすることができる。更に、容器の外側にQRコードQを印刷するので、QRコードの印刷インクが内容物に触れることがないので、食料品等を収容するのに好適である。
ここで、QRコードが表裏反転した場合に、通常の二次元コードリーダでは、読み取りができない理由を図9を参照して説明する。
QRコードは、原則的に、4行2列の矩形状に配置された8個のモジュールを一組にして1語のシンボルキャラクタが構成されており、その詳細は、QRコードの基本仕様(日本工業規格;JIS X 0510:2004、以下これを単に「JIS規格」という。)に規定されている。
例えば、図9に示すように、2M型のQRコードの場合には、データコード語がD1〜D28の28語、誤り訂正コード語がE1〜E16の16語で構成されており、これらの各シンボルキャラクタは、それぞれJIS規格に従って所定位置に配置されている。このため、QRコードを表裏反転した場合には、位置検出パターンやタイミングパターン等の配置は表裏同様であっても、データコード語および誤り訂正コード語の配置や並びの方向が表裏では異なることから、本来、データコード語が存在すべき位置に誤り訂正コード語が配置されていたり、8モジュールで1語が構成されているシンボルキャラクタの内容も各モジュールの配置の変更により本来の内容とは全く異なったものに化けてしまう。
したがって、表裏反転したQRコードを通常の二次元コードリーダで読み取ろうとしても、QRコードの存在までは確認できるかもしれないが、誤り訂正コード語自体もデータ化けを起こしているため、誤り訂正機能は正常に働くことなく、完全にデコードできる可能性は皆無といっても過言ではない。
[第1実施形態の改変例]
図6を参照して第1実施形態の改変例に係る二次元コード付き容器について説明する。
図6(A)は、第1実施形態の改変例に係る透明容器10の正面図であり、図6(B)は背面図である。
第1実施形態の改変例でも、第1実施形態と同様に、表側の透明基材12Aの表面(外面側)にQRコードQを左右反転させて黒色インクで印刷し、更に、当該QRコードを覆うように白色インク14を印刷してある。更に、第1実施形態の改変例では、白色インク14の表面側に、左右反転させない第2のQRコードQ2が印刷されている。ここで、図6(B)に示すように内容物が無い状態になったら読み取り可能になるQRコードQには、容器リサイクルの際の分別のための情報が記録されている。一方、図6(A)に示す表側に印刷された第2のQRコードQ2には、購入者のための商品説明の情報が記録されている。
第1実施形態の改変例では、購入者用の情報を提供する表面側のQRコードQ2と、容器10のリサイクル回収段階でのみ必要な情報のQRコードQとを付加したてある。しかし、購入者は内容物を空にするまでは、QRコードQを読み取ることが出来ないため、間違ってQRコードを読み取ることが無くなる。
[第2実施形態]
図7及び図8を参照して本発明の第2実施形態に係る容器について説明する。
図7(A)は、第2実施形態の透明容器の正面図であり、図7(B)は裏面図である。
上述した第1実施形態では、容器が透明な袋により構成され、QRコードが直接印刷された。これに対して、第2実施形態では、容器110がペットボトルよりなり、QRコードが印刷された透明コードラベル112が貼り付けられている。
図8は、透明容器の製造工程を示す断面図である。
図8(A)は、透明フィルム116から成る透明コードラベル112の断面を示している。図8(B)は、該透明コードラベル112の表面(外面側)にQRコードQを左右反転させて黒色インクで印刷した状態を示す。図8(C)は、反転させたQRコードQの上側に、当該QRコードを覆うように白色インク114を印刷した状態を示している。該白色インク114の上には、図7(A)に示すように更に「霧が育てた本格烏龍茶」の文字が印刷してある。図4(C)に示す透明コードラベル112を、図8(D)に示すように容器110に貼り付ける。
図7(B)の裏面図に示すように、第2実施形態の透明容器110では、透明コードラベル112表面に左右反転させてQRコードQを印刷し、該QRコードの表面を覆うよう白色インク14が印刷してある。これにより、容器110の裏面(透明コードラベル112が貼られた面と対向する裏側の面)側から、透明容器110及び透明コードラベル112を透過して、左右反転裏返したQRコードQを図1を参照して上述した情報コード読取装置20で撮像することで、左右反転していないQRコードQとして読み取り可能にする。この際に、白色インク114がQRコードの背景のコントラストを構成する。
透明容器110に内容物(例えば飲料水等)が収容されている状態では、QRコードQが読み取れない。即ち、内容物が収容されている状態ではQRコードQが読み取れず、収容されていない空の状態でQRコードQが読み取れるようになるので、商品の購入前に第3者によってQRコードQが携帯電話等によって盗み見られることを防止できる。また、容器の回収情報等の購入者に不要な情報を購入前は目に付かなくすることができる。
第2実施形態では、透明なペットボトルを用いたが、半透明、又は、有色のペットボトルを用い、透明コードラベル112を容器110から剥離しない限り、裏面からもQRコードを読み取れないようにし、該QRコードに購入者側への特典情報を記録することで、容器110と透明コードラベル112との分別を行わしめ、リサイクルを容易にすることも可能である。
情報コード読取装置の構成を示す断面図である。 情報コード読取装置の要部の構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る透明容器にQRコードを印刷する行程を示す説明図である。 第1実施形態に係る透明容器にQRコードを印刷する行程を示す説明図である。 図5(A)は、図3(A)中のc−c断面図であり、図5(B)は、図3(B)中のd−d断面図であり、図5(C)は、図4(A)中のe−e断面図であり、図5(D)は、内容物が充填された状態の透明容器の断面図である。 図6(A)は第1実施形態の改変例に係る透明容器10の正面図であり、図6(B)は背面図である。 図7(A)は第2実施形態の透明容器の正面図であり、図7(B)は裏面図である。 第2実施形態の透明容器の製造工程を示す断面図である。 QRコードの規格を示す説明図である。
符号の説明
10 透明容器
12A 表側の透明基材
12B 裏側の透明基材
14 白色インク
18 内容物
110 透明容器
112 ラベル
114 白色インク
Q QRコード(二次元コード)

Claims (3)

  1. 表裏の定められたQRコードが付された透明な容器であって、
    前記容器表面に表裏反転させて印刷された前記QRコードと、
    前記QRコードの表面を覆うように印刷された不透明な白色インクとを設け、
    前記容器の裏面側から、当該透明な容器を透過して表裏反転していないQRコードを読み取り可能にしたことを特徴とする二次元コード付き容器。
  2. 表裏の定められたQRコードの付された透明コードラベルが取り付けられた透明な容器であって、
    前記透明コードラベル表面に表裏反転させて印刷された前記QRコードと、
    前記QRコードの表面を覆うように印刷された不透明な白色インクとを設け、
    前記容器の裏面側から、当該透明な容器及び前記透明コードラベルを透過して表裏反転していないQRコードを読み取り可能にしたことを特徴とする二次元コード付き容器。
  3. 前記QRコードは、前記容器内に収容される内容物により読み取りが妨げられることを特徴とする請求項1又は請求項2の二次元コード付き容器。
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