JP4802317B2 - リン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体及びその構築方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の方法で調製した特定の形態を有するリン酸カルシウム系生体適合性材料の、人工的な骨形成術の分野における新しい利用形態に関するものである。更に詳しくは、本発明は、所定の空間に充填して集合体を構築したときに完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体に係るものであり、当該集積体を構成するビーズは、1つ以上の貫通孔を有し、集合状態において、骨形成を目的とした場合の理想とされる完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を発揮する。本発明の上記リン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体は、骨再生を目的とした骨欠損部・骨折部補修用、骨粗鬆症・骨延長部位に対する注入用、金属製人工材料と骨母床間の間隙充填用の注入・充填剤、薬剤担体、細胞培養担体等として好適に利用し得るものとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来より、水酸アパタイト、β−TCP等のリン酸カルシウム系材料は、自家骨との生着・置換を期待できる骨代替物として利用されている。それらの利用形態としては、緻密体、多孔体及び自己硬化型ペースト等が知られている。これらの内、上記緻密体は、所望のリン酸カルシウムの圧粉成形体を焼結することによって得られる、孔の無い焼結体である(例えば、非特許文献1〜3参照)。
【0003】
また、上記多孔体は、所望のリン酸カルシウム粉体を、適宜選択したポリマーロストワックス等と混合し、作製した成形体を焼結するか、所望のリン酸カルシウム内にバブリングにより孔を作った成形体を焼結することによって得られる、空隙、細孔を含む焼結体である(例えば、非特許文献4〜5参照)。
【0004】
更に、上記自己硬化型ペーストは、硬化が期待できる組み合わせの2種類以上のリン酸カルシウム混合物を、適宜選択された練和液と混合し、ペースト状にした物である(例えば、非特許文献6参照)。しかしながら、前述の緻密体は、自家骨と置換されることがほとんど期待できない。また、骨代替物は、生涯を通して破損しない機械的特性が要求されるが、上記緻密体は、セラミックスの宿命ともいえる脆性を改善することは困難である。また、自家骨に比べて高強度な緻密体は、周囲の自家骨と機械的に調和せず、しばしば、自家骨の二次的な骨折や、骨吸収の原因となる。
【0005】
近年、早期の自家骨との置換を期待して、リン酸カルシウム多孔体を骨代替物として用いるケースが増えている。しかし、現行の多孔体は、その孔径が、骨形成に関して適した設計ではなく、また、多くの密閉気孔を含むため、期待通りの骨置換が実現できない。この多孔体を、金属製人工材料と骨母床間の間隙充填剤として用いる場合、多孔体は、不定形に砕かれて間隙に充填されるが、この際にできる粉には細胞毒性が懸念される。また、注入療法によって低侵襲に骨欠損を充填する目的で、アパタイトセメント等の利用が検討されている。しかし、これらは、体液・血液存在下では硬化が良好でない。
【0006】
最近、自家骨との早期置換を期待したリン酸カルシウム系セラミックス多孔体の使用について、歯科及び整形外科分野で検討が進められている。骨代替物としての多孔体においては、孔径が骨芽細胞のイングロースに適した大きさ(直径200〜600μm以上)を持ち、かつ、すべての孔が1つのネットワークを作る連通孔であることが望ましい。また、多孔体を金属製人工材料と骨母床間の間隙充填剤として用いる場合、細胞毒性の懸念される粒径の粉を出すことなく、創傷に緻密に充填できる形状及びハンドリング特性が望まれている。リン酸カルシウムを用いた注入療法においては、注入剤が創傷内で十分な強度を保つことが期待されている。多孔体を培養担体として用いる場合、所望の細胞が侵入・分化・増殖できる孔径と連通孔構造が必要である。しかし、これらの条件を満たす多孔体は未だ開発されておらず、当技術分野においては、上記条件を満たす新しい多孔体材料の開発が強く要請されていた。
【0007】
【非特許文献1】
K.de Groot,“Ceramics of Calcium Phosphates:Preparation and Properties,”in Bioceramics of Calcium Phosphate,ed.K.de Groot(CRC Press,Boca Raton,FL.,1983)pp.100−114
【非特許文献2】
H.Denissen,Dental Root Implants of Apatite Ceramics.Experimental Investigations and Clinical Use of Dental Root Implants Made of Apatite Ceramics(Ph.D.Thesis,Vrije Universiteit te Amsterdam,1979)
【非特許文献3】
H.Denissen et al..Hydroxylapatite Implants(India:Piccin Nuova Libraria,S.P.A.,1985)
【非特許文献4】
W.Hubbard,Physiological Calcium Phosphates As Orthopedic Biomaterials,(Ph.D.Thesis,Marquette University,1974)
【非特許文献5】
C.Klein et al.,“Macroporous Calcium Phosphate Bioceramics in Dog Femora:A Histological Study of Interface and Biodegradation,”Biomaterials10(1989)59−62
【非特許文献6】
P.D.Costantino et al.,“Hydroxyapatite Cement:I.Basic Chemistry and Histologic Properties,”Arch Otolaryngol Head Neck Surg 117(1991)379−384
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の中で、本発明者は、上記従来技術に鑑みて、上記従来技術における諸問題を確実に解消することができる新しいリン酸カルシウム系生体適合性材料とその新しい利用形態、その製品及び投与方法等を、多角的な視点から検討し、開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズの集合体等を利用することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズを、その貫通孔の一部又は全部を一方向に配向させて、所定の空間に充填することにより構築されたビーズ集積体及びその構築方法を提供することを目的とする。
更に、本発明は、骨代替物、間隙充填剤及び細胞培養担体等の所望の用途に応じて適宜選択した貫通孔形状、及び強度を持つリン酸カルシウム系セラミックスビーズを最小単位として、それらを所定の空間に集合させることにより、当該集合体として完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を発揮させる技術を提供すること目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)所定の空間に充填して集合体を構築したときに完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を有するリン酸カルシウム系セラミックス成形体から構築された該成形体の集積体であって、
上記成形体は、1つ以上の貫通孔を有し、上記成形体の形状はアスペクト比が1のビーズ形状であり、該ビーズは、球状の凝集体又は焼結体からなり、該ビーズの貫通孔径は100μm〜3mmであり、かつ長軸直径の70%以下である、リン酸カルシウム系セラミックスビーズであり、上記集積体は、当該ビーズを、その貫通孔の一部又は全部を一方向に揃えて、最小構成要素として所定の空間に充填、集積されて構築された集積体であり、当該集合体として完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集合体であることを特徴とするリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体。
(2)上記ビーズの長軸直径が200μm〜6mmの範囲である前記(1)記載のビーズ集積体。
(3)上記ビーズの原料が、水酸アパタイト、炭酸アパタイト、フッ素アパタイト、塩素アパタイト、β−TCP、α−TCP、メタリン酸カルシウム、リン酸4カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム2水和物の群から選択された1種、あるいは2種以上の混合物である前記(1)記載のビーズ集積体。
(4)上記原料が、上記原料に薬学的に許容される成分を適量混合したものである前記(3)記載のビーズ集積体。
(5)所定の空間に充填して集合体を構築したときに完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を有するリン酸カルシウム系セラミックス成形体から構築された該成形体の集積体を構築する方法であって、
上記成形体は、1つ以上の貫通孔を有し、上記成形体の形状はアスペクト比が1のビーズであり、該ビーズは、球状の凝集体又は焼結体からなり、該ビーズの貫通孔径は100μm〜3mmであり、かつ長軸直径の70%以下である、リン酸カルシウム系セラミックスビーズであり、当該ビーズを、その貫通孔の一部又は全部を一方向に揃えて、最小構成要素として所定の空間に充填し、集積して、集積体を構築することにより、集積体として完全又は部分的連通孔を形成する機能を有するビーズ集積体とすることを特徴とするリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体の構築方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を更に詳細に説明する。本発明においては、リン酸カルシウム系セラミックス原料として、例えば、水酸アパタイト、炭酸アパタイト、フッ素アパタイト、塩素アパタイト、β−TCP、α−TCP、メタリン酸カルシウム、リン酸4カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム2水和物、が例示される。しかし、これらに制限されるものではなく、これらと実質的に同効のもの、あるいはこれらと類似のものであれば同様に使用することができる。本発明では、これらの中から選択された1種、あるいは2種以上の混合物が使用される。
【0012】
これらの原料は、自家骨との生着・置換性及び低い細胞毒性の点で好適である。この場合、必要に応じて、これらの原料に、薬学的に許容される任意の成分を適量混合することができる。これらの例として、例えば、亜鉛含有アパタイト、マグネシウム含有β−TCPが例示される。しかし、これらに制限されるものではない。上記リン酸カルシウム系セラミックス(以下、リン酸カルシウムと記載する)は、天然鉱物であってもよく、あるいは各種湿式法、乾式法で合成された物であってもよい。これらは、BET値が1〜300m2/g程度の粉体であることが望ましい。しかし、これらに制限されるものではない。
【0013】
本発明において、上記リン酸カルシウムは、1つ以上の貫通孔を有するセラミック形成体として用いられる。リン酸カルシウムの成形方法としては、好適には、例えば、球体成形用割型を用いて1〜3000kg/cm2程度で一軸加圧成形することによって成形する方法、また、1000〜10000kg/cm2程度で冷間静水圧プレス(CIP)した圧粉体を摩滅することによって成形する方法、等が使用される。更に、所望のリン酸カルシウム粉をアルギン酸ナトリウムに懸濁させたものを、多価金属イオンを含有する凝固液に滴下して球状に成形する方法を用いてもよい。この場合、リン酸カルシウム粉及びアルギン酸ナトリウムの濃度は、それぞれ5〜90wt%、1〜50wt%であることが望ましい。
【0014】
ビーズに貫通孔を形成する方法としては、好適には、例えば、上記割型に貫通孔作製用の突起を設けて形成する方法、また、CIP後の成形体もしくはアルギン酸ナトリウムの凝固により成形されたビーズに所望の径のニードルで貫通孔を形成する方法、等が使用される。これらの方法を用いて、割型内の突起やニードルによって貫通孔を作製することが簡便である。この場合、割型やニードルは、選択したリン酸カルシウムとの反応性の低い物であることが望ましい。しかし、本発明は、これらに制限されるものではなく、適宜の手段を使用することができる。
【0015】
貫通孔の孔径は、用途(骨形成、骨細胞培養担体等)に合わせて適宜選択される。例えば、骨欠損部・骨折部充填には直径200〜600μm、金属製人工材料と骨母床間の間隙充填には直径100〜300μm、骨延長部位に対する注入剤としては直径200〜1000μm、細胞培養担体としては直径200〜1000μm、薬剤担体としては直径100〜150μmが好適である。本発明において、「ビーズ」とは、アスペクト比(長軸/短軸)が1の球状の塊状物のことを意味する。
【0016】
リン酸カルシウムセラミックスビーズの焼結は、用いたリン酸カルシウムに応じた焼結温度で実施される。焼結後のリン酸カルシウムセラミックスビーズは、切削等により、所望の大きさ、真球度に整えてもよいし、整えなくてもよい。また、アルギン酸ナトリウムの凝固により成形された貫通孔付きビーズにおいては、用途に応じて、適宜、焼結せずに用いてもよい。ビーズの直径は、用途(骨形成、骨細胞培養担体等)に合わせて適宜選択される。例えば、骨欠損部・骨折部充填には直径1〜3mm、金属製人工材料と骨母床間の間隙充填には直径200〜2000μm、骨延長部位に対する注入剤としては直径500〜3000μm、細胞培養担体としては直径300〜3000μm、薬剤担体としては直径200〜1000μmが好適である。
【0017】
本発明で使用する1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズは、適宜加工条件を選択することにより、200〜6000μmの直径、及び100〜3000μmの貫通孔(ただし、ビーズ直径の70%以下)を持ち得る。また、成形体の調製方法により、0.05〜500MPaの圧縮強度を持ち得る。これらの要件を具備したリン酸カルシウム系セラミックスビーズは、基本的には、所定の原料を用いて作製した凝集体に貫通孔を形成し、これをそのまま又は焼結した後、適宜、必要に応じて、所定の形状に加工することにより作製される。
【0018】
すなわち、上記ビーズは、好適には、例えば、球体成形用割型を用いて一軸加圧により成形する工程、これにφ400μmのドリルで貫通孔を作製する工程、これを1000℃で1時間焼成する工程、得られた1.3mm程度の大きさのアパタイトセラミックスを、600番のダイヤモンド砥粒を電着した円形チャンバー内で、内圧1kg/cm2で30分間加工する工程、により作製される。これにより、直径1mm、貫通孔径250μm、圧縮強度500MPaのアパタイトセラミックスビーズが得られる。しかし、本発明は、これらの方法に制限されるものではない。
【0019】
本発明で使用する1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズは、本発明のビーズ集合体の最小構成単位(ユニット)と成り得るものであり、その集合状態において完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を発揮する。本発明において、「完全又は部分的連通孔」とは、多孔体内の所望の孔径を有する全部又は一部の孔が連結して形成する貫通孔ネットワークのことを意味する。このネットワークを形成する連通孔は、多孔体の全域に渡る円滑な物質輸送を高効率で実現する場である。それにより、血流、細胞、細胞のグロースファクター、酸素等を多孔体の全域に高効率で供給することが実現できる。
【0020】
本発明において、1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズは、上記ビーズ集合体の所望の作用効果を効率よく発揮するように、ビーズの貫通孔を所定の方向に規則的に配向させたものである。本発明のビーズ集積体は、具体的には、ビーズの貫通孔の一部又は全部を一方向に揃えて、最小構成要素として所定の空間に集積することにより構築されたものである。これにより、上記ビーズは、所定の空間に充填された状態で、集積体として完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を発揮する。
【0021】
本発明のリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体は、上記ビーズを所定の空間に充填することにより構築される。その構築方法として、貫通孔が一定の方向に配向したビーズ集積体においては、貫通孔ネットワーク内の物質輸送を所望の方向に限定できるため、その作用効果が一層高効率で発揮される。
【0022】
本発明で使用するリン酸カルシウム系セラミックス成形体は、完全な貫通孔と、任意形状の間隙を破損することなく充填できる形状を有する。すなわち、上記セラミックスビーズは、多孔体の最小構成要素であり、経皮的な注入又は外科的な手法により、任意形状の骨欠損部・骨折部及び金属製人工材料と骨母床間の間隙に注入・充填することで、完全又は部分的連通孔多孔体を形成することができる。また、上記ビーズは、骨粗鬆症部や骨延長術に伴う比較的大きな骨欠損部の骨形成を助けるための注入剤となり得る。また、細胞培養や薬剤の担体と成り得る。貫通孔の径は、補綴部位の骨形成に適した径や、培養対象細胞の大きさにすることができる。更に、リン酸カルシウム系セラミックスビーズの強度は、ビーズ成形時の圧粉及び焼結によって適宜制御することができる。
【0023】
上記リン酸カルシウム系セラミックスビーズは、これを滅菌梱包して製品化される。例えば、上記ビーズを適宜の袋やパッケージの空間にパックして充填物を調製し、これを滅菌、梱包して所定の製品とすることができる。この場合、上記ビーズ集合体や貫通孔の一部又は全部を一方向に配向させたビーズ集積体を対象とすることができる。また、本発明では、上記ビーズ集積体に任意の薬剤成分を担持させて薬剤成分−担持複合体を作製することができる。これらの複合体として、例えば、抗ガン剤、制ガン剤、抗炎症剤、BMP等が例示される。しかし、これらに制限されるものではなく、適宜の薬剤成分を担持させることができる。
【0024】
【作用】
本発明においては、1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズを最小構成単位(ユニット)としてビーズ集合体が構築される。それにより、完全又は部分的連通孔を形成する機能を有する多孔体を構築することができる。本発明のリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集合体が形成する完全又は部分的連通孔多孔体の連通孔内においては、物質輸送が円滑である。そのために、多孔体内における細胞の分化・増殖が円滑に行われる。特に、これを人工骨として用いた場合、連通孔内には早期の骨形成が起こり、速やかに自家骨と置換される。ビーズの貫通孔の一部又は全部が一方向に配向した貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体においては、貫通孔ネットワーク内の物質輸送を所望の方向に限定できる。そのため、連通孔の作用が一層高効率化される。
【0025】
本発明で使用する1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズは、注射器を使用して注入可能な形状・強度を持つ。そのため、外科的方法に比べ低侵襲な経皮的な注入が可能である。それにより、骨欠損部に、リン酸カルシウムの完全連通孔多孔体を形成することができる。また、経皮的に骨延長部位にリン酸カルシウムセラミックスを注入することにより、骨粗鬆症部位及び骨延長術後の骨形成を助けることができる。ビーズ注入直後に、所望の強度が得られる。最小構成要素であるビーズ径を適宜選択することにより、任意形状の骨欠損部・骨折部及び金属製人工材料と骨母床間の間隙を充填することができる。生体内への充填に伴うビーズの破損が無いため、細胞毒性が懸念される粒径の粉体が残らない。貫通孔径を適宜選択することにより、貫通孔内に、所望の薬剤成分を担持・除放することができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
実施例1
0.5wt%のアルギン酸ナトリウム水溶液に、粒径150μm以下に調製した水酸アパタイト(HA)粉を10wt%になるように混合し、均一なスラリーとした。このスラリーを50mlシリンジに充填し、1wt%の塩化カルシウム水溶液に滴下することによりHAをビーズ状に成形した。HAビーズが乾燥する前に、HAビーズの中心を通り、互いに直交する3本の貫通孔をφ400μmのカーボンシャフトにより形成した。貫通孔形成後のHAビーズを100℃で12時間乾燥した後、1200℃で1時間焼結した。焼結後、HAビーズを、800番のダイヤモンド砥粒を内壁にコーティングした円形チャンバー内で移動・摩滅することにより、直径1mmの球状に成形した。このような成形により、互いに直交するφ250μmの貫通孔を3本有する直径1mmのHAセラミックスビーズが作製された。図1に、貫通孔を有するHAセラミックスビーズ模式図を示す。上記方法で作製したビーズを1×1×1cmの空間に充填することにより、完全連通孔多孔体(集積体)を形成することができた。
【0027】
参考例1
1wt%のアルギン酸ナトリウム水溶液に、粒径100μm以下に調製したβ−TCP粉を60wt%になるように混合し、均一なスラリーとした。このスラリーを50mlシリンジに充填し、5wt%の塩化カルシウム水溶液に滴下することによりβ−TCPをビーズ状に成形した。塩化カルシウム水溶液中において、φ300μmのカーボンシャフトによりβ−TCPビーズに互いに直交し、かつビーズの中心を通るような貫通孔を2つ形成した。貫通孔形成後のβ−TCPビーズを塩化カルシウム水溶液から取り出し、超純水で十分すすいだ後、超純水中で保存した。このような成形により、φ250μmの貫通孔を2つ有するβ−TCPビーズが作製された。
【0028】
参考例2
2wt%のアルギン酸ナトリウム水溶液に、粒径200μm以下に調製したHA粉を60wt%になるように混合し、均一なスラリーとした。このスラリーをシリンジに充填し、1wt%の塩化カルシウム水溶液に滴下することによりHAをビーズ状に成形した。HAビーズが乾燥する前に、φ300μmのカーボンシャフトによりHAビーズの中心にφ300μmの貫通孔1つを形成した。貫通孔形成後のHAビーズを凍結乾燥した後、1200℃で1時間焼結した。焼結後、HAビーズを、800番のダイヤモンド砥粒を内壁にコーティングした円形チャンバー内で移動・摩滅することにより、直径1mmの球状に成形した。このような成形により、φ300μmの貫通孔を1つ有するHAセラミックスビーズが作製された。上記方法で作製したHAビーズをφ25mmのポリスチレン製カルチャーディッシュに敷き詰めその上で骨芽細胞の培養を試みた。その結果、骨芽細胞がビーズ表面及び貫通孔内で付着、増殖することが分かった。
【0029】
実施例2
1wt%のアルギン酸ナトリウム水溶液に、遊星ボールミルで1時間粉砕した水酸アパタイト(HA)粉を30wt%になるように混合し、均一なスラリーとした。このスラリーをデジタルピペットに充填し、4μlずつ2.5wt%の塩化カルシウム水溶液に滴下することにより、球状HA凝集体とした。球状HA凝集体が乾燥する前に、φ500μmのステンレスワイヤーを用いて、球状HA凝集体の中心を通る貫通孔を形成した。貫通孔形成後の球状HA凝集体を60℃で12時間乾燥した後、1250℃で1.5時間焼結し、HAビーズを得た。焼結後、HAビーズの貫通孔を、φ300μmの電着ダイヤモンドバーでトリミングした。このような成形により、HAビーズの中心を通るφ300μmの貫通孔を1つ有する直径1±0.2mmのHAビーズが作製された(図3)。上記ビーズ一個の圧縮試験における最大点荷重は40Nであった。上記方法で作製したHAビーズ100個を、12週齢の健康雄SPFウサギの脛骨近位端に作製した径5mm、深さ5mmの骨欠損孔に埋植し、骨欠損孔に多孔体を形成した。多孔体形成後、骨膜・皮下組織及び皮膚を縫合し、術部を閉じた。ビーズ(集積体)埋植後7日目に、動物をSodium pentbarbital約50mg/kg(i.v.)麻酔下に放血により安楽死させ、脛骨埋植部を摘出し、10%の中性緩衝ホルマリンに固定した。固定後、埋植部をイオン交換樹脂法により脱灰後、厚さ約3μmの切片を作製し、Hematoxylin・eosin染色を施し、形態学的な評価を実施した。上記評価により、貫通孔に浸入する新生骨組織、新生血管、骨梁形成を伴う骨芽細胞の浸入が認められた(図4A)。ビーズ間隙にも新生骨形成が認められた(図4B)。上記新生組織により各ビーズは連結されており、ビーズの埋入部位からの移動は無かった。また、ビーズ内部に細胞の浸入が認められた(図4C)。
【0030】
実施例3
実施例2で作製したHAビーズ100個を、12週齢の健康雄SPFウサギの脛骨近位端に作製した径5mm、深さ5mmの骨欠損孔に埋植し、骨欠損孔に多孔体(集積体)を形成した。多孔体形成後、骨膜・皮下組織及び皮膚を縫合し、術部を閉じた。ビーズ埋植後30日目に、動物をSodium pentbarbital約50mg/kg(i.v.)麻酔下に放血により安楽死させ、脛骨埋植部を摘出し、10%の中性緩衝ホルマリンに固定した。固定後、埋植部をイオン交換樹脂法により半脱灰状態にした後、厚さ約3μmの切片を作製し、Hematoxylin・eosin染色を施し、形態学的な評価を実施した。上記評価においては、緻密骨レベルにあるビーズの貫通孔及びビーズ間隙が、血管や髄腔を伴う新生骨組織により充填されており、骨欠損治癒がほぼ完了していることが認められた(図5)。
【0031】
参考例3
実施例1で作製したHAビーズを骨欠損部に充填した。それにより、骨欠損部に完全連通孔多孔体を形成することができた。その結果、骨欠損部の強度を上げることができた。
【0032】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズの集積体及びその生体適合材料としての新しい利用形態に係るものである。本発明により、以下のような格別の作用効果が奏される。
(1)1つ以上の貫通孔を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズの集積体が得られる。
(2)上記セラミックスビーズを最小構成要素としたビーズ集積体は、当該集積体として完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を有する。
(3)上記セラミックスビーズの貫通孔の一部又は全部を一定方向に配向させたビーズ集積体が得られる。
(4)上記ビーズ集積体は、当該集積体として完全連通孔ネットワークを形成する機能を有する。
(5)上記完全又は部分的連通孔内においては、物質輸送が円滑であるため、上記ビーズ集積体を、例えば、人工骨として用いた場合、骨形成に係る細胞の分化・増殖が円滑に行われる。
(6)上記ビーズ集積体では、貫通孔ネットワーク内の物質輸送を所望の方向に特定できるため、一層高い作用効果が奏される。
(7)また、これらは、完全又は部分的連通孔を形成する多孔体としての機能を有するため、例えば、細胞培養担体、薬剤成分担体等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、HAビーズの中心を通り、互いに直交するφ250μmの貫通孔を3本有する直径1mmのHAセラミックスビーズの模式図を示す。
【図2】 図2は、HAセラミックスビーズを充填したシリンジの模式図を示す。
【図3】 図3は、実施例4において作製されたφ300μmの貫通孔を1つ有する直径1mmのHAセラミックスビーズの一例を示す。
【図4】 図4は、実施例4の動物実験結果の一例を示す。
a:貫通孔に新生骨組織、新生血管、骨梁形成を伴う骨芽細胞の浸入が認められる。
b:ビーズ間隙にも新生骨形成が認められる。
c:ビーズ内部に細胞の浸入が認められる。
【図5】 図5は、実施例5の動物実験結果の一例を示す。緻密骨レベルにあるビーズの貫通孔及びビーズ間隙が、血管や髄腔を伴う新生骨組織により充填されており、骨欠損治癒がほぼ完了していることが認められる。
Claims (5)
- 所定の空間に充填して集合体を構築したときに完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を有するリン酸カルシウム系セラミックス成形体から構築された該成形体の集積体であって、
上記成形体は、1つ以上の貫通孔を有し、上記成形体の形状はアスペクト比が1のビーズ形状であり、該ビーズは、球状の凝集体又は焼結体からなり、該ビーズの貫通孔径は100μm〜3mmであり、かつ長軸直径の70%以下である、リン酸カルシウム系セラミックスビーズであり、上記集積体は、当該ビーズを、その貫通孔の一部又は全部を一方向に揃えて、最小構成要素として所定の空間に充填、集積されて構築された集積体であり、当該集合体として完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を有するリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集合体であることを特徴とするリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体。 - 上記ビーズの長軸直径が200μm〜6mmの範囲である請求項1記載のビーズ集積体。
- 上記ビーズの原料が、水酸アパタイト、炭酸アパタイト、フッ素アパタイト、塩素アパタイト、β−TCP、α−TCP、メタリン酸カルシウム、リン酸4カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム2水和物の群から選択された1種、あるいは2種以上の混合物である請求項1記載のビーズ集積体。
- 上記原料が、上記原料に薬学的に許容される成分を適量混合したものである請求項3記載のビーズ集積体。
- 所定の空間に充填して集合体を構築したときに完全又は部分的連通孔多孔体を形成する機能を有するリン酸カルシウム系セラミックス成形体から構築された該成形体の集積体を構築する方法であって、
上記成形体は、1つ以上の貫通孔を有し、上記成形体の形状はアスペクト比が1のビーズであり、該ビーズは、球状の凝集体又は焼結体からなり、該ビーズの貫通孔径は100μm〜3mmであり、かつ長軸直径の70%以下である、リン酸カルシウム系セラミックスビーズであり、当該ビーズを、その貫通孔の一部又は全部を一方向に揃えて、最小構成要素として所定の空間に充填し、集積して集積体を構築することにより、集積体として完全又は部分的連通孔を形成する機能を有するビーズ集積体とすることを特徴とするリン酸カルシウム系セラミックスビーズ集積体の構築方法。
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